JPH09105585A - 焼成装置 - Google Patents

焼成装置

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JPH09105585A
JPH09105585A JP28676795A JP28676795A JPH09105585A JP H09105585 A JPH09105585 A JP H09105585A JP 28676795 A JP28676795 A JP 28676795A JP 28676795 A JP28676795 A JP 28676795A JP H09105585 A JPH09105585 A JP H09105585A
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英雄 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱バインダから本焼成まで連続的に処理可能
で、かつ匣に蓋を被せるという人為的工程を無くすこと
ができる焼成装置を提供する。 【解決手段】炉本体1は入口2と出口3の間に互いに連
通する第1の加熱空間4および第2の加熱空間5とを有
する。上面に開口部を有し、内部に被焼成物が収容され
た匣20は、搬送手段10によって炉本体の入口から第
1,第2の加熱空間を通り出口へ向かって搬送される。
匣20は上面開口部を開閉する前後方向にスライド自在
な蓋25を有し、搬送手段10は、第1の加熱空間と第
2の加熱空間との境界部付近に他の部位と異なる速度で
匣を移動させる異速度領域13を有し、この異速度領域
で後方の匣を前方の匣の蓋に押し当てることにより、匣
の蓋を順次閉鎖する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミック成形体の
ように揮発成分を含む被焼成物に対し、その脱バインダ
処理と本焼成処理とを連続処理できる焼成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PbO等の揮発成分を含むセラミ
ック成形体のような被焼成物を焼成する場合には、まず
比較的低温で脱バインダ処理を行い、引き続き高温で本
焼成処理を行うのが通例である。この場合、図1に示す
ような焼成装置が用いられる。まず、被焼成物70を匣
71と呼ばれる耐熱容器に収容し、この匣71の上部開
口を開いた状態で脱脂炉72に導入する。ここで、搬送
ローラ73によって脱脂炉72内を通過させることによ
り、脱バインダ処理が行われる。次に、脱脂炉72から
出た匣71の上部開口を匣と同材質の蓋75で閉鎖し、
匣71の内部を気密状態にしてから焼成炉74に導入す
る。そして、焼成炉74の中を通過させることにより、
被焼成物70をそこに含まれる揮発成分の蒸発を防止し
ながら、高温で本焼成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
焼成装置では、脱脂炉72と焼成炉74との間で匣71
に蓋75を被せる必要があるため、2個の炉72,74
を別個に配置する必要があり、面積効率が悪く、設備費
が高くなる欠点があった。また、脱バインダ処理と本焼
成処理の間で蓋75を装着するという人為的工程を必要
とするため、脱バインダから本焼成まで自動的かつ連続
的に処理するのが難しく、処理効率の低下につながって
いた。さらに、脱バインダ処理が終了した匣を一旦炉外
に出すため、被焼成物の温度が一時的に低下し、しかる
後、再度焼成炉で加熱しなければならないため、熱損失
が大きく、処理時間の増大を招いていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、脱脂炉と焼成炉
とを別個に配置することなく、脱バインダから本焼成ま
で連続的に処理可能な焼成装置を提供することにある。
他の目的は、匣に蓋を被せるという人為的工程を無く
し、自動的な処理が可能な焼成装置を提供することにあ
る。さらに、他の目的は、熱損失が少なく、処理時間を
短縮できる効率的な焼成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入口および出口と、入口と出口の間に互
いに連通する第1の加熱空間および第2の加熱空間とを
有する炉本体と、上面に開口部を有し、内部に被焼成物
が収容される匣と、炉本体の入口から第1,第2の加熱
空間を通り出口へ向かって匣を搬送する搬送手段とを備
え、上記搬送手段によって匣を搬送しながら、被焼成物
に対して連続的に熱処理を行う焼成装置であって、上記
匣はその上面の開口部を開閉する前後方向にスライド自
在な蓋を有し、上記搬送手段は、第1の加熱空間と第2
の加熱空間との境界部付近に他の部位と異なる速度で匣
を移動させる異速度領域を有し、この異速度領域で後方
の匣を前方の匣の蓋に押し当てることにより、匣の蓋を
順次閉鎖するように構成し、上記匣は、蓋が開いた状態
で炉本体の第1の加熱空間を通過し、蓋が閉じた状態で
第2の加熱空間を通過するように構成したものである。
【0006】また、本発明の焼成装置において、上記匣
を箱型に形成し、上記匣の上面開口部の両側に、蓋をス
ライド自在にガイドするガイド部を形成し、上記匣の前
面上部に、前方の匣の蓋の後端を押す押圧部を一体に形
成するのが望ましい。
【0007】さらに、本発明の焼成装置において、上記
匣の開口部に、幅方向に開口した複数の窓穴を有する中
蓋をスライド不能に装着し、この中蓋の上に、上記窓穴
に対応する複数の窓穴を有する外蓋を中蓋に対して前後
スライド自在に配置してもよい。
【0008】蓋が開いた状態の匣が炉本体の入口より導
入され、第1の加熱空間を通過することにより、匣内の
被焼成物は所定温度に加熱される。その間、被焼成物は
脱バインダ処理される。蓋の開いた匣が第1の加熱空間
と第2の加熱空間との境界部に設けた異速度領域に到達
すると、異速度領域と第1の加熱空間または第2の加熱
空間との間で速度差が生じ、この速度差により後方の匣
が前方の匣の蓋に押し当てられる。これにより、前方の
匣の蓋が自動的に閉まる。その後、蓋が閉じた匣は第2
の加熱空間を通過する間に本焼成される。
【0009】
【発明の実施の形態】図2は本発明にかかる焼成装置の
一例を示す。この実施例の焼成装置は、一端側に入口2
を、他端側に出口3を有する炉本体1を備えており、入
口2と出口3との間に互いに連通する第1の加熱空間4
および第2の加熱空間5が連続的に形成されている。図
2(B)のように、第1の加熱空間4では脱バインダー
処理が行われ、第2の加熱空間5では本焼成処理が行わ
れる。
【0010】炉本体1の内部および外部には、周知の搬
送ローラ10が連続的に配置されている。この搬送ロー
ラ10の入口側と出口側には、同一速度で駆動される低
速搬送部11,12が設けられている。また、両搬送部
11,12の境界部付近には、搬送部11,12より高
速で駆動される高速搬送部13が設けられ、さらに高速
搬送部13と出口側の低速搬送部12との境界には停止
部14が設けられている。この停止部14は、駆動源を
有しないが、その上を後述する匣20が殆ど抵抗なく移
動できるようになっている。入口側の低速搬送部11〜
停止部14は第1の加熱空間4に所属し、出口側の低速
搬送部12は第2の加熱空間5に所属している。なお、
上記搬送部11,12,13の駆動方式は、連続駆動で
あってもよいし、間欠駆動であってもよい。
【0011】被焼成物30を収容した匣20は、搬送ロ
ーラ10によって炉本体1の入口2から第1,第2の加
熱空間4,5を通り、出口3へ向かって搬送される。匣
20は、アルミナセラミックス等の耐熱材料で形成さ
れ、図3,図4に示すように、上面に開口部21を有
し、内部に被焼成物30を収容するための室22を有す
る箱型形状に形成されている。上記開口部21は、前後
方向にスライド自在な蓋25によって開閉される。上記
開口部21の両側には、蓋25をスライド自在にガイド
する側壁(ガイド部)23が形成され、匣20の前面上
部には、前方の匣の蓋25の後端を押すための前壁(押
圧部)24が一体に形成されている。この前壁24は、
蓋25を全閉位置まで前進させた時のストッパとしても
機能する。この実施例の被焼成物30は、例えばセラミ
ック成形体であり、匣20の室22内に多数個積み重ね
て収容されている。
【0012】次に、上記構成よりなる焼成装置の作動を
図5に従って説明する。まず、匣20が蓋25を半分開
いた状態で低速搬送部11によって炉本体1の入口2よ
り順次搬入される。この時、前方の匣の蓋と後方の匣と
が干渉しないように、前後に一定間隔をあけて搬入され
る。匣20が炉本体1の第1の加熱空間4を通過する間
に、被焼成物30のバインダ成分が匣20の開口部21
から蒸発し、脱バインダ処理が行われる(図5のA,B
参照)。先頭の匣20aが高速搬送部13に入ると、こ
の匣20aは高速で停止部14まで移動し、ここで待機
する(図5のC参照)。
【0013】次に、2番目の匣20bが高速搬送部13
に到達すると、この匣20bも高速で停止部14へ送ら
れる。2番目の匣20bが停止部14に到達すると、こ
の匣20bの前壁24が先頭の匣20aの蓋25の後端
を押し、蓋25を閉じるとともに、先頭の匣20aを停
止部14の先方へと押す(図5のD,E参照)。
【0014】次に、3番目の匣20cが高速搬送部13
に到達すると、この匣20cも高速で停止部14へ送ら
れる。3番目の匣20cは停止部14で停止している2
番目の匣20bの開いた蓋25の後端を押し、蓋25を
閉じるとともに、先頭および2番目の匣20a,20b
を前方へ押し、先頭の匣20aを低速搬送部12へ押し
出す(図5のF,G参照)。その結果、先頭の匣20a
は蓋25を閉じた状態で、低速搬送部12により第2の
加熱空間5の中を搬送され、この間に本焼成処理が行わ
れる。
【0015】その後、上記と同様にして、後続する匣2
0が高速搬送部13により先行する匣20の蓋25を閉
じることができる(図5のH〜K参照)。
【0016】図6,図7は本発明で使用可能な匣の他の
実施例を示す。図において、40は匣本体であり、この
匣本体は上面が平坦な箱形状であり、その上面開口部4
1には、幅方向に長孔状の複数の窓穴51を有する中蓋
50が匣本体40に対してスライド不能にかつ着脱可能
に嵌合されている。中蓋50の底面には、開口部41に
嵌合する一対の突起52が形成されている。また、中蓋
50の上面には、左右両側の側壁53と前部の前壁54
とが突設されている。中蓋50の上には、上記窓穴51
に対応する複数の窓穴61を有する外蓋60が載置さ
れ、中蓋50の側壁53によって前後スライド自在にガ
イドされている。このとき、中蓋50の側壁53は外蓋
60の両側部をガイドするガイド部として機能し、前壁
54は外蓋60の全閉位置におけるストッパとしての機
能の他、前方の匣の外蓋の後端を押す押圧部としての機
能も有する。外蓋60を、中蓋50に対して図7のよう
に一定寸法Sだけ後方へスライドさせると、外蓋60の
窓孔61と中蓋50の窓孔51とが一致し、全開とな
る。また、外蓋60を中蓋50の前壁54に当たる位置
まで前方へスライドさせると、全閉となる。なお、42
は被焼成物である。
【0017】この実施例の場合、小さなストロークSで
外蓋60を全開位置から全閉位置へ切り換えることがで
きるため、全開位置における外蓋60の突出量が少な
く、外蓋60を安定に保持できる。また、開位置におけ
る開度のバラツキが少なくなるので、脱バインダ処理の
均質性が得られる。
【0018】なお、上記実施例では、搬送手段として搬
送ローラ10を用いたが、ベルトコンベアなど他の搬送
手段を用いることもできる。また、搬送手段の形態は実
施例のような、入口側の低速搬送部11と、出口側の低
速搬送部12と、その境界部付近にある高速搬送部13
と、停止部14とを備えたものに限らない。例えば、高
速搬送部13と低速搬送部11,12との速度差が大き
い場合には、停止部14を省略することも可能である。
さらに、低速搬送部11,12を間欠駆動し、高速搬送
部13を連続駆動するようにすれば、高速搬送部13は
低速搬送部11,12と実質的に同等な速度で駆動して
もよい。
【0019】また、本発明における異速度領域は、他の
部位より高速で移動する領域に限らず、低速または無駆
動状態で移動させる領域であってもよい。したがって、
入口側の搬送部と出口側の搬送部の間に、停止部14と
同様な無駆動領域を設けてもよい。さらに、リミットス
イッチ等の匣検出センサを設け、このセンサの検出信号
に基づいて入口側および出口側の搬送部と、その境界部
の異速度領域を、所定の順序で駆動,停止させるべく切
り換えてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、全く人為的工程を経ずに匣の蓋を閉じることが
できるので、脱バインダから本焼成まで1つの炉内で連
続処理することができる。そのため、熱損失が少なく、
処理時間を短縮できる。また、単に匣が異速度領域を通
過するだけで蓋を閉じることができるので、複雑な蓋閉
鎖機構が不要であり、構造が非常に簡素となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の焼成装置の概略図である。
【図2】本発明における焼成装置の概略図およびその温
度プロファイル図である。
【図3】本発明で使用される匣の一例の斜視図である。
【図4】図3に示された匣の開状態および閉状態の平面
図である。
【図5】図2の焼成装置における蓋の閉鎖動作を示す説
明図である。
【図6】本発明で使用される匣の他の例の分解斜視図で
ある。
【図7】図6に示された匣の開状態および閉状態の平面
図である。
【符号の説明】
1 炉本体 2 入口 3 出口 4 第1の加熱空間 5 第2の加熱空間 10 搬送ローラ 11,12 低速搬送部 13 高速搬送部 14 停止部 20 匣 21 開口部 23 側壁(ガイド部) 24 前壁(押圧部) 25 蓋 30 被焼成物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入口および出口と、入口と出口の間に互い
    に連通する第1の加熱空間および第2の加熱空間とを有
    する炉本体と、 上面に開口部を有し、内部に被焼成物が収容される匣
    と、 炉本体の入口から第1,第2の加熱空間を通り出口へ向
    かって匣を搬送する搬送手段とを備え、 上記搬送手段によって匣を搬送しながら、被焼成物に対
    して連続的に熱処理を行う焼成装置であって、 上記匣はその上面の開口部を開閉する前後方向にスライ
    ド自在な蓋を有し、 上記搬送手段は、第1の加熱空間と第2の加熱空間との
    境界部付近に他の部位と異なる速度で匣を移動させる異
    速度領域を有し、この異速度領域で後方の匣を前方の匣
    の蓋に押し当てることにより、匣の蓋を順次閉鎖するよ
    うに構成し、 上記匣は、蓋が開いた状態で炉本体の第1の加熱空間を
    通過し、蓋が閉じた状態で第2の加熱空間を通過するよ
    うに構成した焼成装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の焼成装置において、 上記匣は箱型に形成され、 上記匣の上面開口部の両側には、蓋をスライド自在にガ
    イドするガイド部が形成され、 上記匣の前面上部には、前方の匣の蓋の後端を押す押圧
    部が一体に形成されていることを特徴とする焼成装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の焼成装置におい
    て、 上記匣の開口部には、幅方向に開口した複数の窓穴を有
    する中蓋がスライド不能に装着され、 中蓋の上には、上記窓穴に対応する複数の窓穴を有する
    外蓋が中蓋に対して前後スライド自在に配置されている
    ことを特徴とする焼成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7343243B1 (ja) * 2023-04-28 2023-09-12 高砂工業株式会社 排出装置および雰囲気熱処理炉
JP2024041508A (ja) * 2022-09-14 2024-03-27 日本碍子株式会社 熱処理システム
WO2024209329A1 (ja) * 2023-04-07 2024-10-10 株式会社半導体エネルギー研究所 焼成用容器

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JP7343243B1 (ja) * 2023-04-28 2023-09-12 高砂工業株式会社 排出装置および雰囲気熱処理炉

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