JPH0890004A - 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 - Google Patents
連続熱間圧延における鋼片の接合方法Info
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- JPH0890004A JPH0890004A JP22128794A JP22128794A JPH0890004A JP H0890004 A JPH0890004 A JP H0890004A JP 22128794 A JP22128794 A JP 22128794A JP 22128794 A JP22128794 A JP 22128794A JP H0890004 A JPH0890004 A JP H0890004A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ビレット材やスラブなどの鋼片をその先端
部、後端部で突き合わせて接合し、数本ないし数十本の
鋼片を連続的に圧延する連続熱間圧延における鋼片の接
合方法を提供する。 【構成】 連続熱間圧延において粗圧延工程を経た先行
鋼片の後端部と後行鋼片の先端部をクランプ装置でクラ
ンプしながら突き合わせて接合する方法において、前記
クランプ装置のクランプ部の表面を接合工程の前にあら
かじめ加熱することにより、鋼片のクランプ部分に生じ
る過大張力の発生を抑制し、接合部で破断することのな
い安定した連続熱間圧延を可能とする。
部、後端部で突き合わせて接合し、数本ないし数十本の
鋼片を連続的に圧延する連続熱間圧延における鋼片の接
合方法を提供する。 【構成】 連続熱間圧延において粗圧延工程を経た先行
鋼片の後端部と後行鋼片の先端部をクランプ装置でクラ
ンプしながら突き合わせて接合する方法において、前記
クランプ装置のクランプ部の表面を接合工程の前にあら
かじめ加熱することにより、鋼片のクランプ部分に生じ
る過大張力の発生を抑制し、接合部で破断することのな
い安定した連続熱間圧延を可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビレット材やスラブ
などの鋼片をその先端部、後端部で突き合わせて接合
し、数本ないし数十本の鋼片を連続的に圧延する鋼片の
連続熱間圧延における接合方法に関し、鋼片のクランプ
部分を圧延した時に生じる過大張力による接合部の破断
を防止し、安定した連続熱間圧延を実現するものであ
る。
などの鋼片をその先端部、後端部で突き合わせて接合
し、数本ないし数十本の鋼片を連続的に圧延する鋼片の
連続熱間圧延における接合方法に関し、鋼片のクランプ
部分を圧延した時に生じる過大張力による接合部の破断
を防止し、安定した連続熱間圧延を実現するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼片の熱間圧延ラインでは、圧延
すべき鋼片を一本ずつ加熱、粗圧延、仕上圧延して所望
の厚さになる熱延板に仕上げられていた。しかし、この
ような圧延方式は、仕上圧延での圧延材の噛み込み不良
によるラインの停止などのトラブルが避けられず、また
圧延材の先後端形状不良に起因した歩留り低下の点でも
著しい不利があった。
すべき鋼片を一本ずつ加熱、粗圧延、仕上圧延して所望
の厚さになる熱延板に仕上げられていた。しかし、この
ような圧延方式は、仕上圧延での圧延材の噛み込み不良
によるラインの停止などのトラブルが避けられず、また
圧延材の先後端形状不良に起因した歩留り低下の点でも
著しい不利があった。
【0003】このため、最近では仕上圧延に先立って圧
延すべき鋼片の後端部と先端部をつなぎ合わせ、これを
熱間圧延ラインに連続的に供給して圧延する連続熱間圧
延方式が採用されるようになった。この連続熱間圧延を
目的としたシートバーの接合方法としては、たとえば特
開平5− 42306号公報などのように数多く提案されてい
る。
延すべき鋼片の後端部と先端部をつなぎ合わせ、これを
熱間圧延ラインに連続的に供給して圧延する連続熱間圧
延方式が採用されるようになった。この連続熱間圧延を
目的としたシートバーの接合方法としては、たとえば特
開平5− 42306号公報などのように数多く提案されてい
る。
【0004】すなわち、誘導加熱により先行鋼片の後端
部および後行鋼片の先端部を加熱し、それらを互いに押
圧することにより接合する方法(特開平5− 42306号公
報参照)や、溶接、圧接、嵌め合いなどにより接合する
方法などである。なお、これらのいずれの方法において
も、先行鋼片および後行鋼片の位置決め精度の向上また
は十分な押圧による接合性の向上を図るためには、それ
ぞれの鋼片をクランプ装置を用いてクランプすることが
重要である。
部および後行鋼片の先端部を加熱し、それらを互いに押
圧することにより接合する方法(特開平5− 42306号公
報参照)や、溶接、圧接、嵌め合いなどにより接合する
方法などである。なお、これらのいずれの方法において
も、先行鋼片および後行鋼片の位置決め精度の向上また
は十分な押圧による接合性の向上を図るためには、それ
ぞれの鋼片をクランプ装置を用いてクランプすることが
重要である。
【0005】図4(a) ,(b) はその一例を示したもので
あるが、先行鋼片S1 および後行鋼片S2 をそれぞれク
ランプ装置C1 ,C2 を用いて、上下からたとえば数十
ないし数百tonfの力でクランプするのが有効である。
あるが、先行鋼片S1 および後行鋼片S2 をそれぞれク
ランプ装置C1 ,C2 を用いて、上下からたとえば数十
ないし数百tonfの力でクランプするのが有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術における各クランプ装置C1 ,C2 のクラン
プ部は常温であるのに対し、先行鋼片S1 および後行鋼
片S2 はおよそ 900〜1000℃もの高温でその温度差が非
常に大きいことから、前出図4(b) の先行鋼片S 1 およ
び後行鋼片S2 に斜線で示したT部は、各クランプ部へ
の熱伝導により温度が低下し、他の定常部に比べて温度
の低下が大きい。このクランプ部と鋼片との温度差はク
ランプ時間等によって異なるが、たとえば 900℃の鋼片
に対し常温のクランプ部で15秒間クランプした場合に
は、鋼片のクランプ部分の平均温度降下量は−80℃程度
にもなる。
た従来技術における各クランプ装置C1 ,C2 のクラン
プ部は常温であるのに対し、先行鋼片S1 および後行鋼
片S2 はおよそ 900〜1000℃もの高温でその温度差が非
常に大きいことから、前出図4(b) の先行鋼片S 1 およ
び後行鋼片S2 に斜線で示したT部は、各クランプ部へ
の熱伝導により温度が低下し、他の定常部に比べて温度
の低下が大きい。このクランプ部と鋼片との温度差はク
ランプ時間等によって異なるが、たとえば 900℃の鋼片
に対し常温のクランプ部で15秒間クランプした場合に
は、鋼片のクランプ部分の平均温度降下量は−80℃程度
にもなる。
【0007】このように、鋼片のクランプされた部分は
定常部に対して温度が低く、仕上圧延時に外乱となる。
低温部は他の定常部に比べて変形抵抗が大きいため、こ
の低温部を圧延すると圧延荷重が増大し圧延機出側板厚
が増加する。よって、圧下率が減少することにより圧延
材の先進率は小さくなり、マスフローバランスが乱れて
その圧延機前後のスタンド間張力が作用し破断すること
になる。
定常部に対して温度が低く、仕上圧延時に外乱となる。
低温部は他の定常部に比べて変形抵抗が大きいため、こ
の低温部を圧延すると圧延荷重が増大し圧延機出側板厚
が増加する。よって、圧下率が減少することにより圧延
材の先進率は小さくなり、マスフローバランスが乱れて
その圧延機前後のスタンド間張力が作用し破断すること
になる。
【0008】鋼片のクランプ部の温度降下は、スキッド
マーク等に代表されるような通常の圧延外乱に対し時間
的に短く瞬間的(たとえば 100〜200msec 程度) なもの
であるため、圧下装置による板厚制御および主機等によ
る張力制御の応答では追従が困難であり、圧延制御によ
る過大張力の抑制が困難である。この発明は、上記のよ
うな従来技術の有する課題を解決するためになされたも
のであって、連続熱間圧延における先行鋼片の後端部と
後行鋼片の先端部とを突き合わせて接合する過程におい
て、鋼片のクランプ部分に生じる過大張力の発生を抑制
し、接合部で破断することのない安定した連続熱間圧延
における鋼片の接合方法を提供することを目的とする。
マーク等に代表されるような通常の圧延外乱に対し時間
的に短く瞬間的(たとえば 100〜200msec 程度) なもの
であるため、圧下装置による板厚制御および主機等によ
る張力制御の応答では追従が困難であり、圧延制御によ
る過大張力の抑制が困難である。この発明は、上記のよ
うな従来技術の有する課題を解決するためになされたも
のであって、連続熱間圧延における先行鋼片の後端部と
後行鋼片の先端部とを突き合わせて接合する過程におい
て、鋼片のクランプ部分に生じる過大張力の発生を抑制
し、接合部で破断することのない安定した連続熱間圧延
における鋼片の接合方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、連続熱間圧
延において粗圧延工程を経た先行鋼片の後端部と後行鋼
片の先端部をクランプ装置でクランプしながら突き合わ
せて接合する方法において、前記クランプ装置のクラン
プ部の表面を接合工程の前にあらかじめ加熱することを
特徴とする連続熱間圧延における鋼片の接合方法であ
る。
延において粗圧延工程を経た先行鋼片の後端部と後行鋼
片の先端部をクランプ装置でクランプしながら突き合わ
せて接合する方法において、前記クランプ装置のクラン
プ部の表面を接合工程の前にあらかじめ加熱することを
特徴とする連続熱間圧延における鋼片の接合方法であ
る。
【0010】なお、鋼片のクランプされた非定常部とク
ランプされない定常部との温度差が70℃以内になるよう
に前記非定常部を加熱するのが望ましく、また連続圧延
工程に先立ち、連続圧延工程直前に通常圧延される鋼片
の端部および/または連続圧延工程で圧延される最初の
鋼片の先端部をクランプ装置でクランプして、該クラン
プ装置のクランプ部の表面を加熱するようにするのがよ
い。
ランプされない定常部との温度差が70℃以内になるよう
に前記非定常部を加熱するのが望ましく、また連続圧延
工程に先立ち、連続圧延工程直前に通常圧延される鋼片
の端部および/または連続圧延工程で圧延される最初の
鋼片の先端部をクランプ装置でクランプして、該クラン
プ装置のクランプ部の表面を加熱するようにするのがよ
い。
【0011】
【作 用】この発明によれば、先行鋼片の後端部と後行
鋼片の先端部とを突き合わせて接合する前に、クランプ
装置のクランプ部をあらかじめ連続圧延工程を実施する
前の通常圧延される鋼片の端部および/または連続圧延
工程の1本目の鋼片の先端部をクランプして、鋼片のク
ランプ部された非定常部(接触面)と定常部(非接触
面)との温度差が70℃以内になるように予加熱すること
により、仕上圧延機群で圧延するときの張力変動を抑制
することが可能となり、接合部で破断することなく圧延
を行うことができる。
鋼片の先端部とを突き合わせて接合する前に、クランプ
装置のクランプ部をあらかじめ連続圧延工程を実施する
前の通常圧延される鋼片の端部および/または連続圧延
工程の1本目の鋼片の先端部をクランプして、鋼片のク
ランプ部された非定常部(接触面)と定常部(非接触
面)との温度差が70℃以内になるように予加熱すること
により、仕上圧延機群で圧延するときの張力変動を抑制
することが可能となり、接合部で破断することなく圧延
を行うことができる。
【0012】以下に、本発明を構成する主要な要件の作
用について個別に説明する。 (1) 鋼片の定常部と非定常部との温度差を小さくする理
由;一般に、温度差のある物体同士が接触した場合、温
度差が小さい場合の方が単位時間当たりの熱伝導が少な
いことが知られている。したがって、本発明の方法を用
いてクランプ装置のクランプ部を予加熱して、クランプ
部と鋼片の温度差を減少させることにより、鋼片のクラ
ンプ部分(前出図4(b) のT部)の温度降下量を抑制す
ることができ、鋼片の定常部と非定常部との温度差を小
さくすることができる。
用について個別に説明する。 (1) 鋼片の定常部と非定常部との温度差を小さくする理
由;一般に、温度差のある物体同士が接触した場合、温
度差が小さい場合の方が単位時間当たりの熱伝導が少な
いことが知られている。したがって、本発明の方法を用
いてクランプ装置のクランプ部を予加熱して、クランプ
部と鋼片の温度差を減少させることにより、鋼片のクラ
ンプ部分(前出図4(b) のT部)の温度降下量を抑制す
ることができ、鋼片の定常部と非定常部との温度差を小
さくすることができる。
【0013】図5は、クランプ装置のクランプ部の初期
温度と15秒間クランプした後の鋼片のクランプ部分の平
均温度との関係を示したものであるが、クランプ部の温
度降下量が小さいほどクランプ部と定常部との変形抵抗
差も小さくなるため、前記した過大張力は減少し接合部
での破断を防止することが可能となる。 (2) 温度降下量を−70℃以内に制限する理由;前述のよ
うに、非定常部である低温領域は他の定常部の高温領域
に比べて変形抵抗が大きいため、この低温領域を圧延す
ると圧延荷重が増大し圧延機出側板厚が増加する。そこ
で、圧下率が減少することにより圧延材の先進率は小さ
くなり、マスフローバランスが乱れてその圧延機前後の
スタンド間張力が作用し破断することになる。
温度と15秒間クランプした後の鋼片のクランプ部分の平
均温度との関係を示したものであるが、クランプ部の温
度降下量が小さいほどクランプ部と定常部との変形抵抗
差も小さくなるため、前記した過大張力は減少し接合部
での破断を防止することが可能となる。 (2) 温度降下量を−70℃以内に制限する理由;前述のよ
うに、非定常部である低温領域は他の定常部の高温領域
に比べて変形抵抗が大きいため、この低温領域を圧延す
ると圧延荷重が増大し圧延機出側板厚が増加する。そこ
で、圧下率が減少することにより圧延材の先進率は小さ
くなり、マスフローバランスが乱れてその圧延機前後の
スタンド間張力が作用し破断することになる。
【0014】そこで、鋼片のクランプ部分での温度降下
量とスタンド間張力との関係について調査した。図6
は、シートバーサイズ30mm厚×1000mm幅の鋼片について
連続熱間圧延を行い、クランプ部を圧延したときの、ク
ランプ部での温度降下量と接合部に生じるスタンド間張
力との関係を示したものである。この図から、70℃以内
であれば接合部に生じる過大張力は破断限界以内とな
り、破断することなく安定に通板できることがわかる。
なお、温度降下量は板幅方向の平均値であり、幅全域を
クランプしない場合は、幅方向平均を考える必要があ
る。
量とスタンド間張力との関係について調査した。図6
は、シートバーサイズ30mm厚×1000mm幅の鋼片について
連続熱間圧延を行い、クランプ部を圧延したときの、ク
ランプ部での温度降下量と接合部に生じるスタンド間張
力との関係を示したものである。この図から、70℃以内
であれば接合部に生じる過大張力は破断限界以内とな
り、破断することなく安定に通板できることがわかる。
なお、温度降下量は板幅方向の平均値であり、幅全域を
クランプしない場合は、幅方向平均を考える必要があ
る。
【0015】(3) 圧延される熱間状態の鋼片の先後端を
クランプする理由;製品の材料的性質は仕上圧延温度に
依存し、鋼片のクランプ部は温度降下のためこの仕上圧
延温度を確保することができず、製品にならないため切
り捨てられることが多い。したがって、このことを考慮
すると、板厚または形状不良等でもともと切り捨てられ
る可能性の高い先後端の非定常部を予加熱用にクランプ
することにより、切り捨て代を最小限に抑えることがで
きる。
クランプする理由;製品の材料的性質は仕上圧延温度に
依存し、鋼片のクランプ部は温度降下のためこの仕上圧
延温度を確保することができず、製品にならないため切
り捨てられることが多い。したがって、このことを考慮
すると、板厚または形状不良等でもともと切り捨てられ
る可能性の高い先後端の非定常部を予加熱用にクランプ
することにより、切り捨て代を最小限に抑えることがで
きる。
【0016】そこで、あらかじめクランプする鋼片とし
ては、たとえば連続圧延サイクルの前に通常の圧延がな
される鋼片を用いてもよく、あるいは連続圧延サイクル
の1本目の鋼片の先端部をクランプするようにしてもよ
く、さらには両者を組み合わせるようにしてもよい。 (4) 連続圧延サイクルの1本目の鋼片の先端部をクラン
プする理由;この場合も上記した理由と同じように、歩
留りの向上を図るため先端の非定常部を予加熱用にクラ
ンプすることにより、切り捨て代を最小限に抑えること
ができる。また、1本目の先端部であればその付近に接
合部が存在しないため、クランプ部を圧延したときに生
じる過大張力が接合部に作用することがないという利点
もある。
ては、たとえば連続圧延サイクルの前に通常の圧延がな
される鋼片を用いてもよく、あるいは連続圧延サイクル
の1本目の鋼片の先端部をクランプするようにしてもよ
く、さらには両者を組み合わせるようにしてもよい。 (4) 連続圧延サイクルの1本目の鋼片の先端部をクラン
プする理由;この場合も上記した理由と同じように、歩
留りの向上を図るため先端の非定常部を予加熱用にクラ
ンプすることにより、切り捨て代を最小限に抑えること
ができる。また、1本目の先端部であればその付近に接
合部が存在しないため、クランプ部を圧延したときに生
じる過大張力が接合部に作用することがないという利点
もある。
【0017】(5) クランプ時間とクランプ部の表面温度
の関係;図7はクランプ時間とクランプ部の表面温度の
関係を示したもので、双曲線状に変化しており、クラン
プ時間を長くとることにより、クランプ装置のクランプ
部の接触面温度は高くなることがわかる。このようにク
ランプ時間を長くとることにより、クランプ装置の接触
面温度は高くなるが、クランプ開放後冷却されてしま
う。また、圧延のタイムスケジュールから一つの鋼片を
クランプすることのできる時間には制限がある。したが
って、一つの鋼片に対して予加熱に必要なクランプ時間
が十分にとれない場合には、複数本の通常圧延の鋼片を
繰り返しクランプすることにより予加熱する方法が有効
である。
の関係;図7はクランプ時間とクランプ部の表面温度の
関係を示したもので、双曲線状に変化しており、クラン
プ時間を長くとることにより、クランプ装置のクランプ
部の接触面温度は高くなることがわかる。このようにク
ランプ時間を長くとることにより、クランプ装置の接触
面温度は高くなるが、クランプ開放後冷却されてしま
う。また、圧延のタイムスケジュールから一つの鋼片を
クランプすることのできる時間には制限がある。したが
って、一つの鋼片に対して予加熱に必要なクランプ時間
が十分にとれない場合には、複数本の通常圧延の鋼片を
繰り返しクランプすることにより予加熱する方法が有効
である。
【0018】(6) クランプ装置による鋼片のクランプ方
法について;予加熱のためのクランプ方法は、先行鋼片
側のクランプ装置および後行鋼片側のクランプ装置の両
方を同時にクランプする方法を用いてもよいし、片方ず
つクランプする方法を用いてもよい。前者は同時にクラ
ンプするためのクランプ部の予加熱に必要な時間は短く
なるが、鋼片のクランプされた部分は後者に比べて長く
なるため、オフゲージ長は増加し歩留りが悪くなる。後
者は逆に、予加熱に必要な時間は増えるが歩留りはよ
い。したがって、必要に応じてそれぞれの方法を選択す
るようにすればよい。
法について;予加熱のためのクランプ方法は、先行鋼片
側のクランプ装置および後行鋼片側のクランプ装置の両
方を同時にクランプする方法を用いてもよいし、片方ず
つクランプする方法を用いてもよい。前者は同時にクラ
ンプするためのクランプ部の予加熱に必要な時間は短く
なるが、鋼片のクランプされた部分は後者に比べて長く
なるため、オフゲージ長は増加し歩留りが悪くなる。後
者は逆に、予加熱に必要な時間は増えるが歩留りはよ
い。したがって、必要に応じてそれぞれの方法を選択す
るようにすればよい。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
この発明を実施する連続熱間圧延ラインは、図1に示す
ように、粗圧延機1、この粗圧延機1の出側で鋼片の先
後端のクロップを取り除くシヤー2、先行鋼片S1 の後
端部、後行鋼片S2 の先端部をそれぞれクランプするク
ランプ装置3a,3bを備えて、先端部と後端部を突き
合わせ接合する接合装置4、接合した鋼片S1 ,S2 を
連続的に所定の厚さにまで仕上圧延する仕上圧延機群
5、所定の長さに鋼片Sを切断する切断機6、コイル状
に巻き取る2台の巻取機7a,7bなどで構成される。
この発明を実施する連続熱間圧延ラインは、図1に示す
ように、粗圧延機1、この粗圧延機1の出側で鋼片の先
後端のクロップを取り除くシヤー2、先行鋼片S1 の後
端部、後行鋼片S2 の先端部をそれぞれクランプするク
ランプ装置3a,3bを備えて、先端部と後端部を突き
合わせ接合する接合装置4、接合した鋼片S1 ,S2 を
連続的に所定の厚さにまで仕上圧延する仕上圧延機群
5、所定の長さに鋼片Sを切断する切断機6、コイル状
に巻き取る2台の巻取機7a,7bなどで構成される。
【0020】そして、以下に示すような手順でクランプ
装置3a,3bのクランプ面を予加熱する。 連続圧延の開始指令が出されると、まず連続圧延サ
イクルを実施する工程の前で通常の圧延を行う鋼片があ
るかどうかを判断する。 そして、通常圧延の鋼片がある場合は、その鋼片S
の先端部および/または後端部をクランプ装置3a,3
bでクランプすることによって予加熱を行う。このと
き、続けて連続圧延サイクルの最初の1本目の鋼片の先
端部をクランプして、さらに予加熱を行うようにしても
よい。 もし、通常圧延の鋼片がなければ、連続圧延サイク
ルでの1本目の鋼片の先端部をクランプして予加熱を行
う。 その後、連続圧延を開始する。
装置3a,3bのクランプ面を予加熱する。 連続圧延の開始指令が出されると、まず連続圧延サ
イクルを実施する工程の前で通常の圧延を行う鋼片があ
るかどうかを判断する。 そして、通常圧延の鋼片がある場合は、その鋼片S
の先端部および/または後端部をクランプ装置3a,3
bでクランプすることによって予加熱を行う。このと
き、続けて連続圧延サイクルの最初の1本目の鋼片の先
端部をクランプして、さらに予加熱を行うようにしても
よい。 もし、通常圧延の鋼片がなければ、連続圧延サイク
ルでの1本目の鋼片の先端部をクランプして予加熱を行
う。 その後、連続圧延を開始する。
【0021】シートバーのサイズがともに30mm厚×1000
mm幅で定常部の温度がそれぞれ900℃の先行鋼片および
後行鋼片を連続圧延する際に、本発明法を用いてクラン
プ部の予加熱を行った結果について説明する。なお、比
較のために、クランプ部の予加熱を行わない従来法での
結果をも以下に示した。 〔比較例〕 まず最初に従来通りに、クランプ装置3
a,3bのクランプ部を予加熱することなしに常温のク
ランプ部でクランプして、先行鋼片の後端部と後行鋼片
の先端部の接合を行った。このとき接合に要したクラン
プ時間は15秒間であり、鋼片のクランプ部と接触した非
定常部の平均温度降下量は−80℃であった。この接合部
を仕上圧延機群5で仕上圧延を行ったところ、図2(a)
に示すような張力変動を生じ、接合部に6kgf/cm2 程度
の過大張力が作用したため、破断に至った。 〔実施例1〕 接合装置4で接合する前に、連続圧延サ
イクルの1本目の鋼片の先端部を15秒間クランプして、
そのクランプ部表面を470 ℃まで昇温させた。そして、
クランプを開放してから60秒後に接合装置4で先・後行
鋼片の先後端部を15秒間で接合した。接合直前の表面温
度は250 ℃であったが、鋼片のクランプ部接触面の平均
温度降下量は−60℃であった。
mm幅で定常部の温度がそれぞれ900℃の先行鋼片および
後行鋼片を連続圧延する際に、本発明法を用いてクラン
プ部の予加熱を行った結果について説明する。なお、比
較のために、クランプ部の予加熱を行わない従来法での
結果をも以下に示した。 〔比較例〕 まず最初に従来通りに、クランプ装置3
a,3bのクランプ部を予加熱することなしに常温のク
ランプ部でクランプして、先行鋼片の後端部と後行鋼片
の先端部の接合を行った。このとき接合に要したクラン
プ時間は15秒間であり、鋼片のクランプ部と接触した非
定常部の平均温度降下量は−80℃であった。この接合部
を仕上圧延機群5で仕上圧延を行ったところ、図2(a)
に示すような張力変動を生じ、接合部に6kgf/cm2 程度
の過大張力が作用したため、破断に至った。 〔実施例1〕 接合装置4で接合する前に、連続圧延サ
イクルの1本目の鋼片の先端部を15秒間クランプして、
そのクランプ部表面を470 ℃まで昇温させた。そして、
クランプを開放してから60秒後に接合装置4で先・後行
鋼片の先後端部を15秒間で接合した。接合直前の表面温
度は250 ℃であったが、鋼片のクランプ部接触面の平均
温度降下量は−60℃であった。
【0022】このときのクランプ部の表面温度の推移を
図3(a) に示すが、図示のように、0点でクランプを開
始し、15秒後のA時点でクランプを終了した。その後、
クランプを開放したところ急激に温度降下をするが、B
時点までの約60秒間は鋼片がクランプ装置3a,3bの
下を通過していることから、鋼片からの輻射を受けてそ
の温度降下が一時的にゆるやかな状態となる。
図3(a) に示すが、図示のように、0点でクランプを開
始し、15秒後のA時点でクランプを終了した。その後、
クランプを開放したところ急激に温度降下をするが、B
時点までの約60秒間は鋼片がクランプ装置3a,3bの
下を通過していることから、鋼片からの輻射を受けてそ
の温度降下が一時的にゆるやかな状態となる。
【0023】この接合部を仕上圧延機群5で圧延したと
きの張力変動は、図2(b) に示したように、接合部での
過大張力は4kgf/cm2 に低減され、接合部で破断するこ
となく圧延を行うことができた。なお、1本目の圧延材
の先端部に生じた低温部は、圧延時の外乱となり過大張
力を生じたが、1本目の先端には接合部がないため、通
板性に大きな影響はなかった。 〔実施例2〕 接合装置4で接合する前に、通常圧延さ
れる鋼片6本の先端部をクランプ装置3a,3bで15秒
間ずつクランプして予加熱した後、連続圧延サイクルの
1本目の鋼片の先端部をクランプして、クランプ部表面
を予加熱した。そのときのクランプ部の表面の温度の推
移は図3(b) に示す通りである。
きの張力変動は、図2(b) に示したように、接合部での
過大張力は4kgf/cm2 に低減され、接合部で破断するこ
となく圧延を行うことができた。なお、1本目の圧延材
の先端部に生じた低温部は、圧延時の外乱となり過大張
力を生じたが、1本目の先端には接合部がないため、通
板性に大きな影響はなかった。 〔実施例2〕 接合装置4で接合する前に、通常圧延さ
れる鋼片6本の先端部をクランプ装置3a,3bで15秒
間ずつクランプして予加熱した後、連続圧延サイクルの
1本目の鋼片の先端部をクランプして、クランプ部表面
を予加熱した。そのときのクランプ部の表面の温度の推
移は図3(b) に示す通りである。
【0024】すなわち、1本目の鋼片をクランプした0
時点から鋼片通過のB時点までは、実施例1の図3(a)
と同様の温度推移をたどり、鋼片が通過したB点以後は
クランプ部が空冷された状態で、つぎのクランプ開始時
点のC時点までに最低温度になった。その後順次2本目
以降の鋼片をクランプするごとにクランプ部の表面温度
は上昇していき、連続圧延サイクルの1本目の鋼片先端
部のクランプ開放から60秒後(接合直前)におけるD時
点での表面温度は560 ℃であった。その後鋼片の接合を
行ったところ、鋼片のクランプ部接触面での平均温度降
下量は−30℃となり、実施例1の場合よりもさらに低減
した。
時点から鋼片通過のB時点までは、実施例1の図3(a)
と同様の温度推移をたどり、鋼片が通過したB点以後は
クランプ部が空冷された状態で、つぎのクランプ開始時
点のC時点までに最低温度になった。その後順次2本目
以降の鋼片をクランプするごとにクランプ部の表面温度
は上昇していき、連続圧延サイクルの1本目の鋼片先端
部のクランプ開放から60秒後(接合直前)におけるD時
点での表面温度は560 ℃であった。その後鋼片の接合を
行ったところ、鋼片のクランプ部接触面での平均温度降
下量は−30℃となり、実施例1の場合よりもさらに低減
した。
【0025】この鋼片のクランプ部接触面を仕上圧延機
群5で圧延したときの張力変動は、接合部での過大張力
が3kgf/cm2 とさらに抑制され、接合部で破断すること
なく安定に通板して圧延することができた。
群5で圧延したときの張力変動は、接合部での過大張力
が3kgf/cm2 とさらに抑制され、接合部で破断すること
なく安定に通板して圧延することができた。
【0026】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、鋼片同士の接合時のクランプに伴う鋼片のクラン
プされた部分の温度降下を低減することにより、クラン
プ部の圧延時の接合部に生じる過大張力を抑制すること
ができるから、鋼片の接合部において破断のない安定し
た通板を行うことができ、これによって圧延設備の稼働
率の向上を図ることができるとともに製品品質・歩留り
の向上を図ることが可能である。
れば、鋼片同士の接合時のクランプに伴う鋼片のクラン
プされた部分の温度降下を低減することにより、クラン
プ部の圧延時の接合部に生じる過大張力を抑制すること
ができるから、鋼片の接合部において破断のない安定し
た通板を行うことができ、これによって圧延設備の稼働
率の向上を図ることができるとともに製品品質・歩留り
の向上を図ることが可能である。
【図1】この発明を実施する連続熱間圧延ラインの構成
を示す概要図である。
を示す概要図である。
【図2】鋼片クランプ部での張力変動を示す(a) 従来
例、(b) 本発明の第1の実施例での特性図である。
例、(b) 本発明の第1の実施例での特性図である。
【図3】クランプ装置のクランプ部の表面温度の推移を
示す(a) 第1の実施例、(b) 第2の実施例での特性図で
ある。
示す(a) 第1の実施例、(b) 第2の実施例での特性図で
ある。
【図4】従来のクランプ装置の概要を示す(a) 平面図、
(b) 側面図である。
(b) 側面図である。
【図5】クランプ部の初期温度と鋼片のクランプ部分の
平均温度の関係を示す特性図である。
平均温度の関係を示す特性図である。
【図6】鋼片のクランプ部分での温度降下量とスタンド
間張力との関係を示す特性図である。
間張力との関係を示す特性図である。
【図7】クランプ時間とクランプ部の表面温度の関係を
示す特性図である。
示す特性図である。
1 粗圧延機 2 シヤー 3a,3b クランプ装置 4 接合装置 5 仕上圧延機群 6 切断機 7a,7b 巻取機 S 鋼片 S1 先行鋼片 S2 後行鋼片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今江 敏夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (72)発明者 磯辺 邦夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (72)発明者 二階堂 英幸 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部千葉製鉄所 内
Claims (4)
- 【請求項1】 連続熱間圧延において粗圧延工程を経
た先行鋼片の後端部と後行鋼片の先端部をクランプ装置
でクランプしながら突き合わせて接合する方法におい
て、前記クランプ装置のクランプ部の表面を接合工程の
前にあらかじめ加熱することを特徴とする連続熱間圧延
における鋼片の接合方法。 - 【請求項2】 鋼片のクランプされた非定常部とクラ
ンプされない定常部との温度差が70℃以内になるように
前記非定常部を加熱することを特徴とする請求項1記載
の方法。 - 【請求項3】 連続圧延工程に先立ち、連続圧延工程
直前に通常圧延される鋼片の端部をクランプ装置でクラ
ンプして、該クランプ装置のクランプ部の表面を加熱す
ることを特徴とする請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 連続圧延工程で圧延される最初の鋼片
の先端部をクランプ装置でクランプして、該クランプ装
置のクランプ部の表面を加熱することを特徴とする請求
項1、2または3記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22128794A JPH0890004A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22128794A JPH0890004A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0890004A true JPH0890004A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16764424
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22128794A Pending JPH0890004A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0890004A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116377199A (zh) * | 2023-04-13 | 2023-07-04 | 常熟科弘材料科技有限公司 | 一种厚锌层钢卷的镀铝锌工艺及其装置 |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22128794A patent/JPH0890004A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116377199A (zh) * | 2023-04-13 | 2023-07-04 | 常熟科弘材料科技有限公司 | 一种厚锌层钢卷的镀铝锌工艺及其装置 |
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