JPH0849126A - カーペットのパイル糸用紡績糸及びカットパイルカーペットの製造方法 - Google Patents

カーペットのパイル糸用紡績糸及びカットパイルカーペットの製造方法

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JPH0849126A
JPH0849126A JP6181263A JP18126394A JPH0849126A JP H0849126 A JPH0849126 A JP H0849126A JP 6181263 A JP6181263 A JP 6181263A JP 18126394 A JP18126394 A JP 18126394A JP H0849126 A JPH0849126 A JP H0849126A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイル外観がサキソニー調の遊び毛発生防止
に優れたカットパイルカーペットを安価に製造する。 【構成】 熱収縮性合成繊維を15〜40%含有し、潜
在捲縮性合成繊維を15%以上含有してなる特定の撚係
数を有する紡績糸、及び係る紡績糸をパイル糸として使
用し、2次基布との張合せ時の乾熱処理時に上記紡績糸
中の合成繊維を収縮、捲縮発現せしめるカットパイルカ
ーペットの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカーペットのパイル糸用
紡績糸及びカットパイルカペットに関し、特に、一般家
庭で使用される敷物すなわちピース形態及びロール形態
カーペットに於いてパイル外観がサキソニー調の遊び毛
発生の防止に優れるカットパイルカーペットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来カットパイルカーペットのサキソニ
ー調で遊び毛発生の防止に優れたものを得るには紡績で
の撚を高目にし熱による固定すなわちセット糸によって
その保持を行う方法が採られている。単繊維間の密度を
拘束性を高めるため、一般の撚数より高目の撚係数K≧
70にて撚を施すか又は収縮繊維を混綿、紡績後糸をコ
ーンツーコーン方式の連続乾湿熱処理機により熱固定す
る方法あるいはソフトコーンに巻上げオートクレーブに
より湿熱処理し熱固定する方法(この場合はコーンの内
外層間で糸の形状が異なる欠点を持っていいる)のセッ
ト糸が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術に於いては、
パイル糸を糸状で熱固定する工程を導入することにより
コスト増加と生産納期が長くかかる生産上の問題とコー
ン形態での熱固定方式では糸状の美しさ、安定性が欠け
る品質上の問題がある。従って安価でしかも一般に行な
われているカーペット生産工程の中で美しい安定した糸
状のパイルでパイル外観がサキソニー調の遊び毛発生の
防止に優れたカットパイルカーペット商品が得られてい
ないのが現状である。
【0004】ここで一般のカットパイルカーペットの生
産工程は、綿状染色又は原着繊維→混綿→追油→紡績→
タフト又は製織→2次裏基布張合せ→シャーリングその
他の仕上げ、である。染色は原着繊維を用いるか、綿状
又はトウ状で染色を施したものを用い、梳毛紡、セミ梳
毛紡、及び紡毛紡方式で紡績した後織機及びタフト機で
織、タフティングカーペットにされる。上述の生産方式
の他に従来技術で採用している糸の熱固定(セット)工
程等の特別な工程や条件を導入すると、コスト、生産納
期に問題が生じる。本発明では新たな工程、特別な条件
の導入なく、従来技術における課題を解決するための手
段を鋭意検討した結果、用いる繊維原料の収縮及び捲縮
特性の改良と適性混率化、紡績での撚数を適性化させる
ことにより、2次裏基布張り合せ時の熱処理すなわち1
20〜150℃の乾熱で容易にサキソニー調のパイル外
観と遊び毛発生防止性を有したカットパイルカーペット
が得られることを見い出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、125
℃乾熱収縮率が15〜40%の熱可塑性合成繊維Aを全
体の15〜40%含有し、熱処理により捲縮数Cnが2
0以上、捲縮率Ciが25以上の捲縮を発現する熱可塑
性合成繊維Bを全体の15%以上含有する紡績糸であ
り、且つ単糸撚係数Kが55〜90であることを特徴と
するカーペットのパイル糸用紡績糸、及び請求項1記載
の紡績糸をパイル糸として使用し、2次裏基布との張合
せ時の乾熱処理時に上記紡績糸中の熱可塑性合成繊維A
及びBを収縮及び捲縮発現せしめることを特徴とするカ
ットパイルカーペットの製造方法である。
【0006】以下、本発明を詳述する。カーペットに用
いるパイルとしての紡績糸は安定した品質、低コスト及
び商品価値を高めるため具体的には、1)多色感で深味
のある色相 2)染色コスト削減のため淡〜中色では原
綿を混合し稀めて目標の色相を得る。3)染色ロット間
の色差の回避等から小ロット生産あるいは柄物以外は一
般に綿状染色及び原着繊維の先染繊維でデニール光沢等
の異なるタイプの原綿を夫々組合せ更には紡績での番
手、撚糸に工夫を凝らしたものを用いている。紡績法は
その適性からセミ梳毛紡式、紡毛紡式、梳毛紡式の中か
ら商品適性及び加工性を考慮して決定されるが、多く用
いられているのはセミ梳毛紡績である。
【0007】紡績を行うには紡績方法のいかんを問わず
用いる繊維には捲縮が必要である。理由は紡績上繊維間
の拘束性(一般に絡合性といわれる)絡合性がないと紡
績工程中のカード、練条工程でのスライバー、粗糸工程
での粗糸等、工程途中でそれらが継がらず、切断し紡出
出来ないからである。しかしながら過度の捲縮は単繊維
間の絡合性を高め過ぎネップ及びスラブの発生や、太さ
斑の発生を招き、品質の低下や生産性を著しく低下させ
る。一般には捲縮数Cn=5〜15、捲縮率Ci=5〜
20の範囲で繊維基質、デニール等を考慮してCn=6
〜12、Ci=5〜15が実際多く用いられている。捲
縮は原綿生産時クリンプボックスと呼ばれる箱にトウ状
の繊維を押し込み熱で仮固定して付与され、一般には機
械捲縮といわれている。この捲縮は綿状染色から紡績工
程を経ると圧力と低エネルギーの熱で仮セットされてい
るのみであり容易に伸されて、捲縮特性が低下、目的の
サキソニー調パイル外観や遊び毛発生防止に優れたカー
ペットを得るにはほとんど効果を発揮しない。このため
従来は紡績後2次熱セットとしてコーンツーコーンの連
続式あるいはソフトコーンに巻上げオートクレーブによ
り湿式処理する方法が採られているのである。本方式で
は製品で目的のパイルを得るため捲縮を付与する。収縮
繊維の場合は熱延伸仮セット後再度捲縮を付与する。
【0008】現在2次基布バッキング装置を用いて加工
する2次裏基布張り合せ加工条件は連続で生産性を考慮
してラテックスが充分乾燥する120℃以上の温度で3
〜6分間処理する方法が一般に採られている。150℃
以上になると淡色の場合では熱変色が生じる場合がある
ことから熱処理条件は120℃〜150℃×3〜6分で
ある。
【0009】従って、捲縮繊維は2次裏基布張り合せ加
工条件である120℃〜150℃×3〜6分の熱処理条
件下で潜在捲縮が発現する能力を有するものが必要であ
る。即ち、本発明における熱可塑性合成繊維Bは120
℃〜150℃、3〜6分の熱処理により捲縮数Cnが2
0以上、捲縮率Ciが25以上となることを要する。即
ち、捲縮数及び捲縮率ともに値が高い程、繊維間の絡合
が強固となり、本発明の目的を達成することが可能とな
る。また係る熱可塑性合成繊維原綿の混率は同時混綿す
る収縮繊維を除くと60〜85%の混率となるが検討の
結果15%以上で効果が認められるが望ましくは20〜
50%が良い。
【0010】潜在捲縮能力を付与する原綿製造方法とし
ては熱収縮率の異なる2成分のポリマーからなるコンジ
ュケートタイプの熱可塑性合成繊維が有効で、サイドバ
イサイド型とランダム型2層紡糸法とがある。均一性と
高いスパイラル形態の捲縮を有するものが繊維間絡合を
高める上で特に有効である。捲縮特性の差は用いるポリ
マーの成分と比率、分子量等の製造条件を夫々工夫する
ことにより各種の特性をもったものを得ることが出来
る。ポリマーの組合せとして、ポリエチレン/ポリエス
テル、ポリエチレンテレフタレート/共重合ポリエステ
ル、ポリエチレン/ポリプロピレン等が挙げられる。捲
縮原綿は染色工程を経ると潜在捲縮が発生、紡績工程で
支障をきたすので、染色を行なわず、原綿のまま用い
る、濃色用途の場合は原着タイプのものを使用する。
【0011】熱可塑性合成繊維Aも捲縮繊維同様2次裏
基布張り合せ加工条件下で収縮が発現する能力を有した
ものが必要である。熱可塑性を有する合成繊維例えばポ
リアクリロニトリル、ポリ塩化ビニルポリエステル繊維
等はトウ状の繊維束を加熱下で延伸後冷却すると延伸が
仮固定され、再度の加熱すなわち熱延伸時の熱エネルギ
ー以上のものを加えると元に戻るため収縮が発現する。
120℃〜150℃×3〜6分の熱処理下で目標の収縮
が発現する様加熱条件と延伸条件を選択し延伸加工を行
ない、任意の繊維長にカットし収縮繊維を得る。本方式
での収縮度合すなわち収縮率S(%)は 15≦S≦40 で15%以下では捲縮繊維の捲縮発現を補助する紡績糸
の軸方向の縮みが不足する。40%以上では充分な縮み
が得られるが作製したパイルが短くなる、風合が硬化す
る等の視覚的嵩高感及び感触に劣る。望ましくは20〜
30%が良い。
【0012】用いる混率は図−1に示すごとく40%以
上では混率に関係なく目標の収縮率が得られる。混率が
高くなると嵩高性が低下し風合が硬化するので40%以
上は必要ない。目標の75%以上の収縮が得られる15
%以上望ましくは80%以上の収縮が良い。捲縮繊維同
様染色を経ると染色時収縮が発現してしまうので、トウ
染後熱延伸加工したものか、原着収縮繊維あるいは原綿
を熱延伸加工したものを用いる。
【0013】付与する精紡での単糸撚は一般には撚係数
KでK=60〜90である。目的からすれば付与する撚
数は高い程効果がある。しかしながら紡績コストが増加
し、生産及び品質面では嵩高精の低下単糸では織タフト
時のスナール発生、混綿している捲縮繊維が拘束される
ことにより低いと紡績時糸切れが生じ生産性の低下を招
く。パイル外観及び遊び毛発生防止の点でも効果が発揮
されない。一般に用いられている撚係数Kは55〜90
で望ましくはK=75〜85が品質、生産性から最も良
い。双糸で用いる場合の双糸撚数は単糸撚数の60〜8
0%の撚数が良い。
【0014】ここで撚係数Kとは次式で表わすものであ
る。即ちK=T/(Nm)1/2。ここでT=メートル当
りの撚数、Nm=メートル式単糸番手。捲縮数Cn、捲
縮率CiとはJIS−L−1074で規定しているとこ
ろのもので捲縮数は単繊維にデニール当り2mmgの荷
重をかけた時の25mm間にある捲縮数捲縮率は単繊維
にデニール当り2mmgの荷重をかけた時の長さL1 デ
ニール当り50mmgの荷重をかけた時の長さLを測定
次式により求めたものである。 捲縮率Ci=(L−L1)×100/L〔%〕
【0015】
【実施例】収縮繊維としてアクリル繊維(東洋紡績社
製、商品名「エクスラン」)単繊維太さ5デニール、ト
ータルデニール50万のトウをオーバーマイヤー染色機
にてカチオン染料でトウ染色を行なった。その後125
℃の乾熱中に於ける糸収縮20%が得られる様、熱延伸
機で熱延伸機で熱延伸後仮セットし、繊維長76−14
0mmのバリアブルカットを行なったものを用いた。高
捲縮繊維としてポリエステル短繊維(東洋紡績社製、商
品名「ダイヤリーブル」)短繊維太さ5デニール、51
mmの定長カットデ125℃の乾熱中に於ける捲縮特性
として捲縮数Cnが33捲縮率Ciが29が発現するサ
イド−バイ−サイド型コンジュゲート繊維でコイル状捲
縮形態を有するものを未染色の原綿で用いた。更にレギ
ュラータイプアクリル繊維(東洋紡績社製、商品名「エ
クスラン」)、単繊維太さワデニール、繊維長76〜1
40mmのバリアブルカット繊維をオーバーマイヤー染
色機にてカチオン染料で綿状染色を行なったものを用い
た。上述の染色及び未染色の原綿を20/30/50%
の比率で混合セミ梳毛紡、紡績工程の調合機に投入。静
電防止能力を有する紡績油剤と水を付与し風送でセミ梳
毛紡ローラーカードに投入、通過せしめた。その後3工
程のギリングを行った。ギリング後スライバーをリング
精紡機にてメートル番手1/6Nmが得られる様ドラフ
トを行ないながら撚係数(K)K=80で撚数として1
95回/mの撚を掛けながら、精紡機回転数6000
r.p.mでZ方向に単糸を紡出した。該単糸を7°1
5′の角度の紙管にリワインドし、1kg巻きのコーン
を1050コーン、パイル糸として準備した。準備した
パイル糸コーンをY10ゲージ、タフト巾2.64mのカ
ットパイルタフト機<中川製作所(株)製>に付設のク
リーンスタンドに1050コーンをセット後ニードルに
糸通しを行なった。パイル糸をタフトする第1次基布は
600デニールのテープ糸で平織した目付100g/m
2 のポリプロピレン製基布を用いた。最終仕上げ後のパ
イル糸目付が700g/m2 を得るべくパイル長さ9m
m、ステッチ長12段/インチに機械設定を行ない巾
2.64mのカットパイルカーペット原布を作製した。
カーペット原布を図−2の2次基布バッキング装置(ロ
ールコータ−方式)<井上金属(株)製>に通過せしめ
るべくセットした。2次基布としてジュート製目付7、
オンス/ヤード2 の平織基布とバッキング剤としてのラ
テックスはカルボキシル化スチレン−ブタジエンゴム、
通称SBRと呼ばれるをラテックスタンクに準備した。
ラテックスの乾燥を目的とした乾熱処理すなわちテーン
ター付属のオーブン式乾燥機内の温度は145℃に設定
した。又ラテックス塗布量が1200g/m2となる様
コーティングロール、ドクターナイフを調整した。準備
した2次基布バッキング装置でカーペット原布を通過速
度5m/分で付属のスチームボックスから飽和蒸気を裏
面から付与しながら2次裏基布張り合せ加工を行なっ
た。2次裏基布張り合せ加工を行なったカットパイルカ
ーペットは熱処理により発現した収縮及び捲縮とにより
パイル糸の密度と繊維間の拘束性が高まり、パイル外観
が美しいサキソニー調のものが得られた。実にパイルの
均一性を高めるためシャーリング機にて正逆方向に2回
通し1.0mmのパイル毛先のカットを施した。仕上が
ったカットパイルカーペットを手の掌で10回摩擦、遊
び毛の発生を判定したところ、一般のカットパイルカー
ペットに比べ非常に少ない遊び毛の量であった。
【0016】
【発明の効果】上記の通り、本発明ではカットパイルカ
ーペットに於いてパイル糸として使用する紡績糸に一般
に行なわれている加工工程での熱処理工程及び条件の中
で発現する収縮及び捲縮を有する熱可塑性合成繊維を熱
処理により同時に発現させることにより製品でのパイル
外観がサキソニー調の遊び毛発生防止に優れるカットパ
イルカーペットが得られるものである。従来は同種のカ
ットパイルカペットを得る場合、紡績した糸をコーンツ
ーコーン方式の連続乾湿熱処理機でセットした糸もしく
はソフトコーンに巻き上げオートクレーブにより湿熱し
たセット糸を用いることにより得ていた。この方式では
コストの増加と生産納期が長くかかる上、コーン形態で
のセット糸では糸状の美しさ、安定性に欠けている。本
発明はコスト及び生産面で有効であるとともに糸セット
糸と比較して遊色のない品質のカットパイルカーペット
を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱可塑性合成繊維Aの混率と紡績糸の収縮率
との関係を示す図。
【図2】 本発明のカットパイルカーペットの製造装置
の一例の概略図。
【符号の説明】
1:スチームボックス、2:アキュムレーター、3:コ
ーティングロール、4:ラテックス、5:ドクターナイ
フ、6:貼り合せロール、7:裏貼り用布、8:テンタ
ー、9:ニップロール、10:乾燥オーブン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 125℃乾熱収縮率が15〜40%の熱
    可塑性合成繊維Aを全体の15〜40%含有し、熱処理
    により捲縮数Cnが20以上、捲縮率Ciが25以上の
    捲縮を発現する熱可塑性合成繊維Bを全体の15%以上
    含有する紡績糸であり、且つ単糸撚係数Kが55〜90
    であることを特徴とするカーペットのパイル糸用紡績
    糸。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紡績糸をパイル糸として
    使用し、2次裏基布との張合せ時の乾熱処理時に上記紡
    績糸中の熱可塑性合成繊維A及びBを収縮及び捲縮発現
    せしめることを特徴とするカットパイルカーペットの製
    造方法。
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