JPH0870885A - ステリルグリコシドの選択的アシル化方法 - Google Patents
ステリルグリコシドの選択的アシル化方法Info
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- JPH0870885A JPH0870885A JP6229006A JP22900694A JPH0870885A JP H0870885 A JPH0870885 A JP H0870885A JP 6229006 A JP6229006 A JP 6229006A JP 22900694 A JP22900694 A JP 22900694A JP H0870885 A JPH0870885 A JP H0870885A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式HO−CH2 −Gly−O−St(式
中、Glyはグルコース、ガラクトース、フルクトース
またはマンノースの各残基、Stはシトステロール、カ
ンペステロール、スチグマステロール、アベナステロー
ル、イソフコステロール、ブラシカステロールまたはコ
レステロールの各残基)で表わされるステリルグリコシ
ドと脂肪酸とを、リパーゼの存在下、0.1〜10重量
%の低級アルコールを含む水溶液またはクロロホルム溶
液中で反応させ、一般式R−COO−CH2 −Gly−
O−St(式中、Gly及びStは前記式と同じ、Rは
脂肪酸残基)で表わされるステリルアシル化グリコシド
を特異的に得る。 【効果】 ステリルグリコシドの糖部分の特定の1級水
酸基のみを選択的にアシル化でき、反応物の精製工程を
簡略化できる。
中、Glyはグルコース、ガラクトース、フルクトース
またはマンノースの各残基、Stはシトステロール、カ
ンペステロール、スチグマステロール、アベナステロー
ル、イソフコステロール、ブラシカステロールまたはコ
レステロールの各残基)で表わされるステリルグリコシ
ドと脂肪酸とを、リパーゼの存在下、0.1〜10重量
%の低級アルコールを含む水溶液またはクロロホルム溶
液中で反応させ、一般式R−COO−CH2 −Gly−
O−St(式中、Gly及びStは前記式と同じ、Rは
脂肪酸残基)で表わされるステリルアシル化グリコシド
を特異的に得る。 【効果】 ステリルグリコシドの糖部分の特定の1級水
酸基のみを選択的にアシル化でき、反応物の精製工程を
簡略化できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、健康食品、医薬品、農
薬、化粧品等の分野で利用され得るステリルアシル化グ
リコシドの製法に係り、より詳しくはステリルグリコシ
ドの糖部分の特定の水酸基のみを選択的にアシル化する
方法に関するものである。
薬、化粧品等の分野で利用され得るステリルアシル化グ
リコシドの製法に係り、より詳しくはステリルグリコシ
ドの糖部分の特定の水酸基のみを選択的にアシル化する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステリルグリコシドは、配糖体の一種と
して動物、植物あるいは微生物の生体中に存在すること
が知られており、種々の生理・生命現象に関与している
とされている。またこれの糖部分の水酸基をアシル化し
た、例えばステリル−6−O−アシル−β−D−グルコ
シドやステリル−2・3・4・6−O−テトラアシル−
β−D−グルコシドは消炎作用を有し、医薬品原料とし
て有用な化合物であることも周知である(特公昭53−
20986号公報、特公昭57−58357号公報)。
して動物、植物あるいは微生物の生体中に存在すること
が知られており、種々の生理・生命現象に関与している
とされている。またこれの糖部分の水酸基をアシル化し
た、例えばステリル−6−O−アシル−β−D−グルコ
シドやステリル−2・3・4・6−O−テトラアシル−
β−D−グルコシドは消炎作用を有し、医薬品原料とし
て有用な化合物であることも周知である(特公昭53−
20986号公報、特公昭57−58357号公報)。
【0003】従来、このようなステリルアシル化グリコ
シドを製造する方法については提案や報告がさほど多く
なく、わずかに前記公報に記載されているような、ステ
リルグリコシドとアシルクロライドとをピリジン溶液中
にて0〜50℃あるいは室温〜70℃で数時間〜約1日
攪拌して化学反応させ、反応物をシリカゲルにより分画
したり再結晶して精製するというものであった。またス
テリルグリコシドを酵素を利用してアシル化した例は見
当たらない。
シドを製造する方法については提案や報告がさほど多く
なく、わずかに前記公報に記載されているような、ステ
リルグリコシドとアシルクロライドとをピリジン溶液中
にて0〜50℃あるいは室温〜70℃で数時間〜約1日
攪拌して化学反応させ、反応物をシリカゲルにより分画
したり再結晶して精製するというものであった。またス
テリルグリコシドを酵素を利用してアシル化した例は見
当たらない。
【0004】ステリルアシル化グリコシドを製造するに
あたって、このような化学的合成法によれば、反応時間
および反応率の点では良好な結果が得られるものの、ス
テリルグリコシドの糖部分における1級水酸基および2
級水酸基が非選択的にアシル化されるため、アシル化反
応時にアシル基を導入すべき水酸基の種類、位置および
数を特定することは実質的に困難であった。したがって
化学的合成法では、反応物はアシル基の数や位置の異な
る種々のステリルアシル化グリコシドの混合物として得
られ、これから目的とする特定構造のステリルアシル化
グリコシドを分離、精製するには多大の労力を必要とす
るという欠点を有していた。
あたって、このような化学的合成法によれば、反応時間
および反応率の点では良好な結果が得られるものの、ス
テリルグリコシドの糖部分における1級水酸基および2
級水酸基が非選択的にアシル化されるため、アシル化反
応時にアシル基を導入すべき水酸基の種類、位置および
数を特定することは実質的に困難であった。したがって
化学的合成法では、反応物はアシル基の数や位置の異な
る種々のステリルアシル化グリコシドの混合物として得
られ、これから目的とする特定構造のステリルアシル化
グリコシドを分離、精製するには多大の労力を必要とす
るという欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明者等はステリルグリコシドを選択的にアシル化する
方法について鋭意検討した結果、ステリルグリコシドと
脂肪酸とを原料とし、これに特定の反応条件下で酵素を
触媒として用いることにより、ステリルグリコシドの糖
部分の特定の水酸基のみをアシル化できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明の目的
は、ステリルグリコシドの糖部分の特定の水酸基を選択
的にアシル化でき、特定のステリルアシル化グリコシド
を簡便に製造する方法を開発することにある。
発明者等はステリルグリコシドを選択的にアシル化する
方法について鋭意検討した結果、ステリルグリコシドと
脂肪酸とを原料とし、これに特定の反応条件下で酵素を
触媒として用いることにより、ステリルグリコシドの糖
部分の特定の水酸基のみをアシル化できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明の目的
は、ステリルグリコシドの糖部分の特定の水酸基を選択
的にアシル化でき、特定のステリルアシル化グリコシド
を簡便に製造する方法を開発することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨は、下記一般式(I)で表わされるステ
リルグリコシド
の本発明の要旨は、下記一般式(I)で表わされるステ
リルグリコシド
【化3】 HO−CH2 −Gly−O−St (I) 〔式(I)において、Glyはグルコース、ガラクトー
ス、フルクトースまたはマンノースの各残基であるグリ
コシド残基を示し、Stはシトステロール、カンペステ
ロール、スチグマステロール、アベナステロール、イソ
フコステロール、ブラシカステロールまたはコレステロ
ールの各残基を示す。〕と、直鎖状あるいは側鎖状の飽
和もしくは不飽和脂肪酸とを、リパーゼの存在下、0.
1〜10重量%の低級アルコールを含む水溶液もしくは
クロロホルム溶液中で反応させ、下記一般式(II)で
表わされるステリルアシル化グリコシド
ス、フルクトースまたはマンノースの各残基であるグリ
コシド残基を示し、Stはシトステロール、カンペステ
ロール、スチグマステロール、アベナステロール、イソ
フコステロール、ブラシカステロールまたはコレステロ
ールの各残基を示す。〕と、直鎖状あるいは側鎖状の飽
和もしくは不飽和脂肪酸とを、リパーゼの存在下、0.
1〜10重量%の低級アルコールを含む水溶液もしくは
クロロホルム溶液中で反応させ、下記一般式(II)で
表わされるステリルアシル化グリコシド
【化4】 R−COO−CH2 −Gly−O−St (II) 〔式(II)において、GlyおよびStは式(I)と
同一であり、Rは前記脂肪酸の残基を示す。〕を特異的
に得ることを特徴とするステリルグリコシドの選択的ア
シル化方法にある。
同一であり、Rは前記脂肪酸の残基を示す。〕を特異的
に得ることを特徴とするステリルグリコシドの選択的ア
シル化方法にある。
【0007】本発明の原料のひとつであるステリルグリ
コシドは、HO−GH2 −Gly−O−Stなる一般式
で表わされるものであり、ここにGlyはグリコシド残
基を示し、具体的にはグルコース残基、ガラクトース残
基、フルクトース残基またはマンノース残基のいずれか
である。またStはステリル残基を示し、具体例として
シトステロール残基、カンペステロール残基、スチグマ
ステロール残基、アベナステロール残基、イソフコステ
ロール残基、ブラシカステロール残基またはコレステロ
ール残基をあげることができる。
コシドは、HO−GH2 −Gly−O−Stなる一般式
で表わされるものであり、ここにGlyはグリコシド残
基を示し、具体的にはグルコース残基、ガラクトース残
基、フルクトース残基またはマンノース残基のいずれか
である。またStはステリル残基を示し、具体例として
シトステロール残基、カンペステロール残基、スチグマ
ステロール残基、アベナステロール残基、イソフコステ
ロール残基、ブラシカステロール残基またはコレステロ
ール残基をあげることができる。
【0008】このグリコシド残基とステリル残基とは前
記具体例を適宜に組み合せたものの1種もしくは2種以
上を原料として用いることができるが、とりわけシトス
テリル−β−D−グルコシド、カンペステリル−β−D
−グルコシド、スチグマステリル−β−D−グルコシ
ド、ブラシカステリル−β−D−グルコシド、コレステ
リル−β−D−グルコシド、シトステリル−β−D−ガ
ラクトシド、カンペステリル−β−D−ガラクトシド、
スチグマステリル−β−D−ガラクトシド、ブラシカス
テリル−β−D−ガラクトシド、コレステリル−β−D
−ガラクトシドがより好ましく、さらにはシトステリル
−、カンペステリル−および/またはスチグマ−β−D
−グルコシド、コレステリル−β−D−グルコシドが最
も好ましい。
記具体例を適宜に組み合せたものの1種もしくは2種以
上を原料として用いることができるが、とりわけシトス
テリル−β−D−グルコシド、カンペステリル−β−D
−グルコシド、スチグマステリル−β−D−グルコシ
ド、ブラシカステリル−β−D−グルコシド、コレステ
リル−β−D−グルコシド、シトステリル−β−D−ガ
ラクトシド、カンペステリル−β−D−ガラクトシド、
スチグマステリル−β−D−ガラクトシド、ブラシカス
テリル−β−D−ガラクトシド、コレステリル−β−D
−ガラクトシドがより好ましく、さらにはシトステリル
−、カンペステリル−および/またはスチグマ−β−D
−グルコシド、コレステリル−β−D−グルコシドが最
も好ましい。
【0009】なお前記ステリルグリコシドは、大豆、菜
種、ゴマ、卵黄等を原料とするレシチンをシリカゲルク
ロマトグラフィーで分画処理して得られる天然物由来の
ものを使用してよいし、または前記各種ステロールのハ
ライド(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物等)とグルコ
ース、ガラクトース、フルクトースまたはマンノースと
をエーテル化させた合成物であってもさしつかえない。
種、ゴマ、卵黄等を原料とするレシチンをシリカゲルク
ロマトグラフィーで分画処理して得られる天然物由来の
ものを使用してよいし、または前記各種ステロールのハ
ライド(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物等)とグルコ
ース、ガラクトース、フルクトースまたはマンノースと
をエーテル化させた合成物であってもさしつかえない。
【0010】本発明の他の原料は脂肪酸である。本発明
において使用できる脂肪酸は直鎖状あるいは側鎖状の飽
和もしくは不飽和脂肪酸であり、不飽和脂肪酸の場合に
はそのシス型およびトランス型には関係なく使用でき
る。またその炭素数も特に限定されないが、実用的原料
として容易に入手できる脂肪酸は炭素数2〜50のもの
である。これらの脂肪酸を以下に例示するが、このうち
炭素数2〜22で、直鎖状の、飽和もしくは不飽和脂肪
酸が好ましい。
において使用できる脂肪酸は直鎖状あるいは側鎖状の飽
和もしくは不飽和脂肪酸であり、不飽和脂肪酸の場合に
はそのシス型およびトランス型には関係なく使用でき
る。またその炭素数も特に限定されないが、実用的原料
として容易に入手できる脂肪酸は炭素数2〜50のもの
である。これらの脂肪酸を以下に例示するが、このうち
炭素数2〜22で、直鎖状の、飽和もしくは不飽和脂肪
酸が好ましい。
【0011】本発明で使用できる脂肪酸として酢酸、乳
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、3,5,
5−トリメチルペンタン酸、ノナン酸、イソノナン酸
(例えば出光石油化学(株)製のエクアッシド9)、カ
プリン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、イソトリデカン
酸(例えば出光石油化学(株)製のエクアシッド1
3)、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
パルミトオレイン酸、イソパルミチン酸、ヘプタデカン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸(エメリー社製の
メチル分岐イソステアリン酸)、オレイン酸、エライジ
ン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、α−およびγ−リ
ノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、エレオステアリン
酸、9−または12−ケトステアリン酸、9,10−ジ
ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、リシノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン
酸、エルカ酸、ベヘン酸、ドコサヘキサエン酸、リグノ
セリン酸(炭素数:24、以下C24と表示する)、セロ
チン酸(C26)、モンタン酸(C28)、メリシン酸(C
30)、ラクセロン酸(C32)、ゲーダ酸(C34)等を例
示できる。
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、3,5,
5−トリメチルペンタン酸、ノナン酸、イソノナン酸
(例えば出光石油化学(株)製のエクアッシド9)、カ
プリン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、イソトリデカン
酸(例えば出光石油化学(株)製のエクアシッド1
3)、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
パルミトオレイン酸、イソパルミチン酸、ヘプタデカン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸(エメリー社製の
メチル分岐イソステアリン酸)、オレイン酸、エライジ
ン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、α−およびγ−リ
ノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、エレオステアリン
酸、9−または12−ケトステアリン酸、9,10−ジ
ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、リシノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン
酸、エルカ酸、ベヘン酸、ドコサヘキサエン酸、リグノ
セリン酸(炭素数:24、以下C24と表示する)、セロ
チン酸(C26)、モンタン酸(C28)、メリシン酸(C
30)、ラクセロン酸(C32)、ゲーダ酸(C34)等を例
示できる。
【0012】また混合脂肪酸であるヤシ油分解脂肪酸、
大豆油分解脂肪酸、菜種油分解脂肪酸、サフラワー油分
解脂肪酸、アマニ油分解脂肪酸、魚油または硬化魚油分
解脂肪酸、米国ペトロライト社製の直鎖状飽和脂肪酸で
あるUnicid 425(酸価94、平均分子量59
6)、Unicid 550(酸価72、平均分子量7
78)、Unicid 700(酸価63、平均分子量
888)等も使用することができる。
大豆油分解脂肪酸、菜種油分解脂肪酸、サフラワー油分
解脂肪酸、アマニ油分解脂肪酸、魚油または硬化魚油分
解脂肪酸、米国ペトロライト社製の直鎖状飽和脂肪酸で
あるUnicid 425(酸価94、平均分子量59
6)、Unicid 550(酸価72、平均分子量7
78)、Unicid 700(酸価63、平均分子量
888)等も使用することができる。
【0013】本発明の大きな特徴は、前記したステリル
グリコシドと脂肪酸とを、特定の反応条件下でリパーゼ
を用いて反応させることにある。このようなアシル化反
応により、ステリルグリコシドの糖部分の6位炭素(た
だし、フルクトシドの場合は1位炭素)に結合する1級
水酸基のみが選択的にアシル化される。したがって反応
物の精製工程を従来法によるものに比べて大幅に簡略化
できる。
グリコシドと脂肪酸とを、特定の反応条件下でリパーゼ
を用いて反応させることにある。このようなアシル化反
応により、ステリルグリコシドの糖部分の6位炭素(た
だし、フルクトシドの場合は1位炭素)に結合する1級
水酸基のみが選択的にアシル化される。したがって反応
物の精製工程を従来法によるものに比べて大幅に簡略化
できる。
【0014】本発明で用いるリパーゼの種類としては、
その起源がキャンディダ属、ペニシリウム属、シュード
モナス属、ムコール属、クロモバクテリウム属、ジオト
リクム属、アスペルギルス属、リゾプス属等のものがあ
るが、このうち好ましくはキャンディダ属、ペニシリウ
ム属、シュードモナス属、ムコール属およびクロモバク
テリウム属由来のリパーゼであり、最も好ましくはキャ
ンディダ属由来のリパーゼである。好ましくはリパーゼ
の起源の例としてキャンディダ シリンドラセ(Can
dida cylindracea)、ペニシリウム
カメンベルティ(Penicillium camem
bertii)、シュードモナス エスピー(Pseu
domonas sp.)、ムコール ジャバニカス
(Mucor javanicus)、ムコール ミー
ハイ(Mucor miehei)、クロモバクテリウ
ム ビスコサム(Chromobacterium v
iscosum)、ジオトリクム キャンディダム(G
eotrichum candidum)等があげられ
る。なおこれらのリパーゼは市販されており、容易に入
手できる。
その起源がキャンディダ属、ペニシリウム属、シュード
モナス属、ムコール属、クロモバクテリウム属、ジオト
リクム属、アスペルギルス属、リゾプス属等のものがあ
るが、このうち好ましくはキャンディダ属、ペニシリウ
ム属、シュードモナス属、ムコール属およびクロモバク
テリウム属由来のリパーゼであり、最も好ましくはキャ
ンディダ属由来のリパーゼである。好ましくはリパーゼ
の起源の例としてキャンディダ シリンドラセ(Can
dida cylindracea)、ペニシリウム
カメンベルティ(Penicillium camem
bertii)、シュードモナス エスピー(Pseu
domonas sp.)、ムコール ジャバニカス
(Mucor javanicus)、ムコール ミー
ハイ(Mucor miehei)、クロモバクテリウ
ム ビスコサム(Chromobacterium v
iscosum)、ジオトリクム キャンディダム(G
eotrichum candidum)等があげられ
る。なおこれらのリパーゼは市販されており、容易に入
手できる。
【0015】本発明のアシル化反応は水系または実質的
非水系で行うことができる。水系反応では0.1〜10
重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは5
〜7重量%の低級アルコールを含む水溶液を溶媒として
用い、実質的非水系反応では0.1〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜1重
量%の低級アルコールを含むクロロホルム溶液を溶媒と
して用いる。なお水系反応では低級アルコールを含まな
い水溶液でも反応を行うことができる。ここに低級アル
コールとは、炭素数1〜4の脂肪族アルコールであり、
具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール、sec−ブチルアルコール(2−ブチ
ルアルコール)、tert−ブチルアルコール(2−メ
チル−2−プロピルアルコール)からなる群から選ばれ
る1種または2種以上のアルコールである。このうちエ
チルアルコール、tert−ブチルアルコールが望まし
い。アルコールの炭素数が4を超えるとアシル化反応が
阻害される傾向が大きくなる。なお前記クロロホルム溶
液を溶媒として用いる実質的非水系反応は、反応基質
(原料)が分散状態となる場合がある水系反応に比べて
アシル化反応が速やかに進行する。
非水系で行うことができる。水系反応では0.1〜10
重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは5
〜7重量%の低級アルコールを含む水溶液を溶媒として
用い、実質的非水系反応では0.1〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜1重
量%の低級アルコールを含むクロロホルム溶液を溶媒と
して用いる。なお水系反応では低級アルコールを含まな
い水溶液でも反応を行うことができる。ここに低級アル
コールとは、炭素数1〜4の脂肪族アルコールであり、
具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール、sec−ブチルアルコール(2−ブチ
ルアルコール)、tert−ブチルアルコール(2−メ
チル−2−プロピルアルコール)からなる群から選ばれ
る1種または2種以上のアルコールである。このうちエ
チルアルコール、tert−ブチルアルコールが望まし
い。アルコールの炭素数が4を超えるとアシル化反応が
阻害される傾向が大きくなる。なお前記クロロホルム溶
液を溶媒として用いる実質的非水系反応は、反応基質
(原料)が分散状態となる場合がある水系反応に比べて
アシル化反応が速やかに進行する。
【0016】本発明を水系反応で実施するには、反応所
要量のステリルグリコシドと脂肪酸とを、前記したよう
な少量(0.1〜10重量%)の低級アルコール(望ま
しくはtert−ブチルアルコール)を含む水溶液、好
ましくはpH5〜9、最適にはpH6〜8の緩衝液に溶
解ないし分散させ、原料に対して0.1〜10重量%の
リパーゼを加え、20〜70℃のリパーゼが失活しない
温度で50〜200時間ゆるやかに振とう、攪拌または
静置する。pHが前記範囲を外れるとアシル化反応が進
行しにくくなる。
要量のステリルグリコシドと脂肪酸とを、前記したよう
な少量(0.1〜10重量%)の低級アルコール(望ま
しくはtert−ブチルアルコール)を含む水溶液、好
ましくはpH5〜9、最適にはpH6〜8の緩衝液に溶
解ないし分散させ、原料に対して0.1〜10重量%の
リパーゼを加え、20〜70℃のリパーゼが失活しない
温度で50〜200時間ゆるやかに振とう、攪拌または
静置する。pHが前記範囲を外れるとアシル化反応が進
行しにくくなる。
【0017】また実質的非水系反応で実施するには、水
系反応の場合と同様の原料を少量(0.1〜5重量%)
の低級アルコール(望ましくはエチルアルコール)を含
むクロロホルム溶液に溶解させ、水系反応と同様にリパ
ーゼを加え、20〜70℃で50〜200時間ゆるやか
に振とう、攪拌または静置すればよい。この実質的非水
系反応では低級アルコール濃度が前記範囲を外れるとい
ずれもアシル化反応が阻害される。
系反応の場合と同様の原料を少量(0.1〜5重量%)
の低級アルコール(望ましくはエチルアルコール)を含
むクロロホルム溶液に溶解させ、水系反応と同様にリパ
ーゼを加え、20〜70℃で50〜200時間ゆるやか
に振とう、攪拌または静置すればよい。この実質的非水
系反応では低級アルコール濃度が前記範囲を外れるとい
ずれもアシル化反応が阻害される。
【0018】なお反応平衡時のアシル化反応率は、原料
の仕込み比率によって異なるが、一例としてステリル−
β−D−グリコシド:脂肪酸=1:5(モル比)のと
き、ステリル−β−D−グリコシドのアシル化されるべ
き1級水酸基を基準にして約70%である。
の仕込み比率によって異なるが、一例としてステリル−
β−D−グリコシド:脂肪酸=1:5(モル比)のと
き、ステリル−β−D−グリコシドのアシル化されるべ
き1級水酸基を基準にして約70%である。
【0019】かくして前記の水系反応および実質的非水
系反応によって得られる反応物はいずれも、原料のステ
リルグリコシドの糖部分の6位炭素(ただしフルクトシ
ドの場合は1位炭素)に結合する1級水酸基のみが特異
的にアシル化されており、糖部分の他の水酸基(2級水
酸基)がアシル化されたものやその他の副反応物はほと
んど生成しない。このため、反応物中の各成分の溶解度
の差を利用した冷却沈澱、溶剤分別等の簡単な処理操作
によって、目的とするステリルアシル化グリコシドを単
離できる。なお本発明のアシル化反応時には、原料とし
て不飽和脂肪酸とりわけリノレン酸、アラキドン酸、エ
イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、魚油分解脂
肪酸等の高度不飽和脂肪酸を用いる場合、反応容器内に
窒素等の不活性ガスを導入し、不活性ガス雰囲気にして
おくことにより、酸化劣化を防ぐことができる。
系反応によって得られる反応物はいずれも、原料のステ
リルグリコシドの糖部分の6位炭素(ただしフルクトシ
ドの場合は1位炭素)に結合する1級水酸基のみが特異
的にアシル化されており、糖部分の他の水酸基(2級水
酸基)がアシル化されたものやその他の副反応物はほと
んど生成しない。このため、反応物中の各成分の溶解度
の差を利用した冷却沈澱、溶剤分別等の簡単な処理操作
によって、目的とするステリルアシル化グリコシドを単
離できる。なお本発明のアシル化反応時には、原料とし
て不飽和脂肪酸とりわけリノレン酸、アラキドン酸、エ
イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、魚油分解脂
肪酸等の高度不飽和脂肪酸を用いる場合、反応容器内に
窒素等の不活性ガスを導入し、不活性ガス雰囲気にして
おくことにより、酸化劣化を防ぐことができる。
【0020】
実施例1 ゴマ油の製造工程で得られるゴマ原油のオリ(沈澱物)
を含水エタノールで抽出したステリル−β−D−グリコ
シド(β−シトステリル−β−D−グルコシド:カンペ
ステリル−β−D−グルコシド:スチグマ−β−D−グ
ルコシド:β−シトステリル−β−D−ガラクトシド=
63:20:15:2(重量比)の混合物)5.0gお
よびパルミチン酸100gをガラス製反応容器にとり、
エタノールを0.5重量%含有するクロロホルム500
mlを加えて溶解し、さらにリパーゼOF(名糖産業
(株)製、キャンディダ シリンドラセ由来リパーゼ)
5.0gを添加した後、ヘッドスペース部分を窒素ガス
の吹込みにより置換し、60℃で160時間振とう(1
20rpm )してアシル化反応を行わせた。アシル化反応
率(原料のステリル−β−D−グリコシドのアシル化さ
れるべき1級水酸基を基準、以下同じ)は68%であっ
た。
を含水エタノールで抽出したステリル−β−D−グリコ
シド(β−シトステリル−β−D−グルコシド:カンペ
ステリル−β−D−グルコシド:スチグマ−β−D−グ
ルコシド:β−シトステリル−β−D−ガラクトシド=
63:20:15:2(重量比)の混合物)5.0gお
よびパルミチン酸100gをガラス製反応容器にとり、
エタノールを0.5重量%含有するクロロホルム500
mlを加えて溶解し、さらにリパーゼOF(名糖産業
(株)製、キャンディダ シリンドラセ由来リパーゼ)
5.0gを添加した後、ヘッドスペース部分を窒素ガス
の吹込みにより置換し、60℃で160時間振とう(1
20rpm )してアシル化反応を行わせた。アシル化反応
率(原料のステリル−β−D−グリコシドのアシル化さ
れるべき1級水酸基を基準、以下同じ)は68%であっ
た。
【0021】ついで反応物を濾紙で濾過してリパーゼを
除き、濾液中の溶媒を減圧留去し、残分にn−ヘキサン
300mlを加え、室温(25℃)にて濾紙で濾過して未
反応のパルミチン酸をn−ヘキサンとともに除き、不溶
物を集めた。この不溶物を酢酸エチル50mlに分散さ
せ、不溶分(未反応のステリル−β−D−グリコシド)
を同温度にて濾紙で濾過し、濾液から酢酸エチルを減圧
留去して白色の結晶5.1gを得た。
除き、濾液中の溶媒を減圧留去し、残分にn−ヘキサン
300mlを加え、室温(25℃)にて濾紙で濾過して未
反応のパルミチン酸をn−ヘキサンとともに除き、不溶
物を集めた。この不溶物を酢酸エチル50mlに分散さ
せ、不溶分(未反応のステリル−β−D−グリコシド)
を同温度にて濾紙で濾過し、濾液から酢酸エチルを減圧
留去して白色の結晶5.1gを得た。
【0022】得られた結晶の高速液体クロマトグラフィ
ーおよび13C−NMRによる分析の結果、この成分は原
料として用いたステリル−β−D−グリコシド(混合
物)の糖部分の6位炭素に結合する1級水酸基のみが選
択的にアシル化されたステリル−6−O−パルミトイル
−β−D−グリコシド(組成比は原料としたステリル−
β−D−グリコシドと同じ)であった。ステリル−B−
D−グリコシドのアシル化処理前および後の13C−NM
Rスペクトル(第1図および第2図)の比較から、アシ
ル化処理により、カルボニル基の炭素に由来するシグナ
ル1(173.9ppm )が新たに発生し(第2図)、ま
た糖部分の6位炭素に由来するシグナル2がシフト(第
1図で62.4ppm が第2図で64.4ppm )してお
り、この炭素の水酸基がアシル化されていることを確認
した。
ーおよび13C−NMRによる分析の結果、この成分は原
料として用いたステリル−β−D−グリコシド(混合
物)の糖部分の6位炭素に結合する1級水酸基のみが選
択的にアシル化されたステリル−6−O−パルミトイル
−β−D−グリコシド(組成比は原料としたステリル−
β−D−グリコシドと同じ)であった。ステリル−B−
D−グリコシドのアシル化処理前および後の13C−NM
Rスペクトル(第1図および第2図)の比較から、アシ
ル化処理により、カルボニル基の炭素に由来するシグナ
ル1(173.9ppm )が新たに発生し(第2図)、ま
た糖部分の6位炭素に由来するシグナル2がシフト(第
1図で62.4ppm が第2図で64.4ppm )してお
り、この炭素の水酸基がアシル化されていることを確認
した。
【0023】実施例2 実施例1において、ゴマ由来のステリル−β−D−グリ
コシド(5.0g)に代えて大豆レシチンを含水エタノ
ールでシリカゲルカラム処理して分離したステリル−β
−D−グリコシド(β−シトステリル−β−D−グルコ
シド:カンぺステリル−β−D−グルコシド:スチグマ
ステリル−β−D−グルコシド=59:21:20(重
量比)の混合物)(5.0g)とし、パルミチン酸(1
00g)をオレイン酸(100g)に代え、またリパー
ゼOF(5.0g)をリパーゼGC(天野製薬(株)
製、ジオトリクム キャンディダム由来リパーゼ)
(3.0g)に代え、その他は同じ条件でアシル化反応
および精製処理を行い、白色結晶5.3gを得た。これ
を実施例1と同様に分析した結果、成分は原料のステリ
ル−β−D−グリコシド(混合物)の糖部分の6位炭素
に結合する1級水酸基のみが選択的にアシル化されたス
テリル−6−O−オレオイル−β−D−グリコシド(組
成比は原料のステリル−β−D−グリコシドと同じ)で
あった。
コシド(5.0g)に代えて大豆レシチンを含水エタノ
ールでシリカゲルカラム処理して分離したステリル−β
−D−グリコシド(β−シトステリル−β−D−グルコ
シド:カンぺステリル−β−D−グルコシド:スチグマ
ステリル−β−D−グルコシド=59:21:20(重
量比)の混合物)(5.0g)とし、パルミチン酸(1
00g)をオレイン酸(100g)に代え、またリパー
ゼOF(5.0g)をリパーゼGC(天野製薬(株)
製、ジオトリクム キャンディダム由来リパーゼ)
(3.0g)に代え、その他は同じ条件でアシル化反応
および精製処理を行い、白色結晶5.3gを得た。これ
を実施例1と同様に分析した結果、成分は原料のステリ
ル−β−D−グリコシド(混合物)の糖部分の6位炭素
に結合する1級水酸基のみが選択的にアシル化されたス
テリル−6−O−オレオイル−β−D−グリコシド(組
成比は原料のステリル−β−D−グリコシドと同じ)で
あった。
【0024】実施例3 実施例2で使用したステリル−β−D−グリコシド10
gおよびオレイン酸30gをガラス製反応容器に入れ、
tert−ブチルアルコールを5重量%含有する0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.0)1000mlを加えて分散
させ、さらにリパーゼOF(実施例1で使用したもの)
5gを添加した後、60℃で120時間ゆるやかに攪拌
(120rpm)してアシル化反応を行わせた。アシル化反
応率は72%であった。反応物を実施例1と同様に処理
して白色結晶10.2gを得た。実施例1に記載の方法
による分析の結果、この結晶の成分は原料のステリル−
β−D−グリコシド(混合物)の糖部分の6位炭素の1
級水酸基のみが選択的にアシル化されたステリル−6−
O−オレオイル−β−D−グリコシド(組成比は原料の
ステリル−β−D−グリコシドと同じ)であった。
gおよびオレイン酸30gをガラス製反応容器に入れ、
tert−ブチルアルコールを5重量%含有する0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.0)1000mlを加えて分散
させ、さらにリパーゼOF(実施例1で使用したもの)
5gを添加した後、60℃で120時間ゆるやかに攪拌
(120rpm)してアシル化反応を行わせた。アシル化反
応率は72%であった。反応物を実施例1と同様に処理
して白色結晶10.2gを得た。実施例1に記載の方法
による分析の結果、この結晶の成分は原料のステリル−
β−D−グリコシド(混合物)の糖部分の6位炭素の1
級水酸基のみが選択的にアシル化されたステリル−6−
O−オレオイル−β−D−グリコシド(組成比は原料の
ステリル−β−D−グリコシドと同じ)であった。
【0025】実施例4 コレステロール36gをジクロルメタン120mlに溶解
し、塩化スズを加えた後、これをグルコースペンタアセ
テートのジクロルメタン溶液(37.5g/120mlジ
クロルメタン) に滴下し、室温で6時間放置した。つい
で飽和食塩水1リットルを加え、析出した沈澱物を濾紙
で濾別して除去し、濾液を中性になるまで水洗した後、
脱溶剤して粗テトラアセチルコレステリル−β−D−グ
ルコシドを得た。さらにこれをエチルアルコール400
mlに溶解し、ナトリウムメトキシド2gを加え、70℃
に6時間放置後、エチルアルコールを留去し、水1リッ
トルを加え、生成した沈澱物を遠心分離して集めた。こ
の沈澱物をアセトン800ml、ヘキサン50mlついで温
アセトン50mlで洗浄してコレステリル−β−D−グル
コシドを得た。
し、塩化スズを加えた後、これをグルコースペンタアセ
テートのジクロルメタン溶液(37.5g/120mlジ
クロルメタン) に滴下し、室温で6時間放置した。つい
で飽和食塩水1リットルを加え、析出した沈澱物を濾紙
で濾別して除去し、濾液を中性になるまで水洗した後、
脱溶剤して粗テトラアセチルコレステリル−β−D−グ
ルコシドを得た。さらにこれをエチルアルコール400
mlに溶解し、ナトリウムメトキシド2gを加え、70℃
に6時間放置後、エチルアルコールを留去し、水1リッ
トルを加え、生成した沈澱物を遠心分離して集めた。こ
の沈澱物をアセトン800ml、ヘキサン50mlついで温
アセトン50mlで洗浄してコレステリル−β−D−グル
コシドを得た。
【0026】コレステリル−β−D−グルコシド10
g、12−ヒドロキシステアリン酸30gおよびリパー
ゼTOYO(旭化成(株)製、クロモバクテリウム ビ
スコサム由来リパーゼ)5gを用い、n−プロピルアル
コール1重量%を含むクロロホルム1000mlを反応溶
媒とし、実施例1と同様に55℃で95時間アシル化反
応を行わせた(反応物のアシル化反応率:70%)。つ
いで実施例1と同じく反応物からリパーゼ除去および反
応物を溶剤分別処理して白色結晶7.4gを得た。実施
例1記載の方法で分析した結果、この結晶成分は原料の
コレステリル−β−D−グルコシドのグルコース残基の
6位炭素の1級水酸基のみが特異的にアシル化されたコ
レステリル−6−O−12−ヒドロキシステアロイル−
β−D−グルコシドであった。
g、12−ヒドロキシステアリン酸30gおよびリパー
ゼTOYO(旭化成(株)製、クロモバクテリウム ビ
スコサム由来リパーゼ)5gを用い、n−プロピルアル
コール1重量%を含むクロロホルム1000mlを反応溶
媒とし、実施例1と同様に55℃で95時間アシル化反
応を行わせた(反応物のアシル化反応率:70%)。つ
いで実施例1と同じく反応物からリパーゼ除去および反
応物を溶剤分別処理して白色結晶7.4gを得た。実施
例1記載の方法で分析した結果、この結晶成分は原料の
コレステリル−β−D−グルコシドのグルコース残基の
6位炭素の1級水酸基のみが特異的にアシル化されたコ
レステリル−6−O−12−ヒドロキシステアロイル−
β−D−グルコシドであった。
【0027】比較例1〜3 実施例1において、クロロホルムをn−ヘキサン、ベン
ゼンまたは四塩化炭素に置き換えた以外はすべて同一条
件でアシル化反応を行わせたが、反応物のアシル化反応
率はそれぞれ1%、0.5%、0.1%であった。
ゼンまたは四塩化炭素に置き換えた以外はすべて同一条
件でアシル化反応を行わせたが、反応物のアシル化反応
率はそれぞれ1%、0.5%、0.1%であった。
【0028】比較例4 実施例1において、エタノール含量を0.5重量%から
12重量%に増やした以外はすべて同一条件でアシル化
反応を行わせたが、脂肪酸のエチルエステル化反応が著
しく進行し、反応物のアシル化反応率は5%と低かっ
た。
12重量%に増やした以外はすべて同一条件でアシル化
反応を行わせたが、脂肪酸のエチルエステル化反応が著
しく進行し、反応物のアシル化反応率は5%と低かっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、ステリルグリコシドの
糖部分の特定の1級水酸基のみを選択的にアシル化で
き、反応物の精製工程を簡略化できるので、特定の構造
のステリルアシル化グリコシドを簡便に製造することが
可能となる。
糖部分の特定の1級水酸基のみを選択的にアシル化で
き、反応物の精製工程を簡略化できるので、特定の構造
のステリルアシル化グリコシドを簡便に製造することが
可能となる。
第1図は、実施例1に記載したステリル−β−D−グリ
コシド(アシル化処理前)の13C−NMRスペクトルを
示す図である。第2図は、実施例1において該ステリル
−β−D−グリコシドをパルミチン酸でアシル化処理し
た後、未反応物を除去精製したものの13C−NMRスペ
クトルを示す図である。
コシド(アシル化処理前)の13C−NMRスペクトルを
示す図である。第2図は、実施例1において該ステリル
−β−D−グリコシドをパルミチン酸でアシル化処理し
た後、未反応物を除去精製したものの13C−NMRスペ
クトルを示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載したステリル−β−D−グリコ
シド(アシル化処理前)の13C−NMRスペクトルを示
す図である。
シド(アシル化処理前)の13C−NMRスペクトルを示
す図である。
【図2】実施例1において該ステリル−β−D−グリコ
シドをパルミチン酸でアシル化処理した後、未反応物を
除去精製したものの13C−NMRスペクトルを示す図で
ある。
シドをパルミチン酸でアシル化処理した後、未反応物を
除去精製したものの13C−NMRスペクトルを示す図で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:80) (C12P 33/00 C12R 1:38) (C12P 33/00 C12R 1:785) (C12P 33/00 C12R 1:645) (C12P 33/00 C12R 1:01)
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるステリル
グリコシド 【化1】 HO−CH2 −Gly−O−St (I) 〔式(I)において、Glyはグルコース、ガラクトー
ス、フルクトースまたはマンノースの各残基であるグリ
コシド残基を示し、Stはシトステロール、カンペステ
ロール、スチグマステロール、アベナステロール、イソ
フコステロール、ブラシカステロールまたはコレステロ
ールの各残基を示す。〕と、直鎖状あるいは側鎖状の飽
和もしくは不飽和脂肪酸とを、リパーゼの存在下、0.
1〜10重量%の低級アルコールを含む水溶液もしくは
クロロホルム溶液中で反応させ、下記一般式(II)で
表わされるステリルアシル化グリコシド 【化2】 R−COO−CH2 −Gly−O−St (II) 〔式(II)において、GlyおよびStは式(I)と
同一であり、Rは前記脂肪酸の残基を示す。〕を特異的
に得ることを特徴とするステリルグリコシドの選択的ア
シル化方法。 - 【請求項2】 リパーゼがキャンディダ属、ペニシリウ
ム属、シュードモナス属、ムコール属、ジオトリクム属
またはクロモバクテリウム属由来のものである請求項1
に記載の方法。 - 【請求項3】 低級アルコールが炭素数1〜4の脂肪族
アルコールから選ばれる1種または2種以上である請求
項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6229006A JP2779774B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | ステリルグリコシドの選択的アシル化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6229006A JP2779774B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | ステリルグリコシドの選択的アシル化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0870885A true JPH0870885A (ja) | 1996-03-19 |
| JP2779774B2 JP2779774B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=16885288
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6229006A Expired - Fee Related JP2779774B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | ステリルグリコシドの選択的アシル化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2779774B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7666846B2 (en) | 2003-04-02 | 2010-02-23 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Cholesterol-containing compounds and their use as immunogens against Borrelia burgdorferi |
| WO2010102952A1 (en) | 2009-03-09 | 2010-09-16 | Novozymes A/S | Enzymatic removal of steryl glycosides in fatty acid alkyl esters |
| WO2019106865A1 (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-06 | 国立大学法人九州大学 | アシルステリルグルコシド、アシルステリルグルコシドの製造方法、組成物、抗酸化剤、発毛又は育毛剤、血中脂質低下剤、抗肥満剤、抗腫瘍剤及びアテローム性動脈硬化症の予防又は治療剤 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP6229006A patent/JP2779774B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7666846B2 (en) | 2003-04-02 | 2010-02-23 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Cholesterol-containing compounds and their use as immunogens against Borrelia burgdorferi |
| WO2010102952A1 (en) | 2009-03-09 | 2010-09-16 | Novozymes A/S | Enzymatic removal of steryl glycosides in fatty acid alkyl esters |
| US9340752B2 (en) | 2009-03-09 | 2016-05-17 | Novozymes A/S | Enzymatic removal of steryl glycosides in fatty acid alkyl esters |
| WO2019106865A1 (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-06 | 国立大学法人九州大学 | アシルステリルグルコシド、アシルステリルグルコシドの製造方法、組成物、抗酸化剤、発毛又は育毛剤、血中脂質低下剤、抗肥満剤、抗腫瘍剤及びアテローム性動脈硬化症の予防又は治療剤 |
| JP2019099499A (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-24 | 国立大学法人九州大学 | アシルステリルグルコシド、アシルステリルグルコシドの製造方法、組成物、抗酸化剤、発毛又は育毛剤、血中脂質低下剤、抗肥満剤、抗腫瘍剤及びアテローム性動脈硬化症の予防又は治療剤 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2779774B2 (ja) | 1998-07-23 |
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