JPH1015987A - ヘアライン目インサートフィルム、ヘアライン目インサート成形品とその製造方法 - Google Patents

ヘアライン目インサートフィルム、ヘアライン目インサート成形品とその製造方法

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JPH1015987A
JPH1015987A JP18876896A JP18876896A JPH1015987A JP H1015987 A JPH1015987 A JP H1015987A JP 18876896 A JP18876896 A JP 18876896A JP 18876896 A JP18876896 A JP 18876896A JP H1015987 A JPH1015987 A JP H1015987A
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卓治 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 意匠性の高いヘアライン目インサート成形品
を提供する。 【解決手段】 ヘアライン目が形成された透明の基体シ
ート2上に、接着性のあるアンカー層4、金属蒸着層7
または絵柄印刷層6が順次形成されており、接着性のあ
るアンカー層4がヘアライン目凹部の深さよりも小さい
膜厚であるヘアライン目インサートフィルムを、基体シ
ート2と金型面とが接触するように射出成形用金型内に
配置し、型閉めした後に成形樹脂を金型内に射出し、成
形樹脂を固化させることにより、樹脂成形品8にヘアラ
イン目インサートフィルムを接着させ、ヘアライン目イ
ンサート成形品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形と同時
に成形品の上に一体化されるヘアラン目インサートフィ
ルムと、ヘアラン目インサート成形品とその製造方法に
関し、製品例として、音響機器や家具用表面材、建築用
内外装材、キャビネット用表面材、キッチン扉用内装
材、自動車内装部品などの表面装飾に利用できるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、音響機器などの表面加飾は、ヘア
ライン目が形成された透明の基体シート上に、金属蒸着
層または絵柄印刷層が順次形成された転写箔を、熱転写
や成形同時絵付け方法等の方法で行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヘアライン加
工は、サンドペーパーにフィルムを連続的に送ってヘア
ライン目状にフィルム表面が削られていく方式なので、
パターン化できない。よって、ヘアライン目のある蒸着
金属色部および絵柄印刷部と、ヘアライン目のない蒸着
金属色部および絵柄印刷部と、蒸着金属色部も絵柄印刷
部も不存在の透明な窓部とを組合せたようなパターン化
された意匠を一つの基体シート上に形成することができ
なかった。
【0004】この発明の目的は、上記課題を解決し、意
匠性の高いヘアライン目インサート成形品を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、この発明のヘアライン目インサートフィル
ムは、請求項1記載のように、ヘアライン目が形成され
た透明の基体シート上に、接着性のあるアンカー層、金
属蒸着層または絵柄印刷層が順次形成されており、接着
性のあるアンカー層がヘアライン目凹部の深さよりも小
さい膜厚であることを特徴とする。
【0006】あるいは、請求項2記載のように、接着性
のあるアンカー層上の一部に、ヘアライン目凹部の深さ
よりも大きい膜厚の無色透明層が形成されているヘアラ
イン目インサートフィルムとしてもよい。
【0007】あるいは、請求項3記載のように、無色透
明層上に、金属蒸着層および絵柄印刷層が形成されてい
ない窓部を有するヘアライン目インサートフィルムとし
てもよい。
【0008】あるいは、請求項4記載のように、接着性
のあるアンカー層上に、金属蒸着層および絵柄印刷層が
形成されていない窓部を有するヘアライン目インサート
フィルムとしてもよい。
【0009】この発明のヘアライン目インサート成形品
の製造方法は、請求項5記載のように、請求項1〜3記
載のヘアラインイン目サートフィルムを、基体シートと
金型面とが接触するように射出成形用金型内に配置し、
型閉めした後に成形樹脂を金型内に射出し、成形樹脂を
固化させることにより、樹脂成形品にヘアライン目イン
サートフィルムを接着させることを特徴とする。
【0010】あるいは、請求項6記載のように、請求項
4記載のヘアライン目インサートフィルムを、基体シー
トと金型面とが接触するように射出成形用金型内に配置
し、型閉めした後に成形樹脂を金型内に射出し、ヘアラ
イン目インサートフィルムの窓部の接着性のあるアンカ
ー層に成形樹脂を接触させ、成形樹脂を固化させること
により、樹脂成形品にヘアライン目インサートフィルム
を接着させることを特徴とする。
【0011】この発明のヘアライン目インサート成形品
は、請求項7記載のように、樹脂成形品とヘアライン目
インサートフィルムとが接着したヘアライン目インサー
ト成形品であって、ヘアライン目のついた金属蒸着部あ
るいは絵柄印刷部、ヘアライン目のない金属蒸着部ある
いは絵柄印刷部、および、ヘアライン目のない透明窓部
が組み合わされたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明のヘアライン目イ
ンサートフィルム、ヘアライン目インサート成形品とそ
の製造方法を、図1〜図5を参照しながら詳しく説明す
る。1はヘアライン目インサートフィルム、2は基体シ
ート、3はヘアライン凹凸、4は接着性のあるアンカー
層、5は無色透明層、6は絵柄印刷層、7は金属蒸着
層、8は樹脂成形品、9はヘアライン目インサート成形
品、10は接着層をそれぞれ示す。
【0013】ヘアライン目インサートフィルム1は、ヘ
アライン目が形成された透明の基体シート2上に接着性
のあるアンカー層4、金属蒸着層7または絵柄印刷層6
が順次形成されている。接着性のあるアンカー層4は基
体シート2の深さよりも小さい膜厚である(図1)。
【0014】透明の基体シート2は、ポリエステルやア
クリル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボ
ネートなどの各種樹脂からなるフィルムやシートであ
る。基体シート2の厚みは、10μm〜500μmであ
る。
【0015】ヘアライン目は、サンドペーパーにフィル
ムを連続的に送ってヘアライン目状にフィルム表面が削
られていく方式や、顔料入り樹脂インキを用いて印刷方
式などによって形成するとよい。ヘアライン目の断面は
凹凸である。凹凸の凹部の深さは、前記基体シート2の
厚みの半分以下が好ましく、たとえば、2μm〜10μ
mのものがある。
【0016】接着性のあるアンカー層4は、基体シート
2と、絵柄印刷層6あるいは金属蒸着層7、接着層10
とを結び付けるアンカー剤としての機能と、直接成形樹
脂と密着することによって基体シート2と成形樹脂とを
密着させる接着層10としての機能を有する層である。
また、接着性のあるアンカー層4は、それ自身でも成形
樹脂との接着性はあるが、金属蒸着層7・絵柄印刷層6
・接着層10の各層とヘアライン目を有する基体シート
とのアンカー層としての機能を主として有する。接着性
のあるアンカー層4は、透明性や強度などを持たせるた
めに、熱硬化性のウレタン系、エポキシ系、アクリル
系、ポリエステル系、メラミン系などの樹脂や紫外線硬
化性樹脂からなるインキを用いて形成する。接着性のあ
るアンカー層4の形成方法は、オフセット印刷法やグラ
ビア印刷法やフレキソ印刷法などの汎用の印刷方法があ
る。接着性のあるアンカー層4は、基体シート2のヘア
ライン目を見かけ上消失させないような膜厚である。例
えば、前記ヘアライン目の凹部の深さよりかなり薄い膜
厚であり、かつ、基体フィルムとほぼ同じ屈折率の透明
層である。このようにしないと、無色透明層5をコート
したときにヘアライン目が見かけ上消失しにくいからで
ある。ヘアライン目の凹凸部の内面に薄い膜を形成する
ためには、次のようにするとよい。目の細かい(深度の
浅い)版を使用して、できるだけ粘度を落して凸部に印
刷する。粘度が高いと拡がりにくいからである。凹部に
おいては、凸部からのインキのたれによって拡がって凹
部の内面が覆われる。
【0017】無色透明層5を、接着性のあるアンカー層
4上の一部に、ヘアライン目凹部の深さよりも大きい膜
厚で形成してもよい。無色透明層5を基体シート2とほ
ぼ同じ屈折率のものとすることによって、無色透明層5
が形成された部分では接着性のあるアンカー層4のヘア
ライン目は見かけ上消失する。無色透明層5は、熱硬化
性のウレタン系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステ
ル系、メラミン系などの樹脂や紫外線硬化性樹脂からな
るインキを用いて形成する。無色透明層5の形成方法
は、スクリーン印刷法などの汎用の厚膜印刷方法や、ロ
ールコート法、スプレーコート法などのコート法があ
る。無色透明層5の膜厚は、前記ヘアライン目の凹部の
深さより大きい膜厚であり、ヘアライン目の凹部を完全
に埋め尽してしまう必要があるため、2μm以上とする
ことが好ましい。無色透明層5が基体シート2とほぼ同
じ屈折率を持てば、ヘアライン目の境界で乱反射がおこ
らない。その場合は、ヘアライン目は見かけ上消失した
ように見える。ただし、無色透明層5の膜厚が薄いとヘ
アライン目の凹凸が残り、その後にコートする接着性の
あるアンカー層などで再びヘアライン目が見えることと
なる。接着性のあるアンカー層4は、接着性のあるアン
カー層4のコート後にヘアライン目が見えるようにする
ために薄くコートしている。
【0018】絵柄印刷層6は、接着性のあるアンカー層
4上または無色透明層5上に形成する。金属蒸着層7が
先に形成された場合は、絵柄印刷層6は金属蒸着層7上
に形成してもよい。無色透明層5がない部分に形成され
た絵柄印刷層6はヘアライン目の模様あるいは柄を有す
る。無色透明層5がある部分に形成された絵柄印刷層6
は、ヘアライン目の模様あるいは柄が見かけ上消失す
る。絵柄印刷層6の図柄としては、木目柄、文字、記
号、数字などがある。絵柄印刷層6としては、顔料イン
キ層や染料インキ層、光輝性インキ層、アンカー層(前
記接着性のあるアンカー層4とは別のもの。)などがあ
る。絵柄印刷層上あるいは金属蒸着層上に接着層10を
形成してもよい。絵柄印刷層6は、各種顔料や染料を樹
脂バインダーに含有させたインキからなる。光輝性イン
キ層は、パール粉やアルミ粉などを樹脂バインダーに混
入したインキからなる。アンカー層は、顔料インキ層や
染料インキ層、光輝性インキ層、アンカー層、接着層な
どの間の密着性をよくするために形成する。接着層10
は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、エチレンブチルアルコール樹脂、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体などがある。
【0019】金属蒸着層7は、接着性のあるアンカー層
4上または無色透明層5上に形成する。絵柄印刷層6が
先に形成された場合は、金属蒸着層7は、絵柄印刷層6
上に形成してもよい。無色透明層5がない部分に形成さ
れた金属蒸着層7はヘアライン目を有する。無色透明層
5がある部分に形成された金属蒸着層7は、ヘアライン
目が見かけ上消失する。金属蒸着層7は、アルミニウ
ム、クロム、二酸化ケイ素、硫化亜鉛などの金属を真空
蒸着法などで形成する。接着性のあるアンカー層4上に
形成された金属蒸着層7はヘアライン目の模様あるいは
柄を有する。無色透明層5上に形成された金属蒸着層7
は、ヘアライン目が見かけ上消失する。
【0020】この発明のヘアライン目インサートフィル
ムは、前記無色透明層5上に、金属蒸着層7および絵柄
印刷層6が形成されていない窓部Aを有してもよい。窓
部Aは、無色透明層5が露出しており、インサートフィ
ルムの状態でヘアライン目が見かけ上消失している。
【0021】この発明のヘアライン目インサートフィル
ムは、接着性のあるアンカー層4上に、金属蒸着層7お
よび絵柄印刷層6が形成されていない窓部Bを有しても
よい。窓部Bは、ヘアライン目の凹凸上に形成された接
着性のあるアンカー層4が露出しており、インサートフ
ィルムの状態でヘアライン目が存在している。
【0022】この発明のヘアライン目インサートフィル
ムは、基体シート上2の全面に接着性のあるアンカー層
4が形成され、アンカー層4の一部に金属蒸着層7が形
成され、金属蒸着層7の一部を覆うように絵柄印刷層6
が形成され、金属蒸着層7と絵柄印刷層6とに見当あわ
せして接着層10が形成されたものがある(図3参
照)。図3の場合は、接着性のあるアンカー層4は、基
体シート2を樹脂成形品8に接着させるための接着層と
しての機能を有するとともに、絵柄印刷層6および接着
層10を基体シート2に接着させやすくするためのアン
カー層としての機能を発揮することとなる。あるいは、
この発明のヘアライン目インサートフィルムは、基体シ
ート2上の一部に接着性のあるアンカー層4が形成さ
れ、アンカー層4上のみに金属蒸着層7と絵柄印刷層6
が形成され、金属蒸着層7と絵柄印刷層6とを覆いかつ
基体シート2を覆うように接着層10が形成されたもの
がある(図4参照)。図4の場合は、接着性のあるアン
カー層4は、絵柄印刷層6および金属蒸着層7を基体シ
ート2に接着させやすくするためのアンカー層としての
機能を発揮することとなる。あるいは、この発明のヘア
ライン目インサートフィルムは、基体シート2上の全面
に接着性のあるアンカー層4が形成され、アンカー層4
上の一部に金属蒸着層7と絵柄印刷層6が形成され、金
属蒸着層7と絵柄印刷層6とを覆いかつ接着性のあるア
ンカー層4を覆うように接着層10が形成されたものが
ある(図5参照)。図5の場合は、接着性のあるアンカ
ー層4は、絵柄印刷層6および金属蒸着層7および接着
層10を基体シート2に接着させやすくするためのアン
カー層としての機能を発揮することとなる。
【0023】この発明のヘアライン目インサート成形品
の製造方法は、前記したヘアライン目が形成された透明
の基体シート2上に、ヘアライン目凹部の深さよりも小
さい膜厚の接着性のあるアンカー層4、金属蒸着層7ま
たは/および絵柄印刷層6が順次形成されたヘアライン
目インサートシートを、基体シート2と金型面とが接触
するように射出成形用金型内に配置し、型閉めした後に
成形樹脂を金型内に射出し、樹脂を固化させることによ
り、樹脂成形品8にヘアライン目インサートフィルム1
を接着させるものである。
【0024】まず、前記ヘアライン目インサートフィル
ム1を可動型と固定型とからなる射出成形用金型内に配
置する。基体シート2側が、可動型あるいは固定型の一
方の金型表面と接触するように配置する。あるいは、2
枚のヘアライン目インサートフィルムを用意し、一方の
インサートフィルムの基体シート2側が可動型に接触
し、他方のインサートフィルムの基体シート2側が固定
型に接触するように配置してもよい。配置した後、ヘア
ライン目インサートフィルム1を加熱して軟化させて変
形しやすい状態とし、可動型のキャビティ内面に設けた
真空吸引孔から真空吸引して、ヘアライン目インサート
フィルム1を可動型のキャビティ内面に密着させてもよ
い。
【0025】次に、射出成形用金型を閉じ、固定型に設
けた射出口より成形樹脂をキャビティに射出充満させ
る。ヘアライン目インサートフィルム1の絵柄印刷層6
と成形樹脂とが接触する。成形樹脂は無色透明のもの、
有色透明のもの、有色不透明のものなどがある。成形樹
脂が無色透明あるいは有色透明の場合は、成形樹脂の屈
折率を、基体シート2や接着性のあるアンカー層4の屈
折率とほぼ同じにしておけば、基体シート2のヘアライ
ン目を見かけ上消失させることができる。無色透明層5
が露出した窓部Aを有するヘアライン目インサートフィ
ルム1を用いた場合は、絵柄印刷層6および無色透明層
5に成形樹脂が直接接触する。接着性のあるアンカー層
4が露出した窓部Bを有するヘアライン目インサートフ
ィルム1を用いた場合は、絵柄印刷層6およびアンカー
層4に成形樹脂が直接接触し、接着性のあるアンカー層
4(窓部B)のヘアライン目が見かけ上消失する。
【0026】次に、キャビティに射出充満した成形樹脂
を固化させ、樹脂成形品8を形成するのと同時にその面
にヘアライン目インサートフィルム1を接着させる。樹
脂成形品8を冷却して固化させ、樹脂成形品8にヘアラ
イン目インサートフィルム1を接着させた後、射出成形
用金型を開いてヘアライン目インサートフィルム1が接
着したインサート成形品を取り出す。無色透明層5が露
出しているヘアライン目インサートフィルム1を用いた
場合に得られるインサート成形品では、窓部Aがヘアラ
イン目のない透明の窓部となる。接着性のあるアンカー
層4が露出しているヘアライン目インサートフィルム1
を用いた場合に得られるインサート成形品は、窓部Bは
次のようになる。基体シート2、接着性のあるアンカー
層4、成形樹脂の全ての層が同じ屈折率の場合は、ヘア
ライン目のない透明の窓部となる。基体シート2、接着
性のあるアンカー層4、成形樹脂の全ての層が同じ屈折
率でない場合は、ヘアライン目のある透明の窓部とな
る。
【0027】得られるヘアライン目インサート成形品
は、ヘアライン目のついた金属蒸着部あるいは絵柄印刷
部と、ヘアライン目のない金属蒸着部あるいは絵柄印刷
部とが組み合わされたヘアライン目インサート成形品が
ある。あるいは、ヘアライン目のついた金属蒸着部ある
いは絵柄印刷部と、ヘアライン目のない透明窓部とが組
み合わされたヘアライン目インサート成形品がある。あ
るいは、ヘアライン目のついた金属蒸着部あるいは絵柄
印刷部と、ヘアライン目のない金属蒸着部あるいは絵柄
印刷部と、ヘアライン目のない透明窓部とが組み合わさ
れたヘアライン目インサート成形品がある。
【0028】また、この発明の製造方法によって得られ
るヘアライン目インサート成形品は、基体シート上2の
全面に接着性のあるアンカー層4が形成され、アンカー
層4の一部に金属蒸着層7が形成され、金属蒸着層7の
一部を覆うように絵柄印刷層6が形成され、金属蒸着層
7と絵柄印刷層6とに見当あわせして接着層10が形成
されたヘアライン目インサートフィルムを用いて得たヘ
アライン目インサート成形品がある(図3参照)。ある
いは、基体シート2上の一部に接着性のあるアンカー層
4が形成され、アンカー層4上のみに金属蒸着層7と絵
柄印刷層6が形成され、金属蒸着層7と絵柄印刷層6と
を覆いかつ基体シート2を覆うように接着層10が形成
されたヘアライン目インサートフィルムを用いて得たヘ
アライン目インサート成形品がある(図4参照)。ある
いは、基体シート2上の全面に接着性のあるアンカー層
4が形成され、アンカー層4上の一部に金属蒸着層7と
絵柄印刷層6が形成され、金属蒸着層7と絵柄印刷層6
とを覆いかつ接着性のあるアンカー層4を覆うように接
着層10が形成されたヘアライン目インサートフィルム
を用いて得たヘアライン目インサート成形品がある(図
5参照)。
【0029】
【作用】この発明のヘアライン目インサートフィルム
は、ヘアライン目凹部の深さよりも小さい膜厚の接着性
のあるアンカー層を有しているので、ヘアライン目上に
絵柄印刷層や金属蒸着層を形成しても、ヘアライン目が
見かけ上消失することはなく、しかも、基体シートと絵
柄印刷層や金属蒸着層との接着力が強いものである。ま
た、接着性のあるアンカー層が露出したヘアライン目イ
ンサートフィルムとした場合は、接着性のあるアンカー
層の露出部のヘアライン目を成形樹脂によって見かけ上
消失させ透明窓部を形成することができるとともに、接
着性のあるアンカー層によって基体シートと成形樹脂と
の接着力を強くすることができる。この発明のヘアライ
ン目インサートフィルムは、ヘアライン目上に無色透明
層を部分的に形成した場合は、ヘアライン目を部分的に
消失させることができるものである。無色透明層上に順
次形成する全ての層は、ヘアライン目の柄が見かけ上消
失する。無色透明層のない接着性のあるアンカー層上に
順次形成するすべての層はヘアライン目の柄が存在した
ままとなる。以上のように、インサートフィルムおよび
インサート成形品のヘアライン目を自由自在にパターン
化できる。
【0030】
【実施例】厚み125μmのポリエステルフィルムを基体
シートとし、表面の粗さが10μmのサンドペーパーに
よって、凹部の深度が10.0μmのヘアライン目を形成
し、ヘアライン目の凹凸上に、熱硬化性ウレタン樹脂を
用いたグラビア印刷法によって、膜厚0.5μmの接着性
のあるアンカー層を形成し、その上に熱硬化性ウレタン
樹脂を用いたグラビア印刷法によって、膜厚12.0μmの
無色透明層を形成し、その上に熱硬化性アクリル樹脂を
樹脂バインダーとして60重量%、重質炭酸カルシウムを
顔料として40重量%からなる絵柄印刷層を形成し、その
上にアルミニウムを用いた真空蒸着法によって膜厚400
Åの真空蒸着層を形成し、その上にポリ塩化ビニルを用
いたグラビア印刷法によって、膜厚2.5μmの接着層を
得た。
【0031】上記ヘアライン目インサートフィルムを基
体シートと金型面とが接触するように射出成形用金型内
に配置し、型閉めした後に、成形樹脂温度220〜250℃、
金型温度40〜60℃の条件において、無色透明アクリロニ
トリルブタジエンポリスチレン共重合体樹脂を成形樹脂
として金型内に射出し、成形樹脂を固化させることによ
り、樹脂成形品にヘアライン目インサートフィルムを接
着させた。
【0032】
【発明の効果】この発明は、以上の構成、作用からなる
ので、ヘアライン目の絵柄印刷層、ヘアライン目の金属
蒸着層、ヘアライン目のついていない絵柄印刷層、ヘア
ライン目のついていない金属蒸着層、透明窓部の任意の
組合せが可能となり、成形品へのパターン化されたヘア
ライン加飾が自由自在になり意匠性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のヘアライン目インサートフィルム
の一実施例を示す断面図である。
【図2】 この発明のヘアライン目インサート成形品の
製造方法によって得られたヘアライン目インサート成形
品の一例を示す断面図である。
【図3】 この発明のヘアライン目インサート成形品の
製造方法によって得られたヘアライン目インサート成形
品の一例を示す断面図である。
【図4】 この発明のヘアライン目インサート成形品の
製造方法によって得られたヘアライン目インサート成形
品の一例を示す断面図である。
【図5】 この発明のヘアライン目インサート成形品の
製造方法によって得られたヘアライン目インサート成形
品の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘアライン目インサートフィルム 2 基体シート 3 ヘアライン凹凸 4 接着性のあるアンカー層 5 無色透明層 6 絵柄印刷層 7 金属蒸着層 8 樹脂成形品 9 ヘアライン目インサート成形品 10 接着層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘアライン目が形成された透明の基体シ
    ート上に、接着性のあるアンカー層、金属蒸着層または
    絵柄印刷層が順次形成されており、接着性のあるアンカ
    ー層がヘアライン目凹部の深さよりも小さい膜厚である
    ことを特徴とするヘアライン目インサートフィルム。
  2. 【請求項2】 接着性のあるアンカー層上の一部に、ヘ
    アライン目凹部の深さよりも大きい膜厚の無色透明層が
    形成されている請求項1記載のヘアライン目インサート
    フィルム。
  3. 【請求項3】 無色透明層上に、金属蒸着層および絵柄
    印刷層が形成されていない窓部を有する請求項2記載の
    ヘアライン目インサートフィルム。
  4. 【請求項4】 接着性のあるアンカー層上に、金属蒸着
    層および絵柄印刷層が形成されていない窓部を有する請
    求項1〜3のいずれかに記載のヘアライン目インサート
    フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載のヘアライン目イン
    サートフィルムを、基体シートと金型面とが接触するよ
    うに射出成形用金型内に配置し、型閉めした後に成形樹
    脂を金型内に射出し、成形樹脂を固化させることによ
    り、樹脂成形品にヘアライン目インサートフィルムを接
    着させることを特徴とするヘアライン目インサート成形
    品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のヘアライン目インサー
    トフィルムを、基体シートと金型面とが接触するように
    射出成形用金型内に配置し、型閉めした後に成形樹脂を
    金型内に射出し、ヘアライン目インサートフィルムの窓
    部の接着性のあるアンカー層に成形樹脂を接触させ、成
    形樹脂を固化させることにより、樹脂成形品にヘアライ
    ン目インサートフィルムを接着させることを特徴とする
    ヘアライン目インサート成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂成形品とヘアライン目インサートフ
    ィルムとが接着したヘアライン目インサート成形品であ
    って、ヘアライン目のついた金属蒸着部あるいは絵柄印
    刷部、ヘアライン目のない金属蒸着部あるいは絵柄印刷
    部、および、ヘアライン目のない透明窓部が組み合わさ
    れたことを特徴とするヘアライン目インサート成形品。
JP18876896A 1996-06-27 1996-06-27 ヘアライン目インサートフィルム、ヘアライン目インサート成形品の製造方法 Expired - Lifetime JP3684276B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003103996A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nissha Printing Co Ltd 凹凸転写シート、透明窓部を有する凹凸シートとその製造方法および凹凸面を有する加飾成形品の製造方法
JP2006123390A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Kojima Press Co Ltd 金属調樹脂フィルム、および、その製造方法
JP2012126072A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Goyo Paper Working Co Ltd 装飾性シート及びその製造方法
KR101281355B1 (ko) * 2009-12-28 2013-07-02 (주)엘지하우시스 인서트 엠보 필름 및 그 제조방법

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