JPH09106218A - 電子写真感光体の評価装置および評価方法、電子写真感光体の製造装置および製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の評価装置および評価方法、電子写真感光体の製造装置および製造方法

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JPH09106218A
JPH09106218A JP7258462A JP25846295A JPH09106218A JP H09106218 A JPH09106218 A JP H09106218A JP 7258462 A JP7258462 A JP 7258462A JP 25846295 A JP25846295 A JP 25846295A JP H09106218 A JPH09106218 A JP H09106218A
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孝尚 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体の製造工程において、精度よ
く膜厚等の特性値を評価する電子写真感光体の評価装置
および評価方法を提供するとともに、その評価結果を製
造工程に反映させた電子写真感光体の製造装置および製
造方法を提供する。 【解決手段】 光源6からの光を光ファイバ4及びプロ
ーブ3を経由して中間製品1上の検出エリア2の表面に
照射する。照射光は、中間製品1の導電性基体上の各層
を順次通過し、導電性基体表面で反射された後、再び各
層を順次通過し、プローブ3および光ファイバ4を経由
して、分光光度計5に入射する。膜厚算出部7の分光吸
収比演算部8は、分光光度計5で得たスペクトルから分
光吸収比を計算する。膜厚換算部9は、この分光吸収比
を、予め重回帰式記憶部10が記憶している重回帰式へ
代入し、膜厚または膜厚に依存する特性値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性基板上に複
数の層を積層してなる電子写真感光体の膜厚等を評価す
る装置および方法、さらにはその電子写真感光体の製造
装置および製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンタ等の電子写
真装置に使用される電子写真感光体として、導電性基体
上に下引層と電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層され
たものが知られている。これらの感光層は、各層を構成
するための有機系光導電性材料を結着剤樹脂とともに有
機溶剤に溶解または分散させて感光体塗布液として作成
し、この感光体塗布液を導電性基体の上に順次塗布、乾
燥させることにより電子写真感光体が製造されている。
【0003】このような電子写真感光体の製造過程にお
ける感光体塗布液の塗布方法として、多くの工法が知ら
れている。特に浸漬塗布法は、前述の感光体塗布液を満
たした塗布層に導電性基体を浸漬した後に、所定の速度
で引き上げることにより、感光層を形成する方法であ
る。この浸漬塗布法は、その生産性の高さから電子写真
感光体の製造において広く利用されている。
【0004】しかし、この浸漬塗布法は、垂直方向にだ
れが生じやすいという欠点を有している。そのため、基
体上に形成される感光層に塗布むらや、筋が発生した
り、膜厚の上下差が大きくなり、画像の濃淡ムラ等の画
質欠陥の原因となることがある。また、塗布液には、塗
膜形成のための蒸発しやすい有機溶剤を使用しているこ
とが多い。そのため、塗布槽内の塗布液から溶剤が蒸発
して、塗布液の粘度や濃度が変化し、その製造工程にお
いて一定の条件で塗布することが難しい。
【0005】このため、上記のような電子写真感光体の
製造工程においては、各層の膜厚の測定及び評価を行な
い、それを管理することにより塗布工程の変動を検出
し、塗布量の調整を行なっている。このような各層の膜
厚の測定のために、例えば、段差計、過電流式膜厚計等
の接触式膜厚測定方法や、色彩色差法、干渉法、光吸収
法等を用いた非接触式膜厚測定法が考案されている。
【0006】特に、干渉法を用いた膜厚評価は、光の多
重反射による干渉効果を利用したものであり、比較的平
易かつ短時間での評価が可能なことから、電子写真感光
体の下引層や電荷輸送層のような透明膜の膜厚を測定す
る場合によく用いられている。例えば、特開平4−33
6540号公報には、このような方式で電子写真感光体
の下引層および電荷輸送層の膜厚を評価して、各塗布工
程の塗布速度を制御する方法が開示されている。
【0007】また、光吸収法を用いた膜厚評価は、膜に
よる光の吸収がその膜厚により変動することを利用した
ものであり、比較的平易かつ短時間での評価が可能なこ
とから、電子写真感光体の膜厚を測定する場合によく用
いられている。その際に使用する光の種類としては、例
えば、電子写真感光体の下引層や電荷輸送層のような透
明な膜の膜厚を測定する場合には、赤外波長領域の光の
吸収を利用した方法が多く用いられる。また、電子写真
感光体の電荷発生層等のような顔料が分散されている膜
の膜厚を測定する場合には、可視領域の光の吸収を利用
した方法が多く用いられる。
【0008】光吸収法によって得られる特性値として実
用的なものとしては、吸収率、反射率等が挙げられ、い
ずれも塗膜形成前の反射光量と塗膜形成後の反射光量と
の比、もしくは塗膜への入射光量と反射光量との比を表
わすものである。これらの特性値は、測定対象の膜の膜
厚との相関があることが多く、このような場合、あらか
じめ求めた換算式を用いて、これらの特性値から膜厚に
換算することが可能である。例えば、特開平6−130
683号公報では、電子写真感光体の画像形成領域外の
部分の基体表面に下引層を形成しない部分を設け、その
部分に電荷発生層の膜を形成して、分光光度計により得
られた当該位置の分光吸収スペクトルから、特定単一波
長の入射光量と反射光量の比、すなわち吸収率を求め、
膜厚換算する方法が開示されている。
【0009】一般的に分光光度計などを用いて、塗膜へ
の入射光量と反射光量との比から吸収率を求めようとす
る場合、分光光度計で測定できる光は反射光のみであ
り、必然的に反射光量しか得ることができない。従っ
て、吸収率を算出するために不可欠である入射光量を測
定するためのセンサを別途設ける必要がある。このよう
な場合、光学系の光路変化、すなわち、光源光量の変動
や光源と測定対象物との距離の変動が測定値のばらつき
に与える影響が大きくなるものと考えられるため、あま
り実用的でない。また、導電性基体自身の反射率が変化
した場合、すなわち測定対象物の個体間で反射率の差が
ある場合に、膜の吸収と関係のない反射光量の変化が発
生するため、測定値のばらつきが大きくなる。さらに、
電子写真感光体の膜厚は必ずしも均一ではないため、周
方向のムラ、軸方向のムラ、ダレ等の不均一性の評価が
不可欠である。
【0010】従って、上述の特開平6−130683号
公報に記載されているような方法を用いた場合、下引層
を形成しない部分、すなわち電子写真感光体の上端付近
の膜厚評価しか行なうことができないという問題があ
る。下引層上に膜が形成された部位でこの文献に記載さ
れている方法にて測定を行なった場合、仮に光の干渉の
影響をキャンセルできたとしても、下地層の膜厚変動に
より光路長に変動が生じるため、測定のばらつきが大き
くなるため、実用的ではない。さらに、当該部位の膜に
はダレ等による膜厚むらが大きいことが一般的に知られ
ており、ダレ、ムラ等の特性値の評価が不可欠であるた
め、電子写真感光体の膜厚評価の方法としては不適切で
ある。
【0011】上述のような電子写真感光体の各層の膜厚
の測定から、さらに、各層の膜厚と相関のある電子写真
感光体の特性値の評価に用いることも可能である。例え
ば、電荷発生層の膜厚から、電荷発生層の膜厚と相関の
ある電気特性を評価することが可能である。また、例え
ば、特開平4−52658号公報のように、可視光の反
射率によって、電子写真感光体の電荷発生層の膜厚に関
係している光感度を評価する方法等が知られている。ま
た、これらの特性値自身を代用特性として塗布工程を管
理する場合もある。
【0012】一方、電子写真感光体の中でも、膜の干渉
縞防止処理が不可欠であるようなものの場合、例えば、
デジタルカラー複写機やプリンタ等のようなものの場合
には、一般的に、基体表面や下引層界面の粗度を高くし
ている。その方法としては、ホーニング法、エッチング
法、剛体球落下/衝突法、凹凸形状円筒体圧接法、研削
/切削法、レーザ照射法、高圧水噴射法等の機械的に基
体表面を荒らす工法や、陽極酸化法、ベーマイト処理
法、加熱酸化処理法等の基体表面に酸化処理を行なう工
法や、干渉縞防止のための中間層を感光層と基体表面間
に設ける工法等が知られており、それぞれ実用化されて
いる。
【0013】このような処理を施した導電性基体の表面
の粗さには、同一基体上での位置間のばらつきや基体間
でのばらつきが存在する。上述のような光吸収法を用い
た測定方法の場合、電子写真感光体の膜へ入射した後、
反射してきた光の光量は表面の粗さの影響を受けて変化
する。そのため、表面粗さのばらつきにより、反射光量
を用いた特性値である吸収率、反射率等の特性値も同時
にばらつきが大きくなり、測定精度の低下を招くという
問題が発生する。また、上述の電子写真感光体の各層の
膜厚等の反射率や吸収率を代用特性として評価する場合
には、その特性値のばらつきも同時に大きくなってしま
うという問題が発生する。さらに、これらの特性値によ
り塗布工程を管理する場合には、真値から大きく外れた
評価を工程にフィードバックしてしまうおそれがあっ
た。
【0014】基体間のばらつきを除去するために、塗膜
形成前と塗膜形成後の光の吸収量、反射量から、吸収
率、反射率を求めることができる。これを実現するため
には、塗膜形成前と塗膜形成後の測定条件を一致させる
必要があるが、同一の測定装置を用いたとしても、塗布
工程によって時間的に離間しているので、電源電圧の変
動などによって光源の光量が変動し、やはり吸収率、反
射率などの特性値がばらつくことになり、上述と同様の
問題が発生することになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、電子写真感光体の製造工程
において、精度よく膜厚等の特性値を評価する電子写真
感光体の評価装置および評価方法を提供するとともに、
その評価結果を製造工程に反映させた電子写真感光体の
製造装置および製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、導電性基体上に複数の層を積層してなる電子写真感
光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装置におい
て、少なくとも被評価対象となる層の形成後の電子写真
感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を検出する
分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検出した分
光特性から求めた分光吸収比に基づき前記被評価対象と
なる層の層厚または層厚に関する特徴量を得る演算手段
を有することを特徴とするものである。
【0017】請求項2に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価装置において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射し反射光の分光特性を検出する分光特性検出手段と、
該分光特性検出手段で検出した分光特性から求めた分光
吸収比を説明変数とし前記被評価対象となる層の層厚ま
たは層厚に関する特徴量を目的変数とした回帰式から前
記層厚または前記層厚に関する特徴量を得る演算手段を
有することを特徴とするものである。
【0018】請求項3に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価装置において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射し反射光の分光特性を検出する分光特性検出手段と、
該分光特性検出手段で検出した分光特性から求めた最小
吸収波長と任意の波長における分光吸収比を説明変数と
し前記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特
徴量を目的変数とした回帰式から前記層厚または前記層
厚に関する特徴量を得る演算手段を有することを特徴と
するものである。
【0019】請求項4に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価装置において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射し反射光の分光特性を検出する分光特性検出手段と、
該分光特性検出手段で検出した分光特性から求めた分光
吸収比を説明変数とし前記被評価対象となる層の層厚ま
たは層厚に関する特徴量を目的変数とした重回帰式から
前記層厚または前記層厚に関する特徴量を得る演算手段
を有することを特徴とするものである。
【0020】請求項5に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価装置において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射し反射光の分光特性を検出する分光特性検出手段と、
該分光特性検出手段で検出した分光特性から求めた分光
吸収比および前記導電性基体の表面粗度を説明変数とし
前記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特徴
量を目的変数とした重回帰式から前記層厚または前記層
厚に関する特徴量を得る演算手段を有することを特徴と
するものである。
【0021】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれか1項に記載の電子写真感光体の評価装置に
おいて、前記導電性基体には、予め干渉縞防止処理が施
されていることを特徴とするものである。
【0022】請求項7に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価方法において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射して反射光の分光特性を検出し、検出した分光特性か
ら求めた分光吸収比を用いて前記被評価対象となる層の
層厚に関する特徴量を得ることを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項8に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価方法において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射して反射光の分光特性を検出し、検出した分光特性か
ら分光吸収比を求め、求めた分光吸収比を説明変数とし
前記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特徴
量を目的変数とした回帰式から前記層厚または前記層厚
に関する特徴量を演算することを特徴とするものであ
る。
【0024】請求項9に記載の発明は、導電性基体上に
複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行なう
電子写真感光体の評価方法において、少なくとも被評価
対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を照
射して反射光の分光特性を検出し、検出した分光特性か
ら求めた最小吸収波長と任意の波長における分光吸収比
を求め、求めた分光吸収比を説明変数とし前記被評価対
象となる層の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数
とした回帰式から前記層厚または前記層厚に関する特徴
量を演算することを特徴とするものである。
【0025】請求項10に記載の発明は、導電性基体上
に複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行な
う電子写真感光体の評価方法において、少なくとも被評
価対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を
照射して反射光の分光特性を検出し、検出した分光特性
から分光吸収比を求め、求めた分光吸収比を説明変数と
し前記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特
徴量を目的変数とした重回帰式から前記層厚または前記
層厚に関する特徴量を演算することを特徴とするもので
ある。
【0026】請求項11に記載の発明は、導電性基体上
に複数の層を積層してなる電子写真感光体の評価を行な
う電子写真感光体の評価方法において、少なくとも被評
価対象となる層の形成後の電子写真感光体の表面に光を
照射して反射光の分光特性を検出し、検出した分光特性
から分光吸収比を求め、求めた分光吸収比および前記導
電性基体の表面粗度を説明変数とし前記被評価対象とな
る層の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした
重回帰式から前記層厚または前記層厚に関する特徴量を
演算することを特徴とするものである。
【0027】請求項12に記載の発明は、請求項7ない
し11のいずれか1項に記載の電子写真感光体の評価方
法において、前記導電性基体に、予め干渉縞防止処理を
施しておくことを特徴とするものである。
【0028】請求項13に記載の発明は、導電性基体上
に複数の層を積層して電子写真感光体を製造する電子写
真感光体の製造装置において、請求項1ないし6のいず
れか1項に記載の電子写真感光体の評価装置を有し、該
電子写真感光体の評価装置による評価結果を前記被評価
対象となる層の形成工程にフィードバックすることを特
徴とするものである。
【0029】請求項14に記載の発明は、導電性基体上
に複数の層を積層して電子写真感光体を製造する電子写
真感光体の製造方法において、少なくとも被評価対象と
なる層を形成後、請求項7ないし12のいずれか1項に
記載の電子写真感光体の評価方法により前記被評価対象
の層厚に関する評価を行ない、評価結果を前記被評価対
象となる層の形成工程にフィードバックすることを特徴
とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電子写真感光体
の評価装置の第1の実施の形態を示す概略構成図であ
る。図中、1は中間製品、2は検出エリア、3はプロー
ブ、4は光ファイバ、5は分光光度計、6は光源、7は
膜厚算出部、8は分光吸収比演算部、9は膜厚換算部、
10は重回帰式記憶部である。
【0031】電子写真感光体は、上述のように、導電性
基体上に下引層、電荷発生層、電荷輸送層等の各層が順
次積層される。また、膜の干渉縞防止処理が不可欠であ
るようなものの場合には、基体表面や下引層界面の粗度
を高くする。これらの積層工程および干渉縞防止処理の
具体的な方法も上述したとおりである。中間製品1は、
導電性基体上に少なくとも評価対象となる層が積層され
た後の状態の電子写真感光体である。ここでは、中間製
品1は、あらかじめ導電性基体の表面に干渉縞防止処理
を施し、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を順次形成
したものとする。
【0032】光源6は、例えばハロゲン、ニクロム等の
一般的に用いられる光源を、測定対象となる層の吸収波
長域に合わせて用いたものである。例えば、電荷発生層
のように顔料が分散されており、膜による光の吸収が可
視光領域で顕著に現れるようなものの場合には、可視光
の光源としてよく利用されるハロゲン光源等を用いれば
よい。また、電荷輸送層や下引層のような透明な層の場
合には、赤外線の光源としてよく利用されるニクロム光
源等を用いればよい。もちろん、他の光源を用いること
も可能であり、測定対象となる層の吸収波長域に合わせ
て用いればよい。
【0033】光源6から出射された光は、光ファイバ4
を介して、プローブ3から中間製品1の検出エリア2に
照射される。検出エリア2に照射された光は、中間製品
1の導電性基体上に形成された各層を順次通過し、導電
性基体表面で反射された後、再び各層を順次通過し、プ
ローブ3に到達する。プローブ3に入射した光は、光フ
ァイバ4を経由して、分光光度計5の分光器に結像す
る。
【0034】分光光度計5は、検出エリア2の基体表面
からの反射光のスペクトルを採取する。膜厚算出部7
は、分光光度計5で得られたスペクトルから、測定対象
の層の膜厚や膜厚に依存する特性値を算出する。膜厚算
出部7は、分光吸収比演算部8、膜厚換算部9、重回帰
式記憶部10等を含んでいる。膜厚算出部7は、例え
ば、パソコン等のデータ処理装置により構成することが
できる。
【0035】分光吸収比演算部8は、分光光度計5で得
られたスペクトルから、任意の波長の光量と、最も光量
の多いピーク波長の光量あるいは最も光量の少ないボト
ム波長の光量との比を求める。これを分光吸収比と呼
ぶ。図2は、分光特性の一例および分光吸収比の説明図
である。各層を順次通過し、導電性表面で反射した後、
再び各層を順次通過した光のスペクトルの一例を図2に
示している。このようなスペクトルが分光光度計5で得
られる。このようなスペクトルを採取した場合、膜によ
る光の吸収が発生し、波長によりその反射光量、すなわ
ち吸収の度合いが異なってくることが知られている。こ
の特性を利用して、最も吸収の少ない波長をピーク波
長、最も吸収の大きい波長をボトム波長とし、任意の波
長の光量とピーク波長またはボトム波長の光量との比を
分光吸収比演算部8で算出する。ここで、ピーク波長は
最も膜厚に影響されない波長であり、ボトム波長は最も
膜厚に影響される波長である。また、波長の比をとるの
は、光学系の状態の変動、例えば光源光量の変動や光路
長の変動等の影響や測定対象物である中間製品1の個体
間の基体表面の反射率差の影響によるばらつき要因を最
小化するためである。例えば、図2における波長Aとピ
ーク波長との分光吸収比は、波長Aの光量をLA、ピー
ク波長の光量をLP とすれば、LA /LP となる。分光
吸収比演算部8では、例えば、図2に示す例では、ピー
ク波長と、波長A、波長B、波長C、ボトム波長との分
光吸収比を求める。
【0036】膜厚換算部9は、分光吸収比演算部8から
得られるいくつかの分光吸収比を説明変数とし、重回帰
式記憶部10に記憶されている重回帰式から、測定対象
の層の膜厚や、膜厚に依存する各種の特性値を求める。
重回帰式記憶部10は、例えば、メモリや磁気ディスク
等の記憶装置を用いるのがよい。
【0037】重回帰式とは、複数の変数を用いた一次式
のことであり、一般的にy=a1 x1 +a2 x2 +・・
・+aP xP +a0 と表わすことができる。ここで、x
1 ,x2 ,・・・,xP は説明変数と呼ばれるものであ
り、スペクトルから導出した分光吸収比とすることがで
きる。また、yは目的変数と呼ばれるものであり、例え
ば、測定対象の層の膜厚や膜厚に依存する特性値とする
ことができる。a0 は定数項、a1 ,a2 ,・・・,a
P は回帰係数と呼ばれ、あらかじめ目的変数に応じて設
定しておく。
【0038】例えば、目的変数が電荷発生層の膜厚であ
る場合、説明変数である分光吸収比を得た同じ中間製品
1について、例えば、切断面の拡大写真を透過型電子顕
微鏡により撮影し、目的変数である実際の電荷発生層の
膜厚を求める。この測定結果を用い、膜厚を目的変数、
任意の分光吸収比を説明変数とした多変量解析を行な
い、電荷発生層の膜厚との重相関係数の高くなる組み合
わせの分光吸収比を選択して、重回帰式を求めることが
できる。これにより、電荷発生層の膜厚を目的変数とす
る重回帰式が求められる。求められた重回帰式は、重回
帰式記憶部10に記憶させておく。評価の際には、分光
吸収比を説明変数として計算することにより、目的変数
である電荷発生層の膜厚を求めることができる。他の電
荷輸送層や下引層などの膜厚を目的変数とした重回帰式
も同様にして求めることができる。
【0039】重回帰式を用いる理由としては、波長によ
り電荷発生層の膜厚との相関や導電性基体の表面粗度に
よる外乱の影響の大きさ等の特性が異なっているため、
複数の波長を用いて、電荷発生層の膜厚への換算および
外乱の修正を重回帰式で同時に行なえるためである。導
電性基体の表面の粗さを表わす指標、例えば、表面粗度
が既知の場合、説明変数にこれを加えてもよい。また、
重回帰式の目的変数は、電子写真感光体の各層の膜厚に
依存する特性値、例えば、電荷発生層の膜厚に依存する
電気特性等の特性値、具体的には光を照射した際の降下
電位を示す光感度電位などを選択してもよい。なお、こ
こでは重回帰分析の手法を用いたが、例えば、多重回帰
分析など、他の統計的手法を用いてもよい。
【0040】上述の第1の実施の形態における動作の一
例を説明する。光源6からの光を光ファイバ4及びプロ
ーブ3を経由して中間製品1上の検出エリア2の表面に
照射する。照射された光は、中間製品1の導電性基体上
に形成された各層を順次通過し、導電性基体表面で反射
された後、再び各層を順次通過し、プローブ3に到達す
る。プローブ3に入射した光は、光ファイバ4を経由し
て、分光光度計5の分光器に結像する。これにより、例
えば、図2に示したような反射光のスペクトルを分光光
度計5で採取することができる。
【0041】得られたスペクトルは膜厚算出部7の分光
吸収比演算部8に送られ、分光吸収比演算部8において
いくつかの分光吸収比が計算される。膜厚換算部9は、
分光吸収比演算部8で計算された分光吸収比を、あらか
じめ重回帰式記憶部10に記憶させておいた重回帰式へ
代入することによって、膜厚または膜厚に依存する特性
値を精度良く求めることができる。
【0042】上述の動作は、中間製品1の1カ所の測定
に限らず、例えば、中間製品1を回転させ、また中間製
品1とプローブ3とを図中上下に相対移動させ、複数の
検出エリアあるいは中間製品1の全面について、測定を
行なうことができる。
【0043】上述のような測定方法では、成膜後に光学
的に測定しているのみであり、分光吸収比によって結果
を得ているから、光源の変動などに影響されず、安定し
た測定結果を得ることができる。
【0044】上述のようにして求められた膜厚または膜
厚に依存する特性値は、そのままディスプレイやプリン
タ等に出力したり、例えば、ある閾値と比較して良/不
良の信号として出力することができる。さらに、これら
の出力を測定対象の層を形成する工程にフィードバック
し、その工程の制御に用いることができる。これによっ
て膜厚の管理を行ない、工程の安定化、膜厚不良品の後
工程への大量流出を防ぐことが可能な電子写真感光体の
製造装置および製造方法を得ることができる。
【0045】図3は、本発明の電子写真感光体の評価装
置の第2の実施の形態を示す概略構成図である。図中、
図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。11は検量線検出部である。上述の第1の実施の形
態では重回帰式を用いて膜厚または膜厚に依存する特性
値を求めたが、この第2の実施の形態では、重回帰式の
代わりに一次回帰式を用いた例を示している。
【0046】上述の第1の実施の形態と同様、分光光度
計5によって例えば図2に示すような分光特性が得られ
る。分光光度計5で得られたスペクトルは膜による光の
吸収が発生しており、その吸収量は波長により異なって
いることが知られている。また、上述のように、近年の
電子写真感光体では、一般的に基体表面や下引層界面の
粗度を高くしている。このようなものに光を照射してそ
の反射光のスペクトルを採取した場合、必然的に光の干
渉の現象が回避できるため、例えば、当該層の吸収波形
と下地層の干渉波形の合成による波形の乱れがなくな
り、当該層の吸収波形のみを抽出することができる。す
なわち、上記電子写真感光体の中間製品1の画像形成領
域内の任意の位置において、当該膜の吸収スペクトルを
採取することが可能である。
【0047】分光吸収比演算部8は、このような分光光
度計5で得られたスペクトルから、任意の波長の光量
と、最も光量の多いピーク波長の光量あるいは最も光量
の少ないボトム波長の光量との比、すなわち分光吸収比
を求める。この分光吸収比によって、光学系の状態の変
動、例えば光源光量の変動や光路長の変動などの影響や
測定対象物の個体間の基体表面の反射率差の影響等を受
けにくくし、空間的、時間的に離散していない系におい
て層による光の吸収量を表わすことができる。ここで
は、吸収の最も少ないピーク波長での光量と、吸収の比
較的多い任意波長での光量とから分光吸収比を算出す
る。
【0048】次に示す光の吸収光量を表わす一般式か
ら、分光吸収比を求めてみる。 Lo=Li×exp(−μd)×Lb ここで、Loは反射光量、Liは入射光量、μは吸収係
数、dは膜厚、Lbは基体表面の反射率である。この式
を用い、吸収係数の異なる2波長の光の反射光量の比を
考える。2つの波長を波長X、波長Yとし、LoX を波
長Xの反射光量、LoY を波長Yの反射光量、Liを入
射光量、μX を波長Xの吸収係数、μY を波長Yの吸収
係数、dを膜厚、Lbを基体表面の反射率とすると、 (LoX /LoY )={Li×exp(−μX d)×L
b}/{Li×exp(−μY d)×Lb}={exp
(−μX d)/exp(−μY d)} となる。この関係式は、入射光量Liや基体表面の反射
率Lbを含んでいない。そのため、分光吸収比によっ
て、光源光量の変動や光路長の変動などによる入射光量
の変動、および、基体表面の反射率変動等の影響を受け
ずに光の吸収量を表わすことができる。
【0049】膜厚換算部9は、分光吸収比演算部8から
得られるいくつかの分光吸収比を、検量線記憶部11に
記憶されている検量線から、測定対象の層の膜厚や、膜
厚に依存する各種の特性値を求める。検量線記憶部11
は、例えば、メモリや磁気ディスク等の記憶装置を用い
るのがよい。
【0050】検量線記億部11に記憶させておく検量線
は、例えば、複数の中間製品1のサンプルについて、中
間製品1の層の切断面の拡大写真を透過型電子顕微鏡に
より撮影して実際の膜厚を求め、また、上述のようにし
て分光吸収比の測定結果を得た後、一次回帰により分光
吸収比と膜厚の関係式を求めればよい。
【0051】このようにして、導電性基体上に成膜した
中間製品1の反射スペクトルを採取し、それを分光吸収
比演算部において分光吸収比に換算し、それを予め求め
ておいた検量線へ代入することによって、膜厚または膜
厚に依存する特性値を精度よく、安定して求めることが
できる。また、中間製品1の1カ所の測定に限らず、複
数箇所、さらには中間製品1の全面について、測定を行
なうことができる。
【0052】さらに、電子写真感光体の膜厚を製造工程
途中の中間製品の状態で正確に評価することが可能とな
り、その工程の変動がいち早く検知でき、工程の安定
化、膜厚の不良品の後工程への大量流出を防ぐことがで
きる。
【0053】
【実施例】まず、上述の第1の実施の形態に対応する第
1の実施例を説明する。電子写真感光体の電荷発生層の
膜厚を目的変数、分光吸収比を説明変数とした重回帰式
を求めるため、導電性基体の表面の荒さの指標を表面粗
度Raとし、水準をA1 μmとA2 μmの2水準、下引
層の膜厚をB1 μmとB2 μmの2水準、電荷発生層の
膜厚をC1 μmとC2 μmの2水準とし、各水準の直交
条件により8本の中間製品1を作成した。さらに各水準
の中間値である、表面粗度A3 μm、下引層の膜厚B3
μm、電荷発生層の膜厚C3 μm、電荷輸送層の膜厚D
3 μmという条件の組み合わせにより電子写真感光体の
中間製品を9種類作成した。ここで、上述の膜厚水準値
は実測値ではなく、あくまでも塗布時の狙い値であり、
実際には塗布速度により水準を振った。図1に示した装
置を使用し、上記の中間製品1の検出エリア2に光源6
より光ファイバ4及びプローブ3経由で光を照射し、検
出エリア2の基体表面からの反射光をプローブ3及び光
ファイバ4経由で分光光度計5の分光器に結像させ、ス
ペクトルを得た。
【0054】さらに、得られたスペクトルより膜厚算出
部7の分光吸収比演算部8を用いて、分光吸収比を求め
た。光源6はハロゲン光源を用い、使用する波長幅は4
00nm〜800nmの可視光領域とし、波長を10n
mおきに分解して分光吸収比を、各々ピーク波長及びボ
トム波長との比により算出した。さらに、上記の中間製
品1のサンプルの切断面の写真を透過型電子顕微鏡にて
撮影し、実際の電荷発生層の膜厚を求めた。
【0055】このようにして得られた分光吸収比及び膜
厚のデータより、まず各波長の分光吸収比に対する電子
写真感光体の構造体パラメータ、すなわちサンプル作成
条件である、表面粗度、下引層膜厚、電荷発生層膜厚の
要因効果を調べた結果、波長により表面粗度及び電荷発
生層膜厚による要因効果の大きさが異なった特性を示す
ことが確認された。また、下引層膜厚による要因効果は
いずれの波長にも現れないことも確認された。
【0056】次に、電荷発生層の膜厚を目的変数、分光
吸収比を説明変数とし、多変量解析により重回帰式を求
めた。重回帰式の説明変数として用いた分光吸収比は、
重回帰式の重相関係数の高くなるものを選択した。ここ
では、図2に示したピーク波長、ボトム波長、波長A、
波長B、波長Cにおける光量から分光吸収比を求めるこ
ととした。図4は、本発明の第1の実施例で用いる重回
帰式の説明図である。求められた重回帰式は、図4
(A)に示すように、y=ax1 +bx2 +cx3+d
x4 +ex5 +fであった。ここで、説明変数x1 〜x
5 は、図4(B)に示す分光吸収比および表面粗度とし
た。係数a〜fは、上述のようにサンプルから得られた
分光吸収比、表面粗度と、電荷発生層の膜厚の実測値か
ら、多変量解析により求める。得られた重回帰式では、
係数a〜fは定数となる。膜厚を自動的に計算させるた
め、膜厚算出部7の重回帰式記憶部10に求めた重回帰
式を記憶させておいた。
【0057】あらかじめ表面に干渉縞防止処理を施した
導電性基体上に、下引層及び電荷発生層を順次形成した
電子写真感光体の中間製品1を分光光度計5で測定し、
得られたスペクトルから分光吸収比を求め、重回帰式記
憶部10に記憶されている重回帰式に与えて計算するこ
とにより、電子写真感光体の電荷発生層の膜厚を正確に
予測/評価することができた。
【0058】次に、上述の第2の実施の形態に対応する
第2の実施例を説明する。電子写真感光体の電荷発生層
の膜厚を求めるため、電荷発生層の膜厚をd1 μm〜d
5 μmの5水準、導電性基体の表面粗度をr1 μm〜r
3 μmの3水準、下引層の膜厚をu1 μm〜u3 μmの
3水準とし、各水準の直交条件により45種類の条件よ
りなる中間製品1を作成した。ここで、表面粗度とはホ
ーニング法により導電性基体表面を荒らした際の荒さの
評価指標として一般的に用いられる特性値である。図3
に示した装置を使用し、上記の中間製品1の検出エリア
2に光源6より光ファイバ4及びプローブ3経由で光を
照射し、検出エリア2の基体表面からの反射光をプロー
ブ3及び光ファイバ4経由で分光光度計5の分光器に結
像させ、スペクトルを得た。
【0059】さらに、得られたスペクトルより膜厚算出
部7の分光吸収比演算部8を用いて、分光吸収比を求め
た。光源6はハロゲン光源を用い、使用する波長幅は4
00nm〜800nmの可視光領域とし、波長を10n
mおきに分解して各波長の光量データを求め、分光吸収
比を、各々ピーク波長の光量との比により算出した。さ
らに、上記の中間製品1の分光吸収スペクトル採取位置
の切断面の拡大写真を透過型電子顕微鏡にて撮影して計
測することにより、実際の電荷発生層の膜厚を求めた。
【0060】このようにして得られた分光吸収比及び膜
厚のデータより、下引層の膜厚および導電性基体の表面
粗度が分光吸収比に与える影響の大きさおよび電荷発生
層の膜厚に対する分光吸収比の感度を評価するため、要
因効果を調べた。その結果、下引層の膜厚および導電性
基体の表面粗度の要因効果はいずれの波長にも見られな
かった。さらに、電荷発生層の膜厚に対して最も感度の
よい波長の分光吸収比を特定し、一次回帰により実膜厚
に換算するための検量線を求めた。さらに、膜厚を自動
的に計算させるため、膜厚算出部7の検量線記億部10
に求めた検量線を記憶させた。
【0061】以上により、予め表面に干渉縞防止処理を
施した導電性基体上に、下引層および電荷発生層を順次
形成した電子写真感光体の中間製品を分光光度計で測定
することにより、光学系の変動の影響を受けるこがな
く、電子写真感光体の電荷発生層の膜厚を正確に予測お
よび評価することができた。また、電子写真感光体の1
本のうちの複数の位置において膜厚の測定を行なうこと
により、膜厚ムラ、ダレ等の不均一性の評価を行なうこ
とも可能となった。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電子写真感光体の評価装置および評価方法によれば、
中間製品からの反射光の分光特性から求めた分光吸収比
に基づいて、被評価対象となる層の層厚または層厚に関
する特徴量を得ているので、正確に、しかも光源の変動
などに影響されずに安定した測定結果を得ることができ
る。これにより、電子写真感光体の膜厚を製造工程途中
の中間製品の状態で正確に評価することが可能となる。
【0063】被評価対象となる層の層厚または層厚に関
する特徴量を得る際には、請求項2および8に記載の発
明のように、中間製品からの反射光の分光特性から求め
た分光吸収比を説明変数とし、被評価対象となる層の層
厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした回帰式か
ら求めることができる。特に、請求項3および9に記載
の発明のように、最小吸収波長と任意の波長における分
光吸収比を用いることができる。また、請求項4および
10に記載の発明のように、中間製品からの反射光の分
光特性から求めた分光吸収比を説明変数とし、被評価対
象となる層の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数
とした重回帰式から求めることができる。これらによ
り、被評価対象の層の層厚または層厚に関する特徴量へ
の換算とともに、さらに外乱の修正をも同時に行なうこ
とができる。また、請求項5および11に記載の発明の
ように、説明変数に導電性基体の表面粗度を加えること
によって、導電性基体の表面粗度の違いによらず測定を
行なうことができるようになる。
【0064】また、本発明の電子写真感光体の製造装置
および製造方法によれば、上述の評価装置および評価方
法を用いて、正確に、しかも安定して層厚または層厚に
関する特徴量を得ることができ、この測定結果を被測定
対象の層を形成する工程にフィードバックすることによ
って、その工程の変動がいち早く検知でき、工程の安定
化、膜厚不良品の後工程への大量流出を防ぐことが可能
となる、等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真感光体の評価装置の第1の
実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】 分光特性の一例および分光吸収比の説明図で
ある。
【図3】 本発明の電子写真感光体の評価装置の第2の
実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】 本発明の第1の実施例で用いる重回帰式の説
明図である。
【符号の説明】
1…中間製品、2…検出エリア、3…プローブ、4…光
ファイバ、5…分光光度計、6…光源、7…膜厚算出
部、8…分光吸収比演算部、9…膜厚換算部、10…重
回帰式記憶部、11…検量線記憶部。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装
    置において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を
    検出する分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検
    出した分光特性から求めた分光吸収比に基づき前記被評
    価対象となる層の層厚または層厚に関する特徴量を得る
    演算手段を有することを特徴とする電子写真感光体の評
    価装置。
  2. 【請求項2】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装
    置において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を
    検出する分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検
    出した分光特性から求めた分光吸収比を説明変数とし前
    記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特徴量
    を目的変数とした回帰式から前記層厚または前記層厚に
    関する特徴量を得る演算手段を有することを特徴とする
    電子写真感光体の評価装置。
  3. 【請求項3】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装
    置において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を
    検出する分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検
    出した分光特性から求めた最小吸収波長と任意の波長に
    おける分光吸収比を説明変数とし前記被評価対象となる
    層の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした回
    帰式から前記層厚または前記層厚に関する特徴量を得る
    演算手段を有することを特徴とする電子写真感光体の評
    価装置。
  4. 【請求項4】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装
    置において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を
    検出する分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検
    出した分光特性から求めた分光吸収比を説明変数とし前
    記被評価対象となる層の層厚または層厚に関する特徴量
    を目的変数とした重回帰式から前記層厚または前記層厚
    に関する特徴量を得る演算手段を有することを特徴とす
    る電子写真感光体の評価装置。
  5. 【請求項5】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価装
    置において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射し反射光の分光特性を
    検出する分光特性検出手段と、該分光特性検出手段で検
    出した分光特性から求めた分光吸収比および前記導電性
    基体の表面粗度を説明変数とし前記被評価対象となる層
    の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした重回
    帰式から前記層厚または前記層厚に関する特徴量を得る
    演算手段を有することを特徴とする電子写真感光体の評
    価装置。
  6. 【請求項6】 前記導電性基体には、予め干渉縞防止処
    理が施されていることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の電子写真感光体の評価装置。
  7. 【請求項7】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価方
    法において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射して反射光の分光特性
    を検出し、検出した分光特性から求めた分光吸収比を用
    いて前記被評価対象となる層の層厚に関する特徴量を得
    ることを特徴とする電子写真感光体の評価方法。
  8. 【請求項8】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価方
    法において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射して反射光の分光特性
    を検出し、検出した分光特性から分光吸収比を求め、求
    めた分光吸収比を説明変数とし前記被評価対象となる層
    の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした回帰
    式から前記層厚または前記層厚に関する特徴量を演算す
    ることを特徴とする電子写真感光体の評価方法。
  9. 【請求項9】 導電性基体上に複数の層を積層してなる
    電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価方
    法において、少なくとも被評価対象となる層の形成後の
    電子写真感光体の表面に光を照射して反射光の分光特性
    を検出し、検出した分光特性から求めた最小吸収波長と
    任意の波長における分光吸収比を求め、求めた分光吸収
    比を説明変数とし前記被評価対象となる層の層厚または
    層厚に関する特徴量を目的変数とした回帰式から前記層
    厚または前記層厚に関する特徴量を演算することを特徴
    とする電子写真感光体の評価方法。
  10. 【請求項10】 導電性基体上に複数の層を積層してな
    る電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価
    方法において、少なくとも被評価対象となる層の形成後
    の電子写真感光体の表面に光を照射して反射光の分光特
    性を検出し、検出した分光特性から分光吸収比を求め、
    求めた分光吸収比を説明変数とし前記被評価対象となる
    層の層厚または層厚に関する特徴量を目的変数とした重
    回帰式から前記層厚または前記層厚に関する特徴量を演
    算することを特徴とする電子写真感光体の評価方法。
  11. 【請求項11】 導電性基体上に複数の層を積層してな
    る電子写真感光体の評価を行なう電子写真感光体の評価
    方法において、少なくとも被評価対象となる層の形成後
    の電子写真感光体の表面に光を照射して反射光の分光特
    性を検出し、検出した分光特性から分光吸収比を求め、
    求めた分光吸収比および前記導電性基体の表面粗度を説
    明変数とし前記被評価対象となる層の層厚または層厚に
    関する特徴量を目的変数とした重回帰式から前記層厚ま
    たは前記層厚に関する特徴量を演算することを特徴とす
    る電子写真感光体の評価方法。
  12. 【請求項12】 前記導電性基体に、予め干渉縞防止処
    理を施しておくことを特徴とする請求項7ないし11の
    いずれか1項に記載の電子写真感光体の評価方法。
  13. 【請求項13】 導電性基体上に複数の層を積層して電
    子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造装置にお
    いて、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子写
    真感光体の評価装置を有し、該電子写真感光体の評価装
    置による評価結果を前記被評価対象となる層の形成工程
    にフィードバックすることを特徴とする電子写真感光体
    の製造装置。
  14. 【請求項14】 導電性基体上に複数の層を積層して電
    子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法にお
    いて、少なくとも被評価対象となる層を形成後、請求項
    7ないし12のいずれか1項に記載の電子写真感光体の
    評価方法により前記被評価対象の層厚に関する評価を行
    ない、評価結果を前記被評価対象となる層の形成工程に
    フィードバックすることを特徴とする電子写真感光体の
    製造方法。
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