JPH085842B2 - 2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ−トの製造法 - Google Patents

2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ−トの製造法

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JPH085842B2
JPH085842B2 JP18429986A JP18429986A JPH085842B2 JP H085842 B2 JPH085842 B2 JP H085842B2 JP 18429986 A JP18429986 A JP 18429986A JP 18429986 A JP18429986 A JP 18429986A JP H085842 B2 JPH085842 B2 JP H085842B2
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芳彦 神原
志郎 浅野
度 磯崎
公一 朝生
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2−ヒドロキシアルキルアクリレートまた
は2−ヒドロキシアルキルメタクリレート(以下、この
両者を2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートま
たは単量体と称する)の製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートの合成反応時または蒸留時における重合防止に
関する。
従来の技術 2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、通
常、触媒の存在下、アクリル酸又はメタクリル酸(以
下、この両者を(メタ)アクリル酸と称する)とアルキ
レンオキサイドとを反応させて合成し、次いで蒸留によ
り精製することによって、留分として得られる。
2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、非
常に重合しやすいビニルモノマーであり、反応中または
蒸留中に重合するトラブルが発生しやすく、その防止は
なかなか困難である。
その為、従来から種々の重合防止技術が提案され、重
合防止剤も種々提案されている。
例えば、フェノール型の重合防止剤として、ハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等、アミン
型では、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン(特開昭51−8214号)、フェノチアジン等がよく
知られている。その他、亜硝酸カリウムまたは亜硝酸ナ
トリウム(米国特許第2,819,296号)、水溶性亜硫酸ア
ルカリ金属塩(特公昭44−2685号)、ジアルキルジチオ
カルバミン酸銅塩(特公昭59−12658号)等の無機塩又
は錯塩も用いられる。
特公昭60−43056号では、蒸留時の重合防止法とし
て、該単量体の蒸気を加熱することで、塔部での凝縮を
防止し、且つ該単量体の蒸気を予冷した凝縮液と並流接
触させることで凝縮し急冷する方法が提案されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、本発明者等が検討したところによれ
ば、従来の提案のいずれもが反応中又は蒸溜中の重合を
防止するという点で十分なものではなかった。
例えば、前記した重合防止剤を使用した場合、ガラス
製器具を用いた小試験規模での合成及び蒸留には満足な
重合防止効果を発揮した。しかしながら、ステンレス鋼
製である商業的生産設備の反応装置又は蒸留装置におい
ては、十分な重合防止効果は得られなかった。また、特
公昭60−43056号の方法では、本発明者等が試験したと
ころによれば、以下の問題を生じることがわかった。
蒸留缶伝熱部に重合物付着が生じやすい。
該単量体の蒸気配管を加熱し、凝縮を防止するのは有
効な重合防止法であるが、蒸留缶液と蒸気とが混在す
る、例えば、気液分離部に適用することにより加熱伝熱
面の全面に硬い重合物が付着成長し、やがては操業でき
なくなる。又、該重合物は壁面に強固に付着し、清掃除
去が困難である。
一方、気液分離部の加熱をしない場合、該単量体の蒸
気の一部が凝縮し、液滴となって重合を開始し、短時間
で気液分離部全体が重合物で埋まり、操業不能となる。
以上のように、従来提案された技術では、ステンレス
鋼を用いた商業的生産設備での2−ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートの合成及び蒸留時の重合防止は満
足できるものではなかった。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明者等は、前記問題点を解決するため鋭意検討を
行い、 商業的製造設備に通常用いられるステンレス鋼はその
表面が該単量体の重合を非常に生起しやすい、 ステンレス鋼表面に電解研磨処理を施すことにより重
合に対し不活性と考えられるフッ素樹脂、フェノール樹
脂またはガラス等よりさらに重合しにくい表面となる、 という事実を発見し、本発明を完成するに至ったもので
ある。
すなわち、本発明の2−ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートの製造方法は、(メタ)アクリル酸とアル
キレンオキサイドとを反応させ、次いで得られた反応液
を蒸留することにより2−ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートを製造するに際し、ステンレス鋼製である
反応装置及び/又は蒸留装置の内壁面が電解研磨されて
いることを特徴とする2−ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートの製造法である。
本発明の目的は、ステンレス鋼製商業的生産設備での
2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの合成反
応時及び蒸留時の重合発生を、装置器壁表面を電解研磨
することによって防止するものである。
ここにおいて電解研磨とは、電解液中に浸した被研磨
体を陽極にし、不溶解性の金属を陰極にして、電気化学
的に被研磨体の表面を研磨する方法であり、例えば、新
版表面処理ハンドブック384〜389頁(1969年)産業図書
発行に記載された方法を採用することができる。
本発明の方法を、2−ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートを製造する実施の態様も含めて、以下に説明
する。
本発明の方法において使用されるアルキレンオキサイ
ドは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の
アルキレンオキサイド、エピクロルヒドリン等のオキシ
ラン化合物である。
反応には通常触媒が用いられるが、その種類として
は、各種アミン類(特公昭44−2685号)、四級アンモニ
ウム塩(特公昭45−27083号)、3価の鉄化合物と助触
媒としての銀または水銀等の組合わせ(特公昭43−1889
0号)、クロム化合物(特開昭57−42657号)等が知られ
ているが、その何れを用いてもよい。触媒量は、一般に
は、原料の(メタ)アクリル酸に対し0.01〜10重量%、
好ましくは0.03〜3重量%の割合である。
2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの合成
反応は、通常回分的に次のように行う。加熱及び冷却機
能と攪拌装置とを備えた反応機に(メタ)アクリル酸、
触媒、重合防止剤を仕込み、爆発の危険を避けるため反
応機内空間部の気体を窒素ガスなどの不活性気体で置換
し、次いで液温を50〜110℃、好ましくは60〜90℃に昇
温する。次いで、アルキレンオキサイドをガス状または
液状で反応機に供給して反応を開始する。アルキレンオ
キサイドの供給により反応が始まり、液温が上昇を始め
るので、冷却することによって反応温度を50〜110℃、
好ましくは70〜90℃に保つ。反応操作圧力は、特に限定
されず、加圧、常圧、減圧のいずれでも良い。
アルキレンオキサイド供給量が(メタ)アクリル酸に
対し、モル比で1.0〜1.2、好ましくは1.03〜1.10となっ
た時点でアルキレンオキサイドの供給を停止し、反応液
中の(メタ)アクリル酸濃度が1.0重量%以下、好まし
くは0.5重量%以下となるまで、上記反応温度を維持し
て反応を継続する。
重合防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、カテコール、フェノチアジン、
N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、
硝酸または硝酸塩等から一種または二種以上を、(メ
タ)アクリル酸に対して通常0.01〜3重量%、好ましく
は0.03〜1重量%用いる。
以下、図面に基づいて更に詳しく説明する。
前記のようにして得られた反応液は蒸留により精製さ
れ、留分として製品が得られる。
蒸留装置は、蒸発の為の必要な伝熱を行う蒸留缶6、
気液分離器9及び/又は蒸留塔、冷却凝縮器14及び排気
ライン16等から構成される。
蒸留缶の型式としては、ジャケット付容器、または、
缶出液を循環させ、多管式熱交換器にて加熱する型式な
どがあるが、特に後者の型式で且つ流下液膜式のものが
伝熱係数が大きいため好ましい。
蒸留は減圧下で行う。操作圧力としては重合防止の観
点から出来るだけ低い方が望ましいが、1mmHgabs以下の
低い圧力とすることは商業的生産設備では困難であり、
通常は1〜8mmHgabs、好ましくは3〜6mmHgabsである。
蒸留缶6の液温は70〜100℃、好ましくは80〜90℃であ
る。
蒸留缶6より発生した該単量体の蒸気は、通常、気液
分離器9及び/又は蒸留塔を経て冷却凝縮器14に導かれ
る。
気液分離器9及び/又は蒸留塔にはデミスター10を設
け、飛沫同伴を防止することが望ましい。また、蒸気導
管11は外部から加熱し、該単量体の蒸気を過熱状態に保
って凝縮を防止することで重合を防止するのが好まし
い。
しかしながら、該単量体の蒸気を過熱された状態で、
冷却凝縮器14に導くと、そこで重合が生じやすい為、予
冷された凝縮液と蒸気を接触させ急冷することが好まし
い。
本発明では、上記した合成反応操作及び蒸留操作を、
該単量体と接する部分の材質の一部または全部がステン
レス鋼である装置を用いて行う。ステンレス鋼の種類と
しては、いわゆるオーステナイト系、マンテンサイト
系、フェライト系の何れでもよいが、入手、加工のしや
すさから、SUS−304、SUS−316等のオーステナイト系が
通常用いられる。
本発明では、該ステンレス鋼装置器壁の一部または全
部に電解研磨を行う。
電解研磨の処理条件の一例としては、Cu−Pbを陰極と
して、りん酸45%、硫酸35%、クロム酸3%の組成の電
解液にて、0.20〜0.40A/cm2の電流にて行うことが好ま
しい。
実施例 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
実施例1 内容積150lのSUS−304製反応機の内壁全面に、Cu−Pb
を陰極として、りん酸45重量%、硫酸35重量%およびク
ロム酸3重量%を成分とする電解液にて、電流密度0.30
A/cm2、温度60〜70℃にて20分間電解研磨を行った。
メタクリル酸を66.1Kg、触媒として塩化第2クロム
(6水塩)を410g、重合防止剤としてフェノチアジンを
66g該反応機に仕込み、内部気体をN2ガス置換した後、8
0℃に昇温し、内圧を2.2気圧とした。35.1Kgの酸化エチ
レンを4時間かけて供給し、この間80℃を維持して反応
させた。
供給終了後、90℃に昇温して3時間反応を継続したと
ころ、反応液中のメタクリル酸濃度は0.28%、酸化エチ
レン濃度は400ppmであり、直ちに冷却した後、液を抜き
出した。
次いで、反応機内部を点検したところ、重合物の生成
付着は認められなかった。
また、該反応液の粘度は4.8cst(30℃)であり、重合
の兆候である粘度増加は無かった。
点検終了後、引続きもう1バッチ同様にして反応を行
った。2バッチ終了後も反応機内に重合物の生成付着は
無く、得られた反応液も異常なく、その粘度は4.8cst
(30℃)であった。
比較例1 反応機内壁面の電解研磨を行わなかった以外は、実施
例1と同様に行った。
1バッチ目終了後、内部を点検すると、反応機の上方
部、即ち、気相部分の付着液の粘度が高く、糸をひく状
態であった。
得られた反応液の粘度は5.1cst(30℃)と若干高かっ
た。
続いて2バッチ目の反応を行った。酸化エチレン供給
終了後90℃に昇温して2時間を経たところで、反応液の
粘度を測定すると、重合の為7.2cst(30℃)と高かった
ので、直ちに液を冷却し抜き出した。
次いで反応機内部を解体点検したところ、気相部を中
心にゼリー状の重合物が各所に付着していた。
実施例2 長さ1mの1インチ管を伝熱管とする流下液膜式の二重
管式熱交換器を蒸留缶とした第1図に示す蒸留装置を用
いて、実施例1の方法で得られた反応液の蒸留を行っ
た。該蒸留装置の2−ヒドロキシエチルメタクリレート
の接触部の材質は全てSUS−304であった。また、蒸留缶
から気液分離器、蒸気導管と冷却凝縮器から下の凝縮液
受器迄を、実施例1と同様に電解研磨を行った。
反応液には安定剤としてハイドロキノンモノメチルエ
ーテルを200ppm、硝酸クロム(9水塩)を100ppm添加し
た。
蒸留缶供給ラインの液流量を100l/Hrとして、100℃の
スチームにて、蒸留缶での加熱を行った。また蒸留缶の
上部より空気を6Nl/Hr供給した。
気液分離器での圧力は4mmHgabsであり、缶出液の液温
は86℃であった。気液分離器上方にはテフロン製のメッ
シュ状のデミスターを付け、そこから先の蒸気導管は壁
温が100℃となるようにヒーターで加熱した。冷却凝縮
器は同様に長さ1mの1インチ管を伝熱管とする流下液膜
式の二重管式熱交換器でシェル側に30℃の冷却水を流し
つつ、チューブ側に液温40〜50℃の凝縮液を30〜40l/Hr
の条件で上から供給し、蒸気と凝縮液とが向流接触する
ようにした。
このようにして、1時間に5.5Kgの反応液を供給し、
5.0Kg/Hrの留出液と、0.5Kg/Hrの缶出液が定常的に得ら
れ、その状態を10日間維持した。
その後、該蒸留装置を解体点検したところ、蒸留缶の
液分散器に若干の重合物付着が認められただけで、他の
重合物は無かった。
比較例2 電解研磨処理を行わなかった以外は、実施例2と同様
に蒸留を行った。
その結果、運転開始20時間後に気液分離器が重合物で
閉塞し運転不能となった。
また、蒸留缶加熱面の下側1/3程度のかなりの部分に
ゼリー状の重合物が付着していた。また、冷却凝縮器下
方の蒸気導管の接合部分を中心とした周辺に若干の重合
物付着が見られた。
比較例3 蒸気導管の加熱域を気液分離器の気相部である上半分
迄広げた以外は、比較例2と同様に行った。運転開始4
日後に、気液分離器での圧力が5mmHgabs、缶出液温が91
℃となったので、運転を停めて点検を行った。その結
果、気液分離器からデミスター迄の加熱域の器壁に厚さ
5mm〜2cmの硬い重合物が強固に付着していた。また蒸留
缶加熱面の下側1/2程度のほぼ全面にゼリー状の重合物
が付着していた。
比較例4 気液分離器の内壁面を第1表に示す処理を施した以外
は、実施例2とほぼ同様に蒸留を行った。結果を第1表
に示す。
発明の効果 従来は、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トは、ステンレス鋼を用いた商業的生産設備で製造する
場合、重合トラブルが頻発し、円滑な生産が困難であっ
た。
しかしながら、前述したように本発明の方法によりス
テンレス鋼表面での重合の防止が可能となり、従って円
滑な2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの商
業的生産が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2に示した蒸留装置のフローシートであ
る。 図中の符号は、 1:反応液入口、2:缶出液出口 3:蒸留缶供給ライン、4:空気入口 5:液分散器、6:蒸留缶 7:スチーム入口、8:ドレーン出口 9:気液分離器、10:デミスター 11:蒸気導管、12:加熱部 13:缶出液循環ポンプ、14:冷却凝縮器 15:液分散器、16:排気ライン 17:冷却水入口、18:冷却水出口 19:凝縮液受器、20:凝縮液取出し口 21:凝縮液循環ライン、22:凝縮液循環ポンプである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸とアルキレンオキサイ
    ドとを反応させ、次いで得られた反応液を蒸留すること
    により2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを
    製造するに際し、 ステンレス鋼製である反応装置及び/又は蒸留装置の内
    壁面が電解研磨されていることを特徴とする、2−ヒド
    ロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造法。
JP18429986A 1986-08-07 1986-08-07 2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ−トの製造法 Expired - Lifetime JPH085842B2 (ja)

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