JPH08327511A - X線顕微鏡用試料カプセル - Google Patents
X線顕微鏡用試料カプセルInfo
- Publication number
- JPH08327511A JPH08327511A JP7133906A JP13390695A JPH08327511A JP H08327511 A JPH08327511 A JP H08327511A JP 7133906 A JP7133906 A JP 7133906A JP 13390695 A JP13390695 A JP 13390695A JP H08327511 A JPH08327511 A JP H08327511A
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- JP
- Japan
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- ray
- sample
- transmission window
- ray transmission
- chip
- Prior art date
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- Pending
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- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 試料室全体を可視光で観察することができ、
試料の全体像を把握することができるX線顕微鏡用試料
カプセルの提供。 【構成】 それぞれがX線透過窓104およびそのX線
透過窓104を補強する支持部101bを具備して互い
に対向する一対のチップ11と、所定距離に保持したチ
ップ11間に形成された試料室とを備え、支持部101
bは可視光を透過する物質から成る。
試料の全体像を把握することができるX線顕微鏡用試料
カプセルの提供。 【構成】 それぞれがX線透過窓104およびそのX線
透過窓104を補強する支持部101bを具備して互い
に対向する一対のチップ11と、所定距離に保持したチ
ップ11間に形成された試料室とを備え、支持部101
bは可視光を透過する物質から成る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はX線顕微鏡用試料カプセ
ルに関する。
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に進歩している医学や生物工
学の分野では、通常の可視光(波長λ=約400〜80
0nm)を用いる顕微鏡よりも分解能が高く、しかも生
きた試料(以下、生物試料という)、例えば細胞,バク
テリア,精子,染色体,ミトコンドリア,べん毛などを
鮮明に観察することの出来る高解像度顕微鏡を要求する
声が日増しに高まっている。ところが、高い分解能を有
する電子顕微鏡では、生物試料を直接真空中に置かなけ
ればならず、生物試料を生きたままで観察することがで
きなかった。そこで、このような生物試料の観察を可能
とするために、可視光に代えて波長λ=2〜5nmの軟
X線を用いるX線顕微鏡が検討され、具体的にも開発さ
れつつある。
学の分野では、通常の可視光(波長λ=約400〜80
0nm)を用いる顕微鏡よりも分解能が高く、しかも生
きた試料(以下、生物試料という)、例えば細胞,バク
テリア,精子,染色体,ミトコンドリア,べん毛などを
鮮明に観察することの出来る高解像度顕微鏡を要求する
声が日増しに高まっている。ところが、高い分解能を有
する電子顕微鏡では、生物試料を直接真空中に置かなけ
ればならず、生物試料を生きたままで観察することがで
きなかった。そこで、このような生物試料の観察を可能
とするために、可視光に代えて波長λ=2〜5nmの軟
X線を用いるX線顕微鏡が検討され、具体的にも開発さ
れつつある。
【0003】軟X線領域では、図9に示すように、物質
によるX線の吸収はX線の波長,物質によって変化す
る。一般に、X線の波長が長いほど吸収されやすく、物
質の原子番号が大きいほど吸収されやすい。特に2.3
〜4.4nmのX線波長域では、水は蛋白質などの炭素
を含んだ有機物に比べて透過率が大きく、水と蛋白質と
の間のX線吸収率の違いからコントラストが生じるた
め、染色することなく細胞の構造を観察することができ
る。このX線波長域を水の窓(Water Window)と呼び、
生物顕微鏡にとって非常に有用な領域である。なお、図
9において、O・端,N・端およびC・端はそれぞれ酸
素,窒素および炭素の吸収端であり、X線の線吸収係数
が極端に小さくなる波長である。
によるX線の吸収はX線の波長,物質によって変化す
る。一般に、X線の波長が長いほど吸収されやすく、物
質の原子番号が大きいほど吸収されやすい。特に2.3
〜4.4nmのX線波長域では、水は蛋白質などの炭素
を含んだ有機物に比べて透過率が大きく、水と蛋白質と
の間のX線吸収率の違いからコントラストが生じるた
め、染色することなく細胞の構造を観察することができ
る。このX線波長域を水の窓(Water Window)と呼び、
生物顕微鏡にとって非常に有用な領域である。なお、図
9において、O・端,N・端およびC・端はそれぞれ酸
素,窒素および炭素の吸収端であり、X線の線吸収係数
が極端に小さくなる波長である。
【0004】図10は、このようなX線顕微鏡の概略構
成を示したものである。図10において、X線発生器1
の出力光軸上にX線照明光学系2、試料カプセル4が収
納されている試料容器3、X線拡大光学系5およびX線
撮像装置6が、排気装置9を備えた真空容器8の内部に
直列に配置されている。真空容器8は、空気によるX線
の吸収を避けるために、排気装置9により真空に保たれ
る。X線発生器1から射出されたX線は、X線照明光学
系2により集光され試料カプセル4に照射される。X線
は試料カプセル4内の試料を透過し、その透過像がX線
拡大光学系5によって拡大され、この拡大像が撮像装置
6に結像される。なお、X線発生器1からX線撮像装置
6までの光路長は2m程度である。7は撮影モニターで
あり、X線撮像装置6に結像された拡大像を撮影モニタ
ー7により観察する。
成を示したものである。図10において、X線発生器1
の出力光軸上にX線照明光学系2、試料カプセル4が収
納されている試料容器3、X線拡大光学系5およびX線
撮像装置6が、排気装置9を備えた真空容器8の内部に
直列に配置されている。真空容器8は、空気によるX線
の吸収を避けるために、排気装置9により真空に保たれ
る。X線発生器1から射出されたX線は、X線照明光学
系2により集光され試料カプセル4に照射される。X線
は試料カプセル4内の試料を透過し、その透過像がX線
拡大光学系5によって拡大され、この拡大像が撮像装置
6に結像される。なお、X線発生器1からX線撮像装置
6までの光路長は2m程度である。7は撮影モニターで
あり、X線撮像装置6に結像された拡大像を撮影モニタ
ー7により観察する。
【0005】軟X線は大気に容易に吸収される(1気圧
下で2×10-3μm-1程度の吸収率を有する)ため、X
線顕微鏡の光学系全体をその光路長に応じた高い真空度
に保つ必要がある。また、軟X線光路中に挿入される観
察試料を密封した試料カプセル4は、その試料層の厚さ
を薄くして軟X線の吸収を抑さえるとともに、気密を兼
ねた観察窓材にも軟X線に対する吸収が少ない材料を選
択する必要がある。一般には、観察窓材として軟X線に
対する線吸収係数が小さくて膜強度も高い窒化シリコン
などを薄膜形成したものが用いられる。
下で2×10-3μm-1程度の吸収率を有する)ため、X
線顕微鏡の光学系全体をその光路長に応じた高い真空度
に保つ必要がある。また、軟X線光路中に挿入される観
察試料を密封した試料カプセル4は、その試料層の厚さ
を薄くして軟X線の吸収を抑さえるとともに、気密を兼
ねた観察窓材にも軟X線に対する吸収が少ない材料を選
択する必要がある。一般には、観察窓材として軟X線に
対する線吸収係数が小さくて膜強度も高い窒化シリコン
などを薄膜形成したものが用いられる。
【0006】図11は、X線顕微鏡に用いられる従来の
試料カプセル4および試料容器3の構造を示す図であ
り、図11(a)は試料カプセル4の試料封入部分の平
面構造を示し、図11(b)は試料容器3とその内部の
試料カプセル4の断面構造を示す。試料カプセル4は、
X線透過窓11cが形成された一対のチップ11の間に
円環状のスペーサ13を挟持したものであり、その内側
の密閉空間である試料室10には観察試料を含んだ培養
液が充填される。チップ11は、シリコン基板11a上
に窒化シリコン(Si3N4)薄膜11bを形成した後、
X線透過窓11cに対応する部分のシリコン基板をエッ
チングにより除去したものである。X線透過窓11c
は、0.2〜1mm角の正方形であり、その膜厚は0.
05〜0.1μmである。膜厚をこのように薄くするの
は、軟X線の吸収をできるだけ抑さえるためである。
試料カプセル4および試料容器3の構造を示す図であ
り、図11(a)は試料カプセル4の試料封入部分の平
面構造を示し、図11(b)は試料容器3とその内部の
試料カプセル4の断面構造を示す。試料カプセル4は、
X線透過窓11cが形成された一対のチップ11の間に
円環状のスペーサ13を挟持したものであり、その内側
の密閉空間である試料室10には観察試料を含んだ培養
液が充填される。チップ11は、シリコン基板11a上
に窒化シリコン(Si3N4)薄膜11bを形成した後、
X線透過窓11cに対応する部分のシリコン基板をエッ
チングにより除去したものである。X線透過窓11c
は、0.2〜1mm角の正方形であり、その膜厚は0.
05〜0.1μmである。膜厚をこのように薄くするの
は、軟X線の吸収をできるだけ抑さえるためである。
【0007】スペーサ13は試料室10内の試料層の厚
さを一定に保持しており、用途に応じて1〜15μmの
範囲内の適切な厚さのものが選択される。例えば、軟X
線の波長が2.3nmの軟X線を用い、窒化シリコン薄
膜11bの膜厚をそれぞれ0.1μm、試料層の厚さを
10μmとすれば、それぞれの軟X線透過率は39%、
12.3%となり、全体では約11%の透過率となる。
スペーサ13の表面13a,13bの各々にはシール面
が設けられ、チップ11と密着して試料室10の密封を
行う機能を兼ね備えている。チップ11は、スペーサ1
3と一体に成型される場合もある。試料容器3を構成す
る押さえ板15の凹部15aに試料カプセル4を納めた
後、押さえ板16をネジ17により固定することによ
り、Oリング18を介して試料カプセル4に押圧力を与
えて試料容器3内に保持する。
さを一定に保持しており、用途に応じて1〜15μmの
範囲内の適切な厚さのものが選択される。例えば、軟X
線の波長が2.3nmの軟X線を用い、窒化シリコン薄
膜11bの膜厚をそれぞれ0.1μm、試料層の厚さを
10μmとすれば、それぞれの軟X線透過率は39%、
12.3%となり、全体では約11%の透過率となる。
スペーサ13の表面13a,13bの各々にはシール面
が設けられ、チップ11と密着して試料室10の密封を
行う機能を兼ね備えている。チップ11は、スペーサ1
3と一体に成型される場合もある。試料容器3を構成す
る押さえ板15の凹部15aに試料カプセル4を納めた
後、押さえ板16をネジ17により固定することによ
り、Oリング18を介して試料カプセル4に押圧力を与
えて試料容器3内に保持する。
【0008】試料カプセル4に用いるX線透過窓11c
は、X線の吸収率を小さくするために非常に薄くしなけ
ればならず、その強度は非常に弱い。また、試料カプセ
ル4内には、生物試料が通常の状態で存在できるよう
に、培養液などの液体中に生物試料を入れた状態で密封
される。そのため、試料カプセル4内の圧力と真空容器
8内の圧力との差圧による応力がX線透過窓11cに加
わり、X線透過窓11cが膨らんだり、破損したりす
る。X線透過窓11cの膨らみや破損を防ぐためには、
例えば、X線透過窓11cに窒化シリコンを用いた場合
では、X線透過窓11cの大きさを0.5〜0.1mm
角程度まで小さくする必要がある。
は、X線の吸収率を小さくするために非常に薄くしなけ
ればならず、その強度は非常に弱い。また、試料カプセ
ル4内には、生物試料が通常の状態で存在できるよう
に、培養液などの液体中に生物試料を入れた状態で密封
される。そのため、試料カプセル4内の圧力と真空容器
8内の圧力との差圧による応力がX線透過窓11cに加
わり、X線透過窓11cが膨らんだり、破損したりす
る。X線透過窓11cの膨らみや破損を防ぐためには、
例えば、X線透過窓11cに窒化シリコンを用いた場合
では、X線透過窓11cの大きさを0.5〜0.1mm
角程度まで小さくする必要がある。
【0009】ところが、X線透過窓11cを小さくする
と観察領域が狭くなるため、例えば、大きな試料の場合
にはX線透過窓11cの部分からは試料の一部分しか観
察できなくなり、一方、試料が小さな場合には、試料カ
プセル4に充填した試料が必ずしもX線透過窓11cの
部分に来ないことがある。図12は試料が大きな場合に
ついて示した図である。図において、703は神経細胞
であり、703aおよび703bはニューロンの先端部
分である。また、領域701は試料室10のX線透過窓
部分の領域で、領域702はシリコン基板部分の領域で
ある。
と観察領域が狭くなるため、例えば、大きな試料の場合
にはX線透過窓11cの部分からは試料の一部分しか観
察できなくなり、一方、試料が小さな場合には、試料カ
プセル4に充填した試料が必ずしもX線透過窓11cの
部分に来ないことがある。図12は試料が大きな場合に
ついて示した図である。図において、703は神経細胞
であり、703aおよび703bはニューロンの先端部
分である。また、領域701は試料室10のX線透過窓
部分の領域で、領域702はシリコン基板部分の領域で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、X線顕微鏡
で観察している部分が試料のどの部分であるかを確認す
るために、例えば光学顕微鏡で試料カプセル4を観察し
ても、シリコン基板部分は可視光の透過率が非常に小さ
く不透明であるため、領域702の試料を観察すること
ができない。例えば、神経細胞などの生物試料の観察に
おいては、神経細胞703が図12のような配置になっ
ていた場合、試料の全体像、すなわち、観察している神
経細胞が何本のニューロンを出しているか、ニューロン
の先端703bが他の神経細胞と接続されているか等を
把握する必要がある。しかしながら、上述した従来の試
料カプセル4では、X線透過窓11cの支持部であるシ
リコン基板は、X線に対しても可視光に対しても不透明
であるため、X線顕微鏡,光学顕微鏡のいずれを用いて
も領域702を観察することができないという欠点があ
った。
で観察している部分が試料のどの部分であるかを確認す
るために、例えば光学顕微鏡で試料カプセル4を観察し
ても、シリコン基板部分は可視光の透過率が非常に小さ
く不透明であるため、領域702の試料を観察すること
ができない。例えば、神経細胞などの生物試料の観察に
おいては、神経細胞703が図12のような配置になっ
ていた場合、試料の全体像、すなわち、観察している神
経細胞が何本のニューロンを出しているか、ニューロン
の先端703bが他の神経細胞と接続されているか等を
把握する必要がある。しかしながら、上述した従来の試
料カプセル4では、X線透過窓11cの支持部であるシ
リコン基板は、X線に対しても可視光に対しても不透明
であるため、X線顕微鏡,光学顕微鏡のいずれを用いて
も領域702を観察することができないという欠点があ
った。
【0011】本発明の目的は、試料室全体を可視光で観
察することができ、試料の全体像を把握することができ
るX線顕微鏡用試料カプセルを提供することにある。
察することができ、試料の全体像を把握することができ
るX線顕微鏡用試料カプセルを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1および
図6に対応付けて説明する。図1に対応付けて説明する
と、請求項1の発明は、それぞれがX線透過窓104お
よびそのX線透過窓104を補強する支持部101bを
具備して互いに対向する一対の基板11と、所定距離に
保持した基板11間に形成された試料室とを備えるX線
顕微鏡用試料カプセルに適用され、支持部101bを可
視光を透過する物質で形成したことにより上述の目的を
達成する。図6に対応付けて説明すると、請求項2の発
明の試料カプセルでは、X線透過窓401aおよび支持
部401bは可視光を透過する物質で一体に形成され、
X線透過窓401aの厚さtを0.01μm≦t≦10
μmとした。
図6に対応付けて説明する。図1に対応付けて説明する
と、請求項1の発明は、それぞれがX線透過窓104お
よびそのX線透過窓104を補強する支持部101bを
具備して互いに対向する一対の基板11と、所定距離に
保持した基板11間に形成された試料室とを備えるX線
顕微鏡用試料カプセルに適用され、支持部101bを可
視光を透過する物質で形成したことにより上述の目的を
達成する。図6に対応付けて説明すると、請求項2の発
明の試料カプセルでは、X線透過窓401aおよび支持
部401bは可視光を透過する物質で一体に形成され、
X線透過窓401aの厚さtを0.01μm≦t≦10
μmとした。
【0013】
【作用】請求項1の発明では、可視光はX線透過窓10
4および支持部101bのいずれも透過する。請求項2
の発明では、X線は厚さtが0.01μm≦t≦10μ
mであるX線透過窓401aを透過し、可視光はX線透
過窓401aおよび支持部401bのいずれも透過す
る。
4および支持部101bのいずれも透過する。請求項2
の発明では、X線は厚さtが0.01μm≦t≦10μ
mであるX線透過窓401aを透過し、可視光はX線透
過窓401aおよび支持部401bのいずれも透過す
る。
【0014】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】以下、図1〜図8を参照して本発明の実施例
を説明する。 −第1実施例− 図1は本発明による試料カプセルの第1実施例を説明す
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。図1(a)に示すよう
に、矩形のチップ11の中心部分に円形のX線透過窓1
04が形成されている。X線透過窓104は窒化シリコ
ン層102aからなり、可視光を透過するガラスの支持
部101bによって支持されている。支持部101bは
その両面に窒化シリコン層102aおよび102bが形
成されているが、窒化シリコン層102aおよび102
bの厚さがそれぞれ0.1μm程度であるため可視光の
透過率への影響は非常に小さい。なお、従来と同様、一
対のチップ11を例えばリング状のスペーサを介して対
向配置し、試料カプセルとする。
を説明する。 −第1実施例− 図1は本発明による試料カプセルの第1実施例を説明す
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。図1(a)に示すよう
に、矩形のチップ11の中心部分に円形のX線透過窓1
04が形成されている。X線透過窓104は窒化シリコ
ン層102aからなり、可視光を透過するガラスの支持
部101bによって支持されている。支持部101bは
その両面に窒化シリコン層102aおよび102bが形
成されているが、窒化シリコン層102aおよび102
bの厚さがそれぞれ0.1μm程度であるため可視光の
透過率への影響は非常に小さい。なお、従来と同様、一
対のチップ11を例えばリング状のスペーサを介して対
向配置し、試料カプセルとする。
【0016】図2は図1に示したチップ11の製造方法
を説明する図であり、(a)〜(e)は各製造工程を示
す。図2(a)に示す工程でガラス基板101の表面を
洗浄した後に、図2(b)に示すように、スパッタやL
P−CVD(低圧CVD)により窒化シリコン層102
a,102bをガラス基板101の両面に成膜する。図
2(c)に示す工程では、フォトリソグラフィなどを用
いてX線透過窓104を形成するためのレジストや金属
等のマスクパターン103を窒化シリコン層102b上
に形成する。次いで、図2(d)に示すように、ドライ
エッチングによりマスクパターン103に基づいて窒化
シリコン層102bをエッチングした後、マスクパター
ン103を剥離する。その後、図2(e)に示すよう
に、フッ酸などを用いたエッチングによりX線透過窓部
分のガラス基板を除去し、窒化シリコン層102aによ
るX線透過窓104とそれを支持する支持部101bと
を形成する。このようにして、試料カプセルを構成する
チップ11が得られる。
を説明する図であり、(a)〜(e)は各製造工程を示
す。図2(a)に示す工程でガラス基板101の表面を
洗浄した後に、図2(b)に示すように、スパッタやL
P−CVD(低圧CVD)により窒化シリコン層102
a,102bをガラス基板101の両面に成膜する。図
2(c)に示す工程では、フォトリソグラフィなどを用
いてX線透過窓104を形成するためのレジストや金属
等のマスクパターン103を窒化シリコン層102b上
に形成する。次いで、図2(d)に示すように、ドライ
エッチングによりマスクパターン103に基づいて窒化
シリコン層102bをエッチングした後、マスクパター
ン103を剥離する。その後、図2(e)に示すよう
に、フッ酸などを用いたエッチングによりX線透過窓部
分のガラス基板を除去し、窒化シリコン層102aによ
るX線透過窓104とそれを支持する支持部101bと
を形成する。このようにして、試料カプセルを構成する
チップ11が得られる。
【0017】上述したように、本実施例の試料カプセル
を構成するチップ11では、窒化シリコン層102aの
X線透過窓104をガラスの支持部101bで支持して
いる。ガラスは、その厚さが0.1mm以上の場合には
X線をほとんど透過しないが、可視光に対しては厚さが
数mm以上であっても透過率が十分大きい。そのため、
機械的強度を持たせるために支持部101bの厚さを
0.5mm程度にした場合、X線透過窓104より大き
な試料に対しても光学顕微鏡を用いてその全景を観察す
ることができ、X線顕微鏡で観察した場合に試料のどの
部分を観察しているか容易に把握することができる。ま
た、従来のようにシリコンを支持部に用いた場合には、
異方性エッチングを利用するためX線透過窓の形は矩形
が一般的であるが、支持部にガラスを用いた場合にはエ
ッチングの方向性がないため、従来のような矩形だけで
なく本実施例のように強度のより強い形状である円形に
することができる。また、本実施例ではチップ11の形
状を矩形としたが、チップ11を円形にして試料カプセ
ル内でX線光学系の軸に関して回転できるようにしても
よい。なお、上述した例ではマスクパターン103を剥
離しているが、マスクとして用いたレジストや金属等が
可視光に対して透明であれば剥離しなくてもよい。
を構成するチップ11では、窒化シリコン層102aの
X線透過窓104をガラスの支持部101bで支持して
いる。ガラスは、その厚さが0.1mm以上の場合には
X線をほとんど透過しないが、可視光に対しては厚さが
数mm以上であっても透過率が十分大きい。そのため、
機械的強度を持たせるために支持部101bの厚さを
0.5mm程度にした場合、X線透過窓104より大き
な試料に対しても光学顕微鏡を用いてその全景を観察す
ることができ、X線顕微鏡で観察した場合に試料のどの
部分を観察しているか容易に把握することができる。ま
た、従来のようにシリコンを支持部に用いた場合には、
異方性エッチングを利用するためX線透過窓の形は矩形
が一般的であるが、支持部にガラスを用いた場合にはエ
ッチングの方向性がないため、従来のような矩形だけで
なく本実施例のように強度のより強い形状である円形に
することができる。また、本実施例ではチップ11の形
状を矩形としたが、チップ11を円形にして試料カプセ
ル内でX線光学系の軸に関して回転できるようにしても
よい。なお、上述した例ではマスクパターン103を剥
離しているが、マスクとして用いたレジストや金属等が
可視光に対して透明であれば剥離しなくてもよい。
【0018】上述した実施例では、支持部101bとし
てガラスを用いているが、ポリカーボネート等のプラス
チック材料や水晶を板状にしたものや、塩化ビニルやポ
リエチレン等をフィルム状にしたものを用いてもよい。
また、X線透過窓材として窒化シリコンを用いたが、酸
化シリコン,窒化ボロン,炭化シリコンおよびベリリウ
ム等を用いてもよい。
てガラスを用いているが、ポリカーボネート等のプラス
チック材料や水晶を板状にしたものや、塩化ビニルやポ
リエチレン等をフィルム状にしたものを用いてもよい。
また、X線透過窓材として窒化シリコンを用いたが、酸
化シリコン,窒化ボロン,炭化シリコンおよびベリリウ
ム等を用いてもよい。
【0019】−第2実施例− 図3は本発明による試料カプセルの第2実施例を説明す
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。第1実施例と同様に、
矩形のチップ11の中心部分に円形のX線透過窓206
が形成されている。窒化シリコン層203によるX線透
過窓206は、可視光を透過する物質である熱硬化性樹
脂のジエチレングリコールビスアリルカーボネートから
なる支持部205によって支持されている。
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。第1実施例と同様に、
矩形のチップ11の中心部分に円形のX線透過窓206
が形成されている。窒化シリコン層203によるX線透
過窓206は、可視光を透過する物質である熱硬化性樹
脂のジエチレングリコールビスアリルカーボネートから
なる支持部205によって支持されている。
【0020】図4は図3に示したチップ11の製造方法
を説明する図であり、(a)〜(f)は各製造工程を示
す。図4(a)の工程でシリコン,ガラス等の基板20
1の表面を洗浄した後、図4(b)に示すように、基板
201のいずれか一方の面にレジスト202を薄く塗布
する。この際、後述する工程でレジスト202を剥離し
やすいように基板201の塗布面に溝パターン等を施し
ておくと良い。次いで、図4(c)に示すようにLP−
CVD等によりレジスト202上に窒化シリコン層20
3を成膜する。そして、図4(d)に示すように、窒化
シリコン層203上のX線透過窓に対応する部分にポリ
シリコン(多結晶シリコン)204を形成した後、図4
(e)に示すように、熱硬化性の樹脂であるジエチレン
グリコールビスアリルカーボネートを均一の厚さに流し
込み、加熱固化させて支持部205を形成する。このと
き、X線透過窓に対応する部分の窒化シリコン層203
はポリシリコン204で覆われているため、この部分に
ジエチレングリコールビスアリルカーボネートが流れ込
むことはない。最後に、図4(f)に示すように、X線
透過窓206の部分を覆っていたポリシリコン204を
除去した後、レジスト202を剥離して基板201を除
去することによりチップ11が得られる。
を説明する図であり、(a)〜(f)は各製造工程を示
す。図4(a)の工程でシリコン,ガラス等の基板20
1の表面を洗浄した後、図4(b)に示すように、基板
201のいずれか一方の面にレジスト202を薄く塗布
する。この際、後述する工程でレジスト202を剥離し
やすいように基板201の塗布面に溝パターン等を施し
ておくと良い。次いで、図4(c)に示すようにLP−
CVD等によりレジスト202上に窒化シリコン層20
3を成膜する。そして、図4(d)に示すように、窒化
シリコン層203上のX線透過窓に対応する部分にポリ
シリコン(多結晶シリコン)204を形成した後、図4
(e)に示すように、熱硬化性の樹脂であるジエチレン
グリコールビスアリルカーボネートを均一の厚さに流し
込み、加熱固化させて支持部205を形成する。このと
き、X線透過窓に対応する部分の窒化シリコン層203
はポリシリコン204で覆われているため、この部分に
ジエチレングリコールビスアリルカーボネートが流れ込
むことはない。最後に、図4(f)に示すように、X線
透過窓206の部分を覆っていたポリシリコン204を
除去した後、レジスト202を剥離して基板201を除
去することによりチップ11が得られる。
【0021】上述した第2実施例や図1に示した第1実
施例のようにX線透過窓材に窒化シリコンを用いた場合
には、X線透過窓の窒化シリコン層に発生する応力が引
っ張り応力となるため、X線透過窓を容易に形成するこ
とができるが、例えば、X線透過窓材に酸化シリコンを
用いた場合には、酸化シリコンはスパッタリング等の通
常の成膜では圧縮応力となるため、酸化シリコン層のX
線透過窓を形成することは難しい。しかし、本実施例の
チップ製造方法において、支持部205として固化時に
膨張するような樹脂を用いれば、支持部205が固化す
る際にX線透過窓材の酸化シリコン層に引っ張り応力を
与えることができ、酸化シリコン層のX線透過窓を容易
に得ることができる。また、固化時に収縮するような樹
脂を用いた場合であっても、例えば支持部をリング状に
形成してリングの直径と太さとを適当な条件に設定する
ことにより、支持部が収縮したときにリングの内側に形
成されたX線透過窓材が支持部から引っ張り応力を受け
るようにすることができる。
施例のようにX線透過窓材に窒化シリコンを用いた場合
には、X線透過窓の窒化シリコン層に発生する応力が引
っ張り応力となるため、X線透過窓を容易に形成するこ
とができるが、例えば、X線透過窓材に酸化シリコンを
用いた場合には、酸化シリコンはスパッタリング等の通
常の成膜では圧縮応力となるため、酸化シリコン層のX
線透過窓を形成することは難しい。しかし、本実施例の
チップ製造方法において、支持部205として固化時に
膨張するような樹脂を用いれば、支持部205が固化す
る際にX線透過窓材の酸化シリコン層に引っ張り応力を
与えることができ、酸化シリコン層のX線透過窓を容易
に得ることができる。また、固化時に収縮するような樹
脂を用いた場合であっても、例えば支持部をリング状に
形成してリングの直径と太さとを適当な条件に設定する
ことにより、支持部が収縮したときにリングの内側に形
成されたX線透過窓材が支持部から引っ張り応力を受け
るようにすることができる。
【0022】本実施例においても、可視光の透過率が十
分大きな物質を支持部に用いているため、第1実施例と
同様の効果を得ることができる。さらに、第1実施例で
は、予め板状に形成したガラス基板101を支持部10
1bの材料としているが、本実施例では窒化シリコン層
203上に樹脂を硬化させて支持部205を形成してい
るため、第1実施例のように支持部材である樹脂を予め
板状やフィルム状に形成しておかなくても良く、製作コ
ストの低減を図ることができる。なお、本実施例では樹
脂としてジエチレングリコールビスアリルカーボネート
を用いたが、ポリカーボネート,紫外線硬化性樹脂,エ
ポキシ樹脂等の可視光を透過する樹脂を用いてもよい。
分大きな物質を支持部に用いているため、第1実施例と
同様の効果を得ることができる。さらに、第1実施例で
は、予め板状に形成したガラス基板101を支持部10
1bの材料としているが、本実施例では窒化シリコン層
203上に樹脂を硬化させて支持部205を形成してい
るため、第1実施例のように支持部材である樹脂を予め
板状やフィルム状に形成しておかなくても良く、製作コ
ストの低減を図ることができる。なお、本実施例では樹
脂としてジエチレングリコールビスアリルカーボネート
を用いたが、ポリカーボネート,紫外線硬化性樹脂,エ
ポキシ樹脂等の可視光を透過する樹脂を用いてもよい。
【0023】−第2実施例の変形例− 図5は第2実施例の変形例であり、(a)〜(e)には
チップ11の各製造工程を示した。チップ11の構造
は、図5(e)に示すように窒化シリコン層302によ
るX線透過窓306を熱硬化性樹脂であるポリカーボネ
ートの支持部305で支持するものであり、第2実施例
と同様の構造であるが、チップ11の製造方法が第2実
施例と異なる。図5(a)に示す工程では、図4(a)
と同様にシリコンの基板301の表面を洗浄した後、基
板301のいずれか一方の面に窒化シリコン層302形
成し、その後、レジスト303,304をそれぞれ塗布
する。次に、図5(b)に示すように、フォトリソグラ
フィによりX線透過窓に対応する部分のレジスト303
aのみを残す。そして、図5(c)に示すように、エッ
チングによりX線透過窓に対応する部分の基板301を
島状に残す。次いで、図5(d)に示すようにポリカー
ボネートを均一の厚さに流し込み、加熱固化させて支持
部305を形成する。最後に、図5(e)に示すように
レジスト303a,304を剥離した後、シリコン基板
301を10〜70wt%程度の水酸化カリウム水溶液
(KOH)でエッチングして除去する。
チップ11の各製造工程を示した。チップ11の構造
は、図5(e)に示すように窒化シリコン層302によ
るX線透過窓306を熱硬化性樹脂であるポリカーボネ
ートの支持部305で支持するものであり、第2実施例
と同様の構造であるが、チップ11の製造方法が第2実
施例と異なる。図5(a)に示す工程では、図4(a)
と同様にシリコンの基板301の表面を洗浄した後、基
板301のいずれか一方の面に窒化シリコン層302形
成し、その後、レジスト303,304をそれぞれ塗布
する。次に、図5(b)に示すように、フォトリソグラ
フィによりX線透過窓に対応する部分のレジスト303
aのみを残す。そして、図5(c)に示すように、エッ
チングによりX線透過窓に対応する部分の基板301を
島状に残す。次いで、図5(d)に示すようにポリカー
ボネートを均一の厚さに流し込み、加熱固化させて支持
部305を形成する。最後に、図5(e)に示すように
レジスト303a,304を剥離した後、シリコン基板
301を10〜70wt%程度の水酸化カリウム水溶液
(KOH)でエッチングして除去する。
【0024】−第3実施例− 図6は本発明による試料カプセルの第3実施例を説明す
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。矩形のチップ11はガ
ラスから成り、可視光に対する透過率が十分大きい。4
01aはチップ11の中心部分に形成された円形のX線
透過窓であり、図6(b)に示すように板状のガラス基
板の厚みを0.1μm程度にし、X線透過率が十分大き
くなるようにしている。401bはX線透過窓401a
の周辺部のガラス基板であり、X線透過窓401aの支
持部を形成している。
る図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップの
平面図、(b)は断面図である。矩形のチップ11はガ
ラスから成り、可視光に対する透過率が十分大きい。4
01aはチップ11の中心部分に形成された円形のX線
透過窓であり、図6(b)に示すように板状のガラス基
板の厚みを0.1μm程度にし、X線透過率が十分大き
くなるようにしている。401bはX線透過窓401a
の周辺部のガラス基板であり、X線透過窓401aの支
持部を形成している。
【0025】図7は図6に示したチップ11の製造方法
を説明する図であり、(a)〜(d)は各製造工程を示
す。図7(a)に示す工程でガラス基板401の表面を
洗浄した後に、図7(b)に示すように、ガラス基板4
01の両面にレジスト402a,402bを塗布した
後、レジスト402bのX線透過窓に対応する部分を除
去したマスクパターンをフォトリソグラフィにより形成
する。次に、図7(c)に示すように、フッ酸等を用い
てX線透過窓に対応する部分のガラス基板401を、厚
さが0.1μm程度になるまでエチングしてX線透過窓
401aおよび支持部401bを形成する。最後に、図
7(d)に示すように、レジスト402a,402bを
剥離することにより、X線透過窓401aと支持部40
1bとが一体となったチップ11が得られる。
を説明する図であり、(a)〜(d)は各製造工程を示
す。図7(a)に示す工程でガラス基板401の表面を
洗浄した後に、図7(b)に示すように、ガラス基板4
01の両面にレジスト402a,402bを塗布した
後、レジスト402bのX線透過窓に対応する部分を除
去したマスクパターンをフォトリソグラフィにより形成
する。次に、図7(c)に示すように、フッ酸等を用い
てX線透過窓に対応する部分のガラス基板401を、厚
さが0.1μm程度になるまでエチングしてX線透過窓
401aおよび支持部401bを形成する。最後に、図
7(d)に示すように、レジスト402a,402bを
剥離することにより、X線透過窓401aと支持部40
1bとが一体となったチップ11が得られる。
【0026】本実施例では、チップ11のX線透過窓4
01aと支持部401bとを可視光を透過するガラスで
一体に形成し、X線透過窓401aの部分の厚さをX線
透過率が十分大きくなる程度(本実施例では0.1μ
m)に薄くしているため、光学顕微鏡等で試料の全体像
を観察することができる。本実施例ではチップ11の物
質としてガラスを用いたが、ガラスに限らず可視光を透
過する物質で厚さを0.1μm程度にしたときにX線を
十分透過するものであれば良い。その様な物質の例を図
8に数種類示した。図8は、可視光に関して透明な物質
のX線透過率を、X線窓部材として用いられる窒化シリ
コン(Si3N4)と比較して示したものであり、横軸が
物質の厚みである。この図からも分かるように、各物質
とも厚さが0.1μm程度になるとX線透過率が十分大
きくなるため、X線透過窓401aを通してX線顕微鏡
により試料を観察することができる。なお、図8のデー
タによれば、各物質とも厚さが1μm以上になるとX線
透過率がかなり小さくなっているが、各物質とも低密度
化することで、厚さ10μmでもX線透過率の低下を抑
制することができる。
01aと支持部401bとを可視光を透過するガラスで
一体に形成し、X線透過窓401aの部分の厚さをX線
透過率が十分大きくなる程度(本実施例では0.1μ
m)に薄くしているため、光学顕微鏡等で試料の全体像
を観察することができる。本実施例ではチップ11の物
質としてガラスを用いたが、ガラスに限らず可視光を透
過する物質で厚さを0.1μm程度にしたときにX線を
十分透過するものであれば良い。その様な物質の例を図
8に数種類示した。図8は、可視光に関して透明な物質
のX線透過率を、X線窓部材として用いられる窒化シリ
コン(Si3N4)と比較して示したものであり、横軸が
物質の厚みである。この図からも分かるように、各物質
とも厚さが0.1μm程度になるとX線透過率が十分大
きくなるため、X線透過窓401aを通してX線顕微鏡
により試料を観察することができる。なお、図8のデー
タによれば、各物質とも厚さが1μm以上になるとX線
透過率がかなり小さくなっているが、各物質とも低密度
化することで、厚さ10μmでもX線透過率の低下を抑
制することができる。
【0027】本実施例において、レジスト402a,4
02bの代りに金属等を用いたマスクパターンを形成す
るようにしてもよい。なお、マスクとして用いたレジス
ト402a,402bがX線および可視光に対して影響
のない程度に十分な透過率を有する場合には、図7
(c)に示す状態でチップとして用いても良い。
02bの代りに金属等を用いたマスクパターンを形成す
るようにしてもよい。なお、マスクとして用いたレジス
ト402a,402bがX線および可視光に対して影響
のない程度に十分な透過率を有する場合には、図7
(c)に示す状態でチップとして用いても良い。
【0028】以上説明した実施例と特許請求の範囲との
対応において、チップ11は基板を構成する。
対応において、チップ11は基板を構成する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料カプセルの支持部が可視光を透過するため、可視光
を用いて試料の全体像を観察することができ、X線顕微
鏡で観察している部分が試料全体のどの部分か把握する
ことができる。
試料カプセルの支持部が可視光を透過するため、可視光
を用いて試料の全体像を観察することができ、X線顕微
鏡で観察している部分が試料全体のどの部分か把握する
ことができる。
【図1】本発明による試料カプセルの第1実施例を説明
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
【図2】図1のチップ11の製造方法を説明する図であ
り、(a)〜(e)は各製造工程を示す。
り、(a)〜(e)は各製造工程を示す。
【図3】本発明による試料カプセルの第2実施例を説明
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
【図4】図3のチップ11の製造方法を説明する図であ
り、(a)〜(f)は各製造工程を示す。
り、(a)〜(f)は各製造工程を示す。
【図5】第2実施の変形例を説明する図で、チップ11
の製造方法を示しており、(a)〜(e)は各製造工程
を示す。
の製造方法を示しており、(a)〜(e)は各製造工程
を示す。
【図6】本発明による試料カプセルの第3実施例を説明
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
する図であり、(a)は試料カプセルを構成するチップ
11の平面図、(b)は断面図である。
【図7】図6のチップ11の製造方法を説明する図であ
り、(a)〜(d)は各製造工程を示す。
り、(a)〜(d)は各製造工程を示す。
【図8】物質の厚みとX線透過率の関係を示す図。
【図9】物質によるX線の線吸収係数を説明する図。
【図10】X線顕微鏡の概略構成図。
【図11】従来の試料カプセルおよび試料容器の構造を
示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図であ
る。
示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図であ
る。
【図12】従来の試料カプセルを用いたときの観察領域
を説明する図。
を説明する図。
【符号の説明】 4 試料カプセル 10 試料室 11 チップ 101b,205,305,401b 支持部 104,206,306,401a X線透過窓
Claims (2)
- 【請求項1】 それぞれがX線透過窓およびそのX線透
過窓を補強する支持部を具備して互いに対向する一対の
基板と、所定距離に保持した前記基板間に形成された試
料室とを備えるX線顕微鏡用試料カプセルにおいて、 前記支持部を可視光を透過する物質で形成したことを特
徴とするX線顕微鏡用試料カプセル。 - 【請求項2】 請求項1に記載のX線顕微鏡用試料カプ
セルにおいて、 前記X線透過窓および前記支持部は可視光を透過する物
質で一体に形成され、前記X線透過窓の厚さtを0.0
1μm≦t≦10μmとしたことを特徴とするX線顕微
鏡用試料カプセル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7133906A JPH08327511A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | X線顕微鏡用試料カプセル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7133906A JPH08327511A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | X線顕微鏡用試料カプセル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08327511A true JPH08327511A (ja) | 1996-12-13 |
Family
ID=15115872
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7133906A Pending JPH08327511A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | X線顕微鏡用試料カプセル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08327511A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011007766A (ja) * | 2009-05-22 | 2011-01-13 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | X線顕微鏡用試料支持部材、試料収容セル、x線顕微鏡、およびx線顕微鏡像の観察方法 |
| JP2013228403A (ja) * | 2007-03-02 | 2013-11-07 | Protochips Inc | 補強フィーチャを有する膜支持体 |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP7133906A patent/JPH08327511A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013228403A (ja) * | 2007-03-02 | 2013-11-07 | Protochips Inc | 補強フィーチャを有する膜支持体 |
| US9040939B2 (en) | 2007-03-02 | 2015-05-26 | Protochips, Inc. | Membrane supports with reinforcement features |
| JP2011007766A (ja) * | 2009-05-22 | 2011-01-13 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | X線顕微鏡用試料支持部材、試料収容セル、x線顕微鏡、およびx線顕微鏡像の観察方法 |
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