JPH0832790B2 - 耐熱通気性複合シートの製造方法 - Google Patents

耐熱通気性複合シートの製造方法

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JPH0832790B2
JPH0832790B2 JP2520088A JP2520088A JPH0832790B2 JP H0832790 B2 JPH0832790 B2 JP H0832790B2 JP 2520088 A JP2520088 A JP 2520088A JP 2520088 A JP2520088 A JP 2520088A JP H0832790 B2 JPH0832790 B2 JP H0832790B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性を有する通気性複合シートの製造方法
に関し、特に耐熱性が高く、熱による形状回復機能を有
し、臭気がなく、ソフトな肌ざわりを有するとともに機
械的強度が大きい通気性複合シートを製造する方法に関
する。
〔従来の技術〕
従来通気性フィルムとしてポリオレフィン樹脂に無機
充填材を混練し、溶融成形してフィルム状とし、それを
一軸又は二軸に延伸加工することにより多孔化したもの
が使用されている。このような通気性フィルムにおいて
は、延伸により無機充填材を起点として微細な破断が生
じ、それにより1〜4μm程度の孔径の気孔が形成され
ている。このような通気性フィルムの通気量は4500g/m2
・day程度である。しかしながら、一軸延伸では分子配
向による異方性により延伸方向の引裂き強度及び横方向
の引張り強度がきわめて低く、また二軸延伸では延伸倍
率が低く、通気性が劣る。その上、延伸フィルム特有の
剛性のために、シャリシャリした紙のような感じを有
し、ソフト感が要求される用途には適さないという問題
がある。
またポリオレフィン樹脂に無機充填材とともに同種の
低融点ポリマー、ゴム状重合物、オレフィン系熱可塑性
エラストマー等を添加することにより柔軟な多孔質フィ
ルムを製造する方法も提案されたが、通気性が十分でな
いのみならずフィルム強度が劣るという問題があった。
このため、ポリオレフィン樹脂と無機充填材からなる
延伸通気性フィルムに柔軟性を付与するために、種々の
提案がなされた。例えば、特開昭60257221号はポリオレ
フィン樹脂100重量部、充填剤25〜400重量部、液状又は
ワックス状の炭化水素重合体、あるいは該炭化水素重合
体とエポキシ基含有有機化合物との混合物1〜100重量
部とからなる組成物を溶融押出成形し、得られたフィル
ムを二軸延伸することにより柔軟性に優れた多孔質フィ
ルムを製造する方法を開示している。
また特開昭62-10141号はポリオレフィン樹脂、充填剤
及びトリグリセライドを含有する組成物を溶融成形して
得たフィルム又はシートを延伸加工することを特徴とす
る多孔性フィルム又はシートの製造方法を開示してい
る。
さらに特開昭62-27438号はポリオレフィン系樹脂42〜
87体積%と無機充填剤58〜13体積%との組成物からなる
フィルムを少なくとも一軸方向に延伸して通気性フィル
ムを製造する方法において、前記ポリオレフィン系樹脂
を直鎖状低密度ポリエチレン50〜95重量%と分岐状低密
度ポリエチレン50〜5重量%との混合物とし、かつ、前
記組成物に炭素数10〜22の脂肪酸と炭素数1〜12の脂肪
族アルコールとの化合物である脂肪族アルコール系脂肪
酸エステルを、前記組成物100重量部に対して3〜25重
量部配合することを特徴とする通気性フィルムの製造方
法を開示している。
しかしながら、上記いずれの通気性フィルムも延伸に
より得られたものであるので、薄くて機械的強度に劣
り、他素材と張合わせて使用することが必要となること
が多い。このため二次加工が必要となり、価格が高くな
るという欠点があった。またゴム状重合体を含有してい
ないので柔軟性が不十分であり、所望のソフト感が得ら
れない。
そこで本発明者は先に結晶性ポリオレフィン樹脂とゴ
ム状重合体と充填材とからなるフィルムを一軸又は二軸
に延伸して延伸フィルムを形成し、前記延伸フィルムと
メッシュ状シートとを前記延伸フィルムの熱収縮開始温
度以上の温度において熱間圧着して、前記延伸フィルム
を前記メッシュ状シートに固着するとともに熱収縮さ
せ、もって前記フィルムを微多孔化することを特徴とす
る通気性複合フィルムの製造方法について特許出願をし
た(特願昭62-170497)。
この方法は延伸フィルムと織布や不織布からなるメッ
シュ状シートとの熱間圧着により延伸フィルムをメッシ
ュ状シートに固着しながら熱収縮させるので、得られる
複合フィルムは優れた通気性を有するとともに一体的に
固着したメッシュ状シートにより強固に補強されてお
り、機械的強度が大きい。また複合フィルムはかかる構
成のために、一軸配向した延伸フィルムから形成したも
のでも引き裂き強度が劣るということがない。またゴム
状重合体を多量に含有しているので、複合フィルムは柔
軟性に富み、ソフト感があるという利点を有する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら最近通気性複合フィルムに対して、タバ
コの直火等に接触しても焼けこげないような耐熱性が要
求されるようになってきた。耐熱性を向上するために
は、フィルム中のエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体やエチレン−酢酸ビニル共重合体を架橋させるのが良
いが、単に加熱処理しただけではフィルムが溶融流動化
し、微多孔性を失われるという問題がある。その上加熱
中に臭気が発生するという問題も生ずる。また加熱せず
に単に電子線照射するだけでフィルムの架橋を行うこと
も考えられるが、酢酸ビニル含有量の高いエチレン−酢
酸ビニル共重合体を使用するような場合、電子線照射に
よる分子切断により強い臭気(酢酸臭)が発生するとい
う問題がある。
従って本発明の目的は、耐熱性が高く、臭気の発生が
なく、優れたソフト感を有するとともに機械的強度の大
きな通気性複合シートを製造する方法を提供することで
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は特定の組
成の延伸フィルムとメッシュ状シートとを熱間圧着し、
加熱冷却を複数回繰り返し、その際加熱温度を段々に上
昇させていくことにより、フィルムの架橋を十分に行う
ことができ、通気性フィルムに良好な耐熱性を付与する
とともに臭気を防止できることを見出し、本発明に想到
した。
すなわち、本発明の耐熱通気性複合シートの製造方法
は、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体とエチレン
−酢酸ビニル共重合体とを含有するフィルムを一軸又は
二軸に延伸して延伸フィルムを形成し、前記延伸フィル
ムとメッシュ状シートとを熱間圧着して前記延伸フィル
ムを前記メッシュ状シートに固着するとともに熱収縮さ
せ、それにより前記フィルムを微多孔化し、次いで前記
フィルムが流動化しない温度に加熱後冷却する工程を複
数回繰り返し、その際、後段の加熱冷却工程に進むにつ
れて加熱温度を段階的に高くし、もって前記フィルムの
微多孔性を保持したまま前記フィルムを架橋することを
特徴とするものである。
本発明に使用するエチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)は、一般にエチレン60〜70重量%、プロピ
レン30〜40重量%及びジエン1〜10重量%の割合であ
る。ここでジエンとしては、ノルボルネン類、シクロペ
ンタジエン類等の非共役環状ジエン類、あるいは1,4ヘ
キサジエン等の非共役直鎖状ジエン類が挙げられる。こ
のEPDMのムーニー粘度は45〜70程度(127℃)であるの
が好ましい。また後述する電子線照射による架橋効果を
高めるうえで、エチレン含有量が60重量%以上であるこ
とが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、一般にエチ
レン:酢酸ビニルの重量比が93:7〜70:30のものを用い
るが、メッシュ状シートとの熱間圧着力及び電子線照射
による架橋効果を高めるうえで、酢酸ビニル含有量が7.
0重量%以上であることが好ましい。
また本発明においては、微多孔化をより容易にするこ
とや耐ブロッキング性を得るために上記エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重
合体と共に充填材を用いることが好ましい。
充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、セッコ
ウ、カーボンブラック、クレー、カオリン、シリカ、珪
藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、
アルミナ、マイカ、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸
白土、セメント、シリカフューム、雲母粉等を使用する
ことができるが、タルクが特に好ましい。充填材の平均
粒径は5μm以下、好ましくは1〜3μmである。
上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体及び必要に応じて充填材を均一
に溶融混練して組成物とする。本発明においては、40〜
65重量%のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体、30
〜55重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体及び5〜15
重量%の充填材からなる組成とするのが望ましい。エチ
レン−酢酸ビニル共重合体が少なすぎるとメッシュ状シ
ートとの接着力及び通気性が低下する傾向があり、逆に
多すぎると複合シートにソフト感がなくなりがちであ
る。
なお、前記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及
びエチレン−酢酸ビニル共重合体には、常法に従い熱安
定剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、顔料、蛍光剤等を添
加しても差し支えない。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体及び充填材からなる組成物は、たと
えばバンバリーミキサー、二軸混練り機等により均一に
混練りする。
フィルムの成型には、円形ダイによるインフレーショ
ン法、TダイによるTダイ法等公知の方法を適宜用いる
ことができる。
延伸は一軸延伸又は二軸延伸のいずれでもよく、一軸
延伸の場合ロール延伸を用い、一段延伸又は多段延伸の
いずれでもよい。また二軸延伸の場合テンター法を用
い、逐次延伸又は同時延伸のいずれでもよい。延伸倍率
は1.5倍以上であり、好ましくは3〜4倍である。延伸
フィルムの厚さは一般に30〜80μm程度がよく、好まし
くは35〜45μmである。
延伸フィルムの段階では通気性は実質的にはない。こ
れはゴム状重合体の含量が多いためであると考えられ
る。
本発明に使用するメッシュ状シートとしては、通気性
フィルムの支持体として十分に大きな空隙(孔)を有す
るとともに十分な機械的強度を有するものであれば何で
もよく、例えば織布、不織布、編物、紙類、多孔性シー
ト等があり、好ましいメッシュ状シートとしては、スパ
ンボンド等の不織布やガーゼその他平織の織布が挙げら
れる。不織布は長繊維からなる必要はなく、短繊維がか
らみ合うか点溶着しているものでもよい。
メッシュ状シートは下記の熱間圧着工程で実質的に溶
融したり熱収縮したりしないことが必要である。従っ
て、一般にメッシュ状シートの融点又は二次転移点は延
伸フィルムより少なくとも20℃以上高いことが必要であ
る。
延伸フィルムとメッシュ状シートとの熱間圧着は一般
にメッシュ状シート側が80〜150℃、延伸フィルム側が7
5〜95℃の温度、及び1.0〜10kg/cm2の圧力で行うのが好
ましい。熱間圧着の温度及び圧力は延伸フィルムの組成
及びメッシュ状シートの種類等により多少異なるが、温
度及び圧力が低すぎると延伸フィルムとメッシュ状シー
トの固着が十分でなく、また高すぎると得られる複合シ
ートの防水性が低下する。特に好ましい熱間圧着条件は
メッシュ状シート側が110〜130℃、フィルム側が85〜95
℃及び圧力が5〜10kg/cm2である。
延伸フィルムとメッシュ状シートとの熱間圧着は後に
詳述するように、加熱ロールにより行うのが好ましい。
その際延伸フィルムとメッシュ状シートとを1枚づつ圧
着させる以外に、2枚の延伸フィルムでメッシュ状シー
トを挟む構成にしたり、逆に2枚のメッシュ状シートで
延伸フィルムを挟む構成にしたりすることもできる。
更に、本発明では延伸フィルムとメッシュ状シートと
を熱間圧着した後、加熱冷却加工を複数回繰り返すこと
を特徴とする。この場合、第1段の加熱冷却工程から後
段の加熱冷却工程に進むにつれて段階的に加熱温度を高
くする。これは熱圧着したフィルムは一段で高温まで加
熱すると溶融流動化し、微多孔性が失われるからであ
る。このため第1段の加熱冷却工程においては、加熱温
度をフィルムの流動化温度未満にする必要があり、通常
70〜90℃とするのが好ましい。加熱時間は特に制限がな
いが、長すぎると徐々にではあるが微多孔性が失われる
おそれがあるので、一般に60秒以内とするのが好まし
い。この加熱処理によって、不安定な状態にある樹脂中
の活性基が架橋して安定化するので、耐熱性が向上する
のみならず、臭気の発生が防止されるという利点も得ら
れる。
加熱後の冷却は30℃以下の温度まで降温させることに
より行うのが好ましい。この冷却工程の作用については
必ずしも明確でないが、冷却を経ずに次段の加熱工程を
行うとフィルムの微多孔性が失われるということがわか
った。そのため、各工程において加熱後必ず冷却する必
要がある。
後段の加熱冷却工程にいくに従って加熱温度を段階的
に上昇するが、その上昇幅は一般に50℃以下とするのが
好ましい。というのは一回に50℃より多く昇温すると、
フィルムの架橋度が不十分であるために溶融流動化が起
こるからである。一方余り昇温幅を小さくすると経済的
でないので、実用上は20〜40℃の昇温幅で段階的に加熱
冷却工程を繰り返すのが好ましい。
この加熱冷却工程の繰り返し回数、及び加熱温度は延
伸フィルムの組成、メッシュ状シートの種類等により若
干異なるが、例えば、ポリエステル繊維やナイロン繊維
等の合成繊維からなる織布を用いた場合は3段階で加熱
冷却を行い、第1段で80℃、第2段で100℃、第3段で1
20℃にそれぞれ60秒間以下加熱し、各段階で冷却をそれ
ぞれ30℃以下まで行うのが好ましい。また綿布等の天然
繊維からなる織布を用いた場合は第1段で80℃、第2段
で120℃、第3段で160℃、第4段200℃にそれぞれ60秒
間以下加熱し、各段階でそれぞれ冷却を30℃以下まで行
うのが好ましい。
更に、本発明では、少なくとも1回の加熱冷却工程を
行った後で電子線を照射することもできる。この電子線
照射によって、フィルムを構成するエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
がさらに架橋し、耐熱性が向上するとともに臭気の発生
が防止される。この場合の電子線照射量は一般に5〜20
Mradが適当である。
本発明においては、上記の架橋を促進させる架橋剤な
どを使用しないが、架橋後のゲル分率は65〜95重量%の
高い範囲にある。
上述の通り本発明方法によって得られた通気性複合シ
ートはそのフィルム層が熱エネルギー及び/又は電子線
によって架橋されているので、耐熱性が高くなってい
る。そのため、熱溶着により縫製を行うことは困難であ
る。そこで次のような方法で溶着縫製するのが好まし
い。
(1) 高周波溶着などにより、製品(例えば手袋)の
形に溶着縫製した後で架橋処理を施す。
(2) 架橋処理していないフィルム(例えば未延伸フ
ィルム)をシート間にはさんで、これを接着層にして溶
着する。
(3) 高周波電極を予備加熱しておいて溶着する。5
〜20Mradの照射量で架橋されたシートは、電極金型の温
度を130℃以上まで加熱すれば完全に接着することがで
きる。
〔作用〕
本発明において、延伸フィルムはエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体と
必要に応じて充填材からなるが、熱間圧着工程によりメ
ッシュ状シートの繊維に固着するので、繊維間の空隙に
ある延伸フィルム部分についてみると、周囲が繊維によ
り固定された状態となる。ここで延伸フィルム部分に熱
収縮が起こると、繊維の枠はほとんど変動しないので、
結局延伸フィルム部分が熱収縮により引張られた状態に
なる。そのためフィルム中において充填材の所に通気孔
が形成されるとともに、ソフトセグメントとハードセグ
メント間にも熱収縮差が生じる為に微細な空隙が生じ、
かつフィルムと繊維との接合点においても部分破断や剥
離等により通気孔が形成される。
延伸フィルムをメッシュ状シートに熱間圧着した後、
加熱冷却を複数回繰り返し、しかも加熱温度を低温から
高温へ段階的に高めていくことによって、延伸フィルム
の溶融流動化に起因する通気性の低下(微多孔性の消
失)を防止しながら、加熱架橋を行うことができる。こ
れは、第1段の加熱冷却工程により部分的な架橋が起こ
ってフィルムの溶融流動化温度が上昇するので、次の工
程においてより高い温度でフィルムを流動化させること
なく加熱することができ、その結果一層架橋度を上げる
ことができ、これを繰り返すことにより最終的に十分な
架橋度の流動化を起こすことなく達成することができる
ためである。
また電子線の照射を併用することによりさらに良好な
架橋を行うことができる。この際ポリマー分子鎖の切断
による臭気が発生するが、5〜20Mradの照射であれば問
題ない。
〔実施例〕
第1図は本発明の方法の熱間圧着を行うのに適する装
置の一例を示す概略図である。この熱間圧着装置は延伸
フィルム1を冷却して熱固定するためのロール3と、メ
ッシュ状シート2,2′を案内するためのガイドロール
(予熱ロール)4,4′と、金属製加熱ロール5と、圧着
固定ロール6と、冷却7,8とを有する。加熱ロール5と
圧着固定ロール(フィルムが粘着しないシリコンゴムロ
ール)6との間隙は所望の圧着圧力を付与するように適
宜調節することができる。
本実施例においては一枚の延伸フィルム1の両面にメ
ッシュ状シート2,2′が熱間圧着されているが、メッシ
ュ状シートを一枚とする場合には単にメッシュ状シート
2′を送給しなければよい。またメッシュ状シートを延
伸フィルムでサイドイッチした構成とするには、延伸フ
ィルム1とメッシュ状シート2,2′を単に入れ換えれば
よい。
このようにして延伸フィルム1をメッシュ状シート2
に熱間圧着することにより得られる通気性複合シートの
詳細は第2図に示す通りである。
延伸フィルム1はメッシュ状シート2の繊維21に固着
するので、繊維間の空隙にある延伸フィルム部分11につ
いてみると、周囲が繊維21により固定された状態となる
ことがわかる。ここで延伸フィルム部分11に熱収縮が起
こると、繊維21の枠はほとんど変動しないので、結局延
伸フィルム部分11が熱収縮により引張られた状態にな
る。
第3図は熱間圧着した延伸フィルム10とメッシュ状シ
ートの繊維21との固着状態の一例を示す拡大断面図であ
る。繊維21はフィルム10中に埋没した形で固着している
ので、延伸フィルムの熱収縮の際に固定枠として作用
し、繊維21とフィルム10との間に微細な隙間が生ずる。
第4図は2枚の延伸フィルム10,10′によりメッシュ
状シートをサンドイッチした状態で熱間圧着してなる複
合フィルムの一例を示す拡大断面図である。第3図の例
と同様にメッシュ状シートの繊維21は延伸フィルムの熱
収縮の際に固定枠として作用し、繊維21とフィルム10,1
0′との間に微細な隙間が生ずる。
なおメッシュ状シートの繊維は第3図に示すように完
全に埋没している必要はなく、延伸フィルムとの固着が
十分であれば部分的に埋没した状態でもよい。
第5図は本発明の方法において加熱冷却工程を実施す
るのに適した装置の一例を示す概略図である。
第1図に示す熱間圧着工程により延伸フィルムとメッ
シュ状シートとを熱間圧着してなる複合シート50はロー
ル51を経て第一の加熱室52及び冷却室53に入る。加熱室
52で複合シート50を第一の温度(例えば70〜90℃)に加
熱し、冷却室53で30℃以下に冷却する。その後、電子線
照射装置54で電子線を照射し、更に加熱室52′、冷却室
53′で加熱冷却を繰り返す。最後に、得られた耐熱通気
性複合シート50′をガイドローラ55、56を経てリール57
に巻取る。なお電子線照射の前に2回以上の加熱冷却工
程を行ってもよく、また照射後の加熱冷却工程を複数回
にしても、または省略してもよい。さらに、複数回の加
熱冷却工程を行うのみで、電子線照射を省略してもよ
い。
本発明の方法を以下の具体的実施例によりさらに詳細
に説明する。
なお、各実施例において、透気度は645.16mm2の円孔
面積の複合シートを100ccの空気が通過するのに要する
時間(秒)で表した値である。また耐熱性は各温度のヒ
ータから2.0cm離れた位置に、フィルム面をヒータ側に
向けて複合シートを置き、60秒間で変化が起きるかどう
かを観察することにより評価したものである。
実施例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量28
重量%)35重量%と、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(ビスタロン3708、日本ユニカー(株)製)55重
量%とタルク(平均粒径5μm)10重量%とからなる組
成物を二軸混練機により溶融混練し、水冷インフレーシ
ョン法によりフィルムに成型した。得られた厚さ120μ
mのフィルムを50℃に加熱しながら3倍に一軸延伸し、
延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの透気度はほぼ
0であった。
この延伸フィルムと、ポリエステル繊維とナイロン繊
維の混紡平織布(東洋紡(株)製、重量18g/m2)とを第
1図に示す装置に5m/分の速度で送給し、織布側から110
℃の温度及び5kg/cm2の圧力条件で熱間圧着を行った。
次いで、80℃で30秒間加熱し、30℃に冷却した後、更
に100℃で30秒間加熱し、30℃に冷却し、再度120℃で30
秒間加熱し、30℃に冷却した。
このようにして得られた複合シートの厚さ、重量、透
気度及び耐熱性を測定した。結果は第1表に示す通りで
あった。
実施例2 実施例1においてメッシュ状シートとして綿織布(33
g/m2)を使用し、熱間圧着後の加熱冷却を以下の通り行
った。
第1段、80℃×60秒加熱、30℃に冷却。
第2段、120℃×60秒加熱、30℃に冷却。
第3段、160℃×60秒加熱、30℃に冷却。
第4段、200℃×60秒加熱、30℃に冷却。
このような条件で複合シートを作成し、実施例1と同
じ測定を行った。結果を第1表に示す。
実施例3 実施例2において綿織布の代わりにガーゼ(30g/m2
を用いた以外同じ条件で複合シートを作成し、実施例1
と同じ測定を行った。結果を第1表に示す。
実施例4 実施例1で得られたフィルムを50℃で3.0倍×3.0倍に
二軸延伸し、得られた延伸フィルム2枚を実施例2の綿
織布とポリエステル織布でサンドイッチしながら実施例
1と同じ条件で熱間圧着を行った。次に実施例2と同じ
条件で加熱冷却処理を施し、フィルムを架橋させた。得
られた複合シートの厚さ、重量及び透気度の測定結果を
第1表に示す。
実施例5 実施例1において熱間圧着した複合シートを80℃で60
秒間加熱処理した後10Mradの電子線を照射することによ
り、耐熱通気性複合シートを作成し、同じテストを行っ
た。結果を第1表に示す。なお電子線の照射時臭気の発
生は認められなかった。
実施例6 EPDM/EVA(重量比:60/40)から成る組成物を二軸混練
機で溶融混練し、インフレーションフィルムを得た。得
られた80μmのフィルムを50℃に加熱しながら、4.5倍
に一軸延伸し、35μmの厚さの延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムの透気度はゼロであった。この延伸フィ
ルムと綿100%の平織り織布(東洋紡(株)製、80g/
m2)を、第1図に示す装置において5m/分の速度で供給
し、織布側ロール温度125℃、フィルム側ロール温度95
℃、圧力8kg/cm2で、熱間圧着を行った。次いで30秒間1
00℃に加熱し、30秒間30℃に冷却後、更に10Mradの電子
線照射を行った。このようにして得られた複合シートの
諸持性は、第1表に示す通りである。
比較例1 実施例1において、一度に120℃まで加熱することに
よりフィルムの架橋を行った。得られた複合シートは通
気性を全く失っていた。
比較例2 実施例1において、延伸フィルムと織布の熱間圧着
後、第1段の加熱冷却工程の前に電子線照射(20Mard)
を行った以外は実施例1と同じ条件で複合シートを作成
した。得られた複合シートの透気度、耐熱性は実施例1
とほぼ同じであったが、電子線照射時に強い酢酸臭が発
生した。
〔発明の効果〕
本発明の方法においてはフィルムの延伸倍率、熱間圧
着温度及び圧力等の条件を適宜調節することにより、所
望の通気度とすることができるのみならず、熱間圧着後
の複数回の加熱冷却工程によりフィルムの架橋を行うの
で、耐熱性の良好な通気性複合シートを製造することが
できる。
このため得られる通気性複合シートは200℃以上の熱
にも絶えることができ、タバコなどの直火に接触しても
焼損し難い。また熱による形状回復機能があるので、洗
濯や使用中に生ずる皺や縮みをアイロン掛けによって修
正することができる。
また、製造工程、特に電子線照射時の臭気の発生を防
止することができ、快適な作業環境を維持できる。
本発明の方法によって得られる耐熱通気性複合シート
は、以上の特徴の他に優れた通気性及び機械的強度を有
し、一軸配向した延伸フィルムから形成したものでも引
き裂き強度が劣るということがない。またゴム状重合体
を多量に含有しているので柔軟性に富み、ソフト感があ
る。
このような耐熱通気性複合シートは防水性及び透湿性
を利用して各種の衣料用として、特に簡易防火衣、作業
用保護衣等の特殊保護衣等に使用することができるのみ
ならず、自動車や飛行機等の内装品、壁紙等の建材、カ
ーペットやテーブルクロスやカーテン等のインテリア用
品等に広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法の熱間圧着工程を実施するための
装置の一例を示す概略図であり、 第2図は熱圧着した複合シートの部分拡大図であり、 第3図は熱圧着した複合シートのフィルムと繊維との関
係を示す拡大断面図であり、 第4図は熱圧着した複合シートのフィルムと繊維との関
係を示す拡大断面図であり、 第5図は本発明の方法の加熱冷却工程を行う装置の一例
を示す概略図である。 1……延伸フィルム 2,2′……メッシュ状シート 4,4′……ガイドロール 5……加熱ロール 6……圧着固定ロール 10,10′……フィルム 21……メッシュ状シートの繊維 50……複合シート 50′……耐熱通気性複合シート 52,52′……加熱室 53,53′……冷却室 54……電子線照射装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−プロピレン−ジエン共重合体と
    エチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有するフィルムを
    一軸又は二軸に延伸して延伸フィルムを形成し、前記延
    伸フィルムとメッシュ状シートとを熱間圧着して前記延
    伸フィルムを前記メッシュ状シートに固着するとともに
    熱収縮させ、それにより前記フィルムを微多孔化し、次
    いで前記フィルムが流動化しない温度に加熱後冷却する
    工程を複数回繰り返し、その際、後段の加熱冷却工程に
    進むにつれて加熱温度を段階的に高くし、もって前記フ
    ィルムの微多孔性を保持したまま前記フィルムを架橋す
    ることを特徴とする耐熱通気性複合シートの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の方法において、前記
    フィルムは40〜65重量%のエチレン−プロピレン−ジエ
    ン共重合体、30〜55重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
    合体、及び5〜15重量%の充填材からなることを特徴と
    する方法。
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)に記載の方法にお
    いて、前記フィルムを1.5倍以上に一軸又は二軸延伸す
    ることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】請求項(1)乃至(3)のいずれかに記載
    の方法において、前記メッシュ状シートが不織布又は織
    布であることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】請求項(1)乃至(4)のいずれかに記載
    の方法において、前記延伸フィルムと前記メッシュ状シ
    ートとの熱間圧着をヒートロールにより行うことを特徴
    とする方法。
  6. 【請求項6】請求項(1)乃至(5)のいずれかに記載
    の方法において、前記熱間圧着をメッシュ状シート側が
    80〜150℃、フィルム側が75〜95℃の温度及び熱間圧着
    圧力1.0〜10kg/cm2で行うことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】請求項(1)乃至(6)のいずれかに記載
    の方法において、前記複数回の加熱冷却工程において、
    加熱温度を順々に50℃以下ずつ上昇させることを特徴と
    する方法。
  8. 【請求項8】請求項(1)乃至(7)のいずれかに記載
    の方法において、前記複数回の加熱冷却工程における冷
    却温度が45℃以下であることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】エチレン−プロピレン−ジエン共重合体と
    エチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有するフィルムを
    一軸又は二軸に延伸して延伸フィルムを形成し、前記延
    伸フィルムとメッシュ状シートとを熱間圧着して前記延
    伸フィルムを前記メッシュ状シートに固着するとともに
    熱収縮させ、それにより前記フィルムを微多孔化し、次
    いで前記フィルムが流動化しない温度に加熱後冷却する
    工程を少なくとも1回行い、その後5〜20Mradの電子線
    を照射することにより更に架橋させることを特徴とする
    耐熱通気性複合シートの製造方法。
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CA000590201A CA1290235C (en) 1988-02-05 1989-02-06 Gas-permeable, waterproof composite sheet

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