JPH085166B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

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JPH085166B2
JPH085166B2 JP1295680A JP29568089A JPH085166B2 JP H085166 B2 JPH085166 B2 JP H085166B2 JP 1295680 A JP1295680 A JP 1295680A JP 29568089 A JP29568089 A JP 29568089A JP H085166 B2 JPH085166 B2 JP H085166B2
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、家具、鋼板等の物品表面の保護、装飾、表
示用等として、それら物品の表面に貼付けて熱硬化して
用いられる被覆用シートに関するものである。
(従来の技術) 家具、鋼板等の表面に装飾あるいは表示を施す場合に
は、一般には塗料が用いられている。ところが、溶剤系
の塗料を用いる場合には、有機溶剤が作業中に揮散する
ため作業環境を悪くし、環境衛生上の問題となつてい
る。水性塗料を用いる場合には、作業環境を損ねること
はないが、塗料の乾燥時間が長くなるか、塗料の乾燥の
ために多大なエネルギーを必要とするといつた問題があ
る。
そこで、近時では、リポ塩化ビニルを主体とするシー
ト状貼付け材料が提案されている。この貼付け材料は、
家具、鋼板等の物品表面に貼付けるものであり、この貼
付け材料を用いるときは、作業環境への悪影響がなく、
かつシート状であるが故に乾燥の必要もない。しかし、
このシート状貼付け材料は、主に軟質ポリ塩化ビニルか
ら形成されていて、硬度、耐摩傷性に劣るという欠点が
ある。
この改善方法として、貼付け後、シート材料を硬化さ
せることにより、表面硬度の高い被膜が得られる技術が
提案されている。例えば、特公昭57−13425号公報に
は、多孔性シート状基材に、ラジカル反応開始剤を含浸
させ、その片面または両面にポリマーとラジカル反応性
モノマー等とを含有する層を積層させてなる熱硬化型複
合シートが提案されている。
また、特開昭62−169630号公報には、分子量の異なる
2種類の不飽和ポリエステルポリオール層と架橋性樹脂
組成物の透明層を積層してなる、外観性、耐候性に優れ
る着色フイルムが提案されている。
さらに、特開昭62−271735号公報には、理型性及び表
面平滑性の良好な基体上に、耐久性の優れる熱可塑性樹
脂組成物の表面層と金属粉末及び/又は着色顔料を含ん
だ架橋型の樹脂層を積層してなる外観及び耐久性に優れ
る着色シートが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 特公昭57−13425号公報に開示された複合シートは、
ラジカル反応性不飽和化合物を有する層と、ラジカル反
応開始剤を有する層とが積層された構造をしているた
め、加熱、加圧時に均一な硬化反応を行わせるには、両
層を均一に接触させる必要があつて、加熱及び加圧の制
御が難しく、また均一な硬化被膜を形成することが難し
い。また、ラジカル反応開始剤を含浸させるシート状基
材として、紙、織布、不織布等を用いているため、複合
シートを凹凸や曲面を有する物品の表面へ被覆する場合
には、複合シートが伸び難く、物品表面に良好な被膜を
形成することが難しいという欠点がある。
特開昭62−169630号公報に開示された着色フイルム
は、2層構造であり、色の深み感や外観は良好である。
しかし、この着色フイルムを製造するにあたつては、透
明樹脂層を硬化させた後、この透明樹脂層に着色樹脂層
を設ける方法をとつているので、軟化している透明樹脂
層の影響で作製された着色フイルムに展延性がなく、凹
凸や曲面を有する物品表面への追従性がなく、良好な被
膜を形成することが難しい。
特開昭62−271735号公報に開示された着色シートは、
上記特開昭62−169630号公報に開示された着色フイルム
の透明樹脂層と着色樹脂層とが逆になつたものであり、
硬化した着色樹脂層の影響でシートに展延性がなく、凹
凸や曲面を有する物品表面へ良好な被膜を形成すること
が難しい。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的と
するところは、硬化前では良好な展延性、可撓性を有し
ていて凹凸や曲面を有する物品の表面へも良好に被覆す
ることができ、しかも硬化後では均一で、かつ硬度の高
い被膜を形成することができる熱硬化性被覆用シートを
提供することにある。
本発明の他の目的は、2層構造による色の深み感のあ
る外観性の良好な硬化被膜を形成することができる熱硬
化性被覆用シートを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の熱硬化性被覆用シートは、未硬化状態の透明
な樹脂層に、未硬化状態の着色された樹脂層が積層され
ている熱硬化性被覆用シートであつて、該透明樹脂層
が、重量平均分子量が10,000〜1,000,000であり常温で
固体状の反応性アクリル樹脂と、ブロツクイソシアネー
トとを主成分とする熱硬化性樹脂組成物からなり、該着
色樹脂層が着色された熱硬化性樹脂組成物からなること
を特徴としており、そのことにより上記目的が達成され
る。
前記透明樹脂層を形成する熱硬化性樹脂組成物には、
さらに重量平均分子量が1,000〜10,000である反応性ア
クリルオリゴマーが含有されていてもよい。前記着色樹
脂層は、熱可塑性アクリル樹脂と、反応性ビニルモノマ
ーと、着色剤と、過酸化物及び/又は光増感剤と、を主
成分とする熱硬化性樹脂組成物から形成しても良い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱硬化性被覆用シートは、未硬化状態の透明
な樹脂層に、未硬化状態の着色された樹脂層を積層して
形成されている。
第1発明の透明樹脂層は、重量平均分子量が10,000〜
1,000,000であり常温(25℃)で固体状の反応性アクリ
ル樹脂と、ブロツクイソシアネートと、を主成分とする
熱硬化性樹脂組成物から形成され、着色樹脂層は着色さ
れた熱硬化性樹脂組成物から形成されている。
また、第2発明の透明樹脂層は、重量平均分子量が1
0,000〜1,000,000であり常温(25℃)で固体状の反応性
アクリル樹脂と、重量平均分子量が1,000〜10,000であ
る反応性アクリルオリゴマーと、ブロツクイソシアネー
トと、を主成分とする熱硬化性樹脂組成物から形成さ
れ、着色樹脂層は第1発明と同様に着色された熱硬化性
樹脂組成物から形成されている。
第1発明及び第2発明の透明樹脂層に含有される上記
反応性アクリル樹脂は、複数の水酸基を有するアクリル
系ポリマーであり、常温(25℃)で固体状の重合体であ
る。このような反応性アクリル樹脂は、例えば、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン誘導体モ
ノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
のような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマー2−アミノエチル(メタ)アクリレートのような
アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー
又は及び(メタ)アクリル酸のようなカルボキシル基を
有するモノマーとを共重合させて得られる。反応性アク
リル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、開始剤を用いて重
合反応を行う場合の条件により変化させることが可能で
あり、反応性アクリル樹脂は、その重量平均分子量が1
0,000〜1,000,000の範囲のものが選択される。重量平均
分子量が10,000を下回ると、得られた熱硬化性被覆用シ
ートは成形後にヒビが入り、外観が好ましくない。逆
に、重量平均分子量が1,000,000を上回ると、得られた
樹脂組成物は成形性に劣り、熱硬化性被覆用シートを調
製することが困難となる。また、これらの反応性アクリ
ル樹脂は、硬化後の硬度の関係からTg(ガラス転移点)
が0〜80℃の範囲で、官能基(水酸基とアミノ基とアル
ボキシル基との総和。官能基価は水酸基価とアミノ基価
と酸価の総和であり、アミノ基価は、重合時に添加する
アミノ基の量を水酸基価と同様に計算もしくは、アミノ
基を亜硝酸と反応させ水酸基に変えて定量した値。酸価
は、重合時に添加するカルボキシル基の量を水酸基の量
と同様に計算もしくは、カルボキシル基をKOH等で定量
した値)が20〜200の範囲のものが好ましい。また、反
応性アクリル樹脂は、これらの分子量範囲であれば、異
なる反応性樹脂を組み合わせて用いてもよい。
上記透明樹脂層に含有されるブロツクイソシアネート
は、第1発明においては反応性アクリル樹脂を、第2発
明においては反応性アクリル樹脂及び反応性アクリルオ
リゴマーを加熱の際に硬化させるための加熱反応型硬化
剤として用いられる。ブロツクイソシアネートとは、分
子内に2個以上のイソシアネート基を持つイソシアネー
ト化合物のイソシアネート基を、フエノール、オキシ
ム、ε−カプロラクタム、マロン酸エステルなどのブロ
ツク剤でブロツクした化合物を意味する。上記イソシア
ネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネ
ート、ジフエニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートな
どの単量体、またはこれらのトリメチロールプロパン付
加体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体
などがある。ブロツクイソシアネートは、加熱により上
記ブロツク剤が脱離し、生じたイソシアネート基が反応
性アクリル樹脂(反応性アクリルオリゴマーを含む場合
には反応性アクリル樹脂及び反応性アクリルオリゴマ
ー)の官能基と架橋反応を起こす。第1発明では、ブロ
ツクイソシアネートの含有量は、反応性アクリル樹脂に
含まれる官能基と、該ブロツクイソシアネートに含まれ
るイソシアネート基との比が0.5〜2.0の範囲となるよう
に調整されるのが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2の
範囲である。第2発明では、ブロツクイソシアネートの
含有量は、反応性アクリル樹脂及び反応性アクリルオリ
ゴマーに含まれる水酸基と、該ブロツクイソシアネート
に含まれるイソシアネート基との比が0.5〜2.0の範囲と
なるように調整されるのが好ましく、より好ましくは0.
8〜1.2の範囲である。
第2発明の透明樹脂層に含有される反応性アクリルオ
リゴマーは、主に硬化塗膜の柔軟性及び伸びを得るため
に用いられる。この反応性アクリルオリゴマーは、前述
の反応性アクリル樹脂同様複数の水酸基、アミノ基又は
/及びカルボキシル基を有するアクリル系ポリマーであ
り、常温で固体、もしくは固溶体状の重合体が好まし
い。このような反応性アクリルオリゴマーは、例えば、
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン誘導
体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートのような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマー2−アミノエチル(メタ)アクリレートのよ
うなアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノ
マー又は/及び(メタ)アクリル酸のようなカルボキシ
ル基を有するモノマーとを共重合させて得られ得る。
上記反応性アクリルオリゴマーは、重量平均分子量が
1,000〜10,000の範囲のものが選択される。反応性アク
リルオリゴマーの重量平均分子量が1,000を下回ると、
得られた熱硬化性樹脂組成物の成形性に劣り、熱硬化性
被覆用シートの調製が困難となる。重量平均分子量が1
0,000を上回ると得られるシートに可撓性がなくなり成
形性が劣る。また、これらの反応性アクリルオリゴマー
は、シートの成形性と硬化後の硬度の関係からガラス転
移点が−50℃〜40℃の範囲内で、官能基価が80〜250の
範囲のものを用いるのが好ましい。反応性アクリルオリ
ゴマーは、これらの分子量範囲内のものであれば、複数
種の反応性アクリルオリゴマーを組み合わせて用いても
よい。
また、これら樹脂層には、場合によつてはイソシアネ
ートやエポキシ、メラミン架橋剤を添加することができ
る。
このようにして、固体状反応性アクリル樹脂とブロツ
クイソシアネートとを主成分とする熱硬化性樹脂組成物
にて第1発明の透明樹脂層が形成され、また固体状反応
性アクリル樹脂と、反応性アクリルオリゴマー及びブロ
ツクイソシアネートを主成分とのする熱硬化性樹脂組成
物にて第2発明の透明樹脂層が形成される。第1及び第
2発明透明樹脂層には必要に応じて、透明性を損なわな
い範囲で充填剤、老化防止剤などが添加されてもよい。
得られた透明樹脂層は、加熱前の状態では未硬化状態で
あり、所定以上の温度で加熱することにより、硬質の透
明な被膜が形成される。
上記着色樹脂層を形成する熱硬化性樹脂組成物の組成
としては、例えば、次の三つがあげられる。
熱可塑性アクリル樹脂と、反応性ビニルモノマー
と、過酸化物及び着色剤を主成分とするもの。
熱可塑性アクリル樹脂と、反応性ビニルモノマー
と、光増感剤及び着色剤を主成分とするもの。
熱可塑性アクリル樹脂と、反応性ビニルモノマー
と、過酸化物と、光増感剤及び着色剤を主成分とするも
の。
着色樹脂層に含有される上記熱可塑性アクリル樹脂
は、ポリアクリル酸エステルのことであり、通常はポリ
メチルメタアクリレート、またはポリメチルメタアクリ
レート共重合体を用いることができる。その他のアクリ
ル酸エステルの重合体及びそれらのブレンド物を用いる
こともできる。
上記着色剤としては、通常の装飾で用いられる顔料、
塗料等が使用できる。例えば、顔料では、酸化チタン、
酸化鉄、カーボンブラツク、シアニン系顔料、キナクリ
ドン系顔料などがあり、染料ではアゾ系染料、アントラ
キノン系染料、インジゴイド系染料、スチルベン系染料
などがあり、またアルミフレーク、ニツケル粉、金粉、
銀粉等の金属粉などを添加してもよい。高隠蔽性を有す
る着色剤を用いる場合には総着色剤の量は、樹脂の固形
分100重量部(以下、単に部と記す)に対して、2〜100
部の範囲が好ましい。
上記反応性ビニルモノマーとしては、上記熱可塑性ア
クリル樹脂との相溶性の良好な材料として、(メタ)ア
クリル系、スチレン系の材料が適している。アクリル系
の反応性ビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エメチル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、フエノキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレートなどの1官能タイプや、1,6−ヘ
キサンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチルプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
ア)アクリレートなどの多官能タイプが適用できる。
スチレン系の反応性ビニルモノマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フエニルス
チレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、
m−クロロスチレン、o−クロロスチレンなどの各種ス
チレン誘導体が適用できる。これらの反応性ビニルモノ
マーの添加量は、熱可塑性アクリル樹脂100部に対し
て、20〜200部の範囲となるように調整するのが好まし
く、より好ましくは40〜150部の範囲である。また、上
記反応性ビニルモノマーは、一種に限らず二種以上を組
み合わせて用いることができる。
上記過酸化物は通常用いられる有機過酸化物系のもの
が好適に用いられ、より好ましくは常温での貯蔵安定性
の面から、例えば、2,2−ビス(ter−ブチルパーオキ
シ)ブタン、ter−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
−ter−ブチルパーオキシイソフタレート、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、te
r−ブチルパーオキシアセテートのような分解温度が160
℃程度のものである。過酸化物の添加量は、上記した着
色樹脂層の組成により適正量が異なるが、反応性ビニル
モノマー100部に対して、0.5〜2.0部の範囲が好まし
い。また、過酸化物は一種に限らず、2種以上を組み合
わせて用いることができる。
上記光増感剤は、通常用いられている光増感剤が適用
でき、例えばベンゾインアルキルエーテル系、アセトフ
エノン系、ベンゾフエノン系、チオキサントン系などの
光増感剤が好適に用いられる。ベンゾインエーテル系で
は、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテルなど、アセトフエノン系では、2,2′−ジエ
トキシアセトフエノン、2,2′−ジブトキシアセトフエ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフエノン、
p−ter−ブチルトリクロロアセトフエノンなど、ベン
ゾフエノン系では、ベンゾフエノン、4−クロロベンゾ
フエノン、4,4′−ジクロロベンゾフエノン、3,3′−ジ
メチル−4−メトキシベンゾフエノン、ジベンゾスベロ
ンなど、チオキントン系ではチオキサントン、2−クロ
ロチオキサントン、2−メチルチオキントン、2−イソ
プロピルチオキサントン、2−エチルアントラキノンな
どがある。
光増感剤の添加量は熱硬化性被覆用シートに用いる顔
料の種類によつてその適正量は異なるが、反応性ビニル
モノマー量100部に対して、0.5〜3.0部の範囲が好まし
い。また、光増感剤は一種に限らず、2種以上を組み合
わせて用いることができる。
上記各成分を混合して着色された熱硬化性樹脂組成物
が得られ、この熱硬化製樹脂組成物にて着色樹脂層が形
成される。着色樹脂層は加熱前の状態では未硬化状態で
あり、上記透明樹脂層と良好に接着する。着色樹脂層は
所定以上の温度で加熱することにより、硬質の被膜が形
成され、特に光増感剤を含有する着色樹脂層は光を照射
することによつて硬化して硬質の被膜が形成される。
このようにして得られる本発明の熱硬化性被覆用シー
トは、第1図に示すように、着色樹脂層1の表面に透明
樹脂層2を積層して形成されたものであり、加熱前では
未硬化状態であつて、延展性及び可撓性に優れ、凹凸や
曲面を有する物品表面に沿つて良好に被覆することがで
きる。上記透明樹脂層2の厚みは10〜50μmが好まし
く、着色樹脂層1の厚みは50〜150μmが好ましい。但
し、着色樹脂層1を紫外線硬化型とする場合には、着色
樹脂層1の厚みは50〜80μmが好ましい。
また、上記熱硬化性被覆用シートの着色樹脂層1が、
被覆すべき物品に対して充分な接着力を有していない場
合には第2図に示すように、着色樹脂層1の裏面に接着
剤層3を設け、この接着剤層3を介して物品表面にシー
トを貼付けることにより、硬化後の硬質被膜と物品との
接着性を向上させることができる。上記接着剤層3とし
ては、例えば、EVA系ホツトメルト接着剤、SIS系ホツト
メルトフイルム接着剤、アクルリ系ホツトメルトフイル
ム接着剤、不飽和ポリエステル系の未架橋物、アクリル
系粘着剤、後硬化アクリル接着剤などがあげられ、これ
らのブレンド物、あるいは積層物でもよい。
上記熱硬化性被覆用シートを構成する樹脂組成物の常
温における粘度が低い場合には、シートはその形状を保
形することが困難となる。このような場合には、熱硬化
性被覆用シートの透明樹脂層2の表面に支持層を設ける
ことにより、熱硬化性被覆用シートの形状保持性を向上
させることができる。さらに、第3図に示すように、着
色樹脂層1の裏面に接着剤層3を設けると共に、透明樹
脂層2の表面に支持層4を設けてもよい。支持層4は熱
硬化性被覆用シート全体を保形するために用いられるも
のであるが、この支持層4を有する状態で、シートを三
次元曲面を有する物品表面に貼付ける際には、この支持
層4に柔軟性を付与して所望の展延性を確保するために
必要に応じて加熱が行われる。熱硬化性被覆用シートを
物品に貼付け硬化させた後に、その支持層4は剥離して
除去されてもよい。
このようにして構成される熱硬化性被覆用シートは任
意の方法で製造されて良い。例えば、上記した透明樹脂
層の成分を均一に混合し、この混合物をシリコーン離型
剤で離型処理されたフイルム上に塗工し、乾燥して透明
樹脂層を形成する。次いで、この透明樹脂層の表面に上
記着色樹脂層成分を均一に混合した着色材料を塗工し乾
燥することにより着色樹脂層を形成し、その後フイルム
から透明樹脂層及び着色樹脂層を剥離することにより得
られる。また、透明樹脂層及び着色樹脂層をそれぞれフ
イルム上に形成し、その後ロールプレス等で両層を張り
合わせて圧着させ、その後フイルム除去することによ
り、熱硬化性被覆用シートが得られる。上記各乾燥工程
の温度は、ブロツクイソシアネート及び過酸化物の分解
温度以下で行うものである。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1 アクリルポリオール(日本触媒工業(株)製、アロタ
ン2040−145、Tg40℃、重量平均分子量339,000、OH価8
0)固形分で100部、ブロツクイソシアネート(武田薬品
工業(株)製、タケネートB−815N、水添ツフエニルメ
タンジイソシアネートのオキシムブロツク体、NCO%7.
3)49部(このブロツクイソシアネートは、上記アクリ
ルポリオールの水酸基に対し、1.0当量のイソシアネー
ト基を有する)をよく攪拌しながら混合した。この混合
物をシリコーン離型処理されたポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(創研化工(株)製、膜厚40μm、以下PE
Tフイルムとする)の離型面に塗工し、80℃で5分間乾
燥させて透明樹脂層(以下、透明樹脂層Aとする)を形
成した。
一方、酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭
化成工業(株)製、デルペツト8500)100部、メチルメ
タクリレート40部、ter−ブチルパーキサイド0.6部及び
酸化チタン50部をよく攪拌しながら混合した。その混合
物を前述の透明樹脂層A上に塗工し、80℃にて5分間乾
燥して着色樹脂層を形成し、PETフイルムを剥離するこ
とにより、未硬化状態の熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの膜厚は透明樹脂層が20μm、着色樹脂層が
100μmであつた。
実施例2 アクリルポリオール(日本触媒工業(株)製、アロタ
ン2040−139、重量平均分子量320,000、Tg20℃、OH価10
0)を固形分で100部、ブロツクイソシアネート(武田薬
品工業(株)製、タケネートB−815N)62部(アクリル
ポリオールの水酸基に対し、1.0当量のイソシアネート
基を有する)をよく攪拌しながら混合した。
この混合物を離型処理したPETフイルムの離型面に塗
工し、80℃にて5分間乾燥させて透明樹脂層(以下、透
明樹脂層Bとする)を形成した。
次に、酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭
化成工業(株)製、デルペツト8500)100部、ネオペン
チルグリコールジメタアクリレート50部、ジブチルパー
オキシイソフタレート0.8部及び酸化チタン50部をよく
攪拌しながら混合した。その混合物を前述の透明樹脂層
B上に塗工し、80℃にて5分間乾燥して着色樹脂層を形
成し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態
の熱硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は透
明樹脂層が15μm、着色樹脂層が70μmであつた。
実施例3 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、トリプロピレン
グリコールジメタクリレート40部、ter−ブチルパーオ
キシベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌しな
がら混合した。この混合物を上記透明樹脂層A上に塗工
し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PET
フイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化性
被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層
が30μm、着色樹脂層が80μmであつた。
実施例4 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、ヘキサメチレン
グリコールジメタアクリレート60部、ter−ブチルパー
オキシベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌し
ながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層B上に塗
工し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PE
Tフイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化
性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂
層が15μm、着色樹脂層が100μmであつた。
実施例5 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、ジプロピレング
リコールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレー
ト40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、4
−クロロベンゾフエノン0.6部及び酸化チタン50部を攪
拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層A上
に塗工し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚
は、透明樹脂層が30μm、着色樹脂層が60μmであつ
た。
実施例6 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、ジプロピレング
リコールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレー
ト40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、ベ
ンジル0.6部及び酸化チタン50部を攪拌しながら混合し
た。この混合物を上記透明樹脂層B上に塗工し、70℃に
て30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PETフイルムを
剥離することにより、未硬化状態の熱及び光硬化製被覆
用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層が15
μm、着色樹脂層が55μmであつた。
実施例7 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、フエノキシジエ
チレングリコールメタアクリレート40部、0−クロロス
チレン40部、ベンゾイン0.8部及び酸化チタン50部を攪
拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層A上
に塗工し、80℃にて10分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚
は、透明樹脂層が30μm、着色樹脂層が55μmであつ
た。
実施例8 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、フエノキシジプ
ロピレングリコールメタアクリレート40部、p−クロロ
スチレン40部、ベンゾイン0.8部及び酸化チタン50部を
攪拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層B
上に塗工し、80℃にて10分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚
は、透明樹脂層が15μm、着色樹脂層が60μmであつ
た。
実施例9 アクリルポリオール(日本触媒工業(株)製、アロタ
ン2040−145)固形分で100部、アクリルポリオールオリ
ゴマー(日本カーバイド製、ニカライトH−870、重量
平均分子量2,200〜2,500、OH価200)30部、ブロツクイ
ソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケネートB815
N)86部(このブロツクイソシアネートは、上記アクリ
ルポリオール及びアクリルポリオールオリゴマーの水酸
基に対し、1.0当量のイソシアネート基を有する)をよ
く攪拌しながら混合した。この混合物を実施例1と同様
にシリコーン離型処理されたPETフイルムの離型面に塗
工し、80℃で5分間乾燥させて透明樹脂層(以下透明樹
脂層Cとする)を形成した。
一方、酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭
化成工業(株)、デルペツト8500)100部、メチルメタ
クリレート40部、ter−ブチルパーオキシアセテート0.6
部及び酸化チタン50部を攪拌しながら混合した。この混
合物を上記透明樹脂層C上に塗工し、80℃にて5分間乾
燥して着色樹脂層を形成し、PETフイルムを剥離するこ
とにより、未硬化状態の熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの膜厚は、透明樹脂層が20μm、着色樹脂層
が100μmであつた。
実施例10 アクリルポリオール(日本触媒工業(株)製、アロタ
ン2040−139)固形分で100部、アクリルポリオールオリ
ゴマー(日本触媒工業(株)製、アロタン2040−134、
重量平均分子量9,000、Tg20℃、OH価120)20部、ブロツ
クイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケネート
b815N)78部(このブロツクイソシアネートは、上記ア
クリルポリオールとアクリルポリオールオリゴマーの水
酸基に対し、1.0当量のイソシアネート基を有する)を
よく攪拌しながら混合した。この混合物を実施例1と同
様に実施例1と同様にシリコーン離型処理されたPETフ
イルの離型面に塗工し、80℃で5分間乾燥させて透明樹
脂層(以下透明樹脂層Dとする)を形成した。
一方、酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭
化成工業(株)製、デルペツト8500)100部、ネオペン
チルグリコールジメタアクリレート50部、ジブチルパー
オキシイソフタレート0.8部及び酸化チタン50部を攪拌
しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層D上に
塗工し、80℃にて5分間乾燥して着色樹脂層を形成し、
PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬
化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹
脂層が15μm、着色樹脂層が70μmであつた。
実施例11 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、トリプロピレン
グリコールジメタアクリレート40部、ter−ブチルパー
オキシベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌し
ながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層C上に塗
工し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PE
Tフイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化
性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂
層が30μm、着色樹脂層が80μmであつた。
実施例12 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)、デルペツト8500)100部、ヘキサメチレング
リコールジメタアクリレート60部、ter−ブチルパーオ
キシベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌しな
がら混合した。この混合物を上記透明樹脂層D上に塗工
し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PET
フイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化性
被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層
が15μm、着色樹脂層が100μmであつた。
実施例13 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、ジプロピレング
リコールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレー
ト40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、4
−クロロベンゾフエノン0.6及び酸化チタン50部を攪拌
しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層C上に
塗工し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、
PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱及
び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、
透明樹脂層が30μm、着色樹脂層が60μmであつた。
実施例14 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、ジプロピレング
リコールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレー
ト40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、ベ
ンジル0.6部及び酸化チタン50部を攪拌しながら、混合
した。この混合物を上記透明樹脂層D上に塗工し、70℃
にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PETフイルム
を剥離することにより、未硬化状態の熱及び光硬化性被
覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層が
15μm、着色樹脂層が55μmであつた。
実施例15 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、フエノキシジエ
チレングリコールメタアクリレート40部、o−クロロス
チレン40部、ベンゾイン0.8部及び酸化チタン50部を攪
拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層C上
に塗工し、80℃にて10分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚
は、透明樹脂層が30μm、着色樹脂層が55μmであつ
た。
実施例16 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、フエノキシジプ
ロピレングリコールメタアクリレート40部、p−クロロ
スチレン40部、ベンゾイン0.8部及び酸化チタン50部を
攪拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層D
上に塗工し、80℃にて10分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚
は、透明樹脂層が15μm、着色樹脂層が60μmであつ
た。
<熱硬化性被覆用シートの性能> シートの性能は、伸び性、真空成形性、密着性及び硬
度について試験した。
伸び性は、30℃雰囲気条件下でシートを100%伸長さ
せ、シートに引き裂けを生じたか否かで評価した。成形
性は、シートを基材に貼付け、この積層体を60℃で真空
成形した際の被覆の容易さ、及びシートの外観で評価し
た。
シートの密着性は、上記のようにして成形した積層体
を160℃、30分の加熱又は160℃、30分の加熱及び高圧水
銀灯(160W/cm、高さ15cm)で2分間照射した後、硬化
した塗膜の表面に1mm間隔の切れ目を碁盤目状に100個入
れ、これに市販の粘着テープを貼付け、次いでテープを
剥がして碁盤目片の残留%で表示した。
硬度はJIS K5400に準じた鉛筆硬度試験で評価した。
なお、基材として鋼板を用いた場合の試験結果を表1に
示し、基材として塗装鋼板を用いた場合の結果を表2に
示した。基材として塗装鋼板を用いた場合には、真空成
形時のシートの塗装鋼板との密着性を維持するために、
シートの着色樹脂層の裏面に接着剤層(アクリル系粘着
剤、積水化学工業(株)製、SダインWHD、厚さ10μ
m)を設けたもので真空成形を実施した。
比較例1 アクリルポリオール(日本触媒工業(株)製、アロタ
ン2040−134、重量平均分子量9,000)固形分で100部
と、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、
タケネートB−815N)49部(アクリルポリオールの水酸
基に対し、1.0当量を有する)をよく攪拌しながら混合
した。この混合物を離型処理したPETフイルムの離型面
に塗工し、80℃にて5分間乾燥させて透明樹脂層を形成
した。次に、酢酸エチル300部に、熱可塑性アクリル樹
脂(旭化成工業(株)製、デルペツト8500)100部、メ
チルメタクリレート30部、ジエチレングリコールジメタ
アクリレート20部、チオキサントン1.0部及び酸化チタ
ン40部を攪拌しながら混合した。この混合物を上記透明
樹脂層上に塗工し、80℃にて5分間乾燥して着色樹脂層
を形成し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化
状態の熱及び光硬化性被覆用シートを得た。このシート
の膜厚は、透明樹脂層が15μm、着色樹脂層が70μmで
あつた。
<熱硬化性被覆用シートの性能> 比較例1で得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1
と同様に試験を行つた。その結果、30℃での100%伸び
は得られたが、透明樹脂層表面にヒビが入つた。
実施例17 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアク
リル酸メチルとメタアクリル酸ブチルとメタアクリル酸
とアクリル酸2−アミノエチルの共重合体、Mw=30.00
0、Tg35℃、COOH価40とNH2価40)固形分100部に、ブロ
ツクイソシアネート(武田薬品工業製、タケネートB−
870N、イソホロンジイソシアネートのオキシムブロツク
NCO=12.6%)34部(この架橋剤は上記反応性アクリル
樹脂の官能基に対し、0.9当量のイソシアネート基を有
する)を加え攪拌しながら混合した。この混合物をシリ
コーン離型処理したポリエチレンフタレート(PET)フ
イルムの離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5
分間乾燥し、透明樹脂層を形成した(これを透明樹脂層
Gとする)。シートの厚みは、30μmであつた。
一方、酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メ
タアクリル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエ
チルとメタアクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体、
Mw=250,000、Tg20℃、OH価40とCOOH価20)を固形分100
部に、反応性アクリルオリゴマー(アクリル酸メチル、
メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ブチ
ル、メタアクリル酸の共重合体、Mw=4,000、Tg−10
℃、OH価100、COOH価40)を固形分20部、ブロツクイソ
シアネート(同上)31部(この架橋剤は上記反応性アク
リウ樹脂と反応性アクリルオリゴマーとの官能基に対
し、1.0当量のイソシアネート基を有する)、酸化チタ
ン150部をよく攪拌しながら混合した。この混合物をシ
ートの膜厚100μmになるように透明樹脂層G上に塗工
し、80℃にて20分間乾燥して積層した。
実施例18 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアク
リル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−アミノ
エチルの共重合体、Mw=25,000、Tg35℃、COOH価40とNH
2価40)を固形分100部に、反応性アクリルオリゴマー
(アクリル酸メチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸の共重合体、
Mw=4,000、Tg−10℃、OH価100、COOH価40)を固形分30
部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業製、タケネ
ートB−815N、水添ジフエニルメタンジイソシアネート
のケトオキシムブロツクNCO7.3%)75部(この架橋剤は
上記反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマーと
の官能基に対し、1.0当量のイソシアネート基を有す
る)をよく攪拌しながら混合した。この混合物をシリコ
ーン離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)
フイルムの離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて
5分間乾燥し、透明樹脂層を形成した(これを透明樹脂
層Hとする)。シートの厚みは、20μmであつた。
一方、酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メ
タアクリル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエ
チルとアクリル酸エチルの共重合体、Mw=250,000、Tg1
5℃、OH価40とCOOH価20)を固形分100部に、反応性アク
リルオリゴマー(同上)を固形分20部、ブロツクイソシ
アネート(2に同じ)54部(この架橋剤は上記反応性ア
クリル樹脂と反応性アクリルオリゴマーとの官能基に対
し、1.0当量のイソシアネート基を有する)と酸化鉄60
部をよく攪拌しながら混合した。この混合物をシートの
膜厚100μmになるように透明樹脂層H上に塗工し、80
℃にて20分間乾燥して積層した。
実施例19 酢酸メチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアク
リル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルと
アクリル酸の共重合体、Mw=250,000、Tg15℃、OH価40
とCOOH価40)固形分100部に、反応性アクリルオリゴマ
ー(アクリル酸メチルとメタアクリル酸2−アミノエチ
ルとアクリル酸とメタアクリル酸メチルとの共重合体、
Mw=8,000、Tg−10℃、NH2価60、COOH価30)を固形分10
部、ブロツクイソシアネート(1に同じ)35部(この架
橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴ
マーとの官能基に対し、1.0当量のイソシアネート基を
有する)と、イソシアネート(日本ポリウレタン工業
製、コロネートL、3モルのトリレンジイソシアネート
と1モルのトリメチロールプロパンとを反応させたポリ
イソシアネート、NCO=13.0%)を固形分で12部(反応
性アクリル樹脂の官能基の30%が初期硬化)をよく攪拌
しながら混合した。この混合物をシリコーン離型処理し
たPETフイルムの離型面にアプリケーターで塗工し、80
℃にて5分間乾燥し透明樹脂層を作成した(これを透明
樹脂Iとする)。シートの厚みは、15μmであつた。
一方酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=492,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)固形分100部に、反応性アクリルオリゴマ
ー(アクリル酸メチルとメタアクリル酸2−アミノエチ
ルとアクリル酸とメタアクリル酸メチルとの共重合体、
Mw=8,000、Tg−10℃、NH2価60、COOH価30)を固形分で
20部、ブロツクイソシアネート(1に同じ)35部(この
架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリ
ゴマーとの官能基に対し、1.0当量のイソシアネート基
を有する)、エポキシ架橋剤(チバーガイギー製、アラ
ルダイドCY175、エポキシ当量160、官能基価を対応させ
たエポキシ価220)7.5部(反応性アクリル樹脂の官能基
の10%が初期硬化する)と酸化チタン130部をよく攪拌
しながら混合した。この混合物をシートの膜厚100μm
になるよう透明樹脂層I上に塗工し、80℃にて20分間乾
燥して積層した。
実施例20 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)、デルペツト8500)100部、トリプロピレング
リコールジメタクリレート40部、ter−ブチルパーオキ
シベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌しなが
ら混合した。この混合物を上記透明樹脂層G上に塗工
し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PET
フイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化性
被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層
が30μm、着色樹脂層が80μmであつた。
実施例21 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)、デルペツト8500)100部、ヘキサメチレング
リコールジメタアクリレート60部、ter−ブチルパーオ
キシベンゾエート1.0部及び酸化チタン50部を攪拌しな
がら混合した。この混合物を上記透明樹脂層H上に塗工
し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PET
フイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬化性
被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層
が15μm、着色樹脂層が100μmであつた。
実施例22 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)、デルペツト8500)100部、ジプロピレングリ
コールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレート
40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、4−
クロロベンゾフエノン0.6部及び酸化チタン50部を攪拌
しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層I上に
塗工し、70℃にて30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、
PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の熱硬
化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透明樹
脂層が30μm、着色樹脂層が60μmであつた。
実施例23 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)、デルペツト8500)100部、ジプロピレングリ
コールジメタアクリレート40部、メチルメタクリレート
40部、ter−ブチルパーオキシベンゾエート1.0部、ベン
ジル0.6部及び酸化チタン50部を攪拌しながら混合し
た。この混合物を上記透明樹脂層G上に塗工し、70℃に
て30分間乾燥して着色樹脂層を形成し、PETフイルムを
剥離することにより、未硬化状態の熱硬化性被覆用シー
トを得た。このシートの膜厚は、透明樹脂層が15μm、
着色樹脂層が55μmであつた。
実施例24 酢酸エチル300部、熱可塑性アクリル樹脂(旭化成工
業(株)製、デルペツト8500)100部、フエノキシジエ
チレングリコールメタアクリレート40部、o−クロロス
チレン40部、ベンゾイン0.8部及び酸化チタン50部を攪
拌しながら混合した。この混合物を上記透明樹脂層H上
に塗工し、80℃にて10分間乾燥して着色樹脂層を形成
し、PETフイルムを剥離することにより、未硬化状態の
熱硬化性被覆用シートを得た。このシートの膜厚は、透
明樹脂層が30μm、着色樹脂層が55μmであつた。
<熱硬化性被覆用シートの性能> シートの性能は、伸び性、真空成形性、密着性及び硬
度について試験した。
伸び性は、30℃雰囲気条件下でシートを100%伸長さ
せ、シートに引き裂けを生じたか否かで評価した。成形
性は、シートを基材に貼付け、この積層体を60℃で真空
成形した際の被覆の容易さ、及びシートの外観で評価し
た。
シートの密着性は、上記のようにして成形した積層体
を160℃、30分の加熱また、実施例22,23,24は160℃、30
分の加熱及び高圧水銀灯(160W/cm、高さ15cm)で2分
間照射した後、硬化した塗膜の表面に1mm間隔の切れ目
を碁盤目状に100個入れ、これに市販の粘着テープを貼
付け、次いでテープを剥がして碁盤目片の残留%で表示
した。
硬度は、JIS K5400に準じた鉛筆硬度試験で評価し
た。なお、基材として鋼板を用いた場合の試験結果を表
1に示し、基材として塗装鋼板を用いた場合の結果を表
2に示した。基材として塗装鋼板を用いた場合には、真
空成形時のシートの塗装鋼板との密着性を維持するため
に、シートの着色樹脂層の裏面に接着剤層(アクリル系
粘着剤、積水化学工業(株)製、SダインWHD、厚さ10
μm)を設けたもので真空成形を実施した。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆シートの構成は上記の通りであ
り、硬化温度以下の状態では、展延性、可撓性に優れて
おり、平面はもちろん、多少の凹凸や曲面を有する物品
表面へ“しわ”を生じることなく良好に被覆することが
できる。また、熱硬化性被覆用シートは、加熱すること
によつて着色樹脂層及び透明樹脂層が共に硬化すること
により、硬度、耐摩傷性に優れた強固で均一な被膜を形
成することができる。
さらに、本発明の熱硬化性被覆用シートは、着色樹脂
層と透明樹脂層の2層構造であるので、メタリツク塗装
で見られるような色の深み感が表現でき、性能に優れ、
しかも光沢や鮮映性等の外観性の良好な被膜を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例の概略断面図、第2図は同上の
他の実施例の概略断面図、第3図は同上のさらに他の実
施例の概略断面図である。 1……着色樹脂層、2……透明樹脂層、3……接着剤
層、4……支持層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未硬化状態の透明な樹脂層に、未硬化状態
    の着色された樹脂層が積層されている熱硬化性被覆用シ
    ートであつて、該透明樹脂層が、重量平均分子量が10,0
    00〜1,000,000であり常温で固体状の反応性アクリル樹
    脂と、ブロツクイソシアネートとを主成分とする熱硬化
    性樹脂組成物からなり、該着色樹脂層が着色された熱硬
    化性樹脂組成物からなることを特徴とする熱硬化性被覆
    用シート。
  2. 【請求項2】透明樹脂層を形成する熱硬化性樹脂組成物
    には、さらに重量平均分子量が1,000〜10,000である反
    応性アクリルオリゴマーが含有されている請求項1記載
    の熱硬化性被覆用シート。
  3. 【請求項3】着色樹脂層が、熱可塑性アクリル樹脂と、
    反応性ビニルモノマーと、着色剤と、過酸化物及び/又
    は光増感剤と、を主成分とする熱硬化性樹脂組成物から
    なる請求項1又は2記載の熱硬化性被覆用シート。
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