JPH0835947A - 溶融金属中の水素溶解量測定用センサ - Google Patents
溶融金属中の水素溶解量測定用センサInfo
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- JPH0835947A JPH0835947A JP6171380A JP17138094A JPH0835947A JP H0835947 A JPH0835947 A JP H0835947A JP 6171380 A JP6171380 A JP 6171380A JP 17138094 A JP17138094 A JP 17138094A JP H0835947 A JPH0835947 A JP H0835947A
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- molten metal
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- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
- Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融金属中に合金成分としてMg及びZnが
含まれている場合も、これらの合金成分による測定極の
腐食を防止でき、センサ寿命が長く、水素溶解量を長時
間安定して測定することができる溶融金属中の水素溶解
量測定用センサを提供する。 【構成】 固体電解質部材1はプロトン導電性セラミッ
クス又はガラスにより一端が閉塞された管状に形成され
ている。この固体電解質部材1の内面及び外面には、夫
々測定極及び基準極として多孔質電極2a,2bが設け
られている。固体電解質部材1の閉塞端側にはセラミッ
クス製パイプ4が嵌合されている。また、固体電解質部
材1の開放端側には多孔質導電性保護キャップ3が嵌合
しており、パイプ4の側部の溶融金属に浸漬される部分
もこの保護キャップ3に覆われている。この保護キャッ
プ3は、水素ガスは通過可能であるが溶融金属並びにM
g及びZnの蒸気は実質的に通過不可能の気孔を有して
いる。
含まれている場合も、これらの合金成分による測定極の
腐食を防止でき、センサ寿命が長く、水素溶解量を長時
間安定して測定することができる溶融金属中の水素溶解
量測定用センサを提供する。 【構成】 固体電解質部材1はプロトン導電性セラミッ
クス又はガラスにより一端が閉塞された管状に形成され
ている。この固体電解質部材1の内面及び外面には、夫
々測定極及び基準極として多孔質電極2a,2bが設け
られている。固体電解質部材1の閉塞端側にはセラミッ
クス製パイプ4が嵌合されている。また、固体電解質部
材1の開放端側には多孔質導電性保護キャップ3が嵌合
しており、パイプ4の側部の溶融金属に浸漬される部分
もこの保護キャップ3に覆われている。この保護キャッ
プ3は、水素ガスは通過可能であるが溶融金属並びにM
g及びZnの蒸気は実質的に通過不可能の気孔を有して
いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロトン導電性を有す
る固体電解質部材を使用して溶融金属中の水素濃度を測
定する溶融金属中の水素溶解量測定用センサに関する。
る固体電解質部材を使用して溶融金属中の水素濃度を測
定する溶融金属中の水素溶解量測定用センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融金属中の水素濃度を測定する
方法としては、以下に示す方法がある。
方法としては、以下に示す方法がある。
【0003】イニシャルバブル法 先ず、溶融金属をサンプリングし、この溶融金属をヒー
ターを内蔵した測定室内に配置する。その後、前記測定
室内を減圧状態にして溶融金属の表面から最初に気泡が
発生したときの測定室内の温度及び圧力から水素量を算
出する。
ターを内蔵した測定室内に配置する。その後、前記測定
室内を減圧状態にして溶融金属の表面から最初に気泡が
発生したときの測定室内の温度及び圧力から水素量を算
出する。
【0004】減圧凝固法 サンプリングした溶融金属を減圧下で凝固させ、凝固後
の試料内の気泡の状態観察、標準試料の比重との比較及
び試料断面の気泡の状態から水素ガス量を求める。
の試料内の気泡の状態観察、標準試料の比重との比較及
び試料断面の気泡の状態から水素ガス量を求める。
【0005】分圧平衡法 少量の不活性ガスを溶湯に注入しこれを循環させて、水
素ガスが不活性ガス中に拡散し平衡状態になったところ
で前記不活性ガスを回収し、熱伝導度式検出器、ガスク
ロマトグラフ又は質量分析器等で不活性ガス中の水素濃
度を分析し、その分析結果及び溶融金属の温度から溶融
金属中の水素濃度を求める。
素ガスが不活性ガス中に拡散し平衡状態になったところ
で前記不活性ガスを回収し、熱伝導度式検出器、ガスク
ロマトグラフ又は質量分析器等で不活性ガス中の水素濃
度を分析し、その分析結果及び溶融金属の温度から溶融
金属中の水素濃度を求める。
【0006】真空抽出法 溶融金属をサンプリングし、急冷して凝固させた試料を
真空中で加熱して、試料から放出される水素ガスの量を
熱伝導度式検出器、ガスクロマトグラフ、質量分析器又
は赤外線分析器等を用いて定量する。
真空中で加熱して、試料から放出される水素ガスの量を
熱伝導度式検出器、ガスクロマトグラフ、質量分析器又
は赤外線分析器等を用いて定量する。
【0007】しかし、これらの従来の溶融金属中の水素
濃度測定方法においては、測定に長時間を要するという
欠点、測定精度が悪いという欠点又は高価な測定装置が
必要であるという欠点等があり、いずれも実際の鋳造現
場での水素溶解量の測定には適していない。
濃度測定方法においては、測定に長時間を要するという
欠点、測定精度が悪いという欠点又は高価な測定装置が
必要であるという欠点等があり、いずれも実際の鋳造現
場での水素溶解量の測定には適していない。
【0008】これらの問題点を解決すべく開発された測
定方法に、プロトン導電性固体電解質を用いたガス濃淡
電池式の水素センサがある。この種のセンサは、プロト
ン導電性を有する固体電解質からなる部材の一方の面側
に多孔性導電体からなる基準極及びこの基準極に接触し
濃淡電池の起電力の基準となる基準物質を配設し、他方
の面(測定極)を溶融金属に接触させて、基準極側の水
素分圧と溶融金属中の水素濃度との間の水素活量の差に
よって生じる起電力から溶融金属中の水素濃度を検出す
るものである。このセンサは、溶融金属中の水素濃度を
直接測定することが可能であり、応答速度が速く、高い
精度を得ることができるという利点を有している。
定方法に、プロトン導電性固体電解質を用いたガス濃淡
電池式の水素センサがある。この種のセンサは、プロト
ン導電性を有する固体電解質からなる部材の一方の面側
に多孔性導電体からなる基準極及びこの基準極に接触し
濃淡電池の起電力の基準となる基準物質を配設し、他方
の面(測定極)を溶融金属に接触させて、基準極側の水
素分圧と溶融金属中の水素濃度との間の水素活量の差に
よって生じる起電力から溶融金属中の水素濃度を検出す
るものである。このセンサは、溶融金属中の水素濃度を
直接測定することが可能であり、応答速度が速く、高い
精度を得ることができるという利点を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のプロトン導電性固体電解質を用いたセンサは、
溶融金属との接触により測定極が酸化されてしまうた
め、長時間の測定が困難であるという難点がある。測定
極側に耐熱性セラミックスのスリーブを取り付け、スリ
ーブ内側の空間をガス室として測定極と溶融金属との間
に介在させて、測定極と溶融金属とが直接接触すること
を防止することも考えられるが、溶融金属中にMg又は
Znのような蒸気圧が高い合金成分が含まれている場合
には、測定極がこれらの合金成分の蒸気により腐食され
て、短時間でセンサが動作しなくなるという問題点があ
る。また、溶融金属がMgを主成分とする合金溶湯であ
り、センサ構成部材にSiO2 が使用されている場合に
は、MgがSiO2 と反応し急激に熱が発生して、ヒー
トショックによりセンサが破損するという問題点もあ
る。
た従来のプロトン導電性固体電解質を用いたセンサは、
溶融金属との接触により測定極が酸化されてしまうた
め、長時間の測定が困難であるという難点がある。測定
極側に耐熱性セラミックスのスリーブを取り付け、スリ
ーブ内側の空間をガス室として測定極と溶融金属との間
に介在させて、測定極と溶融金属とが直接接触すること
を防止することも考えられるが、溶融金属中にMg又は
Znのような蒸気圧が高い合金成分が含まれている場合
には、測定極がこれらの合金成分の蒸気により腐食され
て、短時間でセンサが動作しなくなるという問題点があ
る。また、溶融金属がMgを主成分とする合金溶湯であ
り、センサ構成部材にSiO2 が使用されている場合に
は、MgがSiO2 と反応し急激に熱が発生して、ヒー
トショックによりセンサが破損するという問題点もあ
る。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶融金属中に合金成分としてMg又はZn
が含まれていても測定極が腐食されることがなく、更に
溶融金属中のMgとセンサ構成部材との反応を回避でき
てヒートショックによるセンサの破損を防止できる水素
溶解量測定用センサを提供することを目的とする。
のであって、溶融金属中に合金成分としてMg又はZn
が含まれていても測定極が腐食されることがなく、更に
溶融金属中のMgとセンサ構成部材との反応を回避でき
てヒートショックによるセンサの破損を防止できる水素
溶解量測定用センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶融金属中
の水素溶解量測定用センサは、プロトン導電性を有する
固体電解質材料により形成された固体電解質部材と、こ
の固体電解質部材に設けられた基準極及び測定極と、前
記固体電解質部材を支持すると共に前記基準極に接続す
る空間を形成する支持部材と、この支持部材により形成
される空間内に装入され前記基準極に対して濃淡電池の
起電力の基準を与える固体基準物質と、一端が閉塞され
た管状に形成されその開放端側が前記固体電解質部材に
嵌合して前記測定極に接続する空間を形成すると共に前
記固体電解質部材及び前記支持部材の溶融金属に浸漬さ
れる部分を覆い前記測定極に電気的に接続された導電性
保護キャップと、を有し、前記導電性保護キャップは水
素ガスが通過可能であり溶融金属並びにMg及びZnの
蒸気が実質的に通過不可能である気孔を有することを特
徴とする。なお、前記固体基準物質に替えて、前記支持
部材の内側に基準ガスを供給してもよい。
の水素溶解量測定用センサは、プロトン導電性を有する
固体電解質材料により形成された固体電解質部材と、こ
の固体電解質部材に設けられた基準極及び測定極と、前
記固体電解質部材を支持すると共に前記基準極に接続す
る空間を形成する支持部材と、この支持部材により形成
される空間内に装入され前記基準極に対して濃淡電池の
起電力の基準を与える固体基準物質と、一端が閉塞され
た管状に形成されその開放端側が前記固体電解質部材に
嵌合して前記測定極に接続する空間を形成すると共に前
記固体電解質部材及び前記支持部材の溶融金属に浸漬さ
れる部分を覆い前記測定極に電気的に接続された導電性
保護キャップと、を有し、前記導電性保護キャップは水
素ガスが通過可能であり溶融金属並びにMg及びZnの
蒸気が実質的に通過不可能である気孔を有することを特
徴とする。なお、前記固体基準物質に替えて、前記支持
部材の内側に基準ガスを供給してもよい。
【0012】また、気孔率は、保護キャップを構成する
材料の比重をρ、保護キャップの体積及び重量を夫々
v,wとするとした場合に、気孔率=100・(ρv−
w)/ρvである。
材料の比重をρ、保護キャップの体積及び重量を夫々
v,wとするとした場合に、気孔率=100・(ρv−
w)/ρvである。
【0013】更に、保護キャップの通気量は、保護キャ
ップと同一材料により厚さが1cmの板を形成し、1気
圧の加圧条件下で空気が前記板の単位面積(1cm2 )
当たりを1分間に通過する量を測定することにより求め
ることができる。
ップと同一材料により厚さが1cmの板を形成し、1気
圧の加圧条件下で空気が前記板の単位面積(1cm2 )
当たりを1分間に通過する量を測定することにより求め
ることができる。
【0014】
【作用】本発明においては、一端が閉塞された管状の導
電性保護キャップが固体電解質部材に固定されており、
この導電性保護キャップにより測定極に接続する空間が
形成されている。この導電性保護キャップは水素ガスは
通過できるが溶融金属並びにMg及びZnの蒸気は実質
的に通過できない気孔を有している。このため、溶融金
属中の水素は水素ガスとなって導電性保護キャップを通
過して保護キャップ内側の空間内に入り、測定極に到達
する。従って、この空間内の水素ガスの量に応じて固体
電解質部材の測定極と基準極との間に起電力が発生す
る。なお、測定極と前記保護キャップとは電気的に接続
されているため、保護キャップと基準極との間の電位差
を測定することにより、前記起電力を測定することがで
きる。一方、溶融金属中にMg又はZnが含まれている
場合に、これらのMg又はZnの蒸気は前記保護キャッ
プを通過することができないため、Mg又はZnの蒸気
による測定極の腐食を防止することができる。
電性保護キャップが固体電解質部材に固定されており、
この導電性保護キャップにより測定極に接続する空間が
形成されている。この導電性保護キャップは水素ガスは
通過できるが溶融金属並びにMg及びZnの蒸気は実質
的に通過できない気孔を有している。このため、溶融金
属中の水素は水素ガスとなって導電性保護キャップを通
過して保護キャップ内側の空間内に入り、測定極に到達
する。従って、この空間内の水素ガスの量に応じて固体
電解質部材の測定極と基準極との間に起電力が発生す
る。なお、測定極と前記保護キャップとは電気的に接続
されているため、保護キャップと基準極との間の電位差
を測定することにより、前記起電力を測定することがで
きる。一方、溶融金属中にMg又はZnが含まれている
場合に、これらのMg又はZnの蒸気は前記保護キャッ
プを通過することができないため、Mg又はZnの蒸気
による測定極の腐食を防止することができる。
【0015】また、本発明においては、固体電解質部材
及びこの固体電解質部材を支持する支持部材の溶融金属
に浸漬される部分が前記導電性保護キャップに覆われて
いるため、導電性保護キャップ以外の部分が溶融金属に
直接接触することはない。従って、支持部材等のセンサ
構成部材にSiO2 等が使用されており、溶融金属中に
Mgが含まれている場合も、Mgとセンサ構成部材との
反応による急激な発熱を防止することができ、ヒートシ
ョックによるセンサの破損を回避できる。
及びこの固体電解質部材を支持する支持部材の溶融金属
に浸漬される部分が前記導電性保護キャップに覆われて
いるため、導電性保護キャップ以外の部分が溶融金属に
直接接触することはない。従って、支持部材等のセンサ
構成部材にSiO2 等が使用されており、溶融金属中に
Mgが含まれている場合も、Mgとセンサ構成部材との
反応による急激な発熱を防止することができ、ヒートシ
ョックによるセンサの破損を回避できる。
【0016】なお、前記測定極に接続する空間内に存在
する気体の体積が大きいと、空間内の水素濃度が溶融金
属中の水素溶解量に応じた一定の値になるまで時間がか
かり、応答特性が低下する。このため、前記空間内に
は、水素ガスの移動を阻害しない範囲でセラミックスの
粉末又はファイバーを充填しておくことが好ましい。
する気体の体積が大きいと、空間内の水素濃度が溶融金
属中の水素溶解量に応じた一定の値になるまで時間がか
かり、応答特性が低下する。このため、前記空間内に
は、水素ガスの移動を阻害しない範囲でセラミックスの
粉末又はファイバーを充填しておくことが好ましい。
【0017】ところで、前記導電性保護キャップは、導
電性を有すると共に水素ガスが通り、Mg及びZnの蒸
気並びに溶融金属を実質的に通さない気孔を有し、更に
溶融金属の熱で溶解しないことが必要である。このよう
な導電性保護キャップは、例えば黒鉛により形成する
か、又は黒鉛を主成分とし、SiC、BN、B4 C、T
iB2 、TiC及びZrB2 等の非酸化物又はアルミ
ナ、ジルコニア及びチタニア等の酸化物のセラミックス
により形成することができる。
電性を有すると共に水素ガスが通り、Mg及びZnの蒸
気並びに溶融金属を実質的に通さない気孔を有し、更に
溶融金属の熱で溶解しないことが必要である。このよう
な導電性保護キャップは、例えば黒鉛により形成する
か、又は黒鉛を主成分とし、SiC、BN、B4 C、T
iB2 、TiC及びZrB2 等の非酸化物又はアルミ
ナ、ジルコニア及びチタニア等の酸化物のセラミックス
により形成することができる。
【0018】また、保護キャップは、気孔率が10乃至
50%、平均気孔径が1乃至40μm、通気量が0.1
乃至10リットル/cm3 分であることが好ましい。導電性
保護キャップの気孔率が10%未満の場合、平均気孔径
が1μm未満の場合及び通気量が0.1リットル/cm3 分
未満の場合は、いずれも水素ガスが保護キャップを通過
しにくくなり、応答特性が低下してしまう。一方、導電
性保護キャップの気孔率が50%を超える場合、平均気
孔径が40μmを超える場合及び通気量が10リットル/c
m3 分を超える場合は、いずれもMg及びZnの蒸気を
遮断することが困難になり、保護キャップをこれらの合
金成分の蒸気が通過して測定極が腐食される。従って、
保護キャップは、気孔率が10乃至50%、平均気孔径
が1乃至40μm、通気量が0.1乃至10リットル/cm
3 分であることが好ましい。
50%、平均気孔径が1乃至40μm、通気量が0.1
乃至10リットル/cm3 分であることが好ましい。導電性
保護キャップの気孔率が10%未満の場合、平均気孔径
が1μm未満の場合及び通気量が0.1リットル/cm3 分
未満の場合は、いずれも水素ガスが保護キャップを通過
しにくくなり、応答特性が低下してしまう。一方、導電
性保護キャップの気孔率が50%を超える場合、平均気
孔径が40μmを超える場合及び通気量が10リットル/c
m3 分を超える場合は、いずれもMg及びZnの蒸気を
遮断することが困難になり、保護キャップをこれらの合
金成分の蒸気が通過して測定極が腐食される。従って、
保護キャップは、気孔率が10乃至50%、平均気孔径
が1乃至40μm、通気量が0.1乃至10リットル/cm
3 分であることが好ましい。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係
る溶融金属中の水素溶解量測定用センサを示す断面図で
ある。固体電解質部材1は、CaZr0.9In0.1O3-x
(但し、xは0〜0.05)、SrCe0.95Yb0.05O
3-x 及びBaCe0.9Nd0.1O3-x 等のようにプロトン
導電性を有する組成のセラミックス又はガラスにより一
端が閉塞された管状に形成されており、固体電解質部材
1の内面及び外面には、夫々測定極及び基準極として、
例えば、Pt、Ni又は酸化物導電体等からなる多孔質
電極2a,2bが焼き付け形成されている。
を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係
る溶融金属中の水素溶解量測定用センサを示す断面図で
ある。固体電解質部材1は、CaZr0.9In0.1O3-x
(但し、xは0〜0.05)、SrCe0.95Yb0.05O
3-x 及びBaCe0.9Nd0.1O3-x 等のようにプロトン
導電性を有する組成のセラミックス又はガラスにより一
端が閉塞された管状に形成されており、固体電解質部材
1の内面及び外面には、夫々測定極及び基準極として、
例えば、Pt、Ni又は酸化物導電体等からなる多孔質
電極2a,2bが焼き付け形成されている。
【0020】この固体電解質部材1の閉塞端側の端部に
はセラミックス製パイプ(支持部材)4が嵌合してお
り、このパイプ4と固体電解質部材1とは無機接着剤に
より接合されている。また、固体電解質部材1とパイプ
4との接合部分は、ガラスシール材6により気密的に封
止されている。このガラスシール材6は、その熱膨張係
数がセンサの使用温度域である300乃至1000℃に
おける固体電解質部材1の熱膨張率に近く、更に流動点
が前記センサの使用温度以上である緻密質ガラスシール
材であることが好ましい。
はセラミックス製パイプ(支持部材)4が嵌合してお
り、このパイプ4と固体電解質部材1とは無機接着剤に
より接合されている。また、固体電解質部材1とパイプ
4との接合部分は、ガラスシール材6により気密的に封
止されている。このガラスシール材6は、その熱膨張係
数がセンサの使用温度域である300乃至1000℃に
おける固体電解質部材1の熱膨張率に近く、更に流動点
が前記センサの使用温度以上である緻密質ガラスシール
材であることが好ましい。
【0021】また、このガラスシール材6は、セラミッ
クスからなるコーティング材7によりコーティングされ
ている。このコーティング材7は、ガラスシール材6と
溶融金属との反応を防ぐためのものである。
クスからなるコーティング材7によりコーティングされ
ている。このコーティング材7は、ガラスシール材6と
溶融金属との反応を防ぐためのものである。
【0022】セラミックス製パイプ4の内側にはステン
レスからなる金属製パイプ9が挿入されており、この金
属製パイプ9の先端部分は多孔質電極2bに接合されて
いる。この金属製パイプ9を介して、固体電解質部材1
に、基準物質として、水素ガス分圧が一定に調整された
基準ガス8を供給する。また、この金属製パイプ9は、
多孔質電極2bのリードとしても作用する。
レスからなる金属製パイプ9が挿入されており、この金
属製パイプ9の先端部分は多孔質電極2bに接合されて
いる。この金属製パイプ9を介して、固体電解質部材1
に、基準物質として、水素ガス分圧が一定に調整された
基準ガス8を供給する。また、この金属製パイプ9は、
多孔質電極2bのリードとしても作用する。
【0023】一方、固体電解質部材1の管状部の外側に
は一端が閉塞された管状の多孔質導電性保護キャップ3
が嵌合しており、この保護キャップ3は固体電解質部材
1及びセラミックス製パイプ4の側部の溶融金属に浸漬
される部分(例えば、センサ先端から約10cmまでの
部分)を覆っている。また、この保護キャップ3によ
り、多孔質電極2aに接続する空間(以下、ガス室とい
う)が形成され、このガス室内には、水素の移動を損な
わない範囲で空間内の気体の体積を小さくするために、
アルミナ、ジルコニア、マグネシア又は炭化ケイ素等の
セラミックス粉末12が充填されている。
は一端が閉塞された管状の多孔質導電性保護キャップ3
が嵌合しており、この保護キャップ3は固体電解質部材
1及びセラミックス製パイプ4の側部の溶融金属に浸漬
される部分(例えば、センサ先端から約10cmまでの
部分)を覆っている。また、この保護キャップ3によ
り、多孔質電極2aに接続する空間(以下、ガス室とい
う)が形成され、このガス室内には、水素の移動を損な
わない範囲で空間内の気体の体積を小さくするために、
アルミナ、ジルコニア、マグネシア又は炭化ケイ素等の
セラミックス粉末12が充填されている。
【0024】また、保護キャップ3の内側の固体電解質
部材1の開放端部の近傍の部分には多孔質電極2aに電
気的に接続された引出電極2cが設けられており、この
引出電極2cを介して多孔質電極2aと保護キャップ3
とは相互に電気的に接続されている。
部材1の開放端部の近傍の部分には多孔質電極2aに電
気的に接続された引出電極2cが設けられており、この
引出電極2cを介して多孔質電極2aと保護キャップ3
とは相互に電気的に接続されている。
【0025】この保護キャップ3は、黒鉛により形成さ
れているか、又は黒鉛を主成分とし、SiC、BN、B
4 C、TiB2 、TiC若しくはZrB2 等の非酸化物
又はアルミナ、ジルコニア若しくはチタニア等の酸化物
を含む混合物により形成されている。そして、この保護
キャップ3には、水素ガスが通過可能であると共に、溶
融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的に通過不可能
な気孔が形成されており、このキャップ3は気孔率が1
0〜50%、平均気孔径が1〜40μm及び通気量が
0.1〜10リットル/cm3分に設定されている。
れているか、又は黒鉛を主成分とし、SiC、BN、B
4 C、TiB2 、TiC若しくはZrB2 等の非酸化物
又はアルミナ、ジルコニア若しくはチタニア等の酸化物
を含む混合物により形成されている。そして、この保護
キャップ3には、水素ガスが通過可能であると共に、溶
融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的に通過不可能
な気孔が形成されており、このキャップ3は気孔率が1
0〜50%、平均気孔径が1〜40μm及び通気量が
0.1〜10リットル/cm3分に設定されている。
【0026】本実施例に係る水素溶解量測定用センサ
は、保護キャップ3の閉塞端側を溶融金属に浸漬する。
この場合に、溶融金属と直接接触するのは保護キャップ
3だけであるので、溶融金属がMgを主成分とする金属
であり、センサ構成部材として保護キャップ3以外の部
分にSiO2 が使用されていても、Mgとセンサ構成部
材との反応による急激な発熱を回避でき、ヒートショッ
クによるセンサの破損を防止できる。また、溶融金属中
の水素は水素ガスとなって保護キャップ3を通過しセラ
ミックス粉末12間を通って多孔質電極2aに到達する
が、Mg及びZnの蒸気は保護キャップ3を殆ど通過す
ることができないため、Mg及びZnによる多孔質電極
2aの腐食を抑制することができる。
は、保護キャップ3の閉塞端側を溶融金属に浸漬する。
この場合に、溶融金属と直接接触するのは保護キャップ
3だけであるので、溶融金属がMgを主成分とする金属
であり、センサ構成部材として保護キャップ3以外の部
分にSiO2 が使用されていても、Mgとセンサ構成部
材との反応による急激な発熱を回避でき、ヒートショッ
クによるセンサの破損を防止できる。また、溶融金属中
の水素は水素ガスとなって保護キャップ3を通過しセラ
ミックス粉末12間を通って多孔質電極2aに到達する
が、Mg及びZnの蒸気は保護キャップ3を殆ど通過す
ることができないため、Mg及びZnによる多孔質電極
2aの腐食を抑制することができる。
【0027】次に、金属製パイプ9を介して固体電解質
部材1の多孔質電極2b側に基準ガス8として所定濃度
の水素又は水蒸気を含有するガスを供給する。そうする
と、ガス室内の水素分圧に応じて、固体電解質部材1の
両側の多孔質電極2a,2bの間に起電力が発生する。
この起電力を測定することにより、溶融金属中の水素濃
度を測定する。この測定原理は、プロトン導電性固体電
解質物質を用いたガス濃淡電池の起電力を測定すること
により行うものである。
部材1の多孔質電極2b側に基準ガス8として所定濃度
の水素又は水蒸気を含有するガスを供給する。そうする
と、ガス室内の水素分圧に応じて、固体電解質部材1の
両側の多孔質電極2a,2bの間に起電力が発生する。
この起電力を測定することにより、溶融金属中の水素濃
度を測定する。この測定原理は、プロトン導電性固体電
解質物質を用いたガス濃淡電池の起電力を測定すること
により行うものである。
【0028】プロトン導電性を示す固体電解質を用いる
ガス濃淡電池式の水素センサは高温で安定に作動し、下
記数式1で与えられる理論値に近い起電力を示す。
ガス濃淡電池式の水素センサは高温で安定に作動し、下
記数式1で与えられる理論値に近い起電力を示す。
【0029】
【数1】 E=(RT/2F)ln[PH1(1)/PH2(2)] 但し、Eは起電力(V)、Rは気体定数、Fはファラデ
ー定数、Tは絶対温度、PH1(1)及びPH2(2)は夫
々測定極側及び基準極側の水素分圧である。
ー定数、Tは絶対温度、PH1(1)及びPH2(2)は夫
々測定極側及び基準極側の水素分圧である。
【0030】溶融金属中の水素濃度とその溶湯上の水素
分圧との間には平衡関係が成り立ち、下記数式2のシー
ベルトの(Sieverts)の規則に従う。
分圧との間には平衡関係が成り立ち、下記数式2のシー
ベルトの(Sieverts)の規則に従う。
【0031】
【数2】S=K(PH2)1/2 但し、Sは水素の平衡溶解度、Kは定数、PH2は溶湯上
の水素分圧である。
の水素分圧である。
【0032】この数式2からわかるように、溶湯に接し
た気相中の水素分圧を測定できれば、溶湯中に溶解して
いる水素濃度を求めることができる。
た気相中の水素分圧を測定できれば、溶湯中に溶解して
いる水素濃度を求めることができる。
【0033】一般的に溶融金属中の水素濃度は、その溶
湯と接した気相中の水素分圧と溶湯温度とに依存し、そ
の水素分圧及び溶湯温度の依存性はシーベルト則とヘン
リー(Henry )則に従う。このため、水素濃度Sは下記
数式3で表すことができる。
湯と接した気相中の水素分圧と溶湯温度とに依存し、そ
の水素分圧及び溶湯温度の依存性はシーベルト則とヘン
リー(Henry )則に従う。このため、水素濃度Sは下記
数式3で表すことができる。
【0034】
【数3】 logS=A−(B/T)+(1/2)log(PH2) 但し、A及びBは金属の組成に依存した定数である。
【0035】そこで、図1に示すセンサのキャップ3の
閉塞端側を溶融金属中に浸漬して、溶湯中の水素濃度を
測定する。即ち、基準極と測定極との間に発生する起電
力から、前記数式1を用いて水素分圧PH2を求め、この
水素分圧を数式3に代入することにより、溶湯中の水素
濃度Sを求めることができる。
閉塞端側を溶融金属中に浸漬して、溶湯中の水素濃度を
測定する。即ち、基準極と測定極との間に発生する起電
力から、前記数式1を用いて水素分圧PH2を求め、この
水素分圧を数式3に代入することにより、溶湯中の水素
濃度Sを求めることができる。
【0036】この場合に、測定極である多孔質電極2a
は引出電極2c及び導電性多孔質キャップ3を介して溶
融金属に電気的に接続しているので、例えば溶融金属中
にカーボンの棒を挿入して、このカーボンの棒と金属製
パイプ9との間の電位差を測定し、その結果に基づいて
溶融金属中の水素溶解量を検出することができる。
は引出電極2c及び導電性多孔質キャップ3を介して溶
融金属に電気的に接続しているので、例えば溶融金属中
にカーボンの棒を挿入して、このカーボンの棒と金属製
パイプ9との間の電位差を測定し、その結果に基づいて
溶融金属中の水素溶解量を検出することができる。
【0037】本実施例においては、溶融金属中にMg又
はZnが含まれていても、Mg及びZnの蒸気は保護キ
ャップ3を殆ど通過できないため、これらの合金成分に
よる多孔質電極2aの腐食を回避できる。また、保護キ
ャップ3はパイプ4の側部まで覆っており、センサを溶
融金属に浸漬しても、キャップ3以外の部分が溶融金属
に直接接触することがない。このため、センサ構成部材
がMg等の反応性が高い成分と反応して急激な発熱を生
じることがなく、センサが受けるヒートショックが緩和
されて、センサの破損を回避できる。従って、本実施例
に係る水素溶解量測定用センサは、センサ寿命が長く、
溶融金属中の水素溶解量を長期間に亘って測定すること
ができる。
はZnが含まれていても、Mg及びZnの蒸気は保護キ
ャップ3を殆ど通過できないため、これらの合金成分に
よる多孔質電極2aの腐食を回避できる。また、保護キ
ャップ3はパイプ4の側部まで覆っており、センサを溶
融金属に浸漬しても、キャップ3以外の部分が溶融金属
に直接接触することがない。このため、センサ構成部材
がMg等の反応性が高い成分と反応して急激な発熱を生
じることがなく、センサが受けるヒートショックが緩和
されて、センサの破損を回避できる。従って、本実施例
に係る水素溶解量測定用センサは、センサ寿命が長く、
溶融金属中の水素溶解量を長期間に亘って測定すること
ができる。
【0038】図2は本発明の第2の実施例に係る溶融金
属中の水素溶解量測定用センサを示す断面図である。本
実施例が第1の実施例と異なる点は、基準物質として固
体基準物質18を使用した点にあり、その他の構成は基
本的には第1の実施例と同様であるので、図2において
図1と同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省
略する。
属中の水素溶解量測定用センサを示す断面図である。本
実施例が第1の実施例と異なる点は、基準物質として固
体基準物質18を使用した点にあり、その他の構成は基
本的には第1の実施例と同様であるので、図2において
図1と同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省
略する。
【0039】本実施例においては、固体電解質部材1の
閉塞端側に嵌合するセラミックス製パイプ4の内側に、
固体基準物質18として、例えば、燐酸アルミニウムと
電子導電性酸化物との混合物又は金属と金属水素化物と
の混合物等が装入されている。これらの物質は、水素又
は水蒸気活量が常に一定に維持されるという性質を有し
ている。パイプ4の固体電解質部材1と反対側の端部に
は、アルミナセメント11及びセラミックス充填材15
が外側からこの順で充填されており、固体基準物質18
はこれらのアルミナセメント11及び充填材15により
密閉されている。なお、リード16は、基準極である多
孔質電極2bに電気的に接続され、固体基準物質18、
充填材15及びアルミナセメント11を挿通して外部に
導出されている。本実施例においても、第1の実施例と
同様の効果を得ることができる。
閉塞端側に嵌合するセラミックス製パイプ4の内側に、
固体基準物質18として、例えば、燐酸アルミニウムと
電子導電性酸化物との混合物又は金属と金属水素化物と
の混合物等が装入されている。これらの物質は、水素又
は水蒸気活量が常に一定に維持されるという性質を有し
ている。パイプ4の固体電解質部材1と反対側の端部に
は、アルミナセメント11及びセラミックス充填材15
が外側からこの順で充填されており、固体基準物質18
はこれらのアルミナセメント11及び充填材15により
密閉されている。なお、リード16は、基準極である多
孔質電極2bに電気的に接続され、固体基準物質18、
充填材15及びアルミナセメント11を挿通して外部に
導出されている。本実施例においても、第1の実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0040】以下、本発明の第1の実施例に係る溶融金
属中の水素溶解量測定用センサを実際に製造し、その特
性を調べた結果について説明する。
属中の水素溶解量測定用センサを実際に製造し、その特
性を調べた結果について説明する。
【0041】先ず、ペロブスカイト型プロトン導電性酸
化物であるCaZr0.9In0.1O3- x (但し、xは0〜
0.05)により、一端が閉塞した管状の固体電解質部
材1を形成した。そして、この固体電解質部材1の内側
及び外側の面に、測定極及び基準極として、夫々Ptか
らなる多孔質電極2a,2bを900℃の温度で焼き付
けた。
化物であるCaZr0.9In0.1O3- x (但し、xは0〜
0.05)により、一端が閉塞した管状の固体電解質部
材1を形成した。そして、この固体電解質部材1の内側
及び外側の面に、測定極及び基準極として、夫々Ptか
らなる多孔質電極2a,2bを900℃の温度で焼き付
けた。
【0042】次に、この固体電解質部材1の閉塞端側に
アルミナ製のパイプ4(外径が6.5mm、内径が4.
5mm、長さが500mm)をアルミナ質のセラミック
ス接着剤を用いて固定し、その接着部分をガラスシール
材6で気密的にシールした。また、このガスシール材6
をアルミナ質のセラミックスコーティング材7により被
覆した。更に、固体電解質部材1の開放端側にカーボン
製の多孔質導電性保護キャップ3を嵌合して固定した。
そして、このキャップ3の内側の面と多孔質電極2aと
を引出電極2cにより電気的に接続させた。なお、保護
キャップ3の内側のガス室内の体積を水素ガスの移動を
損なわない範囲で可及的に小さくするために、ガス室内
にセラミックス粉末12として、アルミナ粉末を充填し
た。
アルミナ製のパイプ4(外径が6.5mm、内径が4.
5mm、長さが500mm)をアルミナ質のセラミック
ス接着剤を用いて固定し、その接着部分をガラスシール
材6で気密的にシールした。また、このガスシール材6
をアルミナ質のセラミックスコーティング材7により被
覆した。更に、固体電解質部材1の開放端側にカーボン
製の多孔質導電性保護キャップ3を嵌合して固定した。
そして、このキャップ3の内側の面と多孔質電極2aと
を引出電極2cにより電気的に接続させた。なお、保護
キャップ3の内側のガス室内の体積を水素ガスの移動を
損なわない範囲で可及的に小さくするために、ガス室内
にセラミックス粉末12として、アルミナ粉末を充填し
た。
【0043】次いで、アルミナ製のパイプ4の内側にス
テンレス製のパイプ9を挿入し、このパイプ9の先端部
を多孔質電極2bに電気的に接触させて固定した。
テンレス製のパイプ9を挿入し、このパイプ9の先端部
を多孔質電極2bに電気的に接触させて固定した。
【0044】このようにして製造したセンサを、黒鉛る
つぼ内で溶解した温度が700℃のアルミニウム合金中
に挿入し、センサの起電力応答を測定した。前記アルミ
ニウム合金中には、合金成分としてMg及びZnが含ま
れている。また、測定時には、ステンレス製パイプ9を
介して基準極側に1体積%の水素を含んだアルゴンガス
を導入した。更に、溶融金属中の水素濃度は、黒鉛るつ
ぼ内で溶解したアルミニウム合金上の気相の水素ガス濃
度を変化させることにより調整した。更にまた、溶融金
属中にカーボン製の棒を挿入し、このカーボン棒とステ
ンレス製のパイプ9との間の電位差を測定することによ
り、固体電解質部材1の基準極と測定極との間の起電力
測定を行った。なお、溶融金属中の温度は、クロメル−
アルメル熱電対(K熱電対)にて測定した。
つぼ内で溶解した温度が700℃のアルミニウム合金中
に挿入し、センサの起電力応答を測定した。前記アルミ
ニウム合金中には、合金成分としてMg及びZnが含ま
れている。また、測定時には、ステンレス製パイプ9を
介して基準極側に1体積%の水素を含んだアルゴンガス
を導入した。更に、溶融金属中の水素濃度は、黒鉛るつ
ぼ内で溶解したアルミニウム合金上の気相の水素ガス濃
度を変化させることにより調整した。更にまた、溶融金
属中にカーボン製の棒を挿入し、このカーボン棒とステ
ンレス製のパイプ9との間の電位差を測定することによ
り、固体電解質部材1の基準極と測定極との間の起電力
測定を行った。なお、溶融金属中の温度は、クロメル−
アルメル熱電対(K熱電対)にて測定した。
【0045】その結果、本実施例に係る水素溶解量測定
用センサは、Mg及びZn等を含む合金においても、長
時間安定して水素溶解量の測定が可能であり、測定極の
劣化を抑制することができ、センサ寿命が著しく延び
た。また、センサと溶融金属中の成分との反応も殆どな
いため急激な発熱もなく、センサのセラミックス部分へ
のヒートショックが緩和され、ヒートショックによるセ
ンサの破損も発生しなかった。
用センサは、Mg及びZn等を含む合金においても、長
時間安定して水素溶解量の測定が可能であり、測定極の
劣化を抑制することができ、センサ寿命が著しく延び
た。また、センサと溶融金属中の成分との反応も殆どな
いため急激な発熱もなく、センサのセラミックス部分へ
のヒートショックが緩和され、ヒートショックによるセ
ンサの破損も発生しなかった。
【0046】なお、上述の実施例においては、いずれも
固体電解質部材に予めセラミックス製パイプが取り付け
られている場合について説明したが、使用時に固体電解
質部材にセラミックス製パイプを無機接着剤により固定
してもよい。この場合は、固体電解質部材とセラミック
ス製パイプとの接合部を封止するシール材として、その
軟化点がセンサの使用温度以下であり、流動点がセンサ
の使用温度以上の緻密質ガラスシール材を使用すること
が好ましい。
固体電解質部材に予めセラミックス製パイプが取り付け
られている場合について説明したが、使用時に固体電解
質部材にセラミックス製パイプを無機接着剤により固定
してもよい。この場合は、固体電解質部材とセラミック
ス製パイプとの接合部を封止するシール材として、その
軟化点がセンサの使用温度以下であり、流動点がセンサ
の使用温度以上の緻密質ガラスシール材を使用すること
が好ましい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る溶融金
属中の水素溶解量測定用センサは、水素ガスは通過可能
であるが溶融金属並びにMg及びZnの蒸気は実質的に
通過不可能の気孔が設けられた導電性保護キャップが設
けられているから、溶融金属中にMg又はZnが含まれ
ている場合も、これらの合金成分による測定極の腐食を
防止することができる。また、前記導電性保護キャップ
により固体電解質部材及び支持部材の溶融金属に浸漬さ
れる部分が覆われているため、溶融金属中にMgが含ま
れていても、Mgとセンサ構成材料との反応を回避でき
る。これにより、本発明に係る水素溶解量測定用センサ
は、センサ寿命が長く、溶融金属中の水素溶解量を長時
間安定して測定することができるという効果を奏する。
属中の水素溶解量測定用センサは、水素ガスは通過可能
であるが溶融金属並びにMg及びZnの蒸気は実質的に
通過不可能の気孔が設けられた導電性保護キャップが設
けられているから、溶融金属中にMg又はZnが含まれ
ている場合も、これらの合金成分による測定極の腐食を
防止することができる。また、前記導電性保護キャップ
により固体電解質部材及び支持部材の溶融金属に浸漬さ
れる部分が覆われているため、溶融金属中にMgが含ま
れていても、Mgとセンサ構成材料との反応を回避でき
る。これにより、本発明に係る水素溶解量測定用センサ
は、センサ寿命が長く、溶融金属中の水素溶解量を長時
間安定して測定することができるという効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施例に係る溶融金属中の水素
溶解量測定用センサを示す断面図である。
溶解量測定用センサを示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る溶融金属中の水素
溶解量測定用センサを示す断面図である。
溶解量測定用センサを示す断面図である。
1;固体電解質部材 2a,2b;多孔質電極 2c;引出電極 3;導電性保護キャップ 4;セラミックス製パイプ 6;ガラスシール材 7;コーティング材 8;基準ガス 9;金属製パイプ 11;アルミナセメント 12;セラミックス粉末 15;セラミックス充填材 16;リード 18;固体基準物質
Claims (8)
- 【請求項1】 プロトン導電性を有する固体電解質材料
により形成された固体電解質部材と、この固体電解質部
材に設けられた基準極及び測定極と、前記固体電解質部
材を支持すると共に前記基準極に接続する空間を形成す
る支持部材と、この支持部材により形成される空間内に
装入され前記基準極に対して濃淡電池の起電力の基準を
与える固体基準物質と、一端が閉塞された管状に形成さ
れその開放端側が前記固体電解質部材に嵌合して前記測
定極に接続する空間を形成すると共に前記固体電解質部
材及び前記支持部材の溶融金属に浸漬される部分を覆い
前記測定極に電気的に接続された導電性保護キャップ
と、を有し、前記導電性保護キャップは水素ガスが通過
可能であり溶融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的
に通過不可能である気孔を有することを特徴とする溶融
金属中の水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項2】 プロトン導電性を有する固体電解質材料
により形成された固体電解質部材と、この固体電解質部
材に設けられた基準極及び測定極と、前記固体電解質部
材を支持すると共に前記基準極に接続する空間を形成す
る支持部材と、この支持部材により形成される空間内に
供給され前記基準極に対して濃淡電池の起電力の基準を
与える基準ガスと、一端が閉塞された管状に形成されそ
の開放端側が前記固体電解質部材に嵌合して前記測定極
に接続する空間を形成すると共に前記固体電解質部材及
び前記支持部材の溶融金属に浸漬される部分を覆い前記
測定極に電気的に接続された導電性保護キャップと、を
有し、前記導電性保護キャップは水素ガスが通過可能で
あり溶融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的に通過
不可能である気孔を有することを特徴とする溶融金属中
の水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項3】 プロトン導電性を有する固体電解質材料
により一端が閉塞された管状に形成された固体電解質部
材と、筒状に形成され前記固体電解質部材の閉塞端側を
嵌合して前記固体電解質部材を支持する支持部材と、こ
の支持部材の内側の前記固体電解質部材の外面上に設け
られた基準極と、前記支持部材の内側に装入され前記基
準極に対して濃淡電池の起電力の基準を与える固体基準
物質と、前記固体電解質部材の内面上に設けられた測定
極と、一端が閉塞された管状に形成されその開放端側が
前記固体電解質部材の開放端側に嵌合して前記測定極に
接続する空間を形成すると共に前記固体電解質部材及び
前記支持部材の溶融金属に浸漬される部分を覆い前記測
定極に電気的に接続された導電性保護キャップと、を有
し、前記導電性保護キャップは水素ガスが通過可能であ
り溶融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的に通過不
可能である気孔を有することを特徴とする溶融金属中の
水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項4】 プロトン導電性を有する固体電解質材料
により一端が閉塞された管状に形成された固体電解質部
材と、筒状に形成され前記固体電解質部材の閉塞端側を
嵌合して前記固体電解質部材を支持する支持部材と、こ
の支持部材の内側の前記固体電解質部材の外面上に設け
られた基準極と、前記支持部材の内側に供給され前記基
準極に対して濃淡電池の起電力の基準を与える基準ガス
と、前記固体電解質部材の内面上に設けられた測定極
と、一端が閉塞された管状に形成されその開放端側が前
記固体電解質部材の開放端側に嵌合して前記測定極に接
続する空間を形成すると共に前記固体電解質部材及び前
記支持部材の溶融金属に浸漬される部分を覆い前記測定
極に電気的に接続された導電性保護キャップと、を有
し、前記導電性保護キャップは水素ガスが通過可能であ
り溶融金属並びにMg及びZnの蒸気が実質的に通過不
可能である気孔を有することを特徴とする溶融金属中の
水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項5】 前記測定極に接続する空間内には、セラ
ミックスの粉末又はファイバーが充填されていることを
特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の溶融
金属中の水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項6】 前記導電性保護キャップは、黒鉛により
形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいず
れか1項に記載の溶融金属中の水素溶解量測定用セン
サ。 - 【請求項7】 前記導電性保護キャップは、黒鉛を主成
分とし、SiC、BN、B4 C、TiB2 、TiC、Z
rB2 、アルミナ、ジルコニア及びチタニアからなる群
から選択された少なくとも1種のセラミックスを含有す
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記
載の溶融金属中の水素溶解量測定用センサ。 - 【請求項8】 前記導電性保護キャップは、気孔率が1
0乃至50%、平均気孔径が1乃至40μm、通気量が
0.1乃至10リットル/cm3分であることを特徴とする
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の溶融金属中の水
素溶解量測定用センサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6171380A JPH0835947A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 溶融金属中の水素溶解量測定用センサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6171380A JPH0835947A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 溶融金属中の水素溶解量測定用センサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0835947A true JPH0835947A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=15922110
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6171380A Pending JPH0835947A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 溶融金属中の水素溶解量測定用センサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0835947A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003083865A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-19 | Dia Shinku Kk | ガス量測定装置 |
| JP2006513403A (ja) * | 2002-09-14 | 2006-04-20 | ケンブリッジ ユニバーシティ テクニカル サービシズ リミティド | 水素検出装置および方法 |
| US7396443B2 (en) | 2003-02-17 | 2008-07-08 | Dongsub Park | Solid-state electrochemical hydrogen probe for the measurement of hydrogen content in the molten aluminum |
| JP2011007705A (ja) * | 2009-06-29 | 2011-01-13 | Ube Kosan Wheel Kk | アルミニウム合金溶湯中の水素分析方法 |
| JP2011174832A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 水素センサ |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP6171380A patent/JPH0835947A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003083865A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-19 | Dia Shinku Kk | ガス量測定装置 |
| JP2006513403A (ja) * | 2002-09-14 | 2006-04-20 | ケンブリッジ ユニバーシティ テクニカル サービシズ リミティド | 水素検出装置および方法 |
| US7396443B2 (en) | 2003-02-17 | 2008-07-08 | Dongsub Park | Solid-state electrochemical hydrogen probe for the measurement of hydrogen content in the molten aluminum |
| JP2011007705A (ja) * | 2009-06-29 | 2011-01-13 | Ube Kosan Wheel Kk | アルミニウム合金溶湯中の水素分析方法 |
| JP2011174832A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 水素センサ |
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