JPH0912447A - 揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法および揮散性物質内包マイクロカプセルの製法 - Google Patents
揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法および揮散性物質内包マイクロカプセルの製法Info
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- JPH0912447A JPH0912447A JP15780295A JP15780295A JPH0912447A JP H0912447 A JPH0912447 A JP H0912447A JP 15780295 A JP15780295 A JP 15780295A JP 15780295 A JP15780295 A JP 15780295A JP H0912447 A JPH0912447 A JP H0912447A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】内包する揮散性物質の徐放性に優れ、長期間に
わたって揮散性物質を放出させることのできる揮散性物
質を内包したマイクロカプセル分散液を製造する。 【構成】下記の(A)液を、乳化剤を含有する水に添加
して乳化分散させ、樹脂化反応させて、(a)成分を含
有するゲル状ポリウレタン樹脂1製の芯部の外周にポリ
ウレア樹脂製の殻部2が形成された揮散物質内包マイク
ロカプセルが分散された分散液を製造する。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。
わたって揮散性物質を放出させることのできる揮散性物
質を内包したマイクロカプセル分散液を製造する。 【構成】下記の(A)液を、乳化剤を含有する水に添加
して乳化分散させ、樹脂化反応させて、(a)成分を含
有するゲル状ポリウレタン樹脂1製の芯部の外周にポリ
ウレア樹脂製の殻部2が形成された揮散物質内包マイク
ロカプセルが分散された分散液を製造する。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、揮散性物質の徐放性に
極めて優れ、長期にわたる薬効を奏することができる揮
散性物質を内包したマイクロカプセル分散液および揮散
性物質内包マイクロカプセルの製法に関するものであ
る。
極めて優れ、長期にわたる薬効を奏することができる揮
散性物質を内包したマイクロカプセル分散液および揮散
性物質内包マイクロカプセルの製法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、揮散性物質を内包したマイク
ロカプセルは、常温においてもその内包された揮散性物
質の放出が著しく、その結果、揮散性物質の含有量が急
激に低下し、短時間でその放出量が減少してしまう問題
がある。また、未使用時において、内包された揮散性物
質の保持性が不充分であるために、マイクロカプセルの
保存期間が極めて短期間であるという問題を有してい
る。
ロカプセルは、常温においてもその内包された揮散性物
質の放出が著しく、その結果、揮散性物質の含有量が急
激に低下し、短時間でその放出量が減少してしまう問題
がある。また、未使用時において、内包された揮散性物
質の保持性が不充分であるために、マイクロカプセルの
保存期間が極めて短期間であるという問題を有してい
る。
【0003】このため、揮散性物質の保持性を向上させ
るために様々なマイクロカプセルが試みられている。例
えば、特開平2−145383号公報において、香料、
殺虫剤等の揮散性物質をガラス転移温度が50〜200
℃の壁膜を用いて内包したマイクロカプセルが提案され
ている。このマイクロカプセルは、ポリウレタン、ポリ
ウレアを壁膜とするマイクロカプセルであって、つぎの
ようにして製造される。すなわち、芯物質となる揮散性
物質または揮散性物質を含む疎水性媒体中に多官能性イ
ソシアネートを溶解し、これを乳化剤および必要に応じ
てポリアミンやポリオールを添加した水性媒体中に乳化
分散させた後、系の温度を上げて油滴界面で反応させる
ことにより製造される。
るために様々なマイクロカプセルが試みられている。例
えば、特開平2−145383号公報において、香料、
殺虫剤等の揮散性物質をガラス転移温度が50〜200
℃の壁膜を用いて内包したマイクロカプセルが提案され
ている。このマイクロカプセルは、ポリウレタン、ポリ
ウレアを壁膜とするマイクロカプセルであって、つぎの
ようにして製造される。すなわち、芯物質となる揮散性
物質または揮散性物質を含む疎水性媒体中に多官能性イ
ソシアネートを溶解し、これを乳化剤および必要に応じ
てポリアミンやポリオールを添加した水性媒体中に乳化
分散させた後、系の温度を上げて油滴界面で反応させる
ことにより製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
法により得られた揮散性物質内包のマイクロカプセル
は、芯物質である揮散性物質の保持性が未だ不充分であ
ることから、徐放性に関して満足のいくものではなく、
長期間にわたり揮散性物質の有する薬効を発揮すること
ができないという問題を有している。
法により得られた揮散性物質内包のマイクロカプセル
は、芯物質である揮散性物質の保持性が未だ不充分であ
ることから、徐放性に関して満足のいくものではなく、
長期間にわたり揮散性物質の有する薬効を発揮すること
ができないという問題を有している。
【0005】本発明は、内包する揮散性物質の徐放性に
優れ、長期間にわたって揮散性物質を放出させることの
できる揮散性物質を内包したマイクロカプセル分散液お
よび揮散性物質内包マイクロカプセルの製法の提供をそ
の目的とする。
優れ、長期間にわたって揮散性物質を放出させることの
できる揮散性物質を内包したマイクロカプセル分散液お
よび揮散性物質内包マイクロカプセルの製法の提供をそ
の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A)液を、乳化剤を含有する水
に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させる揮散性物質
内包マイクロカプセル分散液の製法を第1の要旨とす
る。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。
め、本発明は、下記の(A)液を、乳化剤を含有する水
に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させる揮散性物質
内包マイクロカプセル分散液の製法を第1の要旨とす
る。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。
【0007】また、上記(A)液を、乳化剤を含有する
水に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させて、揮散性
物質内包マイクロカプセル分散液をつくり、この分散液
中から揮散性物質内包マイクロカプセルを取り出す揮散
性物質内包マイクロカプセルの製法を第2の要旨とす
る。
水に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させて、揮散性
物質内包マイクロカプセル分散液をつくり、この分散液
中から揮散性物質内包マイクロカプセルを取り出す揮散
性物質内包マイクロカプセルの製法を第2の要旨とす
る。
【0008】
【作用】本発明者らは、マイクロカプセルに内包される
揮散性物質の放出量を抑制して長期間にわたって放出可
能となる、徐放性に優れたマイクロカプセルを得るため
に一連の研究を重ねた。その研究の過程で、芯−殻構造
であるマイクロカプセルにおいて、揮散性物質を被包す
る殻部自身の機能等を向上させる手段では揮散性物質の
長期にわたる放出性を得るのは困難であるという知見を
得た。この知見にもとづき、殻部ではなく揮散性物質を
内包する芯部の構成を、単に揮散性物質のみからなるの
ではなく、揮散性物質を含有した固体もしくはそれに近
い性質のもので構成すると、揮散性物質の徐放性の向上
が図れるのではないかと着想し、上記芯部を中心にさら
に研究を重ねた。その結果、有機スズ化合物を含有する
油相液(A液)を、乳化剤を含有する水に添加して乳化
分散させると、上記有機スズ化合物の触媒作用により、
A液中の多官能性イソシアネート(b成分)と水不溶性
ポリオール(c成分)とが反応して、揮散性物質(a成
分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部が形成さ
れるとともに、この芯部外周面で、上記多官能性イソシ
アネート(b成分)と水とが反応して上記芯部の周囲に
ポリウレア樹脂製の殻部が形成され、この樹脂化反応に
より、上記揮散性物質含有のゲル状ポリウレタン樹脂か
らなる芯部が殻部で被覆された特殊な揮散性物質内包マ
イクロカプセル分散液が得られることを見出し本発明に
到達した。このようにして得られる揮散性物質内包マイ
クロカプセル分散液中の揮散性物質内包マイクロカプセ
ルは、芯部がゲル状ポリウレタン樹脂からなり、それに
含有される揮散性物質は、芯部からの放出量が抑制され
るため、優れた徐放性を有する。
揮散性物質の放出量を抑制して長期間にわたって放出可
能となる、徐放性に優れたマイクロカプセルを得るため
に一連の研究を重ねた。その研究の過程で、芯−殻構造
であるマイクロカプセルにおいて、揮散性物質を被包す
る殻部自身の機能等を向上させる手段では揮散性物質の
長期にわたる放出性を得るのは困難であるという知見を
得た。この知見にもとづき、殻部ではなく揮散性物質を
内包する芯部の構成を、単に揮散性物質のみからなるの
ではなく、揮散性物質を含有した固体もしくはそれに近
い性質のもので構成すると、揮散性物質の徐放性の向上
が図れるのではないかと着想し、上記芯部を中心にさら
に研究を重ねた。その結果、有機スズ化合物を含有する
油相液(A液)を、乳化剤を含有する水に添加して乳化
分散させると、上記有機スズ化合物の触媒作用により、
A液中の多官能性イソシアネート(b成分)と水不溶性
ポリオール(c成分)とが反応して、揮散性物質(a成
分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部が形成さ
れるとともに、この芯部外周面で、上記多官能性イソシ
アネート(b成分)と水とが反応して上記芯部の周囲に
ポリウレア樹脂製の殻部が形成され、この樹脂化反応に
より、上記揮散性物質含有のゲル状ポリウレタン樹脂か
らなる芯部が殻部で被覆された特殊な揮散性物質内包マ
イクロカプセル分散液が得られることを見出し本発明に
到達した。このようにして得られる揮散性物質内包マイ
クロカプセル分散液中の揮散性物質内包マイクロカプセ
ルは、芯部がゲル状ポリウレタン樹脂からなり、それに
含有される揮散性物質は、芯部からの放出量が抑制され
るため、優れた徐放性を有する。
【0009】このような特殊な揮散性物質内包マイクロ
カプセル分散液の製法において、上記油相液(A液)を
構成する水不溶性ポリオール(c成分)の含有量を、多
官能性イソシアネート(b成分)100重量部(以下
「部」と略す)に対して10〜300部となるよう設定
することにより、目的とする芯部がゲル状の揮散性物質
内包マイクロカプセルを良好に得られるようになる。
カプセル分散液の製法において、上記油相液(A液)を
構成する水不溶性ポリオール(c成分)の含有量を、多
官能性イソシアネート(b成分)100重量部(以下
「部」と略す)に対して10〜300部となるよう設定
することにより、目的とする芯部がゲル状の揮散性物質
内包マイクロカプセルを良好に得られるようになる。
【0010】そして、上記揮散性物質(a成分)として
は、一般に、農薬、香料、植物精油があげられ、特に徐
放性という点からイソチオシアン酸アリルを用いること
が効果的である。
は、一般に、農薬、香料、植物精油があげられ、特に徐
放性という点からイソチオシアン酸アリルを用いること
が効果的である。
【0011】つぎに、本発明について詳しく説明する。
【0012】本発明の揮散性物質内包マイクロカプセル
分散液の製法では、特定の油相液(A液)と、この油相
液を添加して乳化分散させる、乳化剤を含有する水(水
相)とが用いられる。
分散液の製法では、特定の油相液(A液)と、この油相
液を添加して乳化分散させる、乳化剤を含有する水(水
相)とが用いられる。
【0013】まず、特定の油相液(A液)について述べ
る。
る。
【0014】上記油相液(A液)は、揮散性物質(a成
分)と、多官能性イソシアネート(b成分)と、水不溶
性ポリオール(c成分)と、有機スズ化合物(d成分)
とを用いて得られる。
分)と、多官能性イソシアネート(b成分)と、水不溶
性ポリオール(c成分)と、有機スズ化合物(d成分)
とを用いて得られる。
【0015】上記揮散性物質(a成分)は、その物質の
有する融点、沸点の値にかかわらず、常温で揮散性を有
するものであれば特に限定するものではない。具体的に
は、農薬、香料、植物精油等があげられる。
有する融点、沸点の値にかかわらず、常温で揮散性を有
するものであれば特に限定するものではない。具体的に
は、農薬、香料、植物精油等があげられる。
【0016】上記農薬としては、ジメチル−2,2−ジ
クロロビニルホスフェート(DDVP)、o,o−ジメ
チル−o−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホ
スフェート、ジメチルジカルベトキシエチルジチオホス
フェート等の有機リン系殺虫剤、メチルイソチオシアネ
ート、臭化メチル、クロルピクリン等のクン蒸剤、テレ
ピン油、ピネン油等の誘引剤等があげられる。
クロロビニルホスフェート(DDVP)、o,o−ジメ
チル−o−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホ
スフェート、ジメチルジカルベトキシエチルジチオホス
フェート等の有機リン系殺虫剤、メチルイソチオシアネ
ート、臭化メチル、クロルピクリン等のクン蒸剤、テレ
ピン油、ピネン油等の誘引剤等があげられる。
【0017】上記香料としては、各種天然香料、合成香
料があげられ、その原料となるものとして、例えば、ブ
ーケ、ローズオイル、グリーンフローラル、ユーカリオ
イル、ラベンダーオイル、ジャスミン、レモンオイル、
各種ハーブ等があげられる。
料があげられ、その原料となるものとして、例えば、ブ
ーケ、ローズオイル、グリーンフローラル、ユーカリオ
イル、ラベンダーオイル、ジャスミン、レモンオイル、
各種ハーブ等があげられる。
【0018】上記植物精油としては、薬効を奏するもの
として、例えば、ヒノキオイル、ヒバオイル、イソチオ
シアン酸アリル、シダーオイル、月桃油、柑橘オイル、
生姜オイル等があげられる。これらのなかでも、本発明
に用いられる揮散性物質としては、徐放性という点から
イソチオシアン酸アリルを用いることが効果的である。
として、例えば、ヒノキオイル、ヒバオイル、イソチオ
シアン酸アリル、シダーオイル、月桃油、柑橘オイル、
生姜オイル等があげられる。これらのなかでも、本発明
に用いられる揮散性物質としては、徐放性という点から
イソチオシアン酸アリルを用いることが効果的である。
【0019】なお、上記揮散性物質(a成分)はそのま
ま用いてもよいが、疎水性媒体中に含有させて用いるこ
ともできる。好ましくは、より優れた徐放性が得られる
という点から、揮散性物質をそのまま用いることであ
る。
ま用いてもよいが、疎水性媒体中に含有させて用いるこ
ともできる。好ましくは、より優れた徐放性が得られる
という点から、揮散性物質をそのまま用いることであ
る。
【0020】上記疎水性媒体としては、揮散性物質の揮
発性防止剤として用いられ、例えば、安息香酸ベンジ
ル、フタル酸ジオクチル等のエステル類、鉱物油類、綿
実油類等の植物油類があげられる。さらには、これらに
加えて、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、有色
染料等の各種助剤を適宜に添加することができる。
発性防止剤として用いられ、例えば、安息香酸ベンジ
ル、フタル酸ジオクチル等のエステル類、鉱物油類、綿
実油類等の植物油類があげられる。さらには、これらに
加えて、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、有色
染料等の各種助剤を適宜に添加することができる。
【0021】上記a成分とともに用いられる多官能性イ
ソシアネート(b成分)としては、フェニレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート等、さらには、上記多官能性イソ
シアネートのイソシアヌレート変性体、ビュレット変性
体や、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールの
ようなポリオールとの付加物であるイソシアネートプレ
ポリマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。
ソシアネート(b成分)としては、フェニレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート等、さらには、上記多官能性イソ
シアネートのイソシアヌレート変性体、ビュレット変性
体や、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールの
ようなポリオールとの付加物であるイソシアネートプレ
ポリマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。
【0022】上記トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオール以外のポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ヘキサンジオール等の脂肪
族ポリオール、キシリレングリコール等の芳香族ポリオ
ール、ハイドロキノン、カテコール等の多価フェノー
ル、あるいはこれら多価フェノールとアルキレンオキシ
ドとの縮合物、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール等のポリオールプレポリマー等があげられ
る。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。そして、これらポリオールのなかでも、徐放性に優
れた揮散性物質内包マイクロカプセルが得られるという
点から、トリメチロールプロパンを用いることが好まし
い。
リオール以外のポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ヘキサンジオール等の脂肪
族ポリオール、キシリレングリコール等の芳香族ポリオ
ール、ハイドロキノン、カテコール等の多価フェノー
ル、あるいはこれら多価フェノールとアルキレンオキシ
ドとの縮合物、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール等のポリオールプレポリマー等があげられ
る。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。そして、これらポリオールのなかでも、徐放性に優
れた揮散性物質内包マイクロカプセルが得られるという
点から、トリメチロールプロパンを用いることが好まし
い。
【0023】そして、上記多官能性イソシアネート(b
成分)のなかでも、無黄変型の揮散性物質内包マイクロ
カプセルを得るという点および経済的であるという点か
ら、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネートを用いることが好ましい。
成分)のなかでも、無黄変型の揮散性物質内包マイクロ
カプセルを得るという点および経済的であるという点か
ら、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネートを用いることが好ましい。
【0024】上記a成分およびb成分とともに用いられ
る水不溶性ポリオール(c成分)としては、具体的に
は、ヒマシ油、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポ
リオール、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系
ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等の
ポリエステルポリオール等があげられる。これらは単独
でもしくは2種以上併せて用いられる。そして、これら
水不溶性ポリオールのなかでも、反応性および徐放性と
いう点からヒマシ油を用いることが好ましい。上記水不
溶性ポリオール(c成分)の配合量は、上記多官能性イ
ソシアネート(b成分)100部に対して10〜300
部に設定することが好ましく、特に好ましくは50〜2
00部である。この水不溶性ポリオール(c成分)の配
合量が10部未満、あるいは300部を超えると、すな
わち、上記配合量の範囲外では、目的とする芯部がゲル
状の揮散性物質内包マイクロカプセルを得ることが困難
となる傾向がみられる。
る水不溶性ポリオール(c成分)としては、具体的に
は、ヒマシ油、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポ
リオール、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系
ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等の
ポリエステルポリオール等があげられる。これらは単独
でもしくは2種以上併せて用いられる。そして、これら
水不溶性ポリオールのなかでも、反応性および徐放性と
いう点からヒマシ油を用いることが好ましい。上記水不
溶性ポリオール(c成分)の配合量は、上記多官能性イ
ソシアネート(b成分)100部に対して10〜300
部に設定することが好ましく、特に好ましくは50〜2
00部である。この水不溶性ポリオール(c成分)の配
合量が10部未満、あるいは300部を超えると、すな
わち、上記配合量の範囲外では、目的とする芯部がゲル
状の揮散性物質内包マイクロカプセルを得ることが困難
となる傾向がみられる。
【0025】そして、これら水不溶性ポリオール(c成
分)においては、水酸基を少なくとも2個有するものを
使用する必要がある。すなわち、水酸基が1個では架橋
せずに芯部がゲル化状態にはならないからである。ま
た、水に溶解するポリオールを用いるとマイクロカプセ
ルの生成が困難となり使用には適さない。このような点
から、上述の水不溶性ポリオール(c成分)が使用され
る。そして、この水不溶性ポリオール(c成分)と多官
能性イソシアネート(b成分)との反応において、後述
の有機スズ化合物(d成分)を添加しなくても両者の反
応が極端に速くなるものについてはその後の操作上好ま
しくなく、この点を考慮して上記水不溶性ポリオール
(c成分)は適宜に選択される。
分)においては、水酸基を少なくとも2個有するものを
使用する必要がある。すなわち、水酸基が1個では架橋
せずに芯部がゲル化状態にはならないからである。ま
た、水に溶解するポリオールを用いるとマイクロカプセ
ルの生成が困難となり使用には適さない。このような点
から、上述の水不溶性ポリオール(c成分)が使用され
る。そして、この水不溶性ポリオール(c成分)と多官
能性イソシアネート(b成分)との反応において、後述
の有機スズ化合物(d成分)を添加しなくても両者の反
応が極端に速くなるものについてはその後の操作上好ま
しくなく、この点を考慮して上記水不溶性ポリオール
(c成分)は適宜に選択される。
【0026】さらに、上記a〜c成分とともに用いられ
る有機スズ化合物(d成分)としては、例えば、トリ−
n−ブチルチンアセテート、n−ブチルチントリクロラ
イド、ジメチルチンジクロライド、ジブチルチンジラウ
レート、トリメチルチンハイドロオキサイド等があげら
れる。これら有機スズ化合物(d成分)はそのまま用い
てもよいし、酢酸エチル等の溶剤に、濃度が0.1〜2
0重量%(以下「%」と略す)となるように溶解して、
油相中、イソシアネート成分である多官能性イソシアネ
ート(b成分)100部に対して、固形分として0.0
1〜1部となるよう添加してもよい。このように、上記
有機スズ化合物(d成分)の配合量は、そのまま、ある
いは溶剤に溶解した状態のいずれの場合においても、固
形分として、多官能性イソシアネート(b成分)100
部に対して0.01〜1部となるように設定することが
好ましく、特に好ましくは0.05〜0.5部である。
すなわち、有機スズ化合物(d成分)の配合量が、0.
01部未満のように少な過ぎると、芯部のゲル状ポリウ
レタン樹脂が形成されるまでに、多官能性イソシアネー
ト(b成分)が殻部の形成反応に使用されて先に殻部が
形成されてしまい、逆に1部を超えると、芯部の形成が
極端に速くなり、目的とする揮散性物質内包マイクロカ
プセルが得られ難いという傾向がみられるからである。
そして、油相液(A液)中で上記有機スズ化合物(d成
分)の触媒作用により、水不溶性ポリオール(c成分)
と多官能性イソシアネート(b成分)の反応が開始され
るが、極端に反応の進行が速くならないように、上記有
機スズ化合物(d成分)の配合量を調整する必要があ
る。
る有機スズ化合物(d成分)としては、例えば、トリ−
n−ブチルチンアセテート、n−ブチルチントリクロラ
イド、ジメチルチンジクロライド、ジブチルチンジラウ
レート、トリメチルチンハイドロオキサイド等があげら
れる。これら有機スズ化合物(d成分)はそのまま用い
てもよいし、酢酸エチル等の溶剤に、濃度が0.1〜2
0重量%(以下「%」と略す)となるように溶解して、
油相中、イソシアネート成分である多官能性イソシアネ
ート(b成分)100部に対して、固形分として0.0
1〜1部となるよう添加してもよい。このように、上記
有機スズ化合物(d成分)の配合量は、そのまま、ある
いは溶剤に溶解した状態のいずれの場合においても、固
形分として、多官能性イソシアネート(b成分)100
部に対して0.01〜1部となるように設定することが
好ましく、特に好ましくは0.05〜0.5部である。
すなわち、有機スズ化合物(d成分)の配合量が、0.
01部未満のように少な過ぎると、芯部のゲル状ポリウ
レタン樹脂が形成されるまでに、多官能性イソシアネー
ト(b成分)が殻部の形成反応に使用されて先に殻部が
形成されてしまい、逆に1部を超えると、芯部の形成が
極端に速くなり、目的とする揮散性物質内包マイクロカ
プセルが得られ難いという傾向がみられるからである。
そして、油相液(A液)中で上記有機スズ化合物(d成
分)の触媒作用により、水不溶性ポリオール(c成分)
と多官能性イソシアネート(b成分)の反応が開始され
るが、極端に反応の進行が速くならないように、上記有
機スズ化合物(d成分)の配合量を調整する必要があ
る。
【0027】上記有機スズ化合物(d成分)を添加する
ことにより、油相液(A液)中の多官能性イソシアネー
ト(b成分)と水不溶性ポリオール(c成分)との反応
が、多官能性イソシアネート(b成分)と、水相中の水
との反応よりも速やかに反応する。したがって、芯−殻
構造のマイクロカプセルの形成において、芯部が、揮散
性物質(a成分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂に
形成され、その芯部の外周(殻部)がポリウレア樹脂に
形成されることから、特殊な構造を有する揮散性物質内
包マイクロカプセルが得られる。
ことにより、油相液(A液)中の多官能性イソシアネー
ト(b成分)と水不溶性ポリオール(c成分)との反応
が、多官能性イソシアネート(b成分)と、水相中の水
との反応よりも速やかに反応する。したがって、芯−殻
構造のマイクロカプセルの形成において、芯部が、揮散
性物質(a成分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂に
形成され、その芯部の外周(殻部)がポリウレア樹脂に
形成されることから、特殊な構造を有する揮散性物質内
包マイクロカプセルが得られる。
【0028】なお、上記a〜d成分を含有して構成され
る油相液(A液)中には、前記多官能性イソシアネート
(b成分)であるイソシアネート成分に存在する溶剤
や、揮散性物質(a成分)を含有する疎水性媒体等の溶
剤が含まれない方が、内包される揮散性物質の徐放性に
優れるようになる。前記有機スズ化合物(d成分)の添
加に用いられる溶剤は少量であるため、徐放性に大きな
影響はない。この溶剤を含まないのが一層優れた徐放性
を奏するというのは、多官能性イソシアネート(b成
分)と水不溶性ポリオール(c成分)との反応が阻害さ
れず、三次元架橋構造に優れたポリウレタン樹脂が形成
されるためと考えられる。
る油相液(A液)中には、前記多官能性イソシアネート
(b成分)であるイソシアネート成分に存在する溶剤
や、揮散性物質(a成分)を含有する疎水性媒体等の溶
剤が含まれない方が、内包される揮散性物質の徐放性に
優れるようになる。前記有機スズ化合物(d成分)の添
加に用いられる溶剤は少量であるため、徐放性に大きな
影響はない。この溶剤を含まないのが一層優れた徐放性
を奏するというのは、多官能性イソシアネート(b成
分)と水不溶性ポリオール(c成分)との反応が阻害さ
れず、三次元架橋構造に優れたポリウレタン樹脂が形成
されるためと考えられる。
【0029】つぎに、上記特定の油相液(A液)を添加
して乳化分散させる、水相について述べる。
して乳化分散させる、水相について述べる。
【0030】上記水相に添加される乳化剤としては、ア
ニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の各水溶性高
分子物質、各種界面活性剤を用いることができる。
ニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の各水溶性高
分子物質、各種界面活性剤を用いることができる。
【0031】上記アニオン性高分子物質としては、アラ
ビアゴム、アルギン酸等の天然高分子、カルボキシメチ
ルセルロース、硫酸化セルロース、フタル化ゼラチン等
の半合成高分子、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、スチレンスルホン酸系重合体および共重合体、無水
マレイン酸系共重合体等の合成高分子があげられる。
ビアゴム、アルギン酸等の天然高分子、カルボキシメチ
ルセルロース、硫酸化セルロース、フタル化ゼラチン等
の半合成高分子、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、スチレンスルホン酸系重合体および共重合体、無水
マレイン酸系共重合体等の合成高分子があげられる。
【0032】また、上記カチオン性高分子物質として
は、カチオン化デンプン等があげられる。
は、カチオン化デンプン等があげられる。
【0033】上記ノニオン性高分子物質としては、ポリ
ビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、キサンタンガム等があげられ、上記両性
高分子物質としては、ゼラチンがあげられる。
ビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、キサンタンガム等があげられ、上記両性
高分子物質としては、ゼラチンがあげられる。
【0034】さらに、上記各種界面活性剤としては、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤、アル
キルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性
剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型等の
両性界面活性剤があげられる。
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤、アル
キルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性
剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型等の
両性界面活性剤があげられる。
【0035】そして、これら乳化剤は、一般に、水に対
して、水溶液濃度が1〜20%となるよう添加して調製
し、水相とする。
して、水溶液濃度が1〜20%となるよう添加して調製
し、水相とする。
【0036】本発明の揮散性物質内包マイクロカプセル
分散液の製法は、例えば、つぎのようにして行われる。
すなわち、前述のa〜d成分を用いて特定の油相液(A
液)を、また、乳化剤を水に添加して所定濃度の水相を
それぞれ調製する。そして、上記調製した油相液を上記
水相に添加し、高速回転による攪拌により乳化分散させ
た後、続いて、低速回転による攪拌により反応を継続さ
せる。このようにして、油滴界面および内部で反応させ
ることにより、芯部が殻部で被覆された芯−殻構造で、
しかも、上記芯部が揮散性物質を含有するゲル状ポリウ
レタン樹脂で形成され、上記殻部がポリウレア樹脂で形
成された特殊な揮散性物質内包マイクロカプセル分散液
が製造される。つづいて、この分散液から所定の方法に
より水分を分離することにより揮散性物質内包マイクロ
カプセルが得られる。
分散液の製法は、例えば、つぎのようにして行われる。
すなわち、前述のa〜d成分を用いて特定の油相液(A
液)を、また、乳化剤を水に添加して所定濃度の水相を
それぞれ調製する。そして、上記調製した油相液を上記
水相に添加し、高速回転による攪拌により乳化分散させ
た後、続いて、低速回転による攪拌により反応を継続さ
せる。このようにして、油滴界面および内部で反応させ
ることにより、芯部が殻部で被覆された芯−殻構造で、
しかも、上記芯部が揮散性物質を含有するゲル状ポリウ
レタン樹脂で形成され、上記殻部がポリウレア樹脂で形
成された特殊な揮散性物質内包マイクロカプセル分散液
が製造される。つづいて、この分散液から所定の方法に
より水分を分離することにより揮散性物質内包マイクロ
カプセルが得られる。
【0037】上記のようにして得られた揮散性物質内包
マイクロカプセル分散液において、分散液中の揮散性物
質内包マイクロカプセルの含有量は、後述の各種基材に
塗布、噴霧および含浸させて用いる際の期待する薬効、
徐放性を考慮して、分散液中2〜70%の範囲に設定す
ることが好ましい。
マイクロカプセル分散液において、分散液中の揮散性物
質内包マイクロカプセルの含有量は、後述の各種基材に
塗布、噴霧および含浸させて用いる際の期待する薬効、
徐放性を考慮して、分散液中2〜70%の範囲に設定す
ることが好ましい。
【0038】上記油相液(A液)と水相との混合割合
は、重量比で、油相液1に対して水相0.5〜50とな
るように設定することが好ましい。特に好ましくは油相
1に対して水相0.8〜1.5である。すなわち、油相
液1に対して水相が0.5未満では、水を連続相とする
ことが困難である。また、水相が50を超えると、マイ
クロカプセル濃度の低過ぎる製品しか得られないという
傾向がみられるからである。
は、重量比で、油相液1に対して水相0.5〜50とな
るように設定することが好ましい。特に好ましくは油相
1に対して水相0.8〜1.5である。すなわち、油相
液1に対して水相が0.5未満では、水を連続相とする
ことが困難である。また、水相が50を超えると、マイ
クロカプセル濃度の低過ぎる製品しか得られないという
傾向がみられるからである。
【0039】上記乳化分散のための高速回転による攪拌
条件は、1000〜2000rpmに設定し、低速回転
による攪拌条件は、100〜500rpmに設定するこ
とが好ましい。また、乳化分散等の攪拌に用いられる攪
拌機としては、例えば、高速デゾルバー型ミキサー(オ
ートホモミキサー、ホモディスパー等)等が用いられ
る。
条件は、1000〜2000rpmに設定し、低速回転
による攪拌条件は、100〜500rpmに設定するこ
とが好ましい。また、乳化分散等の攪拌に用いられる攪
拌機としては、例えば、高速デゾルバー型ミキサー(オ
ートホモミキサー、ホモディスパー等)等が用いられ
る。
【0040】さらに、上記反応条件は、20〜40℃で
0.5〜2時間程度の短時間に設定される。このような
従来に比べて短時間および低温条件下で上記のような特
殊な揮散性物質内包マイクロカプセルが得られる。
0.5〜2時間程度の短時間に設定される。このような
従来に比べて短時間および低温条件下で上記のような特
殊な揮散性物質内包マイクロカプセルが得られる。
【0041】また、揮散性物質内包マイクロカプセル分
散液中から水分を分離して揮散性物質内包マイクロカプ
セルを得る方法としては、特に限定するものではなく、
従来公知の方法、例えば、遠心分離法、加圧濾過法、減
圧吸引濾過法等があげられる。さらに、上記分離した揮
散性物質内包マイクロカプセルを、従来公知の方法、例
えば、加熱乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等によ
って適宜に乾燥してもよい。
散液中から水分を分離して揮散性物質内包マイクロカプ
セルを得る方法としては、特に限定するものではなく、
従来公知の方法、例えば、遠心分離法、加圧濾過法、減
圧吸引濾過法等があげられる。さらに、上記分離した揮
散性物質内包マイクロカプセルを、従来公知の方法、例
えば、加熱乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等によ
って適宜に乾燥してもよい。
【0042】このように、特殊な揮散性物質内包マイク
ロカプセルが得られる生成機構について、本発明者ら
は、一連のマイクロカプセルの研究により得た知見か
ら、つぎのように推察している。すなわち、上記油相を
構成する成分の一つである触媒の存在により、この触媒
を含有する油相液を水相に添加し攪拌すると、油相中の
多官能性イソシアネートと水不溶性のポリオールとの反
応が、多官能性イソシアネートと水との反応よりも速や
かに反応する。このため、芯−殻構造のマイクロカプセ
ルの形成において、まず、芯部となる揮散性物質を含有
するゲル状のポリウレタン樹脂が反応生成し、その後、
その表面で、多官能性イソシアネートと水とが反応して
ポリウレア樹脂が反応生成して殻部が形成されるものと
考えられる。
ロカプセルが得られる生成機構について、本発明者ら
は、一連のマイクロカプセルの研究により得た知見か
ら、つぎのように推察している。すなわち、上記油相を
構成する成分の一つである触媒の存在により、この触媒
を含有する油相液を水相に添加し攪拌すると、油相中の
多官能性イソシアネートと水不溶性のポリオールとの反
応が、多官能性イソシアネートと水との反応よりも速や
かに反応する。このため、芯−殻構造のマイクロカプセ
ルの形成において、まず、芯部となる揮散性物質を含有
するゲル状のポリウレタン樹脂が反応生成し、その後、
その表面で、多官能性イソシアネートと水とが反応して
ポリウレア樹脂が反応生成して殻部が形成されるものと
考えられる。
【0043】このようにして得られる揮散性物質内包マ
イクロカプセルの模式図を図1に示す。図示のように、
芯部である揮散性物質を含有するゲル状ポリウレタン樹
脂1の外周を、ポリウレア樹脂製の殻部2によって被包
された、芯−殻構造となっている。また、揮散性物質内
包マイクロカプセルの粒子径については特に限定するも
のではないが、一般に、0.5〜500μmの範囲に設
定される。
イクロカプセルの模式図を図1に示す。図示のように、
芯部である揮散性物質を含有するゲル状ポリウレタン樹
脂1の外周を、ポリウレア樹脂製の殻部2によって被包
された、芯−殻構造となっている。また、揮散性物質内
包マイクロカプセルの粒子径については特に限定するも
のではないが、一般に、0.5〜500μmの範囲に設
定される。
【0044】本発明の製法により得られた揮散性物質内
包マイクロカプセルにおいて、芯部がゲル化状態である
ことは、得られた揮散性物質内包マイクロカプセルの断
面を電子顕微鏡で観察することにより確認することがで
きる。また、得られた揮散性物質内包マイクロカプセル
を用いて溶媒により残存水不溶性ポリオール(c成分)
の抽出操作を行った結果、水不溶性ポリオールが得られ
ないことから、水不溶性のポリオールが多官能性イソシ
アネートと完全に反応し、内部がゲル化状態となってい
ると判断される。さらに、揮散性物質と、多官能性イソ
シアネートと、水不溶性のポリオールと、触媒を、20
〜40℃で混合し、0.5〜2時間放置すると流動性が
なくなりゲル化状態となることからも推察される。
包マイクロカプセルにおいて、芯部がゲル化状態である
ことは、得られた揮散性物質内包マイクロカプセルの断
面を電子顕微鏡で観察することにより確認することがで
きる。また、得られた揮散性物質内包マイクロカプセル
を用いて溶媒により残存水不溶性ポリオール(c成分)
の抽出操作を行った結果、水不溶性ポリオールが得られ
ないことから、水不溶性のポリオールが多官能性イソシ
アネートと完全に反応し、内部がゲル化状態となってい
ると判断される。さらに、揮散性物質と、多官能性イソ
シアネートと、水不溶性のポリオールと、触媒を、20
〜40℃で混合し、0.5〜2時間放置すると流動性が
なくなりゲル化状態となることからも推察される。
【0045】そして、本発明の製法により得られた揮散
性物質内包マイクロカプセル分散液は、分散液から抽出
された揮散性物質内包マイクロカプセル自身をそのまま
様々な分野に利用してもよいし、上記分散液を、例え
ば、紙製基材や布製基材に、塗布、噴霧あるいは含浸さ
せて用いてもよい。そして、本発明の製法により得られ
た揮散性物質内包マイクロカプセルは、揮散性物質の徐
放性に優れているため、芳香(香料、植物精油)、消
臭、抗菌(植物精油)、防虫、忌避(農薬)といった薬
効を、従来にもまして、長期間にわたって持続させるこ
とができる。
性物質内包マイクロカプセル分散液は、分散液から抽出
された揮散性物質内包マイクロカプセル自身をそのまま
様々な分野に利用してもよいし、上記分散液を、例え
ば、紙製基材や布製基材に、塗布、噴霧あるいは含浸さ
せて用いてもよい。そして、本発明の製法により得られ
た揮散性物質内包マイクロカプセルは、揮散性物質の徐
放性に優れているため、芳香(香料、植物精油)、消
臭、抗菌(植物精油)、防虫、忌避(農薬)といった薬
効を、従来にもまして、長期間にわたって持続させるこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明は、有機スズ化合
物を含有する油相液(A液)を、乳化剤を含有する水に
添加して乳化分散させ、樹脂化反応させることにより、
揮散性物質を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部の
外周に、ポリウレア樹脂製殻部が形成された揮散性物質
内包マイクロカプセルが分散された分散液を製造するも
のである。すなわち、上記有機スズ化合物の触媒作用に
より、油相液中の多官能性イソシアネート(b成分)と
水不溶性ポリオール(c成分)とが反応して、揮散性物
質(a成分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部
が形成されるとともに、この芯部外周面で、上記多官能
性イソシアネート(b成分)と水とが反応して上記芯部
の周囲にポリウレア樹脂製の殻部が形成され、上記揮散
物質含有のゲル状ポリウレタン樹脂からなる芯部が殻部
で被覆された特殊な揮散性物質内包マイクロカプセルが
得られる。このため、得られる揮散性物質内包マイクロ
カプセルは、芯部がゲル状ポリウレタン樹脂からなり、
それに含有される揮散性物質は、芯部からの放出量が抑
制されるため、優れた徐放性を備える。したがって、こ
の揮散性物質内包マイクロカプセルは、内包揮散性物質
の優れた徐放効果が発揮されることから、例えば、長期
の薬効が要求される、農薬、香料、植物精油等の揮散性
物質を内包したマイクロカプセルとして様々な分野に、
種々の形態で使用に供される。
物を含有する油相液(A液)を、乳化剤を含有する水に
添加して乳化分散させ、樹脂化反応させることにより、
揮散性物質を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部の
外周に、ポリウレア樹脂製殻部が形成された揮散性物質
内包マイクロカプセルが分散された分散液を製造するも
のである。すなわち、上記有機スズ化合物の触媒作用に
より、油相液中の多官能性イソシアネート(b成分)と
水不溶性ポリオール(c成分)とが反応して、揮散性物
質(a成分)を含有するゲル状ポリウレタン樹脂製芯部
が形成されるとともに、この芯部外周面で、上記多官能
性イソシアネート(b成分)と水とが反応して上記芯部
の周囲にポリウレア樹脂製の殻部が形成され、上記揮散
物質含有のゲル状ポリウレタン樹脂からなる芯部が殻部
で被覆された特殊な揮散性物質内包マイクロカプセルが
得られる。このため、得られる揮散性物質内包マイクロ
カプセルは、芯部がゲル状ポリウレタン樹脂からなり、
それに含有される揮散性物質は、芯部からの放出量が抑
制されるため、優れた徐放性を備える。したがって、こ
の揮散性物質内包マイクロカプセルは、内包揮散性物質
の優れた徐放効果が発揮されることから、例えば、長期
の薬効が要求される、農薬、香料、植物精油等の揮散性
物質を内包したマイクロカプセルとして様々な分野に、
種々の形態で使用に供される。
【0047】そして、上記特殊な揮散性物質内包マイク
ロカプセル分散液の製法において、油相液(A液)を構
成する水不溶性ポリオール(c成分)の含有量を、多官
能性イソシアネート(b成分)100部に対して10〜
300部となるよう設定することにより、芯部がゲル状
の揮散性物質内包マイクロカプセルを良好に得られるよ
うになる。
ロカプセル分散液の製法において、油相液(A液)を構
成する水不溶性ポリオール(c成分)の含有量を、多官
能性イソシアネート(b成分)100部に対して10〜
300部となるよう設定することにより、芯部がゲル状
の揮散性物質内包マイクロカプセルを良好に得られるよ
うになる。
【0048】また、内包される揮散性物質としては、一
般に、農薬、香料、植物精油があげられ、特に徐放性と
いう点からイソチオシアン酸アリルを用いることが効果
的である。
般に、農薬、香料、植物精油があげられ、特に徐放性と
いう点からイソチオシアン酸アリルを用いることが効果
的である。
【0049】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【0050】
【実施例1】イソチオシアン酸アリル100部(揮散性
物質)、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物〔日本ポリウレタン社製、コロネ
ートHL(酢酸エチル含有、イソシアネート成分濃度7
5%)〕120部(イソシアネート成分)、ジブチルチ
ンジラウレート(触媒)の10%酢酸エチル溶液1部、
ヒマシ油120部(水不溶性のポリオール)を混合溶解
して油相液を調製した。ついで、この油相液を、25℃
の部分ケン化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業
社製、ゴーセノールKM−11、ケン化度80%)の1
0%水溶液350部に加え、オートホモミキサー(特殊
機化工業社製)により1000rpmの高速回転で5分
間攪拌することにより乳化液を得た。引き続き、この乳
化液を、25℃で1.5時間、100〜500rpmの
低速回転で攪拌し反応を完結させることによりイソチオ
シアン酸アリル内包のマイクロカプセル分散液を得た。
このマイクロカプセルの粒子を遠心分離により取り出
し、電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−T300)で
観察したところ、粒子径5μmの粒子が観察された。さ
らに、このマイクロカプセルを割ったものを電子顕微鏡
で観察したところ、芯部がゲル化状態であることが確認
された。このことから、イソチオシアン酸アリルを含有
するゲル状のポリウレタン樹脂(芯部)が、ポリウレア
樹脂製の殻部によって被包された芯−殻構造をとる特殊
マイクロカプセルであることがわかる(図1参照)。こ
のイソチオシアン酸アリル内包のマイクロカプセルの電
子顕微鏡写真を図2に示す。
物質)、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物〔日本ポリウレタン社製、コロネ
ートHL(酢酸エチル含有、イソシアネート成分濃度7
5%)〕120部(イソシアネート成分)、ジブチルチ
ンジラウレート(触媒)の10%酢酸エチル溶液1部、
ヒマシ油120部(水不溶性のポリオール)を混合溶解
して油相液を調製した。ついで、この油相液を、25℃
の部分ケン化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業
社製、ゴーセノールKM−11、ケン化度80%)の1
0%水溶液350部に加え、オートホモミキサー(特殊
機化工業社製)により1000rpmの高速回転で5分
間攪拌することにより乳化液を得た。引き続き、この乳
化液を、25℃で1.5時間、100〜500rpmの
低速回転で攪拌し反応を完結させることによりイソチオ
シアン酸アリル内包のマイクロカプセル分散液を得た。
このマイクロカプセルの粒子を遠心分離により取り出
し、電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−T300)で
観察したところ、粒子径5μmの粒子が観察された。さ
らに、このマイクロカプセルを割ったものを電子顕微鏡
で観察したところ、芯部がゲル化状態であることが確認
された。このことから、イソチオシアン酸アリルを含有
するゲル状のポリウレタン樹脂(芯部)が、ポリウレア
樹脂製の殻部によって被包された芯−殻構造をとる特殊
マイクロカプセルであることがわかる(図1参照)。こ
のイソチオシアン酸アリル内包のマイクロカプセルの電
子顕微鏡写真を図2に示す。
【0051】また、得られたイソチオシアン酸アリル内
包マイクロカプセルを用い、テトラヒドロフランにて残
存ヒマシ油(水不溶性のポリオール)の抽出操作を行っ
たところ、ヒマシ油は検出されなかった。この結果から
も、ヒマシ油が芯部に存在せず、イソシアネート成分と
完全に反応しており、芯部がゲル状のポリウレタン樹脂
であることがわかる。
包マイクロカプセルを用い、テトラヒドロフランにて残
存ヒマシ油(水不溶性のポリオール)の抽出操作を行っ
たところ、ヒマシ油は検出されなかった。この結果から
も、ヒマシ油が芯部に存在せず、イソシアネート成分と
完全に反応しており、芯部がゲル状のポリウレタン樹脂
であることがわかる。
【0052】さらに、上記調製した油相液を、25℃で
1.5時間そのまま放置したところ、流動性がなくなり
ゲル化状態となった。
1.5時間そのまま放置したところ、流動性がなくなり
ゲル化状態となった。
【0053】これらのことから、実施例1で得られたイ
ソチオシアン酸アリル内包マイクロカプセルの、芯部は
ゲル化していることは明らかである。
ソチオシアン酸アリル内包マイクロカプセルの、芯部は
ゲル化していることは明らかである。
【0054】
【実施例2〜7】揮散性物質、イソシアネート成分、触
媒および水不溶性のポリオールとして、下記の表1に示
す材料を同表に示す割合で用い、実施例1と同様にして
目的とする揮散性物質内包マイクロカプセル分散液を作
製した。そして、得られた分散液から揮散性物質内包マ
イクロカプセルを遠心分離により取り出して、実施例1
と同様、電子顕微鏡の観察により粒子径を測定し下記の
表1に併せて示した。
媒および水不溶性のポリオールとして、下記の表1に示
す材料を同表に示す割合で用い、実施例1と同様にして
目的とする揮散性物質内包マイクロカプセル分散液を作
製した。そして、得られた分散液から揮散性物質内包マ
イクロカプセルを遠心分離により取り出して、実施例1
と同様、電子顕微鏡の観察により粒子径を測定し下記の
表1に併せて示した。
【0055】また、実施例1と同様にしてマイクロカプ
セルを割り電子顕微鏡写真を撮ったところ、いずれも芯
部がゲル化していることが確認された。さらに、上記と
同様にして、水不溶性のポリオールの抽出操作、および
油相液のみを反応させたところ、実施例1と同様の結果
が得られた。これらのことから、実施例2〜7の揮散性
物質内包マイクロカプセルの、芯部はゲル化しているこ
とは明らかである。
セルを割り電子顕微鏡写真を撮ったところ、いずれも芯
部がゲル化していることが確認された。さらに、上記と
同様にして、水不溶性のポリオールの抽出操作、および
油相液のみを反応させたところ、実施例1と同様の結果
が得られた。これらのことから、実施例2〜7の揮散性
物質内包マイクロカプセルの、芯部はゲル化しているこ
とは明らかである。
【0056】
【表1】
【0057】
【比較例1】実施例1で油相液を調製する際に、触媒で
あるジブチルチンジラウレートを用いなかった。それ以
外は実施例1と同様の操作を行った。得られた乳化液を
遠心分離したところ、粒子が分離せずマイクロカプセル
は得られなかった。
あるジブチルチンジラウレートを用いなかった。それ以
外は実施例1と同様の操作を行った。得られた乳化液を
遠心分離したところ、粒子が分離せずマイクロカプセル
は得られなかった。
【0058】
【比較例2】実施例1で油相液を調製する際に、水不溶
性のポリオールであるヒマシ油、および触媒であるジブ
チルチンジラウレートを用いなかった。それ以外は実施
例1と同様の操作を行った。得られた乳化液を遠心分離
したところ、マイクロカプセルは得られなかった。さら
に、この乳化液を、25℃で8時間攪拌して反応を完結
させることにより、イソチオシアン酸アリルを内包した
マイクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセル
の粒子を遠心分離により取り出し、実施例1と同様にし
て電子顕微鏡で観察したところ、粒子径4μmの粒子が
観察された。そして、このマイクロカプセルを割ったも
のを電子顕微鏡で観察したところ、芯部にイソチオシア
ン酸アリルのみが存在しており、単に、イソチオシアン
酸アリルが内包された芯−殻構造をとるマイクロカプセ
ルであることがわかる。このマイクロカプセルの電子顕
微鏡写真を図3に示す。
性のポリオールであるヒマシ油、および触媒であるジブ
チルチンジラウレートを用いなかった。それ以外は実施
例1と同様の操作を行った。得られた乳化液を遠心分離
したところ、マイクロカプセルは得られなかった。さら
に、この乳化液を、25℃で8時間攪拌して反応を完結
させることにより、イソチオシアン酸アリルを内包した
マイクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセル
の粒子を遠心分離により取り出し、実施例1と同様にし
て電子顕微鏡で観察したところ、粒子径4μmの粒子が
観察された。そして、このマイクロカプセルを割ったも
のを電子顕微鏡で観察したところ、芯部にイソチオシア
ン酸アリルのみが存在しており、単に、イソチオシアン
酸アリルが内包された芯−殻構造をとるマイクロカプセ
ルであることがわかる。このマイクロカプセルの電子顕
微鏡写真を図3に示す。
【0059】また、上記油相液を、25℃で10時間そ
のまま放置したが、ゲル化状態とはならず液状のままで
あった。
のまま放置したが、ゲル化状態とはならず液状のままで
あった。
【0060】これらのことから、比較例2で得られたマ
イクロカプセルは、芯部がイソチオシアン酸アリルのみ
である従来のマイクロカプセルであることが明らかであ
る。
イクロカプセルは、芯部がイソチオシアン酸アリルのみ
である従来のマイクロカプセルであることが明らかであ
る。
【0061】
【比較例3】実施例2で油相液を調製する際に、水不溶
性のポリオールであるヒマシ油、および触媒であるトリ
メチルチンハイドロオキサイドを用いなかった。それ以
外は実施例2と同様の操作を行った。得られた乳化液を
遠心分離したところ、マイクロカプセルは得られなかっ
た。さらに、この乳化液を、25℃で8時間攪拌して反
応を完結させることにより、レモンオイルを内包したマ
イクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセルの
粒子を遠心分離により取り出し、実施例2と同様にして
電子顕微鏡で観察したところ、粒子径5μmの粒子が観
察された。そして、このマイクロカプセルを割ったもの
を電子顕微鏡で観察したところ、芯部にレモンオイルの
みが存在しており、単に、レモンオイルが内包された芯
−殻構造をとるマイクロカプセルであることがわかる。
性のポリオールであるヒマシ油、および触媒であるトリ
メチルチンハイドロオキサイドを用いなかった。それ以
外は実施例2と同様の操作を行った。得られた乳化液を
遠心分離したところ、マイクロカプセルは得られなかっ
た。さらに、この乳化液を、25℃で8時間攪拌して反
応を完結させることにより、レモンオイルを内包したマ
イクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセルの
粒子を遠心分離により取り出し、実施例2と同様にして
電子顕微鏡で観察したところ、粒子径5μmの粒子が観
察された。そして、このマイクロカプセルを割ったもの
を電子顕微鏡で観察したところ、芯部にレモンオイルの
みが存在しており、単に、レモンオイルが内包された芯
−殻構造をとるマイクロカプセルであることがわかる。
【0062】また、上記油相液を、25℃で10時間そ
のまま放置したが、ゲル化状態とはならず液状のままで
あった。
のまま放置したが、ゲル化状態とはならず液状のままで
あった。
【0063】これらのことから、比較例3で得られたマ
イクロカプセルは、芯部がレモンオイルのみである従来
のマイクロカプセルであることが明らかである。
イクロカプセルは、芯部がレモンオイルのみである従来
のマイクロカプセルであることが明らかである。
【0064】このようにして得られた各マイクロカプセ
ルが分散した乳化液を、それぞれ5個のシャーレに、各
1gずつ採取した。そして、これらを25℃で所定日数
放置した後、シャーレ内の乳化液を有機溶媒(テトラヒ
ドロフラン)で全量抽出してHPLC法(高速液体クロ
マトグラフィー)で、内包された揮散性物質の含有量を
測定した。また、調製直後の各乳化液を用い、上記と同
様にしてHPLC法により内包された揮散性物質の含有
量を測定したところ、理論上の含有量と上記実測値とが
一致した。その各含有量を下記の表2に示す。さらに、
各経過日数毎に揮散性物質の含有量を測定し、その室温
放置での残存率を算出した。その経日変化を図4に示し
た。図4の経過日数−残存率を表す曲線図において、曲
線Aは実施例1、曲線Bは実施例2、曲線Cは実施例
3、曲線Dは実施例4、曲線Eは実施例5、曲線Fは実
施例6、曲線Iは実施例7、曲線Gは比較例2、曲線H
は比較例3である。
ルが分散した乳化液を、それぞれ5個のシャーレに、各
1gずつ採取した。そして、これらを25℃で所定日数
放置した後、シャーレ内の乳化液を有機溶媒(テトラヒ
ドロフラン)で全量抽出してHPLC法(高速液体クロ
マトグラフィー)で、内包された揮散性物質の含有量を
測定した。また、調製直後の各乳化液を用い、上記と同
様にしてHPLC法により内包された揮散性物質の含有
量を測定したところ、理論上の含有量と上記実測値とが
一致した。その各含有量を下記の表2に示す。さらに、
各経過日数毎に揮散性物質の含有量を測定し、その室温
放置での残存率を算出した。その経日変化を図4に示し
た。図4の経過日数−残存率を表す曲線図において、曲
線Aは実施例1、曲線Bは実施例2、曲線Cは実施例
3、曲線Dは実施例4、曲線Eは実施例5、曲線Fは実
施例6、曲線Iは実施例7、曲線Gは比較例2、曲線H
は比較例3である。
【0065】
【表2】
【0066】上記図4に示す曲線図から、従来の揮散性
物質内包マイクロカプセルでは、1週間経過後には、残
存率は30%を下回っている。これに比べて実施例の揮
散性物質内包マイクロカプセルでは、1週間経過して
も、全ての実施例は残存率が約65%を超えており、徐
放性に優れていることが明らかである。
物質内包マイクロカプセルでは、1週間経過後には、残
存率は30%を下回っている。これに比べて実施例の揮
散性物質内包マイクロカプセルでは、1週間経過して
も、全ての実施例は残存率が約65%を超えており、徐
放性に優れていることが明らかである。
【図1】本発明の製法により得られる揮散物質内包マイ
クロカプセルの一例を模式的に示す断面図である。
クロカプセルの一例を模式的に示す断面図である。
【図2】実施例1で作製した揮散物質内包マイクロカプ
セルの粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
セルの粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】比較例2で作製した従来の揮散物質内包マイク
ロカプセルの粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
ロカプセルの粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】揮散性物質の残存率と経過日数の関係を表す曲
線図である。
線図である。
1 ゲル状ポリウレタン樹脂 2 ポリウレア樹脂製の殻部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
Claims (6)
- 【請求項1】 下記の(A)液を、乳化剤を含有する水
に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させることを特徴
とする揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。 - 【請求項2】 (A)液中の(c)成分の含有量が、
(b)成分100重量部に対して10〜300重量部と
なるよう設定されている請求項1記載の揮散性物質内包
マイクロカプセル分散液の製法。 - 【請求項3】 (A)液が、溶剤を含有しない油相液で
ある請求項1または2記載の揮散性物質内包マイクロカ
プセル分散液の製法。 - 【請求項4】 (a)成分である揮散性物質が、農薬、
香料または植物精油である請求項1〜3のいずれか一項
に記載の揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製
法。 - 【請求項5】 (a)成分である揮散性物質が、イソチ
オシアン酸アリルである請求項1〜3のいずれか一項に
記載の揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法。 - 【請求項6】 下記の(A)液を、乳化剤を含有する水
に添加して乳化分散させ、樹脂化反応させて、揮散性物
質内包マイクロカプセル分散液をつくり、この分散液中
から揮散性物質内包マイクロカプセルを取り出すことを
特徴とする揮散性物質内包マイクロカプセルの製法。 (A)下記の(a)〜(d)成分を含有する油相液。 (a)揮散性物質。 (b)多官能性イソシアネート。 (c)水不溶性ポリオール。 (d)有機スズ化合物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15780295A JP3499047B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法および揮散性物質内包マイクロカプセルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15780295A JP3499047B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法および揮散性物質内包マイクロカプセルの製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0912447A true JPH0912447A (ja) | 1997-01-14 |
| JP3499047B2 JP3499047B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=15657614
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15780295A Expired - Fee Related JP3499047B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 揮散性物質内包マイクロカプセル分散液の製法および揮散性物質内包マイクロカプセルの製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3499047B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001030144A1 (en) * | 1999-10-22 | 2001-05-03 | 3M Innovative Properties Company | Hydrogel microbeads having a secondary layer |
| WO2008003423A3 (en) * | 2006-07-04 | 2008-07-10 | Umica S R L | Composition comprising allyl isothiocyanate having a germinaton- preventing activity |
| JP2008189552A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-21 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 化粧料 |
| JP2008239542A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 化粧料 |
| CN113180292A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-30 | 深圳波顿香料有限公司 | 缓释爆珠及其制备方法与应用 |
-
1995
- 1995-06-23 JP JP15780295A patent/JP3499047B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001030144A1 (en) * | 1999-10-22 | 2001-05-03 | 3M Innovative Properties Company | Hydrogel microbeads having a secondary layer |
| US6365189B1 (en) | 1999-10-22 | 2002-04-02 | 3M Innovative Properties Company | Method of delivering and releasing a pheromone |
| WO2008003423A3 (en) * | 2006-07-04 | 2008-07-10 | Umica S R L | Composition comprising allyl isothiocyanate having a germinaton- preventing activity |
| JP2008189552A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-21 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 化粧料 |
| JP2008239542A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 化粧料 |
| CN113180292A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-30 | 深圳波顿香料有限公司 | 缓释爆珠及其制备方法与应用 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3499047B2 (ja) | 2004-02-23 |
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