JPH0911480A - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JPH0911480A
JPH0911480A JP16099395A JP16099395A JPH0911480A JP H0911480 A JPH0911480 A JP H0911480A JP 16099395 A JP16099395 A JP 16099395A JP 16099395 A JP16099395 A JP 16099395A JP H0911480 A JPH0911480 A JP H0911480A
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resin
manufacturing
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Masami Yokota
雅実 横田
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドの製造工程におい
て、第2の固体層3と第2の基体5との間に硬化性樹脂
8が浸入する隙間6を生ずることなく、また、第2の固
体層3上面に硬化性樹脂8がはみ出して、後にこの第2
の固体層3の除去を妨げることのないような製造方法を
提供する。 【構成】 このため、前記第2の固体層3を、可塑性を
有する例えばクロロプレンゴム系,ニトリルゴム系,S
BR系等のゴム系接着剤をスクリーン印刷,ディスペン
サ,転写等で第1の固体層2上に選択的に積層する方法
を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
式に用いる記録液滴を発生するためのインクジェット記
録ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法として、例えば特開昭62−253457
号公報には、基体上に液路となる固体層を形成し、しか
る後、活性エネルギー線硬化性材料層及び第2の基体を
積層し、その後、液室予定部位以外の領域に活性エネル
ギー線を照射した後、この液室予定部位の未硬化の活性
エネルギー線硬化材料層を除去して液室を形成し、その
後、液路予定部位に形成された固体層を除去する方法が
提案されている。
【0003】しかしながら、前記のような従来の製造方
法によれば、液路の壁を構成する材料は、液室部がパタ
ーニング可能な活性エネルギー線硬化性材料に限定さ
れ、信頼性の充分な上記材料を選定する上での大きな制
約となっていた。
【0004】また、インクジェット記録ヘッドのインク
滴の吐出性能上、共通液室の高さを大きく確保したい場
合、前記活性エネルギー線硬化材料層が厚くなるため、
液室部をパターニングする際に精度が悪化したり、高価
な露光装置を長時間占有することになり、コストアップ
の要因となっていた。
【0005】これらの問題点を解決する手段として、図
2(a)〜(c)及び図6〜図8に示すような工程シー
ケンスを有する方法がある。
【0006】まず、図2(a)に示す如く、吐出圧発生
素子(不図示)が設けられた第1の基体1上に液路予定
部位及び液室予定部位に第1の固体層2がパターニング
等により選択的に形成される。
【0007】次いで、図2(b)に示す如く、液室の容
積を充分確保すべく、また前記基体1と、図2(c)で
後述する第2の基体5との空隙を確保すべく第2の固体
層3が、少なくとも液室予定部位に印刷等の方法により
形成される。
【0008】次いで、図2(c)に示す如く、後にイン
ク供給口となる穴4を有する第2の基体5が載置され
る。
【0009】次いで図6に示す如く、ノズル配列方向の
不要部に配置された樹脂供給口7より前記第1の基体1
と第2の基体5との空隙に、後に硬化し液路の壁となる
樹脂8が注入される。
【0010】次いで図7及び図8に示す如く、ダイシン
グソー等の周知の方法により切断された後、溶剤,アル
カリ溶液等の除去液等により第1の固体層2及び第2の
固体層3が除去され、インクジェット記録ヘッドが完成
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
2の固体層3上に前記第2の基体5を載置する際に、第
1の基体1及び第2の基体5の反りやうねり、第2の固
体層3の平坦性や平面内の厚さの均一性等の影響でこれ
ら第2の固体層3と第2の基体5との間に僅かな隙間6
が発生し、前記硬化性樹脂8を注入する際に、毛管力に
よりこの隙間6に前記硬化性樹脂8が浸入するという可
能性があった。
【0012】以上のように、隙間6に浸入した硬化性材
料8は極めて薄いため、硬化した後に、第1の固体層2
及び第2の固体層3を除去する際の除去液や記録ヘッド
完成後に使用されるインクにより膨潤し、第2の基体5
より剥離した後、液路上部のノズル壁から遊離してノズ
ルを閉塞するゴミとなったり、ノズル壁から遊離しない
場合、図9に示す如くインク供給穴4の周囲にバリ状に
残り(図9の11)、インクを吐出する際に、弁状に作
用してインクのリフィル特性を大幅に低下させるという
問題点があった。
【0013】また、第2の固体層3表面の濡れ性が良好
な場合、図10に示す如く前記硬化性樹脂8が、この第
2の固体層3の上面にはみ出して(図10の12)、後
に第2の固体層3を除去する際の妨げとなるという問題
点があった。
【0014】このため、本発明は、以上のような局面に
かんがみてなされたもので、前記第2の固体及び第2の
基体間に隙間を生ずることがなく、また、第2の固体層
の除去が容易な安価で高精度のインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法の提供を目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため、本発明おいて
は、この種のインクジェット記録ヘッドの製造方法を、
次の各項のいずれかによることにより、前記目的を達成
しようとするものである。すなわち、 (1)吐出圧発生素子が設けられた第1の基体と、少な
くとも液路となる部分を占有する第1の固体層と、少な
くとも共通液室となる部分の少なくとも一部を占有する
第2の固体層と、第2の基体とを順次に積層した後、前
記第1の基体と第2の基体との空隙に少なくとも前記液
路の壁となる樹脂を注入後、この樹脂が固化した後、前
記第1の固体層及び第2の固体層を除去する工程を有す
るインクジェット記録ヘッドの製造方法において、前記
第2の固体層を、可塑性を有する材料で構成する。
【0016】(2)前記(1)項において、前記第2の
固体層が、硬化性材料で構成され、この硬化性材料が可
塑性を有している状態で前記第2の基体を積層する。
【0017】(3)前記(2)項において、前記第2の
固体層を硬化性材料で構成する。
【0018】(4)前記(1)ないし(3)のいずれか
において、前記第2の基体を前記第2の固体層上に積層
した後、前記第2の基体を押圧しながら、少なくとも前
記液路の壁となる樹脂を注入する。
【0019】
【作用】以上のような本発明の製造方法の各項により、
それぞれ次のような作用,効果が得られる。すなわち、 (1)前記製造方法(1)項により、前記第2の基体を
前記第2の固体層上に積層するに際し、前記第2の固体
層が自在に変形し、両者の間に隙間が生じなくなる。
【0020】(2)前記製造方法(2)項により、上記
(1)項と同様の作用が得られる。
【0021】(3)前記製造方法(3)項により、前記
第2の固体層が無溶剤、あるいは溶剤等を含有する場合
でも、極く短時間で処理することができ、加熱処理等も
不要なため、前記第1の固体層を溶解することなく、こ
の第1の固体層上に前記第2の固体層を可塑性を有する
状態で形成できる。
【0022】(4)前記製造方法(1)項ないし(3)
項のいずれかにより、前記第2の固体層が前記第2の基
体の形状に倣って変形した状態を保ったまま樹脂が注入
及び硬化されるため、より完全に前記隙間をなくするこ
とができる。
【0023】また、前記第2の固体層が自己接着性がな
い場合や、ゴム弾性体のように積層時の押圧力を取り除
くと元の形状に戻るような場合も、押圧しながら前記液
路となる樹脂を注入することにより、完全に前記第2の
固体層と前記第2の基体間の隙間をなくすことができ、
前記液路となる樹脂の極薄となる部分の発生を防止する
ことができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を複数の実施例に基づいて詳
細に説明する: (実施例1)図1,図2及び図3〜図5は、本発明に係
る第1の実施例を示す図であり、これら各図を基に、本
発明に係るインクジェット記録ヘッドの製造方法の本実
施例を工程に従って順次説明する。
【0025】図1は、本実施例の特徴を最もよく表わす
インクジェット記録ヘッドの断面図であり、1は、不図
示の吐出圧発生素子が設けられた第1の基体であり、2
は、後に除去され液路9となる第1の固体層、3は、後
に除去されインク液室10(図5)の少なくとも一部と
なる第2の固体層、4は、前記インク液室10の一部を
構成すると共に、このインクジェット記録ヘッドにイン
クを供給するために後述する第2の基体5に設けられた
インク供給穴、5は、前記インク供給穴4が設けられた
第2の基体である。
【0026】6は、前記第2の固体層4上に積層された
前記第2の基体5との間に生ずる僅かな隙間を表わす
(図2(c)3)。7は、後述する前記液路の壁を構成
する樹脂8を注入するための樹脂注入口を表わす(図
3)。
【0027】上記の構成において、図2(a)に示す如
く、不図示の吐出圧発生素子が設けられた第1の基体1
上に、液路形成予定部位及びそれと連通する液室形成予
定部位に第1の固体層2を形成する。なお、本発明にお
いては、液路及び液室形成部位の双方に固体層を設ける
ことは必ずしも必要ではなく、このため固体層は、少な
くとも液路形成部位に設ければよい。
【0028】上記固体層2は、後述する各工程を経た後
に除去され、残された空間部分が少なくとも液路とな
る。このような固体層2を構成するに際して用いられる
材料及び手段としては、例えば下記に列挙するようなも
のが具体的なものとして挙げられる。
【0029】感光性ドライフィルムを用い、いわゆる
ドライフィルムの画像形成プロセスに従って固体層2を
形成する、 基体(基板)1上に所望の厚さの溶剤可溶性ポリマー
層及びフォトレジスト層を順に積層し、このフォトレジ
スト層のパターン形成後、溶剤可溶性ポリマー層を選択
的に除去する、 樹脂を除去する。
【0030】に挙げた感光性ドライフィルムとして
は、ポジ型のものもネガ型のものも用いることができる
が、例えばポジ型ドライフィルムであれば、活性エネル
ギー線照射によって、現像液に可溶化するポジ型ドライ
フィルム、またネガ型ドライフィルムであれば、光重合
型であるが塩化メチレンあるいは強アルカリで溶解ある
いは剥離除去し得るネガ型ドライフィルムが適してい
る。
【0031】ポジ型ドライフィルムとしては、具体的に
は、例えば「OZATEC R225 」(商品名、ヘキストジャパ
ン(株))等、またネガ型ドライフィルムとしては、
「OZATEC Tシリーズ」(商品名、ヘキストジャパン
(株))、「PHOTEC PHTシリーズ」(商品名、日立化成
工業(株))、「RISTON」(商品名、デュ・ポン・ド・
ネモアース社)等が用いられる。
【0032】もちろん、これらの市販材料のみならず、
ポジティブに作用する樹脂組成物、例えばナフキノンジ
アド誘導体とノボラック型フェノール樹脂を主体とする
樹脂組成物 PMER-AR 900(東京応化工業(株))、及び
ネガティブに作用する樹脂組成物、例えばアクリルエス
テルを反応基とするアクリルオリゴマーと熱可塑性高分
子化合物及び増感剤を主体とする組成物、あるいはポリ
チオールとポリエン化合物及び増感剤とから成る組成物
等を同様に用いることができる。
【0033】に挙げた溶剤可溶性ポリマーとしては、
それを溶解する溶剤が存在し、コーティングによって被
膜形成し得る高分子化合物であればいずれでも用い得
る。
【0034】ここで用い得るフォトレジスト層として
は、典型的にはノボラック型フェノール樹脂とナフトキ
ノンジアジドとから成るポジ型液状フォトレジスト、ポ
リビニルシンナメートから成るネガ型液状フォトレジス
ト、環化ゴムとビスアジドから成るネガ型液状フォトレ
ジスト、ネガ型感光性ドライフィルム、熱硬化型及び紫
外線硬化型のインキ等が挙げられる。
【0035】に挙げた印刷法によって固体層を形成す
る材料としては、例えば蒸発乾燥型、熱硬化型あるいは
紫外線硬化型等のそれぞれの乾燥方式で用いられている
平板インキ、スクリーンインキならびに転写型の樹脂等
が用いられる。
【0036】以上に挙げた材料群の中で、加工精度や除
去の容易性あるいは作業性等の面から見て、の感光性
ドライフィルム及びのポジ型液状フォトレジストを用
いる手段が好ましい。
【0037】すなわち、ポジ型感光性材料は、例えば解
像度がネガ型の感光性材料よりも優れている、レリーフ
パターンが垂直かつ平滑な側壁面を持つ、あるいはテー
パ型ないし逆テーパ型の断面形状が容易に作れるといっ
た特徴を持ち、液路を形づくる上で最適である。
【0038】また、レリーフパターンを現像液や有機溶
剤で溶解除去できる等の特徴も有しており、本発明にお
ける固体層形成材料として好ましいものである。特に、
例えば先に挙げたナフキノンジアジドとノボラック型フ
ェノール樹脂を用いたポジ型感光性材料では、弱アルカ
リ水溶液あるいはアルコールで完全溶解できるので、吐
出エネルギー発生素子の損傷を何ら与えることがなく、
かつ後工程での除去も極めて速やかである。
【0039】次いで、図2(b)に示した如く、液室形
成予定部位に充分な容積を確保すべく、また前記第1の
基体1と第2の基体5との空隙を適当に保つために第2
の固体層3が形成される。
【0040】本実施例によれば、前記第2の固体層3を
形成する際に、可塑性を有する材料を用いることが特徴
であり、以下に具体的材料及び方法を述べる:例えば、
クロロプレンゴム系接着剤、,ニトリルゴム系接着剤,
SBR系接着剤等のゴム系接着剤をスクリーン印刷,デ
ィスペンサ,転写等の周知の方法で前記第1の固体層2
上に選択的に積層する。
【0041】上記材料の具体的商品名としては、ソニー
ボンド社製SC106,SC108,SC109,SC
121,SC210,SC308等が挙げられる。さら
に具体的な積層条件としては、上記ゴム系接着剤SC1
21にスクリーン印刷性を向上させるため、1〜10重
量%のエアロジル等のフィラーを添加した後、スクリー
ン印刷版#230,印圧0.5〜5Kg/cm2 で、5〜5
0cm/sec の印刷速度でスクリーン印刷することによ
り、約50〜300μmの厚さの第2の固体層3が選択
的に形成された後、硬化処理を行う。前記硬化処理を行
う場合、適宜熱処理等を行ってもよい。
【0042】次いで、図2(c)に示す如く、前記第2
の固体層3上にインク供給穴4が設けられた第2の基体
5が位置合せの上載置される。この第2の基体5の反
り,うねり,凹凸等、あるいは第2の固体層3の上面の
丸みや平面内の厚さのばらつき、上面の平坦性等によ
り、わずかな隙間6が生ずる。次いで、図1に示す如
く、前記のように載置された第2の基体5の上面から1
〜50g/cm2 の圧力pが加えられる。
【0043】前述のように、載置された第2の基体5の
上面から圧力pを加えることにより、図1に示す如く、
前記第2の固体層3が可塑性材料で構成されているた
め、前記第2の基体5の面に応じて自在に変形し、前記
の僅かな隙間6が発生しなくなる。
【0044】次いで、図1に示す如く、前記のように載
置された第2の基体5の上面から1〜50g/cm2 の圧
力pが加えられる。
【0045】前述のように、載置された第2の基体5の
上面から圧力pを加えることにより、図1に示す如く、
前記第2の固体層3が可塑性材料で構成されているた
め、前記第2の基体5の面に応じて自在に変形し、前記
の僅かな隙間6が発生しなくなる。
【0046】次いで、前記圧力pを加えた状態で、図3
に示す如く、ノズル配列方向の外部に配置された樹脂供
給穴7より前記第1の基体1と前記第2の基体5との空
隙に、後に硬化して流路の壁となる硬化性樹脂8が毛管
力を利用して注入される。
【0047】前述のような注入の際に、従来例のような
非可塑性の材料を用いた場合、図2(c)に示す如く、
第2の基体5の載置後、圧力pを加えても前記第2の固
体層3が変形せず、前記僅かな隙間6が生じたままであ
り、この隙間6に前記硬化性樹脂8が浸入してしまう
が、本実施例によれば、前記僅かな隙間6がないため、
硬化性樹脂8の浸入及び第2の固体層3上面へのはみ出
しが発生しない。
【0048】なお、本実施例においては、液路の壁とな
る樹脂として硬化性樹脂を用いたが、後に固体化するも
のであり、前記第1と第2の基板1/5の空隙に注入可
能であれば、いかなるものでも使用可能であり、熱硬化
型,常温硬化型,UV硬化型や熱可塑性樹脂あるいは低
融点の金属等も使用可能である。
【0049】また、本実施例においては、前記硬化性樹
脂8を毛管力により注入したが、これら硬化性樹脂8の
メニスカスを利用して、第2の固体層3と第2の基体5
との隙間に浸入しない程度であれば、吸引及び加圧注入
あるいは、該注入部を減圧下に保持した状態で前記硬化
性樹脂8を一部注入し、その後大気開放することにより
大気圧で注入することも可能である。
【0050】次いで、図4に示す如く、硬化性樹脂8が
硬化した後、オリフィスを形成するために、ダイシング
ソー等の周知の方法により切断される。なお、オリフィ
スの形成方法によっては、上述の切断は必ずしも必要で
あるとは限らない。
【0051】次いで、図5に示す如く、第2の固体層3
及び第1の固体層2を、アルカリ水溶液や有機溶剤等の
除去液により溶解除去する。これらの除去に際しては、
第2の固体層3と第1の固体層2とを別々の溶液にて順
次除去することもできるが、前記各々の固体層2,3の
材料を適当に選ぶことにより、同一溶液にて同時に除去
することも可能である。
【0052】本実施例の第2の固体層3として用いた前
記クロロプレンゴム系接着剤SC121の場合、トルエ
ン等の有機溶剤により溶解除去された後、酢酸エステル
系溶剤やアルカリ水溶液等により、第1の固体層2が除
去される。また、第2の固体層3として、前記第1の固
体層2と同一の有機溶剤やアルカリ水溶液で除去可能な
材料、例えばニトリルゴム系接着剤(具体的商品名例と
してソニーボンドSC210)を用いれば、アセトン,
酢酸エチル等により、第1の固体層2と第2の固体層3
とを同時に除去できる。以上の工程により、インクジェ
ット記録ヘッドが完成する。
【0053】(実施例2)前述の実施例1においては、
第2の固体層3が硬化後も可塑性を有していたが、非可
塑性材料であっても、第2の固体層3の硬化処理を行う
前の可塑性を有している状態、即ち未硬化の状態で第2
の基体5を載置後、前記実施例1と同様に第2の基体5
の上面から圧力pを加えた後、あるいは圧力を加えなが
ら第2の固体層3の硬化を行うことにより、実施例1に
記した可塑性材料を用いたのと同様の効果が得られ、前
述のような僅かな隙間6の発生を防止することができ
る。
【0054】第2の固体層3の具体的材料及び条件とし
ては、太陽インキ(株)製熱硬化型印刷剤MA−830
(商品名)にエアロジル2重量%添加した後、スクリー
ン印刷版#230、印刷圧1.0Kg/cm2 、印刷速度2
5cm/sec で印刷することにより、硬化前の状態で約1
20μmの厚さが得られる。
【0055】次いで、第2の基体5を位置合せ載置後
に、約2g/cm2 の圧力となるよう金属製の重鍾を載せ
た後、あるいは重鍾を載せた状態で、温度120℃、6
0分の熱硬化を行う。上記加圧及び硬化処理により、第
2の固体層3と第2の基体5とは、僅かな隙間6が発生
することなく完全に貼合わされる。しかる後、硬化性樹
脂8の注入、硬化及び切断等の工程を経た後、エチルセ
ロソルブ等の有機溶剤等により除去され、インクジェッ
ト記録ヘッドが完成される。
【0056】本実施例2によれば、前記実施例1に記し
た可塑性材料の樹脂分あるいは溶媒分により第2の固体
層3を溶解してしまう場合や、後に前記可塑性材料の除
去性が悪い場合、硬化後は非可塑性材料でも使用でき、
第2の固体層3として種々の除去可能で第1の固体層2
を溶解しない材料を選択することが可能である。また、
本実施例2においては、第2の固体層3として熱硬化型
印刷剤を用いたが、常温硬化型や蒸発乾燥型の印刷剤や
スルーホール穴埋め材等を用いてもよい。
【0057】(実施例3)第3の実施例として、前記第
2の固体層3としてUV硬化型の印刷剤を使用すること
もよい方法である。例えばソマール(株)製UV硬化型
スルーホール穴埋め材ソマコートTH700T(商品
名)に、約2重量%のエアロジルを添加した後、前記実
施例2と同様の条件にてスクリーン印刷した後、第2の
基体5を載置後、適宜加圧した後、あるいは加圧しなが
ら、第2の基体5が透明な場合は第2の基体5の上面か
ら約1〜10J/cm2 のUV光を照射する。
【0058】前記の加圧及びUV照射により、第2の固
体層3と第2の基体5とは、隙間なく完全に貼合わされ
る。
【0059】また、前記第2の基体5が不透明の場合
は、散乱され斜光成分の多いUV光を前記第2の基体5
上より照射することにより、第2の基体5と異なる部分
の第2の固体層3の硬化も斜光成分がインク供給穴4か
ら入射することにより可能である。
【0060】前述のように、第2の固体層3としてUV
硬化型の材料を用いることにより、無溶媒の材料を使用
することができ、あるいは溶媒を含有する場合でも、第
2の固体層3を積層した後、極く短時間で硬化でき、か
つ、加熱処理等も不要なため、第2の固体層3の材料中
の樹脂分や溶媒分による第1の固体層2の溶解を防止で
きる。さらに、UV硬化型の場合、加熱硬化型,室温硬
化型,蒸発乾燥型に比べて短時間で硬化でき、生産性が
高い。
【0061】(実施例4)前記の各実施例1〜3におい
ては、液路の壁となる硬化性樹脂8を注入する際には、
第2の基体5を載置した後の加圧後、あるいは加圧しな
がら硬化させることにより、第2の固体層3を第2の基
体5に応じて変形させた状態で両者が接着されたが、第
2の固体層3が自己接着性がない場合や、変形された形
状の維持が不充分な材料の場合、前記圧力pを加えた状
態で液路の壁となる硬化性樹脂8を注入及び硬化するこ
とにより、前記僅かな隙間6への硬化性樹脂8の浸入を
防止することができる。
【0062】具体的例としては、サンノプコ(株)製水
溶性印刷剤SX−OX(商品名)シリーズを第2の固体
層3として印刷した後、この印刷剤の乾燥が進行する前
に、第2の基体5を載置し、約2Kg/cm2 の荷重となる
ような重鍾を第2の基体5上に載せた状態で90℃の温
度で約60分間加熱処理する。
【0063】しかる後、前記重鍾を載せた状態で、液路
の壁となる硬化性樹脂8を注入し、この重鍾を載せた状
態で硬化性樹脂8の硬化処理を行うことにより、硬化後
に自己接着性のない材料や前記加圧により変形された状
態の維持が不充分な材料でも好適に使用可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、次のような諸効果が得られる: (1)液路の壁となる硬化性樹脂の露光,現像等の工程
が不要なため、安価で高精度のインクジェット記録ヘッ
ドが得られる。
【0065】(2)前記液路の壁となる硬化性樹脂の粘
度,濡れ性等に係わりなく、また感光性等も不要なた
め、自由に硬化性樹脂を選択でき、耐インク性,耐熱性
等に優れた高信頼性の記録ヘッドが得られる。
【0066】(3)前記硬化性樹脂の極めて薄い部分が
発生しないため、この硬化性樹脂の薄い部分が剥離後遊
離してノズルを閉塞するゴミとなったり、弁状に作用し
てインクのリフィル特性を悪化させたりすることのない
高信頼度で高速応答可能なインクジェット記録ヘッドを
高歩留りで得ることができる。
【0067】(4)前記硬化性樹脂の固体層上へのはみ
出しがなく、固体層の除去が容易にできるため、安価で
廃液等が少い状態で、インクジェット記録ヘッドを製造
することができる。
【0068】(5)前記第2の固体層に可塑性材料を用
いることにより、前記第2の基体の接合面の形状に倣っ
て変形することにより、かつ、前記第2の固体層の膜厚
の厚い部分は多く変形することにより、前記各(1)〜
(4)項の効果が得られる。
【0069】(6)前記第2の固体層に硬化性材料を用
い、この硬化性材料が硬化される前の可塑性を有してい
る状態で、前記第2の基体を貼合せることにより、非可
塑性材料でも容易に前記(5)項と同様の作用により、
各(1)〜(4)項の効果が得られ、各種の優れた材料
を使用することができる。
【0070】(7)前記第2の固体層としてUV硬化性
材料を用いることにより、短時間でこのUV硬化性材料
を硬化できるため、第2の固体層に用いる材料による前
記第1の固体層の溶解を防止できる。
【0071】(8)前記第2の基体を前記第2の固体層
上に積層した後、この第2の基体を押圧しながら前記液
路の壁となる樹脂を注入及び硬化することにより、前記
第2の固体層が自己接着性のない場合や、押圧を除いた
後に押圧による変形された状態の維持が不充分な材料で
も、前記各(1)〜(4)項の効果が得られる、など。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の硬化性樹脂の注入状態を示す断面
【図2】 実施例1の工程シーケンス図(a)〜(e)
【図3】 実施例1の硬化性樹脂注入図
【図4】 実施例1の切断によるオリフィス形成図
【図5】 実施例1の第1,第2固体層除去図
【図6】 従来例の硬化性樹脂注入図
【図7】 従来例の切断によるオリフィス形成図
【図8】 従来例の第1,第2固体層除去図
【図9】 従来例の問題点説明図(その1)
【図10】 従来例の問題点説明図(その2)
【符号の説明】
1 第1の基体 2 第1の固体層 3 第2の固体層 4 第2の基体に設けられたインク供給穴 5 第2の基体 6 第2の固体層と第2の基体との間の隙間 7 硬化性樹脂の注入口 8 硬化性樹脂 9 液路 10 液室 11 バリ状に残った硬化性樹脂 12 第2の固体層上にはみ出した硬化性樹脂

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出圧発生素子が設けられた第1の基体
    と、少なくとも液路となる部分を占有する第1の固体層
    と、少なくとも共通液室となる部分の少なくとも一部を
    占有する第2の固体層と、第2の基体とを順次に積層し
    た後、前記第1の基体と第2の基体との空隙に少なくと
    も前記液路の壁となる樹脂を注入後、この樹脂が固化し
    た後、前記第1の固体層及び第2の固体層を除去する工
    程を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法におい
    て、 前記第2の固体層を、可塑性を有する材料で構成したこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の固体層が、硬化性材料で構成
    され、この硬化性材料が可塑性を有している状態で前記
    第2の基体を積層することを特徴とする請求項1記載の
    インクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の固体層がUV硬化型の印刷剤
    であることを特徴とする請求項2記載のインクジェット
    記録ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の基体を前記第2の固体層上に
    積層した後、前記第2の基体を押圧しながら、少なくと
    も前記液路の壁となる樹脂を注入及び硬化することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの製造方法。
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