JPH0867855A - 磁気記録体用結着剤及び磁気記録体 - Google Patents

磁気記録体用結着剤及び磁気記録体

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JPH0867855A
JPH0867855A JP26353994A JP26353994A JPH0867855A JP H0867855 A JPH0867855 A JP H0867855A JP 26353994 A JP26353994 A JP 26353994A JP 26353994 A JP26353994 A JP 26353994A JP H0867855 A JPH0867855 A JP H0867855A
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JP
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magnetic
copolymer
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Application number
JP26353994A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Sakashita
勝章 坂下
Masazumi Okuto
正純 奥戸
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁性粉分散性に優れ、耐磨耗性及び耐熱性に優
れた磁性塗膜を形成し得る磁気記録体用結着剤を得る。 【構成】酸基を有するビニル単量体と、スチレン系単量
体及び/または(メタ)アクリル酸エステルとの共重合
体を主成分として含み、酸価が0.1KOHmg/g以
上、50KOHmg/g以下であるか、または、塩基性
基を有するビニル単量体と、スチレン系単量体及び/ま
たは(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体を主成分
として含み、該共重合体中に前記塩基性基を有するビニ
ル単量体が0.5〜20重量%以下含まれ、かつ、メチ
ルエチルケトン(MEK)/トルエン=50/50(重
量比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度が2
cp以上50cp以下である磁気記録体用結着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録体用結着剤及
び該結着剤を用いた磁気記録体に関し、特に、磁性粉の
分散性に優れており、かつ耐磨耗性及び耐熱性に優れた
磁性塗膜を形成し得る磁気記録体用結着剤並びに該結着
剤を用いた磁気記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープあるいは磁気ディスク等の磁
気記録体は、一般に、磁性粉末と結着剤とを混合して得
られた磁性塗料を、ポリエステル等の基体上に塗布し、
乾燥させて磁性塗膜を形成することによって製造されて
いる。
【0003】上記磁気記録体では、電磁気特性及び磁気
ヘッドとの耐慴接性等の耐久性に優れていることが要求
される。従って、上記磁気記録体用結着剤には、磁気塗
料を構成した場合の磁性粉末の分散性が良好であるこ
と、耐磨耗性及び耐熱性に優れた磁性塗膜を形成し得る
ものであること等の種々の特性が要求される。
【0004】従来、上記の様な要求を満たす結着剤とし
て、塩化ビニル─酢酸ビニル─ビニルアルコール系ポリ
マーが広く用いられている(特公昭55−34493号
公報)。
【0005】他方、近年の磁気記録の高密度化に伴っ
て、粒径のより小さな磁性粉を用いる必要が生じてきて
いる。その結果、上記塩化ビニル─酢酸ビニル─ビニル
アルコール系ポリマーを結着剤として用いた場合には、
微粒子状の磁性粉の分散性が十分ではないという問題点
が生じている。
【0006】そこで、上記ポリマーに代えて、磁性粉と
の親和性に優れており、微粒子状の磁性粉についても良
好な分散性を示す結着剤用樹脂として、ポリビニルアセ
タール樹脂が提案されている(特開昭61−22722
4号公報,特開平1−236290号公報)。
【0007】また、耐磨耗性に優れた磁気記録体用結着
剤として、脂肪族低級不飽和酸と、アクリロニトリル
と、脂肪族低級不飽和酸エステルとからなる共重合体を
用いることも提案されている。(特公昭48−5483
号公報)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、より
一層優れた磁性粉分散性を有し、かつ優れた耐磨耗性及
び耐熱性を有する磁性塗膜を形成し得る磁気記録体用結
着剤並びに該磁気記録体用結着剤を用いた磁気記録体を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の磁
気記録体用結着剤は、酸基を有するビニル単量体とスチ
レン系単量体及び/または(メタ)アクリル酸エステル
との共重合体を主成分として含み、該共重合体の酸価が
0.1KOHmg/g以上、50KOHmg/g以下で
あり、かつ、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン
=50/50(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解さ
せた時の粘度が2cp以上50cp以下であることを特
徴とする。
【0010】請求項2記載の発明の磁気記録体用結着剤
は、塩基性基を有するビニル単量体とスチレン系単量体
及び/または(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
を主成分として含み、該共重合体中に前記塩基性基を有
するビニル単量体が0.5〜20重量%含まれ、かつ、
メチルエチルケトン(MEK)/トルエン=50/50
(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度
が2cp以上50cp以下であることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明の磁気記録体用結着剤
は、酸基及び塩基性基を有するビニル単量体と、スチレ
ン系単量体及び/または(メタ)アクリル酸エステルと
の共重合体を主成分として含み、該共重合体の酸価が
0.1KOHmg/g以上50KOHmg/g以下であ
り、かつ、該共重合体中に前記塩基性基を有するビニル
単量体が0.5〜20重量%含まれ、かつ、メチルエチ
ルケトン(MEK)/トルエン=50/50(重量比)
溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度が2cp以
上50cp以下であることを特徴とする。
【0012】また、本発明の磁気記録体は、磁性粉と、
請求項1,2または3に記載の上記磁気記録体用結着剤
とを含むことを特徴とする。
【0013】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
用いられる酸基は、カルボン酸、スルホン酸、スルフィ
ン酸、ホスホン酸、ホウ酸等の酸基の一種または二種以
上である。このうち、酸の強度及び共重合の容易性から
カルボン酸、スルホン酸が好ましく用いられる。カルボ
ン酸を有するビニル単量体の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸
等の(メタ)アクリル酸、及びそのα−或いはβ−アル
キル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イ
タコン酸等の不飽和ジカルボン酸;コハク酸モノアクリ
ロイルオキシエチルエステル、コハク酸モノメタクリロ
イルオキシエチルエステル、フタル酸モノアクリロイル
オキシエチルエステル、フタル酸モノメタクロイルオキ
シエチルエステル等の不飽和ジカルボン酸モノエステル
誘導体等が挙げられる。この中でも、アクリル酸、メタ
クリル酸、コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエス
テル、コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエステ
ルが好ましく用いられる。また、スルホン酸を有するビ
ニル単量体の具体例としては、スチレンスルホン酸、ス
チレンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリ
ウム等のスルホン酸及びスルホン酸塩化合物;2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタ
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスル
ホン酸含有アクリルアミド化合物等が挙げられる。この
中でも、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸が好ましく用い
られる。
【0014】本発明に用いられる塩基性基は、アミノ
基、ピリジル基、キノリル基等の一種または二種以上で
ある。このうち、塩基の強度及び共重合の容易性からア
ミノ基が好ましく用いられる。アミノ基を有するビニル
単量体の具体例としては、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチル
アクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アリルア
ミン等が挙げられる。
【0015】また、前述のスチレン系単量体の具体例と
しては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n
−ブチルスチレン、p−ter−ブチルスチレン、p−
n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p
−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−
n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フ
ェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロ
ロスチレン等が挙げられる。この中でもスチレンが最も
好ましい。
【0016】また、前述のアクリル酸エステル、メタク
リル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)
アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ジ
メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、α−クロロアクリル酸メチル等が挙げられ
る。これ等の中でも、メタクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが
好ましい。
【0017】上記共重合体の重合方法としては、従来公
知の溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法
等の何れの方法を採用しても良いが、溶液重合法が好ま
しく用いられる。
【0018】請求項1記載の発明及び請求項3記載の発
明の共重合体において、スチレン系単量体成分の含有率
が40〜95重量%、より好ましくは60〜90重量
%、(メタ)アクリル酸エステル成分の含有率が4〜4
0重量%、より好ましくは、10〜40重量%、酸基を
有するビニル単量体成分の含有率が、0.5〜20重量
%、より好ましくは1〜10重量%となるように共重合
することが好ましい。
【0019】スチレン系単量体成分の含有率が40重量
%よりも少なくなると、共重合体が硬くなり、粉砕が困
難となり微粉末化できなくなることがある。また(メ
タ)アクリル酸エステル成分の含有率が4重量%よりも
少なくなると、磁気記録体の耐磨耗性、耐久性が低下す
ることがある。また、酸基を有するビニル系単量体成分
の含有率が0.5重量%よりも少なくなると、磁性粉の
分散性が悪くなることがある。
【0020】請求項1記載の発明及び請求項3記載の発
明の共重合体の酸価は、0.1KOHmg/g以上、5
0KOHmg/g以下であることが必要である。酸価が
0.1KOHmg/g未満だと、磁性粉の分散性が悪く
なることがあり、50KOHmg/gよりも大きいと、
酸基が縮合し、結着剤の粘度を高くしてしまったり、磁
性粉の分散性が悪くなったりすることがある。
【0021】請求項2記載の発明及び請求項3記載の発
明の共重合体中には、塩基性基を有するビニル単量体が
0.5〜20重量%含まれることが必要である。塩基性
基を有するビニル単量体が0.5重量%未満だと磁性粉
の分散性が悪くなることがあり、20重量%よりも多い
と結着剤が劣化し耐熱性が悪くなったり、磁性粉の分散
性が悪くなったりすることがある。この場合、スチレン
系単量体成分の含有率が40〜95重量%、より好まし
くは60〜90重量%、(メタ)アクリル酸エステル成
分の含有率が4〜40重量%、より好ましくは、10〜
40重量%となるように共重合することが好ましい。ス
チレン系単量体成分の含有率が40重量%よりも少なく
なると、共重合体が硬くなり、粉砕が困難となり微粉末
化できなくなることがある。また、(メタ)アクリル酸
エステル成分の含有率が4重量%よりも少なくなると、
磁気記録体の耐磨耗性、耐久性が低下することがある。
【0022】請求項1記載の発明、請求項2記載の発
明、請求項3記載の発明の共重合体においては、メチル
エチルケトン(MEK)/トルエン=50/50(重量
比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度が2c
p以上、50cp以下であることが必要である。メチル
エチルケトン(MEK)/トルエン=50/50(重量
比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度が2c
p未満だと、基体に磁性粉と結着剤とを混合した磁性塗
料を塗布する際、一定の厚みが得られにくいことがあ
り、50cpよりも大きくなると、粘度が高くて塗布し
にくく、膜にならないことがある。
【0023】また、請求項1,2または3に記載の発明
にかかる磁気記録体用結着剤は、単独で使用してもよい
が、他に、一般的に磁気記録体用結着剤として用いられ
る、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体、エポキシ系樹脂等を
併用しても良い。
【0024】また、請求項4に記載の発明にかかる磁気
記録体においても、結着剤として、請求項1,2または
3に記載の磁気記録体用結着剤のみを用いても良く、別
の1種以上の磁気記録体用結着剤を混合して用いてもよ
い。上記磁気記録体用結着剤を用いて磁性塗料を調製
し、ロールコーター等の慣用されている方法に従って基
体表面に塗布し、磁性塗料に含まれている磁性粉を配向
させると共に、磁性塗料を乾燥させて基体表面に磁性塗
膜を形成させることにより、請求項4に記載の発明にか
かる磁気記録体を作製することができる。
【0025】上記磁性塗料の調製は,例えば、先ず磁性
粉及び該磁気記録体用結着剤よりなる磁性粉混合物に、
メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノン等の
有機溶剤を混合した後、ニーダー等にて混練することに
より行われる。
【0026】なお、使用し得る基体としては、特に限定
はされないが、例えば、ポリエステル、トリアセチルセ
ルロース、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ニトロセル
ロース等からなるものが通常用いられ、特に好ましく
は、ポリエステルからなるものが用いられる。
【0027】なお、請求項4に記載の発明にかかる磁気
記録体は、上記基体の磁性層形成面とは反対側の面に非
磁性粉末と結着剤とを主体とするバックコート層が形成
されているものであってもよく、このようなバックコー
ト層の結着剤としても、請求項1,2または3に記載の
発明にかかる結着剤を使用することができる。
【0028】
【作用】請求項1または3に記載の磁気記録体用結着剤
及びこれを用いた請求項4に記載の磁気記録体では、上
記特定の酸基を有するビニル単量体とスチレン系単量体
及び/または(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
が用いられる。該特定の共重合体では、酸価が0.1K
OHmg/g以上50KOHmg/g以下とされてお
り、それによって、磁性粉の分散性が、非常に良好とさ
れている。
【0029】請求項2または3に記載の磁気記録体用結
着剤及びこれを用いた請求項4に記載の磁気記録体で
は、上記特定の塩基性基を有するビニル単量体とスチレ
ン系単量体及び/または(メタ)アクリル酸エステルと
の共重合体が用いられる。該特定の共重合体中には、塩
基性基を有するビニル単量体が0.5〜20重量%含有
されており、それによって、磁性粉の分散性が非常に良
好とされている。
【0030】また、請求項1〜4の発明では、メチルエ
チルケトン(MEK)/トルエン=50/50(重量
%)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度が2c
p以上、50cp以下とされているので、磁性粉の分散
性が良好であり、また、基体に磁性塗料を塗布する際、
塗布しやすく均一な厚みで塗布が可能となる。さらに、
磁性塗料を乾燥させた後の磁性塗膜の耐磨耗性、耐熱性
も優れたものとなる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例
を挙げることにより、本発明を明らかにする。まず、請
求項1の発明に従う実施例及びその比較例について説明
する。
【0032】実施例1 スチレン70重量部、メタクリル酸メチル3重量部、ア
クリル酸n−ブチル20重量部、コハク酸モノメタクリ
ロイルオキシエチル7重量部とからなり、重合度=30
0及び酸価=10KOHmg/gの共重合体を混合溶剤
〔メチルエチルケトン/トルエン=50/50(重量
比)〕に溶解させ、10重量%濃度の磁気記録体用結着
剤溶液を得た。この溶液の粘度は5.2cpであった。
【0033】上記のようにして得られた結着剤溶液に、
重量で2.5倍量のコバルト−γ−酸化鉄からなる磁性
粉末(粒径0.8μm)を加え、ペイントコンディショ
ナーにより4時間混練した。
【0034】上記のようにして調製された磁性塗料を、
14μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム上に、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し
た。次に、該塗膜に磁場配向処理を行った後に、該塗膜
を乾燥し、一方面に塗膜が形成されたPETフィルムを
巻き取った。さらに上記磁性塗膜の形成されたPETフ
ィルムにカレンダー処理を施し、1/2インチ幅に裁断
し、磁気記録体を作製した。
【0035】上記における重合度の測定は、以下のよう
にして行った。まず、試料0.5gを精秤し、30℃の
トルエン50mlに溶解する。30℃に保たれた恒温槽
中にセットされたオストワルド粘度計に、その溶液を入
れ、落下秒数を測定し、以下の計算式にて算出した。
【0036】
【数1】
【0037】また、上記における酸価の測定は、以下の
ようにして行った。まず、試料2.0gを精秤し、メチ
ルエチルケトン30mlにより溶解する。その溶液を、
1重量%フェノールフタレイン溶液を指示薬として1/
50N水酸化カリウム/イソプロピルアルコール溶液
(KOH/IPA溶液)で滴定を行い、以下の計算式に
て算出した。
【0038】
【数2】
【0039】また、上記における溶液粘度は、20℃恒
温室内で、20℃に保持された試料溶液を、BM型粘度
計により測定した。
【0040】実施例2〜5 下記の表1に示すように、モノマー組成を変更した以外
は実施例1と同様にして、実施例2〜5の各磁気記録体
用結着剤を作製し、かつ、実施例1と同様にして磁気記
録体を得た。また、各磁気記録体用結着剤の重合度、酸
価、及び溶液粘度も表1に示した。
【0041】比較例1 実施例1においてコハク酸モノメタクリロイルオキシエ
チル7重量部を用いず、メタクリル酸メチル10重量部
に変更したこと以外は、実施例1と同様にして磁気記録
体用結着剤を得、さらに磁気記録体を作製した。
【0042】比較例2 実施例3においてアクリル酸10重量部を18重量部に
増量し、スチレン65重量部を52重量部に減量したこ
と以外は、実施例3と同様にして磁気記録体用結着剤を
得、さらに磁気記録体を作製した。
【0043】比較例3及び4 実施例2の磁気記録体用結着剤として、同モノマー組成
であり、各々重合度が90(比較例3),18000
(比較例4)のものを用いたこと以外は、実施例2と同
様にして磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記録体を
作製した。
【0044】以上の比較例1〜4の各モノマー組成、各
磁気記録体用結着剤の重合度、酸価、溶液粘度を表1に
示した。
【0045】
【表1】
【0046】表1におけるモノマーの略号は以下の内容
を意味する。 ST: スチレン、MMA:メチルメタクリレート、 BA:ブチル
アクリレート 2EHA: 2−エチルヘキシルアクリレート、AAc:アクリル
酸 MAHES:コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエステ
ル AMPS: 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸
【0047】〔実施例及び比較例の評価〕上記のように
して作製した実施例1〜5及び比較例1〜4の各磁気記
録体の光沢度、耐磨耗性及び耐熱性を以下の要領で測定
し、かつ評価した。
【0048】結果を表2に示す。 光沢度:光沢度計(グロスメーター・村上色彩研究社
製)を用い、入射角及び反射角を共に60°として測定
した。
【0049】耐磨耗性:50cm/秒の走行速度で磁
気記録体を磁気ヘッドと慴接させながら走行させ、20
0回走行させた後の該走行テストによる磨耗減量を測定
した。表2では、比較例3の磨耗減量を100%とし、
実施例1〜5及び比較例1,2,4の磨耗減量について
は、該比較例3の磨耗減量に対しての相対的な値で示し
た。
【0050】耐熱性:加熱密着試験により評価した。
すなわち、複数の磁気記録体を用意し、120℃の温度
で15分間加熱した後、複数の磁気記録体を重ねてブロ
ック性を調べた。表2の評価記号の意味は、以下の通り
である。
【0051】○……良好 ×……不良
【0052】
【表2】
【0053】表2から明らかなように、比較例1では、
酸価が0KOHmg/gであるため、磁性粉の分散が悪
くなり、光沢度が低下したと考えられ、実施例1の結果
に比べ劣っていることが確認された。
【0054】また、比較例2では、酸価が大き過ぎ、比
較例1と同様、光沢度が悪くなったと考えられ、実施例
3の結果に比べ劣っていることが確認された。比較例3
では、光沢度は良好なものの重合度が低いため、耐磨耗
性、耐熱性が悪く、実施例2の結果に比べ劣っているこ
とが確認された。
【0055】比較例4では、光沢度、耐熱性は良好なも
のの、溶液粘度が高く、磁性塗料の塗布も困難であり、
塗布された膜厚が一定でないために耐磨耗性が悪く、実
施例2の結果よりも劣っていることが確認された。次
に、請求項2の発明に伴う実施例及びその比較例につい
て説明する。
【0056】実施例6 スチレン70重量部、メタクリル酸メチル5重量部、ア
クリル酸n−ブチル20重量部、アクリル酸ジメチルア
ミノエチル5重量部とからなり、重合度=400の共重
合体を混合溶剤〔メチルエチルケトン/トルエン=50
/50(重量比)〕に溶解させ、10重量%濃度の磁気
記録体用結着剤溶液を得た。この溶液の粘度は6.1c
pであった。
【0057】上記のようにして得られた結着剤溶液に、
重量で2.5倍量のコバルト−γ−酸化鉄からなる磁性
粉末(粒径0.8μm)を加え、ペイントコンディショ
ナーにより4時間混練した。
【0058】上記のようにして調製された磁性塗料を用
い、実施例1と同様にして磁気記録体を作製した。ま
た、重合度及び溶液粘度は実施例1と同様にして測定し
た。結果を表3に示した。
【0059】実施例7〜10 下記の表3に示すように、モノマー組成を変更した以外
は実施例6と同様にして、実施例7〜10の各磁気記録
体用結着剤を作製し、かつ、実施例6と同様にして磁気
記録体を得た。また、各磁気記録体用結着剤の重合度及
び溶液粘度も表3に示した。
【0060】比較例5 実施例6においてアクリル酸ジメチルアミノエチル5重
量部を用いず、メタクリル酸メチル10重量部に変更し
たこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録体用結着
剤を得、さらに磁気記録体を作製した。
【0061】比較例6 実施例8においてアクリル酸ジメチルアミノエチル16
重量部を30重量部に増量し、スチレン59重量部を4
5重量部に減量したこと以外は、実施例8と同様にして
磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記録体を作製し
た。
【0062】比較例7及び8 実施例7の磁気記録体用結着剤として、同モノマー組成
であり、各々重合度が100(比較例7),17500
(比較例8)のものを用いたこと以外は、実施例7と同
様にして磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記録体を
作製した。
【0063】以上の比較例5〜8の各モノマー組成、各
磁気記録体用結着剤の重合度、溶液粘度を表3に示し
た。
【0064】
【表3】
【0065】表3におけるモノマーの略号は以下の内容
を意味する。 ST: スチレン、MMA:メチルメタクリレート、 BA:ブチル
アクリレート 2EHA: 2−エチルヘキシルアクリレート、 DMAEA:ジメチルアミノエチルアクリレート DMAEMA: ジメチルアミノエチルメタクリレート DMAPAA: ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
【0066】〔実施例及び比較例の評価〕上記のように
して作製した実施例6〜10及び比較例5〜8の各磁気
記録体の光沢度、耐磨耗性及び耐熱性を上記実施例1と
同様にして測定し、かつ評価した。結果を表4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】表4から明らかなように、比較例5では、
塩基性基を有するビニル単量体の含有量が0であるた
め、磁性粉の分散が悪くなり、光沢度が低下したと考え
られ、実施例6の結果に比べ劣っていることが確認され
た。
【0069】また、比較例6では、塩基性基を有するビ
ニル単量体の含有量が高すぎ、比較例5と同様、光沢度
が悪くなったと考えられ、実施例8の結果に比べ劣って
いることが確認された。
【0070】比較例7では、光沢度は良好なものの重合
度が低いため、耐磨耗性、耐熱性が悪く、実施例7の結
果に比べ劣っていることが確認された。比較例8では、
光沢度、耐熱性は良好なものの、溶液粘度が高く、磁性
塗料の塗布も困難であり、塗布された膜厚が一定でない
ために耐磨耗性が悪く、実施例7の結果よりも劣ってい
ることが確認された。
【0071】実施例11 スチレン74重量部、メタクリル酸メチル10重量部、
アクリル酸n−ブチル10重量部、アクリル酸3重量
部、アクリル酸ジメチルアミノエチル3重量部とからな
り、重合度=380、酸価=8KOHmg/gの共重合
体を混合溶剤〔メチルエチルケトン/トルエン=50/
50(重量比)〕に溶解させ、10重量%濃度の磁気記
録体用結着剤溶液を得た。この溶液の粘度は4.8cp
であった。
【0072】上記のようにして得られた結着剤溶液に、
重量で2.5倍量のコバルト−γ−酸化鉄からなる磁性
粉末(粒径0.8μm)を加え、ペイントコンディショ
ナーにより4時間混練した。
【0073】上記のようにして調製された磁性塗料を用
い、実施例1と同様にして磁気記録体を作製した。ま
た、重合度及び溶液粘度は実施例1と同様にして測定し
た。結果を表5に示した。
【0074】実施例12〜15 下記の表5に示すように、モノマー組成を変更した以外
は実施例11と同様にして、実施例12〜15の各磁気
記録体用結着剤を作製し、かつ、実施例11と同様にし
て磁気記録体を得た。また、各磁気記録体用結着剤の重
合度、酸価、及び溶液粘度も表5に示した。
【0075】比較例9 実施例11においてアクリル酸3重量部及びアクリル酸
ジメチルアミノエチル3重量部を用いず、メタクリル酸
メチル16重量部に変更したこと以外は、実施例11と
同様にして磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記録体
を作製した。
【0076】比較例10 実施例13においてアクリル酸10重量部を20重量部
に増量し、スチレン59重量部を49重量部に減量した
こと以外は、実施例13と同様にして磁気記録体用結着
剤を得、さらに磁気記録体を作製した。
【0077】比較例11 実施例12においてメタクリル酸ジメチルアミノエチル
9重量部を25重量部に増量し、スチレン60重量部を
44重量部に減量したこと以外は、実施例12と同様に
して磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記録体を作製
した。
【0078】比較例12及び13 実施例12の磁気記録体用結着剤として、同モノマー組
成であり、各々重合度が85(比較例12),1790
0(比較例13)のものを用いたこと以外は、実施例1
2と同様にして磁気記録体用結着剤を得、さらに磁気記
録体を作製した。
【0079】以上の比較例9〜13の各モノマー組成、
各磁気記録体用結着剤の重合度、酸価、溶液粘度を表5
に示した。
【0080】
【表5】
【0081】表5におけるモノマーの略号は以下の内容
を意味する。 ST: スチレン、MMA:メチルメタクリレート、 BA:ブチル
アクリレート 2EHA: 2−エチルヘキシルアクリレート AAc:アクリル酸 AMPS: 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸 DMAEA:ジメチルアミノエチルアクリレート DMAEMA: ジメチルアミノエチルメタクリレート
【0082】〔実施例及び比較例の評価〕上記のように
して作製した実施例11〜15及び比較例9〜13の各
磁気記録体の光沢度、耐磨耗性及び耐熱性を上記実施例
1と同様にして測定し、かつ評価した。
【0083】結果を表6に示す。
【0084】
【表6】
【0085】表6から明らかなように、比較例9では、
酸基及び塩基性基を有するビニル単量体の含有量が0で
あるため、磁性粉の分散が悪くなり、光沢度が低下した
と考えられ、実施例11の結果に比べ劣っていることが
確認された。
【0086】また、比較例10では、酸基を有するビニ
ル単量体の含有量が高すぎ、比較例9と同様、光沢度が
悪くなったと考えられ、実施例13の結果に比べ劣って
いることが確認された。
【0087】比較例11では、塩基性基を有するビニル
単量体の含有量が高すぎ、比較例9と同様、光沢度が悪
くなったと考えられ、実施例12の結果に比べ劣ってい
ることが確認された。
【0088】比較例12では、光沢度は良好なものの重
合度が低いため、耐磨耗性、耐熱性が悪く、実施例12
の結果に比べ劣っていることが確認された。比較例13
では、光沢度、耐熱性は良好なものの、溶液粘度が高
く、磁性塗料の塗布も困難であり、塗布された膜厚が一
定でないために耐磨耗性が悪く、実施例12の結果より
も劣っていることが確認された。
【0089】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明の磁
気記録体用結着剤及びそれを用いた磁気記録体では、酸
基を有するビニル単量体とスチレン系単量体及び/また
は(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であり、酸
価が0.1KOHmg/g以上、50KOHmg/g以
下であり、かつ、メチルエチルケトン(MEK)/トル
エン=50/50(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶
解させた時の粘度が2cp以上50cp以下である共重
合体が主成分として含まれているので、磁性粉の分散性
が良好となる。従って、磁性粉を分散させて得られた磁
気記録体の光沢度が高められる。また、磁性塗料として
調製し、該磁性塗料を塗布する際に、塗布が容易であ
り、均一な厚みの膜が得られ、かつ得られた磁性膜は、
耐熱性、耐磨耗性に優れたものとなる。
【0090】また、請求項2記載の発明の磁気記録体用
結着剤及びそれを用いた磁気記録体では、塩基性基を有
するビニル単量体とスチレン系単量体及び/または(メ
タ)アクリル酸エステルとの共重合体であり、該共重合
体中に前記塩基性基を有するビニル単量体が0.5〜2
0重量%含まれ、かつ、メチルエチルケトン(MEK)
/トルエン=50/50(重量比)溶媒に10重量%濃
度で溶解させた時の粘度が2cp以上50cp以下であ
る共重合体が主成分として含まれているので、磁性粉の
分散性が良好となる。従って、磁性粉を分散させて得ら
れた磁気記録体の光沢度が高められる。また、磁性塗料
として調製し、該磁性塗料を塗布する際に、塗布が容易
であり、均一な厚みの膜が得られ、かつ得られた磁性膜
は、耐熱性、耐磨耗性に優れたものとなる。
【0091】請求項3記載の発明の磁気記録体用結着剤
及びそれを用いた磁気記録体では、酸基及び塩基性基を
有するビニル単量体とスチレン系単量体及び/または
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であり、該共
重合体の酸価が0.1KOHmg/g以上50KOHm
g/g以下であり、かつ、該共重合体中に前記塩基性基
を有するビニル単量体が0.5〜20重量%含まれ、か
つ、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン=50/
50(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の
粘度が2cp以上50cp以下である共重合体が主成分
として含まれているので、磁性粉の分散性が良好とな
る。従って、磁性粉を分散させて得られた磁気記録体の
光沢度が高められる。また、磁性塗料として調製し、該
磁性塗料を塗布する際に、塗布が容易であり、均一な厚
みの膜が得られ、かつ得られた磁性膜は、耐熱性、耐磨
耗性に優れたものとなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸基を有するビニル単量体と、スチレン
    系単量体及び/または(メタ)アクリル酸エステルとの
    共重合体を主成分として含み、該共重合体の酸価が0.
    1KOHmg/g以上、50KOHmg/g以下であ
    り、かつ、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン=
    50/50(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解させ
    た時の粘度が2cp以上50cp以下であることを特徴
    とする磁気記録体用結着剤。
  2. 【請求項2】 塩基性基を有するビニル単量体と、スチ
    レン系単量体及び/または(メタ)アクリル酸エステル
    との共重合体を主成分として含み、該共重合体中に前記
    塩基性基を有するビニル単量体が0.5〜20重量%含
    まれ、かつ、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン
    =50/50(重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解さ
    せた時の粘度が2cp以上50cp以下であることを特
    徴とする磁気記録体用結着剤。
  3. 【請求項3】 酸基及び塩基性基を有するビニル単量体
    と、スチレン系単量体及び/または(メタ)アクリル酸
    エステルとの共重合体を主成分として含み、該共重合体
    の酸価が0.1KOHmg/g以上50KOHmg/g
    以下であり、かつ、該共重合体中に前記塩基性基を有す
    るビニル単量体が0.5〜20重量%含まれ、かつ、メ
    チルエチルケトン(MEK)/トルエン=50/50
    (重量比)溶媒に10重量%濃度で溶解させた時の粘度
    が2cp以上50cp以下であることを特徴とする磁気
    記録体用結着剤。
  4. 【請求項4】 磁性粉と、請求項1,2または3に記載
    の磁気記録体用結着剤とを含むことを特徴とする磁気記
    録体。
JP26353994A 1994-06-22 1994-10-27 磁気記録体用結着剤及び磁気記録体 Pending JPH0867855A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8501331B2 (en) 2009-09-29 2013-08-06 Fujifilm Corporation Binder composition for magnetic recording medium and magnetic recording medium
US8597805B2 (en) 2010-03-31 2013-12-03 Fujifilm Corporation Binder composition for magnetic recording medium and magnetic recording medium
WO2015133461A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 日産化学工業株式会社 生体物質の付着抑制能を有するイオンコンプレックス材料

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