JPH0873517A - イソブチレン系重合体の単離方法 - Google Patents

イソブチレン系重合体の単離方法

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JPH0873517A
JPH0873517A JP8589095A JP8589095A JPH0873517A JP H0873517 A JPH0873517 A JP H0873517A JP 8589095 A JP8589095 A JP 8589095A JP 8589095 A JP8589095 A JP 8589095A JP H0873517 A JPH0873517 A JP H0873517A
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isobutylene
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catalyst
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JP8589095A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fujisawa
博 藤沢
Yoshikuni Deguchi
義国 出口
Masanobu Tamura
正信 田村
Jiyunichi Hazama
淳一 硲
Tsutomu Ikeda
勉 池田
Koji Noda
浩二 野田
Masakazu Isurugi
正和 石動
Takashi Wachi
俊 和地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 テレケリックなイソブチレン系重合体を、非
水系で単離することにより、溶剤の溶解した排水の発生
を防ぎ、より有利なテレケリックな不飽和基を有するイ
ソブチレン系重合体の製造法の提供。 【構成】 一般式(I): MXn (I) 〔Mは金属原子を、nは2〜6。Xはハロゲン原子また
は1価の炭化水素基。〕で表される触媒を使用するカチ
オン重合反応において、重合後触媒の配位子交換反応を
おこなった後Mを含有する成分を非水系で除去、上記触
媒を使用するカチオン重合反応において、酸吸着能を有
する吸着体を用いて触媒を非水系で除去、および上記触
媒を使用するカチオン重合反応後、重合体末端の脱HC
l反応および触媒の配位子交換反応を行ってから、Mを
含有する成分を非水系で除去するイソブチレン系重合体
の単離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重合反応後にイソブチ
レン系重合体を単離する方法、およびテレケリックな不
飽和基を有するイソブチレン系重合体の効率的な製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレケリックな重合体、すなわち複数の
末端に官能基を有する重合体のうち、例えば両末端にビ
ニル基などを有する重合体は、光硬化性樹脂、UV硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂、エレクトロニクス用封止
材、接着剤、改質剤、コーティング材、建築用シーリン
グ材などの原料として有用である。末端官能性重合体の
一種である、例えば両末端に3級炭素と結合した塩素原
子を有するイソブチレン系重合体は、1、4ービス(α
ークロロイソプロピル)ベンゼン[以下単に(p−DC
C)と記す]を開始剤兼連鎖移動剤、三塩化ホウ素を触
媒としてイソブチレンをカチオン重合させるイニファー
法により製造されることが知られている(米国特許第4
276394号明細書)。さらに、上記カチオン重合反
応をエレクトロンドナー存在下、炭素数が1または2の
ハロゲン化炭化水素類(例えば塩化メチルまたは塩化メ
チレン)を含む溶剤中で行った場合、GPCでのMw/
Mn値の小さい、すなわち分子量の揃ったイソブチレン
系重合体が得られることがKennedyらにより数多
く報告されている[J. Macromol. Sci. - Chem., A18
(1), 25 (1982), Polym. Bull. , 20, 413 (1988), P
olym. Bull., 26, 305 (1991) , 特開平1 - 3180
14号明細書等]。これらの反応においては、通常、重
合触媒としてBCl3、TiCl4、AlCl3等のルイ
ス酸が用いられる。カチオン重合終了のためには、水を
添加することにより、ルイス酸と水との配位子交換が生
じることで重合反応が停止し、ルイス酸が水に溶解され
るために、水を分離することでルイス酸を重合体溶液か
ら分離することができる。しかしこの方法では、製造条
件によっては水層と有機層の分離が困難で、有機層中に
多量の水分および金属塩が混入するために製品の純度が
低下したり、水層に塩化メチレン等のハロゲン系の有機
溶剤が溶け込み、排水処理に極めて大がかりな装置が必
要になるという問題点がある。また、沸点が低いBCl
3(12.5℃)については、蒸留による除去法につい
ての報告例もあるが[特開平4−20511号明細
書]、BCl3はルイス酸の中では極めて高価なもので
あり、工業原料としては実用性に欠ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの目的は、
実用的なルイス酸を用いたイソブチレン等のカチオン重
合において、排水を発生することなしに重合体から触媒
を分離する方法を提供することにある。また、本発明に
おいては、上記一般式(I)で表される触媒の配位子交
換反応とともに、末端の脱HCl反応を行うことも可能
である。今回、本発明者らが鋭意検討をおこなったとこ
ろ、より効率的な脱HCl反応によるテレケリックな不
飽和基を有するイソブチレン系重合体の製造方法を提供
することが可能となった。なお、本発明でいうテレケリ
ックな重合体とは、重合体の複数の末端に、架橋に関与
しうる同種あるいは異種の官能基を有する重合体を意味
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】主として、本発明者ら
は、水洗工程を必要としないイソブチレン系重合体の単
離・精製法を見い出すべく鋭意検討をおこなった。すな
わち本発明は、一般式(I): MXn (I) 〔式中、Mは金属原子を、nは2以上6以下の整数を示
す。Xはハロゲン原子または1価の炭化水素基を示し、
それぞれ同じでも異なってもよい。〕で表される触媒を
使用するカチオン重合反応において、重合後触媒の配位
子交換反応をおこなった後に一般式(I)中のMを含有
する成分を除去することを特徴とする、非水系でのイソ
ブチレン系重合体の単離方法に関する。
【0005】また、本発明は、配位子交換反応を、一般
式(II): Q(OR)m (II) 〔式中、Qは周期率表Ia、IIa、IIIbまたは、I
Va族に属する金属原子を、mは1以上6以下の整数を
示す。Rは水素原子または1価の有機基を示し、mが2
以上の場合、m個のRはそれぞれ同じでも異なっていて
もよい。〕で表わされる化合物を添加して行うことを特
徴とするテレケリックなイソブチレン系重合体の単離方
法に関する。
【0006】さらに本発明は、上記一般式(I)で表さ
れる触媒を使用するカチオン重合反応において、酸吸着
能を有する吸着体を用いて触媒を除去することを特徴と
する、非水系でのテレケリックなイソブチレン系重合体
の単離方法に関する。
【0007】また、本発明においては、上記一般式
(I)で表される触媒を使用するカチオン重合反応後、
上記一般式(II)で表わされる化合物を添加すること
により、重合体末端の脱HCl反応および触媒の配位子
交換反応をおこなってから、一般式(I)中のMを含有
する成分を除去することを特徴とする、非水系でのテレ
ケリックな不飽和基を有するイソブチレン系重合体の単
離方法に関するが、重合体末端の脱HCl反応は減圧条
件下、すなわち700mmHg以下の圧力で行うのが好
ましい。
【0008】また、上記一般式(II)で表わされる化
合物としては、以下のものが好ましい。NaOH,KO
H,LiOH,Ca(OH)2,NaHCO3,NaOC
H3,KOCH3,LiOCH3,Ca(OCH3)2,M
g(OCH3)2,Al(OCH3)3,Ti(OC
H3)4,NaOCH2CH3,KOCH2CH3,LiOC
H2CH3,Ca(OCH2CH3)2,Mg(OCH2CH
3)2,Al(OCH2CH3)3,Ti(OCH2C
H3)4,NaOC(CH3)3,KOC(CH3)3,Li
OC(CH3)3,NaOC(CH3)2CH2CH3,Al
[OCH(CH3)2]3
【0009】また、本発明で製造・単離するイソブチレ
ン系重合体は、イソブチレンを含有するカチオン重合性
モノマー、一般式(III):
【化2】 [式中、R1は芳香環基または置換もしくは非置換の脂
肪族炭化水素基を示す。R2、R3は同一または異なっ
て、水素原子、または置換もしくは非置換の1価の炭化
水素基を示す。ただしR1が脂肪族炭化水素の場合には
R2、R3は同時に水素原子ではない。式中、Xはハロゲ
ン原子、R4COO−基(R4は水素原子または炭素数1
〜5のアルキル基を示す)またはR5O−基(R5は水素
原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)を表す。
wは1以上8以下の整数である。]で表わされる化合
物、一般式(I) MXn (I) 〔式中、Mは金属原子を、nは2以上6以下の整数を示
す。Xはハロゲン原子または1価の炭化水素基を示し、
それぞれ同じでも異なってもよい。〕で表される触媒、
ドナー数が15〜50である電子供与体成分および反応
溶剤を−100℃以上0℃以下の温度で混合することに
より得ることが好ましい。
【0010】一般に、上記一般式(II)で表される化
合物による配位子交換反応を行う際には、少量のGOH
〔Gは水素原子または1価の炭化水素基〕で表される化
合物を触媒として用いることが可能であるが、具体的に
は例えばCH3OH、CH3CH2OH、(CH3)2CH
OHおよび微量の水等を用いることができる。なお、本
発明においては、非水系という言葉は、排水を発生しな
いということを意味するものであり、必ずしも全く水を
使用しないということではない。必要に応じて、触媒の
配位子交換反応を円滑に進行させるためにごく少量の水
を添加することもあるが、この場合、水は反応液中の酸
吸着能を有する吸着体に吸着されるため排水は発生しな
い。
【0011】また、本発明において、イソブチレン系重
合体の数平均分子量(Mn)は通常500〜30000
0であり、好ましくは1000〜50000である。M
nが500より小さい場合はイソブチレン系重合体特有
の優れた特徴が無くなり、また、300000より大き
くなると重合体が固体状になり、作業性が極端に悪くな
ってしまう。なお、イソブチレン系重合体の数平均分子
量(Mn)およびMw/Mn値は、ポリスチレンゲルカ
ラム〔昭和電工(株)製Shodex K−804 移
動相:クロロホルム〕を用いたGPCよりポリスチレン
換算値で求めた。
【0012】本発明において、上記一般式(I)で表わ
される触媒成分としては、ルイス酸として公知の金属錯
体であれば特に限定無く使用することができ、通常、T
iCl4、SnCl4、AlCl3、CH3CH2AlC
l2、(CH3CH2)2AlCl、VCl5、FeCl3、
BF3等を使用するがこれらに限定されるものではな
い。好ましいルイス酸としては、TiCl4、SnC
l4、AlCl3が挙げられる。また、本発明において、
ルイス酸は、通常イソブチレンを含有するカチオン重合
性モノマーに対して0.1〜100重量%の範囲で用い
るが、好ましい使用量は1〜30重量%の範囲である。
触媒成分であるルイス酸の使用量が0.1重量%未満の
場合、カチオン重合反応の収率が低下するという問題が
生じることがあり、また、100重量%より多く使用す
ることには何らメリットはない。
【0013】また、本発明において、上記一般式(I
I)で表わされる化合物としては、周期率表Ia、I
Ia、IIIbまたは、IVa族に属する金属原子を有す
る化合物であれば、特に限定なく使用することができる
が、通常、NaOH,KOH,LiOH,Ca(OH)
2,NaHCO3,NaOCH3,KOCH3,LiOCH
3,Ca(OCH3)2,Mg(OCH3)2,Al(OC
H3)3,Ti(OCH3)4,NaOCH2CH3,KOC
H2CH3,LiOCH2CH3,Ca(OCH2C
H3)2,Mg(OCH2CH3)2,Al(OCH2C
H3)3,Ti(OCH2CH3)4,NaOC(C
H3)3,KOC(CH3)3,LiOC(CH3)3,Na
OC(CH3)2CH2CH3,Al[OCH(CH3)2]
3、Be(OH)2、Mg(OH)2、Ba(OH)2、T
l(OH)3、Al(OH)3、Bi(OH)3、Sc
(OH)3、Fe(OH)2、Mn(OH)2等を使用す
る。その他、塩基性酸化物あるいは塩基性塩が使用さ
れ、塩基性酸化物の具体例としてはLi2O,Na2O、
K2O、MgO、CaO、BaO、Tl2O3、CrO、
MnO等を使用し、塩基性塩としては、Na2CO3、K
2CO3、MgCO3、CaCO3、BaCO3、KHC
O3、Mg(HCO3)2、Ca(HCO3)2等を使用す
るが、好ましいものとして、NaOCH3,KOCH3,
NaOH,KOH,NaOCH2CH3を挙げることがで
きる。
【0014】また、本発明において、一般式(II)で
表わされる化合物は、通常、上記一般式(I)で表わさ
れる触媒成分に対して0.1〜100倍モルの範囲で用
いるが、好ましい使用量は2〜20倍モルの範囲であ
る。一般式(II)で表わされる化合物の使用量が触媒
成分にたいして0.1倍モル未満の場合、重合体と触媒
との分離が困難になるという問題が生じることがあり、
また、100当量よりも多く使用することには何らメリ
ットがない。
【0015】また、本発明においては、通常、常圧また
は減圧下−100℃〜150℃、好ましくは、−100
〜0℃の温度で、1〜600分間、好ましくは、5分〜
120分で配位子交換反応を行う。また、本発明におい
ては、配位子交換後のルイス酸触媒の除去法としては、
触媒由来の金属錯体が固体の場合はろ過による方法が、
液体の場合は減圧留去による方法が好ましいが、特にこ
れらの方法に限定されるわけではなく、いかなる方法も
実施可能である。
【0016】また、本発明において、触媒を除去する際
に使用する、酸吸着能を有する吸着体としては、活性
炭、酸化チタン、Mg,Al及び/又はSiの少なくと
も1種を主成分として含有する化合物群等を使用する
が、Siを有する化合物にはケイ酸アルミニウム(シリ
カアルミナ)、モレキュラーシーブス(ゼオライト)、
シリカゲル、アルミナゲル、活性白土等がある。このう
ち好ましいものとしては、活性炭とケイ酸アルミニウム
が挙げられる。また、本発明において、酸吸着能を有す
る吸着体は、通常、上記一般式(I)で表わされる化合
物にたいして重量で0.2〜300倍の範囲で用いる
が、好ましい使用量は3〜100倍の範囲である。ま
た、吸着を行う際の温度は、通常、−100〜40℃
で、好ましくは−70〜25℃であり、反応時間は通常
1秒〜10時間、好ましくは、5分〜4時間である。
【0017】本発明において、イソブチレンを含有する
カチオン重合性モノマーとは、イソブチレンのみからな
るモノマーに限定されるものではなく、イソブチレンの
50重量%(以下単に(%))と記す)以下をイソブチ
レンと共重合し得るカチオン重合性モノマーで置換した
モノマーを意味する。イソブチレンと共重合し得るカチ
オン重合性モノマーとしては、例えば、炭素数3〜12
のオレフィン類、共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳
香族ビニル化合物類、ノルボルネン類、ビニルシラン類
などが挙げられる。これらの中でも炭素数3〜12のオ
レフィン類及び芳香族ビニル化合物類などが望ましい。
【0018】上記イソブチレンと共重合し得るカチオン
重合性モノマーとしては、通常、具体的には、プロペ
ン、1−ブテン、2 - ブテン、2 - メチル - 1- ブテ
ン、3 -メチル - 1 - ブテン、ペンテン、ヘキセン、
シクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、5 - エチリデ
ンノルボルネン、5 - プロピリデンノルボルネン、ブタ
ジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、ビニルカルバゾール、メトキシスチレン、エ
トキシスチレン、t−ブトキシスチレン、ヘキセニルオ
キシスチレン、スチレン、α - メチルスチレン、メチ
ルスチレン、ジメチルスチレン、クロロメチルスチレ
ン、クロロスチレン、インデン、β - ピネン、ビニル
トリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニ
ルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラ
ン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラ
ン、1、3ージビニルー1、1、3、3ーテトラメチル
ジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γーメタクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γーメタク
リロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等を使
用する。これらの中で、プロペン、1−ブテン、2 - ブ
テン、シクロペンタジエン、5 -エチリデンノルボルネ
ン、イソブチルビニルエーテル、メトキシスチレン、ス
チレン等が望ましい。これらイソブチレンと共重合し得
るカチオン重合性モノマーは、1種単独でイソブチレン
と併用しても良いし、2種以上で併用しても良い。ま
た、本発明において、例えばバッチ式でのイソブチレン
を含有するカチオン重合性モノマーの濃度は、通常0.
1〜10mol /lであるが、好ましくは 0.5〜6mol /
lである。
【0019】本発明においては、上記一般式(III)
で表される化合物としては、例えば一般式(IV): AYn (IV) [式中、Aは1〜4個の芳香環を有する基を、nは1以
上8以下の整数を示す。]Yは一般式(V):
【化3】 [式中、R6、R7は同一または異なる水素原子または炭
素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。Xはハロゲン
原子、R4COO−基(R4は水素原子または炭素数1〜
5のアルキル基を示す)またはR5Oー基(R5は水素原
子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)を表す。]
で表される化合物、一般式(VI): BZm (VI) [式中、Bは炭素数4〜40の置換あるいは非置換の炭
化水素基を示す。Zは第3級炭素原子に結合したハロゲ
ン原子、R8COO−基(R8は水素原子または炭素数1
〜5のアルキル基を示す)またはR9Oー基(R9は水素
原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)を表す。
mは1〜4の整数である。]で表される化合物及びαー
ハロスチレン単位を有するオリゴマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの化合物
は単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
【0020】一般式(IV)で表される化合物における
1〜4個の芳香環を有する基であるAは、縮合反応によ
り形成されたものでもよく、非縮合系のものでも良い。
このような芳香環を有する基としては、例えば、1〜6
価のフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラ
セン基、フェナンスレニル基、ピレニル基、Ph−(C
H2)l−Ph基(Phはフェニル基、lは1〜10の
整数)等が挙げられ、これらの芳香環を有する基は炭素
数1〜20の直鎖及び(または)分枝の脂肪族炭化水素
基や、水酸基、エーテル基、ビニル基などの官能基を有
する基で置換されていても良い。一般式(VI)で表さ
れる化合物としては、例えばビニル基、シリル基などの
Z以外の官能基を有するものを使用することもできる。
【0021】開始剤兼連鎖移動剤として用いることので
きるαーハロスチレン単位を有するオリゴマーとして
は、例えばαークロロスチレンのオリゴマーや、αーク
ロロスチレンとこれと共重合し得る単量体とを共重合さ
せたオリゴマー等が挙げられる。本発明において、一般
式(III)で表わされる化合物のうち、ハロゲン原
子、R4COO−基(R4は水素原子または炭素数1〜5
のアルキル基を示す)またはR5O−基(R5は水素原子ま
たは炭素数1〜5のアルキル基を示す)を2個以上有す
るもの、またはハロゲン原子、R4COO−基またはR5
O−基と他の反応性官能基とを有する化合物を開始剤兼
連鎖移動剤として用いると、生成する重合体の官能化度
を高くできるので非常に有効である。
【0022】上記一般式(III)で表わされる化合物
としては、通常、具体的に例えば、
【化4】 [式中、Xはハロゲン原子を表わす。]
【化5】 [式中、Xはハロゲン原子、R4COO−基(R4は水素
原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)またはR
5O−基(R5は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す)を表わす。]あるいはαークロロスチレンの
オリゴマー等を使用するが、これらに限定されるもので
はない。これらの化合物の中で好ましいものとしては、
【化6】
【化7】 のような化合物や、
【化8】
【化9】 のようなCH3COO−基含有化合物や、
【化10】のようなCH3O−基含有化合物が挙げられ
る。これらの化合物は、開始剤兼連鎖移動剤として使用
される成分であり、本発明においては、1種または2種
以上混合して用いられる。また、これらの化合物の使用
量を調節することにより、得られるイソブチレン系重合
体の数平均分子量を任意に設定することができる。
【0023】本発明において、上記一般式(III)で
表わされる化合物の使用量は、通常、イソブチレンを含
有するカチオン重合性モノマーの0.01〜20重量%
の範囲であり好ましくは0.1〜10重量%の範囲であ
る。
【0024】また、本発明において、電子供与体成分と
しては、そのドナー数が15〜50のものもあれば、従
来公知のものを広く使用できる。好ましい電子供与体成
分としては、例えばピリジン類、アミン類、アミド類、
またはスルホキシド類を挙げることができるが、これら
に限定されるものではない。
【0025】本発明において、電子供与体成分として、
通常、具体的には、2、6ージーtーブチルピリジン、
2ーtーブチルピリジン、2、4、6ートリメチルピリ
ジン、2、6ージメチルピリジン、2ーメチルピリジ
ン、ピリジン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルアミン、
N、Nージメチルアニリン、N、Nージメチルホルムアミ
ド、N、Nージメチルアセトアミド、N、Nージエチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、
酢酸メチル、酢酸エチル、りん酸トリメチル、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド等が使用できるが、好ましいもの
として、2、6ージーtーブチルピリジン、2、6ージ
メチルピリジン、2ーメチルピリジン、ピリジン、ジエ
チルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、、
N、Nージメチルホルムアミド、N、Nージメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシドを挙げることができる。さ
らに好ましいものとしては、ピコリン類を挙げることが
できるが、これらの中でも、ドナー数が比較的低いにも
かかわらず添加効果が顕著である2ーメチルピリジンが
特に好ましい。また、本発明において、電子供与体成分
は、通常、一般式(III)で表わされる化合物に対し
て0.01〜10倍モルの範囲で用いるが、好ましく
は、0.1〜2倍モルの範囲である。
【0026】本発明において、反応溶剤としては、例え
ばハロゲン化炭化水素、脂肪族または芳香族炭化水素等
を用いることができ、ハロゲン化炭化水素としては通
常、塩化メチル、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1ークロロプロパン、1
ークロロー2ーメチルプロパン、1ークロロブタン、1
ークロロー2ーメチルブタン、1ークロロペンタン、1
ークロロヘキサン、1ークロロー2ーメチルヘキサン等
が挙げられる。また、脂肪族または芳香族系炭化水素と
しては、通常、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキ
サン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げ
られる。また、混合溶剤としては、塩化メチレン/ヘキ
サン、1,2−ジクロロエタン/ヘキサン、1ークロロ
プロパン/ヘキサン、1ークロロブタン/ヘキサン、1
ークロロペンタン/ヘキサン混合溶液など、種々の組み
合わせのものを使用できる。
【0027】本発明において、重合反応を実施するに際
しては、特に制限はなく従来の重合方法を広く適用でき
る。例えば、上記イソブチレンを含有するカチオン重
合性モノマー、上記一般式(III)で表わされる化
合物、ルイス酸、電子供与体成分のうち、イソブ
チレンを含有するカチオン重合性モノマーを含有する溶
液中にルイス酸を含有する溶液を加えるというバッチ
法でも、ルイス酸を含有する溶液中にイソブチレン
を含有するカチオン重合性モノマーを含有する溶液を連
続的に加えて行くというセミバッチ法でも、全成分を連
続的に仕込みながら反応させ、さらに反応生成物が取り
出せる連続法でもよい。
【0028】また、本発明において、上記一般式(I)
で表される触媒の配位子交換反応とともに、末端の脱H
Cl反応を行う場合も、上記一般式(II)で表わされ
る化合物であれば、特に制限なく用いることができる
が、好ましいものとしては、NaOH,KOH,LiO
H,Ca(OH)2,NaHCO3,NaOCH3,KO
CH3,LiOCH3,Ca(OCH3)2,NaOCH2
CH3,KOCH2CH3,LiOCH2CH3,NaOC
(CH3)3,KOC(CH3)3,LiOC(CH3)3,
NaOC(CH3)2CH2CH3,Al[OCH(C
H3)2]3を挙げることができる。
【0029】また、本発明において、上記一般式(I)
で表される触媒の配位子交換反応とともに、末端の脱H
Cl反応を行う場合は脱HCl反応を減圧下で行うこと
が好ましい。脱HCl反応は通常700mmHg以下で
行うが、20mmHg以下で行うことが好ましく、1m
mHg以下で行うことがさらに好ましい。すでに、常圧
でNaOCH3やKOC(CH3)3等を使用する、テレ
ケリックな不飽和基を有するイソブチレン系重合体の製
造方法は公知であるが、常圧での反応の場合には実際に
は反応速度が遅く、特に100℃以下の温度では反応完
結までに20〜30時間程度かかってしまうという問題
点があった〔米国特許第4316973号明細書および
特開平1−261405号明細書記載の実施例参照〕。
そこで、本発明者らが鋭意検討をおこなったところ、反
応系を減圧にすることにより脱HCl反応を加速できる
ことが明らかになった。末端の脱HCl反応は、反応機
構的にはE2反応であり、さらにこの脱離反応は非可逆
反応であると考えられるため、常識的には減圧により反
応が加速されるとは考えにくく予期せぬ効果が現れたと
いえる。脱HCl反応を行う場合の反応温度は、通常、
30〜300℃であるが、より好ましくは60〜200
℃であり、できれば無溶剤系で攪拌しながら反応を行う
のが好ましい。
【0030】
【実施例】次に実施例により本発明をよりいっそう明ら
かにするが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。 イソブチレン系重合体の構造解析 実施例で得られたイソブチレン系重合体の構造を、1H
−NMRスペクトル測定、およびGPC分析を行うこと
により決定した。以下に、測定機器名および測定条件を
示す。1 H−NMRスペクトル(300MHz)Varian
社製 Gemini−300 (重アセトン/四塩化炭素溶液中で測定した) GPC分析(システム)Waters社製システム (ポンプ600E、示差屈折計401等) (カラム)昭和電工(製) Shodex−804(ポ
リスチレンゲル) (移動相 クロロホルム、数平均分子量等はポリスチレ
ン換算値)
【0031】実施例1 マグネチックスターラーを入れた200ミリリットルの
耐圧ガラス製容器に、三方コックを取付け、容器内を窒
素置換した後、注射器を用いて容器中に塩化メチレン
(モレキュラーシーブス3Aとともに1夜間以上放置す
ることにより乾燥したもの)59mlおよびヘキサン
(モレキュラーシーブス3Aとともに1夜間以上放置す
ることにより乾燥したもの)37ml、1,4−ビス
(α−クロロイソプロピル)ベンゼン〔p−DCC〕
(0.6mmol)0.139gを加えた。次に、イソ
ブチレンモノマー8ml(96mmol)が入っている
ニードルバルブ付き耐圧ガラス製液化ガス採取管を、三
方コックに接続し、重合容器を−70℃のドライアイス
/エタノールバス中につけて冷却した後、真空ポンプを
用いて容器内を減圧にした。ニードルバルブを開け、イ
ソブチレンモノマーを液化ガス採取管から重合容器内に
導入した後、三方コックの一方から窒素を導入すること
により容器内を常圧に戻した。さらに2−メチルピリジ
ン(0.12mmol)11.2μlの塩化メチレン溶
液1mlを重合容器内に加えた後、−70℃のモノマー
溶液のスターラーによる攪拌を開始した。次に、四塩化
チタン(3mmol)0.33mlの塩化メチレン溶液
3mlを、注射器を用いて重合溶液中に加えてカチオン
重合反応を開始させた後、−70℃で60分間カチオン
重合反応をおこなった。その後、ナトリウムメトキシド
(30mmol)1.62gのメタノール溶液(ナトリ
ウムメトキシド含量28%)5.8gを−70℃の重合
体溶液中に加えてから、重合容器をドライアイス/エタ
ノールバスから取り出し、湯浴につけることにより重合
体溶液の温度を40℃とした。それから、重合体溶液を
300mlのナスフラスコに移し、揮発分を100℃、
減圧下(1mmHg以下)で2時間かけてエバポレータ
ーを用いて留去した後、ナスフラスコ中にヘキサン20
0mlを加えてイソブチレン系重合体を溶解させ、桐山
ロート用ろ紙(No.4,保留粒子1ミクロン)を用い
て吸引ろ過した後、揮発分を留去することにより、無色
透明のイソブチレン系重合体6.1gを得た。得られた
重合体の特性を表1に示す。また、今回さらに、重合体
中に混入していると考えられるTiおよびNaの定量を
おこなった。分析結果を表1に併せて示す。
【0032】実施例2 メカニカルスターラーおよび三方コックを取り付けた1
Lのセパラブルフラスコ中に、p−DCC(7.14mmol)
1.65gを加えてから、容器内を窒素置換した後、シ
リンジを用いて塩化メチレン(モレキュラーシーブス3
Aとともに1夜間以上放置して乾燥したもの)83ml
およびヘキサン(モレキュラーシーブス3Aとともに1
夜間以上放置して乾燥したもの)174mlを加えた。
次に、イソブチレンモノマー85.5mlが入っている
ニードルバルブ付き耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方
コックに接続し、重合容器を−75℃のドライアイス/
エタノールバスにつけて冷却した後、真空ポンプを用い
て容器内を減圧にした。ニードルバルブを開け、イソブ
チレンモノマーを液化ガス採取管から重合容器内に導入
した後、三方コックの一方から窒素を導入することによ
り容器内を常圧に戻した。さらにα−ピコリン〔2−メ
チルピリジン〕(1.43mmol)0.133gを1mlの塩
化メチレンで希釈した溶液を重合容器内に加えた後、−
75℃のモノマー溶液をメカニカルスターラーにより攪
拌した。次に、四塩化チタン(9.52mmol)1.04ml
を塩化メチレン12mlで希釈した溶液をシリンジで重
合容器内に加えた後、−75℃で60分間重合反応をお
こなった。その後、メタノール(114mmol)8.5ml
およびナトリウムメトキシド(100.0mmol)5.39g
を−75℃のポリイソブチレン溶液中に加えて攪拌して
から、重合容器をドライアイス/エタノールバスから取
り出し、湯浴につけることによりPIB溶液の温度を約
40℃とした。それから、容器を50℃のオイルバスに
つけ、100℃まで徐々に昇温しながら、常圧および減
圧で揮発分を留去した後、容器内に残ったPIBと白色
粉末の混合物をメカニカルスターラーを用いて、100
℃、減圧系(真空ポンプ使用,1mmHg以下)で、6
0分間加熱攪拌した。容器内にヘキサン500mlを加
えてPIBを溶解してから、桐山ろ紙を用いて固形分を
ろ別した後ヘキサンを留去して、イソプロペニル基末端
PIB57.4gを得た。得られた重合体の特性を表1
に併せて示す。
【表1】 表1の結果より、実施例1、2で得られたイソブチレン
系重合体には、TiやNaはほとんど含有されておら
ず、不純物をほとんど含まない高純度な重合体が得られ
たことが明らかになった。また、表1より、実施例1お
よび2の方法は、イソプロペニル基を末端に有するイソ
ブチレン系重合体の有効な製造法であることも明らかで
ある。
【0033】予備検討1 金属酸化物の吸水量測定 良く乾燥させたスリ付き三角フラスコに酸化チタン1.
00g(和光純薬製)を秤量した。これに塩化メチレン
/n−ヘキサン(体積比4/6)の混合溶剤91.6g
(100mL)と所定量の水を加え、室温で1時間攪拌
を行った。スラリーをNo.4の桐山濾紙で吸引濾過
し、濾液中に遊離した水をカールフィーッシャー水分計
により測定した。空気中の水分、酸化チタンに予め吸着
されていた水分、混合溶剤中の水分はそれぞれ空試験を
行って定量し、濾液中の水分は実測値からこれらの水分
を差し引いて求めた。結果は表2に示した通りである。
酸化チタンは自重の1.5倍までの水分であれば濾液は
二相分離せず、水は有機相に溶解していることがわかっ
た。
【表2】 表2 金属酸化物の吸水量測定 酸化チタン量 水の添加量 水/酸化チタン比 濾液中の水分 濾液 (mg) (mg) (モル/モル) (ppm) 状況 984.1 505.9 2.28 225 − 994.0 756.0 3.38 226 − 994.0 1006.0 4.49 244 − 994.0 1506.0 6.72 214 − 991.5 2008.5 8.99 355 + 991.5 2508.5 11.23 435 + 1051.0 3009.0 12.71 441 + 1011.3 4008.7 17.59 448 + 994.0 5006.0 22.35 415 + 1001.4 7008.6 31.07 451 + 注)−;濾液は均一 +;濾液は水相と有機相の二相に分離
【0034】製造例1 重合体溶液の製造(1) メカニカルスターラーを備えた耐圧容器を十分に乾燥・
窒素置換した後、モレキュラーシーブズ3Aで予め脱水
した塩化メチレン112mL、n−ヘキサン173m
L、p−DCC0.289g、α−ピコリン0.047
gを仕込んだ。容器を−70℃に冷却してイソブチレン
モノマー28mLをここに移送した。三方コックを通じ
て窒素を少量流しながら乾燥したシリンジにより四塩化
チタン6.83g(36ミリモル)を加え、重合を開始
した。1時間そのままの温度で攪拌を続けた後1,9−
デカジエン9.96gを加え、さらに4時間攪拌を続け
てポリイソブチレンの末端にビニル結合を導入した。本
製造例で得られた重合体溶液を、以降重合体溶液1と記
す。
【0035】実施例3 ナス型フラスコに4.90規定のナトリウムメトキシド
メタノール溶液32.4mL(159ミリモル)を入
れ、ここに−70℃の重合体溶液1をゆっくり投入し
た。内容物の温度が室温に戻るまで30分間攪拌した
後、100℃のオイルバスにフラスコを置き溶剤を減圧
留去した。15分後フラスコをエバポレーターから取り
外し、50mLのn−ヘキサンで2回内容物を洗浄して
重合体を溶解させた。重合体溶液を含むスラリーをN
o.4の桐山濾紙で吸引濾過し、透明な濾液を130℃
のオイルバスで1時間減圧して重合体18.8gを単離
した。得られたポリイソブチレンのGPC、NMR分析
値は表3の通りであった。併せて重合体中のナトリウム
を原子吸光法、チタンをICP法で定量した結果も示
す。
【表3】 表3 Mn Mw/Mn Fn(v) ナトリウム チタン 16200 1.13 1.90 ND ND *表中Mn、Mw/MnはそれぞれGPCにより標準ポ
リスチレン換算で求めた数平均分子量、分子量分布、F
n(v)はGPCとNMRの結果を総合して求めた1分
子当りのビニル基の数を示す。NDはナトリウム、チタ
ンのそれぞれの定量限界10ppm以下であったことを
示す。以下同様。
【0036】実施例4 11.78g(159ミリモル)の水酸化カルシウムと
3.0gの水をフラスコに入れ、ここに−70℃の重合
体溶液1を投入した。室温で3時間攪拌し、スラリー状
の内容物をNo.4の桐山濾紙で吸引濾過した。得られ
た濾液に珪酸アルミニウム1gを加えてさらに室温で3
時間攪拌を行い、再度No.4の桐山濾紙で吸引濾過し
た。以後実施例3と同様に減圧留去を行い、重合体を単
離した。ここで得られた重合体を以降重合体2と記す。
重合体2のGPC、NMR分析結果とナトリウム、チタ
ンの定量結果を表4に示す。
【0037】実施例5 水酸化カルシウムの代りに8.59gのナトリウムメト
キシド粉末を用いた以外は実施例4と同様の操作を行
い、重合体を単離した。 得られた結果を表4に示す。
【0038】実施例6 水酸化カルシウムの代りに13.36gの炭酸水素ナト
リウム粉末を用いた以外は実施例4と同様の操作を行
い、重合体を単離した。得られた結果を表4に示す。
【表4】 表4 固体塩基種 Mn Mw/Mn Fn(v) ナトリウム チタン Ca(OH)2 16900 1.16 1.80 ND ND NaOCH3 16800 1.16 1.83 ND ND NaHCO3 16300 1.17 1.44 ND ND
【0039】比較例1 −70℃の重合体溶液1を300mLの水に投入し触媒
を失活させた。水相をデカンテーションにより除き、有
機相を廃水の電気伝導度が一定になるまで300mLの
イオン交換水で繰り返し洗浄したところ、3回の洗浄が
必要であった。塩化メチレンとn−ヘキサンを飽和濃度
含む廃水1200mLが発生した。以後実施例3と同様
に減圧留去を行い、重合体を単離した。分析結果を表5
に示した。
【表5】 表5 水による失活実験 Mn Mw/Mn Fn(v) ナトリウム チタン 16500 1.15 1.82 ND ND
【0040】比較例2 重合体溶液1を45℃のバスに入れて加熱し、塩化メチ
レンの留去を行った。加熱中塩化水素の発生が認めら
れ、金属容器(材質:SUS316L)の気相部に甚大
な腐食が生じた。留出が止まった時点で内容物を300
mLの水に投入し、さらに3回の水洗を繰り返した。以
後実施例3と同様に減圧留去を行い、重合体を単離し
た。分析結果を表6に示した。
【表6】 表6 触媒失活前にハロゲン化炭化水素を除く実験 Mn Mw/Mn Fn(v) ナトリウム チタン 9500 3.49 0.92 ND ND
【0041】予備検討2 吸着剤種の選定実験 三角フラスコにスターラーチップと所定量の吸着剤を入
れ窒素置換を行った。塩化メチレン100mLを加えて
吸着剤を分散させた後、乾燥したシリンジにより四塩化
チタンを加えて1時間室温で攪拌した。各溶液30mL
を抜き取って分液ロートに移し、同体積のイオン交換水
で3回洗浄した。洗浄後の廃液を全て加え合わせ、イオ
ン交換水を追加して総量を1000mLにした。予め較
正を行ったpHメーターを用いて、この廃水のpHを測
定した。結果は表7に示した通りで、活性炭と珪酸アル
ミニウムが酸の吸着能が高いことがわかった。
【表7】 表7 吸着剤種の選定実験 吸着剤種 吸着剤量(g) 四塩化チタン量(g) 廃水pH なし 0 1.155 1.97 活性炭 31.2 0.980 4.60 酸化アルミナ 36.0 1.533 1.88 セライト 17.9 1.390 1.81 モレキュラーシーフ゛ス゛3A 20.1 0.803 1.98 珪酸アルミニウム 7.0 0.921 3.82
【0042】製造例2 重合体溶液の製造(2) メカニカルスターラーを備えた500mL耐圧容器を十
分に乾燥・窒素置換した後、モレキュラーシーブズ3A
で予め脱水した塩化メチレン187mL、n−ヘキサン
125mL、p−DCC0.578g、α−ピコリン
0.047gを仕込んだ。容器を−50℃に冷却し、別
容器に計量したイソブチレンモノマー28mLをここに
移送した。三方コックを通じて窒素ガスを少量ずつ流し
ながら、乾燥したシリンジを用いて四塩化チタン2.3
7gを加え重合を開始した。2時間そのままの状態で攪
拌を続け、反応を完結させ重合体溶液を得た。本製造例
で得られた重合体溶液を、以降重合体溶液2と記す。
【0043】実施例7 窒素ライン、スターラーチップ、精留管を備えた乾燥フ
ラスコ3つを用意し、−50℃に保たれた重合体溶液2
を40gずつ分配した。引き続き活性炭(和光純薬製、
微粉)0.1g,0.5g,2.6gをそれぞれのフラ
スコに入れ、そのままの状態で1時間攪拌を行った。フ
ラスコを45℃のオイルバス中に置いて塩化メチレンを
精留により留去し、固形分を吸引濾過により除き内容物
を分液ロートに移した。有機層を20mLのイオン交換
水で3回洗浄した後、120℃の温度で1時間減圧蒸留
を行い、イソブチレン系重合体を得た。得られたイソブ
チレン系重合体のGPC、NMR分析値は表8の通りで
あった。但しFnは1分子当りに換算した官能基の数を
示す。併せて廃水分析の結果も表8に示した。
【表8】 表8 活性炭を吸着剤に用いた実験 活性炭量(g) Mn Mw/Mn Fn(iso) Fn(inn) DCM 2.6 8100 1.24 0.11 0 ND 0.5 9100 1.20 0.19 0.11 ND 0.1 7700 1.43 0.15 0 ND *表中Mn、 Mw/Mn はそれぞれGPCによって得られた
数平均分子量、分子量分布を、Fn(iso)、 Fn(inn) はそ
れぞれ1分子当たりのイソプロペニル基、2ーメチルー
1ープロペニル基の数を、DCMは廃水中の塩化メチレン
量を表す。
【0044】実施例8 活性炭の代わりに珪酸アルミニウム0.1g,0.5
g,2.6gを用いた以外は実施例7と同様の操作を行
い、イソブチレン系重合体を得た。得られた結果を表9
に示した。
【表9】 表9 珪酸アルミニウムを吸着剤に用いた実験 珪酸アルミニウム量(g) Mn Mw/Mn Fn(iso) Fn(inn) DCM 2.6 9500 1.22 0 0 ND 0.5 9400 1.20 0.09 0 ND 0.1 8600 1.22 0.49 0.10 ND
【0045】比較例3 吸着剤を用いなかった以外は実施例7と同様の操作を行
いイソブチレン系重合体を得た。得られた結果を表10
に示した。
【表10】 表10 吸着剤を用いない比較実験(1) 吸着剤量(g) Mn Mw/Mn Fn(iso) Fn(inn) DCM 0 7100 1.61 0.61 0 .94 ND
【0046】比較例4 40gの重合体溶液2を激しく攪拌しながら、氷冷した
メタノール100gに投入した。溶剤をデカンテーショ
ンにて除き、白い沈澱物を30mLのn−ヘキサンに再
溶解した。得られた有機層をイオン交換水で3回洗浄
し、以降は実施例7と同様にしてイソブチレン系重合体
を得た。得られた結果を表11に示した。
【表11】 表11 吸着剤を用いない比較実験(2) Mn Mw/Mn Fn(iso) Fn(inn) 8700 1.29 0 0 表11に示した冷メタノール再沈法は実験室的な単離方
法で、最も副反応の少ない標品が得られるが精製が困難
な混合溶剤が生じる。本系の重合物では重合体末端は第
三級炭素−塩素結合であることがわかっており、表11
のFn(iso)、 Fn(inn)がそれぞれ0であるということは
末端の異性化が起こっていないことを示す。表10に示
した吸着剤を用いない方法では、末端の異性化が進行す
ると同時に分子量分布が大きくなり望ましくない副反応
が生じていることがわかる。表8、9を比較すると吸着
剤の使用量が少ない場合、結果が吸着剤を使用しない場
合に近づいていくことがわかる。表8、9の結果では塩
化メチレンが水洗前に除かれているため、廃水中の塩化
メチレンは検出できなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明の方法は、従来の技術に比べて、
イソブチレン系モノマーの重合溶剤として、塩化メチレ
ン等のハロゲン化物を用いた場合でも、ハロゲン化物を
溶解した排水を排出せず、プロセス的には、水洗工程を
省くことが可能であり、配位子交換反応と同時に末端の
脱HCl反応を行うことにより、テレケリックな不飽和
基を有するイソブチレン系重合体を、中間体であるクロ
ル基を末端に有する重合体を単離する必要なく、容易に
得ることができ、重合体末端の脱HCl反応を減圧下で
行うことにより、反応を加速することが可能となるとい
う優れた効果がある。
【10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 勉 兵庫県加古川市平岡町土山65−6 (72)発明者 野田 浩二 神奈川県横浜市港北区小机町178 (72)発明者 石動 正和 京都府京都市北区小山堀池町28−16 (72)発明者 和地 俊 兵庫県高砂市西畑3−2−2

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): MXn (I) 〔式中、Mは金属原子を、nは2以上6以下の整数を示
    す。Xはハロゲン原子または1価の炭化水素基を示し、
    それぞれ同じでも異なってもよい。〕で表される触媒を
    使用するカチオン重合反応において、重合後触媒の配位
    子交換反応をおこなった後に一般式(I)中のMを含有
    する成分を非水系で除去することを特徴とするイソブチ
    レン系重合体の単離方法
  2. 【請求項2】 触媒成分が、TiCl4、SnCl4、A
    lCl3、CH3CH2AlCl2、(CH3CH2)2Al
    Cl、VCl5、FeCl3、BF3であることを特徴と
    する請求項1に記載のイソブチレン系重合体の単離方法
  3. 【請求項3】 配位子交換反応を、一般式(II): Q(OR)m (II) 〔式中、Qは周期率表Ia、IIa、IIIbまたは、I
    Va族に属する金属原子を、mは1以上6以下の整数を
    示す。Rは水素原子または1価の有機基を示し、mが2
    以上の場合、m個のRはそれぞれ同じでも異なっていて
    もよい。〕で表わされる化合物を添加して行うことを特
    徴とする請求項1、2に記載のテレケリックなイソブチ
    レン系重合体の単離方法
  4. 【請求項4】 酸吸着能を有する吸着体を用いて触媒を
    非水系で除去することを特徴とする請求項1〜3に記載
    のテレケリックなイソブチレン系重合体の単離方法
  5. 【請求項5】 一般式(I) MXn (I) 〔式中、Mは金属原子を、nは2以上6以下の整数を示
    す。Xはハロゲン原子または1価の炭化水素基を示し、
    それぞれ同じでも異なってもよい。〕で表される触媒を
    使用するカチオン重合反応後、上記一般式(II) Q(OR)m (II) 〔式中、Qは周期率表Ia、IIa、IIIbまたは、I
    Va族に属する金属原子を、mは1以上6以下の整数を
    示す。Rは水素原子または1価の有機基を示し、mが2
    以上の場合、m個のRはそれぞれ同じでも異なっていて
    もよい。〕で表わされる化合物を添加することにより、
    重合体末端の脱HCl反応および触媒の配位子交換反応
    を行った後、一般式(I)中のMを含有する成分を非水
    系で除去することを特徴とするテレケリックな不飽和基
    を有するイソブチレン系重合体の単離方法
  6. 【請求項6】 一般式(II)の化合物が、NaOH,
    KOH,LiOH,Ca(OH)2,NaHCO3,Na
    OCH3,KOCH3,LiOCH3,Ca(OC
    H3)2,Mg(OCH3)2,Al(OCH3)3,Ti
    (OCH3)4,NaOCH2CH3,KOCH2CH3,L
    iOCH2CH3,Ca(OCH2CH3)2,Mg(OC
    H2CH3)2,Al(OCH2CH3)3,Ti(OCH2
    CH3)4,NaOC(CH3)3,KOC(CH3)3,L
    iOC(CH3)3,NaOC(CH3)2CH2CH3,A
    l[OCH(CH3)2]3より選ばれる1種あるいは複
    数の化合物であることを特徴とする請求項3または5記
    載のテレケリックなイソブチレン系重合体の単離方法
  7. 【請求項7】 重合体末端の脱HCl反応を減圧条件下
    で行うことを特徴とする請求項5または6に記載のテレ
    ケリックな不飽和基を有するイソブチレン系重合体の単
    離方法
  8. 【請求項8】 イソブチレンを含有するカチオン重合性
    モノマー、一般式(III) 【化1】 [式中、R1は芳香環基または置換もしくは非置換の脂
    肪族炭化水素基を示す。R2、R3は同一または異なっ
    て、水素原子、または置換もしくは非置換の1価の炭化
    水素基を示す。ただしR1が脂肪族炭化水素の場合には
    R2、R3は同時に水素原子ではない。式中、Xはハロゲ
    ン原子、R4COO−基(R4は水素原子または炭素数1
    〜5のアルキル基を示す)またはR5O−基(R5は水素
    原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)を表す。
    wは1以上8以下の整数である。]で表わされる化合
    物、一般式(I) MXn (I) 〔式中、Mは金属原子を、nは2以上6以下の整数を示
    す。Xはハロゲン原子または1価の炭化水素基を示し、
    それぞれ同じでも異なってもよい。〕で表される触媒、
    ドナー数が15〜50である電子供与体成分および反応
    溶剤を、−100℃以上0℃以下の温度で混合すること
    によりイソブチレン系重合体を製造することを特徴とす
    る請求項1、2、4、6または7に記載のイソブチレン
    系重合体の単離方法
  9. 【請求項9】 反応溶剤がハロゲン化炭化水素、脂肪族
    炭化水素または芳香族炭化水素あるいはそれらの混合溶
    剤であることを特徴とする請求項1、2、4、6、7ま
    たは8に記載のイソブチレン系重合体の単離方法
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