JPH0853374A - 線状α−オレフィンの製造方法 - Google Patents

線状α−オレフィンの製造方法

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JPH0853374A
JPH0853374A JP6209372A JP20937294A JPH0853374A JP H0853374 A JPH0853374 A JP H0853374A JP 6209372 A JP6209372 A JP 6209372A JP 20937294 A JP20937294 A JP 20937294A JP H0853374 A JPH0853374 A JP H0853374A
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隆生 田村
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邦夫 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、芳香族系炭化水素溶媒からの副生
成物の生成が抑制されているため、反応溶媒として優れ
た芳香族系炭化水素溶媒を使用することができ、しかも
不純物の少ない線状α−オレフィンを効率よく製造する
ことのできる方法を提供することを目的とするものであ
る。 【構成】 ハロゲン化ジルコニウム化合物とアルキルア
ルミニウム化合物との混合物からなる触媒と、芳香族系
炭化水素溶媒との存在下に、オレフィン含有ガスを重合
させて線状α−オレフィンを製造するにあたり、前記触
媒中のジルコニウムに対して2倍モル以上の含酸素化合
物の存在下に失活剤を用いて前記触媒を失活させること
を特徴とする線状α−オレフィンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィンの改質
用コモノマーなどとして用いられる線状(直鎖状)α−
オレフィンの製造方法に関し、詳しくは反応溶媒として
の芳香族系炭化水素溶媒からの副生成物の生成が抑制さ
れ、不純物の少ない線状α−オレフィンを効率よく製造
することのできる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】線状α−オレフィンは、ポリオレフィン
の改質用コモノマーとして、或いは合成潤滑油,可塑
剤,界面活性剤等の原料などとして需要が増加してお
り、高純度の線状α−オレフィンが要求されてきてい
る。このような線状α−オレフィンは、一般的にはハロ
ゲン化ジルコニウム化合物とアルキルアルミニウム化合
物との混合物からなる触媒の存在下でエチレンをオリゴ
マー化することにより製造されている。この際に反応溶
媒として芳香族炭化水素は優れたものであり、触媒性能
を著しく向上させることができる。しかしながら、反応
溶媒として芳香族炭化水素溶媒を用いた場合、これから
得られる線状α−オレフィンを用いてさらに誘導体(例
えば低圧法低密度ポリエチレン)を合成する際に触媒毒
になる微量不純物が含まれるため、誘導体を効率的に合
成できないという問題がある。例えば、反応溶媒として
芳香族炭化水素溶媒、例えばベンゼンを用いた場合に
は、副生成物として芳香族アルキル化物であるアルキル
ベンゼンが生成し、製品である線状α−オレフィンの中
に混入し、このため低圧法低密度ポリエチレンを製造し
ようとしたときに、その重合触媒の活性低下をもたらし
たりする。従って、実際上は芳香族炭化水素溶媒の使用
は不可能である。
【0003】一方、ハロゲン化ジルコニウム化合物とア
ルキルアルミニウム化合物との混合物からなる触媒と、
芳香族炭化水素溶媒との存在下に、オレフィン含有ガス
を重合させて線状α−オレフィンを製造するにあたり、
触媒の重合活性を失わせる薬剤(失活剤)を用いて、触
媒の重合活性を失わせ、有害な副反応を防止ないし抑制
することが提案されており、例えば水,アルコール,カ
ルボン酸等の失活剤を用いる方法(特公平2−3789
3号公報)が知られている。また、含窒素化合物を添加
した後に失活剤を加えて触媒を失活させることにより、
触媒に含有されているハロゲンが最終生成物であるα−
オレフィンに付加することを抑制する方法(特公平4−
46929号公報参照)が知られている。
【0004】しかしながら、これら失活剤を用いる方法
によっても反応溶媒として芳香族炭化水素溶媒を用いた
場合には、副生成物として芳香族アルキル化物が生成す
ることは避けらず、製品である線状α−オレフィンの中
に混入し、このため低圧法低密度ポリエチレンなどを製
造しようとしたときに、その重合触媒の活性低下をもた
らしたりするため、反応溶媒として芳香族炭化水素溶媒
を用いることは不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解消し、ハロゲン化ジルコニウム化合物とアルキ
ルアルミニウム化合物との混合物からなる触媒と芳香族
系炭化水素溶媒の存在下に、エチレンをオリゴマー化し
てα−オレフィンを製造する方法において、触媒中のジ
ルコニウムに対して2倍モル以上の含酸素化合物の存在
下に失活剤を用いて前記触媒を失活させることにより、
芳香族系炭化水素溶媒からの副生成物の生成が抑制され
ているため、反応溶媒として優れた芳香族系炭化水素溶
媒を使用することができ、しかも不純物の少ない線状α
−オレフィンを効率よく製造することのできる方法を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ハロ
ゲン化ジルコニウム化合物とアルキルアルミニウム化合
物との混合物からなる触媒と、芳香族系炭化水素溶媒と
の存在下に、オレフィン含有ガスを重合させて線状α−
オレフィンを製造するにあたり、前記触媒中のジルコニ
ウムに対して2倍モル以上の含酸素化合物の存在下に失
活剤を用いて前記触媒を失活させることを特徴とする線
状α−オレフィンの製造方法を提供するものである。
【0007】本発明の方法においては、触媒としてハロ
ゲン化ジルコニウム化合物とアルキルアルミニウム化合
物との混合物からなる触媒を用いる。ここでハロゲン化
ジルコニウム化合物としては、次式〔1〕 ZrXa 4-a ・・・〔1〕 で表される化合物が用いられる。式〔1〕中、XとYと
は同一のものであっても異なったものであっても良く、
それぞれ、塩素,臭素又はヨウ素を示す。また、aは0
〜4の整数を示す。このようなハロゲン化ジルコニウム
化合物として、具体的には例えば、ZrCl4,ZrBr
4,ZrI4,ZrBrCl3,ZrBr2 Cl等が挙げら
れ、これらのいずれか1種又は2種以上を用いる。本発
明においては、これらの中でもZrCl4 (四塩化ジル
コニウム)を用いることが好ましい。
【0008】次に、アルキルアルミニウム化合物として
は、次式〔2〕 Al2 3 3 ・・・〔2〕 で表されるアルキルアルミニウム化合物、及び/又は、
次式〔3〕 AlR' b Q'3-b・・・〔3〕 で表されるアルキルアルミニウム化合物が用いられる。
式〔2〕中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、
Qは塩素,臭素又はヨウ素を示す。また、式〔3〕中、
R' は前記Rと同様の意味を示し、Q' は前記Qと同様
の意味を示す。また、bは1〜3の整数を表す。
【0009】前記式〔2〕で表されるアルキルアルミニ
ウム化合物としては、Rがメチル基,エチル基,プロピ
ル基及びブチル基であるものが好ましく、エチル基であ
るものが特に好ましい。また、前記式〔2〕で表される
アルキルアルミニウム化合物としては、Qが塩素である
ものが好ましい。式〔2〕で表されるアルキルアルミニ
ウム化合物として、具体的には例えば、Al2(CH3)3
Cl3 , Al2(CH3)3 Br3 , Al2(C2 5)3 Cl
3,Al2(C2 5)3 Br3 , Al2(C2 5)3 3 , A
2(C2 5)3 BrCl2 , Al 2(n−C3 7)3 Cl
3 , Al2(iso-C3 7)3 Cl3 , Al2(n−C4 9)
3Cl3 , Al2(iso-C4 9)3 Cl3 , Al2(n−C
5 11)3 ,Al2(n−C817)3Cl3 , Al2(C
2 5)2(CH3)Cl3 等が挙げられ、これらのいずれか
1種又は2種以上を用いる。本発明においては、これら
の中でもエチルアルミニウムセスキクロライド〔Al
2(C2 5)3 Cl3 〕を用いるのが好ましい。
【0010】次に、前記式〔3〕で表されるアルキルア
ルミニウム化合物としては、bが3又は2であるものが
好ましく、R’がエチル基,プロピル基,ブチル基及び
イソブチル基であるものが好ましく、エチル基であるも
のが特に好ましい。また、前記式〔2〕で表されるアル
キルアルミニウム化合物としては、Q’が塩素であるも
のが好ましい。前記式〔3〕で表されるアルキルアルミ
ニウム化合物として、具体的には例えば、Al( CH3)
3 , Al( C2 5)3 , Al( n−C3 7)3 , Al(i
so- C3 7)3 , Al( n−C4 9)3 , Al(iso- C
4 9)3 , Al( n−C5 11)3 ,Al( n−C
6 13)3 ,Al( n−C8 17)3 ,Al( C2 5)2
l, Al( C2 5)2 Br, Al( C2 5)2 I,Al
( C2 5)Cl2 , Al( C25)Br2 , Al( C2
5)I2 等が挙げられ、これらのいずれか1種又は2種
以上を用いる。本発明においては、これらの中でもトリ
エチルアルミニウム,ジエチルアルミニウムクロライド
を用いるのが好ましい。
【0011】また、式〔2〕で表されるアルキルアルミ
ニウム化合物と式〔3〕で表されるアルキルアルミニウ
ム化合物とを併用する場合には、両者の割合を通常、式
〔3〕で表されるアルキルアルミニウム化合物が50%
(Al基準)以下、好ましくは30%(Al基準)以下
に設定するのが望ましい。
【0012】さらに本発明では、触媒成分として、前記
ハロゲン化ジルコニウムとアルキルアルミニウム化合物
との混合物に加えて、有機イオウ化合物,有機リン化合
物及び有機窒素化合物よりなる群から選択される少なく
とも一種の化合物を併用することが好ましい。ここで有
機イオウ化合物としては例えば、硫化ジメチル,硫化ジ
エチル,硫化ジプロピル,硫化ジヘキシル,硫化ジシク
ロヘキシル,ジフェニルチオエーテル等のチオエーテル
類、二硫化ジメチル[(CH3)2 2],二硫化ジエチル,
二硫化ジプロピル,二硫化ジブチル,二硫化ジヘキシ
ル,二硫化ジシクロヘキシル,二硫化エチルメチル等の
二硫化ジアルキル化合物、チオフエン,2−メチルチオ
フエン,3−メチルチオフエン,2,3−ジメチルチオ
フエン,2−エチルチオフエン,ベンゾチオフエン等の
チオフエン類、テトラヒドロチオフエン,チオピラン等
のヘテロ環イオウ化合物、二硫化ジフエニル,二硫化メ
チルフエニル,メチルフエニルイオウ等の芳香族イオウ
化合物、チオ尿素[(NH2)2 CS] ,メチルスルフイ
ド,エチルスルフイド,ブチルスルフイド等のスルフイ
ド類等を挙げることができる。
【0013】次に、有機リン化合物としては例えば、ト
リフエニルホスフイン,トリエチルホスフイン,トリブ
チルホスフイン,トリプロピルホスフイン,トリオクチ
ルホスフイン,トリシクロヘキシルホスフイン等のホス
フイン類を挙げることができる。
【0014】さらに、有機窒素化合物としては例えば、
メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミン,ブチル
アミン,ペンチルアミン,ヘキシルアミン,シクロヘキ
シルアミン,オクチルアミン,デシルアミン,アニリ
ン,ベンジルアミン,ナフチルアミン,ジメチルアミ
ン,ジエチルアミン,ジブチルアミン,ジフエニルアミ
ン,メチルフエニルアミン,トリメチルアミン,トリエ
チルアミン,トリブチルアミン,トリフエニルアミン,
ピリジン,ピコリン等の有機アミン類を挙げることがで
きる。
【0015】前記有機イオウ化合物,有機リン化合物及
び有機窒素化合物の中でも特に二硫化ジメチル,チオフ
エン,チオ尿素,トリフエニルホスフイン,トリブチル
ホスフイン,トリオクチルホスフイン及びアニリンより
なる群から選択される少なくとも一種の化合物を使用す
ることが好ましい。
【0016】さらに、本発明の方法においては芳香族系
炭化水素溶媒を用いる。ここで芳香族系炭化水素溶媒と
しては例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,クロロ
ベンゼン,エチルベンゼン,クロロトルエン等の芳香族
炭化水素又はそのハロゲン置換体が挙げられ、これらの
いずれか1種又は2種以上を用いる。これらの中でもベ
ンゼン,キシレン,クロロベンゼンが好ましく、ベンゼ
ンが特に好ましい。
【0017】また、オレフイン含有ガスとしては、エチ
レンを含有するガス、プロピレンを含有するガス、ブテ
ン−1を含有するガスなどが用いられ、特にエチレンを
含有するガスが好ましい。エチレンを含有するガスとし
ては例えば、エチレンを含有する不活性ガス,重合用精
製エチレンガス,高純度エチレン等の重合用精製エチレ
ンガスなどを挙げることができる。これらの中でも、特
に高純度エチレンが好ましい。
【0018】本発明においては、前記した如きハロゲン
化ジルコニウム化合物とアルキルアルミニウム化合物と
の混合物からなる触媒と、前記芳香族系炭化水素溶媒と
の存在下に、前記オレフィン含有ガスを重合させて線状
α−オレフィンを製造するにあたり、前記触媒中のジル
コニウムに対して2倍モル以上の含酸素化合物の存在下
に失活剤を用いて前記触媒を失活させることが必要であ
る。
【0019】ここで含酸素化合物としては例えば、ジメ
チルエーテル,ジエチルエーテル,ジプロピルエーテル
等の脂肪族エーテル類、ジフエニルエーテル,フエニル
メチルエーテル等の芳香族エーテル類、プロピレンオキ
サイド,テトラヒドロフラン,フラン等の環状エーテル
類、分子酸素、一酸化炭素等を挙げることができる。こ
れら含酸素化合物は、1種を単独で用いても、或いは2
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、必要に応じ
て、含酸素化合物と共に、アンモニアやアミン類等の含
窒素化合物を用いることもできる。
【0020】また、失活剤として具体的には、水,アル
コール(例えば、一価アルコール,多価アルコール,環
状アルコール,非環状アルコール,脂肪族アルコール,
芳香族アルコール),カルボン酸,フエノール類等を挙
げることができ、特開昭58−109428号公報に記
載されたものを用いることができる。これらの中でも特
に水及びメタノール,エタノール等のアルコールが好ま
しい。
【0021】本発明においては、前記触媒中のジルコニ
ウムに対して2倍モル以上、好ましくは4倍モル以上の
含酸素化合物の存在下に失活剤を用いて前記触媒を失活
させればよく、含酸素化合物の添加時期については特に
制限はないが、失活剤は必ず含酸素化合物の存在下に用
いることが必要である。すなわち、含酸素化合物をま
ず添加し、次いで失活剤を添加する方法と、含酸素化
合物と失活剤とを同時に添加する方法がある。また、失
活剤はオレフイン含有ガスの反応後に添加するものであ
るが、含酸素化合物の添加時期は原則として制限がな
い。つまり、の方法においてはさらに、重合反応前
の前記触媒中に含酸素化合物を添加する方法(含酸素化
合物を添加した触媒を用いる方法)、重合反応中に含
酸素化合物を添加し、重合反応後に失活剤を添加する方
法、重合反応後に含酸素化合物を添加してから失活剤
を添加する方法とがある。これらの中でも,の方法
が好ましい。
【0022】本発明の方法において、前記触媒と前記芳
香族系炭化水素溶媒と生成α−オレフインとの混合物に
失活剤を加えて触媒を失活させる際の失活温度は、通
常、常温〜150℃、好ましくは110〜130℃であ
る。また、失活圧力は、常圧〜5MPa、好ましくは常
圧〜1MPaである。失活時間は1分以下である。
【0023】本発明の方法において、前記触媒溶液を調
製する場合、前記各触媒成分と前記芳香族系炭化水素溶
媒との配合の順序、方法については特に制限はない。例
えば、ハロゲン化ジルコニウム化合物とアルキルアルミ
ニウム化合物とをそれぞれ、或いは同時に、適量の触媒
調製用溶媒に溶解して触媒調製溶液を調製しておき、重
合に先立って、この触媒調製溶液に、或いはこの触媒調
製溶液に有機イオウ化合物,有機リン化合物及び有機窒
素化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の化
合物を加えたものに、前記芳香族系炭化水素溶媒を加え
て触媒溶液を調製しておく方法が好適である。また、こ
の際に、触媒に公知の活性化処理を施しておくことが好
ましい。なお、触媒調製用溶媒としては、通常、前記芳
香族系炭化水素溶媒として例示したものを用いればよ
く、特にベンゼン,キシレン,クロロベンゼンが好適で
ある。
【0024】通常、このようにして調製した触媒若しく
は触媒溶液とオレフイン含有ガスとを、前記芳香族系炭
化水素溶媒の存在下で接触させた後、含酸素化合物と失
活剤とを添加し、前記溶媒の重合活性を失わせることに
より、オレフィンの重合(オリゴマー化)を効率よく行
なうことができる。
【0025】オリゴマー化の反応条件としては、反応温
度は、通常、50〜200℃、好ましくは100〜15
0℃である。また、反応圧力は通常、0.5MPa以
上、好ましくは2.5MPa以上である。さらに、反応
時間は15分〜2時間、好ましくは30〜60分であ
る。
【0026】なお、触媒の調製は、窒素,アルゴン等の
不活性ガス雰囲気下で行なうことが好適である。また、
触媒調製原料,溶媒,反応原料等は、充分に乾燥してお
くことが望ましい。触媒の調製から重合反応終了までの
操作は、水分,空気を避けて行なうことが望ましい。
【0027】以上のようにして、反応溶媒としての芳香
族炭化水素溶媒からの副生成物の生成が抑制され、不純
物の少ない線状α−オレフィンを効率よく製造すること
ができる。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1〜3 (1)触媒の調製(触媒溶液の調製) 1リットル容の攪拌機付きフラスコにアルゴン雰囲気
下、50ミリモルの無水四塩化ジルコニウムと乾燥した
ベンゼン472mlとを導入し、30分間攪拌した。こ
れにエチルアルミニウムセスキクロライド(〔Al2(C
2 5)3 Cl3 〕210ミリモル及びトリエチルアルミ
ニウム40ミリモルを添加し、70℃で3時間加熱攪拌
し、触媒溶液を調製した。次に、500ml容の三ツ口
フラスコにアルゴン雰囲気下、乾燥したベンゼン50m
lと前記触媒溶液の一部を導入した。実施例1,2で
は、これにさらにイオウ化合物としてチオフェンを所定
量加えて、室温で10分間攪拌し、触媒溶液を調製し
た。また、実施例3では、これにさらに含酸素化合物と
してテトラヒドロフラン(THF)を所定量加えて、室
温で10分間攪拌し、触媒溶液を調製した。
【0029】(2)α−オレフインの製造(エチレンの
オリゴマー化) 1リットル容の攪拌機付きオートクレーブに乾燥したア
ルゴン雰囲気下、ベンゼン200mlを導入した。その
後、攪拌を開始し、反応温度(120℃)まで昇温し
た。設定温度に達した後、オートクレーブ内に高純度の
エチレンガスを反応圧力(7MPa)まで昇圧し、前記
(1)で調製した触媒溶液を圧送し、反応を開始した。
エチレンは、前記圧力を維持するのに必要な量を導入し
続けた。1時間反応を続けた後、オートクレーブ内を冷
却、脱圧し、第1表に示した条件下、表示量の含酸素化
合物を攪拌しながらオートクレーブ内に張り込んだ。そ
の後第1表に示した量の失活剤を加え、触媒を失活させ
た。さらにその後、水洗し、廃触媒を除去し、生成物を
ガスクロマトグラフィーで分析した。第2表に得られた
生成物分布を示した。また、第1表に生成α−オレフィ
ンの代表として、1−デセン中に混合する不純物(アル
キルベンゼン)量を示した。
【0030】比較例1 添加物を用いなかったこと以外は、実施例1と同様の方
法で行なった。結果を第1表に示す。
【0031】比較例2 含酸素化合物を用いなかったこと以外は、実施例1と同
様の方法で行なった。結果を第1表に示す。
【0032】比較例3 含酸素化合物を用いなかったこと以外は、実施例2と同
様の方法で行なった。結果を第1表に示す。
【0033】比較例4 含酸素化合物を用いなかったこと以外は、実施例3と同
様の方法で行なった。結果を第1表に示す。
【0034】
【表1】
【0035】〔第1表の脚注〕 *1:生成物は主にC4 〜C18まであるが、代表例とし
て示した。 *2:C10中に含まれるアルキルベンゼン量 *3:アンモニア濃度28%
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化ジルコニウ
ム化合物とアルキルアルミニウム化合物との混合物から
なる触媒と芳香族系炭化水素溶媒の存在下に、エチレン
をオリゴマー化してα−オレフィンを製造する方法にお
いて、触媒中のジルコニウムに対して2倍モル以上の含
酸素化合物の存在下に失活剤を用いて前記触媒を失活さ
せることにより、芳香族系炭化水素溶媒からの副生成物
の生成が抑制されているため、反応溶媒として優れた芳
香族系炭化水素溶媒を使用することができる。このた
め、本発明によれば、触媒性能を飛躍的に向上させるこ
とができる。しかも本発明によれば、不純物の少ない線
状α−オレフィンを効率よく製造することができる。
【0038】なお、本発明の各種態様を示すと、次の通
りである。 (1).ハロゲン化ジルコニウム化合物とアルキルアル
ミニウム化合物との混合物からなる触媒と、芳香族系炭
化水素溶媒との存在下に、オレフィン含有ガスを重合さ
せて線状α−オレフィンを製造するにあたり、前記触媒
中のジルコニウムに対して2倍モル以上の含酸素化合物
の存在下に失活剤を用いて前記触媒を失活させることを
特徴とする線状α−オレフィンの製造方法。
【0039】(2).ハロゲン化ジルコニウム化合物
が、前記式〔1〕で表される化合物である、前記(1)
記載の線状α−オレフィンの製造方法。
【0040】(3).アルキルアルミニウム化合物が、
前記式〔2〕で表されるアルキルアルミニウム化合物、
及び/又は、前記式〔3〕で表されるアルキルアルミニ
ウム化合物である、前記(1)記載の線状α−オレフィ
ンの製造方法。
【0041】(4).前記式〔2〕で表されるアルキル
アルミニウム化合物がエチルアルミニウムセスキクロラ
イドである、前記(3)記載の線状α−オレフィンの製
造方法。
【0042】(5).前記式〔3〕で表されるアルキル
アルミニウム化合物がジエチルアルミニウムクロライド
又はトリエチルアルミニウムである、前記(3)記載の
線状α−オレフィンの製造方法。
【0043】(6).含酸素化合物が、エーテル化合
物,分子酸素又は一酸化炭素である、前記(1)記載の
線状α−オレフィンの製造方法。
【0044】(7).芳香族系炭化水素溶媒が、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,クロロベンゼン,エチルベン
ゼン,クロロトルエン、及びそのハロゲン置換体から選
ばれた1種又は2種以上のものである、前記(1)記載
の線状α−オレフィンの製造方法。
【0045】(8).含酸素化合物を反応終了前に添加
することを特徴とする前記(1)記載の線状α−オレフ
ィンの製造方法。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化ジルコニウム化合物とアルキ
    ルアルミニウム化合物との混合物からなる触媒と、芳香
    族系炭化水素溶媒との存在下に、オレフィン含有ガスを
    重合させて線状α−オレフィンを製造するにあたり、前
    記触媒中のジルコニウムに対して2倍モル以上の含酸素
    化合物の存在下に失活剤を用いて前記触媒を失活させる
    ことを特徴とする線状α−オレフィンの製造方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化ジルコニウム化合物が、次式
    〔1〕 ZrXa 4-a ・・・〔1〕 (式中、XとYとは同一のものであっても異なったもの
    であっても良く、それぞれ、塩素,臭素又はヨウ素を示
    す。また、aは0〜4の整数を示す。)で表される化合
    物である請求項1記載の線状α−オレフィンの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 アルキルアルミニウム化合物が、次式
    〔2〕 Al2 3 3 ・・・〔2〕 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、Qは
    塩素,臭素又はヨウ素を示す。)で表されるアルキルア
    ルミニウム化合物、及び/又は、次式〔3〕 AlR' b Q'3-b・・・〔3〕 (式中、R' は前記Rと同様の意味を示し、Q' は前記
    Qと同様の意味を示す。また、bは1〜3の整数を表
    す。)で表されるアルキルアルミニウム化合物である請
    求項1記載の線状α−オレフィンの製造方法。
  4. 【請求項4】 含酸素化合物が、エーテル化合物,分子
    酸素又は一酸化炭素である請求項1記載の線状α−オレ
    フィンの製造方法。
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