JPH089768B2 - C軸配向したBi▲下2▼WO▲下6▼系結晶膜を有する材料及びその製造法 - Google Patents

C軸配向したBi▲下2▼WO▲下6▼系結晶膜を有する材料及びその製造法

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JPH089768B2
JPH089768B2 JP23679487A JP23679487A JPH089768B2 JP H089768 B2 JPH089768 B2 JP H089768B2 JP 23679487 A JP23679487 A JP 23679487A JP 23679487 A JP23679487 A JP 23679487A JP H089768 B2 JPH089768 B2 JP H089768B2
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利夫 高田
孝仁 寺嶋
尚周 坂東
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財団法人生産開発科学研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、強誘電体又は圧電体として、使用の期待さ
れる、Bi2WO6系単結晶膜を有する材料、及びその製造法
に関するものである。
「従来の技術と発明が解決しようとする問題点」 BaTiO3系化合物やSrTiO3系化合物を始めとして、各種
の複合金属酸化物について、圧電特性や誘電特性が報告
され、これら特性を利用した、より有益なコンデンサ材
料や圧電材料が実用化されてきた。
Bi2WO6,Bi2W0.9Mo0.1O6,Bi2W0.8Mo0.2O6等のBi2WO6
化合物も、上例に漏れず、その誘電特性について報告さ
れている。
しかしながら、Bi2WO6系化合物は、その製造にあた
り、通常の複合金属酸化物の製造の際に要求される1000
℃を越える焼結温度は不要で、850℃程度の低温焼結が
可能であることで、期待がなされたにもかかわらず、目
的化合物の空孔率が0.1以上と大き過ぎ、コンデンサ材
料としての利用ができない。
かかる事情に鑑み、本発明者は、強誘電特性や圧電特
性を発揮させるに望ましいといわれるBi2WO6系化合物、
即ち、結晶軸が配向し、更に望ましくは、多結晶ではな
しに単結晶の同系化合物を、人工格子の製法(特開昭59
−184799号公報参照)を利用して製造せんとした。
しかしながら、前掲人工格子の製法は、それ自体が存
在することが既知の、特定の群から選ばれる金属の酸化
物(NiO、CoO等)の蒸着層と;前記特定の群に属し、
且、前記とは異種の金属の酸化物の蒸着層とを;両金属
酸化物間における同一の結晶構造及び格子定数の近似に
よって結晶学的に連ね得ることを発見し、到達したもの
である。
従って、上記人工格子の製法は、上記条件を満足する
筈のないBi2WO6系結晶の製造には、当然のことながら、
そのままでは適用すべくもない。
そこで本発明者は、蒸着層の形成方法について種々検
討を加えた結果、次に示す方法により、従来は全く存在
しなかったC軸配向したBi2WO6系結晶膜を有する材料の
提供に成功したものである。
「問題点を解決するための手段」 即ち、本発明は次に記載のC軸配向したBi2WO6系結晶
膜を有する材料及びその製造法である。
(1).イ)Bi2WO6結晶単位格子のC軸方向のBi2O2
に相当するBi2O2層と、その上層を形成するロ)Bi2WO6
結晶単位格子のC軸方向のWO4厚さに相当するWO4層との
イ)、ロ)両層の繰り返し又はWO4層をMoO4層に一部置
き換えてのイ)、ロ)両層の繰り返しからなるC軸配向
したBi2WO6系結晶膜を、WO3結晶の(001)面上に有して
なる材料。
(2).微量の酸素の存在する真空槽内に設置した、少
なくとも表面にWO3結晶の(001)面を有する基材に対
し、先ずBiを蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子のC軸方
向の、Bi2O2の厚さに相当するBi2O2蒸着層を形成し、次
いでWO3を蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子のC軸方向
の、WO4の厚さに相当する蒸着層を形成し、引き続き前
記と同様にしてBiの蒸発とWO3の蒸発とを繰り返すか、
又はWO3の蒸発をMoO3の蒸発に一部置き換えて、引き続
き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3及びMoO3の蒸発とを
繰り返すことを特徴とする、C軸配向したBi2WO6系結晶
膜を有する材料の製造法。
(3).微量の酸素プラズマの存在する真空槽内に設置
した、少なくとも表面にWO3結晶の(001)面を有する基
材に対し、先ずBiを蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子の
C軸方向の、Bi2O2の厚さに相当するBi2O2蒸着層を形成
し、次いでWO3を蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子のC
軸方向の、WO4の厚さに相当する蒸着層を形成し、引き
続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3の蒸発とを繰り返
すか、又はWO3の蒸発をMoO3の蒸発に一部置き換えて、
引き続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3及びMoO3の蒸
発とを繰り返すことを特徴とする、C軸配向したBi2WO6
系結晶膜を有する材料の製造法。
上述(2)の製法を実施するに当たり、真空槽内の真
空度は、5×10-3〜5×10-5Torrの範囲に設定し、酸素
圧は、5×10-3〜5×10-5Torrの範囲に設定すれば良
い。
(3)の製法において、酸素プラズマは、蒸発源と基
板との間に高周波コイルをおき、真空蒸着槽の器壁との
間で高周波発振させることにより発生させることができ
る。その際の使用電力は50〜500W、望ましくは100W前後
である。
蒸着層の膜厚制御は、既述の特開昭59−184799号公報
に開示の装置を用い、同様の手法によっておこなうこと
ができる。
また、表面にWO3結晶の(001)面を有する基材は、既
に製法の知られている(001)配向したMgO,CoO,NiO,SrT
iO3等の多結晶体や単結晶を蒸着基板として用い、その
表面の(001)面に、蒸着基板温度を400℃よりやや高温
に維持した上で、本発明と同様の手法によりWO3を蒸発
させることにより得ることができる。
この場合、WO3の蒸着層が、WO3の多結晶体となるか、
単結晶となるかは、蒸着基板のMgO,CoO,NiO,SrTiO3等が
多結晶体であるか、単結晶であるかによって決まる。
「作用」 前述した様に、Bi2WO6系化合物は、従来の焼結法によ
って製造する場合、850℃程度の焼結によって、多結晶
体として得られる。
しかしながら、本発明による場合、真空槽内に設置し
た基材を、300℃を越える程度の温度に加熱し、これにB
iの蒸発とWO3又はMoO3の蒸発を繰り返せば、Bi2WO6系化
合物の膜を、基材表面のWO3の結晶に応じて、多結晶体
又は単結晶として形成することができる。
真空槽内に設置する基材として、少なくとも表面にWO
3結晶の(001)面を有する基材を使用したのは、Bi2WO6
系化合物の結晶として、C軸配向したものを得るためで
ある。
周知の如く、結晶軸が一定方向に配列したものは、分
極容易軸をもつため、この方向に分極すると分極が容易
に起こり、電気機械結合係数も、無配向のものに比べて
格段に向上し、圧電体材料として望ましいものである。
(3)の製法において酸素プラズマは、蒸発してくる
金属や金属酸化物を活性化し、基板上での目的物の生成
反応を促進する。
「実施例」 実施例1 真空槽内上方に、MgOの単結晶からなる基板を、MgOの
(001)面が表面(下面)に向くように設置した。
次に、真空槽内を5×10-6Torr程度の真空にし、更に
真空槽内の気体を排気しつつ、酸素ガスを同槽内に導入
して4×10-4Torrの酸素雰囲気を作った。
その後、MgOの単結晶からなる基板をヒーターにより4
50℃に加熱する一方、真空槽内の基板表面に向けてWO3
を蒸発させ、MgO基板の表面に、300Å程度の厚みのWO3
蒸着層を形成し、表面にWO3単結晶の(001)面を有する
基材となした。
以上の操作後、基材を300℃に保持し、金属BiとWO3
を、各々の蒸発源から加熱蒸発させ、真空槽内に臨むシ
ャッターを交互に開閉操作して、先ずBi蒸気を蒸着層厚
が4Åとなるように積層し、次いでWO3蒸気を蒸着層厚
が3Åとなるように積層し、同積層を20回繰り返して、
計140Åの薄膜を形成した。
この間、蒸着層厚の測定は水晶振動式膜厚計でおこな
い、また、膜厚を精密に制御するため、蒸着速度を0.3
〜0.4Å/sと小さく設定した。
以上の如くして得た薄膜の、CuKα線によるX線回折
図は、図面に示す通りであり、同図において23゜に現れ
るピークがWO3による回折線、その他の(00n)は、Bi2W
O6のC面による回折線である。これらは、通常の粉末X
線回折では強度が弱く観測できないが、本実施例で得た
薄膜は単結晶であるため、図示の回折線が得られたもの
である。
実施例2 実施例1を下記の如く変更した以外は、同様にして実
施した。
1).MgOの単結晶にかえSrTiO3単結晶からなる基板を用
い、基板温度を350℃にして10Åの厚みのWO3蒸着層を形
成し、基材となした。
2).金属Biの蒸発とWO3の蒸発による積層の繰り返し
により、計1000Åの薄膜を形成した。
上記の如くして得た薄膜の、CuKα線によるX線回折
図には、SrTiO3の(002)とBi2WO6の(00n)回折線が強
く現れ、生成薄膜がBi2WO6の単結晶膜であることが確認
できた。
実施例3 実施例1の蒸発源をBi,WO3,MoO3と3つにし、それぞ
れの蒸発により形成される蒸着層厚を、順に4Å,3Å,3
Åとし、更に、真空蒸着槽内で100Wにて高周波発振し
て、酸素プラズマを発生する変更をおこなった以外は、
実施例1と同様にして実施した。
上記の如くして得た薄膜は、Bi2WO6のWがMoに一部置
換したものであった。
「発明の効果」 従来膜状でしかもC軸配向したBi2WO6系結晶を提案し
た例はないが、本発明の材料は、その表面に膜状でしか
もC軸配向したBi2WO6系結晶を有しているため、前述し
た作用と、膜状という従来はみられなかった構造によっ
て、圧電体材料としての利用が期待できる。
また本発明の製法によれば、複合金属酸化物結晶(多
結晶物質)の製法として従来汎用されている結晶法では
考えられない低温域でBi2WO6系結晶を形成することがで
きるため、焼結法では考えられなかった部材と組み合わ
せた上で、本発明の製法を実施し、焼結法では得難い各
種材料との組み合わせ部品を製造することが可能であ
る。
とくに、表面にWO3の単結晶膜(001)面を有する基材
に、BiとWO3(又はMoO3)とを交互に蒸発させて本発明
の製法を実施する際には、Bi2WO6系結晶膜を全体として
単結晶のものとして形成することができ、この様にして
製造した、C軸配向したBi2WO6系単結晶膜を有する材料
は、強誘電体又は圧電体材料として、とりわけ好ましい
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
図面は実施例1で得た本発明のBi2WO6のC面におけるX
線回折図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イ)Bi2WO6結晶単位格子のC軸方向のBi2O
    2厚に相当するBi2O2層と、その上層を形成するロ)Bi2W
    O6結晶単位格子のC軸方向のWO4厚さに相当するWO4層と
    のイ)、ロ)両層の繰り返し又はWO4層をMoO4層に一部
    置き換えてのイ)、ロ)両層の繰り返しからなるC軸配
    向したBi2WO6系結晶膜を、WO3結晶の(001)面上に有し
    てなる材料。
  2. 【請求項2】微量の酸素の存在する真空槽内に設置し
    た、少なくとも表面にWO3結晶の(001)面を有する基材
    に対し、先ずBiを蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子のC
    軸方向の、Bi2O2の厚さに相当するBi2O2蒸着層を形成
    し、次いでWO3を蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子のC
    軸方向の、WO4の厚さに相当する蒸着層を形成し、引き
    続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3の蒸発とを繰り返
    すか、又はWO3の蒸発をMoO3の蒸発に一部置き換えて、
    引き続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3及びMoO3の蒸
    発とを繰り返すことを特徴とする、C軸配向したBi2WO6
    系結晶膜を有する材料の製造法。
  3. 【請求項3】微量の酸素プラズマの存在する真空槽内に
    設置した、少なくとも表面にWO3結晶の(001)面を有す
    る基材に対し、先ずBiを蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格
    子のC軸方向の、Bi2O2の厚さに相当するBi2O2蒸着層を
    形成し、次いでWO3を蒸発させて、Bi2WO6結晶単位格子
    のC軸方向の、WO4の厚さに相当する蒸着層を形成し、
    引き続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3の蒸発とを繰
    り返すか、又はWO3の蒸発をMoO3の蒸発に一部置き換え
    て、引き続き前記と同様にしてBiの蒸発とWO3及びMoO3
    の蒸発とを繰り返すことを特徴とする、C軸配向したBi
    2WO6系結晶膜を有する材料の製造法。
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CN110273165B (zh) * 2019-07-24 2020-09-29 台州学院 一种低温等离子体技术制备氧缺陷型钨酸铋光电极的方法
CN117535649B (zh) * 2023-11-07 2025-12-02 南开大学 一种化学气相沉积制备二维宽禁带钨酸铋半导体纳米薄膜的方法
CN120117655B (zh) * 2025-03-04 2025-12-16 天津理工大学 一种硫化铋/钨酸铋/三氧化钨光阳极及其制备方法和光电催化析氢的应用

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