JPH089279B2 - 金属彫刻様鋳出し外観を有する小形装飾部材の製造方法 - Google Patents

金属彫刻様鋳出し外観を有する小形装飾部材の製造方法

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JPH089279B2
JPH089279B2 JP3236554A JP23655491A JPH089279B2 JP H089279 B2 JPH089279 B2 JP H089279B2 JP 3236554 A JP3236554 A JP 3236554A JP 23655491 A JP23655491 A JP 23655491A JP H089279 B2 JPH089279 B2 JP H089279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属彫刻様の鋳出し
表示外観を有する小形装飾部材、特に銘板、表示板のほ
か、装身ベルト用バックル、ボタン、ネクタイピン等の
装身具類等に適用される鋳出し外観の立体装飾表示部分
を備えた小型装飾部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銘板その他の上記のような各種の
小形装飾品にあって、高級で豪華な外観を付与したもの
として、第4図及び第5図に示すように、表面に浮き出
し状態に金属地色を露呈する凸状の表示部分(102 )が
設けられ、それ以外の凹窪部には黒色等の塗料ないしイ
ンキを塗着してその塗層(103 )により金属地色を隠蔽
したものが知られている。そして又、表面保護のため
に、上記の如く形成した表示プレート表面を、表示面の
全体に亘って、透明合成樹脂液の注入ないし流し込みに
より、厚い肉盛りの状態に形成した透明樹脂被膜層(10
4 )で被覆したものも知られている。このように、金属
色の凸状表示部分(102 )を黒色等の暗色の中に浮き上
がらせ、逆に金属色地色の中に暗色の表示部分を凹状に
形成し、かつ表示面の全体を厚い透明樹脂被覆層(104
)で被覆して、該被覆層によるレンズ効果も相俟って
独特の美感を表出するものとした装飾表示品は、その優
れた装飾性の故に、銘板類のほか、第4図に示す装身ベ
ルト用バックルの装飾とか、ボタンの外面化粧等にも多
く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
上記のような小形装飾品は、次のようにして製作される
ものであったため、実際上その製作が厄介であり、生産
性が悪く、コスト高につくという本質的な難点があっ
た。
【0004】即ち、上記のような小形装飾品は、金属プ
レ―トの鋳造によって製作され、鋳造の段階で、その鋳
型に所定の表示部分を刻設したものを用い、所謂鋳出し
の手法によって第5図に示すように凸状の表示部分(10
2 )を形成し、然るのち表面に塗料を全面塗着し、次い
で、表示部(102 )面上の塗料を溶剤を含浸した拭き布
等で拭き取って除去し、表面の凹部(105 )内にのみ塗
層(103 )を残すものとしたのち、透明樹脂層(104 )
の流し込み硬化による形成を行うものとして製造するも
のであった。このため生産性が悪いのはもとより、鋳造
型も高価につき、更には表示部分(102 )の態様の異な
るごとに別途の鋳造型を必要とすることにより、小量多
品種の生産には不向きであるというような問題があっ
た。
【0005】この発明は、上記のような問題点に鑑み、
従来品と略同等の鋳出し外観の立体装飾表示機能を具備
しつつ、製造を極めて簡単に行い得て、製作コストの大
幅な節減、表示の変更の多様化への対応の簡易化をはか
りうるものとした小形装飾部材の製造方法を提供しよう
というものである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的において、この発
明者は、印刷技術を利用して種々実験を繰返したとこ
ろ、Al箔に表面の一部を除いて所定の印刷を施すこと
により箔表面の金属色を露出させた表示部分を形成し、
その表示部分を型押し加工によって凸状となしたのち、
その表面全体を従来品と同じく透明合成樹脂で厚く中高
な肉盛り状態に被覆すると、外観上恰も彫刻状態に金属
色の表示部分が浮き出して見えるものとなることを見出
し、斯る知見による展開をもとにこの発明を完成するに
至ったものである。
【0007】而して、この発明は、アルミニウム箔から
なる表示シートの表面に、該アルミニウム箔の表面を隠
蔽しうる黒色その他の色彩の着色塗層を表面の一部を除
いて印刷形成することにより、非着色部において箔表面
の金属色を露出せしめた所定の表示部分を形成する工程
と、表示部分の形成後、印刷インキの乾かない状態のう
ちにアルミニウム箔表面に樹脂コーティング層を形成す
る工程と、コーティング層の形成後、前記表示部分を凸
状となす型押し成形を行う工程と、型押し成形後、前記
凸状の表示部分を含む表示シートの全面を覆う態様で、
透明合成樹脂液またはガラスを流し込みかつ硬化させ
て、中高肉盛り状態の透明被覆層を形成する工程とを実
施することを特徴とする金属彫刻様鋳出し外観を有する
小形装飾部材の製造方法を要旨とする。
【0008】
【実施例】次にこの発明の実施例を、図1、図2に示す
ような銘板を製作する場合を例にとって説明する。
【0009】まず、表示シート(2)としてのアルミニ
ウム箔を用意する。ここにアルミニウム箔を用いるの
は、アルミニウム箔の表面が光反射可能な金属色を呈す
るとともに印刷適性を有し、かつ簡易なエンボス加工型
で容易に型押しによる塑性変形を与えうるからである。
該アルミニウム箔の厚さは30〜80μ程度とするのが
好適である。この表示シート(2)の裏面には図3に示
すように貼着用の粘着剤層(6)または接着剤層を介し
て離型紙(10)を仮着しておくのが良い。
【0010】次に、上記表示シート(2)の表面の表示
部分(4)を除く部位に、不透明な黒色その他の色彩の
着色塗層(5)を印刷の手段により形成する。かかる印
刷により、逆に文字等の表示部分(4)は光反射可能な
アルミニウム箔表面の金属色が露出した状態となる。
【0011】こうして、着色塗層(5)を印刷により形
成した後、印刷インキが乾かないうちに型押し加工を可
能なものとするべく、表示シートの表面にポリエステル
樹脂等による樹脂コ―ティングを施して印刷面を保護せ
しめるものとする。かかる樹脂コーティングはその後の
工程で被覆される透明被覆層との接着性を改善する効果
もある。
【0012】次に、表示シートに型押し加工を施して、
金属色の露出した文字表示部分(4)のみを上方に山形
に膨隆して断面円弧状の凸状部(14)に形成する。型押
し加工は一般には印刷後雄雌ロール等を用いて行う。
【0013】次に、上記の凸状表示部分(4)を有する
表示シート(2)をその裏面側の離型紙(10)から剥離
して粘着剤層(6)によりベースプレ―ト(1)の表示
面に貼着する。そして続いて、その上面側に所定粘度に
調整した透明エポキシ樹脂液等の透明樹脂液を流し込
む。透明被覆層の形成に用いる樹脂としては、例えばエ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂等を好適物として用いること
ができる。流し込みは例えば細いノズルないしは注入針
から吐出することにより行い、その流れによって表示シ
ート(2)の全面を覆う態様で、しかも周縁部が表面張
力で円弧状を呈し、中央部がやや中高状態に盛り上った
状態に透明被覆層(7)を形成する。特に耐熱性を要求
される用途においては、透明樹脂に代え透明な溶融ガラ
スの流し込み硬化によって透明被覆層(7)を形成して
も良い。透明被覆層(7)は、流し込み操作後、経時的
に硬化せしめるものとしても良いが、製造能率面から多
くの場合は加熱炉に入れて加熱硬化せられるものであ
る。
【0014】なお、透明被覆層(7)の形成は必ずしも
表示シート(2)のベースプレート(1)への貼着後に
行わなければならないものではなく、要すればベースプ
レート(1)への貼着前に、まず表示シート(2)の上
面に透明樹脂等を流し込み硬化させておき、その後表示
シート(2)をベースプレート(1)に貼着するものと
しても良い。
【0015】ベースプレ―ト(1)は、金属、合成樹
脂、あるいは木材等の硬質板によって形成されるもの
で、好ましくは上面外周縁に樹脂被覆層(7)の流し込
み形成時の堰として作用する凸縁(9)を設けたものと
なされる。もちろんこのベースプレ―ト(1)の表示面
側はフラットな面として形成されるものである。なお、
(8)はベースプレートの裏面に突設した取付用突起
(第2図)である。
【0016】
【発明の効果】この発明は上述のように、アルミニウム
箔からなる表示シートの表面に、該アルミニウム箔の表
面を隠蔽しうる黒色その他の色彩の着色塗層を表面の一
部を除いて印刷形成することにより、非着色部において
箔表面の金属色を露出せしめた所定の表示部分を形成す
る工程と、表示部分の形成後、印刷インキの乾かない状
態のうちにアルミニウム箔表面に樹脂コーティング層を
形成する工程と、コーティング層の形成後、前記表示部
分を凸状となす型押し成形を行う工程と、型押し成形
後、前記凸状の表示部分を含む表示シートの全面を覆う
態様で、透明合成樹脂液またはガラスを流し込みかつ硬
化させて、中高肉盛り状態の透明被覆層を形成する工程
とを実施することを特徴とするものである。従ってアル
ミニウム箔からなる薄い表示シートに対して印刷、型押
し等を施せばよく、アルミニウム箔への印刷及び型押し
は容易であり、アルミニウム箔の巻取、巻戻しを行い
つつ連続的に印刷、型押しを行うこともできるから、
表示体の形成工程をいずれも極めて簡単かつ低コストに
行い得て、従来のようにベースプレートを金型を用いて
凹凸状の表示部分付きのものに鋳造するような場合に較
べ、製造工程が極めて簡単であり、生産性が良い。しか
も、印刷、型押しの種類を適宜変え、表示シートにその
表示態様の異なる各種のものを別途製作して貼り付ける
ことにより、各種表示の異なった表示部材を製作するこ
とができる。もちろんその場合表示シートに各種異なっ
た表示部分を形成するために、印刷版、エンボス加工型
はそれぞれの表示態様に応じたものを必要とするが、表
示シートはアルミニウム箔で形成されているから、それ
らはいずれも凸版、樹脂型等の簡単なもので足りるか
ら、従来品の製造に必要とした鋳造型を各種製作するよ
うな場合に較べ、コスト面で格段に有利である。しかも
また、得られた装飾部材は、アルミニウム箔表面の金属
色が露出した表示部分が凸状となされているから、該表
示部分の光反射によって表示部分が浮き出し状態に見え
ることに加え、表示シートの全面が中高肉盛り状態に透
明被覆層で覆われていることによる上記透明被覆層のレ
ンズ効果が相俟って、上記金属色の表示部分がさらに顕
著な浮き出し状態に視覚され、外観上恰も従来の金属彫
刻様の鋳出し表示の如く立体的に見えるものとなり、豪
華さを認識せしめる装飾性に優れたものとなしうる。従
ってこの発明は、表示の変更の多様化への対応が簡易で
あり、鋳出し外観をもつ装飾部材を従来品より一段と廉
価に製作提供しうる効果を奏する。
【0017】しかもまた、この発明によれば、アルミニ
ウム箔表面の印刷を行った後、印刷インキの乾かない状
態のうちにアルミニウム箔表面に樹脂コーティング層を
形成するから、印刷インキが乾かないうちに型押し加工
が可能となり、益々時間短縮による生産効率の向上を図
り得る。しかも、かかる樹脂コーティングはその上に被
覆された透明被覆層との接着性を改善する効果もあり、
透明被覆層が容易に剥離することのない耐久性に優れた
装飾部材を製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によって製造した装飾部材の一例を示
す一部破砕斜視図である。
【図2】図1のII−II線の断面図である。
【図3】表示部分を形成した表示シートの斜視図であ
る。
【図4】従来方法によって製作した装飾部材の一部破砕
斜視図である。
【図5】図4のV−V線の断面図である。
【符号の説明】
2…表示シート 4…表示部分 5…着色塗層 7…透明被覆層 14…凸状部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔からなる表示シートの表
    面に、該アルミニウム箔の表面を隠蔽しうる黒色その他
    の色彩の着色塗層を表面の一部を除いて印刷形成するこ
    とにより、非着色部において箔表面の金属色を露出せし
    めた所定の表示部分を形成する工程と、表示部分の形成後、印刷インキの乾かない状態のうちに
    アルミニウム箔表面に樹脂コーティング層を形成する工
    程と、 コーティング層の形成後、前記 表示部分を凸状となす型
    押し成形を行う工程と、型押し成形後、 前記凸状の表示部分を含む表示シートの
    全面を覆う態様で、透明合成樹脂液またはガラスを流し
    込みかつ硬化させて、中高肉盛り状態の透明被覆層を形
    成する工程とを実施することを特徴とする金属彫刻様鋳
    出し外観を有する小形装飾部材の製造方法。
JP3236554A 1991-09-17 1991-09-17 金属彫刻様鋳出し外観を有する小形装飾部材の製造方法 Expired - Lifetime JPH089279B2 (ja)

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