JPH0912371A - 窒化ホウ素含有材料およびその製造方法 - Google Patents

窒化ホウ素含有材料およびその製造方法

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JPH0912371A
JPH0912371A JP7163431A JP16343195A JPH0912371A JP H0912371 A JPH0912371 A JP H0912371A JP 7163431 A JP7163431 A JP 7163431A JP 16343195 A JP16343195 A JP 16343195A JP H0912371 A JPH0912371 A JP H0912371A
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JP
Japan
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aln
crb
compound
boron nitride
sample
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Application number
JP7163431A
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Inventor
Hiroaki Nishio
浩明 西尾
Akira Kato
加藤  明
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】8 〜60wt%のB4 C、10〜60wt%のCr2 N、
8 〜40wt%のAlを含む混合粉末を、窒化性雰囲気中で
1300〜1900℃にまで加熱して、BNが10〜90wt%、C
73 とAlNが10〜90wt%、および重量比Cr7
3 /AlNが0.1 〜9 であり、かつBN、Cr73
およびAlNの合計量が70wt%以上である窒化ホウ素含
有材料を得る。また、8 〜60wt%のB4 C、10〜60wt%
のCr23 、8 〜40wt%のAlを含む混合粉末を、
窒化性雰囲気中で1300〜1950℃にまで加熱して、BNが
10〜90wt%、CrB2 とAl化合物が10〜90wt%、お
よび重量比CrB2 /Al化合物が0.1 〜9 であり、か
つBN、CrB2 およびAl化合物の合計量が70wt%
以上である窒化ホウ素含有材料を得る。 【効果】溶融金属、溶融スラグに対して好適な窒化ホウ
素含有材料およびその製造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は窒化ホウ素を含有する
複合材料に関し、特に溶融金属、溶融スラグに対する耐
食性に優れた窒化ホウ素含有材料およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】六方晶の窒化ホウ素は高い熱伝導度、優
れた電気絶縁性、および優れた潤滑性を有し、鉄、銅、
ニッケル、亜鉛、ガリウム、砒素、ガラス、氷晶石など
の溶融体と反応しない化学的に安定な材料として知られ
ている。そして、空気中では950℃まで、不活性ガス
または窒素ガス雰囲気下では2200℃まで安定であ
り、熱衝撃にも強い。また、金属と同様に、切削および
研削などの機械加工が容易にできるという特長を有して
いる。このような特長を生かして窒化ホウ素単体、ある
いは窒化ホウ素含有複合材料として多岐に亘る用途に供
されている。
【0003】焼結体としての用途には、絶縁部品、耐熱
部品、溶融金属用坩堝、水平連続鋳造用ブレークリン
グ、放熱部品、金属あるいはセラミックスの粉末成形体
焼結用セッター、型材等がある。
【0004】また、上ノズル、浸漬ノズル等の鋼材鋳造
用耐火物にも適用が試みられている。しかし、窒化ホウ
素は軟らかいので耐摩耗性が劣り、鋳造用耐火物へ適用
する場合には、硬い物質と組み合わせた複合材料として
実用に供されることが多い。
【0005】例えば、特開昭63−84750号公報に
は脱酸鋼の連続鋳造に用いて好適な、窒化ホウ素20〜
70重量部、窒化アルミニウム10〜40重量部および
黒鉛10〜30重量部を配合した連続鋳造ノズルが開示
されている。そして、この窒化ホウ素、窒化アルミニウ
ムおよび黒鉛を所定の割合で配合したノズルは、溶鋼に
対する濡れ性が小さいことから、ノズル内面への介在物
付着を防止することができるといった効果が挙げられて
いる。また、Interceram,Special Issue(1987)70頁に
は、窒化ホウ素基の連続鋳造用ノズルとして、52.6
wt%BN、27.0wt%AlN、2.0wt%Si
2 、CとSiCの合計で17.5wt%の組成のもの
が開示されている。
【0006】ところで、BN,AlN、AlON等14
00℃を超える高温で耐食性を発揮する材料の多くは高
温で安定な物質であり、難焼結材である。このため、原
料粉末を焼結するには結合材が必要となる。特開平3−
268849号公報には、BN−ZrO2 系浸漬ノズル
の製造において、結合剤として液状フェノール樹脂を8
〜15wt%添加することが開示されている。添加され
たフェノール樹脂は加熱過程で炭化し、炭素結合により
BN、ZrO2 粒子を結合し、焼結体に強度を付与す
る。また、特開平5−277643号公報にはBNとS
iAlON、AlN、Al23 、ZrO2 、MgO、
CaO等を含む複合材料の製造において、ガラスを結合
剤として適用して強度の向上を図ることが示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た炭素結合によるBN含有複合材料においては、この材
料が溶融金属、例えば溶鋼と接触すると、結合剤の炭素
が溶鋼中に溶解するので、炭素の消失した部分から材料
の崩壊が進行するという問題点がある。したがって、こ
の材料を長時間使用するのは困難である。また、この材
料は焼結体としての強度が低い。通常、これらの強度は
曲げ強さで1kg/mm2 以下であり、負荷の大きい用
途には適用することができない。すなわち、炭素結合剤
は耐食性と強度に問題がある。
【0008】また、ガラスの結合剤に関しても、例えば
石英ガラスでは、溶融金属、例えば溶鋼への溶解度が高
いので長期間の使用には耐えない。すなわち、ガラスは
結合剤として耐食性に問題がある。
【0009】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、耐熱衝撃、耐食性、および強度に優れた窒
化ホウ素含有複合材料およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を解決するために、第1に、10〜90wt%のB
N、10〜90wt%の炭化クロムおよび/またはホウ
化クロムを含有し、これらの合計量が50wt%以上で
あることを特徴とする窒化ホウ素含有材料を提供する。
【0011】第2に、BN、Cr73 およびAlNを
含有し、BNが10〜90wt%、Cr73 とAlN
の合計が10〜90wt%、およびCr73 とAlN
との重量比Cr73 /AlNが0.1〜9であり、か
つBN、Cr73 およびAlNの合計量が70wt%
以上であることを特徴とする窒化ホウ素含有材料を提供
する。
【0012】第3に、8〜60wt%のB4 C、10〜
60wt%のCr2 N、8〜40wt%のAlを含む混
合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜1900℃にま
で加熱して、BN、Cr73 およびAlNを含有する
材料を得ることを特徴とする窒化ホウ素含有材料の製造
方法を提供する。
【0013】第4に、8〜60wt%のB4 C、10〜
60wt%のCr2 N、8〜40wt%のAlを含む混
合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜1900℃にま
で加熱して得られる材料であって、BN、Cr73
よびAlNを含有し、BNが10〜90wt%、Cr7
3 とAlNの合計が10〜90wt%、およびCr7
3 とAlNとの重量比Cr73 /AlNが0.1〜
9であり、かつBN、Cr73 およびAlNの合計量
が70wt%以上であることを特徴とする窒化ホウ素含
有材料を提供する。
【0014】第5に、BN、CrB2 およびAl化合物
を含有し、BNが10〜90wt%、CrB2 とAl化
合物の合計が10〜90wt%、およびCrB2 とAl
化合物との重量比CrB2 /Al化合物が0.1〜9で
あり、かつBN、CrB2 およびAl化合物の合計量が
70wt%以上であり、前記Al化合物がAlN、Al
23 、AlONから選択された少なくとも1種である
ことを特徴とする窒化ホウ素含有材料を提供する。
【0015】第6に、8〜60wt%のB4 C、10〜
60wt%のCr23 、8〜40wt%のAlを含む
混合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜1950℃に
まで加熱して、BN、CrB2 およびAl化合物を含有
する材料を得ることを特徴とする窒化ホウ素含有材料の
製造方法を提供する。
【0016】第7に、8〜60wt%のB4 C、10〜
60wt%のCr23 、8〜40wt%のAlを含む
混合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜1950℃に
まで加熱して得られる材料であって、BN、CrB2
よびAl化合物を含有し、BNが10〜90wt%、C
rB2 とAl化合物の合計が10〜90wt%、および
CrB2 とAl化合物との重量比CrB2 /Al化合物
が0.1〜9であり、かつBN、CrB2 およびAl化
合物の合計量が70wt%以上であり、前記Al化合物
がAlN、Al23 、AlONから選択された少なく
とも1種であることを特徴とする窒化ホウ素含有材料を
提供する。
【0017】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の第1の態様に係る窒化ホウ素含有材料は、基本
的に10〜90wt%のBN、10〜90wt%の炭化
クロムおよび/またはホウ化クロムを含有し、これらの
合計量が50wt%以上である。
【0018】ここでいう炭化クロムは、Cr4 C、Cr
73 、Cr32 の中から選択された1種以上の炭化
物をさす。これらの融点は、それぞれ1520℃、17
80℃、1890℃である。また、ここでいうホウ化ク
ロムはCrB2 をさし、その融点は1900℃である。
【0019】これらの炭化クロムまたはホウ化クロムは
融点以下、好ましくは融点より100℃低い温度以下で
使用すれば、BNと同様に溶融金属、溶融スラグに対し
て優れた耐食性を示す。しかし、これらは低温では硬く
脆い材料であり、熱衝撃に弱い。
【0020】本発明者らは、このような炭化物、ホウ化
物をBNと組み合わせると焼結が促進され、従来のBN
含有複合材料に比べて著しく強度が向上することを見出
したのである。
【0021】また、軟らかくて熱衝撃に強いBNと、硬
くて脆い炭化クロムおよび/またはホウ化クロムとを組
み合わせることにより、耐熱衝撃性と耐摩耗性とのバラ
ンスのとれた材料を得ることができる。
【0022】このような効果を発揮するためには、B
N、炭化クロムおよびホウ化クロムの合計量を50wt
%以上とすることが必要である。50wt%未満では、
上述したBNと炭化クロムおよび/またはホウ化クロム
との組合わせによる効果が有効に発揮されない。BNの
含有量は10〜90wt%とする。BNが10wt%未
満では耐熱衝撃性が不十分となり、90wt%を超える
と強度および硬度が低く耐摩耗性が不十分になるからで
ある。炭化クロムおよび/またはホウ化クロムの含有量
は10〜90wt%とする。この量が10%未満では強
度および硬度が低く耐摩耗性が不十分となり、90wt
%を超えると耐熱衝撃性が不十分となるからである。
【0023】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、規定
された組成を満足する範囲内で、AlB2 、Cが含有さ
れていてもよいし、また、TiO2 、ZrO2 、Cr2
3、Al23 、SiO2 の中から選択された1種ま
たは2種以上の酸化物、またはこれらの酸化物の少なく
とも1種を含む複合酸化物が含有されていてもよい。ま
た、MgB2 、CaB6 、TiB2 、ZrB2 、CrB
2 、CrBの中から選択された1種または2種以上のホ
ウ化物が含有されていてもよい。さらに、TiC、Zr
C、SiC、Al43 の中から選択された1種または
2種以上の炭化物が含有されていてもよい。さらにまた
TiN、ZrN、Si34 、AlN、SiAlON、
AlONの中から選択された1種または2種以上の窒化
物が含有されていてもよい。
【0024】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、公知
の粉末焼結法によって製造することもできるし、また、
最終物質を焼結過程で合成する反応焼結法によって製造
することもできる。
【0025】本発明の第2の態様に係る窒化ホウ素含有
材料は、BN、Cr73 およびAlNを含有し、BN
が10〜90wt%、Cr73 とAlNの合計が10
〜90wt%、およびCr73 とAlNとの重量比C
73 /AlNが0.1〜9であり、かつBN、Cr
73 およびAlNの合計量が70wt%以上である。
【0026】AlNは、BN、Cr73 と同様に高耐
食性であるが、特に溶融金属に対する耐食性に優れてい
る。AlNは熱伝導度が高く、熱膨張係数が比較的低
く、弾性率が比較的低いので、比較的耐熱衝撃性に優れ
ている。しかし、単独では焼結が困難である。本発明者
らは、このような特性を有するAlNを上述のBNおよ
びCr73 に組み合わせることにより、溶融金属に対
する耐食性が強化されることを見出した。
【0027】このような効果を発揮するためには、ま
ず、BN、Cr73 およびAlNの合計量を70wt
%以上とすることが必要である。これらの合計量が70
wt%未満である場合には、このような組合わせによる
効果を有効に発揮することができない。BNの含有量は
10〜90wt%とする。BNが10wt%未満では耐
熱衝撃性が不十分となり、90wt%を超えると強度お
よび硬度が低く耐摩耗性が不十分になるからである。ま
た、Cr73 とAlNとの合計量を10〜90%とす
る。この量が10%未満では強度および硬度が低く耐摩
耗性が不十分となり、90wt%を超えると耐熱衝撃性
が不十分となるからである。さらに、Cr73 とAl
Nとの重量比Cr73 /AlNを0.1〜9とする。
この値が0.1未満では結合剤としてのCr73 の機
能が不十分となりCr73 添加による材料の強度向上
効果が不十分となり、9を超えるとAlN添加による溶
融金属に対する耐食性向上効果が不十分となるからであ
る。
【0028】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、規定
された組成を満足する範囲内で、AlB2 、Cが含有さ
れていてもよいし、また、TiO2 、ZrO2 、Cr2
3、Al23 、SiO2 の中から選択された1種ま
たは2種以上の酸化物、またはこれらの酸化物の少なく
とも1種を含む複合酸化物が含有されていてもよい。ま
た、MgB2 、CaB6 、TiB2 、ZrB2 、CrB
2 、CrBの中から選択された1種または2種以上のホ
ウ化物が含有されていてもよい。さらに、TiC、Zr
C、SiC、Al43 の中から選択された1種または
2種以上の炭化物が含有されていてもよい。さらにまた
TiN、ZrN、Si34 、SiAlON、AlON
の中から選択された1種または2種以上の窒化物が含有
されていてもよい。
【0029】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、公知
の粉末焼結法によって製造することもできるし、また、
最終物質を焼結過程で合成する反応焼結法によって製造
することもできる。
【0030】本態様に係る窒化ホウ素含有材料を反応焼
結法により製造する場合には、8〜60wt%のB4
C、10〜60wt%のCr2 N、8〜40wt%のA
lを含む混合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜19
00℃にまで加熱する。
【0031】加熱の際の窒化性雰囲気に特に制約はない
が、窒素、アンモニア、アンモニア分解ガス、これらを
含むガス等を適用することができ、ガス圧についても特
に制約はない。そして、このような雰囲気下で以下の反
応を生じさせる。
【0032】Al+(1/2)N2 → AlN B4 C+2N2 → 4BN+C 14Cr2 N+12C → 4Cr73 +7N2 出発物質はB4 C、Cr2 N、Alを含むことが不可欠
であるが、これらはいずれも粉末の形態のものとする。
これらのうち固体で反応に関与するB4 C、Cr2 Nは
反応率を高めるために細かいほうがよく、325メッシ
ュの篩を通過するものが好ましく、平均粒径は10μm
以下であることが好ましい。また、湿式粉砕によって1
μm以下に微粉砕することが一層好ましい。液体で反応
に関与するAlの粒度については100メッシュの篩通
過のものでよいが、より好ましくは200メッシュ通過
のものである。
【0033】まず、Alを窒化させるのであるが、Al
の窒化の際の雰囲気温度は650℃以上とすることが好
ましい。これは650℃未満では反応が遅く、窒化時間
が過大になるからである。これらの反応を実施する温度
サイクルのなかで最高到達温度は1300℃以上にする
ことが必要であり、好ましくは1400℃以上とする。
1300℃未満の場合には、Alの一部はB4 Cと反応
してAlB2 とCを生成するに止まり、BN、AlNの
生成が不十分となるからである。Cr73 は1300
℃あたりから焼結助剤として機能し始め、BN、AlN
の不活性粒子を結合し、また、焼結体の緻密化を促進す
る。そして、1740℃を超えるとCr73 は溶融
し、液相焼結に移行する。この際の最高到達温度は19
00℃以下にすることが望ましい。これは、高温になる
ほどCr73 の生成が激しくなり、1900℃をこえ
ると過剰の液相が気孔を閉塞し窒素の供給を妨げること
により、BNの生成を遅滞させるからである。
【0034】ここで、B4 Cの含有量は8〜60wt%
とするが、これは8wt%未満ではBNの生成が過少と
なり、60wt%を超えると逆に過多となって、上述し
た材料特性の発現が困難となるからである。Cr2 Nの
含有量は10〜60wt%とするが、これは10wt%
未満ではCr73 の生成が過少となり、60wt%を
超えると逆に過多となって、やはり上述した材料特性の
発現が困難となるからである。Alの含有量は8〜40
wt%とするが、これは8%未満ではAlNの生成が過
少となり、40wt%を超えると逆に過多となり、やは
り上述した材料特性の発現が困難となるからである。
【0035】本発明の第3の態様に係る窒化ホウ素含有
材料は、BN、CrB2 およびAl化合物を含有し、B
Nが10〜90wt%、CrB2 とAl化合物の合計が
10〜90wt%、およびCrB2 とAl化合物との重
量比CrB2 /Al化合物が0.1〜9であり、かつB
N、CrB2 およびAl化合物の合計量が70wt%以
上であり、前記Al化合物がAlN、Al23 、Al
ONから選択された少なくとも1種である。
【0036】CrB2 はBNと同様に溶融金属、溶融ス
ラグに対する耐食性に優れているが、常温では硬く脆い
材料である。本発明者らは、このCrB2 をBNに組合
わせることにより焼結が促進され、従来のBN含有複合
材料に比べて著しく強度が向上することを見出した。ま
た、軟らかく熱衝撃に強いBNと硬く脆いCrB2 とを
組合わせることにより、硬度と耐熱衝撃のバランスのと
れた材料を得ることができる。
【0037】本態様のAl化合物は、上述したようにA
lN、Al23 、AlONから選択された少なくとも
1種を意味する。このようなAl化合物はBN、CrB
2 と同様に高耐食性であり、特に溶融金属に対する耐食
性に優れている。しかし、単独では焼結が困難である。
本発明者らは、上記のBN、CrB2 にこのようなAl
化合物を組合わせることにより、溶融金属に対する耐食
性が一層強化されることを見出した。
【0038】このような効果を発揮するためには、ま
ず、BN、CrB2 およびAl化合物の合計量が70w
t%以上とすることが必要である。これらの合計量が7
0wt%未満である場合には、上述のBN、CrB2
Al化合物の組合わせによる効果を有効に発揮すること
ができない。BNの含有量は10〜90wt%とする。
BNが10wt%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、
90wt%を超えると強度および硬度が低く耐摩耗性が
不十分になるからである。また、CrB2 とAl化合物
の重量比CrB2 /Al化合物を0.1〜9とする。こ
の値が0.1未満では結合剤としてのCrB2 の機能が
不十分となりCrB2 添加による材料の強度向上効果が
不十分となり、9を超えるとAl化合物添加による溶融
金属に対する耐食性向上効果が不十分となるからであ
る。
【0039】本態様においては、AlNとAl23
一部が固溶してAlONに転化する。ここで、AlON
はAl、O、Nの固溶体の総称である。その組成につい
ては、本発明では特に制限はない。また、Alの一部が
Siで置換されたものであってもよい。ただし、Si/
Alのモル比で1.0以下であることが耐食性の観点か
ら好ましい。この値が1.0を超えると溶融物、特に溶
鋼、溶融スラグに対する耐食性が低下するからである。
このようなAlONの例としては、Al1115N、Al
ON、Al1982884 、Al2739N、Al108
3 、Al937 、SiAl727 、Si3
34.55 等が挙げられる。
【0040】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、規定
された組成を満足する範囲内で、AlB2 、Cが含有さ
れていてもよいし、また、TiO2 、ZrO2 、Cr2
3、SiO2 の中から選択された1種または2種以上
の酸化物、またはこれらの酸化物の少なくとも1種を含
む複合酸化物が含有されていてもよい。また、MgB
2 、CaB6 、TiB2 、ZrB2 、CrBの中から選
択された1種または2種以上のホウ化物が含有されてい
てもよい。さらに、TiC、ZrC、Cr32、Cr7
3 、SiC、Al43 の中から選択された1種ま
たは2種以上の炭化物が含有されていてもよい。さらに
またTiN、ZrN、Si34 、SiAlONの中か
ら選択された1種または2種以上の窒化物が含有されて
いてもよい。
【0041】本態様に係る窒化ホウ素含有材料は、公知
の粉末焼結法によって製造することもできるし、また、
最終物質を焼結過程で合成する反応焼結法によって製造
することもできる。
【0042】本態様に係る窒化ホウ素含有材料を反応焼
結法による製造する場合には、8〜60wt%のB4
C、10〜60wt%のCr23 、8〜40wt%の
Alを含む混合粉末を、窒化性雰囲気中で1300〜1
950℃にまで加熱する。
【0043】加熱の際の窒化性雰囲気に特に制約はない
が、窒素、アンモニア、アンモニア分解ガス、これらを
含むガス等を適用することができ、ガス圧についても特
に制約はない。そして、このような雰囲気下で以下の反
応を生じさせる。
【0044】Al+(1/2)N2 → AlN B4 C+Cr23 +2Al → 2CrB2 +Al2
3 +C B4 C+2N2 → 4BN+C 出発物質はB4 C、Cr23 、Alを含むことが不可
欠であるが、これらはいずれも粉末の形態のものとす
る。これらのうち固体で反応に関与するB4 C、Cr2
3 は反応率を高めるために細かいほうがよく、325
メッシュの篩を通過するものが好ましく、平均粒径は1
0μm以下であることが好ましい。また、湿式粉砕によ
って1μm以下に微粉砕することが一層好ましい。液体
で反応に関与するAlの粒度については100メッシュ
の篩通過のものでよいが、より好ましくは200メッシ
ュ通過のものである。
【0045】まず、Alを窒化させるのであるが、Al
の窒化の際の雰囲気温度は650℃以上とすることが好
ましい。これは650℃未満では反応が遅く、窒化時間
が過大になるからである。これらの反応を実施する温度
サイクルのなかで最高到達温度は1300℃以上にする
ことが必要であり、好ましくは1400℃以上とする。
1300℃未満の場合には、Alの一部はB4 Cと反応
してAlB2 とCを生成するに止まり、BN、AlNの
生成が不十分となるからである。1000℃になるとB
4 C、Cr23 、Alが反応してCrB2 、Al2
3 、Cを生成するが、これらのうちCrB2 は1300
℃あたりから焼結助剤として機能し始め、BN、Al
N、Al23 、Cの不活性粒子を結合し、また、焼結
体の緻密化を促進する。そして、1900℃を超えると
CrB2 は溶融し、液相焼結に移行する。この際の最高
到達温度は1950℃以下にすることが望ましい。これ
は、高温になるほどCrB2 の生成が激しくなり、19
50℃をこえると過剰の液相が気孔を閉塞し窒素の供給
を妨げることにより、BNの生成を遅滞させるからであ
る。
【0046】ここで、B4 Cの含有量は8〜60wt%
とするが、これは8wt%未満ではBNの生成が過少と
なり、60wt%を超えると逆に過多となって、上述し
た材料特性の発現が困難となるからである。Cr23
の含有量は10〜60wt%とするが、これは10wt
%未満ではCrB2 の生成が過少となり、60wt%を
超えると逆に過多となって、やはり上述した材料特性の
発現が困難となるからである。Alの含有量は8〜40
wt%とするが、これは8%未満ではAl化合物の生成
が過少となり、40wt%を超えると逆に過多となっ
て、やはり上述した材料特性の発現が困難となるからで
ある。
【0047】
【実施例】以下、この発明の実施例について比較例とと
もに説明する。 (実施例1)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAl、325メッシュの篩目通過(粒径4
4μm以下)のCr2 Nをそれぞれ19.3wt%、3
2.6wt%、48.1wt%の割合で混合し、ウレタ
ンゴム製容器に充填して封入し、50MPaの水圧をか
けて圧密した。このようにして嵩密度2.13g/cm
3 の3本の成形体が得られた。これらより30mm×3
0mm×90mmの直方体試料を3本と、3mm×3m
m×40mmの強度測定試験片を10本切り出した。こ
れらを黒鉛ヒーター炉に配設し、真空ポンプで排気後、
窒素ガスを導入し、窒素圧力0.15MPa(絶対圧)
とし、昇温速度15℃/min で700℃間で加熱し3時
間保持後、再び昇温速度15℃/min で1500℃まで
加熱し3時間保持後放冷した。
【0048】このようにして嵩密度2.79g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.2mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0049】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.4mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0050】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、Cr73 が同
定された。計算による推定組成は、BN:26.5wt
%、AlN:37.8wt%、Cr73 :35.7w
t%であった。
【0051】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、12kg/mm2 の値を
得た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測定
した結果、780℃の値を得た。
【0052】以上のように、この実施例の材料は、強
度、耐熱衝撃性、耐食性のいずれも高い値を示した。 (実施例2)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAl、325メッシュの篩目通過(粒径4
4μm以下)のCr23 をそれぞれ36.9wt%、
37.8wt%、25.3wt%の割合で混合し、ウレ
タンゴム製容器に充填して封入し、50MPaの水圧を
かけて圧密した。このようにして嵩密度1.51g/c
3 の3本の成形体が得られた。これらより30mm×
30mm×90mmの直方体試料を3本と、3mm×3
mm×40mmの強度測定試験片を10本切り出した。
これらを黒鉛ヒーター炉に配設し、真空ポンプで排気
後、窒素ガスを導入し、窒素圧力0.15MPa(絶対
圧)とし、昇温速度15℃/min で700℃間で加熱し
3時間保持後、再び昇温速度15℃/min で1500℃
まで加熱し3時間保持後放冷した。
【0053】このようにして嵩密度2.69g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.2mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0054】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.5mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0055】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、CrB2 、Al
23 が同定された。計算による推定組成は、BN:3
0.1wt%、AlN:37.2wt%、CrB2 :3
3.6wt%、Al23 :9.5wt%であった。
【0056】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、9kg/mm2 の値を得
た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測定し
た結果、800℃の値を得た。
【0057】以上のように、この実施例の材料は、強
度、耐熱衝撃性、耐食性のいずれも高い値を示した。 (実施例3)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAl、325メッシュの篩目通過(粒径4
4μm以下)のCr23 をそれぞれ36.9wt%、
37.8wt%、25.3wt%の割合で混合し、ウレ
タンゴム製容器に充填して封入し、50MPaの水圧を
かけて圧密した。このようにして嵩密度1.51g/c
3 の3本の成形体が得られた。これらより30mm×
30mm×90mmの直方体試料を3本と、3mm×3
mm×40mmの強度測定試験片を10本切り出した。
これらを黒鉛ヒーター炉に配設し、真空ポンプで排気
後、窒素ガスを導入し、窒素圧力0.15MPa(絶対
圧)とし、昇温速度15℃/min で700℃間で加熱し
3時間保持後、再び昇温速度15℃/min で1900℃
まで加熱し3時間保持後放冷した。
【0058】このようにして嵩密度2.73g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.2mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0059】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.5mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0060】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、CrB2 、Al
1115N、Al23 が同定された。
【0061】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、14kg/mm2 の値を
得た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測定
した結果、720℃の値を得た。
【0062】以上のように、この実施例の材料は、強
度、耐熱衝撃性、耐食性のいずれも高い値を示した。 (実施例4)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAl、325メッシュの篩目通過(粒径4
4μm以下)のCr23 をそれぞれ36.9wt%、
37.8wt%、25.3wt%の割合で混合し、ウレ
タンゴム製容器に充填して封入し、50MPaの水圧を
かけて圧密した。このようにして嵩密度1.51g/c
3 の3本の成形体が得られた。これらより30mm×
30mm×90mmの直方体試料を3本と、3mm×3
mm×40mmの強度測定試験片を10本切り出した。
これらを黒鉛ヒーター炉に配設し、真空ポンプで排気
後、窒素ガスを導入し、窒素圧力0.15MPa(絶対
圧)とし、昇温速度15℃/min で700℃まで加熱し
3時間保持後、再び昇温速度15℃/min で1900℃
まで加熱し10時間保持後放冷した。
【0063】このようにして嵩密度2.74g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.2mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0064】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.5mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0065】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、CrB2 、Al
1115Nが同定された。
【0066】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、15kg/mm2 の値を
得た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測定
した結果、700℃の値を得た。
【0067】以上のように、この実施例の材料は、強
度、耐熱衝撃性、耐食性のいずれも高い値を示した。 (比較例1)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAl、平均粒径8μm以下のAl、325
メッシュの篩目通過(粒径44μm以下)のCr2 N、
平均粒径8μm以下のAl23 をそれぞれ5.7wt
%、27.8wt%、14.2wt%、52.3wt%
の割合で混合し、ウレタンゴム製容器に充填して封入
し、50MPaの水圧をかけて圧密した。このようにし
て嵩密度2.44g/cm3 の3本の成形体が得られ
た。これらより30mm×30mm×90mmの直方体
試料を3本と、3mm×3mm×40mmの強度測定試
験片を10本切り出した。これらを黒鉛ヒーター炉に配
設し、真空ポンプで排気後、窒素ガスを導入し、窒素圧
力0.15MPa(絶対圧)とし、昇温速度15℃/mi
n で700℃まで加熱し3時間保持後、再び昇温速度1
5℃/min で1500℃まで加熱し3時間保持後放冷し
た。
【0068】このようにして嵩密度2.79g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.2mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0069】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.6mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0070】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、Cr73 、A
23 が同定された。計算による推定組成は、BN:
8.6wt%、AlN:35.6wt%、Cr73
11.6wt%、Al23 :44.2wt%であっ
た。
【0071】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、10kg/mm2 の値を
得た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測定
した結果、320℃の値を得た。
【0072】以上のように、この比較例の材料は、耐熱
衝撃性が低い値を示した。 (比較例2)325メッシュの篩目通過(粒径44μm
以下)のB4 C、200メッシュの篩目通過(粒径74
μm以下)のAlをそれぞれ67.2wt%、32.8
wt%の割合で混合し、ウレタンゴム製容器に充填して
封入し、50MPaの水圧をかけて圧密した。このよう
にして嵩密度1.06g/cm3 の3本の成形体が得ら
れた。これらより30mm×30mm×90mmの直方
体試料を3本と、3mm×3mm×40mmの強度測定
試験片を10本切り出した。これらを黒鉛ヒーター炉に
配設し、真空ポンプで排気後、窒素ガスを導入し、窒素
圧力0.15MPa(絶対圧)とし、昇温速度15℃/
min で700℃間で加熱し3時間保持後、再び昇温速度
15℃/min で1500℃まで加熱し3時間保持後放冷
した。
【0073】このようにして嵩密度1.97g/cm3
の焼結体が得られた。30mm×30mm×90mmの
直方体試料を焼結したもののうちの1本の一端を回転軸
に固定してアルミナるつぼに上部より挿入し、周囲に1
3Cr鋼のチップを充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、1.2mmの減少が認められ、若干多いことが確認
された。
【0074】次ぎに、2本目の試料を回転軸に固定して
黒鉛るつぼの上部より挿入し、周囲にスラグ粉末(Si
2 35.2wt%、Al23 4.1wt%、CaO
27.5wt%)を充填した。このるつぼをArガスで
シールして1550℃まで加熱後、回転数60rpmで
試料を回転させながら、1550℃に20時間保持し放
冷した。そしてるつぼごと切断して浸漬先端より10m
m上の位置の試料断面の対角線距離の変化を求めたとこ
ろ、0.5mmの減少が認められ、僅少であることが確
認された。
【0075】さらに、3本目の試料の一端より10mm
の位置で切断し、電動ドリルで粉末を削り出してX線回
折に供した。その結果、BN、AlN、Cが同定され
た。計算による推定組成は、BN:65.2wt%、A
lN:26.9wt%、C:7.9wt%であった。
【0076】また、強度測定試験片5本を使用して常温
3点曲げ強さを測定した結果、2.1kg/mm2 の値
を得た。さらに残り5本を使用して耐熱衝撃性ΔTを測
定した結果、800℃の値を得た。
【0077】以上のように、この比較例の材料は、特に
強度が低かった。なお、上記実施例1〜4までのデータ
をまとめて表1に、比較例1、2のデータをまとめて表
2に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、BN含
有複合材料において、炭化クロム、ホウ化クロムを含有
することによって、BNの優れた耐熱衝撃性と耐食性の
特徴を維持しつつ、強度を向上することができるので、
溶融金属、溶融スラグに対して好適な窒化ホウ素含有材
料およびその製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/58 103J 103U 104V 104N

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10〜90wt%のBN、10〜90w
    t%の炭化クロムおよび/またはホウ化クロムを含有
    し、これらの合計量が50wt%以上であることを特徴
    とする窒化ホウ素含有材料。
  2. 【請求項2】 BN、Cr73 およびAlNを含有
    し、BNが10〜90wt%、Cr73 とAlNの合
    計が10〜90wt%、およびCr73 とAlNとの
    重量比Cr73 /AlNが0.1〜9であり、かつB
    N、Cr73およびAlNの合計量が70wt%以上
    であることを特徴とする窒化ホウ素含有材料。
  3. 【請求項3】 8〜60wt%のB4 C、10〜60w
    t%のCr2 N、8〜40wt%のAlを含む混合粉末
    を、窒化性雰囲気中で1300〜1900℃にまで加熱
    して、BN、Cr73 およびAlNを含有する材料を
    得ることを特徴とする窒化ホウ素含有材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 8〜60wt%のB4 C、10〜60w
    t%のCr2 N、8〜40wt%のAlを含む混合粉末
    を、窒化性雰囲気中で1300〜1900℃にまで加熱
    して得られる材料であって、BN、Cr73 およびA
    lNを含有し、BNが10〜90wt%、Cr73
    AlNの合計が10〜90wt%、およびCr73
    AlNとの重量比Cr73 /AlNが0.1〜9であ
    り、かつBN、Cr73 およびAlNの合計量が70
    wt%以上であることを特徴とする窒化ホウ素含有材
    料。
  5. 【請求項5】 BN、CrB2 およびAl化合物を含有
    し、BNが10〜90wt%、CrB2 とAl化合物の
    合計が10〜90wt%、およびCrB2 とAl化合物
    との重量比CrB2 /Al化合物が0.1〜9であり、
    かつBN、CrB2 およびAl化合物の合計量が70w
    t%以上であり、前記Al化合物がAlN、Al2
    3 、AlONから選択された少なくとも1種であること
    を特徴とする窒化ホウ素含有材料。
  6. 【請求項6】 8〜60wt%のB4 C、10〜60w
    t%のCr23 、8〜40wt%のAlを含む混合粉
    末を、窒化性雰囲気中で1300〜1950℃にまで加
    熱して、BN、CrB2 およびAl化合物を含有する材
    料を得ることを特徴とする窒化ホウ素含有材料の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 8〜60wt%のB4 C、10〜60w
    t%のCr23 、8〜40wt%のAlを含む混合粉
    末を、窒化性雰囲気中で1300〜1950℃にまで加
    熱して得られる材料であって、BN、CrB2 およびA
    l化合物を含有し、BNが10〜90wt%、CrB2
    とAl化合物の合計が10〜90wt%、およびCrB
    2 とAl化合物との重量比CrB2 /Al化合物が0.
    1〜9であり、かつBN、CrB2 およびAl化合物の
    合計量が70wt%以上であり、前記Al化合物がAl
    N、Al23 、AlONから選択された少なくとも1
    種であることを特徴とする窒化ホウ素含有材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099779A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Saint-Gobain Kk 超砥粒
CN114315372A (zh) * 2020-09-30 2022-04-12 山东硅纳新材料科技有限公司 一种高强度h-BN陶瓷的制备工艺

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CN114315372A (zh) * 2020-09-30 2022-04-12 山东硅纳新材料科技有限公司 一种高强度h-BN陶瓷的制备工艺

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