JPH086306A - 電子写真用磁性キャリヤ及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用磁性キャリヤ及びその製造方法

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JPH086306A
JPH086306A JP6132993A JP13299394A JPH086306A JP H086306 A JPH086306 A JP H086306A JP 6132993 A JP6132993 A JP 6132993A JP 13299394 A JP13299394 A JP 13299394A JP H086306 A JPH086306 A JP H086306A
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carrier
core material
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polyol
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JP6132993A
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English (en)
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Kinji Matsukuri
謹爾 真造
Hideki Watanabe
英樹 渡邉
Shigeki Ideguchi
茂樹 井手口
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】芯材に被覆材が被覆された電子写真用磁性キャ
リヤにおいて、被覆材がポリウレタンとカーボンブラッ
ク等の導電性付与物質とからなることを特徴とする10
5オームセンチ以下の電気抵抗値を有する電子写真用磁
性キャリヤ及びその製造方法に関する。 【効果】本発明のキャリヤは、導電性ポリウレタン被覆
が形成されている為、強靱で、かつ105オームセンチ
以下の低い電気抵抗値(高い導電性)を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記
録、静電印刷等の技術分野において、静電潜像または磁
気潜像を現像するために用いるいわゆる2成分現像剤の
構成成分であるキャリア及びその製造方法に関する。特
に10〜105オームセンチの電気抵抗値を持つ導電性
キャリヤおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、セレン、有機半
導体、アモルファスシリコン等の光導電性物質を感光体
として用い、種々の手段により静電潜像を形成し、この
静電潜像に磁気ブラシ現像法等を用いてトナーを付着さ
せ、顕像化する方式が一般に採用されている。
【0003】この現像工程においては、トナーに適当量
の正または負の静電気量を付与し、磁石を内蔵する現像
スリーブ上に磁気ブラシを形成してトナーを感光体表面
に搬送するために、キャリヤと呼ばれる磁性担体粒子が
使用される。
【0004】従来、キャリヤとしては、鉄粉キャリヤ、
フェライトキャリヤ、或いは磁性体分散型キャリヤ(特
公昭59ー24416号公報に記載されているように樹
脂中に磁性体微粒子を分散させ、粉砕等の手段で粒子化
したキャリヤ)等が開発、実用化され、さらに本出願人
の出願に係る特開平5ー197211号公報において、
内核が主としてウレタン結合、外殻が主として尿素結合
からなり、磁性体を内包した複合架橋粒子からなる新規
な磁性体分散型キャリヤが提案されている。
【0005】鉄粉キャリヤ、フェライトキャリヤについ
ては、トナーに対する摩擦帯電性を制御することを主目
的にして、その表面を(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、フッ素化オレフィン樹脂、フッ素化(メタ)ア
クリレート共重合体等で被覆したいわゆる樹脂被覆キャ
リヤが知られており、例えば、特開昭51−11763
8号、特開昭53−97435号、特開昭57−186
759号、特開昭61−80162号、特開昭61−1
20169号、特開昭61−120170号、特開昭6
2−286062号、特開昭62−295074号、特
開昭62−80669号、特開昭63−58361号、
特開昭63−226663号、特開平2−168273
号、特開平2−168274号、特開平2−21786
9号、特開平2−280171号、特公平2−5378
2号公報等に記載されている。
【0006】上記のキャリヤは一般に電気的には半導電
性であり、感光体に対する対抗電極としての機能とトナ
ーに対して摩擦帯電電荷を賦与する機能とを合わせ持た
せる為に106〜1011オームセンチの電気抵抗値に設
定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、対抗電極とし
ての機能を特に強調した現像システム、あるいは現像ス
リーブ側から感光体側へ電荷を注入する機能を持たせた
現像システム(電子写真学会誌 第31巻 第4号 第
542〜548頁に記載の「光背面記録法」等)に使わ
れるような導電性キャリヤは、105オームセンチ以下
の電気抵抗値が要求される。
【0008】本発明は、105オームセンチ以下、より
好ましくは103オームセンチ以下の電気抵抗値を持
ち、かつ強靱な導電性のキャリヤを提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、上
記課題を解決するために鋭意研究を行い、特にポリウレ
タンの導電性キャリヤ被覆を検討した結果、ポリウレタ
ンの原料であるポリオールとポリイソシアネートを溶
剤、芯材、導電性付与物質の存在下に攪拌混合、昇温し
て、反応せしめることにより得られた、芯材表面に導電
性付与材とポリウレタンの複合皮膜が形成された新規な
導電性キャリヤが、上記の課題を満足することを見いだ
し本発明を完成した。
【0010】すなわち、第一の発明として、芯材粒子に
被覆材が被覆された電子写真用磁性キャリヤにおいて、
被覆材がポリウレタンと導電性付与物質からなることを
特徴とする電子写真用磁性キャリヤを提供するものであ
る。
【0011】第二の発明として、芯材と導電性付与物質
の存在下、有機溶剤中でポリオールとポリイソシアネー
トとを反応せしめることを特徴とする芯材粒子にポリウ
レタンと導電性付与物質とからなる被覆材が被覆されて
なる電子写真用磁性キャリヤの製造方法を提供するもの
である。
【0012】以下に本発明に使用される原料すなわち導
電性付与物質、ポリイソシアネート、ポリオール、溶
媒、芯材についてこの順で説明する。本発明に用いる導
電性付与物質としては、最終的に得られるキャリヤの電
気抵抗値が105オームセンチ以下になればどんなもの
でもよいが、それ自体の比抵抗が102オームセンチ以
下のものが好ましく、また芯材表面に均一分散付着させ
る必要上粒子径が3ミクロン以下の粉末状のものが好ま
しい。導電性付与物質の具体例としては、例えばアセチ
レンブラック、ケッチェンブラックなどのいわゆる導電
性カーボンブラック、銀、銅、ニッケル、亜鉛等の金属
粉、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン等
の金属酸化物粒子等が挙げられる。これらを単独若しく
は2種以上を混合して使用することができる。これらの
中粒子径が小さいこと、化学的に安定なこと、安価な点
で特に導電性カーボンブラックが好ましい。
【0013】本発明の被覆材中のポリウレタンの原料と
なるポリイソシアネートとしては、それら自体が公知で
あるようなものは、いずれも使用し得るが、それらのう
ちでも特に代表的なもののみを例示するに止めれば、ま
ず、脂肪族イソシアネートとして、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,4−ジイソシアネート−1−1−メ
チルシクロヘキサン、ジイソシアネートシクロブタン、
テトラメチレンジイソシアネート、o−、m−もしくは
p−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシ
アネート、ドデカンジイソシアネート、テトラメチルキ
シレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネ
ート等が挙げられる。又、芳香族イソシアネートとし
て、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−
2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、m−もしくはp−フェニ
レンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4 −ジ
イソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネー
ト、ジフェニル− 4,4′−ジイソシアネート、3,
3′−ジメチルジフェニル−1,3,5−トリイソプロピ
ルベンゼン−2,4−ジイソシアネートカーボジイミド
変性ジフェニルメタジイソシアネート、ポリフェニルポ
リメチレンイソシアネートまたはジフェニルエーテルジ
イソシアネート等である。
【0014】そのほかのポリイソシアネートとして、例
えば過剰のイソシアネート化合物と各種の二価アルコー
ル、三価アルコールまたは四価以上の多価アルコールで
代表されたポリヒドロキシ化合物と反応させてポリウレ
タンポリイソシアネートを得る方法や、上掲された如き
各種のジイソシアネート類またはポリイソシアネートを
重合させることによってイソシアヌレート環を含んだポ
リイソシアネートを得る方法、あるいはアロファネート
結合を含んだポリイソシアネートを得る方法、さらに
は、水と反応させてビュレット結合を含んだポリイソシ
アネートを得る方法、二酸化炭素と反応させる方法など
によって得られるイソシアネートプレポリマーを挙げる
ことができ、これらを単独あるいは併用して用いること
ができる。
【0015】被覆材としての樹脂が強靱性に優れるもの
である為には、当該ポリイソシアネートの数平均分子量
としては、200〜10,000なる範囲内が、好まし
くは、300〜7,000なる範囲内が、より好ましく
は、500〜5,000なる範囲内が適切である。
【0016】本発明の被覆材のポリウレタンの原料とな
るポリオールとしては、分子中に活性水素を少なくとも
2個含み、62〜100,000の分子量を有するよう
な化合物であれば、いずれも使用することができる。
【0017】具体的には、例えばポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポ
リオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポ
リオール、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネート
ポリオール、エポキシポリオール、エポキシ変性ポリオ
ール、ポリヒドロキシアルカン、油変性ポリオール、ひ
まし油、シリコンポリオールまたはこれらの混合物が挙
げられる。
【0018】ポリエステルポリオールの例としては、多
価アルコールと多塩基酸の反応物が挙げられる。多価ア
ルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ドデカ
ンジオール、メチルペンタンジオール、トリメチルプロ
パンジオールまたはジメチルイソプロピルプロパンジオ
ール、ヒドロキシステアリルアルコール、オレイルアル
コールダイマー、シクロヘキサンジメタノール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシプ
ロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール、
ビスフェノールAのエチレンオキサド付加物、ビスフェ
ノールAのプロピレンオキサイド付加物等のジオールの
ほかに、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、ソルビトールまたはヒマシ油などが特
に代表的なものである。多塩基酸としては、例えばコハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、これらの
無水物などを挙げることができる。
【0019】ポリエステルポリオールとして、さらにカ
プロラクトン、メチルカプロラクトン、バレロラクトン
もしくはメチルバレロラクトン等のラクトン類をグリコ
ール等で開環重合させて得られるポリエステルポリオー
ルも使用することができる。
【0020】ポリエーテルポリオールの例としては、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、
エピクロルヒドリン、フェニルグリシジルエーテル、ア
リルグリシジルエーテルのようなエポキサイド化合物を
触媒の存在下で重合させて得られるものが挙げられ、こ
れらエポキサイド化合物を単独あるいはこれらの混合物
が用いられる。またこれらのエポキサイド化合物を交互
に活性水素含有開始剤に付加したものも用いることがで
きる。活性水素含有開始剤としては、例えば水、ポリオ
ール、アミノアルコール、ポリアミン等がある。
【0021】ポリエーテルエステルポリオールの例とし
ては、前記ポリエーテルを原料として、これと多塩基酸
とをポリエステル化反応に付すことによって得られるも
のの他、エポキサイド化合物と酸無水物の開環共重合反
応によって得られる分子中にポリエーテル、ポリエステ
ルの両セグメントを持つ化合物を挙げることができる。
【0022】ポリエステルアミドポリオールの例として
は、上記ポリエステル化反応に際し、ポリアミン化合物
を併せて使用することによって得られるものが挙げられ
る。アクリルポリオールとは、一般に水酸基含有重合体
と言うが、一分子中に1個以上の水酸基を有するモノマ
ーとこれと共重合可能な他のモノマーを共重合すること
によって合成することができる。
【0023】水酸基を有するモノマーとしては、例えば
アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロール
プロパンアクリル酸モノエステル、これらの対応するメ
タクリル酸誘導体、ポリヒドロキシアルキルマレート及
びフマレート等が挙げられ、これと共重合可能なモノマ
ーとしては、例えばアクリル酸、そのメチル、エチル、
プロピル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びそ
れらの上記に対応するエステル、更に、スチレン、α−
メチルスチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどのビニル単量体が挙げられる。
【0024】ポリウレタンポリオールとしては、例えば
前記したようなポリオールとポリイソシアネートの反応
物で末端に水酸基を有するものが挙げられる。又、ポリ
オールの一部分を前記したようなポリアミン化合物に置
き換えて反応させた生成物もポリウレタンポリオールと
して使用することができる。
【0025】エポキシポリオールの例としては、ポリフ
ェノール化合物あるいはその水添物とエピクロルヒドリ
ンとを反応させて得られる縮合系エポキシ樹脂、又は脂
肪酸とエポキシ樹脂とを反応させて得られるエポキシエ
ステル樹脂や、アルカノールアミンと反応させて得られ
る変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0026】ポリヒドロキシアルカンの例として、酢酸
ビニル単独重合体もしくは他のエチレン結合を有する共
重合性モノマーとの共重合体のけん化物、あるいはポリ
ブタジエンポリオール等が挙げられる。
【0027】さらに、ポリオールとしては、これまで比
較的分子量の高いポリオール化合物を挙げたが、62〜
400の範囲の分子量を有する低分子量ポリオールを単
独またはこれと高分子量のポリオールとを混合して用い
ることもできる。
【0028】これらの低分子量ポリオールとしては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レンリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオ
ール、ノナンジオール、ドデカンジオール、メチルペン
タンジオール、トリメチルペンタンジオール 、ヒドロ
キシステアリルアルコール、オレイルアルコールダイマ
ー、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシブチレングリコール、水添ビスフ
ェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
等のジオールのほかに、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げ
られる。
【0029】上述の如きポリオールの分子中にスルフォ
ン酸基、スルフォン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸
塩基の中から選ばれた1種以上の極性基を導入したポリ
オールを上述のポリオールに併用しても良い。
【0030】スルフォン酸基、スルフォン酸塩基を導入
する方法の例としては、例えば2−スルフォナトリウム
−1,4−ブタンジオール、1−スルフォナトリウム−
1,4−ブタンジオール、3−スルフォナトリウム−2,
5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、2,5
−ジスルフォカリウム−3,4−ヘキサンジオール、3
−スルフォカリウム−1,5−ペンタンジオール、タウ
リン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)タウリン
またはスルフォベタインの如き、各種の単量体類、 HOROOCCH2CH(SO3M)COOR'OH [R、R’はCn2n(n=2〜8)、又は-(CH2CH2O)m-
(CH2CHCH3O)l-(m,l=0〜20)、Mはアルカリ金
属]で示されるスルフォン酸アルカリ金属塩基含有グリ
コールを短鎖ジオールとして用いるか、新たなポリエス
テルポリオールの原料グリコール、又はポリエーテルジ
オール、又はポリカプロラクトンジオールの開始剤とし
て用いることによりポリエステルポリオール、ポリエー
テルジオール、ポリカプロラクトンジオールへの導入が
可能である。
【0031】またスルフォン酸基、スルフォン酸塩基の
他の導入法として、ポリエステルポリオールの酸成分と
して、5ーナトリウムスルフォイソフタル酸、5−カリ
ウムスルフォイソフタル酸、2−ナトリウムスルフォイ
ソフタル酸、2−カリウムスルフォイソフタル酸、ナト
リウムスルフォコハク酸等を用いて、ポリエステルポリ
オールにスルフォン酸基、スルフォン酸塩基を導入させ
ることが可能である。
【0032】カルボン酸基、カルボン酸塩基を導入する
方法としては、例えばジメチロールプロピオン酸または
そのアルカリ金属塩を短鎖ジオールとしてそのまま用い
るか、又はスルフォン酸基、スルフォン酸塩基の導入と
同様の形でポリエステルポリオール、ポリエーテルジオ
ール、ポリカプロラクトンジオールにカルボン酸基、カ
ルボン酸塩基を導入させることが可能である。
【0033】本発明の導電性被覆を行う際に使用される
溶媒としては、ポリイソシアネートとポリオールを溶解
し、芯材粒子と導電性付与物質を分散しうる低沸点有機
溶剤の中から適宜選択して用いることができる。この低
沸点有機溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶
剤、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素
系溶剤、ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素系溶剤等が挙げられる。
【0034】本発明において用いられる芯材粒子は、従
来から用いられている平均粒径が10〜200ミクロン
の鉄粉粒子、フェライト粒子、マグネタイト粒子のいず
れも使用でき、上記溶剤に溶解しにくいものが好まし
い。また磁性粉粒子をバインダー樹脂中に分散させたい
わゆる樹脂分散型磁性芯材粒子も使用できる。このよう
な芯材粒子としては、例えば特開平2ー220068号
公報に記載されているような、硬化したフェノール樹脂
分散磁性芯材粒子など、内部に架橋構造を持っているよ
うな樹脂が挙げられるが、特に架橋されたポリウレタン
の樹脂分散型芯材粒子が好ましく、この場合好適な導電
性キャリヤを提供できる。
【0035】このポリウレタン系樹脂分散型磁性芯材粒
子に関しては、特開平5ー197211号公報などに記
載されている通りに製造することができる。すなわち強
磁性体微粒子とポリオールとポリイソシアネートとの混
合物をポリアミンを含む水相中に懸濁分散させた後、該
ポリオールと該イソシアネートとを反応させ、かつ該ポ
リイソシアネートと該ポリアミンとを反応させることに
より、ウレタン結合及び尿素結合で架橋されて形成され
た複合架橋構造を有するポリウレタン系分散型磁性芯材
粒子を得ることができる。
【0036】この芯材粒子を構成する強磁性体微粒子と
しては、ガンマ酸化鉄、マグネタイト、鉄以外の金属
(Mn,Co,Ni,Zn,Mg,Cu等)を1種また
は2種以上含有するスピネル型のフェライト、バリウム
フェライト等のマグネトプランバイト型、ガーネット型
等のフェライト類、酸化クロム、表面に酸化皮膜を有す
る鉄や合金の微粒子粉末を用いることができる。
【0037】強磁性体微粒子の形状は、粒状、球状、針
状のいずれであってもよい。強磁性体微粒子粉末の種類
及び含有量を適宜選択することにより、所望の飽和磁化
を有するキャリヤ粒子を得ることができる。例えば40
〜70emu/gの磁化を得ようとする場合にはフェラ
イト類を用いればよく、更に70〜100emu/gの
磁化を得ようとする場合にはマグネタイトまたはZnを
含有するスピネルフェライト等を用いればよい。更に1
00emu/g以上の高磁化を得ようとする場合には表
面に酸化皮膜を有する鉄や合金の微粒子を用いればよ
い。例えば特公平4ー56983号公報に記載されてい
るような金属鉄と酸価鉄が25:75から85:15の
比率であるような磁性体が使用できる。
【0038】強磁性体微粒子粉末の含有量は50〜99
重量%が適当であるが、より好ましくは60〜95重量
%である。含有量が少な過ぎる場合には、強磁性体の種
類、キャリヤ粒子の粒径とスリーブ内磁石の強さにもよ
るが、キャリヤ粒子の磁気吸引力が弱過ぎてキャリヤ粒
子の一部がトナーと共に感光体に付着してしまう現象い
わゆるキャリヤ引き現象が発生しやすくなる。
【0039】強磁性体微粒子粉末の含有量が多すぎる場
合、言い換えればバインダ樹脂分が少なすぎる場合は、
キャリヤ粒子の機械的強度が不足して脆く壊れやすくな
る。本発明の樹脂分散型芯材粒子を製造する際には、強
磁性体微粒子を樹脂中に良く分散させるために、シラン
カップリング剤を使用するのが好ましい。
【0040】シランカップリング剤とは、分子中に2個
以上の異なった反応基をもつ有機珪素単量体であり、2
個の反応基の1つは無機物質と化学結合する反応基(メ
トキシ基、エトキシ基、セロソルブ基など)であり、も
う1つの反応基は有機合成樹脂と化学結合する反応基
(ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、メ
ルカプト基など)である。
【0041】市販されているシランカップリング剤の例
を挙げれば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス
(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、γメタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシランなどがあり、いずれも本発
明に使用しうる。これらの中有機合成樹脂と化学結合す
る反応基としてエポキシ基、アミノ基、メルカプト基を
有するものが好ましい。
【0042】シランカップリング剤を使用すると強磁性
体微粒子の樹脂原料に対する濡れが良くなる為、磁性体
と生成するウレタン尿素樹脂とが強固に接着するという
効果がある。
【0043】シランカップリング剤は、本発明の有機相
に直接添加しても良いし、強磁性体微粒子表面を予めシ
ランカップリング剤で処理しておく方法で使用しても良
い。シランカップリング剤の使用量は強磁性体微粒子の
0.01〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.1
〜1重量%使用するのが良い。
【0044】シランカップリング剤の量が0.01重量
%より少ないと濡れの改善効果が認められず、3重量%
より多いとそれ以上の濡れ改善効果が認められずコスト
アップになるので好ましくない。
【0045】シランカップリング剤の代わりにチタンカ
ップリング剤を使用することもできる。またシランカッ
プリング剤とチタンカップリング剤を併用して用いるこ
ともできる。
【0046】本発明の芯材粒子を製造する際には、有機
相の粘度を下げて懸濁粒子化を容易ならしめる為に有機
溶剤を添加使用する。有機溶剤としては、芳香族系また
は脂肪族系の炭化水素、エステル、エーテル、あるいは
ケトン系の溶剤、ハロゲン系溶剤が適し、具体的には、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、ジフェニルエーテル、ミネ
ラルスピリット、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロルメ
タンなどが挙げられる。これらの溶剤にカップリング剤
を予め溶解しておいて強磁性体微粒子に加えても良い。
【0047】有機溶剤は、ウレタン反応、尿素反応の終
了後に除去する必要がある為、できるだけ少量使用する
のが好ましい。本発明の樹脂分散型芯材粒子を製造する
際に、水中に添加されて好適に用いられるポリアミン類
としては、公知慣用のジアミン類、ポリアミン類、また
はそれらの混合物が挙げられるが、それらのうちでも特
に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、1,2−エ
チレンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、
ヒドラジン、ヒドラジン−2−エタノール、ビス(2−
メチルアミノエチル)メチルアミン、1,4−ジアミノ
シクロヘキサン、3−アミノ−1−メチルアミノプロパ
ン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−メチ
ル−ビス(3−アミノプロピル)アミン、テトラエチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ビス(N,N’
−アミノエチル)−1,2−エチレンジアミン、1−ア
ミノエチル−1,2−エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン
ヘキサミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミ
ン、水添キシリレンジアミン、水添4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン等の脂肪族アミン類、フェニレンジア
ミン、トルイレンジアミン、2,4,6−トリアミノトル
エン、1,3,6−トリアミノナフタレン、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン等の芳香族アミン類がある。更
に、これら上掲のポリアミンの各種の誘導体、例えばエ
ポキシ化合物、アクリル化合物との付加物、有機カルボ
ン酸とのアミド化縮合物等がある。
【0048】またスルフォン酸塩基を有するジアミン化
合物として、ジアミノトルエンスルフォン酸金属塩、ナ
フチレンジアミンスルフォン酸金属塩等を使用すること
もできる。
【0049】ポリアミンの量に関しては、有機相中に含
まれるポリオールのOH基に対して過剰なイソシアネー
ト基の1当量につき、ポリアミンを0.1〜1.0当量
添加するのが好ましく、より好ましくは0.3〜0.8
当量添加するのが良い。粒子界面において尿素反応を行
い、また粒子内部でウレタン化反応を実施することによ
って、本発明における芯材粒子が得られる。
【0050】芯材粒子の製造において有機相を水相中に
懸濁分散せしめるに際し、懸濁分散の安定化を図るため
に、懸濁安定剤を使用することができる。懸濁安定剤と
しては、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシアル
キルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アラ
ビアゴム、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドンまたはエチレン無水マレイン酸共重合
体等を挙げることができ、これらの1種または2種以上
を使用することができる。懸濁安定剤の使用量として
は、水相中に0.01〜20重量%なる範囲内で用いる
のが好ましく、より好ましくは、0.02〜20重量%
なる範囲内で用いるのが適切である。ポリビニールアル
コールの場合、鹸化度は70〜90モル%が好ましい。
またこの水相にはさらに界面活性剤を含有していてもよ
い。この場合の界面活性剤としては公知慣用のノニオン
系、アニオン系またはカチオン系の界面活性剤を挙げる
ことができる。この界面活性剤の使用量としては、0.
001〜1重量%が好ましく、0.002〜1重量%が
より好ましい。
【0051】本発明の樹脂分散型芯材粒子の製造にあっ
ては、粒子の内部において、ウレタン化反応せしめるも
のであるが、公知の如く、ヒドロキシル基とイソシアネ
ート基との間のウレタン化反応は、特にイソシアネート
基が脂肪族系に基づく場合には、アミノ基との尿素化反
応に比較して、反応速度が小さい傾向にある。周知の如
く、水とイソシアネート基との反応性は、ヒドロキシル
基との反応性に比して極めて小さく、かつポリアミン類
の添加により形成される外壁による隔離効果によって、
水分の粒子内部への浸透は無視できる処から、反応温度
を上げ、時間をかけることによって、粒子中でのウレタ
ン化反応を実施するという目的が達成される。この場合
粒子内でイソシアネート基とヒドロキシル基との反応を
極めて効果的に促進せしめる目的で、有機金属触媒を添
加することができる。
【0052】有機金属触媒としては、例えばジブチル錫
オキサイド、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、塩
化第一錫、塩化第二錫、テトラ−n−ブチル錫、トリ−
n−ブチル錫アセテート、n−ブチル錫トリクロライ
ド、トリメチル錫ハイドロオキサイド、ジメチル錫ジク
ロライド、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウレ
ート、オクテン酸錫またはカリウムオレエート等を挙げ
ることができる。これらの1種または2種以上を使用す
ることができる。有機金属触媒は、有機相に対して5〜
10,000ppmの範囲で添加するのが好ましく、よ
り好ましくは10〜5,000ppmなる範囲内で添加
するのがよい。この有機金属触媒によって、極めて短時
間に、強靱なる磁性キャリヤを形成せしめることができ
る。つまりこれらの有機金属触媒は、イソシアネート基
とヒドロキシル基との反応を極めて効果的に促進せしめ
るものである。上記触媒の添加時期としては、水中への
分散に先立って、有機相中に予め添加しておくか、ある
いは有機相を水中に分散せしめる工程と、ポリアミン類
を添加する工程との中間で行うのが適切である。ポリア
ミン類を添加したのちの当該触媒の添加は、粒子外壁が
形成されつつある状態のために、当該触媒が粒子内部に
取り込まれ難くなり、ひいては粒子内部のウレタン化反
応促進性が低下する傾向にある処から、好ましくない。
【0053】本発明における芯材粒子の平均粒子径は、
使用するトナーの粒子径、現像ギャプ(感光体と現像ス
リーブ間距離)及び要求される解像度に応じて設計され
るが、通常10〜300ミクロン(μm)なる程度の範
囲であり、より好ましくは15〜150μmの範囲であ
る。
【0054】芯材粒子の平均粒子径は、有機相を構成す
る樹脂原料、配合比、樹脂中の極性基(スルフォン酸
基、スルフォン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩
基)の導入量、溶剤の添加量、分散工程における懸濁安
定剤および/または界面活性剤の種類とそれらの使用
量、あるいは分散工程での攪拌速度や反応温度などの諸
条件を適宜選択することにより、自由に設計し調整する
ことができる。
【0055】トナー及びキャリヤの粒子径は、(株)セ
イシン企業製のレーザ回折式粒度分析計PRO−700
0Sを用い、50%体積平均粒子径を測定することがで
きる。
【0056】本発明における芯材粒子は、具体的には、
概略次のようにして製造される。 (A)有機相を調整する工程 先ず強磁性体微粒子とポリオールと少量の有機溶剤とを
混合する。この際必要に応じてニーダー、アトライタ
ー、ボールミル、サンドミル、ロールミル、超音波ホモ
ジナイザ等の混練分散装置を用いてもよい。つぎにこの
混練分散液にポリイソシアネートを加えて手早く混合し
て有機相を得る。この段階で有機金属触媒を加えておい
てもよい。
【0057】また必要に応じて、イソシアネート基に対
して活性もしくは不活性な各種添加剤類、帯電制御剤
類、カーボンブラック、滑剤類、あるいはキシレン樹脂
やケトン樹脂の如き各種の合成樹脂類をも、適宜有機相
に添加使用しても良い。 (B)有機相を水相中に懸濁分散する工程 上記(A)工程で得られた有機相を水相中に懸濁分散す
るには、ホモミキサー、ホモディスパー、または超音波
ホモジナイザーなどによって行うことができる。粒子を
球状にするには、前記の分散工程の終了後、プロペラ型
攪拌機等を使用して分散系をマイルドに攪拌せしめるこ
とが一層好ましい。マイルドに攪拌された状態の懸濁分
散液に対し、ポリアミン類の添加以前に、ジブチル錫ジ
ラウレートの如き、前掲のウレタン化反応用有機金属触
媒を添加する。
【0058】かかる分散液にポリアミン類を添加する
が、当該ポリアミン類は、有効成分が5〜70%となる
ように、水もしくは有機溶剤によって希釈して添加せし
めるのが好ましい。しかるのち、数十分〜数時間後にし
て、反応温度を40〜95℃、好ましくは、50〜90
℃に昇温し、その温度に1時間〜数時間のあいだ保持し
て反応を終結する。
【0059】有機相を調整する時もしくはポリアミンを
添加するときに同時に加えられた有機溶剤は、上記反応
時間中に同時に留去されるが、尚残留する場合は、反応
終了後減圧下で完全に留去する。 (C)水洗・脱水・乾燥工程 上記(B)工程で得られた強磁性微粒子を内包したポリ
ウレタンポリ尿素架橋粒子は、充分に水洗され、脱水・
乾燥された後、次工程の、導電性賦与物質を含有するポ
リウレタン樹脂被覆工程に移る。
【0060】本発明に係わる芯材粒子に被覆用樹脂をコ
ーティングする方法としては、スプレイドライ方式等を
使用した溶液コ−ト法やエマルジョンコ−ト法、更には
直接表面重合法等によって作成できる。溶液コ−ト法の
場合、溶剤としては前記重合溶媒として例示したものが
使用できる。またこの場合、溶液の濃度又は粘度は任意
に設定することが可能である。
【0061】芯材表面の被覆材層の厚さは、乾燥状態で
通常0.01〜30μmであり、好ましくは0.05〜
10μmである。被覆材層の厚さが大きすぎる場合には
芯材から剥離しやすくなることがある。
【0062】本発明の電子写真用磁性キャリヤは、現像
剤としてだけでなく、さらに帯電部、転写部、除電部に
おいて従来のコロナチャージャーや導電ロールに替わる
導電性マグネットブラシ材料としても使用可能なもので
ある。
【0063】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例を挙げて具体
的に説明する。以下において部及び%は、特に断りのな
い限り、すべて重量基準であるものとする。
【0064】はじめに、本発明に使用する各原料及び中
間体について概説しておくことにする。 (1):ポリイソシアネート 「バーノックDN−980S」[大日本インキ化学工
業(株)製のヘキサメチレンジイソシアネートを用いて
得られるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート;
イソシアネート基含有率=21.0%];以下これをP
I−1とする。
【0065】「バーノック DN−750」[大日本
インキ化学工業(株)製のトルエンジイソシアネート・
アダクト型ポリイソシアネートの75%酢酸エチル溶
液;固形分換算イソシアネート基含有率=17.3
%];以下これをPI−2とする。
【0066】「バーノック 9−409」[大日本イ
ンキ化学工業(株)製のジフェニルメタンジイソシアネ
ートのポリメリック体;イソシアネート基含有率31.
0%];以下これをPI−3とする。
【0067】「バーノック DN901S」[大日本
インキ化学工業(株)製のヘキサメチレンジイソシアネ
ートを用いて得られるイソシアヌレート環含有ポリイソ
シアネート;イソシアネート基含有率=23.5%];
以下これをPI−4とする。 (2):ポリオール トリメチロールプロパンとε−カプロラクトンとの重
縮合反応によって得られる、水酸基価が168.5なる
ポリカプロラクトンポリエステルトリオール;以下これ
をPO−1とする。
【0068】水酸基価が160.3なるポリプロピレ
ングリコール;以下これをPO−2とする。 (3):ポリアミン化合物 エチレンジアミン;以下EDAと略す。
【0069】イソホロンジアミン;以下IPDAと略
す。 製造例1(芯材粒子aの製造) マグネタイトMAT−305[戸田工業(株)製]10
0部、シランカップリング剤KBM803(信越化学製
のγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5
部、アセトン200部を500mlビーカー中で混合攪
拌した後、アセトンを留去してシランカップリング剤処
理マグネタイト(以下SMと略す)を得た。
【0070】1,000mlのフラスコに、「フジHE
C AL−15F」[フジケミカル(株)製のヒドロキ
シエチルセルロース]の19部を、356部の水に溶解
した水相を準備した。
【0071】別の容器で、PI−1の18.1部と、P
O−1の11.4部と、上記のSM70.5部と、トル
エンの20部とを混合して有機相とした。20℃におい
て、ホモミキサーを用いて、7000〜7500rpm
で水相を攪拌しながら、ここへ、予め用意しておいた有
機相を仕込み、1分間のあいだ攪拌して懸濁分散液を得
た。
【0072】次いで、この懸濁分散液を別のフラスコに
移し、パドラー型の攪拌翼によって、200rpmで攪
拌しながら、ジブチル錫ジラウレート(以下DBTDL
と略す)の0.1部を添加し、2分後に更にEDAの5
0%水溶液の1.4部を仕込んだ。
【0073】室温(約25℃)に2時間のあいだ保持し
たのち、50℃に昇温して1時間、更に、80℃で2時
間の反応を続行せしめた。反応終了後、水洗、濾過、乾
燥、解砕して目的とするキャリヤ芯材粒子を得た。
【0074】この芯材粒子の50%体積平均粒子径は2
4μmであった。 製造例2(芯材粒子bの製造) 下掲する如き処方に変更する以外は、製造例1と同様に
して、目的とする芯材キャリヤ粒子を得た。すなわち、
水相としては、それぞれ、「PVA−205」の9部、
「PVA−217」の10部および水の273部を用
い、一方、有機相としては、それぞれPI−3の15.
0部、PO−2の12.8部、ジメチロールプロピオン
酸0.6部およびトルエンの15部を用い、また、マグ
ネタイトとしては製造例1記載のSMの71.6部を、
さらに、ウレタン化触媒としては、DBTDLの0.1
8部を用い、そして、ポリアミンとしては、IPDAの
30%水溶液の7.8部を用いることにより、架橋した
芯材粒子を得た。50%体積平均粒子径は24μmであ
った。
【0075】製造例3(芯材粒子cの製造) 1000mlのフラスコ中で、フェノール50重量部、
37%ホルマリン6.5重量部、平均粒子径0.24ミ
クロンの球状マグネタイト400重量部、ヘキサメチレ
ンテトラミン4.5重量部、フッ化カルシウム1重量
部、水50重量部を攪拌しながら40分かけて昇温し、
85℃で3時間反応・硬化させて芯材粒子を得た。50
%体積平均粒子径は104μmであった。
【0076】実施例1 ポリオールPO−1を1.3重量部、導電性カーボンブ
ラック(三菱化成製#3950)1.00重量部、アセ
トン190重量部をフラスコに仕込み超音波ホモジナイ
ザでカーボンを良く分散させた後に、ポリイソシアネー
トPIー4を8.61重量部、反応触媒としてDBTD
Lの0.1重量%アセトン溶液を0.15重量部加え
て、攪拌しながら製造例1で得られた芯材粒子aの10
0重量部を加えて50℃に昇温し、20分間攪拌を続け
た後そのままアセトンを留去しながら、芯材粒子の表面
に導電性カーボンブラックとポリウレタンから成る被覆
層を反応析出させた。アセトンがほぼ100%留去され
終わるまでキャリヤはブロッキングすることなく被覆工
程が終了できた。更に100℃で4時間加熱して反応を
終結せしめた後、分級して、50%体積平均粒径が29
μmのキャリヤを得た。このキャリヤをC−1という。
【0077】測定用セルにこのキャリヤを充填、キャリ
ヤ充填層10mmに対して2ボルトの電圧を印加して電
気抵抗を測定したところ1.2×102オームセンチで
あった。
【0078】キャリヤ−被覆層の強靱性(耐衝撃性、耐
摩耗性、芯材材との密着性)の評価は、上記被覆キャリ
ヤ−100gを容量100ccのキャップポリエチレン
製容器にとり、ポットミル回転架台(グラインド・マス
タ−、バイオギャラリ−製)上で、100rpmの回転
数にて24時間攪拌後、容量100ccのキャップ付き
ポリエチレン製容器にとり、ポットミル回転架台(グラ
インド・マスタ−、バイオギャラリ−製)上で、100
rpmの回転数にて24時間攪拌後、被覆層の状態を電
子顕微鏡で観察し、評価した。キャリヤC−1の被覆層
の状態は全く変化なく、強靱性評価結果は良好であっ
た。
【0079】キャリヤの帯電性能を評価するために、結
着樹脂としてスチレン・nブチルメタクリレート共重合
樹脂を84重量部、カ−ボンブラック(キャボット社製
BPL)10重量部、帯電制御剤(オリエント化学社製
ボントロンN04)2重量部、及びポリエチレンワック
ス(三井石油化学社製400P)4重量部を配合し、混
練、粉砕、分級して平均粒径10μmの正帯電性黒トナ
−を製造した。以下正帯電性黒トナ−をT−1という。
更にカラートナーとしては、結着樹脂としてテレフタル
酸・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物
からなるポリエステルを95重量部、顔料としてピグメ
ントイエロー17を5重量部を配合し、混練、粉砕、分
級して平均粒径8μmの負帯電性黄色トナ−を製造し
た。以下負帯電性黄色トナ−をT−2という。これらの
トナ−を8重量部と上記被覆キャリヤ100重量部と
を、容量100ccのキャップ付きポリエチレン製容器
にとり、ポットミル回転架台上で、100rpmの回転
数にて1時間攪拌混合して黒色現像剤D−11と黄色現
像剤D−12を調整した。現像剤のトナ−帯電量は、ブ
ロ−オフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)で測
定した。現像剤D−11で測定した結果、トナーT−1
は+13マイクロクーロン/グラム、トナーT−2は−
15マイクロクーロン/グラムの帯電量を示し、キャリ
ヤC−1はキャリヤとして必要な帯電賦与能力を有して
いることが確認された。
【0080】比較例1 実施例1のポリオールP−1の1.3重量部、ポリイソ
シアネートPIー4の8.61重量部の代わりにアセト
ンに可溶なガラス転移点Tgが80℃のスチレン・nブ
チルメタクリレート共重合樹脂を9.91重量部使用す
る以外は実施例1と同様にして、導電性カーボンブラッ
クを含むスチレン・nブチルメタクリレート共重合樹脂
で被覆された、50%体積平均粒径が30μmのキャリ
ヤRC−1を得た。但し実施例1で反応触媒として使用
したDBTDLは使用しない。
【0081】被覆作業は実施例1と同様のスラリー液を
攪拌しながらアセトンを留去してゆく方法ではキャリヤ
がブロッキングしてしまうことが判ったので、フローコ
ーター(岡田精工社製スピロコーター)を用いて流動し
ている芯材粒子に、50℃で被覆剤液を噴霧する方法で
実施例1と同一のコーティング量となるよう調整してコ
ーティングを行った。得られたキャリヤをRC−1とい
う。
【0082】このRC−1の電気抵抗を測定したとこ
ろ、5.1×106 オームセンチであった。 比較例2 比較例1のスチレン・nブチルメタクリレート共重合樹
脂の使用量を9.91重量部から0.5重量部に減ずる
以外はほぼ同様にして、導電性カーボンブラックを含む
スチレン・nブチルメタクリレート共重合樹脂で被覆さ
れた、50%体積平均粒径が29μmのキャリヤを得
た。このキャリヤをRC−2という。RC−2の電気抵
抗を測定したところ、3.3×104オームセンチであ
ったが、一方、強靱性評価結果が不良であった。
【0083】実施例2 製造例2で示した芯材粒子bを使用する以外は実施例1
と同様にして50%体積平均粒径が30μmのキャリヤ
を得た。このキャリヤをC−2という。C−2の電気抵
抗を測定したところ3.6×102 オームセンチであっ
た。実施例1と同様の強靱性評価結果も良好であった。
同様に帯電量を測定したところ、トナーT−1は+13
マイクロクーロン/グラム、トナーT−2は−15マイ
クロクーロン/グラムの帯電量を示し、キャリヤC−2
はキャリヤとして必要な帯電賦与能力を有していること
が確認された。
【0084】実施例3 製造例3で示した芯材粒子cを使用する以外は実施例1
と同様にして50%体積平均粒径が110μmのキャリ
ヤを得た。以下このキャリヤをC−3という。電気抵抗
を測定したところ4.8×103 オームセンチであっ
た。実施例1と同様の強靱性評価結果も良好であった。
トナ−を4重量部とこの被覆キャリヤ100重量部とで
同様に帯電量を測定したところ、トナーT−1は+11
マイクロクーロン/グラム、トナーT−2は−10マイ
クロクーロン/グラムの帯電量を示し、キャリヤC−3
はキャリヤとして必要な帯電賦与能力を有していること
が確認された。
【0085】実施例4 芯材粒子として平均粒径68μmのフェライトコア粒子
を100重量部使用し、ポリオールPO−1を0.3重
量部、導電性カーボンブラック(三菱化成製#395
0)1.85重量部、アセトン190重量部を使用し
て、実施例1と同様にして50%体積平均粒径が69μ
mのキャリヤを得た。このキャリヤをC−4という。電
気抵抗を測定したところ8.3×103 オームセンチで
あった。実施例1と同様の強靱性評価をしたところ実施
例1のキャリヤC−1よりやや劣るがほぼ良好な結果で
あった。実施例1と同様に帯電量を測定したところ、ト
ナーT−1は+10マイクロクーロン/グラム、トナー
T−2は−11マイクロクーロン/グラムの帯電量を示
し、キャリヤC−4はキャリヤとして必要な帯電賦与能
力を有していることが確認された。
【0086】
【発明の効果】本発明のキャリヤは、芯材粒子の表面に
ポリオールとポリイソシアネートと導電性賦与物質が反
応・析出して導電性ポリウレタン被覆が形成されている
為、強靱で、かつ10〜105オームセンチの低い電気
抵抗値(高い導電性)を持つものである。しかも芯材粒
子の表面にポリウレタンが析出する反応形態である為、
工程中での粒子のブロッキングが起こりにくいという効
果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 361

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯材に被覆材が被覆された電子写真用磁性
    キャリヤにおいて、被覆材がポリウレタンと導電性付与
    物質とからなることを特徴とする電子写真用磁性キャリ
    ヤ。
  2. 【請求項2】キャリヤが、105オームセンチ以下の電
    気抵抗値を有することを特徴とする請求項1記載のキャ
    リヤ。
  3. 【請求項3】導電性付与物質が、導電性カーボンブラッ
    クであることを特徴とする請求項1又は2記載のキャリ
    ヤ。
  4. 【請求項4】芯材が、磁性体粒子とポリオールとポリイ
    ソシアネートとの混合物をポリアミン含有の水性媒体中
    で懸濁重合させることにより得られることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項記載のキャリヤ。
  5. 【請求項5】磁性体粒子が、シランカップリング剤で処
    理した磁性体粒子であることを特徴する請求項4記載の
    キャリヤ。
  6. 【請求項6】導電性付与物質の割合が、芯材100重量
    部に対し、0.1〜10重量部であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載のキャリヤ。
  7. 【請求項7】芯材と導電性付与物質の存在下、有機溶剤
    中でポリオールとポリイソシアネートとを反応せしめる
    ことを特徴とする芯材にポリウレタンと導電性付与物質
    とからなる被覆材が被覆されてなる電子写真用磁性キャ
    リヤの製造方法。
  8. 【請求項8】キャリヤが、105オームセンチ以下の電
    気抵抗値を有することを特徴とする請求項7記載のキャ
    リヤ。
  9. 【請求項9】導電性付与物質が、導電性カーボンブラッ
    クであることを特徴とする請求項7又は8記載の製造方
    法。
  10. 【請求項10】導電性付与物質の割合が、芯材100重
    量部に対し、0.1〜10重量部であることを特徴とす
    る請求項7〜9のいずれか1項記載の製造方法。
  11. 【請求項11】芯材が、磁性体粒子とポリオールとポリ
    イソシアネートとの混合物を水性媒体中で懸濁重合させ
    て得られることを特徴とする請求項7〜10のいずれか
    1項記載の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0867780A3 (en) * 1997-03-28 1998-12-16 Xerox Corporation Coated carrier particles
JP2009122133A (ja) * 2007-11-09 2009-06-04 Dowa Electronics Materials Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア芯材およびその製造方法、電子写真現像剤用キャリア、並びに電子写真現像剤
JP2015132656A (ja) * 2014-01-09 2015-07-23 Dowaエレクトロニクス株式会社 複合粒子並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤
JP2015175996A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 パウダーテック株式会社 電子写真現像剤用樹脂被覆フェライトキャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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