JPH09110702A - 海洋深層水含有ゲル製剤 - Google Patents

海洋深層水含有ゲル製剤

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JPH09110702A
JPH09110702A JP26879795A JP26879795A JPH09110702A JP H09110702 A JPH09110702 A JP H09110702A JP 26879795 A JP26879795 A JP 26879795A JP 26879795 A JP26879795 A JP 26879795A JP H09110702 A JPH09110702 A JP H09110702A
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polymer
seawater
cross
deep
water
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JP26879795A
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English (en)
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Sonoko Ishii
園子 石井
Tetsuya Ishii
徹弥 石井
Tetsuhiko Yamaguchi
哲彦 山口
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Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲル化剤を使用して海洋深層水を製剤化した
海洋深層水含有ゲル製剤を提供する。皮膚疾患、特にア
トピー性皮膚炎の治療に有効な製剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) CH2 =CH−NR1 −COR2 (1) (式中、R1 、R2 は独立に水素原子またはメチル基を
示す。)で表される化合物を単量体とする重合体の架橋
物または該化合物と共重合可能な単量体との共重合体の
架橋物および海洋深層水を含有させゲル化してなること
を特徴とする海洋深層水含有ゲル製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海洋深層水をゲル化
剤を使用して製剤化した海洋深層水含有ゲル製剤を提供
する。本発明の海洋深層水含有ゲル製剤はアトピー性皮
膚炎などの皮膚疾患へ応用される。
【0002】
【従来の技術】アトピー性皮膚炎等の皮膚病の治療法と
しては、各種ステロイド剤等の薬効成分を軟膏、クリー
ム、液剤、エアゾールの形態で患部に塗布する外用療法
が実施されている。しかしながらステロイド剤等は一次
的な対処療法的な治療しか行えず、使用頻度が高くなる
と、副作用が強く現れるため、使用にあたって注意を払
わねばならなく、又長期にわたって使用する事が困難で
ある。一方、副作用の少ないものはかゆみに対する効果
が弱いものが多い。その他、特にアトピ−性皮膚炎の場
合、温泉療法が効果的といわれているが、利便性の面で
は劣るものがあり、なかなか長続きしない。又、剤型と
して、液剤、エアゾ−ル剤は患部への塗布量が少なく持
続性も劣っていた。従って効果的且つ長続きのする外用
療法が期待され、また剤型としては上記理由によりゲル
製剤でかつ安全性の高い外用剤が望まれていた。
【0003】一方、近年、水深100メートル以深の海
中での「海洋深層水」を使ったアトピー性皮膚病等の皮
膚治療法が有効であるとされてきている。(例えば19
94年6月1日付高知新聞)深層水は硝酸態窒素、燐酸
態燐、珪酸態珪素の濃度が表層海水に比べてそれぞれ約
20倍、10倍、12倍と高く、豊富である。これに対
し、亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素は深層水中及び表
層水中ともに低濃度である。この特性は深層水のいずれ
の採水点についても一致している。さらに深層水は太陽
光が届かないため細菌、プランクトンが少なく清浄な海
水とされ、これを用いた外用剤の開発が急務となってい
た。一方外用剤の基剤としては、ポリアクリル酸、デン
プン、トラガント、アルギン酸、セルロース誘導体等の
水溶性高分子を配合したヒドロゲル基剤が従来用いられ
てきている。しかしながらアクリル酸及びその塩類を原
料とするポリマ−はアニオン性であるため、深層水中、
皮膚表面に存在する、あるいは分泌される汗に含まれる
塩化ナトリウム等の塩類により製剤の粘度が急激に低下
して液化もしくは垢状となって、製剤化が困難であり、
さらに製剤可能な配合処方においても、皮膚塗布後、は
く落してしまうので皮膚吸収性がなくなるのはもちろん
のこと使用感も悪くなり、衣服を汚す等の問題があっ
た。また深層水中の他の成分と複合体を形成して吸収性
を低下させたり、深層水を不安定化させるという問題点
がある。さらに、ポリカルボン酸のアルカリ金属塩はエ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類との親和
性に乏しく、アルコール類を配合する場合にはこれらを
ジイソプロパノールアミン等の有機アミンで中和する必
要があるので、ゲルのレオロジー特性を均一にするには
熟練を要し、工程上も複雑にならざるを得なかった。ま
たこれらのポリマーは皮膚刺激性が低いものの、依然と
して残留モノマーの毒性の問題が残されており、皮膚等
に塗布する場合、皮膚密着性が良好でも残留モノマーの
皮膚刺激性が生じてくる。特に皮膚の敏感なアトピー性
皮膚炎の患者には致命的な欠陥であった。また、高いゲ
ル強度を出すには高濃度に使用しなければならなかっ
た。さらに、天然の高分子は価格的に不安定で、微生物
におかされ易く腐敗の問題もあり、清浄な深層水を使用
する意味がなくなり、さらには特有の色や臭いを有して
いるので人や動物の体に対して不快感を与えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点が改良されて、深層水の効率よい経皮
吸収性により皮膚疾患の治療に効果をもたらし、深層水
を高濃度に配合でき、密着性に優れ、使用感が良好であ
る深層水含有ゲル剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無機塩を
高濃度に含有できるゲル製剤について鋭意研究を重ねた
結果、N−ビニルアセトアミドの重合体もしくは共重合
可能な単量体との共重合によって得られる共重合体の架
橋物(以下、併せて「架橋(共)重合体」という。)を
用いることにより、上記の目的を達成できることを見い
だし、本発明を完成するに至った。以下、本発明につい
てさらに詳しく説明する。
【0006】本発明は、無機塩を高濃度に含有できるゲ
ル製剤N−ビニルアセトアミドの単独架橋重合体あるい
は下記の一般式[2]で表される繰り返し単位のうち1
種または2種以上の繰り返し単位からなる架橋共重合体
を必須成分とするものである。本発明は、(A)下記一
般式(1) CH2 =CH−NR1 −COR2 (1) (式中、R1 、R2 は独立に水素原子またはメチル基を
示す。)で表される化合物を単量体とする重合体の架橋
物または該化合物と共重合可能な単量体との共重合体の
架橋物および海洋深層水を含有させゲル化してなること
を特徴とする海洋深層水含有ゲル製剤。
【0007】(B)一般式(1)で表される化合物がN
−ビニルアセトアミドであり、共重合可能な単量体が下
記一般式(2) CH2 =CR−COOM (2) (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Mは水素
原子またはアルカリ金属原子を示す。)で表される化合
物である請求項1記載の海洋深層水含有ゲル製剤。
【0008】(C)重合体の架橋物または共重合体の架
橋物が平均粒径が10μm以下の微粒子状である請求項
1記載の海洋深層水含有ゲル製剤。 (D)重合体の架橋物または共重合体の架橋物が5〜2
0重量部、海洋深層水が1〜90重量部含有した請求項
1記載の海洋深層水含有ゲル製剤。 (E)剤型がクリーム剤である請求項1記載の海洋深層
水含有ゲル製剤。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用される一般式(1)
で表される化合物N−ビニルカルボン酸アミドは、例え
ば、N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニル
ホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどが挙げられ
るが、特に、N−ビニルアセトアミドが好適に使用でき
る。一般式(1)で表される化合物と共重合可能な単量
体としては、例えば、一般式(2)で表される化合物が
好適に使用できる。一般式(2)で表される化合物とし
ては、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸
カリウム、メタアクリル酸、メタアクリル酸ナトリウム
などが挙げられる。
【0010】N−ビニルアセトアミドと一般式(2)で
表される化合物を単量体とする架橋(共)重合体におい
ては、一般式(2)で表さるる化合物が全単量体の50
重量%を超えると、アニオン性が高くなり、塩によるゲ
ル物性の低下や海洋深層水中の有効成分の放出性を低下
させてしまい、好ましくない。
【0011】また、本発明においては、ゲル強度を増加
させ構造粘性を付与し、皮膚へのべたつきを減少させる
目的で、前記単量体及び共重合体重合時に架橋剤を加え
る。このような架橋剤としては、特に制限はないが、例
えばN,N−1,4−ブチレンビス(N−ビニルアセト
アミド)、N,N−1,6−ヘキシレンビス(N−ビニ
ルアセトアミド)、N,N−デシレンビス(N−ビニル
アセトアミド)、N,N−3−オキサ−1,5−ペンチ
レンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N−3,6
−ジオキサオクチレンビス(N−ビニルアセトアミ
ド)、N,N−P−キシレンビス(N−ビニルアセトア
ミド)、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−
1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラアリ
ルオキシエタン、トリアリルフォスフェート、トリメチ
ロールプロパンジアリルエーテル、ショ糖アリルエーテ
ル、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリ
ルエーテル、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル等
の、1分子中に不飽和基を2個以上有する化合物が挙げ
られる。
【0012】以下、一般式(1)で表される化合物とし
てN−ビニルアセトアミドを使用した場合を例に説明す
る。架橋剤は前記N−ビニルアセトアミドおよび[2]
で表される単量体の合計量に対して、重量比で1/10
〜1/2,000、好ましくは1/20〜1/500の
範囲で使用される。架橋剤の使用量がこの範囲未満で
は、架橋化による効果は得られず、ゲルに曵糸性が生
じ、使用感を著しく悪化させる。またこの範囲を越える
と、架橋密度が高くなりすぎるために塗布時の皮膚への
密着性が不良となるため好ましくない。
【0013】本発明の架橋(共)重合体はノニオン性か
ら弱アニオン性であるために、弱酸性を有する皮膚のア
ニオン性の表面の上に本発明のゲル製剤を塗布適用した
際、イオン性のものにくらべ皮膚密着性が高いと考えら
れ、かつ、水および塩の存在下でもイオンの相互作用に
よりポリマー鎖が伸縮することなく凝集力を維持できる
ので、クリーム強度の物性の低下がおさえられ、該基剤
が崩壊し脱落してしまうのを防げる。
【0014】そのうえ本発明の架橋(共)重合体が親水
性であるため、皮膚面に分泌される水分を吸収するの
で、該ゲル製剤の皮膚密着性を維持し満足する薬理効果
が充分に得られ、また外界の水蒸気との間に平衡状態が
成立し、皮膚のむれ、カブレを防止する。また本発明の
架橋(共)重合体の皮膚刺激性、皮膚感作性等の毒性は
低い。
【0015】また本発明のゲル製剤は親アルコール性で
もあるのでエタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類が配合可能である。エタノール、イソプロピ
ルアルコールは皮膚表面の殺菌、消毒作用があり、これ
らを配合できれば、細菌増殖による皮膚刺激の防止の効
果が期待される。
【0016】本発明で使用するアルコール類としては、
エタノール、プロパノール等の低級1価アルコール、プ
ロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコ
ール、(2価アルコール)、グリセリン(3価アルコー
ル)ペンタエリトリット(4価アルコール)、キシリッ
ト(5価アルコール)ソルビット(6価アルコール)等
の多価アルコールがあげられる。多価アルコール類は皮
膚の保湿性を高めることにより、深層水の経皮吸収性を
高めることが期待できる。特にプロピレングリコールは
防腐作用を有し、グリセリン、1,3−ブタンジオール
はエタノールの皮膚刺激を緩和する作用がある。またベ
ンジルアルコール、シクロヘキサノール等の芳香族アル
コールにも溶解するため、これらを使用する事もでき
る。
【0017】またアルコール以外にも水や溶剤を添加で
き、溶剤としては、N−メチルピロリドンのごとき水と
混和しうる有機溶剤のほかにクロタミトン等の水と混和
しない有機溶剤等もあげられる。
【0018】また、基剤中に他の重合体を添加すること
ができ、これらは該共重合体と充分に相溶しうるか、或
は白濁しうる程度に相溶しうるものが好ましい。例え
ば、これら重合体としてはシリコーンゴム、アクリルゴ
ム、グアーガム、ローカストビーンガム、天然ゴムのご
ときゴム系増粘性物質、ポリビニルアルキルエーテル、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、メチルビニル
エーテル/無水マレイン酸共重合、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシルビニルポリマー、ビニルピロリドン/
酢酸ビニルアルキルアミノアクリル酸共重合体、メタカ
ルボキシベタインメタカルボキシエステル共重合体、ス
チレンマレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、酢酸ビニル−ポリビニルアルコール共重合体の如
きビニル系増粘性物質、デンプン、プルラン、エチルセ
ルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロースフタレートメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースの如きセルロース系増
粘性物質、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成
分とした(メタ)アクリレート系の粘着性物質、ポリエ
チレンオキシド等のポリエーテル系の各増粘性物質があ
げられるが、これらはアトピー性皮膚炎用外用剤の親水
性および親アルコール性に影響を及ぼさない程度に添加
される。
【0019】本発明において使用される深層水は、アト
ピー性皮膚炎の治療に効果があることが知られている深
層水、特に100m以深の海洋深層水が好ましく、例え
ば、深度100m以深の海中に向けて設置された各種管
の先端から公知の吸引ポンプにより汲み上げられるもの
が用いられる。上記深層水の配合量は、目的とする治療
効果あるいは溶解性等の物理的制約によって異なるが、
前記架橋(共)重合体を水およびアルコール類に溶解し
た製剤100重量部に対し、1〜90重量部の範囲で配
合される。特に好ましくは5〜40重量部である。1重
量部未満では、組成物中の深層水の濃度が低すぎて十分
な吸収性が得られず、90部を越えると皮膚への刺激性
がでてくる。
【0020】さらには、本発明により得られるゲル製剤
からの深層水の吸収を促進する目的で、サリチル酸、サ
リチル酸誘導体、尿素、イオウ等の角質軟化剤、ピロリ
ドンカルボン酸等の保湿剤、プロピレングリコールモノ
オレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノス
テアレート等の界面活性剤、ミリスチン酸イソプロピ
ル、セバシン酸ジエチル等のエステル類、オレイルアル
コール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール等
の高級アルコール類、オレイン酸、ステアリン酸等の高
級脂肪酸、アラントイン、ジメチルスルホキシド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジイソプロ
ピルアジペート、ジエチルセバケート、エチルラウレー
ト、ラノリン、エイゾン等の助剤、またその他必要に応
じて塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチベンジルなど
の抗ヒスタミン剤、クロタミトンなどの鎮痒剤、グリチ
ルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症
剤、メントール、カンフル等の清涼化剤、流動パラフィ
ン等の油成分、ジイソプロパノールアミン等の中和剤な
どを1種類以上配合することが出来るが、皮膚刺激性等
を考慮すると、配合量は製剤100重量部に対して0.
1〜5重量部であることが望ましい。
【0021】本発明に用いられている架橋(共)重合体
には、その特性をより多く発現させ、さらに製剤の加工
・成形性及び品質の向上、深層水の分散性と安定性の向
上などの目的で、製剤的に許容される添加物の中から目
的に応じて選択した物をさらに任意に配合することが出
来る。当該添加剤には、医薬、安定剤、充填剤、紫外線
吸収剤、香料、着色料、使用感向上剤、防腐剤、保存
剤、可塑剤、老化防止剤、軟化剤、pH調整剤、劣化防
止剤等がある。これら添加剤は、得られる深層水含有ゲ
ル基剤の特性に影響を与えない範囲で任意に加えられ
る。
【0022】本発明においてゲル製剤を得るにはN−ビ
ニルアセトアミド架橋(共)重合体の水溶液および/ま
たは溶剤溶液と深層水、所望により各種添加剤を水およ
び/または溶剤の存在下で混合し、必要があれば加温し
て溶解する。なおN−ビニルアセトアミドの架橋(共)
重合体の配合量は製剤に対して0.5〜20重量部、好
ましくは1〜5重量部の範囲から選ばれる。架橋(共)
重合体の配合量が0.5重量部未満では塗布時の液だれ
が生じ、逆に20重量部を越えると粘性が高すぎるため
展延性の悪化、使用感が悪いなどにより好ましくない。
【0023】本発明において使用される架橋(共)重合
体を製造する方法としては、従来公知のいかなる方法で
もよく、例えば単量体水溶液を有機溶媒中に分散させた
逆相懸濁重合や、単量体成分は溶解するが、該単量体成
分から得られるポリマ−は溶解しない水性有機溶媒また
は有機溶媒に、単量体成分を均一に溶解して重合反応を
行う分散沈澱重合等によって重合体を得る方法、また、
場合によっては、水、メタノール、エタノール、その他
の有機溶剤あるいはその混合液を溶媒として、アゾビス
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−アミジ
ノプロパン塩酸塩等のアゾ系化合物、t−ブチルパーオ
キサイド、過酸化水素、t−アミルパーオキサイド、ク
ミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、プロピ
オニリパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ベ
ンゾイルイソブチイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、シク
ロヘキシルハイドロパーオキサイド、テトラリンハイド
ロパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸塩と有機アミン
とを組み合わせたいわゆるレドックス系開始剤等のラジ
カル重合開始剤を用いて重合させることができるが、好
ましくは水を溶媒として水溶性のアゾ系化合物を開始剤
として重合するのが望ましい。重合開始温度は用いる開
始剤の種類によっても異なるが、通常は0〜100℃、
好ましくは10〜70℃の範囲である。反応は窒素ガ
ス、アルゴンガス等で脱気して行うが、窒素ガス雰囲気
下で行うことが好ましい。反応生成物は、アセトン等の
水溶性溶媒を用いた沈澱操作や、溶媒の蒸発操作によっ
て固化し、用途に供される。
【0024】
【作用】本発明の深層水含有ゲル製剤は、基剤中にN−
ビニルアセトアミド、特にN−ビニルアセトアミドの単
独架橋重合体あるいは架橋共重合体を使用することによ
り、 (1) 基剤ポリマーがノニオン性もしくは弱アニオン性で
あるため、深層水の塩類によるゲル強度の低下がなく、
深層水の経皮吸収性に優れる。 (2) 深層水の有効成分である塩類との複合体形成がな
く、ゲル製剤からの塩類の放出性に優れる。 (3) 安全性が高く、効果の持続性のあるゲル製剤を提供
できる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の技術範囲を以下の内容に限定する
ものでないことは言うまでもない。なお、以下において
「部」とは「重量部」を示す。
【0026】架橋(共)重合体の製造例 製造例1 1リットルの4つ口セパラブルフラスコに、撹拌羽、温
度計、窒素導入管、共栓を装着し、これにN−ビニルア
セトアミド70g、架橋剤ペンタエリスリト−ルトリア
リルエ−テル1.05g、酢酸エチル630gを入れ、
N−ビニルアセトアミドを溶解した。窒素ガスを導入し
て溶存酸素を追い出しながら、撹拌し、重合開始剤ジメ
チル2,2’−アゾビス(2−プロピオネ−ト)0.4
9gを約5mlの酢酸エチルに溶解した液を反応器に加
えた。内溶液の温度を70℃に上げ、この温度で5時間
重合を行った。重合の進行とともにN−ビニルアセトア
ミドポリマ−が沈澱として析出してくるので、重合終了
後、内溶液をろ過してN−ビニルアセトアミドポリマ−
を得た。このポリマ−を数回酢酸エチルで洗浄した後、
真空乾燥機で50℃、14時間乾燥を行い、白色微粉末
の架橋ポリマーを得た。粒径は10μm以下、粘度は1
%水溶液で200cpsであった。
【0027】製造例2 1リットルの4つ口セパラブルフラスコに、撹拌羽、温
度計、窒素導入管、共栓を装着し、これにN−ビニルア
セトアミド49g、アクリル酸21g、架橋剤ジビニル
ベンゼン1.05g、酢酸エチル630gを入れ、N−
ビニルアセトアミドを溶解した。窒素ガスを導入して溶
存酸素を追い出しながら、撹拌し、重合開始剤ジメチル
2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.49g
を約5mlの酢酸エチルに溶解した液を反応器に加え
た。内溶液の温度を70℃に上げ、この温度で5時間重
合を行った。重合の進行とともにN−ビニルアセトアミ
ドアクリル酸共重合体が沈澱として析出してくるので、
重合終了後、内溶液をろ過してN−ビニルアセトアミド
アクリル酸共重合体ポリマ−を得た。このポリマ−を数
回酢酸エチルで洗浄した後、真空乾燥機で50℃、14
時間乾燥を行い、白色微粉末の架橋ポリマーを得た。こ
のポリマ−をいったん水に分散させて、水酸化ナトリウ
ムでpH7.0に中和すると粘調液が得られた。この粘
調液の0. 2%及び1%水溶液の粘度を測定した結果、
256cps,104、000cpsであった。
【0028】製造例3 1リットルの4つ口セパラブルフラスコに、撹拌羽、温
度計、窒素導入管、共栓を装着し、これにN−ビニルア
セトアミド38.5g、(メタ)アクリル酸31.5
g、架橋剤ジビニルベンゼン1.05g、酢酸エチル6
30gを入れ、N−ビニルアセトアミドを溶解した。窒
素ガスを導入して溶存酸素を追い出しながら、撹拌し、
重合開始剤ジメチル2,2’−アゾビス(2−プロピオ
ネ−ト)0.49gを約5mlの酢酸エチルに溶解した
液を反応器に加えた。内溶液の温度を70℃に上げ、こ
の温度で5時間重合を行った。重合の進行とともにN−
ビニルアセトアミド(メタ)アクリル酸共重合ポリマ−
が沈澱として析出してくるので、重合終了後、内溶液を
ろ過してN−ビニルアセトアミド・ (メタ)アクリル酸
共重合ポリマ−を得た。このポリマ−を数回酢酸エチル
で洗浄した後、真空乾燥機で50℃、14時間乾燥を行
い、白色微粉末の架橋ポリマーを得た。このポリマ−を
いったん水に分散させて、水酸化カリウムでpH7.0
に中和すると粘調液が得られた。この粘調液の0. 2%
及び1%水溶液の粘度を測定した結果、198cps,
78600cpsであった。
【0029】比較製造例1 モノマーとして、 N−ビニルアセトアミド 20.0部 アクリル酸 80.0部 を用い、以後製造例2と同様の操作で水酸化ナトリウム
でpH7. 0に中和すると粘調液を得た。
【0030】架橋(共)重合体の深層水による物性変化 製造例、比較製造例およびカルボキシビニルポリマー
(カーボポール934BFグッドリッチ社)の10%深
層水溶液(深度500m)を20g調整し、得られたゲ
ルをガラス製サンプルビンSV−50(日電理科硝子)
に入れ、キャップをし、40℃で6ヶ月放置した後のク
リーム強度を経時的に測定した。クリーム強度は感応軸
(アルミ製円柱、直径10mm、高さ12mm)を移動距離
30mm、移動速度5mm/secでゲルに進入させた時の最大
応力(g)として測定した。測定は室温で行ない、測定
回数は5回とした。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1 製造例1で得たポリマー10gを精製水70gおよび深
度100mで採取された深層水20gに溶解させ、全体
が均一になるまで充分に練合してゲル軟膏剤を得た。尚
以下に使用する海洋深層水は、各深度の海中に向けて設
置された内径13cm,鉄線鎧装硬質ポリエチレン管の
先端から公知の吸引ポンプにより汲み上げたものを使用
した。 深層水(深度100m) 20g 製造例1のポリマ− 10g 精製水 70g
【0033】実施例2 製造例2で得たポリマー1gおよび製造例3で得たポリ
マー4gを精製水70gおよび深度500mで採取され
た深層水6gに溶解させ、全体が均一になるまで充分に
練合する。その後1,3−ブタンジオール5g、クロタ
ミトン1gおよびイソプロパノール13gの混合液を添
加練合し、ゲル軟膏剤を得た。 深層水(深度500m) 6g 製造例2のポリマ− 1g 製造例3のポリマ− 4g 湿潤剤(1,3−ブタンジオール) 5g 精製水 70g 鎮痒剤(クロタミトン) 1g アルコール(イソプロパノール) 13g
【0034】実施例3 製造例1で得たポリマー2gを精製水75g、深度32
0mで採取された深層水20g、エタノール1gおよび
グリセリン2gの混合液に溶解させ、全体が均一になる
まで充分に練合し、ゲル製剤を得た。 深層水(深度320m) 20g 製造例1のポリマ− 2g 湿潤剤(グリセリン) 2g 精製水 75g アルコール(エタノール) 1g
【0035】実施例4 製造例2で得たポリマー1.5gおよびヒドロキシプロ
ピルセルロース(局方)2gをポリエチレングリコール
(#400)20gに分散させ、本液を深度320mで
採取された深層水70gおよび精製水6.5gの混合液
に溶解させ、全体が均一になるまで充分に練合し、クリ
ーム剤を得た。 深層水(深度320m) 70g 製造例2のポリマ− 1.5g 親水性高分子(HPC) 2.0g 湿潤剤(PEG#400) 20g 精製水 6.5g
【0036】比較実施例1 実施例4と比較するために、深層水のかわりに海洋表層
水(深度3m)を用いて同じ配合量で、実施例4と同様
の方法で処方し、ゲル製剤を得た。 表層水(深度3m) 70g 製造例2のポリマ− 1.5g 親水性高分子(HPC) 2g 湿潤剤(PEG#400) 20g 精製水 6.5g
【0037】比較実施例2 実施例3と比較するために、深層水の配合量をふやし
て、実施例3と同様の方法で処方し、ゲル製剤を得た。 深層水(深度320m) 95g 製造例1のポリマ− 2g 湿潤剤(グリセリン) 2g アルコール(エタノール) 1g
【0038】比較実施例3 実施例3と比較するために、製造例1のポリマ−のかわ
りにカルボキシビニルポリマー(カーボポール934
ビーエフグッドリッチ社)を用いて、実施例3と同様の
方法で処方し、ゲル製剤を得ようとしたが、経時的にク
リ−ム強度が低下し、使用感が悪くなっていった。 表層水(深度320m) 20g CVP934 2g 湿潤剤(グリセリン) 2g 精製水 75g アルコール(エタノール) 1g
【0039】比較実施例4 比較製造例1で得たポリマ−を用いて、実施例1と比較
するために、同様の方法で処方し、ゲル製剤を得ようと
したが、クリ−ム強度が上がらず実施例1の様なゲル製
剤が得られなかった。 深層水(深度100m) 20g 比較製造例1のポリマ− 10g 精製水 70g
【0040】比較実施例5 実施例3と比較するためにポリマ−を添加せずに以下の
方法で配合した。精製水77g,深度320mで採取さ
れた深層水20g、イソプロパノ−ル1g、グリセリン
2gを十分に混合し、ロ−ション剤を得た。 深層水(深度320m) 20g 湿潤剤(グリセリン) 2g 精製水 77g アルコール(イソプロパノール) 1g
【0041】安全性の確認 実施例1〜3で得られたゲル製剤0.1〜0.3gを健
常人20名の腕の外側及び内側にそれぞれ1〜3日連続
して塗布したところ、被検者20名のいずれにも何等の
異常が認められなかった。 臨床例 患者 女 26才 当患者は生まれつきアトピ−性皮膚炎に悩まされ、皮膚
がカサカサに乾燥し、首や口のまわり、耳、肘関節の内
側など特にひどく、あらゆる処方を試したが、いずれも
効果がなかった。実施例3のゲル製剤、及び比較実施例
1,2及び5の製剤を1日に2回、寝起きと風呂上がり
に患部にそれぞれ塗布した結果、実施例3のゲル製剤は
痛み、痒みが徐々に消え、効果は12時間持続した。こ
れに対して比較実施例1,2及び5の製剤は、全く効果
がなく、比較実施例2については痒みが悪化する症状さ
え見られた。そこで比較実施例1,2及び5のゲル製剤
は3日で塗布を止め、実施例3のゲル製剤に切り替え
た。それ以後、1ヶ月間毎日使用したが、副作用は特に
現れず、アトピ−性皮膚炎の痒み、腫れ、痛みは処方前
よりかなり回復した。
【0042】
【発明の効果】本発明の海洋深層水含有ゲル製剤は、海
洋深層水を高濃度に配合でき、皮膚との密着性に優れ、
使用感が良好なゲル製剤である。皮膚疾患、特にアトピ
ー性皮膚炎の治療に効果がある海洋深層水を効率良く経
皮吸収させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) CH2 =CH−NR1 −COR2 (1) (式中、R1 、R2 は独立に水素原子またはメチル基を
    示す。)で表される化合物を単量体とする重合体の架橋
    物または該化合物と共重合可能な単量体との共重合体の
    架橋物および海洋深層水を含有させゲル化してなること
    を特徴とする海洋深層水含有ゲル製剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される化合物がN−ビ
    ニルアセトアミドであり、共重合可能な単量体が下記一
    般式(2) CH2 =CR−COOM (2) (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Mは水素
    原子またはアルカリ金属原子を示す。)で表される化合
    物である請求項1記載の海洋深層水含有ゲル製剤。
  3. 【請求項3】 重合体の架橋物または共重合体の架橋物
    が平均粒径が10μm以下の微粒子状である請求項1記
    載の海洋深層水含有ゲル製剤。
  4. 【請求項4】 重合体の架橋物または共重合体の架橋物
    が5〜20重量部、海洋深層水が1〜90重量部含有し
    た請求項1記載の海洋深層水含有ゲル製剤。
  5. 【請求項5】 剤型がクリーム剤である請求項1記載の
    海洋深層水含有ゲル製剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0990667A3 (en) * 1998-10-02 2000-05-03 Showa Denko Kabushiki Kaisha Porous copolymer particles, process for preparing the same and use of the same
JP2001131530A (ja) * 1999-11-09 2001-05-15 Showa Denko Kk 水及び/またはアルコールの増粘、ゲル化または固化剤
JP2006528622A (ja) * 2003-07-24 2006-12-21 オーオーオー デルシ 軟組織の損傷の処置
JP2008007487A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Hiroshi Koike 外用薬

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