JPH08509243A - エンドトキシンの除去方法 - Google Patents
エンドトキシンの除去方法Info
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- JPH08509243A JPH08509243A JP7521464A JP52146495A JPH08509243A JP H08509243 A JPH08509243 A JP H08509243A JP 7521464 A JP7521464 A JP 7521464A JP 52146495 A JP52146495 A JP 52146495A JP H08509243 A JPH08509243 A JP H08509243A
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Abstract
(57)【要約】
生物学的生成物、特に、アルブミンのような血漿画分、からエンドトキシンを除去する方法であって、生物学的生成物を、アリルデキストランとN,N´−メチレンビスアクリルアミドの共重合体を含んでなる架橋した親水性マトリックスと、生物学的生成物中のエンドトキシンをマトリックスに結合させるのに有効な条件下で接触させ、エンドトキシンが除去された、精製された生物学的生成物を回収することを含んでなる方法。精製された生物学的生成物を回収した後、マトリックスを、結合したエンドトキシンをマトリックスから溶離させるのに有効な条件下で再生することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
エンドトキシンの除去方法
発明の分野
本発明は、生物に由来する生成物、特に治療用のタンパク質の様な生成物から
エンドトキシンを除去する方法に関する。本発明は特に、血漿画分、たとえばア
ルブミン、ならびにグラム陰性菌培養、たとえばEscherichia coli培養に由来す
る生物学的生成物からのエンドトキシンの除去に関するが、これに限定するもの
ではない。
発明の背景
エンドトキシンは、E.coliの様なグラム陰性菌のリポ多糖類(LPS)であり
、細胞外被の外膜中に存在する。エンドトキシンは細胞外被の外膜の質量の半分
を超え、菌の環境中に絶えず放出される(Pearson 1985)。LPSの基本単位サ
イズは10,000〜20,000である。しかし、水溶液中ではLPSは一般
的に分子量300,000〜百万の小胞として存在する(Weary 1985)。
LPS分子は3つの異なった化学的領域、すなわち脂質A領域、中央多糖領域
およびO−抗原領域、を含む。脂質A領域は、エンドトキシンが細胞壁中に含ま
れる時は、細胞膜中に存在する。これは中央多糖コアに結合しており、さらにO
−抗原側鎖に結合し、グラム陰性菌の種類により異なるオリゴ糖構造を反復する
。
脂質A領域は、リン酸基を含むグルコサミン二糖を含んでなり、長鎖脂肪酸で
高度に置換されている。現在、脂質Aは細菌性エンドトキシンに関連する活性の
、すべてではなくても、大部分の原因であること、および効力を生じるためには
エンドトキシンは細菌の表面から放出されなければならないことが分かっている
(RietschelおよびBrade 1992)。エンドトキシンにより誘発される生物学的活
性
は極めて多様である。これらはマクロファージおよび他の細胞成分の活性化が介
在し、広範囲な生物学的効果をもたらす。穏やかな投与量では、エンドトキシン
は中程度の発熱および免疫系の刺激を起こし、殺菌につながる。高投与量では、
高度の発熱、低血圧による血液凝固および致死性ショックを引き起こす。
治療用に製造された生物に由来する生成物(生物学的製剤)にエンドトキシン
が存在することは、これらの分子の多様で有害な可能性がある生物学的活性のた
めに、非常に重要である。生物学的製剤の製造に使用される方法の無菌性を維持
すること、ならびに装置の製造に関する厳格な基準を設けることは、製品にエン
ドトキシンが含まれないことを保証するのに役立つ。しかし、生物学的製剤の製
造に使用される原料は殺菌されていないことが多い。事実、ある生物学的製剤が
グラム陰性菌培養に由来する場合(例えば組換え体タンパク質を発現させるため
にE.coli発酵を使用する方法)、出発物質中のエンドトキシン水準は非常に高い
。実際には、製法全体にわたって無菌性を維持することは、常に可能であるわけ
ではない、あるいは経済的に不利である。したがって、治療用生物学的製剤成分
の完全な状態を維持しながら、エンドトキシンを破壊するか、または除去する適
当な方法を有することが望ましい場合が多い。
エンドトキシンの破壊または除去を達成するための多くの方法がある(Pearso
n 1985、Weary 1985)。これらの方法には、酸または塩基による加水分解、酸化
、アルキル化、熱処理およびpolymicin Bによる処理が含まれる。しかし、これ
らの方法のそれぞれについて、所望の生物学的生成物に対する不活性化方法の影
響を評価しなければならない。
さらに、発熱物質活性を低減させることはできるが、エンドトキシン成分は残
存することが多く、これらエンドトキシン成分の存在は最終製品において何の利
益にもならず、恐らく有害である。したがって、これらのエンドトキシン成分を
最終生物学的生成物から除去するのが好ましい。
帯電した疎水性または親和性媒体上にエンドトキシンを選択的に結合する、ま
たは大きさによる分離を行なうことができる。pH2を超えるpH水準で、エンドト
キシンの凝集物は負に帯電し、アスベストスまたは陰イオン交換体の様な正に帯
電した表面に結合する(Weary 1985)。エンドトキシンは、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンの様な脂肪族
重合体および疎水性相互作用による疎水性クロマトグラフィー系にも結合する。
エンドトキシンは、固定したpolymicin Bを使用するアフィニティクロマトグラ
フィーにより特異的に除去することもできる。さらに、エンドトキシンは主とし
て高分子量複合体として存在するので、限外濾過またはゲル濾過法により所望の
成分から除去できることも多い。
上記の方法のどれにも問題がある。血漿に由来するヒトの治療用タンパク質の
様な生物学的分子は、一般的に低pH(すなわちpH4未満)で正に帯電する。エン
ドトキシンは比較的低いpHで負に帯電し、正に帯電した樹脂に結合するが、多く
の治療用タンパク質はこれらの条件下では不安定である。さらに、タンパク質と
エンドトキシンとを常に完全に分離することはできない。疎水性クロマトグラフ
ィー系は、エンドトキシンを効果的に結合するが、所望の生物学的分子を結合す
ることも多い。さらに、これらの疎水性クロマトグラフィー系は再生するのが困
難である場合がある。polymicln Bを使用するアフィニティクロマトグラフィー
系は、媒体コストに関して高価である。さらに、その様な系では、支持体を再生
するのが困難であり、このマトリックスの寿命が短くなる。サイズ排除クロマト
グラフィーまたは限外濾過を使用してエンドトキシン水準を減少させることもで
きる。しかし、サイズ排除クロマトグラフィー系および限外濾過方式は、目標と
する生物学的分子とエンドトキシン分子の間に本質的な大きさの差がある場合に
のみ有効である。さらに、サイズ排除クロマトグラフィー方式には、容量が限ら
れているという問題がある。
タンパク質からエンドトキシンを分離する際の主な難点は、エンドトキシンに
対して高い特異性を示すが、タンパク質に対する特異性は低い支持体材料を設計
することにある。理想的な支持体は、
・タンパク質と相互作用せず、
・エンドトキシンに対する高い容量を示し、
・再生可能であり、
・再生方法を含む操作条件下で安定しており、
・治療用製品の製造に使用できる
必要がある。
本発明を導く研究において、過去において製造され、ゲル濾過に使用されてい
る特定のクロマトグラフィーゲルマトリックスは、上記の基準に合致し、タンパ
ク質との相互作用をほとんど示さず、エンドトキシンに対する高い親和力を示す
ことが分かった。さらに、これらのマトリックスは、エンドトキシンを結合し、
結合したエンドトキシンを溶離させるために開発された操作および再生方式の下
で安定していることが確認された。
発明の概要
本発明により、生物学的生成物からエンドトキシンを除去する方法であって、
該生物学的生成物を、アリルデキストランとN,N´−メチレンビスアクリルア
ミドの共重合体を含んでなる架橋した親水性マトリックスと、該生物学的生成物
中のエンドトキシンを該マトリックスに結合させるのに有効な条件下で接触させ
、エンドトキシンが除去された、精製された生物学的生成物を回収することを含
んでなる方法を提供する。
好ましくは、精製された生物学的生成物を回収した後、架橋した親水性マトリ
ックスを、結合したエンドトキシンをマトリックスから溶離させるのに有効な条
件下で再生する。
本明細書中、他に指示が無い限り、“含んでなる”の用語は、記載された単語
(integer)または単語の群を含むが、他の単語または単語の群を排除するもの
ではない。
発明の詳細な説明
アリルデキストランとN,N´−メチレンビスアクリルアミドの共重合体を含
んでなる架橋した親水性マトリックスは、好ましくは下記の部分構造を有する生
成物である。
これらの生成物は、SephacrylRゲル濾過媒体として市販されている(Pharmaci
a、Uppsala、スウェーデン)。Sephacryl製品は、高分離性標準クロマトグラフ
ィー用のゲル濾過媒体として、ミリリットルから千リットル規模で販売されてい
る。このゲルは、架橋した親水性マトリックスであり、現在、
Sephacryl S200HR、S300HR、S400HR、S500HRおよびS1000SFの6種類の異なった
製品として販売されており、それぞれ異なった気孔率範囲を有する。本発明の前
には、Sephacryl製品のエンドトキシンを結合する能力、あるいは生物学的生成
物からエンドトキシンを除去するためのそれらの使用は開示されていない。
本発明の特に好ましい態様では、エンドトキシンの除去に使用する架橋した親
水性マトリックスはSephacryl S200HRである。
本発明のエンドトキシン除去により精製できる生物学的生成物には、
(a)血漿(例えばアルブミン、免疫グロブリン、凝固因子、プロテアーゼ阻害
物質および成長因子)、
(b)組換え体または細胞培養発現系(例えばヒト成長ホルモン、インターフェ
ロン、サイトカイン、インシュリン単クローン抗体)、
(c)ワクチンの製造に使用される発酵系(例えば百日咳ワクチンに使用する培
養菌、bordetella pertussis、からの成分)、
に由来する治療用生成物がある。
特に好ましい一つの態様では、本発明の方法は、血漿の分画によるアルブミン
の製造におけるエンドトキシンの除去に使用される。いわゆるCohn分画方法によ
る、血漿、特にヒト血漿、のアルブミンおよび他のタンパク質およびリポタンパ
ク質成分を分離および精製する方法は、以前から良く知られている。これらの方
法では、エタノールを加えることにより血漿のタンパク質成分の溶解度を下げ、
pH、イオン強度、エタノール濃度、タンパク質濃度および温度の様々な条件下で
血漿の分画を行なっている。例として、Cohn分画およびクロマトグラフィーの組
合せを使用するアルブミンの一つの製造方法がYapら(1993)により開示されて
いる。
この血漿分画方法は、アルブミンまたは他の血漿生成物のエンドトキシン汚染
が一般的に避けられる良好な製造条件下で行なわれるが、偶発的な汚染はなお起
こり得る。このために、汚染された製品を廃棄するか、または先に述べたかなり
経費のかかる精製工程を使用してエンドトキシンを除去しなければならない場合
が多い。本発明は、アルブミンまたは他の血漿分画のエンドトキシン汚染を容易
になくすことができ、それによって不経済な精製工程あるいは汚染された製品を
廃棄する必要性さえも避けられる方法を提供する。さらに、本発明の方法は、ト
リプトファンのような安定剤、および低温殺菌の際にアルブミン溶液の安定化に
使用することが多いオクタン酸ナトリウム(またはカプリル酸ナトリウム)の存
在下で行なうことができる。
Sephacryl S200HR上でエンドトキシンを分配する試験により、Sephacryl S200
HRはエンドトキシンを結合する能力が高い(ゲル1mlあたり少なくとも100EU
)ことが立証されている。Sephacrylゲルマトリックスは、タンパク質との相互
作用を制限し、治療用タンパク質の単離に使用するために特別に設計され、タン
パク質および他の生物学的化合物を大きさにより分離するゲル濾過で使用する様
に設計されている。ここで、エンドトキシンは、これらのゲルマトリックスを使
用しても、大きさにより分離されることはなく、それらがマトリックスに結合し
、通常の水性緩衝液条件下では溶離しないことが確認された。また、エンドトキ
シンは、1M酢酸を使用するとSephacrylゲルマトリックスから効果的に溶離さ
せることができ、マトリックスを再使用できることが分かった。エンドトキシン
は、0.1M酢酸や0.1M水酸化ナトリウムを使用してもこれらのマトリック
スから溶離しないので、Sephacrylゲルマトリックスは広いpH範囲内でエンドト
キシンを結合するのに有効であることが分かる。
Sephacrylゲルマトリックスの安定性は酸性および塩基性条件下で評価したが
、この研究の結果から、これらのマトリックスは、1M酢酸に短期間(37℃で
5日間)さらしても安定していることが分かった。その様な安定性は、本発明に
より1M酢酸で洗浄し、結合したエンドトキシンを溶離させるのに十分であり、
こ
れらの条件下で使用した時に、Sephacrylゲルマトリックスの長寿命および反復
使用が期待できる。
こうして見出されたSephacrylゲルマトリックスのエンドトキシン結合特性は
、生物学的に得られた生成物から、特にアルブミンの様な血漿画分から、エンド
トキシンを除去するためのマトリックスに広範囲な用途を示唆している。
本発明の他の特徴を下記の例でより詳細に説明する。しかし無論、この詳細な
説明は、本発明を例示するために記載するだけであり、上記の本発明の広範囲な
説明を決して限定するものではない。
図面の簡単な説明
図1は、Sephacryl S200HR上のクロマトグラフィーによる、アルブミンモノマ
ーからのエンドトキシンの分離を示す。
図2は、エンドトキシンで汚染されたアルブミンの前部(frontal)ク
ロマトグラフィー分析を示す。
例
例1 エンドトキシン結合試験
A.材料および方法
(i)エンドトキシン濃縮液を、微生物で汚染させた5%w/vアルブミン溶液を室
温で数日間空気中にさらすことにより製造した。
(ii)エンドトキシン検定
Limulus Amoebocyte Lysate(LAL)テストキット(Pyrogent Plus,Bio-Whitt
aker,Cat.No.N284)を使用してエンドトキシンの検定を行なった。酸性およ
び塩基性溶液は試験前にpH7.0に調節した。
(iii)Sephacryl S200HR(分配試験):
Sephacryl S200HR(Pharmacia、Uppsala、スウェーデン)をカラム(30mm直
径x700mm)中に充填し、100mM酢酸ナトリウムpH5.5(2カラム体積)
中で洗浄し、次いで50mM酢酸ナトリウムpH6.8(4カラム体積)中で平衡化
した。試料を載せ、平衡化緩衝液(流量2ml/分)で溶離させた。
(iv)アルブミン溶液:
使用したアルブミン溶液は、0.11M酢酸ナトリウム、pH6.8中14%w/
v溶液であった。
B.結果
Sephacryl S200HRエンドトキシン分配試験用の試料は、18mlの14%アルブ
ミン溶液を210μlエンドトキシン(450EU/MI)と混合することにより製造
した。A(iii)に記載する様にして製造したカラム上に18mlの体積を載せた
。エンドトキシンは一般的に高分子量複合体(300,000〜百万)として存
在する。このゲル濾過系で、エンドトキシンはアルブミン凝集物中で溶離すると
予想されたが、この系からエンドトキシンはまったく溶離せず(図1)、これら
のクロマトグラフィー条件下でエンドトキシンはSephacryl S200HRカラムに結合
したことを示している。
実施例2
この実施例で使用した原料は、Cohn分画調製され、140mMNaCl、8mMオ
クタン酸ナトリウム、pH7.0中の5%w/v溶液として処方されたアルブミンで
ある。Sephacryl S200HR(Pharmacia)を3x1m1カラムに充填し、緩衝液(5
0mM酢酸ナトリウムpH6.8)中で平衡化した。各カラム上に、エンドトキシン
含有量37.5〜54EU/mlの5%w/vアルブミン溶液の2mlアリコットを載せた
。次いでカラムを6カラム体積の平衡化緩衝液で洗浄し、残留アルブミンを回収
し、続いて6カラム体積の溶離緩衝液、すなわち(i)0.1M酢酸(カラム1
)、(ii)1M酢酸(カラム2)または(iii)0.1M水酸化ナトリウム(カ
ラム3)のいずれか、で行った。カラム洗浄プールおよび溶離ピークのそれぞれ
を、Limulus Amoebocyte Lysate(LAL)テストキット(Pyrogent Plus,Bio-
Whittaker)を使用してエンドトキシンについて検定した。3種類の溶離緩衝液
の、Sephacryl S200HRゲルマトリックスに結合したエンドトキシンを溶離する効
能を示す結果を下記の表1に示す。
表1に示す結果は、Sephacryl S200HRがエンドトキシンの結合に有効であるこ
とを明確に示している。ここで、マトリックスのエンドトキシン結合容量が10
0EU/mlマトリックスを超えていることが分かる。
3種類の溶離剤によるこれらの試験の結果は、1M酢酸のみがエンドトキシン
の溶離に有効であり、適用したエンドトキシンの本質的にすべてが回収された。
その後に行なった試験は、2カラム体積の1M酢酸で、結合したエンドトキシン
の大部分を溶離させるのに十分であることが分かった。0.1M酢酸の0.1M
水酸化ナトリウムによる洗浄は、結合したエンドトキシンの溶離に有効ではなか
った。
例3
例3〜5で使用した原料は、Cohn分画およびYapら(1993)の方法によるクロ
マ
トグラフィーの組合せを使用して製造したアルブミンであった。簡単に説明する
と、このアルブミンは、Cohn分画を使用し、アルブミンから免疫グロブリンを分
離することにより、血漿から精製した。次いで、イオン交換およびゲル濾過クロ
マトグラフィーを使用して粗製アルブミン溶液を精製した。イオン交換クロマト
グラフィーに続いて、0.11M酢酸ナトリウム、pH5.5中のアルブミン溶離
液をpH6.8に調節し、約14%w/vアルブミンに濃縮した。次いで、この材料
をSephacryl S200HR上で処理した。次いでアルブミンモノマーを5%w/vアルブ
ミン、140mMNaCl、8mMオクタン酸ナトリウム、pH7.0として処方した
。
Sephacryl S200HR(Pharmacia)を1mlカラムに充填し、緩衝液(50mM酢酸
ナトリウムpH6.8)中で平衡化した。様々な量の、エンドトキシン含有量が高
い(30〜60EU/ml)5%w/vアルブミン溶液をカラム上に順次載せた。次いで
カラムを平衡化緩衝液(6カラム体積)で洗浄して残留アルブミンを回収し、こ
れを結合していないアルブミンと共にプールした。続いて、結合したエンドトキ
シンを1M酢酸で溶離させた。次いで、回収したアルブミンおよび1M酢酸溶離
液を、Limulus Amoebocyte Lysate(LAL)テストキツト(Pyrogent Plus,Bio-W
hittaker)を使用してエンドトキシンについて検定した。結果を下記の表2に示
す。
表2の結果は、様々な量のエンドトキシンを含むアルブミンに対して、Sephac
ryl S200HRはアルブミンからエンドトキシンを除去するのに有効であること、お
よびこのエンドトキシンは続いて1M酢酸により溶離することを立証している。
載せる量が90EU/mlを超えると、少量のエンドトキシンがアルブミンプール中
に現れる。また、この結果は、各実施後に、結合したエンドトキシンの溶離液で
エンドトキシンを連続的に載せるので、ゲルを再生できることを示している。
例4
Sephacrylゲルマトリックスの、エンドトキシンを吸収する最大容量を、前部
分析を用いて測定した。エンドトキシン含有量が高い5%w/vアルブミン溶液約
10mlをカラム上に載せ、結合していない物質を少量ずつ集め、Limulus Amoebo
cyte Lysate(LAL)テストキット(Pyrogent Plus,Bio-Whittaker)を使用して
エンドトキシンについて検定した。図2は、カラムを通過する結合していないア
ルブミンを示し、6mlまではエンドトキシンは存在しないが、その後、エンドト
キシンがカラムから溶離する。
表3は、この試験に対するエンドトキシンの量を示すが、最大容量は120EU
/ml媒体(または30EU/ml溶液4ml)と思われる。
このデータは、Sephacryl S200HRを使用することにより、アルブミン製剤から
エンドトキシンを効果的に除去できること、およびこのゲルマトリックスの、エ
ンドトキシンを吸収する容量は、媒体1mlあたりエンドトキシン約120EUであ
ることを示している。
例5
Sephacryl S200HR(Pharmacia)を1mlカラムに充填し、酸緩衝液、50mM酢
酸ナトリウムpH5.0中で平衡化した。3mlアリコットの、エンドトキシン含有
量が高い5%w/vアルブミン溶液をカラム上に載せ、次いでカラムを平衡化緩衝
液で洗浄して残留アルブミンを回収し、これを結合していないアルブミンと共に
プールした。続いて、結合したエンドトキシン1M酢酸で溶離させた。次いで、
回収したアルブミンプールおよび1M酢酸溶離液を、Limulus Amoebocyte Lysat
e(LAL)テストキット(Pyrogent Plus,Bio-Whittaker)を使用してエンドトキ
シンについて検定した。結果を下記の表4に示す。
このデータは、Sephacryl S200HRの、低pHにおけるアルブミン製剤からエンド
トキシンを吸収する能力を示す。
参考文献
1.Morrison,D.C.およびRyan,J.L.(1979)。細菌性エンドトキシンおよび
宿主免疫応答。Adv.Immunol.28,293。
2.Pearson,F.3章:エンドトキシン、203〜218頁。Advances in Pare
nteral Sciences/2.“発熱物質”編集者:J.R.Robinson。Macel Decker Inc.N
Y(1985)
3.Rietschel,E.T.およびBrade,H。細菌性エンドトキシン。Sci.American
26-33 1992年8月。
4.Weary,M.12章:脱発熱物質、Advances in Parenteral Sciences/2.“
発熱物質”編集者:J.R.Robinson。Macel Decker Inc.NY(1985)
5.Yapら(1993)。Biotechnology of Blood Proteins,227,143-149。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 生物学的生成物からエンドトキシンを除去する方法であって、前記生物 学的生成物を、アリルデキストランとN,N´−メチレンビスアクリルアミドの 共重合体を含んでなる架橋した親水性マトリックスと、前記生物学的生成物中の エンドトキシンを前記マトリックスに結合させるのに有効な条件下で接触させ、 エンドトキシンが除去された、精製された生物学的生成物を回収することを含ん でなることを特徴とする方法。 2. 架橋した親水性マトリックスが、下記の部分構造 を有する生成物を含んでなる、請求の範囲第1項に記載の方法。 3. 架橋した親水性マトリックスが、Sephacryl S200HR、Sephacyl S300HR 、Sephacryl S400HRおよびSephacryl S500HRおよびSephacryl S1000SFから選択 される、請求の範囲第2項に記載の方法。 4. 架橋した親水性マトリックスがSephacryl S200HRである、請求の範囲第 3項に記載の方法。 5. 架橋した親水性マトリックスを、結合したエンドトキシンをマトリック スから溶離させるのに有効な条件下で再生する工程を更に含む、請求の範囲第1 項〜4項のいずれか1項に記載の方法。 6. 架橋した親水性マトリックスが、1M酢酸で溶離させることにより再生 される、請求の範囲第5項に記載の方法。 7. 生物学的生成物が治療用のタンパク質である、請求の範囲第1項〜6項 のいずれか1項に記載の方法。 8. 生物学的生成物が血漿画分である、請求の範囲第7項に記載の方法。 9. 生物学的生成物がアルブミン溶液である、請求の範囲第8項に記載の方 法。 10. 請求の範囲第1〜9項のいずれか1項に記載の方法により製造された 、エンドトキシンが除去されている生物学的生成物。
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