JPH088983B2 - 放電洗浄装置および放電洗浄方法 - Google Patents
放電洗浄装置および放電洗浄方法Info
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- JPH088983B2 JPH088983B2 JP63241121A JP24112188A JPH088983B2 JP H088983 B2 JPH088983 B2 JP H088983B2 JP 63241121 A JP63241121 A JP 63241121A JP 24112188 A JP24112188 A JP 24112188A JP H088983 B2 JPH088983 B2 JP H088983B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、真空容器や部品の吸着ガスを除去するのに
好適な放電洗浄装置に関する。
好適な放電洗浄装置に関する。
従来の放電洗浄装置は、例えば特公昭58−33009号に
記載されているように、放電の開始,放電中の電流,電
圧の制御,放電の停止など、すべて人がついて操作しな
ければならないか、もしくは、特開昭62−160138号に記
載されているように、リレーを用いた電気制御回路で放
電を自動制御しているものは示されているが、インター
ロツク機能がないため、常時、作業者が監視し、異常の
発生時に備えなければならなかつた。また各電源の制御
手順にはふれられていなかつた。
記載されているように、放電の開始,放電中の電流,電
圧の制御,放電の停止など、すべて人がついて操作しな
ければならないか、もしくは、特開昭62−160138号に記
載されているように、リレーを用いた電気制御回路で放
電を自動制御しているものは示されているが、インター
ロツク機能がないため、常時、作業者が監視し、異常の
発生時に備えなければならなかつた。また各電源の制御
手順にはふれられていなかつた。
放電洗浄中の各電流,電圧値は、被洗浄物の表面状態
の変化などによって、刻々と変化する。今までは、これ
を作業者のノウハウにより、微調整しながら行つてお
り、自動化にあたつての制御法が問題であつた。
の変化などによって、刻々と変化する。今までは、これ
を作業者のノウハウにより、微調整しながら行つてお
り、自動化にあたつての制御法が問題であつた。
さらに、インターロツク機能については考慮されてお
らず、安全性に欠けるため、数時間の放電中、常時監視
者が必要とされて非能率的であつた。
らず、安全性に欠けるため、数時間の放電中、常時監視
者が必要とされて非能率的であつた。
また、被洗浄物の形状などによつては、放電の広がら
ない部分が生じてしまい、充分な洗浄(吸着ガスの除
去)ができないことがあつた。
ない部分が生じてしまい、充分な洗浄(吸着ガスの除
去)ができないことがあつた。
本発明の目的は、放電洗浄処理を自動化すると共に、
安全性にすぐれた放電洗浄装置を提供することにある。
安全性にすぐれた放電洗浄装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、陰極とこの陰極を覆うよ
うに設けられた陽極と、この陰極と陽極とを収納する真
空容器と、前記陰極を加熱する陰極加熱電源と、前記陽
極に電圧を印加する陽極電源と、この陰極加熱電源と陽
極電源の電流電圧を制御する制御装置とを備えた放電洗
浄装置において、前記制御装置は、前記陰極に通電後順
次昇圧し、陰極の電圧が所定電圧に達するとこの陰極の
電圧が一定値になるように定電圧制御し、陰極の電圧が
定電圧制御に移行したら前記陽極に通電し所定電圧以上
にする制御手段を有するとともに、この放電装置に異常
が発生したときに放電を実質的に停止状態にするインタ
ーロック装置を備えたものである。また、上記目的を達
成するために、被洗浄物を真空中で放電洗浄する放電洗
浄方法は、被洗浄物の内部を真空引きするステップと、
該被洗浄物内部の圧力が所定圧力以下に達したら、被洗
浄物内部に収納した陰極を加熱する陰極加熱電源に通電
しその電圧を徐々に昇圧するステップと、この陰極加熱
電源の電圧が所定値に達したら、この電圧を一定に制御
するステップと、前記陰極加熱電源が所定値に達した
ら、前記被洗浄物内に収納された陽極に通電しその電圧
を徐々に昇圧させるステップと、陽極電圧が所定値に達
したらこの陽極電圧を一定に制御するステップとを備え
たものである。
うに設けられた陽極と、この陰極と陽極とを収納する真
空容器と、前記陰極を加熱する陰極加熱電源と、前記陽
極に電圧を印加する陽極電源と、この陰極加熱電源と陽
極電源の電流電圧を制御する制御装置とを備えた放電洗
浄装置において、前記制御装置は、前記陰極に通電後順
次昇圧し、陰極の電圧が所定電圧に達するとこの陰極の
電圧が一定値になるように定電圧制御し、陰極の電圧が
定電圧制御に移行したら前記陽極に通電し所定電圧以上
にする制御手段を有するとともに、この放電装置に異常
が発生したときに放電を実質的に停止状態にするインタ
ーロック装置を備えたものである。また、上記目的を達
成するために、被洗浄物を真空中で放電洗浄する放電洗
浄方法は、被洗浄物の内部を真空引きするステップと、
該被洗浄物内部の圧力が所定圧力以下に達したら、被洗
浄物内部に収納した陰極を加熱する陰極加熱電源に通電
しその電圧を徐々に昇圧するステップと、この陰極加熱
電源の電圧が所定値に達したら、この電圧を一定に制御
するステップと、前記陰極加熱電源が所定値に達した
ら、前記被洗浄物内に収納された陽極に通電しその電圧
を徐々に昇圧させるステップと、陽極電圧が所定値に達
したらこの陽極電圧を一定に制御するステップとを備え
たものである。
陰極電圧を陽極より先に印加するので、放電の制御が
容易になる。そして、陰極電圧を徐々に昇圧させた後、
陰極電圧に対して定電圧制御するので、印加電圧に応じ
て上昇する陰極を形成するフィラメントの温度の過度の
上昇を防止できるとともに、フィラメントの蒸発を極力
抑えることができる。さらに、陽極電圧を所定値以上に
し、フィラメント温度、すなわち陰極電圧を所定値に保
つので、放電発生率を100%に近付けることができる。
これにより、放電を安定して生じさせるとともに、放電
洗浄を効果的に行うことができる。そして、放電洗浄装
置が上記陽極電圧および陰極電圧の制御を行う制御装置
を備えているので、放電の特性、及び放電条件と洗浄効
果の関係を把握して最も適した制御が行われ、自動運転
によって、確実に望む放電が発生し、高い洗浄の効果が
得られる放電洗浄が実現される。
容易になる。そして、陰極電圧を徐々に昇圧させた後、
陰極電圧に対して定電圧制御するので、印加電圧に応じ
て上昇する陰極を形成するフィラメントの温度の過度の
上昇を防止できるとともに、フィラメントの蒸発を極力
抑えることができる。さらに、陽極電圧を所定値以上に
し、フィラメント温度、すなわち陰極電圧を所定値に保
つので、放電発生率を100%に近付けることができる。
これにより、放電を安定して生じさせるとともに、放電
洗浄を効果的に行うことができる。そして、放電洗浄装
置が上記陽極電圧および陰極電圧の制御を行う制御装置
を備えているので、放電の特性、及び放電条件と洗浄効
果の関係を把握して最も適した制御が行われ、自動運転
によって、確実に望む放電が発生し、高い洗浄の効果が
得られる放電洗浄が実現される。
このため、作業者に、高度の知識や経験を必要としな
い。
い。
さらに、インターロック機能をそなえているため安全
であり、常時、作業者が監視する必要がなく、能率良く
作業が行える。
であり、常時、作業者が監視する必要がなく、能率良く
作業が行える。
以下、本発明の一実施例を第1図にもとづき説明す
る。放電洗浄を行う真空容器8は排気口9より真空ポン
プで排気し、圧力は真空計7で測定している。放電のた
めの電極は、陰極1と陽極2から成る。陰極1は陰極加
熱電源3につながり、これによつて加熱される。陽極2
は抵抗器5を通して陽極電源4につながり、これによつ
て電圧が印加される。前記陰極加熱電源3と陽極電源4
は制御装置6によつて制御され、自動的に放電洗浄が行
われる。
る。放電洗浄を行う真空容器8は排気口9より真空ポン
プで排気し、圧力は真空計7で測定している。放電のた
めの電極は、陰極1と陽極2から成る。陰極1は陰極加
熱電源3につながり、これによつて加熱される。陽極2
は抵抗器5を通して陽極電源4につながり、これによつ
て電圧が印加される。前記陰極加熱電源3と陽極電源4
は制御装置6によつて制御され、自動的に放電洗浄が行
われる。
第2図に、放電洗浄装置の外観を示す。制御装置6
と、抵抗器ユニツト14,陰極加熱電源3,陽極電源4,真空
計7のコントローラ12が、キヤスタ13の付いたラツク11
に納められている。制御装置6の中にはシーケンサがあ
り、各電源の出力の制御などを行う。前面パネルには、
放電時間と陽極電流と陰極電圧の設定器、放電経過時間
と陽極電流と陽極電圧と陽極−陰極間に流れるエミツシ
ヨン電流と陰極加熱電流の表示器,異常が発生した場合
にその種類を表示するエラーコード、放電終了時用とエ
ラー発生時用のブザーと、それらのリセツトスイツチ,
自動運転と手動運転の切替えスイツチ,放電スタートス
イツチ,放電停止スイツチ,非常停止スイツチがある。
陰極加熱電源3は直流定電圧電源、陽極電源4は直流定
電圧定電流電源、抵抗器14は可変抵抗器である。
と、抵抗器ユニツト14,陰極加熱電源3,陽極電源4,真空
計7のコントローラ12が、キヤスタ13の付いたラツク11
に納められている。制御装置6の中にはシーケンサがあ
り、各電源の出力の制御などを行う。前面パネルには、
放電時間と陽極電流と陰極電圧の設定器、放電経過時間
と陽極電流と陽極電圧と陽極−陰極間に流れるエミツシ
ヨン電流と陰極加熱電流の表示器,異常が発生した場合
にその種類を表示するエラーコード、放電終了時用とエ
ラー発生時用のブザーと、それらのリセツトスイツチ,
自動運転と手動運転の切替えスイツチ,放電スタートス
イツチ,放電停止スイツチ,非常停止スイツチがある。
陰極加熱電源3は直流定電圧電源、陽極電源4は直流定
電圧定電流電源、抵抗器14は可変抵抗器である。
第3図に、放電洗浄装置のブロツク図を示す。本装置
の動力源の交流200Vは、分電盤ユニツトで受電したあ
と、各装置に応じた電圧として、制御装置,陽極電源,
抵抗器ユニツト,陰極加熱電源,真空計,各フアンに供
給する。陽極電源,陰極加熱電源は、制御装置でコント
ロールされて動作し、制御装置を通つて電極へ電圧,電
流を印加する。また、インターロツクに関する信号とし
て、真空計から圧力異常の信号、フアンから回転異常の
信号,抵抗器ユニツトから温度異常の信号、ラツクから
は温度異常及び扉異常の信号,陽極電源及び陰極加熱電
源からは過電圧検出信号と温度異常信号が、制御装置へ
送られる。制御装置では、第4図に示すように、各異常
(エラー)に応じて、分電盤の電源を切断あるいは、各
電源の出力をゼロにし、エラーのLEDを点灯し、ブザー
を鳴らす処理をとる。
の動力源の交流200Vは、分電盤ユニツトで受電したあ
と、各装置に応じた電圧として、制御装置,陽極電源,
抵抗器ユニツト,陰極加熱電源,真空計,各フアンに供
給する。陽極電源,陰極加熱電源は、制御装置でコント
ロールされて動作し、制御装置を通つて電極へ電圧,電
流を印加する。また、インターロツクに関する信号とし
て、真空計から圧力異常の信号、フアンから回転異常の
信号,抵抗器ユニツトから温度異常の信号、ラツクから
は温度異常及び扉異常の信号,陽極電源及び陰極加熱電
源からは過電圧検出信号と温度異常信号が、制御装置へ
送られる。制御装置では、第4図に示すように、各異常
(エラー)に応じて、分電盤の電源を切断あるいは、各
電源の出力をゼロにし、エラーのLEDを点灯し、ブザー
を鳴らす処理をとる。
次に放電洗浄処理の手順について述べる。まず初期操
作として、陰極加熱電源の定常時の出力電圧値VF0と、
陽極電源の定常時の出力電流値IA0と、放電時間tD0と、
陰極加熱時間tF0を設定する。これらは、被洗浄物が同
じであるならば、最初に設定しておけば、以後ほとんど
操作する必要はない。初期操作が終ると、実際の放電洗
浄処理にはいる。洗浄する容器内に放電用ガス(ここで
はアルゴンガス使用)を10-3Torr程度まで導入する。そ
の後、制御装置6にある放電スタートスイツチをONする
と、第5図に示すフローで放電洗浄装置により放電洗浄
が自動的に行われ、作業者は、処理終了のブザーが鳴る
まで操作の必要がない。第6図には、放電洗浄中の各電
源の出力の状況を示す。第5図のフロー及び第6図に従
つて装置の動作を説明する。まず高電圧印加中ランプ10
を点灯させると共に、陰極加熱電源の電圧VFを2V/secで
上昇31させ、設定した陰極加熱電源VF0になつたところ
で、定電圧運転32とする。こののち、陽極電源の電圧VA
を30V/secで上昇33させる。すると、放電が始まり、陽
極電流が流れはじめる。陽極電流IAが設定値のIA0にな
つたところで定電流運転34とする。この状態が放電洗浄
処理中であり、陽極2と真空容器8の間で発生している
放電でつくられたイオンによつて、真空容器壁が洗浄さ
れ、主に器壁の水(H2O)が除去される。設定した陰極
加熱時間tD0が経過したところで陰極加熱電源電圧Vfを2
V/secで0Vまで下げる(35)。さらに設定した放電時間t
D0が経過したところで陽極電源電圧VAを0Vとして(36)
放電を終了させ、高電圧印加ランプ10を消し、放電洗浄
処理終了のブザーを鳴らし、一連の動作が終了する。作
業者は、ブザーリセットによりブザー音を消し、放電用
ガスの導入を止めると、放電洗浄処理に関する操作がす
べて終了する。
作として、陰極加熱電源の定常時の出力電圧値VF0と、
陽極電源の定常時の出力電流値IA0と、放電時間tD0と、
陰極加熱時間tF0を設定する。これらは、被洗浄物が同
じであるならば、最初に設定しておけば、以後ほとんど
操作する必要はない。初期操作が終ると、実際の放電洗
浄処理にはいる。洗浄する容器内に放電用ガス(ここで
はアルゴンガス使用)を10-3Torr程度まで導入する。そ
の後、制御装置6にある放電スタートスイツチをONする
と、第5図に示すフローで放電洗浄装置により放電洗浄
が自動的に行われ、作業者は、処理終了のブザーが鳴る
まで操作の必要がない。第6図には、放電洗浄中の各電
源の出力の状況を示す。第5図のフロー及び第6図に従
つて装置の動作を説明する。まず高電圧印加中ランプ10
を点灯させると共に、陰極加熱電源の電圧VFを2V/secで
上昇31させ、設定した陰極加熱電源VF0になつたところ
で、定電圧運転32とする。こののち、陽極電源の電圧VA
を30V/secで上昇33させる。すると、放電が始まり、陽
極電流が流れはじめる。陽極電流IAが設定値のIA0にな
つたところで定電流運転34とする。この状態が放電洗浄
処理中であり、陽極2と真空容器8の間で発生している
放電でつくられたイオンによつて、真空容器壁が洗浄さ
れ、主に器壁の水(H2O)が除去される。設定した陰極
加熱時間tD0が経過したところで陰極加熱電源電圧Vfを2
V/secで0Vまで下げる(35)。さらに設定した放電時間t
D0が経過したところで陽極電源電圧VAを0Vとして(36)
放電を終了させ、高電圧印加ランプ10を消し、放電洗浄
処理終了のブザーを鳴らし、一連の動作が終了する。作
業者は、ブザーリセットによりブザー音を消し、放電用
ガスの導入を止めると、放電洗浄処理に関する操作がす
べて終了する。
放電のまわり込まない部分を加熱する場合には、放電
洗浄開始前あるいは放電と同時に加熱を開始し、放電洗
浄終了時に加熱も終了させる。
洗浄開始前あるいは放電と同時に加熱を開始し、放電洗
浄終了時に加熱も終了させる。
以上、電極1本で放電洗浄を行う例を示したが、本発
明はこれに限定されるものではない。また、制御装置と
電極間のケーブルが、電極部で脱着できるソケツ等の構
造の場合は、ソケツトと電極が接続されていない時には
電圧を印加できないインターロツクを設けることも可能
である。
明はこれに限定されるものではない。また、制御装置と
電極間のケーブルが、電極部で脱着できるソケツ等の構
造の場合は、ソケツトと電極が接続されていない時には
電圧を印加できないインターロツクを設けることも可能
である。
放電洗浄を自動化するにあたり、洗浄の効果にきく放
電のパラメータの把握,確実に放電を発生させ、安定に
維持するための放電手順と放電条件の把握が必要であ
る。
電のパラメータの把握,確実に放電を発生させ、安定に
維持するための放電手順と放電条件の把握が必要であ
る。
まず放電手順についてみる。熱陰極を加熱せずに陽極
電圧を上昇させた場合は、第7図F0に示すように、ある
電圧VB(放電開始電圧)になつたところで急に放電電流
IBが流れはじめる。放電が一度発生してしまうと、VB以
下の電圧でもIBより小さい電流で放電は維持される。よ
つて、放電洗浄での必要な放電電流I0が放電開始電流IB
より小さい場合、放電を発生させるためだけに、高電圧
を出力できる電源を必要とする。これに対し、まず熱陰
極を加熱したのち、陽極電圧を上昇させた場合は、第7
図FWに示すように、陽極電圧の上昇につれて、徐々に放
電電流の流れることがわかつた。したがつて、本発明で
は、後者の熱陰極を加熱したのち、陽極電圧を上昇させ
る手順をとることにより、徐々に陽極電圧を上げて必要
な放電電流I0が流れるようにした。これにより、制御し
やすく、その上、陽極電源の出力電圧も、放電を維持す
るに必要なだけの電圧でよく、電源容量にムダがなくな
る。
電圧を上昇させた場合は、第7図F0に示すように、ある
電圧VB(放電開始電圧)になつたところで急に放電電流
IBが流れはじめる。放電が一度発生してしまうと、VB以
下の電圧でもIBより小さい電流で放電は維持される。よ
つて、放電洗浄での必要な放電電流I0が放電開始電流IB
より小さい場合、放電を発生させるためだけに、高電圧
を出力できる電源を必要とする。これに対し、まず熱陰
極を加熱したのち、陽極電圧を上昇させた場合は、第7
図FWに示すように、陽極電圧の上昇につれて、徐々に放
電電流の流れることがわかつた。したがつて、本発明で
は、後者の熱陰極を加熱したのち、陽極電圧を上昇させ
る手順をとることにより、徐々に陽極電圧を上げて必要
な放電電流I0が流れるようにした。これにより、制御し
やすく、その上、陽極電源の出力電圧も、放電を維持す
るに必要なだけの電圧でよく、電源容量にムダがなくな
る。
次に本発明者らの実験により得られた熱陰極から放出
される電子量と放電発生率の関係を第8図に示す。ここ
で放電発生率とは、第7図でFWで表わした、陽極電圧の
増加とともに増大する放電電流が発生する確率を言う。
電子量が少ないと第7図F0のように熱陰極を加熱しない
場合と同じように、高電圧まで上げたところで急に放電
電流が流れ始める放電形式となり、電子量が多すぎる
と、熱陰極と陽極の間だけで放電し、肝心の陽極と洗浄
容器内には放電が発生しない。これより、適切な電子量
の範囲があることがわかる。ここで、放射される電子量
は、第9図に示すように、陽極電圧が高い領域Bにおい
ては、熱陰極の温度T1,T2,T3(T1<T2<T3)に依存し、
陽極電圧にはよらない。そして熱陰極の温度は、熱陰極
の形状が同一の場合、加熱電圧あるいは加熱電流に依存
する。したがって、本実施例では、熱陰極加熱電圧ある
いは熱陰極加熱電流を、第8図に示した放電発生率が10
0%になる条件に設定する。
される電子量と放電発生率の関係を第8図に示す。ここ
で放電発生率とは、第7図でFWで表わした、陽極電圧の
増加とともに増大する放電電流が発生する確率を言う。
電子量が少ないと第7図F0のように熱陰極を加熱しない
場合と同じように、高電圧まで上げたところで急に放電
電流が流れ始める放電形式となり、電子量が多すぎる
と、熱陰極と陽極の間だけで放電し、肝心の陽極と洗浄
容器内には放電が発生しない。これより、適切な電子量
の範囲があることがわかる。ここで、放射される電子量
は、第9図に示すように、陽極電圧が高い領域Bにおい
ては、熱陰極の温度T1,T2,T3(T1<T2<T3)に依存し、
陽極電圧にはよらない。そして熱陰極の温度は、熱陰極
の形状が同一の場合、加熱電圧あるいは加熱電流に依存
する。したがって、本実施例では、熱陰極加熱電圧ある
いは熱陰極加熱電流を、第8図に示した放電発生率が10
0%になる条件に設定する。
蒸発やスパッタにより、熱陰極材自体が真空雰囲気中
に出てしまうことがあるが、これを極力少なくしたい場
合には、放電スタート時のみ熱陰極を加熱して熱電子を
供給し、放電発生後は加熱を止められるように、陰極加
熱電源の動作時間と陽極電源の動作時間を別個に設定す
る。
に出てしまうことがあるが、これを極力少なくしたい場
合には、放電スタート時のみ熱陰極を加熱して熱電子を
供給し、放電発生後は加熱を止められるように、陰極加
熱電源の動作時間と陽極電源の動作時間を別個に設定す
る。
放電中に、蒸発あるいはイオンによるスパッタリング
により熱陰極、例えばワイヤー状の熱陰極の形状が変化
する恐れがある。ワイヤー状の熱陰極を用い、熱陰極の
蒸発によるワイヤーの細りだけを考慮して陰極加熱電源
を制御したときの電子量の変化を第11図に示す。CIは、
熱陰極を一定電流で加熱しつづけた場合の放出電子量の
変化である。電流一定のため、径が細くなるにつれて熱
陰極の温度が上昇して熱陰極の蒸発量がだんだん増加
し、急激な電子量増加を引き起こす。これに対して、一
定電圧を印加して加熱した場合が第11図のCVである。電
圧が一定であると、径が細くなるにしたがい温度も下が
り、ワイヤーの蒸発量が減少して電子量が減少する。そ
して、最初に大幅な電子量の減少は生じるものの、時間
と共に減少幅が減る。したがって、本実施例では、一定
電圧制御で熱陰極を加熱している。これにより、ワイヤ
ー状に形成されたフィラメントの長寿命化が可能とな
り、放出される電子量の変化を小さくできる。
により熱陰極、例えばワイヤー状の熱陰極の形状が変化
する恐れがある。ワイヤー状の熱陰極を用い、熱陰極の
蒸発によるワイヤーの細りだけを考慮して陰極加熱電源
を制御したときの電子量の変化を第11図に示す。CIは、
熱陰極を一定電流で加熱しつづけた場合の放出電子量の
変化である。電流一定のため、径が細くなるにつれて熱
陰極の温度が上昇して熱陰極の蒸発量がだんだん増加
し、急激な電子量増加を引き起こす。これに対して、一
定電圧を印加して加熱した場合が第11図のCVである。電
圧が一定であると、径が細くなるにしたがい温度も下が
り、ワイヤーの蒸発量が減少して電子量が減少する。そ
して、最初に大幅な電子量の減少は生じるものの、時間
と共に減少幅が減る。したがって、本実施例では、一定
電圧制御で熱陰極を加熱している。これにより、ワイヤ
ー状に形成されたフィラメントの長寿命化が可能とな
り、放出される電子量の変化を小さくできる。
ところで、放電洗浄の効果は放電電圧よりも放電電流
に大きく依存することがわかった。第10図は、一定時間
放電洗浄を行った場合の放電電流と脱ガス量(洗浄効果
に相当)の関係を示したもので、電流値が増加するとと
もに除去されるガス量が増える。このことより、本実施
例では、放電電流を一定に保つ制御を行う。これによ
り、期待される洗浄効果を確実に得ることができる。
に大きく依存することがわかった。第10図は、一定時間
放電洗浄を行った場合の放電電流と脱ガス量(洗浄効果
に相当)の関係を示したもので、電流値が増加するとと
もに除去されるガス量が増える。このことより、本実施
例では、放電電流を一定に保つ制御を行う。これによ
り、期待される洗浄効果を確実に得ることができる。
また、本実施例では、考えられる異常状態をコンピュ
ータあるいはシーケンサに覚えさせておりその異常が発
生した場合には、放電を停止あるいは放電できないよう
インターロックし、異常の種類によつてはその異常の種
別を表示し、警報で知らせる。さらに、モニターとし
て、熱陰極加熱電圧及び電流,陽極電圧及び電流,熱陰
極−陽極間電流の表示あるいはレコーダ等へ出力できる
機能をもつ。これにより、放電状態の確認や異常が生じ
た場合の状況把握ができる。
ータあるいはシーケンサに覚えさせておりその異常が発
生した場合には、放電を停止あるいは放電できないよう
インターロックし、異常の種類によつてはその異常の種
別を表示し、警報で知らせる。さらに、モニターとし
て、熱陰極加熱電圧及び電流,陽極電圧及び電流,熱陰
極−陽極間電流の表示あるいはレコーダ等へ出力できる
機能をもつ。これにより、放電状態の確認や異常が生じ
た場合の状況把握ができる。
洗浄する容器の形状により、放電のまわり込まない部
分の生じることがある。このような部分は洗浄されず、
吸着ガスが残つてしまい、排気を続けてもその部分がネ
ツクとなり圧力が下がりにくくなる。そこで、本実施例
では、放電のまわり込まない部分にはヒータを設け、放
電洗浄と同時にこの部分の加熱を行えるようにした。こ
のように部分的に加熱を併用することによつて、従来は
第12図に示すEの排気曲線であつたものが、Fのように
短時間で排気できるようになる。
分の生じることがある。このような部分は洗浄されず、
吸着ガスが残つてしまい、排気を続けてもその部分がネ
ツクとなり圧力が下がりにくくなる。そこで、本実施例
では、放電のまわり込まない部分にはヒータを設け、放
電洗浄と同時にこの部分の加熱を行えるようにした。こ
のように部分的に加熱を併用することによつて、従来は
第12図に示すEの排気曲線であつたものが、Fのように
短時間で排気できるようになる。
〔発明の効果〕 本発明によるシーケンサあるいはコンピュータを有す
る放電洗浄装置を用いると、自動運転により、確実に望
む放電を発生させりことができると共により高い洗浄効
果を得ることができ、かつ、安全に放電が行えるという
効果がある。このように、放電洗浄処理が簡単に行える
ので操作に経験や熟練を必要としない。さらに、起こり
うる異常に対してインターロツクの機能を有していて、
人間に危害を及ぼさないようになつており、また、ブザ
ーで異常を知らせる機能をそなえているため、処理中、
常時監視する必要がなくなり、手軽に放電洗浄処理が行
えると共に、作業の能率が向上する。
る放電洗浄装置を用いると、自動運転により、確実に望
む放電を発生させりことができると共により高い洗浄効
果を得ることができ、かつ、安全に放電が行えるという
効果がある。このように、放電洗浄処理が簡単に行える
ので操作に経験や熟練を必要としない。さらに、起こり
うる異常に対してインターロツクの機能を有していて、
人間に危害を及ぼさないようになつており、また、ブザ
ーで異常を知らせる機能をそなえているため、処理中、
常時監視する必要がなくなり、手軽に放電洗浄処理が行
えると共に、作業の能率が向上する。
また、低電圧で放電が発生するため、陽極電源の容量
を小さくでき、装置の小型化にも貢献できる効果があ
る。さらに、熱陰極の寿命が長くなるため、メンテナン
スが軽減できる効果がある。
を小さくでき、装置の小型化にも貢献できる効果があ
る。さらに、熱陰極の寿命が長くなるため、メンテナン
スが軽減できる効果がある。
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は第1図の
電極部をのぞいた放電洗浄装置の外観図、第3図は放電
洗浄装置内のブロツク図、第4図はインターロツク機能
図、第5図は放電洗浄装置の自動運転のフロー図、第6
図は放電洗浄装置の各電源の出力状態図、第7図は放電
手順による放電開始時の電流−電圧特性を示す図、第8
図は放出電子量と放電発生率の関係図、第9図は熱陰極
温度を変えた場合の放射電子量と陽極電圧の関係図、第
10図は放電電流と脱ガス量の関係図、第11図は熱陰極を
定電圧で加熱しつづけた場合と定電流で加熱しつづけた
場合の放出電子量の変化図、第12図は放電洗浄と共に部
分的に加熱を行つた場合、行わない場合の排気特性図で
ある。 1……陰極、2……陽極、3……陰極加熱電源、4……
陽極電源、5……抵抗器、6……制御装置。
電極部をのぞいた放電洗浄装置の外観図、第3図は放電
洗浄装置内のブロツク図、第4図はインターロツク機能
図、第5図は放電洗浄装置の自動運転のフロー図、第6
図は放電洗浄装置の各電源の出力状態図、第7図は放電
手順による放電開始時の電流−電圧特性を示す図、第8
図は放出電子量と放電発生率の関係図、第9図は熱陰極
温度を変えた場合の放射電子量と陽極電圧の関係図、第
10図は放電電流と脱ガス量の関係図、第11図は熱陰極を
定電圧で加熱しつづけた場合と定電流で加熱しつづけた
場合の放出電子量の変化図、第12図は放電洗浄と共に部
分的に加熱を行つた場合、行わない場合の排気特性図で
ある。 1……陰極、2……陽極、3……陰極加熱電源、4……
陽極電源、5……抵抗器、6……制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蒲原 秀明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−160138(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】陰極とこの陰極を覆うように設けられた陽
極と、この陰極と陽極とを収納する真空容器と、前記陰
極を加熱する陰極加熱電源と、前記陽極に電圧を印加す
る陽極電源と、この陰極加熱電源と陽極電源の電流電圧
を制御する制御装置とを備えた放電洗浄装置において、 前記制御装置は前記陰極に通電後順次昇圧し、陰極の電
圧が所定電圧に達するとこの陰極の電圧が一定値になる
ように定電圧制御し、陰極の電圧が定電圧制御に移行し
たら前記陽極に通電し所定電圧以上にする制御手段を有
するとともに、この放電装置に異常が発生したときに放
電を実質的に停止状態にするインターロック装置を備え
たことを特徴とする放電洗浄装置。 - 【請求項2】被洗浄物を真空中で放電洗浄する放電洗浄
方式であって、被洗浄物の内部を真空引きするステップ
と、該被洗浄物内部の圧力が所定圧力以下に達したら、
被洗浄内部に収納した陰極を加熱する陰極加熱電源に通
電しその電圧を徐々に昇圧するステップと、この陰極加
熱電源の電圧が所定値に達したら、この電圧を一定に制
御するステップと、前記陰極加熱電源が所定値に達した
ら、前記被洗浄物内に収納された陽極に通電しその電圧
を徐々に昇圧させるステップと、陽極電圧が所定値に達
したらこの陽極電圧を一定に制御するステップとを備え
たことを特徴とする放電洗浄方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63241121A JPH088983B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放電洗浄装置および放電洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63241121A JPH088983B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放電洗浄装置および放電洗浄方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0290933A JPH0290933A (ja) | 1990-03-30 |
| JPH088983B2 true JPH088983B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=17069598
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63241121A Expired - Lifetime JPH088983B2 (ja) | 1988-09-28 | 1988-09-28 | 放電洗浄装置および放電洗浄方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH088983B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0777609B2 (ja) * | 1986-01-08 | 1995-08-23 | 株式会社日立製作所 | 放電洗浄装置 |
-
1988
- 1988-09-28 JP JP63241121A patent/JPH088983B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0290933A (ja) | 1990-03-30 |
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