JPH0911882A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH0911882A
JPH0911882A JP16845395A JP16845395A JPH0911882A JP H0911882 A JPH0911882 A JP H0911882A JP 16845395 A JP16845395 A JP 16845395A JP 16845395 A JP16845395 A JP 16845395A JP H0911882 A JPH0911882 A JP H0911882A
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JP
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wheel
speed
vehicle
skid control
wheels
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JP16845395A
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English (en)
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Yoshiro Irie
喜朗 入江
Hideaki Fujioka
英明 藤岡
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのレーシングに起因した駆動系の共
振が原因で開始される無用なアンチスキッド制御を禁止
する。 【解決手段】 車両が停止状態(車体速度が設定速度以
下)にあり、かつ、適正範囲外フラグがセットされてい
る場合(S31,32の判定がYES)、すなわち、前
輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属するすべて
の車輪の回転速度が設定回転速度より大きい場合には、
駆動系に共振が生じたとして禁止フラグがセットされる
(S33)。また、車両が停止状態にあり、かつ、エン
ジン回転数が設定回転数より大きい場合(S31,34
の判定がYES)には、エンジンがレーシング状態にあ
るとして禁止フラグがセットされる。つまり、駆動系に
共振が生じ易い状態にある場合や事実共振が生じた場合
には、禁止フラグがセットされるため、無用なアンチス
キッド制御の実行を良好に回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の車輪のう
ち少なくとも1輪の回転速度に基づいて推定される車体
速度と、各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド
制御を行うアンチスキッド制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】特開平5─77709号公報には、この
種のアンチスキッド制御装置の一つが記載されている。
このアンチスキッド制御装置は、(1) 複数個の車輪を有
する車両が停止状態にあるか否かを検出する車両停止状
態検出装置と、(2) 右前輪および左後輪と、左前輪およ
び右後輪とのいずれか一方の対角位置にある2個の車輪
の回転速度が適正範囲外にあるか否かを検出する対角車
輪適正範囲外検出手段と、(3) 前記車両停止状態検出装
置によって車両が停止状態にあると検出され、かつ、前
記対角車輪適正範囲外検出手段によって前記いずれか一
方の対角位置にある2個の車輪の回転速度が適正範囲外
にあると検出された場合には、当該アンチスキッド制御
装置のアンチスキッド制御を禁止するアンチスキッド制
御禁止手段とを備えたものである。
【0003】このアンチスキッド制御装置においては、
車両が停止状態にあると検出され、かつ、対角位置にあ
る2個の車輪の回転速度が適正範囲外にあると検出され
た場合には、アンチスキッド制御が禁止される。このア
ンチスキッド制御装置においては、対角位置にある車輪
の車輪速センサからの信号が共通の信号処理回路によっ
て処理されるようになっており、その信号処理回路に異
常が生じた場合にアンチスキッド制御禁止手段がアンチ
スキッド制御を禁止するようにされているのである。信
号処理回路が共用にされているのはコスト低減のためで
あり、また、前輪側および後輪側のそれぞれの側に属す
る2個の車輪の車輪速センサの出力信号が共通の信号処
理回路によって処理されるようにされないのは、1つの
信号処理回路に異常が生じた場合の影響を小さくするた
めである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来のアンチスキ
ッド制御装置においては、信号処理回路に異常が生じた
場合に誤って不必要なアンチスキッド制御が行われるこ
とを回避し得るが、駆動系に共振が生じた場合に誤って
不必要なアンチスキッド制御が行われることは回避する
ことができない。駆動系の共振は、例えば、エンジンが
レーシング状態になることに起因して生じる。エンジン
のレーシング状態は、エンジンが無負荷状態において回
転数が設定回転数以上に高くなる状態であり、空ふかし
状態とも称する。エンジンがレーシング状態になると駆
動系に共振が生じることがあるのであり、そのために車
輪速センサが誤って実際より大きい回転速度を検出し、
不必要なアンチスキッド制御が開始されてしまうことが
ある。大きな回転速度が検出されると、その回転速度に
基づいて車体速度が推定されるため、アンチスキッド制
御の開始条件が満たされる場合があるからである。しか
し、実際には、アンチスキッド制御を行う必要がないの
であり、不要なアンチスキッド制御が行われることによ
って、無駄なエネルギが消費され、騒音が生じる回数が
多くなる等の問題が生じるため、これを回避することが
望ましい。
【0005】レーシング状態以外においても駆動系の共
振に起因して車輪速センサが誤って実際より大きい回転
速度を検出することがあるが、殆どの場合に前輪側と後
輪側とのいずれか一方において誤検出が生じる。このこ
とは、車両が2輪駆動車である場合には勿論であるが、
4輪駆動車である場合にも当てはまることが多い。しか
るに、前記従来装置においては、対角位置にある車輪の
回転速度が共に適正範囲外にある場合にアンチスキッド
制御が禁止されるに過ぎないため、駆動系の共振に起因
する誤ったアンチスキッド制御の実行を回避できないの
である。
【0006】そこで、請求項1ないし請求項4に係る第
一ないし第四発明は、駆動系の共振が原因のアンチスキ
ッド制御を禁止し得るようにすることを共通の課題とし
て為されたものであり、具体的には、第一発明の課題
は、実際に駆動系に共振が生じたと検出された場合にア
ンチスキッド制御を禁止し得るようにすることにあり、
第二発明の課題は、駆動系に共振が生じ易い状態になっ
たと検出された場合にアンチスキッド制御を禁止し得る
ようにすることにある。また、第三発明の課題は、駆動
系に共振が生じる可能性があると検出された場合には、
車体速度が最大回転速度に基づいて推定されないように
することによって事実上アンチスキッド制御を禁止し得
るようにすることである。さらに、第四発明の課題は、
実際に駆動系に共振が生じたか否かを簡易に検出し得る
ようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第一発明においては、上
記課題が、前輪側および後輪側の複数個の車輪のうち少
なくとも1輪の回転速度に基づいて推定された車体速度
と、各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド制御
を行うアンチスキッド制御装置を、(a) 複数個の車輪を
有する車両が停止状態にあるか否かを検出する車両停止
状態検出装置と、(b) 前輪側および後輪側の少なくとも
一方の側に属するすべての車輪の回転速度に関連する回
転速度関連量の大きさが、適正範囲外にあるか否かを検
出する前後輪適正範囲外検出手段と、(c) 車両停止状態
検出装置によって車両が停止状態にあると検出され、か
つ、前後輪適正範囲外検出手段によって前記少なくとも
一方の側に属するすべての車輪の回転速度関連量が適正
範囲外にあると検出された場合には、当該アンチスキッ
ド制御装置のアンチスキッド制御を禁止するアンチスキ
ッド制御禁止手段とを含むものとすることによって解決
される。また、第二発明においては、アンチスキッド制
御装置を、(d) 複数個の車輪を有する車両のエンジンが
レーシング状態にあるか否かを検出するレーシング状態
検出装置と、(e) そのレーシング状態検出装置によって
エンジンがレーシング状態にあると検出された場合に当
該アンチスキッド制御装置のアンチスキッド制御を禁止
するアンチスキッド制御禁止手段とを含むものとするこ
とによって解決される。
【0008】上記第一,第二発明に係るアンチスキッド
制御装置においては、車体速度が、前輪側および後輪側
の複数個の車輪のうちの少なくとも1輪の回転速度に基
づいて推定されるが、複数個の車輪のうちの最も早く回
転する1輪の回転速度に基づいて推定しても、最も遅く
回転する1輪の回転速度に基づいて推定しても、第N番
目に早く回転する1輪の回転速度に基づいて推定しても
よい。また、複数個の車輪のうちの任意のN個の車輪の
平均回転速度に基づいて推定してもよい。さらに、当該
アンチスキッド制御装置を備えた車両が、複数個の非駆
動輪と複数個の駆動輪とを含むものである場合には、複
数個の非駆動輪の回転速度の平均に基づいて推定して
も、複数個の駆動輪のそれに基づいて推定してもよい。
車両は、少なくとも前輪および後輪の2個の車輪を有す
るものであれば、何個の車輪を有するものであってもよ
く、三輪車であっても、6輪以上の車輪を有する大型車
両であってもよい。
【0009】また、車両の停止状態には、車両が実際に
停止している状態だけでなく、ごく低速で走行している
状態も含まれる。極低速走行時にも、駆動系の共振が生
じる場合があるからである。さらに、回転速度関連量に
は、回転速度自体は勿論、回転加速度等も含まれる。
「適正範囲外」とし、設定値以上としないのは、一つに
は回転加速度の値は正の場合も負の場合もあるからであ
る。また、アンチスキッド制御禁止手段は、アンチスキ
ッド制御の開始を禁止する手段や、実行中のアンチスキ
ッド制御を終了させる手段等を含む。
【0010】第三発明においては、前記課題が、(f) 前
輪側および後輪側の複数個の車輪のうち1輪の回転速度
に基づいて車体速度を推定する車体速度推定手段と、
(g) その車体速度推定手段によって推定された車体速度
と各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド制御を
行うアンチスキッド制御装置を、(h) 複数個の車輪を有
する車両が停止状態にあるか否かを検出する車両停止状
態検出装置と、(i) 通常は、前記複数個の回転速度のう
ちの最大値を前記車体速度推定手段に供給するが、車両
停止状態検出装置によって車両が停止状態にあると検出
された場合には、前輪側と後輪側とのうち最大回転速度
で回転している車輪が属さない側の車輪のうちの1輪の
回転速度を供給する回転速度供給手段とを含むものとす
ることによって解決される。ここで、回転速度供給手段
は、最大回転速度で回転している車輪が属さない側の車
輪のうちの1輪の回転速度を供給する手段であるが、そ
の最大回転速度で回転している車輪が属さない側に複数
個の車輪が含まれる場合には、その複数個の車輪の回転
速度のうちの最大値を供給しても、最小値を供給して
も、回転速度関連量が適正範囲内にある車輪の回転速度
を供給してもよい。
【0011】また、第四発明においては、前記課題が、
(j) 複数個の車輪のうち少なくとも1輪の回転速度に基
づいて推定された車体速度と、(k) 各車輪の回転速度と
に基づいてアンチスキッド制御を行うアンチスキッド制
御装置を、(l) 複数個の車輪を有する車両が停止状態に
あるか否かを検出する車両停止状態検出装置と、(m)複
数個の車輪のうちの少なくとも一つの駆動輪の回転速度
に関連する回転速度関連量の大きさが適正範囲外にある
か否かを検出する駆動輪適正範囲外検出手段と、(n) 車
両停止状態検出装置によって車両が停止状態にあると検
出され、かつ、駆動輪適正範囲外検出手段によって前記
少なくとも一つの駆動輪の回転速度関連量が適正範囲外
にあると検出された場合には、当該アンチスキッド制御
装置のアンチスキッド制御を禁止するアンチスキッド制
御禁止手段とを含むものとすることによって解決され
る。ここで、当該アンチスキッド制御装置が搭載された
車両には、非駆動輪が含まれてもいなくてもよい。前輪
駆動車あるいは後輪駆動車であっても、四輪駆動車等で
あってもよいのである。
【0012】
【作用】第一発明のアンチスキッド制御装置において
は、車両停止状態検出装置によって車両が停止状態にあ
ると検出され、かつ、前後輪適正範囲外検出手段によっ
て前輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属するす
べての車輪の回転速度関連量が適正範囲外にあると検出
された場合には、アンチスキッド制御禁止手段によって
アンチスキッド制御が禁止される。すなわち、車両が停
止状態にある場合において、駆動系に共振が生じたと検
出された場合にアンチスキッド制御が禁止されるのであ
る。
【0013】車両が停止状態にある場合には、車輪は現
実に回転していないか非常に小さい速度で回転している
かのいずれかであるため、車輪の回転速度関連量の絶対
値は非常に小さく、適正範囲内にあるはずである。それ
にも係わらず、車輪の回転速度関連量の絶対値が適正範
囲外にあると検出されるのは、信号処理回路に振動が生
じた場合や駆動系に共振が生じた場合である。そして、
回転速度関連量が適正範囲外にあると検出された車輪
が、前輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属する
すべての車輪である場合には、駆動系に共振が生じたと
推定してよい場合が多い。少なくとも、対角位置にある
2個の車輪のみの回転速度関連量が適正範囲外になった
場合に比較すれば、遙に高い推定的中率が得られるので
あり、前記従来装置に比較すれば駆動系の共振に起因し
て不必要なアンチスキッド制御が行われることを良好に
回避することができる。
【0014】なお、駆動系に共振が生じると、大部分の
場合には、一方の側に属するすべての車輪の回転速度関
連量のみが適正範囲外になり、他方の側に属するすべて
の車輪の回転速度関連量が適正範囲内にある。稀に、前
輪側および後輪側の両方の側に属するすべての車輪の回
転速度関連量が適正範囲外にある場合もある。また、車
両が4個の車輪を備えている場合においては、3個の車
輪の回転速度関連量が適正範囲外になる場合もある。3
個の車輪のうちの2個の車輪が、前輪側および後輪側の
いずれか一方の側に属するすべての車輪に対応するた
め、上記条件が満たされるのである。したがって、前輪
側および後輪側のいずれか一方の側に属するすべての車
輪の回転速度関連量が適正範囲外にあるか否かを検出す
れば、駆動系に共振が生じたか否かを検出することがで
きる。この場合には、他方の側に属する車輪の回転速度
関連量は、適正範囲内にあっても範囲外にあってもよ
い。
【0015】第二発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、レーシング状態検出装置によってエンジンがレー
シング状態にあると検出された場合に、アンチスキッド
制御禁止手段によってアンチスキッド制御が禁止され
る。エンジンがレーシング状態になっても、駆動系に共
振が生じるとは限らないが共振が生じる可能性が高くな
る。駆動系に共振が生じ易い状態であると検出された場
合にアンチスキッド制御が禁止されるのである。
【0016】レーシング状態検出装置は、例えば、シフ
トレバーの位置がニュートラルやパーキングにある状
態,クラッチの非接続状態等エンジンが無負荷状態にあ
る場合においてエンジン回転数が設定回転数以上に高く
なったことを検出する装置である。また、オートマチッ
クトランスミッション車においては、シフトレバーの位
置がニュートラルやパーキングでなくドライブにあって
も、車両が停止状態にある場合においてエンジン回転数
が設定回転数以上に高くなれば、レーシング状態にある
と検出することができる。
【0017】第三発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、通常は、車体速度が最大回転速度に基づいて推定
されるが、車両停止状態検出装置によって車両が停止状
態にあると検出された場合には、最大回転速度で回転す
る車輪が属さない側の車輪の回転速度に基づいて推定さ
れる。したがって、仮に、駆動系の共振によって前輪側
および後輪側のいずれか一方の側に属するすべての車輪
の回転速度が適正範囲外の大きさになっても、他方に属
する車輪の回転速度に基づいて車体速度が推定されるた
め、車体速度が誤って推定されることがなく、アンチス
キッド制御開始条件が満たされることが回避される。結
果的に、アンチスキッド制御が行われないことになる。
また、車両が停止状態にある場合には、本来アンチスキ
ッド制御は不要である。そのため、駆動系に共振が生じ
たか否かに係わらず、車体速度が最大回転速度に基づい
て推定されなくても差し支えないのである。
【0018】前述のように、駆動系に共振が生じた場合
には、稀に、前輪側および後輪側のすべての車輪の回転
速度が適正範囲外の大きさになる場合や、いずれか一方
の側に属するすべての車輪と他方の側に属する一部の車
輪との回転速度が適正範囲外となる場合がある。後者の
場合には、他方の側の車輪のうちで、回転速度が適正範
囲内にある車輪の回転速度を供給すれば車体速度が誤っ
て推定されることを回避することができ、開始条件が満
たされないようにすることができる。それに対して、前
者の場合には、車体速度が誤って推定され、開始条件が
満たされる場合もあるが、駆動系の共振によってすべて
の車輪の回転速度が適正範囲外になるのは稀であり、か
つ、もし誤ってアンチスキッド制御が実行されても、無
駄なエネルギが消費され、騒音が生じる回数が多くなる
等の不都合が生じるのみであるため、稀に誤りが生じる
ことは許容し得るのである。
【0019】第四発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、駆動輪適正範囲外検出手段によって複数個の駆動
輪のうちの少なくとも一個の駆動輪の回転速度関連量が
適正範囲外にあると検出された場合にはアンチスキッド
制御が禁止される。レーシングに起因して駆動系に共振
が生じると、駆動輪の回転速度検出装置が誤って実際よ
り大きい回転速度を検出するため、駆動輪の回転速度関
連量が適正範囲外になる。したがって、すべての車輪の
回転速度関連量が適正範囲外にあるか否かを検出する必
要がなく、少なくとも1個の駆動輪のそれが適正範囲外
にあるか否かを検出すればよい。また、車両によって
は、駆動輪のうちでも回転速度関連量が適正範囲外にな
る可能性が高い車輪が1個予め決まっている場合があ
り、この場合には、適正範囲外になる可能性が高いと決
まっている1個の駆動輪についてのみ検出すればよい。
【0020】
【発明の効果】第一発明のアンチスキッド制御装置にお
いては、駆動系に共振が生じたと検出された場合に、ア
ンチスキッド制御を禁止することができる。また、不要
なアンチスキッド制御を禁止することができるため、無
駄なエネルギ消費量を低減し、騒音を軽減することがで
きる。
【0021】第二発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、レーシングに起因する駆動系の共振が生じる可能
性があると検出された場合に、アンチスキッド制御を禁
止することができる。また、第一発明のアンチスキッド
制御装置における場合と同様に、無駄なエネルギ消費量
を低減し、騒音を軽減することができる。
【0022】第三発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、駆動系に共振が生じる可能性があると検出された
場合に、アンチスキッド制御開始条件が満たされること
を回避することができる。
【0023】第四発明のアンチスキッド制御装置におい
ては、駆動系に共振が生じたと検出された場合に、アン
チスキッド制御を禁止することができる。また、すべて
の車輪の回転速度関連量が適正範囲外にあるか否かを検
出する必要がなくなるため、駆動系に共振が生じたか否
かの検出を簡易にすることができる。
【0024】
【発明の補足説明】以下、本発明の望ましい実施態様を
列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行う。 (1)複数個の車輪のうちの少なくとも1輪の回転速度
に基づいて推定された車体速度と、各車輪の回転速度と
に基づいてアンチスキッド制御を行うアンチスキッド制
御装置であって、前記複数個の車輪を有する車両のエン
ジンがレーシング状態にあるか否かを検出するレーシン
グ状態検出装置と、前記複数個の車輪のうちの少なくと
も1輪の回転速度に関連する回転速度関連量の大きさ
が、適正範囲外にあるか否かを検出する一輪適正範囲外
検出手段と、前記レーシング状態検出装置によってエン
ジンがレーシング状態にあると検出され、かつ/また
は、前記一輪適正範囲外検出手段によって少なくとも1
輪の回転速度関連量が適正範囲外にあると検出された場
合には、当該アンチスキッド制御装置のアンチスキッド
制御を禁止するアンチスキッド制御禁止手段とを備えた
ことを特徴とするアンチスキッド制御装置。本態様のア
ンチスキッド制御装置には、レーシング状態検出装置と
一輪適正範囲外検出手段とが設けられている。そして、
アンチスキッド制御が禁止されるのは、エンジンがレー
シング状態にあり、かつ、少なくとも1輪の回転速度関
連量の大きさが適正範囲外にある場合と、エンジンがレ
ーシング状態にあるか、または、少なくとも1輪の回転
速度関連量の大きさが適正範囲外にある状態かいずれか
の場合とである。アンチスキッド制御が、後者の、エン
ジンがレーシング状態にあるか、または、少なくとも1
輪の回転速度関連量の大きさが適正範囲外にある状態か
いずれかの場合に禁止されるようにすれば、禁止の機会
が多くなり、前者の、エンジンがレーシング状態にあ
り、かつ、少なくとも1輪の回転速度関連量の大きさが
適正範囲外にある場合に禁止されるようにすれば、禁止
の機会が少なくなる。例えば、車両が停止状態にある場
合には、アンチスキッド制御が禁止される機会を請求項
1,2,4における場合より多くする方が望ましい。車
両が停止状態にある場合には、本来アンチスキッド制御
が必要になる場合は殆どないからである。それに対し
て、車両が惰性走行している状態においてアクセルペダ
ルが踏み込まれたり、通常走行中にシフトレバーが誤っ
てニュートラル位置に入った状態でアクセルペダルが踏
み込まれた場合等には、エンジンがレーシング状態にな
り、駆動系に共振が生じる場合がある。しかし、車両走
行中においては、停止状態にある場合とは異なり、アン
チスキッド制御が必要になることがあり得るため、アン
チスキッド制御を禁止する機会を少なくする方が望まし
い。通常、駆動系に共振が生じれば、前輪側および後輪
側の少なくとも一方の側に属するすべての車輪の回転速
度関連量が適正範囲外の大きさになることが多いのであ
るが、これらは同時に適正範囲外の大きさになるとは限
らず、車輪毎に適正範囲外の大きさになる時期が異なる
場合がある。この場合に、すべての車輪の回転速度関連
量が適正範囲外の大きさになったことが検出された場合
に駆動系に共振が生じたと検出するアンチスキッド制御
装置に比較すると、本態様によれば、少なくとも1輪の
回転速度関連量が適正範囲外の大きさになれば、駆動系
に共振が生じたと検出されるため、共振発生の推定時点
を早くすることが可能となる場合がある。また、駆動系
に共振が生じると少なくとも1輪の車輪の回転速度関連
量が適正範囲外になる車両においては、すべての車輪に
対して回転速度関連量が訂正範囲内にあるか否かを検出
する必要はなく、その車輪の回転速度関連量についての
み検出すればよい。その場合には、共振検出を簡易にす
ることができる。 (2)前輪側および後輪側の複数個の車輪のうち1輪の
回転速度に基づいて車体速度を推定する車体速度推定手
段を含み、その車体速度推定手段によって推定された車
体速度と各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド
制御を行うアンチスキッド制御装置において、前記複数
個の車輪を有する車両のエンジンがレーシング状態にあ
るか否かを検出するレーシング状態検出装置と、通常
は、前記複数個の回転速度のうちの最大値を前記車体速
度推定手段に供給するが、前記レーシング状態検出装置
によってエンジンがレーシング状態にあると検出された
場合には、前記前輪側と後輪側とのうち最大回転速度で
回転している車輪が属さない側の車輪のうちの1輪の回
転速度を供給する回転速度供給手段とを備えたアンチス
キッド制御装置。本態様は、請求項2の発明と請求項3
の発明とを合わせた態様である。エンジンがレーシング
状態にあると検出された場合には、車体速度が最大の回
転速度に基づいては推定されない。したがって、レーシ
ング状態にある場合に駆動系に共振が生じても車体速度
が誤って推定されず、開始条件が満たされることが回避
される。 (3)複数個の車輪のうちの少なくとも1輪の回転速度
に基づいて車体速度を推定する車体速度推定手段を含
み、その車体速度推定手段によって推定された車体速度
と各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド制御を
行うアンチスキッド制御装置において、前記複数個の車
輪を有する車両のエンジンがレーシング状態にあるか否
かを検出するレーシング状態検出装置と、前記複数個の
車輪のうちの少なくとも1輪の回転速度に関連する回転
速度関連量の大きさが、適正範囲外にあるか否かを検出
する一輪適正範囲外検出手段と、通常は、前記車体速度
推定手段に複数個の回転速度のうちの最大値を供給する
が、前記レーシング状態検出装置によってエンジンがレ
ーシング状態にあると検出され、かつ/または、前記一
輪適正範囲外検出手段によって少なくとも1輪の回転速
度関連量が適正範囲外にあると検出された場合には、前
記回転速度関連量が適正範囲外にあるとされた車輪を除
く車輪のうちの1輪の回転速度を供給する適正回転速度
供給手段とを備えたアンチスキッド制御装置。本態様の
アンチスキッド制御装置は、レーシング状態検出装置
と、一輪適正範囲外検出手段と、適正回転速度供給手段
とを備えている。エンジンがレーシング状態にあり、か
つ/または、少なくとも1輪の回転速度関連量が適正範
囲外にある場合には、車体速度推定手段に、その回転速
度関連量が適正範囲外にあるとされた車輪を除く車輪の
回転速度が供給されるため、開始条件が満たされること
が回避される。請求項3のアンチスキッド制御装置にお
いては、回転速度関連量が適正範囲外にあるとされた車
輪(以下、本態様において、異常な挙動を示す車輪と称
する)が属さない側の車輪の回転速度が供給されるよう
になっているが、本態様のアンチスキッド制御装置にお
いては、異常な挙動を示す車輪以外の車輪の回転速度が
供給されるようになっている。したがって、4輪を備え
た車両において、異常な挙動を示す車輪が2輪である場
合には残りの2輪のうちの1輪の回転速度が供給され、
1輪である場合には、3輪のうちの1輪の回転速度が供
給される。駆動系に共振が生じた場合の大部分は、前輪
側および後輪側のいずれか一方の側に属するすべての車
輪の挙動のみが異常になるため、一輪適正範囲外検出手
段によって前記いずれか一方の側に属する2輪が異常で
あると検出され、適正回転速度供給手段によって、他方
の側に属する2輪のうちの1輪の回転速度が供給される
ことになる。 (4)さらに、前記レーシング状態検出装置によってエ
ンジンがレーシング状態にあると検出され、かつ/また
は、前記一輪適正範囲外検出手段によって少なくとも1
輪の回転速度関連量が適正範囲外にあると検出された場
合には、当該アンチスキッド制御装置のアンチスキッド
制御を禁止するアンチスキッド制御禁止手段を含む態様
3に記載のアンチスキッド制御装置。本態様のアンチス
キッド制御装置は、アンチスキッド制御禁止手段と、適
正回転速度供給手段との両方を備えている。したがっ
て、レーシング状態検出手段,一輪適正範囲外検出手
段,適正回転速度供給手段およびアンチスキッド制御禁
止手段のいずれかに故障等が生じても、アンチスキッド
制御が禁止されなくなる確率を低くすることができる。 (5)前記回転速度供給手段が、前記車両停止状態検出
装置によって車両が停止状態にあると検出された場合に
は、最大回転速度で回転している車輪が属さない側に属
する車輪の回転速度のうちの最大値を供給する適正側最
大回転速度供給手段を含む請求項3に記載のアンチスキ
ッド制御装置。 (6)前記適正回転速度供給手段が、前記車両停止状態
検出装置によって車両が停止状態にあると検出され、か
つ/または、前記一輪適正範囲外検出手段によって少な
くとも1輪の回転速度関連量が適正範囲外にあると検出
された場合には、その一輪適正範囲外検出手段によって
回転速度関連量が適正範囲外にあるとされた車輪を除く
車輪の回転速度のうちの最大値を供給する最大適正回転
速度供給手段を含む態様3または4に記載のアンチスキ
ッド制御装置。態様5において、前輪側に属する少なく
とも1輪の回転速度関連量が適正範囲外にある場合に
は,車体速度が、後輪側に属するすべての車輪の回転速
度のうちの最大値に基づいて推定され、態様6において
は、回転速度関連量が適正範囲内にある車輪の回転速度
のうちの最大値に基づいて推定される。 (7)前記レーシング状態検出装置が、前記車両のエン
ジンが無負荷状態にあるか否かを検出する無負荷状態検
出装置と、エンジンの出力軸の回転数の増分が設定値以
上であるか否かを検出する回転数増大検出装置と、前記
無負荷状態検出装置によってエンジンが無負荷状態にあ
ると検出され、かつ、回転数増大検出装置によってエン
ジンの出力軸の回転数の増分が設定値以上であると検出
された場合に、エンジンがレーシング状態にあると判定
する回転数増大依拠レーシング状態判定手段とを含む請
求項2,態様1〜6のいずれか1つに記載のアンチスキ
ッド制御装置。エンジンが無負荷状態にあり、かつ、エ
ンジン回転数の増分が設定値以上であれば、レーシング
状態にあると検出される。エンジン回転数の増分が設定
値以上であることを検出するには、現在の回転数から一
定時間前の回転数を差し引いた差が設定値以上であるこ
とを検出すればよい。 (8)前記レーシング状態検出装置が、前記車両のエン
ジンが無負荷状態にあるか否かを検出する無負荷状態検
出装置と、エンジンの出力軸の回転数が設定回転数以上
であるか否かを検出する大回転数検出装置と、前記無負
荷状態検出装置によってエンジンが無負荷状態にあると
検出され、かつ、大回転数検出装置によってエンジンの
出力軸の回転数が設定回転数以上であると検出された場
合に、エンジンがレーシング状態にあると判定する大回
転数依拠レーシング状態判定手段とを含む請求項2,態
様1〜7のいずれか1つに記載のアンチスキッド制御装
置。 (9)前記レーシング状態検出装置が、前記車両のエン
ジンが無負荷状態にあるか否かを検出する無負荷状態検
出装置と、アクセルペダルが踏み込まれた状態にあるか
否かを検出するアクセルスイッチと、前記無負荷状態検
出装置によってエンジンが無負荷状態にあると検出さ
れ、かつ、前記アクセルスイッチによってアクセルペダ
ルが踏み込まれた状態にあると検出された場合にエンジ
ンがレーシング状態にあると判定するアクセル操作依拠
レーシング状態判定手段とを含む請求項2,態様1〜8
のいずれか1つに記載のアンチスキッド制御装置。エン
ジンが設定回転数以上で回転しているか否かを、アクセ
ルペダルが踏込まれた状態にあるか否かに基づいて推定
することも可能である。また、アクセルペダルの踏み込
みに応じて開かれるスロットルバルブ開度に基づいてエ
ンジンの回転数を推定することもでき、この場合には、
レーシング状態検出装置が、スロットルバルブ開度を検
出するスロットル開度センサと、エンジンが無負荷状態
にある場合に、スロットル開度が設定開度以上の場合に
レーシング状態にあると判定するスロットル開度依拠レ
ーシング状態判定手段とを含むものとなる。 (10)前記無負荷状態検出装置を、シフトレバーの位
置を検出するシフトポジション検出手段と、そのシフト
ポジション検出手段によって検出されたシフトレバー位
置がニュートラルあるいはパーキングの場合にエンジン
が無負荷状態にあると検出するものとする態様7ないし
9のいずれか1つに記載のアンチスキッド制御装置。シ
フトレバーの位置がニュートラルあるいはパーキングで
あれば、エンジンと駆動輪とが非連結状態にあるため、
エンジンは無負荷状態にある。これらの場合には、車両
が惰性走行している場合を除いては、停止状態にあるた
め、無負荷状態検出装置が車両停止状態検出装置を含む
ものとすることも可能である。それに対して、シフトレ
バーがニュートラルあるいはパーキングにあっても、エ
アコンディショナや各種ポンプが作動状態にある場合や
各種ランプが点灯している場合には、エンジンに負荷が
かかる。しかし、これらの場合にエンジンにかかる負荷
は小さく、この状態において、エンジンの回転数が設定
回転数以上になり、あるいは回転数の増分が設定値以上
になれば、レーシング状態にあると見なすことができ
る。つまり、エンジンがレーシング状態にあるか否かを
判定する場合には、エンジンが完全に無負荷状態にある
必要はなく、エアコンディショナ等が作動状態にあって
も差し支えないのである。また、マニュアルトランスミ
ッションを備えた車両においては、クラッチを非接続状
態にすることによって、エンジンを無負荷状態にするこ
とができる。その場合には、シフトレバーの位置がニュ
ートラルやパーキングでなくてもよく、無負荷状態検出
装置を、クラッチが非接続状態にあるか否かを検出する
クラッチ接続状態検出装置と、そのクラッチ接続状態検
出装置によって、クラッチが非接続状態にあると検出さ
れた場合にエンジンが無負荷状態にあると検出するもの
とすることができる。さらに、オートマチックトランス
ミッションを備えた車両においては、シフトレバー位置
がドライブにあっても、車両が停止状態にある場合に
は、エンジンが無負荷状態にあると推定することができ
る。この場合には、上述のように、無負荷状態検出装置
が車両停止状態検出装置を含むものとすることも可能で
ある。 (11)前記停止状態検出装置が、車両の走行速度を検
出する走行速度検出手段と、その走行速度検出手段によ
って検出された走行速度が設定速度以下である場合に停
止状態にあると判定する走行速度依拠停止状態判定手段
とを含む請求項1,3,4,態様1〜10のいずれか1
つに記載のアンチスキッド制御装置。車両がごく低速度
で走行している場合にも、車両が停止状態にあると見な
すことができる。設定速度は、例えば、アンチスキッド
制御禁止速度としてもよい。ここで、走行速度検出手段
には、ドップラ効果を利用して検出するもの、車輪の回
転速度に基づいて推定するもの等が含まれる。後者の回
転速度に基づいて推定するものである場合には、いずれ
かの車輪の回転速度が適正範囲外の大きさになった場合
には、その回転速度に基づいては推定されないようにす
る必要がある。 (12)前記前後輪適正範囲外検出手段が、前輪側の車
輪の回転速度と後輪側の車輪の回転速度との差が設定値
以上であるか否かを検出する回転速度差依拠適正範囲外
検出手段を含み、前記アンチスキッド制御禁止手段が、
前記車両停止状態検出装置によって車両が停止状態にあ
ると検出され、かつ、前記回転速度差依拠適正範囲外検
出手段によって回転速度差が設定値以上であると検出さ
れた場合に、当該アンチスキッド制御装置のアンチスキ
ッド制御を禁止するものである請求項1または態様11
に記載のアンチスキッド制御装置。本態様における「前
輪側の車輪の回転速度と後輪側の車輪の回転速度との差
が設定値以上である状態」は、請求項1にいう「前輪側
および後輪側の少なくとも一方の側に属するすべての車
輪の回転速度関連量の大きさが適正範囲外にある状態」
の一態様である。ここでは、前輪側および後輪側のそれ
ぞれの側に属する複数個の車輪の回転速度の平均値(あ
るいは和)を比較してもよい。平均値(あるいは和)の
大きさは、それぞれの車輪の回転速度が大きいほど大き
くなる。本態様によれば、前輪側および後輪側の両方の
側に属するすべての車輪の回転速度が適正範囲外の大き
さになった場合には、駆動系に共振に生じたと検出する
ことができないが、このような状態になることは稀であ
るため、検出できなくても差し支えない。 (13)前記前後輪適正範囲外検出手段が、前輪側およ
び後輪側の少なくとも一方の側に属するすべての車輪の
回転加速度が設定時間内に設定範囲外になったか否かを
検出する回転加速度依拠適正範囲外検出手段を含み、か
つ、前記アンチスキッド制御禁止手段が、前記車両停止
状態検出装置によって車両が停止状態にあると検出さ
れ、かつ、前記回転加速度依拠適正範囲外検出手段によ
って前輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属する
すべての車輪の回転加速度が設定時間内に設定範囲外に
なったと検出された場合に当該アンチスキッド制御装置
のアンチスキッド制御を禁止するものである請求項1ま
たは態様12に記載のアンチスキッド制御装置。 (14)前記一輪適正範囲外検出手段が、複数個の車輪
のうちの少なくとも1輪の回転加速度が設定範囲外にあ
るか否かを検出する加速度依拠一輪適正範囲外検出手段
を含む態様1または3に記載のアンチスキッド制御装
置。 (15)前記駆動輪適正範囲外検出手段が、駆動輪のう
ちの少なくとも1輪の回転加速度が設定範囲外にあるか
否かを検出する加速度依拠駆動輪適正範囲外検出手段を
含む請求項1または態様11に記載のアンチスキッド制
御装置。駆動系に共振が生じた場合には回転加速度が異
常に大きくなるため、回転加速度の大きさが設定範囲外
にあると検出されれば、駆動系に共振が生じたと検出す
ることができる。 (16)当該アンチスキッド制御装置が、少なくともホ
イールシリンダの液圧を減圧する減圧位置と、液圧を増
圧する増圧位置とに切り換え可能な弁装置と、その弁装
置を、ホイールシリンダ液圧を車輪のスリップがほぼ適
正値にあるように切り換えることにより制御する弁装置
制御手段とを含む請求項1〜4,態様1〜15のいずれ
か1つに記載のアンチスキッド制御装置。本アンチスキ
ッド制御装置においては、弁装置が少なくとも減圧位置
と増圧位置とに切り換えられることによって、各車輪の
スリップがほぼ適正値にあるようにホイールシリンダ液
圧が制御される。 (17)前記弁装置が、流量制御弁と減圧制御弁とを含
み、その流量制御弁が、マスタシリンダと接続された第
一ポート、ホイールシリンダと接続された第二ポートお
よび第三ポート、減圧制御弁と接続された第四ポートが
形成された本体と、その本体内に配設され、内部に互い
に第一絞りを介して接続された第一液圧室と第二液圧室
とを備え、第一ポートと第二ポートとを第一液圧室を経
て連通させ、第三ポートを第二液圧室から遮断する第一
位置と、第二ポートを第一液圧室から遮断し、第三ポー
トを第二液圧室に連通させるとともに、第一ポートとマ
スタシリンダとを第二絞りを介して連通させる第二位置
とに摺動可能なスプールとを備えたものであり、前記減
圧制御弁が、前記流量制御弁の第四ポートをリザーバに
連通させる連通状態と両者を遮断する遮断状態とに切換
え可能なものである態様16に記載のアンチスキッド制
御装置。 (18)前記第二絞りが、前記スプールの摺動に伴って
第一ポートとマスタシリンダとの流路面積が調節可能な
ものである態様17に記載のアンチスキッド制御装置。
通常制動時には、減圧制御弁は遮断状態にあり、流量制
御弁はリザーバから遮断させられる。流量制御弁におい
てスプールは第一位置にあり、マスタシリンダとホイー
ルシリンダとが第一液圧室を経て連通させられる。ホイ
ールシリンダとマスタシリンダとの間の双方向の流れが
許容される。減圧が必要な場合には、減圧制御弁は連通
状態に切り換えられ、流量制御弁の第四ポートがリザー
バに連通させられる。第二液圧室の作動液がリザーバに
流出させられ、スプールは第二位置に移動させられる。
ホイールシリンダの作動液が第三ポート,第二液圧室を
経てリザーバに流出させられるとともに、マスタシリン
ダの作動液が第二絞りを経て第一液圧室に供給される。
また、第一液圧室と第二液圧室とは第一絞りを介して接
続されているため、これらの間には液圧差が生じ、スプ
ールは第二状態に保たれる。増圧が必要な場合には、減
圧制御弁は遮断状態に切り換えられ、流量制御弁の第四
ポートがリザーバから遮断される。増圧が減圧に続いて
行われる場合には、スプールは第二状態にある。第一液
圧室は第二絞りを経てマスタシリンダに連通させられ、
第一液圧室と第二液圧室とは第一絞りを経て連通させら
れ、第二液圧室は第三ポートを経てホイールシリンダに
連通させられる。したがって、マスタシリンダの作動液
は、第二絞り,第一絞りを経てホイールシリンダに供給
されることになり、ベルヌーイの定理により、第一液圧
室と第二液圧室との差が一定となるように、スプールが
移動させられ、第二絞りの流路面積が調節させられる。
マスタシリンダから供給される作動液量が第二絞りにお
いて調節させられるのであり、ホイールシリンダに供給
される作動液量が一定となり、液圧の増圧勾配が適正な
大きさに制御され、緩増圧が行われる。 (19)当該アンチスキッド制御装置が、複数個の車輪
各々と一体的に回転可能な被検出部と、その被検出部に
近接して非回転部材に保持された検出部とを含み、各車
輪の回転に伴うそれら被検出部と検出部との相対位置の
周期的変化を検出することによって各車輪の回転速度を
検出する複数個の回転速度検出装置を備え、それら回転
速度検出装置によって検出された回転速度と、それに基
づいて推定された車体速度とに基づいてアンチスキッド
制御を行う請求項1,2,4,態様1〜18のいずれか
1つに記載のアンチスキッド制御装置。本態様の回転速
度検出装置は、本来は車輪の回転に伴う被検出部と検出
部との相対位置の周期的変化を検出するものである。し
かし、駆動系の共振により、検出部と被検出部との相対
位置が周期的に変化させられると、その周期的変化も回
転速度として検出されてしまう。 (20)当該アンチスキッド制御装置が、複数個の車輪
各々と一体的に回転可能な被検出部と、その被検出部に
近接して非回転部材に保持された検出部と、各車輪の回
転に伴うそれら被検出部と検出部との相対位置の周期的
変化を検出することによって各車輪の回転速度を検出す
る複数個の回転速度検出装置を備え、前記車体速度推定
手段が、それら回転速度検出装置のうちの1個の回転速
度検出装置によって検出された回転速度に基づいて車体
速度を推定するものである請求項3,態様2〜18のい
ずれか1つに記載のアンチスキッド制御装置。 (21)前記被検出部が磁性材料によって形成されたも
のであり、前記検出部が磁気発生部およびコイルを備え
たものであり、前記回転速度検出装置が、これら検出部
と被検出部との間の磁束の周期的な変化に伴ってコイル
に発生する交流電流の周波数に基づいて車輪の回転速度
を検出する信号処理部を含む態様19または20に記載
のアンチスキッド制御装置。回転速度検出装置は、被検
出部と検出部との相対位置のずれの周期的変化を検出で
きればどのようなものであってもよいが、本電磁ピック
アップ式が好適で、広く使用されている。 (22)複数個の車輪を有する車両のエンジンがレーシ
ング状態にあるか否かを検出するレーシング状態検出装
置と、前記複数個の車輪のうち少なくとも1輪の回転速
度関連量の大きさが、適正範囲外にあるか否かを検出す
る一輪適正範囲外検出手段と、前記レーシング状態検出
装置によってエンジンがレーシング状態にあることが検
出され、かつ/または、前記一輪適正範囲外検出手段に
よって少なくとも1輪の回転速度関連量の大きさが適正
範囲外にあると検出された場合には、エンジン駆動系に
共振が生じたと判定するレーシング状態依拠共振判定手
段とを備えた共振検出装置。エンジンがレーシング状態
にあり、複数個の車輪のうちの少なくとも1個の車輪の
回転速度関連量の大きさが適正範囲外にある場合には,
エンジンの駆動系に共振が生じているとすることができ
る。 (23)複数個の車輪を備えた車両が停止状態にあるか
否かを検出する停止状態検出装置と、前記複数個の車輪
各々と一体的に回転可能な被検出部と、その被検出部に
近接して非回転部材に保持された検出部とを含み、車輪
の回転に伴うそれら被検出部と検出部との相対位置の周
期的変化を検出することによって車輪の回転速度を検出
する回転速度検出装置と、前記停止状態検出装置によっ
て車両が停止状態にあると検出され、かつ、少なくとも
1個の回転速度検出装置によって検出された回転速度が
設定回転速度より大きい場合に駆動系に共振が生じたと
判定する停止状態依拠共振判定手段とを備えた共振検出
装置。駆動系に共振が生じたことを検出するには、被検
出部と検出部との相対位置のずれの周期的変化を検出す
ればよい。駆動系の共振が原因である相対位置の周期的
変化の周波数は、停止状態検出装置が車両が停止状態に
あるかと検出している状態においてはあり得ない大きさ
になるため、駆動系に共振が生じたことを検出すること
ができる。
【0025】
【発明の実施形態】以下、第一発明ないし第四発明に共
通の一実施形態であるアンチスキッド制御装置を、それ
が設けられた液圧ブレーキシステムと共に図面に基づい
て詳細に説明する。図2において、10はマスタシリン
ダであり、マスタシリンダ10にはブースタ12を介し
てブレーキペダル14が接続されている。マスタシリン
ダ10は、2つの加圧室を備えたタンデム式であり、一
方の加圧室には、流量制御弁20を介して左前輪22の
ホイールシリンダ24が接続されるとともに、流量制御
弁26,プロポーショニングバルブ28を介して右後輪
30のホイールシリンダ32が接続されている。同様
に、他方の加圧室には、流量制御弁34を介して右前輪
36のホイールシリンダ38と、流量制御弁40,前記
プロポーショニングバルブ28を介して左後輪42のホ
イールシリンダ44とが接続されている。プロポーショ
ニングバルブ28はデュアル式のものであり、通常のプ
ロポーショニングバルブが2個並列に配設されるととも
に付勢装置が共用とされ、2個のプロポーショニングバ
ルブの液圧制御特性が正確に等しくなり、かつ、一方の
系統が失陥した場合に他方の系統のプロポーショニング
バルブの折れ点液圧がほぼ2倍となるように構成された
ものである。
【0026】流量制御弁20は、4個のポート50〜5
3を備えた本体54と、本体54内に摺動可能に配設さ
れたスプール56と、スプール56と本体54の端壁と
の間に配設されたスプリング58とを備えたものであ
る。4個のポート50〜53のうちのポート50はマス
タシリンダ10の加圧室に接続され、ポート51,52
は、共にホイールシリンダ24に接続されている。ま
た、ポート53は、後述する減圧制御弁60に接続され
ている。
【0027】スプール56は、中空筒状を成しており、
その外周壁には、長手方向に適当な間隔を隔てて3つの
ポート62〜64が形成され、これらポート62〜64
によってスプール56の外側と内側とが連通させられて
いる。スプール56の内部には絞り66が設けられてお
り、絞り66により内部空間が2つの液室68,70に
分けられている。3つのポート62〜64のうち2つの
ポート62,63は液室68側に、ポート64は液室7
0側にそれぞれ設けられている。ポート62の外周側の
開口周辺には軸方向に延びた溝74が形成されており、
溝74によりポート62とポート50との連通が、スプ
ール56のストロークの長い範囲において許容され、か
つ流路が絞られるようにされている。なお、スプリング
58は、スプール56を図示の原位置に保つ方向に付勢
するものである。
【0028】前記減圧制御弁60は、ソレノイド80
と、ポート82,84が形成された本体86と、ソレノ
イド80の励磁による磁力にによって移動させられる弁
子88と、弁子88を弁座としてのポート82の開口周
縁に当接させる方向に付勢するスプリング90とを備え
たものである。ポート82は前記流量制御弁20のポー
ト53に接続され、ポート84はリザーバ92に接続さ
れている。ポート82とポート53とを接続する液通路
96の途中には絞り98が設けられている。ソレノイド
80に供給される電流は、アンチスキッド制御装置10
0の指令に基づいて図示しない駆動回路により制御され
る。
【0029】通常制動時にはソレノイド80が消磁状態
に保たれ、弁子88が図示の原位置にあってポート82
とポート84とが遮断状態にある。また、流量制御弁2
0においてはスプール56が図示の原位置にある。ポー
ト52がポート64から遮断され、ポート50,51が
それぞれポート62,63に連通させられて、マスタシ
リンダ10とホイールシリンダ24とが液室68を経て
連通させられているのである。したがって、マスタシリ
ンダ10とホイールシリンダ24との間の双方向の作動
液の流通が許容され、また、両者の間には絞りが介在し
ていないため、ホイールシリンダ液圧の急勾配の増圧,
減圧が許容される。
【0030】ホイールシリンダ液圧の減圧が必要となっ
てソレノイド80が励磁されると、弁子88がスプリン
グ90の付勢力に抗して図の下方へ移動させられ、ポー
ト82とポート84とが連通状態とされる。流量制御弁
20の液室70の作動液がポート82,84を経てリザ
ーバ92に流れ、ポート50,51から液室68および
絞り66を経て作動液が補給される。この際、絞り66
の作用により液室68と液室70との間に液圧差が生
じ、スプール56がスプリング58の付勢力に抗して作
動位置に移動させられて、ポート51がポート63から
遮断される一方、ポート52がポート64に連通させら
れ、ホイールシリンダ24の作動液は液室70を経、絞
り98の絞り作用のみを受けて比較的大きい流量でリザ
ーバ92に流出させられ、後述の緩増圧に比較すれば急
勾配の減圧が行われる。また、ポート50は絞られつつ
ポート62に連通させられた状態にあるため、ポート5
0から流入する作動液により液室68と70との液圧差
が保たれ、スプール56が上記作動位置に保たれる。
【0031】増圧の必要が生じてソレノイド80が消磁
されると、ポート82と84とが遮断状態となり、流量
制御弁20がリザーバ92から遮断される。この増圧が
上記減圧に続いて行われる場合には、スプール56は上
記作動位置にある。したがって、液室68は絞りを経て
ポート50と連通し、液室68は絞り66を経て液室7
0に連通し、液室70がポート52を経てホイールシリ
ンダ24に連通している。すなわち、マスタシリンダ1
0の作動液は直列の2つの絞りを通過して流れることと
なり、ベルヌーイの定理により、液室68の液圧と液室
70の液圧との差が一定に保たれるようにマスタシリン
ダ10から液室68に供給される作動液量が調節され
る。スプール56の移動によってポート50とポート6
2との間に形成される絞りの大きさが調節されるのであ
り、液室68と液室70との液圧差が一定で絞り66の
流路面積が一定であるため、ホイールシリンダ24への
作動液の流量が一定となり、ホイールシリンダ液圧の増
圧勾配が適正な大きさに制御され、緩増圧が行われる。
なお、ホイールシリンダ24の液圧が高くなり、液室6
8と液室70との液圧差がなくなれば、スプール56は
スプリング58の付勢力によって図2の原位置に戻され
る。
【0032】前記リザーバ92には、2個の逆止弁11
0,112およびポンプ114が接続されている。ポン
プ114によって汲み上げられた大部分の作動液はマス
タシリンダ10に戻されるが、一部の作動液は流量制御
弁20,26に供給される。ポンプは往復動型プランジ
ャポンプで、図示しないモータの回転によりカムが回転
させられ、それに伴ってリザーバ92から作動液を汲み
上げて吐出する。モータは図示しない駆動回路によりア
ンチスキッド制御装置100の指令に基づいて制御され
るが、アンチスキッド制御中には、継続して駆動される
ようになっている。逆止弁112は、マスタシリンダ1
0からポンプ114へ作動液が流入するのを阻止するも
のである。
【0033】マスタシリンダ10と右後輪30のホイー
ルシリンダ32とを接続する液通路の途中に設けられた
流量制御弁26には減圧制御弁120が接続されてい
る。これら流量制御弁26,減圧制御弁120は、流量
制御弁20,減圧制御弁60と同じものであるため説明
を省略する。また、同様に、マスタシリンダ10の他方
の加圧室に接続された流量制御弁34,40にも、減圧
制御弁122,124がそれぞれ接続され、減圧制御弁
122,124にはリザーバ126が接続されている。
リザーバ126の作動液はポンプ128によって汲み上
げられてマスタシリンダ10に戻される。
【0034】前記アンチスキッド制御装置100は、C
PU,RAM,ROM,入力部,出力部等を含むコンピ
ュータを主体とするものである。入力部には、ブレーキ
ペダル14が踏み込まれるとON信号を出力するブレー
キスイッチ140,各車輪の回転速度を検出する車輪速
センサ142〜145,図示しないシフトレバーの位置
を検出するシフトポジションセンサ148,エンジンの
出力軸(トランスミッション入力前)の回転数を検出す
る回転数センサ150等が接続されている。出力部に
は、ソレノイドバブル60,120,122,124の
各ソレノイド80および図示しないモータが駆動回路を
介して接続されている。
【0035】また、ROMには、アンチスキッド制御プ
ログラム、車体速度推定プログラム,回転速度決定プロ
グラム,スリップ量等演算プログラム,禁止フラグ設定
プログラム,適正範囲外フラグ設定プログラムやアンチ
スキッド制御テーブル等が格納されている。車輪速セン
サ142〜145の出力信号に基づいて車輪の回転速度
が検出され、その回転速度に基づいて車体速度が推定さ
れる。また、その回転速度および車体速度に基づいて各
車輪22,30,36,42のスリップ状態をほぼ適正
状態に保つためのアンチスキッド制御指令が発せられ
る。
【0036】上記車輪速センサ142〜145は、電磁
ピックアップ式のものである。図3に示すように、電磁
ピックアップ式車輪速センサ142〜145は、ヨーク
160,コイル162,永久磁石164等を備えたもの
であり、固定部166において図示しない非回転部材で
ある車体側部材に固定されている。ヨーク160の先端
部が、車輪22,30,36,42と一体的に回転可能
に取り付けられたロータ168の外周部に接近した姿勢
で固定されているのである。また、ロータ168の外周
部にはセレーション部が形成され、多数個の突部170
と凹部172とが設けられている。永久磁石164によ
って発生させられた磁束が、ヨーク160,ギャップ1
74,ロータ168を経て形成される。ロータ168の
回転に伴ってギャップ174の大きさが周期的に変化さ
せられ、それに伴ってコイル162に交流電流が発生さ
せられる。ロータ168の回転速度が大きいほどコイル
162に発生させられる交流電流の周波数が高くなる。
【0037】上記電磁ピックアップ式の車輪速センサ1
42〜145においては、ロータ168が現実には回転
していなくてもコイル162に交流電流が発生させられ
る場合がある。例えば、駆動系に共振が生じた場合であ
り、駆動系の共振は、例えば、エンジンがレーシング状
態になったことに起因して生じる。駆動系の共振によ
り、車体側部材と車輪とが互いに振動させられると、ヨ
ーク160とロータ168との相対位置が周期的に変化
させられる。それに伴って、ギャップ174の大きさが
周期的に変化させられ、コイル162に交流電流が発生
させられるのである。その結果、現実に車輪が回転して
いなくても、図4のデータA,Bが示すように、車輪の
回転速度が誤って検出されてしまう。データA,B,
C,Dは、電磁ピックアップ式回転速度センサ142〜
145の出力信号に基づいて求められた左後輪42,右
後輪30,左前輪22,右前輪36のそれぞれの回転速
度を表すデータであり、データVSOは、これらデータA
〜Dの最大値(最大回転速度)に基づいて推定された車
体速度である。
【0038】本実施形態においては、本来、車輪のスリ
ップ量Sが、車輪減速度が設定減速度以上(車輪加速度
が負の設定値以下)になった時点の車輪のスリップ量Δ
SNよりさらに設定量ΔVR 以上大きくなると(S>Δ
SN+ΔVR )アンチスキッド制御が開始される。それ
に対し、上記図4の場合には、レーシングに起因する駆
動系の共振によって、後輪側において車体側部材と車軸
とが相対的に振動させられるため、車輪速センサ14
3,144においてギャップ174の大きさが周期的に
変化する。一方、前輪側の車輪速センサ142,145
においては相対的な振動が生じず、データC,Dが示す
ように、ギャップ174の大きさが変化することはな
い。本車両は4輪駆動でオートマチックトランスミッシ
ョンを備えた車両であり、エンジンの駆動トルクは前輪
側にも後輪側にも伝達されるが、構造的に後輪側の車輪
の方が前輪側の車輪より共振し易くなっている。ただ
し、後輪側の車輪にのみ共振が生じるとは限らず、稀
に、前輪側のみに生じる場合も、前輪側にも後輪側にも
生じる場合もある。
【0039】このようにレーシングに起因して駆動系に
共振が生じると、従来はアンチスキッド制御が開始され
る場合があった。車両は停止状態にあるため、アンチス
キッド制御が開始されるはずがないのであるが、回転速
度が誤って検出され、それに基づいて車体速度が推定さ
れるため、アンチスキッド制御の開始条件が満たされて
しまうことがあるのである。ここで、車輪速センサによ
って検出される回転速度は実際の車輪の回転速度ではな
く、ヨーク160とロータ168との相対的な振動に起
因する見かけの回転速度である。図4の部分Eにおける
ように、左右後輪42,30のうち一方(左後輪42)
の振動が収束して回転速度が減少する際に他方(右後輪
30)の振動が収束していなければ、その他方の車輪速
センサ143の検出結果に基づいて推定される車体速度
SOが未だ大きいため、左後輪42に対して開始条件が
満たされるのである。そのため、アンチスキッド制御が
開始され、データFが示すように、減圧を指示するアン
チスキッド制御指令信号が発せられることがあったので
ある。
【0040】そこで、本実施形態においては、不要なア
ンチスキッド制御が開始されてエネルギが無駄に消費さ
れたり、騒音が発せられたりすることを回避するため
に、後述するように、駆動系に共振が生じたと検出され
た場合,共振が生じ易い状態であると検出された場合,
共振が生じる可能性があると検出された場合には、アン
チスキッド制御が行われないようにされている。また、
車両が停止状態にある場合に、アンチスキッド制御が行
われると、ホイールシリンダ圧が減圧され、車両を停止
状態に保つことが困難になる場合がある。それを回避す
ることもアンチスキッド制御を禁止する理由の1つであ
る。
【0041】以上は、車両が停止状態にある場合に、駆
動系の共振が原因でアンチスキッド制御が開始される場
合について説明したが、車両が惰性走行している場合に
も、エンジンの回転数が大きくなり、駆動系に共振が生
じると、アンチスキッド制御が誤って開始されることが
ある。本実施形態においては、このような場合において
も、アンチスキッド制御が禁止されるようにされてい
る。
【0042】アンチスキッド制御は、図5のフローチャ
ートで表されるアンチスキッド制御プログラムの実行に
より行われる。ステップ1(以下、S1と略称する。他
のステップにおいても同様)において、アンチスキッド
制御中か否かが判定される。最初にS1が実行される場
合には、アンチスキッド制御は開始されていないため、
判定がNOとなり、S2,3において、開始条件が満た
されたか否か、後述する禁止フラグがセットされている
か否かが判定される。開始条件が満たされ、禁止フラグ
がリセットされている場合には、S2における判定がY
ES、S3における判定がNOとなり、S4において終
了条件が満たされるか否かが判定される。最初に、S4
が実行される場合には、通常は終了条件は満たされない
ため、S4における判定がNOとなり、S5においてア
ンチスキッド制御が図示しない制御マップに基づいて行
われる。各車輪22,36,42,30のスリップ状況
がほぼ適正になるようにソレノイド80が制御されるの
であり、この制御はよく知られたものであり、かつ、本
発明の理解には必要ないため、詳細な説明は省略する。
【0043】開始条件が満たされない場合、あるいは開
始条件が満たされても禁止フラグがセットされている場
合には、S2における判定がNO、あるいは、S2,S
3における判定が共にYESとなり、S6において、ソ
レノイド80が消磁状態にされる。アンチスキッド制御
は開始されないのである。S6においては、後述する
が、アンチスキッド制御が開始されないために各流量制
御弁20,26,34,40が原位置に保たれる場合
と、アンチスキッド制御が終了させられたために各流量
制御弁20,26,34,40が原位置に切り換えられ
る場合とが含まれる。
【0044】次に、S1が実行される場合に、アンチス
キッド制御中であれば、判定がYESとなり、S3にお
いて禁止フラグがセットされているか否かが判定され
る。本車両において、駆動系に共振が生じた場合には、
後述のように禁止フラグがセットされた後に、開始条件
が満たされる。そのため、S1における判定がYESと
なり、その後、S3における判定がYESになる場合は
なく、アンチスキッド制御は、終了条件が満たされない
間は継続して行われることになる。前述のように、開始
条件が満たされたか否かは、車輪減速度が設定減速度以
上になった時点のスリップ量に基づいて判定されるた
め、開始条件が満たされるのは、駆動系の共振によるロ
ータ168とヨーク160との間の振動が収束する時点
である。それに対して、禁止フラグのセットは、後述す
るように車輪の回転速度に基づいて行われる。したがっ
て、禁止フラグは振動が収束する以前にセットされるこ
とになり、開始条件が満たされるより先になる。
【0045】それにも係わらず、S1における判定がY
ESの場合にS3が実行されるようになっているのは、
アンチスキッド制御が開始された後に、禁止フラグがセ
ットされる場合が一般的にはあり得るからである。例え
ば、制動スリップが過大になった場合にアンチスキッド
制御が開始されるようになっているアンチスキッド制御
装置においては、駆動系に共振が生じると、アンチスキ
ッド制御が開始された後に、禁止フラグがセットされる
ことがある。その場合には、アンチスキッド制御中に禁
止フラグがセットされることになる。S1,S3におけ
る判定が共にYESとなり、S6において、アンチスキ
ッド制御が終了させられる。また、アンチスキッド制御
中において、終了条件が満たされれば、S4における判
定がYESとなり、S6において、アンチスキッド制御
が終了させられる。
【0046】前記S2において、アンチスキッド制御の
開始条件が満たされるか否かが判定されるのであるが、
本実施形態における開始条件は、前述のように、車輪の
スリップ量Sが、車輪減速度が設定減速度以上になった
時点の車輪のスリップ量ΔV SNよりさらに設定量ΔVR
以上大きくなる(S>ΔVSN+ΔVR )ことである。車
輪のスリップ量は、推定された車体速度VSOと車輪速セ
ンサ142〜145の出力信号に基づいて求められた回
転速度VW とに基づいて求められる。車体速度VSOは、
図6のフローチャートで表される車体速度推定プログラ
ムの実行により推定される。S21において、車体速度
推定用に決定された回転速度が読み込まれ、それに基づ
いて、S22において、予め決められた式に従って車体
速度が推定されるのである。この式はデジタルフィルタ
の機能を有し、回転速度の高い周波数成分が除去される
が、同時に遅れが生じる。
【0047】車体速度推定用の回転速度は、図7のフロ
ーチャートで表される回転速度決定プログラムの実行に
より決定される。S25において、S22において推定
された車体速度VSOが3km/hより小さいか否か、すなわ
ち、停止状態にあるか否かが判定される。車体速度VSO
が3km/h以上の場合には、停止状態ではないとして判定
結果がNOとなり、S26において、車体速度推定用の
回転速度が各車輪22,30,42,36の回転速度の
うちの最大値に決定される。3km/hより小さい場合に
は、停止状態として判定結果がYESとなり、S27に
おいて三番目に早く回転している車輪の回転速度が車体
速度推定用に決定される。車体速度推定用として読み込
まれる回転速度が、最大回転速度と三番目に大きい回転
速度とのいずれか一方に選択的に決定されるのである。
【0048】ここで、車体速度VSOが三番目に大きい回
転速度に基づいて推定されるのは、もし、駆動系に共振
が生じた場合に、車体速度が共振の影響を受けないで推
定されるようにするためである。駆動系に共振が生じる
と、図4に示すように、左右前輪22,36の回転速度
が適正範囲内にあり、左右後輪42,30の回転速度が
適正範囲外にあるか、逆に左右後輪42,30の回転速
度が適正範囲内にあり、左右前輪22,36の回転速度
が適正範囲外にあるかのいずれか一方の場合が多い。そ
のため、三番目に早く回転する車輪は、回転速度が適正
範囲外にある車輪が属さない側に属する車輪となり、た
とえ共振が生じても、その影響を受けないで車体速度V
SOを推定することができ、誤って開始条件が満たされる
ことを回避することができるのである。また、三番目に
早く回転する車輪は、回転速度が適正範囲外にある車輪
が属さない側に属する2個の車輪のうちの早く回転する
方の車輪である。したがって、車体速度VSOを、三番目
に大きい回転速度に基づいて推定すれば、最大回転速度
に基づいて推定する場合より推定精度は低下するが、最
も遅く回転する車輪の回転速度に基づいて推定するより
推定精度を高くできる。
【0049】設定車体速度の3km/hはアンチスキッド制
御禁止速度である。車体速度VSOが3km/hより小さい場
合には、車輪速センサ142〜145の出力信号が大き
な誤差を含む可能性が高いため、アンチスキッド制御が
行われないようにされているのである。車体速度VSO
3km/hより小さい場合には、本来アンチスキッド制御は
行われないため、三番目に大きい回転速度に基づいて車
体速度VSOが推定され、推定精度が低下しても差し支え
ない。また、車両が3km/h以下で走行している場合に
は、クリープ現象により移動させられる等運転者の停止
意図に反して車両が移動させられる状態も含まれる。し
たがって、本実施形態においては、車体速度VSOが3km
/hより小さい場合には、駆動系に共振が生じたか否か、
シフトレバーがニュートラル位置やパーキング位置にあ
るか否か、エンジンの回転数が大きいか否かとは無関係
に、車体速度VSOが三番目に大きい回転速度に基づいて
推定されるようにされているのである。車体速度VSO
3km/hより小さい場合は、駆動系に共振が生じる可能性
があり、かつ、アンチスキッド制御の必要性が低いから
である。
【0050】一旦三番目に早く回転する車輪の回転速度
に基づいて車体速度VSOが推定されると、三番目に大き
い回転速度に基づいて推定された車体速度VSOが3km/h
以上になるまで、車体速度VSOの推定精度が低い状態が
継続させられる。厳密に言えば、最大回転速度に基づい
て推定されれば車体速度VSOが3km/h以上になる場合で
あっても、三番目の回転速度に基づいて推定されるため
3km/hより小さくなってしまう場合がある。しかし、こ
の間は僅かであり、この間においては、アンチスキッド
制御が必要になることが殆どないため、車体速度VSO
精度よく検出されなくても差し支えない。
【0051】そして、前述のように、車体速度推定プロ
グラムの実行により推定された車体速度に基づいて開始
条件が満たされるか否かがS2において判定されるので
あるが、車両が停止状態にある場合には、たとえ、駆動
系に共振が生じても、車体速度VSOが最大回転速度に基
づいて推定されないため、開始条件が満たされることは
ない。
【0052】前記禁止フラグは、図1のフローチャート
で表される禁止フラグ設定プログラムの実行によりセッ
ト,リセットされる。本実施形態においては、車両が
停止状態にあって、前輪側および後輪側の少なくとも一
方の側に属する2個の車輪の回転速度が共に設定回転速
度より大きいこと(後述する適正範囲外フラグがセット
状態にあること)、エンジンがレーシング状態にある
こと、惰性走行中にエンジンの回転数が設定回転数よ
り大きく、かつ、適正範囲外フラグがセットされている
ことの3つの条件のうちの少なくとも1つの条件が満た
された場合に、禁止フラグがセットされる。
【0053】S31において、S25における場合と同
様に、車両が停止状態にあるか否かが判定される。車体
速度VSOが3km/hより小さく、判定がYESの場合に
は、S32において、適正範囲外フラグがセットされて
いるか否かが判定される。後述するように、左右前輪2
2,36の回転速度が共に設定回転速度より大きいか、
左右後輪42,30の回転速度が共に設定回転速度より
大きいかの少なくとも一方の条件が満たされるか否かが
判定されるのである。適正範囲外フラグがセットされて
おり、S32における判定がYESの場合には、S33
において禁止フラグがセットされる。すなわち、車両が
停止状態にあり、かつ駆動系に共振が生じたと検出され
たことにより、禁止フラグがセットされるのである。
【0054】適正範囲外フラグは、図8のフローチャー
トに表される適正範囲外フラグ設定プログラムの実行に
より設定される。左右後輪42,30の両方の回転速度
が設定回転速度より大きい場合には、S41における判
定がYESとなり、S42において、適正範囲外フラグ
がセットされる。この場合、左右前輪22,36の両方
の回転速度は設定回転速度より大きくても、大きくなく
ても差し支えない。また、左右後輪42,30の両方の
回転速度が設定回転速度より大きくなく、左右前輪2
2,36の両方の回転速度が設定回転速度より大きい場
合には、S41における判定がNO、S43における判
定がYESとなり、S42において、適正範囲外フラグ
がセットされる。しかし、左右後輪42,30の両方の
回転速度が共に設定回転速度より大きくなく、かつ、左
右前輪22,36の両方の回転速度が共に設定回転速度
より大きくない場合には、S41,43における判定が
共にNOとなり、S44において、適正範囲外フラグが
リセットされるのである。なお、上記設定回転速度は、
車両が停止状態にある場合には、検出されないほどの値
(適正範囲外)である。
【0055】また、適正範囲外フラグがセットされてい
ない場合には、S32における判定がNOとなり、S3
4においてエンジンの回転数が設定回転数より大きいか
否かが判定される。設定回転数より大きい場合には、S
34における判定がYESとなり、S33において禁止
フラグがセットされる。S31において車両が停止状態
にあることが検出され、かつ、S34において、エンジ
ン回転数が設定回転数より大きいことが検出されたた
め、エンジンがレーシング状態にあり、駆動系に共振が
生じ易い状態であるとされるのである。エンジン回転数
が設定回転数以下の場合には、エンジンがレーシング状
態にないと推定されるため、S34における判定がNO
となり、S35において禁止フラグがリセットされる。
駆動系に共振が生じた状態でもエンジンのレーシング状
態でもないからである。このように、車両が停止状態に
ある場合には、適正範囲外フラグがセットされている場
合と、エンジンがレーシング状態にあると検出された場
合との少なくとも一方の場合に禁止フラグがセットされ
る。車両が停止状態にある場合には、アンチスキッド制
御が必要になることは殆どないため、禁止フラグがセッ
トされる機会が多くされているのである。
【0056】それに対して、車体速度が3km/h以上の場
合には、S31における判定がNOとなり、S36以降
が実行される。車両が惰性走行している場合にエンジン
の回転数が設定回転数より大きくなり、かつ、適正範囲
外フラグがセットされている場合には、S36〜38に
おける判定がすべてYESとなり、S33において、禁
止フラグがセットされる。また、S36〜38のいずれ
か1つのステップにおける判定がNOである場合には、
S35において、禁止フラグがリセットされる。車両が
惰性走行している場合においては、ブレーキペダル14
が踏み込まれればアンチスキッド制御が必要になる場合
があるため、アンチスキッド制御は禁止されない方が望
ましい。したがって、惰性走行中には、エンジンの回転
数が設定回転数より大きく、かつ、駆動系に共振が生じ
たと検出された場合にのみアンチスキッド制御が禁止さ
れるようにされているのである。
【0057】このように、禁止フラグがセットされるの
は、駆動系に実際に共振が生じたと検出された時点か、
あるいは共振が生じ易い状態にあると検出された時点か
であり、遅くても、前輪側と後輪側との少なくとも一方
の側に属するすべての車輪の回転速度が設定回転速度よ
り大きくなり、実際に共振が生じたことが検出された時
点である。それに対して、前記アンチスキッド制御の開
始条件が満たされるのは、振動が収束し始め、回転速度
が減少させられる時点である。したがって、駆動系に共
振が生じれば、開始条件が満たされるよりも早く禁止フ
ラグがセットされることになるため、本実施形態におい
ては、アンチスキッド制御の開始が禁止されることにな
る。
【0058】以上のように、本実施形態においては、車
輪速センサ142〜145および制御装置100のそれ
らセンサの出力信号を処理する部分,車体速度推定プロ
グラムを実行する部分,S25,31を実行する部分等
によって車両停止状態検出装置が構成され、同じく、車
輪速センサ142〜145および制御装置100のそれ
らの出力信号を処理する部分および適正範囲外フラグ設
定プログラムを実行する部分等によって前後輪適正範囲
外検出手段が構成される。また、前記停止状態検出装
置,シフトポジションセンサ148,回転数センサ15
0および制御装置100のこれらセンサ148,150
の出力信号を処理する部分,S31,34,36,37
を実行する部分等によってレーシング状態検出手段が構
成され、制御装置100の供給回転速度決定プログラム
を実行する部分等によって回転速度供給手段が構成され
る。さらに、制御装置100のS31,32,33を実
行する部分、すなわち、車両が停止状態にあり、かつ、
適正範囲外フラグがセットされている場合に禁止フラグ
をセットする部分等によって請求項1のアンチスキッド
制御禁止手段が構成され、制御装置100のS31,3
4,33,36,37,38を実行する部分、すなわ
ち、エンジンがレーシング状態にある場合に禁止フラグ
をセットする部分等によって請求項2のアンチスキッド
制御禁止手段が構成されていることになる。
【0059】以上のように、本実施形態の液圧ブレーキ
システムにおいては、車両が停止状態にある場合におい
て、前輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属する
2個の車輪の回転速度が共に設定回転速度より大きくな
ったことと、エンジンがレーシング状態にあることとの
少なくとも一方の条件が満たされれば、アンチスキッド
制御が禁止される。すなわち、車両が停止状態にある場
合には、アンチスキッド制御が必要になることは殆どな
いため、駆動系に共振が生じ易い状態にあると検出され
た場合と実際に駆動系に共振が生じたと検出された場合
とに禁止フラグがセットされるのである。したがって、
駆動系の共振に起因して誤ってアンチスキッド制御が行
われることを良好に回避することができる。また、不要
なアンチスキッド制御が開始されないようにすることが
可能となるため、エネルギの無駄な消費を抑制すること
ができ、騒音の発生回数を減らすことができる。
【0060】車両が惰性走行をしている場合には、エン
ジンの回転数が設定回転数より大きく、かつ、前輪側お
よび後輪側の少なくとも一方の側に属する2個の車輪の
回転速度が設定回転速度より大きくなった場合にアンチ
スキッド制御が禁止される。惰性走行中には、アンチス
キッド制御が必要になることがあるため、アンチスキッ
ド制御が禁止される機会が少なくされ、必要であるにも
かかわらずアンチスキッド制御が禁止される確率が低く
される。また、車両が停止状態にあり、共振が生じる可
能性がある場合には、車体速度が三番目に早く回転する
車輪の回転速度に基づいて推定されるようにされている
ため、駆動系の共振により回転速度が誤って検出されて
も開始条件が満たされるのを阻止することができる。
【0061】本実施形態においては、上述の条件が満た
された場合には、アンチスキッド制御禁止フラグがセッ
トされるとともに、停止状態にある場合には、車体速度
が三番目に早く回転する車輪の回転速度に基づいて推定
されるようにされている。駆動系の共振が原因で開始さ
れるアンチスキッド制御の、禁止フラグによる禁止と、
開始条件が満たされないようにすることによる禁止との
両方が図られているのである。したがって、アンチスキ
ッド制御装置100の誤作動や部分的な故障等により、
アンチスキッド制御禁止手段と回転速度供給手段とのい
ずれか一方に異常が生じても、アンチスキッド制御が誤
って開始されることを良好に回避することができる。す
なわち、駆動系の共振が原因でアンチスキッド制御が誤
って開始される頻度を低くすることが可能なのである。
【0062】なお、上記実施形態においては、左右前輪
22,36の回転速度が設定回転速度より大きいか、左
右後輪42,30の回転速度が設定回転速度より大きい
かの少なくとも一方の条件が満たされた場合に適正範囲
外フラグがセットされるようになっていたが、回転加速
度が設定回転加速度より大きい場合に適正外フラグがセ
ットされるようにしてもよい。その場合には、左右前輪
22,36および左右後輪42,30の少なくとも一方
の両車輪の回転加速度が同時に設定回転加速度より大き
くなる場合と時間的にずれて設定回転加速度より大きく
なる場合とがあるが、前者は稀である。後者の場合に
は、例えば、前輪側,後輪側の少なくとも一方の側の左
右車輪の一方の回転加速度が設定回転加速度より大きく
なり、予め定められた設定時間内に他方の車輪の回転加
速度が設定回転加速度より大きくなった場合に適正範囲
外フラグがセットされるが、設定時間内に設定回転加速
度より大きくならなかった場合には、適正範囲外フラグ
はセットされないようにすればよい。この場合には、駆
動系の共振以外の原因で車輪の回転加速度が設定回転加
速度より大きくなったと見なされるのである。回転加速
度は、車輪速センサ142〜145の出力信号の変化量
に基づいて演算によって求められる。
【0063】この態様の一実施形態を図9に示す。S8
1において、回転加速度が設定回転加速度より大きい車
輪があるか否かが判定される。具体的にはS81実行時
における回転加速度が設定回転加速度より大きい車輪が
あるか否かが判定されるのであるが、前回の判定時以後
の回転加速度の最大値あるいは平均値が設定回転加速度
を超えたか否かが判定されるようにすることも可能であ
る。その場合には、図9のプログラムの実行サイクルタ
イムより短いサイクルタイムで複数の回転加速度を取得
するプログラム、または回転加速度の最大値あるいは平
均値をハード的に取得する電子回路が必要になる。
【0064】設定回転加速度より大きい車輪がない場合
には、判定がNOとなり、S82,83において、後述
する前片輪フラグがセットされているか否か、後片輪フ
ラグがセットされているか否かが判定される。いずれの
フラグもセットされていない場合には、S84におい
て、適正範囲外フラグがリセットされる。前片輪フラグ
には、左前輪フラグと右前輪フラグとがあり、前輪側に
属するいずれか片方の車輪の回転加速度が設定回転加速
度より大きくなった場合に対応するフラグがセットさ
れ、適正範囲外フラグがセットされたり、片方の車輪の
回転加速度が設定回転加速度より大きくなってから設定
時間内に他方の車輪の回転加速度が設定回転加速度より
大きくならなかったりする場合にリセットされるフラグ
である。後片輪フラグにも同様に左後輪フラグと右後輪
フラグとがあり、後輪側に属するいずれか片方の車輪の
回転加速度が設定回転加速度より大きくなった場合に対
応するフラグがセットされる。
【0065】それに対して、回転加速度が設定回転加速
度より大きい車輪がある場合には、S81における判定
がYESとなり、S85において、その車輪が1輪か2
輪以上か否かが判定される。1輪の場合には判定がYE
Sとなり、S86において、その車輪が前輪側に属する
車輪か否かが判定される。左右前輪22,36のいずれ
か一方である場合には判定がYESとなり、S87にお
いて、前片輪フラグがセットされているか否かが判定さ
れる。左前輪フラグと右前輪フラグとのいずれか一方が
セットされているか否かが判定されるのであるが、最初
にS87が実行された場合には、いずれのフラグもセッ
トされていないため、判定はNOとなり、S88,89
において前片輪フラグ(左前輪フラグまたは右前輪フラ
グ)がセットされ、前輪タイマがスタートさせられ、S
81の実行に戻される。左右前輪22,36の片方の車
輪の回転加速度が設定回転加速度より大きくなったた
め、時間の計測が開始され、設定時間以内に他方の車輪
の回転速度が設定回転速度より大きくなるのが待たれる
のである。
【0066】S87の判定がYESであった場合には、
S90において、今回回転加速度が設定回転加速度より
大きくなった前輪がすでに前片輪フラグがセットされて
いる側の前輪と異なるか否かが判定され、判定がNOで
あれば、S89において前輪タイマがスタートさせられ
る。S90の判定がYESであれば、左右前輪22,3
6の両方の回転加速度が設定時間以内に設定回転加速度
より大きくなったとして、S102,S103において
適正範囲外フラグがセットされ、前片輪フラグ,後片輪
フラグがリセットされる。回転加速度が設定回転加速度
より大きい車輪が左右後輪42,30のいずれか1輪の
場合には、S91以降が、後輪側の車輪に対して同様に
実行される。
【0067】また、回転加速度が設定回転加速度より大
きい車輪が2輪以上ある場合には、S85における判定
がNOとなり、S95において、それら車輪が2輪で、
かつ、左右前輪22,36のいずれか1輪と左右後輪4
2,30のいずれか1輪とであるか否かが判定される。
換言すれば、それら車輪が2輪以上であり、かつ、左右
前輪22,36か左右後輪42,30かの少なくとも一
方を含むか否かが判定されるのである。本実施形態の車
両は4個の車輪を有するものであるため、2輪より多い
車輪の回転加速度が設定回転加速度より大きい場合に
は、必ず、それら車輪には、前輪側に属する2個の車輪
と後輪側に属する2個の車輪との少なくとも一方が含ま
れることになる。
【0068】左右前輪22,36のいずれか1輪と左右
後輪42,30のいずれか1輪とである場合には、判定
がYESとなり、S96,97において前片輪フラグ,
後片輪フラグがセットされているか否かが判定され、い
ずれもセットされていない場合には、S98〜101に
おいて、前片輪フラグ,後片輪フラグがセットされて前
輪タイマ,後輪タイマがスタートされる。本実施形態に
おいては、前輪側および後輪側に属する2個の車輪の回
転加速度がいずれも設定回転加速度より大きい場合に適
正範囲外フラグがセットされるため、これらの場合に
は、適正範囲外フラグがセットされないのである。しか
し、前輪側および後輪側に属する1輪の回転加速度が設
定回転加速度より大きい状態にあるため、前片輪フラ
グ,後片輪フラグがセットされ、時間の計測が開始され
るのである。なお、回転加速度が設定回転加速度より大
きい2個の車輪が車両の対角位置にある車輪である場合
には、駆動系の共振が原因でないと推定することができ
る場合には、前片輪フラグ,後片輪フラグがセットされ
ず、時間の計測も行われないようにすることも可能であ
る。
【0069】左右前輪22,36あるいは左右後輪4
2,30が含まれる場合には、S95における判定はN
Oとなり、S102,103において、適正範囲外フラ
グがセットされ、前片輪フラグ,後片輪フラグがリセッ
トされる。
【0070】それに対して、前片輪フラグがセットされ
ている場合においてS81が実行され、回転加速度が設
定回転加速度より大きくなった車輪がない場合には、S
81における判定がNO,S82における判定がYES
となり、S104において設定時間が経過したか否かが
判定される。最初にS104が実行される場合には、設
定時間経過していないため判定がNOとなるが、設定時
間経過すればS105において前片輪フラグがリセット
される。前輪側において、設定時間内に左右前輪22,
36の回転加速度が共に設定回転加速度より大きくなら
なかったため、片輪の回転加速度が設定回転加速度より
大きくなったのは、レーシングに起因する共振ではなか
ったと考えられるからである。また、S104の判定が
NOの場合には、S83以降が、後輪側の車輪に対して
同様に実行される。このように、設定された適正範囲外
フラグに基づいて、前記S32,38において判定が行
われることになる。
【0071】さらに別の実施形態として、回転速度が設
定回転速度より大きく、かつ、回転加速度が設定回転加
速度より大きくなった場合に適正範囲外フラグがセット
されるようにしても、少なくとも一方の場合に適正範囲
外フラグがセットされるようにしてもよい。さらに、回
転速度が設定回転速度より大きい状態が設定時間以上継
続した場合に適正範囲外フラグがセットされるようにし
ててもよい。
【0072】また、前記実施形態においては、通常時に
は、車体速度が最大回転速度に基づいて推定されるよう
にされていたが、左右前輪22,36の平均回転速度や
左右後輪42,30の平均回転速度に基づいて推定され
るようにしてもよい。前輪側および後輪側のいずれか一
方の側に属するすべての車輪の回転速度が設定回転速度
より大きくなれば、平均回転速度も設定回転速度より大
きくなるからである。車両が前輪駆動車あるいは後輪駆
動車の場合には、非駆動輪の平均回転速度に基づいて推
定されるようにしても、駆動輪の平均回転速度に基づい
て推定されるようにしてもよい。
【0073】前記実施形態においては、車両が停止状態
にあると検出された場合には、三番目に早く回転する車
輪の回転速度が車体速度推定用の回転速度として読み込
まれたが、四番目に早く回転する車輪の回転速度が読み
込まれるようにしてもよい。車両が車輪を前輪側に2
個、後輪側に4個有している場合において、前輪側に属
する車輪の回転速度関連量が適正範囲外にあることが原
因で適正範囲外フラグがセットされた場合には、三番目
〜六番目に早く回転している車輪の回転速度のいずれか
が読み込まれ、後輪側に属する車輪の回転速度関連量が
適正範囲外にあることが原因で適正範囲外フラグがセッ
トされた場合には、その後輪が2個であれば、三番目〜
六番目に早く回転している車輪の回転速度のいずれかが
読み込まれ、4個であれば、第五番目あるいは第六番目
に大きい回転速度が読み込まれることになる。
【0074】前記実施形態の液圧ブレーキシステムにお
いては、ホイールシリンダ1個に対して、流量制御弁と
減圧制御弁とが1個づつ設けられていたが、1個の3位
置電磁弁あるいは2個の開閉弁(増圧用開閉弁と減圧用
開閉弁)等別の構成の制御弁装置が設けられるようにし
てもよい。その場合には、3位置電磁弁,2個の開閉弁
等のソレノイドがアンチスキッド制御装置によって制御
されることになる。
【0075】前記実施形態においては、車輪速センサ1
42〜145の出力信号に基づいて推定された車体速度
が設定車体速度より小さい場合に、車両が停止状態にあ
ると検出されるようにされていたが、ドップラ対地セン
サによって検出された車両速度が設定車両速度より小さ
い場合に停止状態にあると検出されるようにしてもよ
い。さらに、エンジンの回転数が、スロットルバルブ開
度やアクセルペダルのストローク等に基づいて推定され
るようにしてもよい。
【0076】前記実施形態においては、車両が停止状態
にある場合において、エンジン回転数が設定回転数以下
で、適正範囲内フラグがセットされていない場合には、
S35において、禁止フラグがリセットされるようにな
っていたが、車両が停止状態にある場合にアンチスキッ
ド制御が必要になることは殆どないため、車両が停止状
態にある場合には無条件に禁止フラグがセットされるよ
うにしてもよい。
【0077】第一,第二発明においては、回転速度供給
手段を設ける必要は必ずしもなく、第三発明において
は、アンチスキッド制御禁止手段を設ける必要は必ずし
もない。回転速度供給手段とアンチスキッド制御禁止手
段とのいずれか一方が設けられていれば、アンチスキッ
ド制御を良好に禁止することができる。
【0078】なお、第四発明によれば、図8のフローチ
ャートに示す車輪速適正範囲外フラグ設定プログラムに
おいて、予め決められた1個の車輪の回転速度の大きさ
が設定範囲外にあるか否かが検出され、設定範囲外にあ
ると検出された場合に適正範囲外フラグが設定されるよ
うにしてもよい。駆動系に共振が生じると、通常、駆動
輪に共振が生じるが、車両によっては、駆動輪22,3
6,30,42のうちの予め定められた1輪に共振が生
じるようになっている場合がある。その場合には、その
車輪の回転速度の大きさが設定範囲外にあるか否かを検
出すればよく、他の車輪のについては検出する必要はな
いのである。このようにすれば、駆動系に共振が生じた
ことを簡易に、しかも、確実に検出することができる。
なお、車両によっては、共振が生じやすい車輪が左前後
輪22,42、右前後輪36,30に決められている車
両もあり、その場合には、それら車輪の回転速度が設定
範囲外にあるか否かが検出されることになる。また、予
め定められた車輪でなく駆動輪のうちの少なくとも一輪
の回転速度が適正範囲外にある場合に適正範囲外フラグ
がセットされるようにしてもよい。
【0079】その他、いちいち例示することはしない
が、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に
基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一ないし第四発明に共通の一実施形態である
アンチスキッド制御装置を備えた液圧ブレーキシステム
の制御装置のROMに格納された禁止フラグ設定プログ
ラムを表すフローチャートである。
【図2】上記液圧ブレーキシステムの回路図である
【図3】上記液圧ブレーキシステムに設けられた車輪速
センサ周辺部を表した図である。
【図4】上記車輪速センサの出力信号に基づいて検出さ
れた回転速度と、その回転速度に基づいて推定された車
体速度との一例を示す図である。
【図5】上記制御装置のROMに格納されたアンチスキ
ッド制御プログラムを表すフローチャートである。
【図6】上記制御装置のROMに格納された車体速度推
定プログラムを表すフローチャートである。
【図7】上記制御装置のROMに格納された供給回転速
度決定プログラムを表すフローチャートである。
【図8】上記制御装置のROMに格納された車輪速適正
範囲外フラグ設定プログラムを表すフローチャートであ
る。
【図9】第一ないし第四発明に共通の別の一実施形態で
あるアンチスキッド制御装置を備えた液圧ブレーキシス
テムの制御装置のROMに格納された車輪加速度適正範
囲外フラグ設定プログラムを表すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
100 アンチスキッド制御装置 142〜145 車輪速センサ 148 シフトポジションセンサ 150 回転数センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪側および後輪側の複数個の車輪のう
    ち少なくとも1輪の回転速度に基づいて推定された車体
    速度と、各車輪の回転速度とに基づいてアンチスキッド
    制御を行うアンチスキッド制御装置であって、 前記複数個の車輪を有する車両が停止状態にあるか否か
    を検出する車両停止状態検出装置と、 前記前輪側および後輪側の少なくとも一方の側に属する
    すべての車輪の回転速度に関連する回転速度関連量の大
    きさが適正範囲外にあるか否かを検出する前後輪適正範
    囲外検出手段と、 前記車両停止状態検出装置によって車両が停止状態にあ
    ると検出され、かつ、前記前後輪適正範囲外検出手段に
    よって前記少なくとも一方の側に属するすべての車輪の
    回転速度関連量が適正範囲外にあると検出された場合に
    は、当該アンチスキッド制御装置のアンチスキッド制御
    を禁止するアンチスキッド制御禁止手段とを含むことを
    特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 複数個の車輪のうちの少なくとも1輪の
    回転速度に基づいて推定された車体速度と、各車輪の回
    転速度とに基づいてアンチスキッド制御を行うアンチス
    キッド制御装置であって、 前記複数個の車輪を有する車両のエンジンがレーシング
    状態にあるか否かを検出するレーシング状態検出装置
    と、 そのレーシング状態検出装置によってエンジンがレーシ
    ング状態にあると検出された場合に当該アンチスキッド
    制御装置のアンチスキッド制御を禁止するアンチスキッ
    ド制御禁止手段とを含むことを特徴とするアンチスキッ
    ド制御装置。
  3. 【請求項3】 前輪側および後輪側の複数個の車輪のう
    ち1輪の回転速度に基づいて車体速度を推定する車体速
    度推定手段を含み、その車体速度推定手段によって推定
    された車体速度と各車輪の回転速度とに基づいてアンチ
    スキッド制御を行うアンチスキッド制御装置であって、 前記複数個の車輪を有する車両が停止状態にあるか否か
    を検出する車両停止状態検出装置と、 通常は、前記複数個の車輪の回転速度のうちの最大値を
    前記車体速度推定手段に供給するが、前記車両停止状態
    検出装置によって車両が停止状態にあると検出された場
    合には、前記前輪側と後輪側とのうち最大回転速度で回
    転している車輪が属さない側の車輪のうちの1輪の回転
    速度を供給する回転速度供給手段とを含むことを特徴と
    するアンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 複数個の車輪のうち少なくとも1輪の回
    転速度に基づいて推定された車体速度と、各車輪の回転
    速度とに基づいてアンチスキッド制御を行うアンチスキ
    ッド制御装置であって、 前記複数個の車輪を有する車両が停止状態にあるか否か
    を検出する車両停止状態検出装置と、 前記複数個の車輪のうちの少なくとも一つの駆動輪の回
    転速度に関連する回転速度関連量の大きさが適正範囲外
    にあるか否かを検出する駆動輪適正範囲外検出手段と、 前記車両停止状態検出装置によって車両が停止状態にあ
    ると検出され、かつ、前記駆動輪適正範囲外検出手段に
    よって前記少なくとも一つの駆動輪の回転速度関連量が
    適正範囲外にあると検出された場合には、当該アンチス
    キッド制御装置のアンチスキッド制御を禁止するアンチ
    スキッド制御禁止手段とを含むことを特徴とするアンチ
    スキッド制御装置。
JP16845395A 1995-07-04 1995-07-04 アンチスキッド制御装置 Pending JPH0911882A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2784186A1 (fr) * 1998-10-02 2000-04-07 Toyota Motor Co Ltd Procede et dispositif pour estimer une grandeur physique et dispositif de controle anti-blocage les utilisant
US6158826A (en) * 1997-05-16 2000-12-12 Nissan Motor Co., Ltd. Apparatus and method for controlling yawing motion variable for automotive vehicle
JP2007030546A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Advics:Kk 自動二輪車両におけるabs制御装置
JP2014019374A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Bosch Corp 自動二輪車用のブレーキ制御装置

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