JPH0864466A - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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Publication number
JPH0864466A
JPH0864466A JP19569494A JP19569494A JPH0864466A JP H0864466 A JPH0864466 A JP H0864466A JP 19569494 A JP19569494 A JP 19569494A JP 19569494 A JP19569494 A JP 19569494A JP H0864466 A JPH0864466 A JP H0864466A
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JP
Japan
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film
capacitor
polycyanoaryl ether
dielectric
temperature
Prior art date
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Application number
JP19569494A
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English (en)
Inventor
Takeo Ishii
建男 石井
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Idemitsu Materials Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Materials Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定のポリシアノアリールエーテルのフィル
ムを誘電体として用いることを特徴とするコンデンサ。 【効果】 電気的特性、機械的特性等に優れ、信頼度、
安全度が高く、小型・軽量化、低コスト化が可能な上、
高温下でも誘電正接が小さく、安定して使用することが
できるコンデンサを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコンデンサに関し、さ
らに詳しくは、特定のポリシアノアリールエーテルから
得られるフィルムを誘電体として用いることにより、電
気的特性、機械的特性等の諸特性に優れ、信頼度、安全
度が高く、小型・軽量化、低コスト化が可能な上に、高
温等の過酷な温度条件下でも誘電正接が小さく、安定し
て使用することができるコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチックフ
ィルムは、耐熱性、機械的特性、電気的特性等に優れて
いる。このため、従来から、これらのフィルムをコンデ
ンサの誘電体として使用したプラスチックフィルムコン
デンサの開発が行われている。プラスチックフィルムコ
ンデンサは、電気的特性に優れ、信頼度が高く、小型化
・軽量化が可能であるので、各種の電気・電子製品に適
用されている。ところで、近時、これらのプラスチック
フィルムコンデンサは、高温等の過酷な温度条件下で使
用される場合が多い。
【0003】しかしながら、従来のプラスチックフィル
ムコンデンサにおけるプラスチックフィルムは、たとえ
ば125℃以下でしか使用することができないポリカー
ボネートを初めとして、耐熱性が十分でない。このた
め、従来のプラスチックフィルムコンデンサを高温下で
使用すると、コンデンサが故障したり、あるいはコンデ
ンサに発火等が生じてしまうことがあり、信頼性、安全
性に欠けるという問題がある。また、これらのプラスチ
ックフィルムコンデンサは、高温下においては誘電正接
が0.05を超えるので、コンデンサとしての機能が十
分でないことがあり、安定して使用することができない
という問題がある。したがって、さらに優れた耐熱性を
有し、高温下で小さな誘電正接を示すプラスチックフィ
ルムコンデンサの開発が望まれている。
【0004】一方、ポリ四フッ化エチレンのフィルムを
誘電体として用いることにより、200℃まで使用可能
という優れた耐熱性を有するコンデンサも開発されてい
る。しかし、このコンデンサは、価格が高く、特殊な回
路にしか使用することができないという問題がある。
【0005】この発明は、前記問題を解決することを目
的とする。この発明は、前記ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ四フッ化エチレン等から得られ
たプラスチックフィルムを誘電体として用いる従来のプ
ラスチックフィルムコンデンサよりも優れた特性を有す
るコンデンサを提供することを目的とする。この発明
は、電気的特性、機械的特性等の諸特性に優れ、信頼
度、安全度が高く、小型・軽量化、低コスト化が可能
で、高温等の過酷な温度条件下でも誘電正接が小さく、
安定して使用することができるコンデンサを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ためのこの発明は、誘電体として、化1に示す繰り返し
単位を少なくとも50モル%含有し、かつ、p−クロロ
フェノールを溶媒とする濃度0.2g/デシリットルの
溶液の60℃における還元粘度[ηsp/c]が0.5〜
3デシリットル/gであり、室温および140℃におけ
る1kHzでの誘電正接が大きくとも0.05であるポ
リシアノアリールエーテルから得られたフィルムを有す
ることを特徴とするコンデンサである。
【0007】
【化1】
【0008】次にこの発明の好ましい態様を挙げると、
たとえば、前記フィルムが、2倍以上の延伸倍率にて縦
延伸および横延伸してなる延伸フィルムである前記請求
項1に記載のコンデンサであり、前記フィルムが、延伸
後に200〜330℃で加熱処理したものである前記請
求項1に記載のコンデンサである。
【0009】以下、この発明につき詳細に説明する。
【0010】この発明のコンデンサは、誘電体と導電体
とを備えてなる。
【0011】前記コンデンサの構造としては、特に制限
はないが、たとえば巻回形や積層形を挙げることができ
る。前記巻回形は、前記誘電体と前記導電体とを同心円
状に巻回してなる構造である。また、前記積層形は、前
記誘電体の両面に前記導電体を、たとえば接着剤を用い
て接着させ、あるいは熱融着、焼付塗布させて積層して
なる構造である。
【0012】前記コンデンサの外観構造としては、特に
制限はなく、たとえば樹脂ディップ形、テープラップ
形、非金属ケース樹脂封口形、金属ケース・ハーメチッ
クシール形、樹脂モールド形、外装なし形などを挙げる
ことができる。
【0013】前記コンデンサの素子構造としては、特に
制限はなく、タブ形(リード挿入方式)でも良く、ある
いはエックステンドホイル形(箔はみ出し方式)でも良
く、目的に応じて適宜に選択することができる。
【0014】(1)誘電体 この発明においては、前記誘電体として、ポリシアノア
リールエーテルから得られるフィルムを用いる。
【0015】−ポリシアノアリールエーテル− 前記ポリシアノアリールエーテルとしては、前記化1に
示す繰り返し単位を通常少なくとも50モル%含有し、
好ましくは80〜100モル%、さらに90〜100モ
ル%含有しているのが好ましい。これらの中でも、前記
化1に示す繰り返し単位を100モル%含有するホモポ
リマーが好ましい。
【0016】前記(化1)に示す繰り返し単位の具体的
構造としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択す
ることができるが、この発明においては、化2に示す繰
り返し単位が好ましい。
【0017】
【化2】
【0018】この発明に用いられるポリシアノアリール
エーテルは、前記化1に示す繰り返し単位の外に、1種
または2種以上の他の繰り返し単位を50モル%未満含
有していても良い。前記他の繰り返し単位が50モル%
未満であると、前記ポリシアノアリールエーテルの結晶
性が低下し、フィルムの延伸効果が発現して良い。
【0019】前記他の繰り返し単位としては、化3に示
すポリシアノアリールエーテルを好適に挙げることがで
きる。
【0020】
【化3】
【0021】(ただし、式中、Arは化4〜化7に示す
構造を意味する。)
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】これらの中でも化4に示す構造が好まし
い。
【0027】−ポリシアノアリールエーテルの製造− 前記ポリシアノアリールエーテルは、たとえば、化8に
示すジハロゲノベンゾニトリルとレゾルシンとを約等モ
ル量づつ、アルカリ金属炭酸塩の存在下、非プロトン極
性溶媒中にて不活性ガス雰囲気下で重合反応させること
により製造することができる。
【0028】
【化8】
【0029】(ただし、式中、XおよびX’はハロゲン
原子を示し、互いに同一であっても相違していても良
い。) 前記ジハロゲノベンゾニトリルとしては、たとえば、
2,6−ジハロゲノベンゾニトリル、2,4−ジハロゲ
ノベンゾニトリルなどを挙げることができる。これらの
中でも、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジ
フルオロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニト
リル、2,4−ジフルオロベンゾニトリルが好ましく、
特に2,6−ジクロロベンゾニトリルが好ましい。
【0030】前記アルカリ金属炭酸塩としては、前記レ
ゾルシンをアルカリ金属塩にすることができればよく、
特に制限はないが、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸ルビジウム
等の炭酸塩、およびこれらに対応する炭酸水素塩などを
挙げることができる。これらの中でも、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、およびこれらに対応する炭酸水素塩
が好ましい。
【0031】前記アルカリ金属炭酸塩の使用量として
は、状況に応じて適宜選択することができ、前記レゾル
シンに対して通常1.0〜1.3倍当量、特にやや過剰
量とするのが好ましい。
【0032】前記非プロトン極性溶媒としては、たとえ
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトア
ミド、N,N−ジメチル安息香酸アミド、N−メチル−
2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−イ
ソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピ
ロリドン、N−n−プロピル−2−ピロリドン、N−n
−ブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−
ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリド
ン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メ
チル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリド
ン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−
6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチル
ピペリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキ
シド、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチル
−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソス
ルホラン、N,N’ージメチルイミダゾリジノン、1,
3−ジメチルイミダゾリジノン、ジフェニルスルホンな
どを挙げることができる。これらの中でもN−メチル−
2−ピロリドンが好ましい。
【0033】前記非プロトン極性溶媒の使用量として
は、前記化3に示す化合物およびレゾルシンを溶解する
のに十分な量であれば良い。
【0034】前記不活性ガスとしては、たとえばアルゴ
ンガス、窒素ガスなどを挙げることができる。
【0035】この発明においては、さらに重合反応開始
前あるいは重合反応中に、鎖延長剤や末端低資材、たと
えばフルオロベンゾニトリルなどを適宜添加しても良
い。
【0036】重合反応の条件としては、用いるジハロゲ
ノベンゾニトリルの種類等により異なるので一概には決
定できないが、反応温度は通常200℃以上であり、2
00〜210℃が好ましい。反応時間は通常2〜6時間
であり、2〜5時間が好ましい。
【0037】前記ポリシアノアリールエーテルの一製造
例を挙げると、たとえば、前記化1および化2に示す繰
り返し単位をそれぞれ含有するポリシアノアリールエー
テルは、使用する前記レゾルシンの一部(通常50モル
%未満)を前記化2に示す繰り返し単位に対応する二価
のフェノール類に代えて、同様に反応させることにより
製造することができる。
【0038】前記ポリシアノアリールエーテルとして
は、前記化1に示す繰り返し単位を有するホモポリマー
でも良く、あるいはヘテロポリマーでも良い。
【0039】前記ポリシアノアリールエーテルのp−ク
ロロフェノールを溶媒とする濃度0.2g/デシリット
ルの溶液の60℃における還元粘度[ηsp/c]は、通
常0.5〜3.0(g/デシリットル)であり、好まし
くは0.7〜2.5(g/デシリットル)である。前記
還元粘度[ηsp/c]が前記範囲内にあると、フィルム
の強度や耐熱性等につき十分な特性を得ることができ、
また、溶融粘度が適度であるので押し出し成形が容易で
あるので好ましい。
【0040】この発明においては、前記ポリシアノアリ
ールエーテル中の前記アルカリ金属塩の含有量が50p
pm以下であるのが好ましい。前記含有量が50ppm
以下であると、このようなポリシアノアリールエーテル
の延伸フィルムをコンデンサの誘電体として長期間にわ
たって使用しても、周辺機器の金属部分を腐食させたり
することがない。
【0041】重合反応終了後のポリシアノアリールエー
テル中に含まれる前記アルカリ金属塩を低減させるに
は、前記ポリシアノアリールエーテルを、有機酸もしく
は無機酸を含有し、pH3.5以下に調整された酸性水
溶液で洗浄するのが良い。
【0042】前記有機酸としては、たとえば、ギ酸、酢
酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸、
プロピオン酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸
等のジカルボン酸などを挙げることができる。これらの
中でもシュウ酸等のジカルボン酸が好ましく、特にシュ
ウ酸が好ましい。これらは、一種単独で用いても良く、
あるいは二種以上を併用しても良い。
【0043】前記無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸
などを挙げることができる。これらの中でも塩酸が好ま
しい。これらは一種単独で用いても良く、あるいは二種
以上を併用しても良い。
【0044】前記酸性水溶液を用いて前記ポリシアノア
リールエーテルを洗浄する時間としては、前記アルカリ
金属塩の含有量を50ppm以下にするのに十分な時間
であれば特に制限はない。なお、洗浄による脱塩効果を
促進するために、洗浄時に酸性水溶液とポリシアノアリ
ールエーテルとの混合物を加温または加圧下に加温して
もよい。
【0045】前記酸性水溶液で洗浄した後には、ポリシ
アノアリールエーテルから酸を除去するために、純水、
イオン交換水、蒸留水等を用いて十分に洗浄するのが好
ましい。
【0046】−ポリシアノアリールエーテルから得られ
たフィルム− 前記誘電体として用いるフィルムは、上記のようにして
得られポリシアノアリールエーテル、好ましくは十分に
脱塩した前記ポリシアノアリールエーテルのフィルム
を、あるいは、これらと無機質充填剤とを含有するポリ
シアノアリールエーテル樹脂組成物をフィルム化するこ
とにより得ることができる。さらに、場合によっては、
前記フィルム化後、特定の延伸処理を行うことにより、
優れた特性を有するフィルムを得ることができる。
【0047】前記無機質充填剤としては、たとえば、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸
塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩;亜
硫酸カルシウム等の亜硫酸塩;タルク、クレー、マイ
カ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等のケイ酸
塩;二酸化ケイ素、アルミナ、炭化ケイ素、チッ化ケイ
素等のセラミックス;カリオン、白土等の粘度;Mg
O、ZnO、TiO2 等の金属酸化物;およびこれらの
ウイスカーなどを挙げることができる。
【0048】これらの中でも、炭酸カルシウム、二酸化
ケイ素、アルミナ、カオリン、ベントナイト、白土、タ
ルク、MgO、ZnO、TiO2 などが好ましい。これ
らは一種単独で用いても良く、あるいは二種以上を併用
しても良い。
【0049】前記無機質充填剤は、粒状、板状、繊維状
のいずれの形態であっても良い。前記無機質充填剤の粒
径としては、5μm以下が好ましい。
【0050】前記ポリシアノアリールエーテル樹脂組成
物における無機質充填剤の含有量としては、通常10重
量%未満であり、好ましくは0.005〜5重量%であ
る。前記含有量が前記範囲内にあると、表面の滑り性が
良好で、熱膨張率の小さい良好な誘電体を得ることがで
きる。
【0051】前記ポリシアノアリールエーテル樹脂組成
物は、得られたポリシアノアリールエーテルのパウダー
に、選択した前記無機質充填剤を10重量%以下の適宜
の割合で混合し、ブレンドした後、押出機にて混練し、
ペレット化することにより得ることができる。
【0052】さらに、この発明においては、前記ポリシ
アノアリールエーテル樹脂組成物に、この発明の目的を
害しない範囲内で他の成分、たとえば他のポリマー成
分、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、着色剤、可塑剤などの添加物や充填剤を適宜含有さ
せても良い。
【0053】前記フィルム化は、押出成形法やプレス成
形法等の通常の方法を用いて行うことができる。前記フ
ィルム化における温度としては、通常340〜450℃
であり、340〜370℃が好ましい。前記温度が、前
記範囲内にあると、試料を十分に溶融することができ、
試料が熱劣化することなく、フィルムの変色や炭化物が
発生することのない良質のフィルムを得ることができ
る。なお、前記フィルム化後、得られたフィルムを急冷
すると、透明性のよい未延伸フィルムを得ることができ
るので好ましい。
【0054】前記フィルム化の具体例を以下に示す。た
とえば、前記ポリシアノアリールエーテルもしくはポリ
シアノアリールエーテル樹脂組成物を、押し出し機に供
給し、樹脂温度を340〜450℃とし、スリット状の
ダイから押出し、冷却・固化させることにより、ポリシ
アノアリールエーテルもしくはポリシアノアリールエー
テル樹脂組成物の未延伸フィルムを作成することができ
る。
【0055】この発明においては、前記未延伸フィルム
に延伸処理をすることができる。
【0056】前記延伸処理は、前記未延伸フィルムをそ
れ自体公知の一軸延伸機あるいは二軸延伸機等を用い、
適宜選択した延伸方法に従い、所定の温度、延伸倍率に
て一軸延伸あるいは二軸延伸してその結晶構造を配向さ
せることにより、行うことができる。
【0057】前記延伸方法は、同時に二軸延伸する方法
でも、あるいは一軸づつの逐次延伸する方法でも良く、
特に制限はない。
【0058】前記延伸における温度としては、ガラス転
移温度から結晶融点の間の温度、たとえば145〜21
0℃が好ましい。
【0059】前記延伸倍率としては、縦延伸および横延
伸ともに、それぞれ通常、少なくとも2倍であり、2.
5〜6.0が好ましい。前記延伸倍率が前記範囲内にあ
ると、引張強度、引張弾性率等のフィルム物性の良好な
フィルムを得ることができる。
【0060】また、この発明においては、前記未延伸フ
ィルムあるいは延伸フィルムを熱処理することによっ
て、耐熱性の著しく向上した延伸フィルムを得ることが
できる。前記熱処理は緊張下で行うのが好ましく、その
温度としては、150〜330℃が好ましい。前記熱処
理の結果、前記フィルムを結晶化させることができる。
【0061】前記熱処理の好適な一例としては、たとえ
ば、前記延伸フィルムを金属フレーム等で固定し、緊張
下で200〜330℃に加熱しながら、1〜300秒間
かけて加熱する処理を挙げることができる。前記加熱の
方法については特に制限がなく、適宜選択した各種手段
を採用することができる。
【0062】さらに、この発明においては、前記熱処理
により得られたフィルムを、再度、熱処理温度付近で再
熱処理を行なっても良い。前記再熱処理は、必要に応じ
て緊張下または無緊張下で行うことができる。前記再熱
処理を行うことにより、熱処理したフィルムの熱収縮率
が小さくなり、寸法安定性に優れたフィルムを得ること
ができる。
【0063】この発明においては、こうして得られたフ
ィルムを前記誘電体として用いる。得られたフィルム
は、コンデンサの誘電体として望まれる諸特性を満足し
ている。
【0064】前記フィルムの室温および140℃におけ
る1kHzでの誘電正接は、大きくとも通常0.05で
ある。前記誘電正接が前記範囲内にあると、高温下でも
故障せず、コンデンサとして十分に機能し、安定して使
用することができる高性能なコンデンサを得ることがで
きる。
【0065】前記フィルムの厚みとしては、通常1〜3
5μmであり、好ましくは1〜16μm、更に好ましく
は1〜10μmである。前記厚みが前記範囲内にある
と、小型で軽量のコンデンサを得ることができる。
【0066】前記フィルムの形状、大きさ等について
は、特に制限はなく、たとえば形状としては、帯状、板
状等、目的に応じて適宜選択することができる。
【0067】(2)導電体 前記導電体としては、金属の箔あるいは薄膜、及び導電
性塗料を挙げることができる。前記金属としては、たと
えば、アルミニウム、亜鉛、錫、チタン、ニッケル、あ
るいはこれらの合金などを挙げることができる。これら
の中でもアルミニウムが好ましい。
【0068】前記導電体の厚みとしては、通常200〜
3000Åであり、400〜2000Åが好ましい。
【0069】前記導電体の大きさ、形状としては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜に選択することができ
る。
【0070】この発明のコンデンサは、電気的特性、機
械的強度等の諸特性に優れ、信頼度、安全度が高く、小
型・軽量化、低コスト化が可能な上、高温等の過酷な温
度条件下でも誘電正接が小さく、安定して使用すること
ができる。
【0071】
【実施例】以下、この発明を実施例および比較例に基づ
き、さらに具体的に説明する。なお、この発明は、以下
の実施例に何ら限定されるものではない。
【0072】(実施例1)撹拌装置、精留装置およびア
ルゴンガス導入管を備えた内容積5リットルのセパラブ
ルフラスコに、2,6−ジクロロベンゾニトリル23
7.74g、レゾルシン154.14g、炭酸カリウム
203.16g、および溶媒としてN−メチルピロリド
ンを2リットル、トルエンを1リットルを入れ、アルゴ
ンガスを吹込みながら、1時間かけて室温から195℃
にまで昇温した。
【0073】この温度で3時間反応を行なった後、反応
生成物を冷却し、ブレンダー(ワーニング社製)で粉砕
し、シュウ酸5gを含む水5リットルで1回、水5リッ
トルで3回、さらにメタノール5リットルで1回洗浄し
た。その結果、前記化2に示す繰り返し単位を98モル
%の割合で含有してなるポリシアノアリールエーテルを
得た。
【0074】このポリシアノアリールエーテルの特性に
ついて測定したところ、ポリシアノアリールエーテルの
濃度が0.2g/デシリットルであるp−クロロフェノ
ール溶液の60℃における還元粘度[ηsp/c]が1.
05デシリットル/gであった。また、このポリシアノ
アリールエーテルの熱的性質としては、ガラス転移温度
が145℃、融点が340℃、熱分解開始温度が495
℃(空気中)であった。
【0075】このポリシアノアリールエーテルを二軸押
出機(池貝鉄工(株)製、商品名PCM−30型)を用
いて、シリンダー温度350℃で溶融押出し、ペレット
化した。次に、得られたペレットを、リップ幅200m
m、リップ開度0.9mmのコートハンガーダイを取り
付けた一軸押出機(プラスチック工学研究所製、シリン
ダー直径25mm、商品名UT−25−Hz型)に供給
し、押出温度350℃、押出速度2.0kg/hrの条
件で溶融押出を行い、フィルム化した。
【0076】そして、このフィルムを170℃で3倍に
縦延伸し、175℃で3倍に横延伸して厚さ3μmの延
伸フィルムを得た。この延伸フィルムを300℃におい
て1分間熱固定することにより熱処理した。このフィル
ムの25℃、80℃および140℃におけるtanδを
測定し、その結果を表1に示した。
【0077】その後、延伸フィルムを真空蒸着装置内に
セットし、この延伸フィルムの表面にアルミニウム薄膜
を抵抗が5Ω/□になるように蒸着形成した。次に、こ
れをスリットし、素子巻き機を用いてコンデンサ素子を
作製し、常法に従って端面封止およびリード線取り付け
を行って、容量0.1μFのコンデンサを得た。
【0078】このコンデンサを140℃に1000時間
維持した時の故障率を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0079】《評価》 <誘電正接>JIS C5102に準拠して測定した。
【0080】<故障率>JIS C5111に準拠して
測定した。
【0081】(比較例1)実施例1において、ポリシア
ノアリールエーテルのフィルムを得る代わりに、市販の
ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ(株)製、商標
名「エンブレット」)の二軸配向フィルムを用いた外は
実施例1と同様にしてコンデンサを作製し、実施例1と
同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
【0082】(比較例2)実施例1において、ポリシア
ノアリールエーテルのフィルムを得る代わりに、市販の
ポリカーボネート(出光石油化学(株)製、商品名「出
光ポリカーボネートA2500」)の二軸配向フィルム
を用いた外は実施例1と同様にしてコンデンサを作製
し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に
示した。
【0083】(比較例3、4)実施例1において、ポリ
シアノアリールエーテルのフィルムを得る代わりに、表
1に記載のポリシアノアリールエーテルの二軸配向フィ
ルムを用いた外は実施例1と同様にしてコンデンサを作
製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1
に示した。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】この発明によると、電気的特性、機械的
特性等の諸特性に優れ、信頼度、安全度が高く、小型・
軽量化が可能な上、高温等の過酷な温度条件下でも誘電
正接が小さく、広い温度範囲に亙って安定した特性を有
するコンデンサを提供することができる。
【0086】この発明のコンデンサは、テレビ、ラジ
オ、オーディオ等の音響機器、船舶、航空機、車両等の
電子機器、測定器、工業計器、宇宙衛星用機器などの各
種分野において広く使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体として、化1に示す繰り返し単位
    を少なくとも50モル%含有し、かつ、p−クロロフェ
    ノールを溶媒とする濃度0.2g/デシリットルの溶液
    の60℃における還元粘度[ηsp/c]が0.5〜3デ
    シリットル/gであり、室温および140℃における1
    kHzでの誘電正接が大きくとも0.05であるポリシ
    アノアリールエーテルから得られたフィルムを有するこ
    とを特徴とするコンデンサ。 【化1】
JP19569494A 1994-08-19 1994-08-19 コンデンサ Pending JPH0864466A (ja)

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