JPH09129121A - 電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents
電子放出素子およびその製造方法Info
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- JPH09129121A JPH09129121A JP30650295A JP30650295A JPH09129121A JP H09129121 A JPH09129121 A JP H09129121A JP 30650295 A JP30650295 A JP 30650295A JP 30650295 A JP30650295 A JP 30650295A JP H09129121 A JPH09129121 A JP H09129121A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フラットパネルディスプレイへの利用に適す
るように、構造を単純化し、製造プロセスを簡単にす
る。 【解決手段】 ガラス基板51上に、下部電極層52と
上部電極層54との間に絶縁層53を挟んでなる三層構
造体を配置し、この三層構造体の側面部に、通電により
電子放出を行う機能をもった電子放出膜55を形成す
る。電極52,54間に電界をかけると、電子放出膜5
5の表面から、表面導電型の電子放出が起こり、対向基
板20へと飛翔する。製造時に、絶縁層53の膜厚を精
度良く制御すれば、各素子ごとの絶縁層53の膜厚を均
一化でき、電子放出膜55に与える電界強度を均一化で
きる。また、この素子をガラス基板51にマトリックス
状に配置した場合、下部電極層52および上部電極層5
4をそのまま駆動用配線層として利用できる。
るように、構造を単純化し、製造プロセスを簡単にす
る。 【解決手段】 ガラス基板51上に、下部電極層52と
上部電極層54との間に絶縁層53を挟んでなる三層構
造体を配置し、この三層構造体の側面部に、通電により
電子放出を行う機能をもった電子放出膜55を形成す
る。電極52,54間に電界をかけると、電子放出膜5
5の表面から、表面導電型の電子放出が起こり、対向基
板20へと飛翔する。製造時に、絶縁層53の膜厚を精
度良く制御すれば、各素子ごとの絶縁層53の膜厚を均
一化でき、電子放出膜55に与える電界強度を均一化で
きる。また、この素子をガラス基板51にマトリックス
状に配置した場合、下部電極層52および上部電極層5
4をそのまま駆動用配線層として利用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子に関
し、特に、表面伝導型の電子放出素子に関する。
し、特に、表面伝導型の電子放出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】フラットパネルディスプレイの一種とし
て、FED(Field Emission Display)が精力的に研究
されている。このFEDは、カソード基板とアノード基
板とを対向させ、カソード基板上に多数の電子放出素子
を配置し、この電子放出素子からアノード基板に向けて
電子を放出させ、アノード基板上の蛍光体層を発光させ
るものである。カソード基板上に形成される電子放出素
子は、個々の画素に対応することになる。これまで利用
されている電子放出素子は、電子放出に適した尖鋭な突
起構造を有するものが一般的であり、たとえば、先端部
が尖った円錐状の金属からなる電子放出素子が広く利用
されている。
て、FED(Field Emission Display)が精力的に研究
されている。このFEDは、カソード基板とアノード基
板とを対向させ、カソード基板上に多数の電子放出素子
を配置し、この電子放出素子からアノード基板に向けて
電子を放出させ、アノード基板上の蛍光体層を発光させ
るものである。カソード基板上に形成される電子放出素
子は、個々の画素に対応することになる。これまで利用
されている電子放出素子は、電子放出に適した尖鋭な突
起構造を有するものが一般的であり、たとえば、先端部
が尖った円錐状の金属からなる電子放出素子が広く利用
されている。
【0003】これに対して、近年、表面伝導型の電子放
出素子が注目を浴びている。これは、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生じる現象を利用した電子放出素子である。
このような電子放出現象は、1965年に「ラジオエン
ジニアリング エレクトロ フィジックス(Radio Eng.
Electron. Phys.)第10巻、1290〜1296頁」
に、エム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson )らによっ
て報告されて以来、今日に至るまで種々の報告がなされ
ている。具体的には、エリンソンらによって開発された
SnO2(Sb)薄膜をはじめ、Au薄膜、ITO薄
膜、カーボン薄膜などで、この表面伝導型の電子放出現
象が報告されている。
出素子が注目を浴びている。これは、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生じる現象を利用した電子放出素子である。
このような電子放出現象は、1965年に「ラジオエン
ジニアリング エレクトロ フィジックス(Radio Eng.
Electron. Phys.)第10巻、1290〜1296頁」
に、エム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson )らによっ
て報告されて以来、今日に至るまで種々の報告がなされ
ている。具体的には、エリンソンらによって開発された
SnO2(Sb)薄膜をはじめ、Au薄膜、ITO薄
膜、カーボン薄膜などで、この表面伝導型の電子放出現
象が報告されている。
【0004】また、最近では、特公平6−101297
号公報に、微粒子を分散した面を挟持した絶縁層を用い
て、この表面伝導型の電子放出素子を構成する技術が開
示されており、特公平6−87392号公報には、微粒
子を含む薄膜導電体膜に通電加熱を施すことにより、表
面伝導型の電子放出機能をもった電子放出素子を製造す
る方法が開示されている。
号公報に、微粒子を分散した面を挟持した絶縁層を用い
て、この表面伝導型の電子放出素子を構成する技術が開
示されており、特公平6−87392号公報には、微粒
子を含む薄膜導電体膜に通電加熱を施すことにより、表
面伝導型の電子放出機能をもった電子放出素子を製造す
る方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、表面
伝導型の電子放出素子は、FEDなどのフラットパネル
ディスプレイへの利用が期待されている素子であり、こ
のようなディスプレイへ応用する場合、基板上に多数の
素子を行列状に配置し、各素子からの電子放出をそれぞ
れ独立して制御できるようにする必要がある。このよう
に多数の電子放出素子を行列状に配置して駆動する場合
に解決しなければならない第1の課題は、個々の素子の
特性を均一化するということである。すなわち、従来の
表面伝導型の電子放出素子では、基板上に小面積の電子
放出膜が形成され、この電子放出膜の両側に電流供給用
の電極が形成される。そして、この一対の電極間に存在
する電子放出膜の膜面に電流が流れ、電子放出が起こる
ことになる。したがって、両電極間の距離が各素子ごと
にばらついていると、個々の素子ごとの特性が不均一に
なる。別言すれば、同じ電圧を印加しても、放出される
電子の量が個々の素子ごとに異なることになる。このよ
うに、1枚のフラットパネルディスプレイを構成する電
子放出素子の特性が不均一であると、画面の表示状態に
ムラが生じ、もはや高品位のディスプレイは実現できな
くなる。このため、個々の電子放出素子を構成する電極
間隔には高い精度が要求される。しかしながら、このよ
うな高い位置精度を確保するためには、高度な位置合わ
せ技術が要求され、製造コストも高騰せざるを得ない。
伝導型の電子放出素子は、FEDなどのフラットパネル
ディスプレイへの利用が期待されている素子であり、こ
のようなディスプレイへ応用する場合、基板上に多数の
素子を行列状に配置し、各素子からの電子放出をそれぞ
れ独立して制御できるようにする必要がある。このよう
に多数の電子放出素子を行列状に配置して駆動する場合
に解決しなければならない第1の課題は、個々の素子の
特性を均一化するということである。すなわち、従来の
表面伝導型の電子放出素子では、基板上に小面積の電子
放出膜が形成され、この電子放出膜の両側に電流供給用
の電極が形成される。そして、この一対の電極間に存在
する電子放出膜の膜面に電流が流れ、電子放出が起こる
ことになる。したがって、両電極間の距離が各素子ごと
にばらついていると、個々の素子ごとの特性が不均一に
なる。別言すれば、同じ電圧を印加しても、放出される
電子の量が個々の素子ごとに異なることになる。このよ
うに、1枚のフラットパネルディスプレイを構成する電
子放出素子の特性が不均一であると、画面の表示状態に
ムラが生じ、もはや高品位のディスプレイは実現できな
くなる。このため、個々の電子放出素子を構成する電極
間隔には高い精度が要求される。しかしながら、このよ
うな高い位置精度を確保するためには、高度な位置合わ
せ技術が要求され、製造コストも高騰せざるを得ない。
【0006】ディスプレイへ応用するための第2の課題
は、駆動に必要な配線をできるだけ単純化するというこ
とである。上述のように、行列状に配置された多数の電
子放出素子をそれぞれ独立して制御するためには、基板
上に縦横に巡った配線を施し、これら配線に対する電圧
を制御することにより、個々の素子からの電子放出を制
御できるようにしなければならない。ところが、従来の
電子放出素子に対してこのような配線を施すためには、
基板上にかなり複雑な立体配線層を形成する必要があ
り、製造プロセスはかなり複雑にならざるを得ない。こ
のため、やはり製造コストの高騰を招くことになる。
は、駆動に必要な配線をできるだけ単純化するというこ
とである。上述のように、行列状に配置された多数の電
子放出素子をそれぞれ独立して制御するためには、基板
上に縦横に巡った配線を施し、これら配線に対する電圧
を制御することにより、個々の素子からの電子放出を制
御できるようにしなければならない。ところが、従来の
電子放出素子に対してこのような配線を施すためには、
基板上にかなり複雑な立体配線層を形成する必要があ
り、製造プロセスはかなり複雑にならざるを得ない。こ
のため、やはり製造コストの高騰を招くことになる。
【0007】そこで本発明は、同一基板上に多数を配列
して用いるような場合にも、できるだけ全体構造を単純
化し、製造プロセスを簡単にすることができる電子放出
素子を提供することを目的とする。
して用いるような場合にも、できるだけ全体構造を単純
化し、製造プロセスを簡単にすることができる電子放出
素子を提供することを目的とする。
【0008】
(1) 本発明の第1の態様は、電子放出素子において、
下部電極層と上部電極層との間に絶縁層を挟んでなる三
層構造体を基板上に配置し、この三層構造体の側面部
に、通電により電子放出を行う機能をもった電子放出膜
を形成するようにしたものである。
下部電極層と上部電極層との間に絶縁層を挟んでなる三
層構造体を基板上に配置し、この三層構造体の側面部
に、通電により電子放出を行う機能をもった電子放出膜
を形成するようにしたものである。
【0009】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端
面、絶縁層の端面、上部電極層の端面がそれぞれ揃うよ
うに、三層構造体の側面部が基板に対して所定角をなす
平坦面を形成するようにしたものである。
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端
面、絶縁層の端面、上部電極層の端面がそれぞれ揃うよ
うに、三層構造体の側面部が基板に対して所定角をなす
平坦面を形成するようにしたものである。
【0010】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端部
上面が露出し、かつ、絶縁層の端部上面が露出するよう
に、三層構造体の側面部が三段階の階段状をなすように
したものである。
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端部
上面が露出し、かつ、絶縁層の端部上面が露出するよう
に、三層構造体の側面部が三段階の階段状をなすように
したものである。
【0011】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端部
上面が露出し、かつ、絶縁層の端面と上部電極層の端面
とが揃うように、三層構造体の側面部が二段階の階段状
をなすようにしたものである。
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端部
上面が露出し、かつ、絶縁層の端面と上部電極層の端面
とが揃うように、三層構造体の側面部が二段階の階段状
をなすようにしたものである。
【0012】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端面
と絶縁層の端面とが揃い、かつ、絶縁層の端部上面が露
出するように、三層構造体の側面部が二段階の階段状を
なすようにしたものである。
の態様に係る電子放出素子において、下部電極層の端面
と絶縁層の端面とが揃い、かつ、絶縁層の端部上面が露
出するように、三層構造体の側面部が二段階の階段状を
なすようにしたものである。
【0013】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る電子放出素子において、三層構造体
の一部もしくは全部の層の電子放出膜を形成する端面
が、基板に対して傾斜面をなすようにしたものである。
〜第5の態様に係る電子放出素子において、三層構造体
の一部もしくは全部の層の電子放出膜を形成する端面
が、基板に対して傾斜面をなすようにしたものである。
【0014】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る電子放出素子において、列方向に伸
びた下部電極層を行方向に複数配置するとともに、行方
向に伸びた上部電極層を列方向に複数配置することによ
り、基板上に行列状に配置された複数の区画を形成し、
下部電極層と上部電極層との交差部分において両電極層
間に絶縁層を挟んで三層構造体を構成し、各三層構造体
の側面部に電子放出膜を形成し、各区画ごとに独立した
電子放出膜を形成するようにしたものである。
〜第6の態様に係る電子放出素子において、列方向に伸
びた下部電極層を行方向に複数配置するとともに、行方
向に伸びた上部電極層を列方向に複数配置することによ
り、基板上に行列状に配置された複数の区画を形成し、
下部電極層と上部電極層との交差部分において両電極層
間に絶縁層を挟んで三層構造体を構成し、各三層構造体
の側面部に電子放出膜を形成し、各区画ごとに独立した
電子放出膜を形成するようにしたものである。
【0015】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第7の態様に係る電子放出素子を製造する方法におい
て、絶縁性の基板上に第1の準備層を形成し、この第1
の準備層をパターニングして下部電極層を形成する段階
と、基板および下部電極層上に絶縁性の中間層を形成
し、この中間層の上に第2の準備層を形成する段階と、
第2の準備層をパターニングして上部電極層を形成する
段階と、中間層をパターニングして絶縁層を形成する段
階と、下部電極層、絶縁層、上部電極層からなる三層構
造体の側面部に電子放出膜を形成する段階と、を行うよ
うにしたものである。
〜第7の態様に係る電子放出素子を製造する方法におい
て、絶縁性の基板上に第1の準備層を形成し、この第1
の準備層をパターニングして下部電極層を形成する段階
と、基板および下部電極層上に絶縁性の中間層を形成
し、この中間層の上に第2の準備層を形成する段階と、
第2の準備層をパターニングして上部電極層を形成する
段階と、中間層をパターニングして絶縁層を形成する段
階と、下部電極層、絶縁層、上部電極層からなる三層構
造体の側面部に電子放出膜を形成する段階と、を行うよ
うにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0017】§1. 従来の電子放出素子の構造および
動作原理 はじめに、従来の一般的な表面伝導型の電子放出素子の
構造および動作原理を説明しておく。図1は、従来の表
面伝導型の電子放出素子10および対向基板20の構造
を示す断面図である。この例では、電子放出素子10
は、ガラス基板11上に電極12,13を形成し、更に
その上に電子放出膜14を形成することにより構成され
ている。電子放出膜14は、カソード電極として機能す
ることになり、たとえば、SnO2,In2O3,Pb
Oなどの金属酸化物、Au,Agなどの金属、カーボン
その他各種半導体など、表面伝導型の電子放出現象が知
られている材料であればどのような材料で構成してもか
まわない。一方、対向基板20は、ガラス基板21上に
透明電極22および蛍光体層23を形成したものであ
る。透明電極22は、たとえばITOなどの材料で構成
され、アノード電極として機能することになる。
動作原理 はじめに、従来の一般的な表面伝導型の電子放出素子の
構造および動作原理を説明しておく。図1は、従来の表
面伝導型の電子放出素子10および対向基板20の構造
を示す断面図である。この例では、電子放出素子10
は、ガラス基板11上に電極12,13を形成し、更に
その上に電子放出膜14を形成することにより構成され
ている。電子放出膜14は、カソード電極として機能す
ることになり、たとえば、SnO2,In2O3,Pb
Oなどの金属酸化物、Au,Agなどの金属、カーボン
その他各種半導体など、表面伝導型の電子放出現象が知
られている材料であればどのような材料で構成してもか
まわない。一方、対向基板20は、ガラス基板21上に
透明電極22および蛍光体層23を形成したものであ
る。透明電極22は、たとえばITOなどの材料で構成
され、アノード電極として機能することになる。
【0018】図2は、図1に示す電子放出素子10にお
けるガラス基板11上に形成された構成要素の上面図で
あり、この図における切断線1−1による断面が図1に
示されていることになる。電極12および13が所定間
隔をおいて向き合っており、その間に電子放出膜14が
形成されている状態が明瞭に示されている。
けるガラス基板11上に形成された構成要素の上面図で
あり、この図における切断線1−1による断面が図1に
示されていることになる。電極12および13が所定間
隔をおいて向き合っており、その間に電子放出膜14が
形成されている状態が明瞭に示されている。
【0019】いま、図1に示すように、各部に配線を施
した場合に生じる現象について考えてみる。この配線に
よれば、電極13は接地され、電極12には電源31か
ら負の電圧が印加される。また、電子放出素子10と対
向基板20との間にも、電源32によってカソード/ア
ノード間電圧が印加されるが、この図1に示す状態で
は、スイッチ33が開いているため、電圧印加は行われ
ていない。さて、電極12,13によって、電子放出膜
14の両側に電圧が印加されると、電子放出膜14の膜
表面部分に、図に矢印で示したような電子放出が起こ
る。これが、表面伝導型の電子放出として知られている
現象である。
した場合に生じる現象について考えてみる。この配線に
よれば、電極13は接地され、電極12には電源31か
ら負の電圧が印加される。また、電子放出素子10と対
向基板20との間にも、電源32によってカソード/ア
ノード間電圧が印加されるが、この図1に示す状態で
は、スイッチ33が開いているため、電圧印加は行われ
ていない。さて、電極12,13によって、電子放出膜
14の両側に電圧が印加されると、電子放出膜14の膜
表面部分に、図に矢印で示したような電子放出が起こ
る。これが、表面伝導型の電子放出として知られている
現象である。
【0020】ここで、スイッチ33を閉じてカソード/
アノード間電圧を印加すれば、図3に示すように、電子
放出膜14の表面に放出された電子は、アノード側の対
向基板20へと飛翔することになり、このようなカソー
ドからアノードへと向かう電子の衝突により、蛍光体層
23が蛍光を発することになる。ここでは、説明の便宜
上、1画素分の構成要素のみを示したが、このような1
画素分の構成要素を縦横にマトリックス状に配列すれ
ば、画素を二次元平面上に並べたフラットパネルディス
プレイを実現することができる。なお、このようなフラ
ットパネルディスプレイでは、スイッチ33を閉じた状
態のままとし、各画素ごとに電源31からの印加電圧を
調節して、画素ごとの発光状態を制御するのが一般的で
ある。より具体的には、電子放出膜14に与える印加電
圧の値および印加時間を調節することにより、対向基板
20側への電子の飛翔量を制御することができる。
アノード間電圧を印加すれば、図3に示すように、電子
放出膜14の表面に放出された電子は、アノード側の対
向基板20へと飛翔することになり、このようなカソー
ドからアノードへと向かう電子の衝突により、蛍光体層
23が蛍光を発することになる。ここでは、説明の便宜
上、1画素分の構成要素のみを示したが、このような1
画素分の構成要素を縦横にマトリックス状に配列すれ
ば、画素を二次元平面上に並べたフラットパネルディス
プレイを実現することができる。なお、このようなフラ
ットパネルディスプレイでは、スイッチ33を閉じた状
態のままとし、各画素ごとに電源31からの印加電圧を
調節して、画素ごとの発光状態を制御するのが一般的で
ある。より具体的には、電子放出膜14に与える印加電
圧の値および印加時間を調節することにより、対向基板
20側への電子の飛翔量を制御することができる。
【0021】さて、このような電子放出素子10を利用
したフラットパネルディスプレイを製作する上での技術
的課題は、既に述べたように、個々の素子の特性均一化
と駆動用配線の単純化とである。素子ごとの特性のばら
つきは、主として寸法精度に依存する。図4は、この電
子放出素子10の主要部分の寸法を示した図である。一
般的なフラットパネルディスプレイの場合、ここに示す
各部の寸法は、たとえば、D1=15μm,D2=80
μm,D3=0.2μm,D4=0.5μmといった程
度の値になる(もちろん、これらの数値は一例として示
したものであり、具体的な数値は個々のディスプレイに
よってそれぞれ異なる)。これらの寸法のうち、特に素
子特性に影響を与える寸法は電極12,13間の間隔D
1である。この間隔D1は、電子放出膜14に加わる電
界強度を支配するものであり、間隔D1が変わると、電
子の放出量も変わってくることになる。そこで、表示特
性が全面にわたって均一なディスプレイを実現するため
には、ガラス基板11上に配列された個々の電子放出素
子についての寸法D1を均一にする必要がある。このた
め、実際の製造プロセスにおいては、たとえば、D1=
15μm±2μmといった所定の寸法精度が要求される
ことになり、高精度なパターニングプロセスが必要にな
る。これは製造コストを高騰させる要因となり、実用化
への大きな障害になる。特に、今後は、低電力駆動型の
ディスプレイの要望が益々高まってゆく傾向にあり、間
隔D1の絶対値は益々小さく設定せざるを得なくなり、
より高い寸法精度が要求されるようになると予想され
る。
したフラットパネルディスプレイを製作する上での技術
的課題は、既に述べたように、個々の素子の特性均一化
と駆動用配線の単純化とである。素子ごとの特性のばら
つきは、主として寸法精度に依存する。図4は、この電
子放出素子10の主要部分の寸法を示した図である。一
般的なフラットパネルディスプレイの場合、ここに示す
各部の寸法は、たとえば、D1=15μm,D2=80
μm,D3=0.2μm,D4=0.5μmといった程
度の値になる(もちろん、これらの数値は一例として示
したものであり、具体的な数値は個々のディスプレイに
よってそれぞれ異なる)。これらの寸法のうち、特に素
子特性に影響を与える寸法は電極12,13間の間隔D
1である。この間隔D1は、電子放出膜14に加わる電
界強度を支配するものであり、間隔D1が変わると、電
子の放出量も変わってくることになる。そこで、表示特
性が全面にわたって均一なディスプレイを実現するため
には、ガラス基板11上に配列された個々の電子放出素
子についての寸法D1を均一にする必要がある。このた
め、実際の製造プロセスにおいては、たとえば、D1=
15μm±2μmといった所定の寸法精度が要求される
ことになり、高精度なパターニングプロセスが必要にな
る。これは製造コストを高騰させる要因となり、実用化
への大きな障害になる。特に、今後は、低電力駆動型の
ディスプレイの要望が益々高まってゆく傾向にあり、間
隔D1の絶対値は益々小さく設定せざるを得なくなり、
より高い寸法精度が要求されるようになると予想され
る。
【0022】また、駆動用配線の単純化という課題も、
従来構造の電子放出素子では、解決することが困難な課
題である。図1および図3では、1画素分の電子放出素
子についての配線を示したが、ディスプレイに利用する
場合には、ガラス基板11上に縦横に配列された多数の
電子放出素子のそれぞれに対して独立した配線を施し、
各電子放出素子ごとに、電子放出膜14への印加電圧を
独立して制御できるようにしなければならない。ガラス
基板11にこのような配線を施すには、数多くのパター
ニングプロセスが必要となり、製造工程は複雑化せざる
を得ない。これも製造コストを高騰させる要因のひとつ
であり、実用化への障害となる。
従来構造の電子放出素子では、解決することが困難な課
題である。図1および図3では、1画素分の電子放出素
子についての配線を示したが、ディスプレイに利用する
場合には、ガラス基板11上に縦横に配列された多数の
電子放出素子のそれぞれに対して独立した配線を施し、
各電子放出素子ごとに、電子放出膜14への印加電圧を
独立して制御できるようにしなければならない。ガラス
基板11にこのような配線を施すには、数多くのパター
ニングプロセスが必要となり、製造工程は複雑化せざる
を得ない。これも製造コストを高騰させる要因のひとつ
であり、実用化への障害となる。
【0023】§2. 本発明の電子放出素子の構造およ
び動作原理 従来の構造では、電子放出膜14はガラス基板11に平
行な膜として形成されている。これは「基板上に薄膜を
形成する」という要望に応えるためのごく一般的な方法
である。これに対し、本発明の構造の特徴は、電子放出
膜14をガラス基板11に対して所定角をもって形成す
る(たとえば、垂直に形成する)という点にある。
び動作原理 従来の構造では、電子放出膜14はガラス基板11に平
行な膜として形成されている。これは「基板上に薄膜を
形成する」という要望に応えるためのごく一般的な方法
である。これに対し、本発明の構造の特徴は、電子放出
膜14をガラス基板11に対して所定角をもって形成す
る(たとえば、垂直に形成する)という点にある。
【0024】いま、基板(図5では、図示省略)上に、
図5(a) の斜視図に示すような三層構造体を用意する。
この三層構造体は、下部電極層52と上部電極層54と
の間に絶縁層53を挟んでなる構造体であり、いわゆる
「サンドイッチ構造」をしている。このような三層構造
体を用意してから、その側面部に通電により電子放出を
行う機能をもった電子放出膜55を形成すれば、図5
(b) の斜視図に示すような構造が得られる。このような
構造体は、電子放出素子50として機能することにな
る。すなわち、図3に示す従来の電子放出素子10と比
較すれば、下部電極層52が電極13としての機能を果
たし、上部電極層54が電極12としての機能を果た
し、電子放出膜55が電子放出膜14としての機能を果
たすことになる。また、絶縁層53は、電極12と電極
13との間の間隔精度を保つためのスペーサとしての役
割を果たしている。
図5(a) の斜視図に示すような三層構造体を用意する。
この三層構造体は、下部電極層52と上部電極層54と
の間に絶縁層53を挟んでなる構造体であり、いわゆる
「サンドイッチ構造」をしている。このような三層構造
体を用意してから、その側面部に通電により電子放出を
行う機能をもった電子放出膜55を形成すれば、図5
(b) の斜視図に示すような構造が得られる。このような
構造体は、電子放出素子50として機能することにな
る。すなわち、図3に示す従来の電子放出素子10と比
較すれば、下部電極層52が電極13としての機能を果
たし、上部電極層54が電極12としての機能を果た
し、電子放出膜55が電子放出膜14としての機能を果
たすことになる。また、絶縁層53は、電極12と電極
13との間の間隔精度を保つためのスペーサとしての役
割を果たしている。
【0025】なお、本願図面では、斜視図においても、
各構成要素に必要に応じてハッチングを施して示すこと
にする。このハッチングは断面を示すためのものではな
く、個々の構成要素を容易に識別できるようにするため
のものである。
各構成要素に必要に応じてハッチングを施して示すこと
にする。このハッチングは断面を示すためのものではな
く、個々の構成要素を容易に識別できるようにするため
のものである。
【0026】いま、このような構造をもった電子放出素
子50について、図6に示すように、各部に配線を施し
た場合に生じる現象について考えてみる。この配線によ
れば、下部電極層52は接地され、上部電極層54には
電源31から負の電圧が印加される。また、電子放出素
子50と対向基板20との間にも、電源32によってカ
ソード/アノード間電圧が印加されるが、この図6に示
す状態では、スイッチ33が開いているため、電圧印加
は行われていない。さて、下部電極層52および上部電
極層54によって、電子放出膜55の両側に電圧が印加
されると、電子放出膜55の膜表面部分に、図に矢印で
示したような電子放出が起こる。すなわち、表面伝導型
の電子放出現象が起こることになる。
子50について、図6に示すように、各部に配線を施し
た場合に生じる現象について考えてみる。この配線によ
れば、下部電極層52は接地され、上部電極層54には
電源31から負の電圧が印加される。また、電子放出素
子50と対向基板20との間にも、電源32によってカ
ソード/アノード間電圧が印加されるが、この図6に示
す状態では、スイッチ33が開いているため、電圧印加
は行われていない。さて、下部電極層52および上部電
極層54によって、電子放出膜55の両側に電圧が印加
されると、電子放出膜55の膜表面部分に、図に矢印で
示したような電子放出が起こる。すなわち、表面伝導型
の電子放出現象が起こることになる。
【0027】ここで、スイッチ33を閉じてカソード/
アノード間電圧を印加すれば、図7に示すように、電子
放出膜55の表面に放出された電子は、アノード側の対
向基板20へと飛翔することになり、このようなカソー
ドからアノードへと向かう電子の衝突により、蛍光体層
23が蛍光を発することになる。ここでも説明の便宜
上、1画素分の構成要素のみを示したが、このような1
画素分の構成要素を縦横にマトリックス状に配列すれ
ば、画素を二次元平面上に並べたフラットパネルディス
プレイを実現することができる。実際には、従来の電子
放出素子を用いたフラットパネルディスプレイと同様
に、スイッチ33を閉じた状態のままで、各画素ごとに
電源31からの印加電圧を調節して、画素ごとの発光状
態を制御することができる。
アノード間電圧を印加すれば、図7に示すように、電子
放出膜55の表面に放出された電子は、アノード側の対
向基板20へと飛翔することになり、このようなカソー
ドからアノードへと向かう電子の衝突により、蛍光体層
23が蛍光を発することになる。ここでも説明の便宜
上、1画素分の構成要素のみを示したが、このような1
画素分の構成要素を縦横にマトリックス状に配列すれ
ば、画素を二次元平面上に並べたフラットパネルディス
プレイを実現することができる。実際には、従来の電子
放出素子を用いたフラットパネルディスプレイと同様
に、スイッチ33を閉じた状態のままで、各画素ごとに
電源31からの印加電圧を調節して、画素ごとの発光状
態を制御することができる。
【0028】なお、ここに示す例では、図6に示すよう
に、上部電極層54側に負電圧を印加することにより、
電子放出膜55の表面では、上方から下方へ向かう電子
の流れが形成されるようにしているが、逆に、下部電極
層52側に負電圧を印加することにより、電子放出膜5
5の表面において、下方から上方へ向かう電子の流れが
形成されるようにしても、対向基板20側への電子放出
は支障なく行われる。したがって、下部電極層52と上
部電極層54との間の印加電圧の極性はどちらでもかま
わない。
に、上部電極層54側に負電圧を印加することにより、
電子放出膜55の表面では、上方から下方へ向かう電子
の流れが形成されるようにしているが、逆に、下部電極
層52側に負電圧を印加することにより、電子放出膜5
5の表面において、下方から上方へ向かう電子の流れが
形成されるようにしても、対向基板20側への電子放出
は支障なく行われる。したがって、下部電極層52と上
部電極層54との間の印加電圧の極性はどちらでもかま
わない。
【0029】図8は、この電子放出素子50の主要部分
の寸法を示した図である。ここで、絶縁層53の厚みD
1としては、実用上、D1=0.1μm〜1mm程度、
より好ましくは、1μm〜100μm程度に設定するの
がよい。また、下部電極層52および上部電極層54の
厚みD2,D3としては、実用上、D2,D3=0.0
1μm〜1mm程度、より好ましくは、1μm〜30μ
m程度に設定するのがよい。三層構造体の幅D4は、電
子放出の動作を考慮する上では任意でかまわないが、こ
の三層構造体自体は容量素子として作用するので、素子
自体の寄生容量値を低く抑えて応答速度を向上させるた
めにはできるだけ小さくするのが好ましく、実用上は、
D4=10μm〜100μm程度にするのが好ましい。
また、電子放出膜55の厚みD5としては、表面伝導型
の電子放出現象が生じる厚みにする必要があり、効率的
な電子放出を行わせるためには、できるだけ薄い方が望
ましい。実用上は、D5=0.01μm〜1μm程度に
設定するのが好ましい。
の寸法を示した図である。ここで、絶縁層53の厚みD
1としては、実用上、D1=0.1μm〜1mm程度、
より好ましくは、1μm〜100μm程度に設定するの
がよい。また、下部電極層52および上部電極層54の
厚みD2,D3としては、実用上、D2,D3=0.0
1μm〜1mm程度、より好ましくは、1μm〜30μ
m程度に設定するのがよい。三層構造体の幅D4は、電
子放出の動作を考慮する上では任意でかまわないが、こ
の三層構造体自体は容量素子として作用するので、素子
自体の寄生容量値を低く抑えて応答速度を向上させるた
めにはできるだけ小さくするのが好ましく、実用上は、
D4=10μm〜100μm程度にするのが好ましい。
また、電子放出膜55の厚みD5としては、表面伝導型
の電子放出現象が生じる厚みにする必要があり、効率的
な電子放出を行わせるためには、できるだけ薄い方が望
ましい。実用上は、D5=0.01μm〜1μm程度に
設定するのが好ましい。
【0030】さて、この図8に示す本発明の構造を、図
4に示す従来の構造と比較すると、従来構造における電
極12,13間の距離である寸法D1は、本発明におけ
る絶縁層53の厚みである寸法D1に対応することがわ
かる。すなわち、いずれの寸法D1も、電子放出膜に電
界を与えるための一対の電極間距離に対応するものであ
り、この寸法D1によって、電子放出膜に与えられる電
界強度が決定されることになる。そして、表示特性が全
面にわたって均一なディスプレイを実現するためには、
ガラス基板上に配列された個々の電子放出素子について
の寸法D1を均一にする必要があるということは、既に
述べたとおりである。ここで、寸法D1の精度に着目す
ると、図4に示す従来構造においては、基板面に平行な
平面方向の精度であるのに対し、図8に示す本発明の構
造においては、基板面に垂直な厚み方向の精度であるこ
とがわかる。すなわち、図4に示す従来構造を「横型構
造」と呼び、図8に示す本発明の構造を「縦型構造」と
呼ぶことにすれば、「横型構造」の場合、寸法D1の精
度を平面方向の精度として確保する必要があるのに対
し、「縦型構造」の場合、寸法D1の精度を厚み方向の
精度として確保すればよいということになる。
4に示す従来の構造と比較すると、従来構造における電
極12,13間の距離である寸法D1は、本発明におけ
る絶縁層53の厚みである寸法D1に対応することがわ
かる。すなわち、いずれの寸法D1も、電子放出膜に電
界を与えるための一対の電極間距離に対応するものであ
り、この寸法D1によって、電子放出膜に与えられる電
界強度が決定されることになる。そして、表示特性が全
面にわたって均一なディスプレイを実現するためには、
ガラス基板上に配列された個々の電子放出素子について
の寸法D1を均一にする必要があるということは、既に
述べたとおりである。ここで、寸法D1の精度に着目す
ると、図4に示す従来構造においては、基板面に平行な
平面方向の精度であるのに対し、図8に示す本発明の構
造においては、基板面に垂直な厚み方向の精度であるこ
とがわかる。すなわち、図4に示す従来構造を「横型構
造」と呼び、図8に示す本発明の構造を「縦型構造」と
呼ぶことにすれば、「横型構造」の場合、寸法D1の精
度を平面方向の精度として確保する必要があるのに対
し、「縦型構造」の場合、寸法D1の精度を厚み方向の
精度として確保すればよいということになる。
【0031】一般に、半導体プレーナプロセスなど、基
板上に層形成を行う製造プロセスでは、平面方向の寸法
精度を確保するよりも、厚み方向の寸法精度を確保する
方が容易である。別言すれば、図4に示すように、正確
な所定間隔D1をもった電極12,13を形成する工程
と、正確な所定厚みD1をもった絶縁層53を形成する
工程と、を比較すると、寸法値D1が同じ場合、前者よ
りも後者の方が工程は容易になる。特に、近年では、基
板上の成膜技術は非常に進歩しており、厚みに関して
は、かなりの精度で制御することが可能である。したが
って、本発明の構造をもった電子放出素子は、従来構造
の電子放出素子に比べて、製造プロセスが容易になり、
製造コストを低減させるというメリットが得られる。
板上に層形成を行う製造プロセスでは、平面方向の寸法
精度を確保するよりも、厚み方向の寸法精度を確保する
方が容易である。別言すれば、図4に示すように、正確
な所定間隔D1をもった電極12,13を形成する工程
と、正確な所定厚みD1をもった絶縁層53を形成する
工程と、を比較すると、寸法値D1が同じ場合、前者よ
りも後者の方が工程は容易になる。特に、近年では、基
板上の成膜技術は非常に進歩しており、厚みに関して
は、かなりの精度で制御することが可能である。したが
って、本発明の構造をもった電子放出素子は、従来構造
の電子放出素子に比べて、製造プロセスが容易になり、
製造コストを低減させるというメリットが得られる。
【0032】§3. 本発明の電子放出素子の別な実施
形態 図5(a) ,(b) に示した三層構造体では、下部電極層5
2の端面、絶縁層53の端面、上部電極層54の端面が
それぞれ揃っており、三層構造体の側面部が基板に対し
てほぼ垂直な平坦面を形成している。そして、この平坦
面に電子放出膜55が形成されており、電子放出膜55
の膜面は基板に対してほぼ垂直な状態になっている。
形態 図5(a) ,(b) に示した三層構造体では、下部電極層5
2の端面、絶縁層53の端面、上部電極層54の端面が
それぞれ揃っており、三層構造体の側面部が基板に対し
てほぼ垂直な平坦面を形成している。そして、この平坦
面に電子放出膜55が形成されており、電子放出膜55
の膜面は基板に対してほぼ垂直な状態になっている。
【0033】これに対して、図9に別な実施形態を示
す。この実施形態では、まず、図示されていない基板上
に、図9(a) に示すような三層構造体を用意する。この
三層構造体では、下部電極層62の端部上面が露出し、
かつ、絶縁層63の端部上面が露出するように、三層構
造体の側面部が三段階の階段状をなしている。このよう
な三層構造体の側面部に、図9(b) に示すように、電子
放出膜65を形成する。このような構造をもった電子放
出素子60では、電子放出膜65は、三層構造体の端部
の階段に沿った形状で形成されることになるが、下部電
極層62と上部電極層64との間の電界に基づいて、表
面導電型の電子放出現象が生じる点では、前述の実施形
態に係る電子放出素子50と同じである。
す。この実施形態では、まず、図示されていない基板上
に、図9(a) に示すような三層構造体を用意する。この
三層構造体では、下部電極層62の端部上面が露出し、
かつ、絶縁層63の端部上面が露出するように、三層構
造体の側面部が三段階の階段状をなしている。このよう
な三層構造体の側面部に、図9(b) に示すように、電子
放出膜65を形成する。このような構造をもった電子放
出素子60では、電子放出膜65は、三層構造体の端部
の階段に沿った形状で形成されることになるが、下部電
極層62と上部電極層64との間の電界に基づいて、表
面導電型の電子放出現象が生じる点では、前述の実施形
態に係る電子放出素子50と同じである。
【0034】図10(a) は、また別な実施形態に係る電
子放出素子70の斜視図である。この電子放出素子70
は、下部電極層72の端部上面が露出し、かつ、絶縁層
73の端面と上部電極層74の端面とが揃うように、側
面部が二段階の階段状をなす三層構造体を用意し、この
三層構造体の側面部に電子放出膜75を形成したもので
ある。一方、図10(b) は、更に別な実施形態に係る電
子放出素子80の斜視図である。この電子放出素子80
では、下部電極層82の端面と絶縁層83の端面とが揃
い、かつ、絶縁層83の端部上面が露出するように上部
電極層84が形成されており、三層構造体の側面部が二
段階の階段状をなしており、この側面部に電子放出膜8
5が形成されている。
子放出素子70の斜視図である。この電子放出素子70
は、下部電極層72の端部上面が露出し、かつ、絶縁層
73の端面と上部電極層74の端面とが揃うように、側
面部が二段階の階段状をなす三層構造体を用意し、この
三層構造体の側面部に電子放出膜75を形成したもので
ある。一方、図10(b) は、更に別な実施形態に係る電
子放出素子80の斜視図である。この電子放出素子80
では、下部電極層82の端面と絶縁層83の端面とが揃
い、かつ、絶縁層83の端部上面が露出するように上部
電極層84が形成されており、三層構造体の側面部が二
段階の階段状をなしており、この側面部に電子放出膜8
5が形成されている。
【0035】図10(c) 〜(e) は、更に別な実施形態に
係る電子放出素子70の断面図である。図10(c) は図
9(b) に示す素子60の変形例、図10(d) は図10
(a) に示す素子70の変形例、図10(e) は図10(b)
に示す素子80の変形例である。これらの各変形例で
は、各層の端面が基板に対して傾斜面をなしている。
係る電子放出素子70の断面図である。図10(c) は図
9(b) に示す素子60の変形例、図10(d) は図10
(a) に示す素子70の変形例、図10(e) は図10(b)
に示す素子80の変形例である。これらの各変形例で
は、各層の端面が基板に対して傾斜面をなしている。
【0036】このように、三層構造体の側面部は、必ず
しも平坦面にする必要はなく、階段状にしてもかまわな
い。また、各層の端面は基板に対して必ずしも垂直にす
る必要はなく、傾斜面にしてもかまわない。ただ、下部
電極層と上部電極層との間隔を、これらに挟持された絶
縁層の厚みにより確定させて高い寸法精度を確保すると
いう目的を達成する上では、図5に示した実施形態が最
も好ましい。
しも平坦面にする必要はなく、階段状にしてもかまわな
い。また、各層の端面は基板に対して必ずしも垂直にす
る必要はなく、傾斜面にしてもかまわない。ただ、下部
電極層と上部電極層との間隔を、これらに挟持された絶
縁層の厚みにより確定させて高い寸法精度を確保すると
いう目的を達成する上では、図5に示した実施形態が最
も好ましい。
【0037】§4. ディスプレイへ応用する実施形態 これまで、単一の電子放出素子についての構造を述べて
きたが、本発明の電子放出素子は、フラットパネルディ
スプレイへの応用に特に適している。この場合、基板上
に多数の電子放出素子を縦横に配置して用いることにな
る。以下、このような実施形態について述べることにす
る。
きたが、本発明の電子放出素子は、フラットパネルディ
スプレイへの応用に特に適している。この場合、基板上
に多数の電子放出素子を縦横に配置して用いることにな
る。以下、このような実施形態について述べることにす
る。
【0038】図11は、ガラス基板100上に4つの電
子放出素子200を形成した状態を示す斜視図である。
ディスプレイへ応用する場合、1つの電子放出素子が1
画素分の表示動作を行うことになるので、この図11に
示す例では、2×2の合計4画素分の表示が可能にな
る。もちろん、実際のディスプレイでは、より多数の電
子放出素子が配列されることになる。なお、図11の斜
視図において、各構成要素に施されているハッチング
は、前述したように、断面を示すためのものではなく、
個々の構成要素を容易に識別できるようにするためのも
のである。この図11に示す電子放出素子の構造は次の
とおりである。
子放出素子200を形成した状態を示す斜視図である。
ディスプレイへ応用する場合、1つの電子放出素子が1
画素分の表示動作を行うことになるので、この図11に
示す例では、2×2の合計4画素分の表示が可能にな
る。もちろん、実際のディスプレイでは、より多数の電
子放出素子が配列されることになる。なお、図11の斜
視図において、各構成要素に施されているハッチング
は、前述したように、断面を示すためのものではなく、
個々の構成要素を容易に識別できるようにするためのも
のである。この図11に示す電子放出素子の構造は次の
とおりである。
【0039】まず、ガラス基板100上に、列方向に伸
びた下部電極層110を行方向に複数(この例では2
本)配置する。一方、行方向に伸びた上部電極層130
を列方向に複数(この例では2本)配置する。このよう
に列方向に伸びた下部電極層110と行方向に伸びた上
部電極層130とにより、ガラス基板100上に行列状
に配置された複数の区画が形成されることになる(各電
極層を碁盤の黒線とすれば、この黒線で囲まれた各ます
が1つの区画を形成する)。ここで、下部電極層110
と上部電極層130との交差部分では、両電極層間に絶
縁層120が形成されている。すなわち、各交差部分に
は、下部電極層110,絶縁層120,上部電極層13
0という三層構造体が構成されていることになる。そし
て、各三層構造体の側面部には、それぞれ電子放出膜1
40が形成されており、個々の電子放出膜140は、各
区画ごとにそれぞれ独立している。
びた下部電極層110を行方向に複数(この例では2
本)配置する。一方、行方向に伸びた上部電極層130
を列方向に複数(この例では2本)配置する。このよう
に列方向に伸びた下部電極層110と行方向に伸びた上
部電極層130とにより、ガラス基板100上に行列状
に配置された複数の区画が形成されることになる(各電
極層を碁盤の黒線とすれば、この黒線で囲まれた各ます
が1つの区画を形成する)。ここで、下部電極層110
と上部電極層130との交差部分では、両電極層間に絶
縁層120が形成されている。すなわち、各交差部分に
は、下部電極層110,絶縁層120,上部電極層13
0という三層構造体が構成されていることになる。そし
て、各三層構造体の側面部には、それぞれ電子放出膜1
40が形成されており、個々の電子放出膜140は、各
区画ごとにそれぞれ独立している。
【0040】このような構成によれば、各区画ごとにそ
れぞれ独立した電子放出素子200が形成できる。な
お、この図11に示す構造は、三層構造体の側面部が平
坦面となっているものであるが、§3で述べたように、
この側面部を階段状にしてもかまわないし、傾斜面にし
てもかまわない。
れぞれ独立した電子放出素子200が形成できる。な
お、この図11に示す構造は、三層構造体の側面部が平
坦面となっているものであるが、§3で述べたように、
この側面部を階段状にしてもかまわないし、傾斜面にし
てもかまわない。
【0041】さて、ここで重要な点は、下部電極層11
0および上部電極層130は、それぞれガラス基板10
0上で縦横に伸びた配線層としても機能しうる点であ
る。前述したように、ディスプレイとして利用するため
には、マトリックス状に配列された個々の電子放出素子
に対して、それぞれ別個に電子放出を制御できるような
配線が必要になる。従来の「横型構造」の電子放出素子
の場合、このような配線のための層を別途用意する必要
があるため、基板上の構造は非常に複雑になる。これに
対して、本発明の「縦型構造」の電子放出素子の場合、
下部電極層110および上部電極層130が配線の機能
を果たすため、別途配線層を設ける必要はない。すなわ
ち、本発明に係る電子放出素子によれば、駆動に必要な
配線を単純化するという課題が達成できることになる。
0および上部電極層130は、それぞれガラス基板10
0上で縦横に伸びた配線層としても機能しうる点であ
る。前述したように、ディスプレイとして利用するため
には、マトリックス状に配列された個々の電子放出素子
に対して、それぞれ別個に電子放出を制御できるような
配線が必要になる。従来の「横型構造」の電子放出素子
の場合、このような配線のための層を別途用意する必要
があるため、基板上の構造は非常に複雑になる。これに
対して、本発明の「縦型構造」の電子放出素子の場合、
下部電極層110および上部電極層130が配線の機能
を果たすため、別途配線層を設ける必要はない。すなわ
ち、本発明に係る電子放出素子によれば、駆動に必要な
配線を単純化するという課題が達成できることになる。
【0042】図12は、本発明に係る電子放出素子の駆
動原理を説明するための図である(ハッチングは、図1
1の各構成要素との対応を示すためのものである)。こ
こでは、5行5列、合計25個の電子放出素子200が
形成された例が示されている。すなわち、列方向に伸び
た下部電極層110が行方向に5本配置されており、ま
た、行方向に伸びた上部電極層130が列方向に5本配
置されており、25個の区画が形成されている。各区画
には、それぞれ別個独立した電子放出素子200が形成
されており、各電子放出素子200からの電子放出は、
それぞれ独立して制御することができる。
動原理を説明するための図である(ハッチングは、図1
1の各構成要素との対応を示すためのものである)。こ
こでは、5行5列、合計25個の電子放出素子200が
形成された例が示されている。すなわち、列方向に伸び
た下部電極層110が行方向に5本配置されており、ま
た、行方向に伸びた上部電極層130が列方向に5本配
置されており、25個の区画が形成されている。各区画
には、それぞれ別個独立した電子放出素子200が形成
されており、各電子放出素子200からの電子放出は、
それぞれ独立して制御することができる。
【0043】このような制御を行うために、セレクタ1
50およびドライバ160が設けられている。セレクタ
150は、5本の下部電極層110のうちのいずれか1
本を選択して接地する機能を果たす。一方、ドライバ1
60は、5本の上部電極層130のそれぞれに、所定の
電圧信号を与える機能を有する。セレクタ150が、5
本の下部電極層110を順番に選択する動作を行えば、
5本の列を時分割して順次アクセスすることが可能にな
る。そして、ドライバ160から供給する信号により、
現在アクセス中の列に所属する電子放出素子200から
の電子放出が制御される。たとえば、図示のように、セ
レクタ150が第1列目を選択して接地した状態におい
て、ドライバ160から、第1行目の上部電極層130
に対して負の電圧供給を行えば、第1行第1列目の電子
放出素子については、図7に示す配線がなされたことに
なり、対向基板20への電子放出が起こることになる。
このような駆動方法は、いわゆる「単純マトリックス駆
動」と呼ばれている方法である。
50およびドライバ160が設けられている。セレクタ
150は、5本の下部電極層110のうちのいずれか1
本を選択して接地する機能を果たす。一方、ドライバ1
60は、5本の上部電極層130のそれぞれに、所定の
電圧信号を与える機能を有する。セレクタ150が、5
本の下部電極層110を順番に選択する動作を行えば、
5本の列を時分割して順次アクセスすることが可能にな
る。そして、ドライバ160から供給する信号により、
現在アクセス中の列に所属する電子放出素子200から
の電子放出が制御される。たとえば、図示のように、セ
レクタ150が第1列目を選択して接地した状態におい
て、ドライバ160から、第1行目の上部電極層130
に対して負の電圧供給を行えば、第1行第1列目の電子
放出素子については、図7に示す配線がなされたことに
なり、対向基板20への電子放出が起こることになる。
このような駆動方法は、いわゆる「単純マトリックス駆
動」と呼ばれている方法である。
【0044】このように、本発明によれば、下部電極層
110および上部電極層130をそのまま配線層として
利用することができるため、ディスプレイに応用する場
合にも構造は非常に単純になり、製造プロセスも単純化
され、製造コストの低減を図ることができるようにな
る。
110および上部電極層130をそのまま配線層として
利用することができるため、ディスプレイに応用する場
合にも構造は非常に単純になり、製造プロセスも単純化
され、製造コストの低減を図ることができるようにな
る。
【0045】§5. ディスプレイへ応用する場合の製
造工程 最後に、図11に示す構造を得るための製造工程の一例
を、図13〜図19に示す斜視図を参照しながら説明す
る。なお、これらの斜視図においても、図11に示す各
構成要素との対応関係を明らかにするためのハッチング
を施すことにする。
造工程 最後に、図11に示す構造を得るための製造工程の一例
を、図13〜図19に示す斜視図を参照しながら説明す
る。なお、これらの斜視図においても、図11に示す各
構成要素との対応関係を明らかにするためのハッチング
を施すことにする。
【0046】まず、図13に示すように、ガラス基板1
00(絶縁性の基板であれば何でもよい)上の全面に導
電性をもった第1の準備層115を、真空蒸着法やスパ
ッタ法など一般的な成膜方法を用いて形成する。続い
て、この第1の準備層115をパターニングして、図1
4に示すように、下部電極層110を形成する。この第
1の準備層115のパターニングには、一般的なフォト
リソグラフィおよびエッチングの手法を用いればよい。
もっとも、第1の準備層115としては、必ずしもその
時点で導電性をもった層を用いる必要はない。たとえ
ば、感光性をもった樹脂中に金属微粒子を分散させてな
る金属粒子分散型レジスト(いわゆる金属ペースト)を
ガラス基板100上に塗布して感光性のペースト層を形
成し、このペースト層を第1の準備層115とし、フォ
トリソグラフィの手法により、このペースト層を露光後
に現像してパターニングを行い、最後に焼成工程を行っ
て、ペースト層内の樹脂成分を除去すれば、導電性をも
った下部電極層110を得ることができる。なお、感光
性のペースト層は、感光性をもった樹脂と有機金属との
混合からなる有機金属混合レジストにより形成してもよ
い。
00(絶縁性の基板であれば何でもよい)上の全面に導
電性をもった第1の準備層115を、真空蒸着法やスパ
ッタ法など一般的な成膜方法を用いて形成する。続い
て、この第1の準備層115をパターニングして、図1
4に示すように、下部電極層110を形成する。この第
1の準備層115のパターニングには、一般的なフォト
リソグラフィおよびエッチングの手法を用いればよい。
もっとも、第1の準備層115としては、必ずしもその
時点で導電性をもった層を用いる必要はない。たとえ
ば、感光性をもった樹脂中に金属微粒子を分散させてな
る金属粒子分散型レジスト(いわゆる金属ペースト)を
ガラス基板100上に塗布して感光性のペースト層を形
成し、このペースト層を第1の準備層115とし、フォ
トリソグラフィの手法により、このペースト層を露光後
に現像してパターニングを行い、最後に焼成工程を行っ
て、ペースト層内の樹脂成分を除去すれば、導電性をも
った下部電極層110を得ることができる。なお、感光
性のペースト層は、感光性をもった樹脂と有機金属との
混合からなる有機金属混合レジストにより形成してもよ
い。
【0047】続いて、ガラス基板100および下部電極
層110上の全面に、図15に示すように、絶縁性の中
間層125を形成する。更に、図16に示すように、こ
の中間層125上に、第2の準備層135を形成する。
この第2の準備層135としては、第1の準備層115
と同様に、導電性の層を用いてもよいし、上述した感光
性のペースト層を用いてもよい。そして、第2の準備層
135に対するパターニングを行い(一般的なフォトリ
ソグラフィおよびエッチングの手法を用いればよい。ペ
ースト層を用いた場合は更に焼成を行う)、図17に示
すように、導電性をもった上部電極層130を形成す
る。
層110上の全面に、図15に示すように、絶縁性の中
間層125を形成する。更に、図16に示すように、こ
の中間層125上に、第2の準備層135を形成する。
この第2の準備層135としては、第1の準備層115
と同様に、導電性の層を用いてもよいし、上述した感光
性のペースト層を用いてもよい。そして、第2の準備層
135に対するパターニングを行い(一般的なフォトリ
ソグラフィおよびエッチングの手法を用いればよい。ペ
ースト層を用いた場合は更に焼成を行う)、図17に示
すように、導電性をもった上部電極層130を形成す
る。
【0048】次に、中間層125に対するパターニング
を行えば、図18に示すように、絶縁層120を形成す
ることができる。こうして、下部電極層110,絶縁層
120,上部電極層130からなる三層構造体が形成で
きる。そこで最後に、この三層構造体の側面部に電子放
出膜140を形成すれば、図19に示すように、本発明
に係る電子放出素子を得ることができる。この電子放出
膜140を形成する工程としては、たとえば、表面伝導
型の電子放出現象が起こる材料を有機溶媒に溶かした溶
剤を用意し、この溶剤を三層構造体の側面部に塗布乾燥
させるような方法を採ることができる。
を行えば、図18に示すように、絶縁層120を形成す
ることができる。こうして、下部電極層110,絶縁層
120,上部電極層130からなる三層構造体が形成で
きる。そこで最後に、この三層構造体の側面部に電子放
出膜140を形成すれば、図19に示すように、本発明
に係る電子放出素子を得ることができる。この電子放出
膜140を形成する工程としては、たとえば、表面伝導
型の電子放出現象が起こる材料を有機溶媒に溶かした溶
剤を用意し、この溶剤を三層構造体の側面部に塗布乾燥
させるような方法を採ることができる。
【0049】
<材質に関する実施例>図5に示す構造体の各部の材質
としては、次のような材料を用いるのがよい。
としては、次のような材料を用いるのがよい。
【0050】下部電極層52および上部電極層54:電
極として機能する導電性材料であれば、どのようなもの
でもよいが、耐電圧性、耐熱性、加工性、耐腐食性,比
抵抗性を考慮して適当な材料を選ぶのが好ましい。具体
的には、Al,Ni,Pd,Pb,Pt,W,Mo,C
r,Ti,Cu,Au,Agなどの金属材料を用いるの
が好ましい。
極として機能する導電性材料であれば、どのようなもの
でもよいが、耐電圧性、耐熱性、加工性、耐腐食性,比
抵抗性を考慮して適当な材料を選ぶのが好ましい。具体
的には、Al,Ni,Pd,Pb,Pt,W,Mo,C
r,Ti,Cu,Au,Agなどの金属材料を用いるの
が好ましい。
【0051】絶縁層53:特に、表面伝導性の低い材料
を用いるのが好ましく、具体的には、石英ガラス,Si
O2,Si3N4などを用いるのが好ましい。
を用いるのが好ましく、具体的には、石英ガラス,Si
O2,Si3N4などを用いるのが好ましい。
【0052】電子放出膜55:表面伝導型の電子放出現
象が知られている材料であればどのような材料で構成し
てもかまわない。SnO2,In2O3,PbOなどの
金属酸化物、Au,Agなどの金属、カーボンその他各
種半導体などが一般的に知られている材料である。この
他、たとえば、特公平6−87392号公報に開示され
ているように、微粒子を含む薄膜導電体膜に通電加熱を
行い、ジュール熱によりこの薄膜導電体膜を局所的に破
壊、変形もしくは変質させて、電気的に高抵抗な状態に
することにより、電子放出膜を形成することもできる。
あるいは同公報に開示されているようなガスデポジショ
ン法により電子放出膜を形成してもよい。
象が知られている材料であればどのような材料で構成し
てもかまわない。SnO2,In2O3,PbOなどの
金属酸化物、Au,Agなどの金属、カーボンその他各
種半導体などが一般的に知られている材料である。この
他、たとえば、特公平6−87392号公報に開示され
ているように、微粒子を含む薄膜導電体膜に通電加熱を
行い、ジュール熱によりこの薄膜導電体膜を局所的に破
壊、変形もしくは変質させて、電気的に高抵抗な状態に
することにより、電子放出膜を形成することもできる。
あるいは同公報に開示されているようなガスデポジショ
ン法により電子放出膜を形成してもよい。
【0053】<電子放出素子の製造方法に関する実施例
>厚み3mmの清浄な石英ガラス基板上に、スパッタ法
により膜厚3μmのCr層を堆積する(図13)。その
上に、レジスト剤(東京応化工業株式会社製「ORM8
5」)をスピンナにより回転塗布し、オーブンにて80
°Cで30分間放置し乾燥させる。空冷後、所望のパタ
ーンを露光し、レジストの現像、水洗を行い、オーブン
にて135°Cで30分間放置する。空冷後、Crエッ
チング液(東京応化工業株式会社製「MR−DS」)を
用いてCrを現像、水洗する。
>厚み3mmの清浄な石英ガラス基板上に、スパッタ法
により膜厚3μmのCr層を堆積する(図13)。その
上に、レジスト剤(東京応化工業株式会社製「ORM8
5」)をスピンナにより回転塗布し、オーブンにて80
°Cで30分間放置し乾燥させる。空冷後、所望のパタ
ーンを露光し、レジストの現像、水洗を行い、オーブン
にて135°Cで30分間放置する。空冷後、Crエッ
チング液(東京応化工業株式会社製「MR−DS」)を
用いてCrを現像、水洗する。
【0054】次に、120°Cに保持したレジスト剥離
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、下部電極層
110のパターニングが完了する(図14)。
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、下部電極層
110のパターニングが完了する(図14)。
【0055】続いて、スパッタ法により、膜厚20μm
のSiO2層を堆積し(図15)、その上に、スパッタ
法により、膜厚3μmのCr層を堆積する(図16)。
その上に、レジスト剤(東京応化工業株式会社製「OR
M85」)をスピンナにより回転塗布し、オーブンにて
80°Cで30分間放置し乾燥させる。空冷後、所望の
パターンを露光し、レジストの現像、水洗を行い、オー
ブンにて135°Cで30分間放置する。空冷後、Cr
エッチング液(東京応化工業株式会社製「MR−D
S」)を用いてCrを現像、水洗する。
のSiO2層を堆積し(図15)、その上に、スパッタ
法により、膜厚3μmのCr層を堆積する(図16)。
その上に、レジスト剤(東京応化工業株式会社製「OR
M85」)をスピンナにより回転塗布し、オーブンにて
80°Cで30分間放置し乾燥させる。空冷後、所望の
パターンを露光し、レジストの現像、水洗を行い、オー
ブンにて135°Cで30分間放置する。空冷後、Cr
エッチング液(東京応化工業株式会社製「MR−D
S」)を用いてCrを現像、水洗する。
【0056】次に、120°Cに保持したレジスト剥離
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、上部電極層
130のパターニングが完了する(図17)。
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、上部電極層
130のパターニングが完了する(図17)。
【0057】続いて、この上に、レジスト剤(東京応化
工業株式会社製「ORM85」)をスピンナにより回転
塗布し、オーブンにて80°Cで30分間放置し乾燥さ
せる。空冷後、所望のパターンを露光し、レジストの現
像、水洗を行い、オーブンにて135°Cで30分間放
置する。空冷後、室温に保った弗酸水溶液に10分間浸
し、中間層125に対するパターニングを行う。
工業株式会社製「ORM85」)をスピンナにより回転
塗布し、オーブンにて80°Cで30分間放置し乾燥さ
せる。空冷後、所望のパターンを露光し、レジストの現
像、水洗を行い、オーブンにて135°Cで30分間放
置する。空冷後、室温に保った弗酸水溶液に10分間浸
し、中間層125に対するパターニングを行う。
【0058】次に、120°Cに保持したレジスト剥離
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、絶縁層12
0のパターニングが完了する(図18)。
液(東京応化工業株式会社製「クリーンストップ」)中
に、基板を5分間放置し、室温のストリップリンス液に
1分間、室温のイソプロピルアルコールに1分間、それ
ぞれ浸すことにより、レジストの剥離を行う。この基板
を水洗し、後に乾燥させる。以上の工程で、絶縁層12
0のパターニングが完了する(図18)。
【0059】更に、有機パラジウム化合物を含む有機溶
媒(奥野製薬工業株式会社製「キャタペーストCC
P」)をスクリーン印刷法で所望の位置(三層構造体の
側面部)に印刷し、15分間放置し、側面部に薄膜を形
成する。その後、約200°Cで20分間焼成し、Pb
からなる微粒子を含む電子放出膜140を得る(図1
9)。
媒(奥野製薬工業株式会社製「キャタペーストCC
P」)をスクリーン印刷法で所望の位置(三層構造体の
側面部)に印刷し、15分間放置し、側面部に薄膜を形
成する。その後、約200°Cで20分間焼成し、Pb
からなる微粒子を含む電子放出膜140を得る(図1
9)。
【0060】<対向基板の製造方法に関する実施例>厚
み3mmの清浄な石英ガラス基板上に、スパッタ法によ
り膜厚1μmのITO層を堆積する。その上に、EB蒸
着法により膜厚20μmのZnO:Znからなる蛍光体
層を蒸着形成し、対向基板20を作製した。
み3mmの清浄な石英ガラス基板上に、スパッタ法によ
り膜厚1μmのITO層を堆積する。その上に、EB蒸
着法により膜厚20μmのZnO:Znからなる蛍光体
層を蒸着形成し、対向基板20を作製した。
【0061】<電子放出動作に関する実施例>10
−10Paに保った真空チャンバ中に、上述の実施例で
作製した電子放出素子と対向基板とを、3mmの間隔で
平行に保持し、対向基板と電子放出素子との間のカソー
ド/アノード電圧として5kVを印加した。また、電子
放出素子の動作電圧として、上部電極層を接地電位に保
ち、下部電極層に20Vを印加したところ、対向基板に
向かって電子放出が得られ、良好な発光特性が得られ
た。また、行列状に配した多数の電子放出素子を、単純
マトリックス駆動し、所定の画像情報に対応した信号を
与えたところ、対向基板上に画像形成がみられた。
−10Paに保った真空チャンバ中に、上述の実施例で
作製した電子放出素子と対向基板とを、3mmの間隔で
平行に保持し、対向基板と電子放出素子との間のカソー
ド/アノード電圧として5kVを印加した。また、電子
放出素子の動作電圧として、上部電極層を接地電位に保
ち、下部電極層に20Vを印加したところ、対向基板に
向かって電子放出が得られ、良好な発光特性が得られ
た。また、行列状に配した多数の電子放出素子を、単純
マトリックス駆動し、所定の画像情報に対応した信号を
与えたところ、対向基板上に画像形成がみられた。
【0062】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば縦型構造
により電子放出素子を構成したため、寸法精度を確保し
やすくなり、また、素子電極を配線としても利用するこ
とができるようになるので、同一基板上に多数を配列し
て用いるような場合にも、全体構造は単純化され、製造
プロセスを簡単にすることができる。
により電子放出素子を構成したため、寸法精度を確保し
やすくなり、また、素子電極を配線としても利用するこ
とができるようになるので、同一基板上に多数を配列し
て用いるような場合にも、全体構造は単純化され、製造
プロセスを簡単にすることができる。
【図1】従来の表面伝導型の電子放出素子10および対
向基板20の構造を示す断面図である。
向基板20の構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す電子放出素子10におけるガラス基
板11上に形成された構成要素の上面図であり、この図
における切断線1−1による断面が図1に示されてい
る。
板11上に形成された構成要素の上面図であり、この図
における切断線1−1による断面が図1に示されてい
る。
【図3】図1に示す電子放出素子10からの電子放出が
行われている状態を示す断面図である。
行われている状態を示す断面図である。
【図4】図1に示す電子放出素子10の主要部分の寸法
を示した図である。
を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る電子放出素子50の
構造を示す斜視図である。
構造を示す斜視図である。
【図6】図5に示す電子放出素子50に対する配線を示
す断面図である。
す断面図である。
【図7】図5に示す電子放出素子50からの電子放出が
行われている状態を示す断面図である。
行われている状態を示す断面図である。
【図8】図5に示す電子放出素子50の主要部分の寸法
を示した図である。
を示した図である。
【図9】本発明の別な実施形態に係る電子放出素子60
の構造を示す斜視図である。
の構造を示す斜視図である。
【図10】本発明の更に別な実施形態に係る電子放出素
子の構造を示す斜視図および断面図である。
子の構造を示す斜視図および断面図である。
【図11】ガラス基板100上に本発明の4つの電子放
出素子を形成した状態を示す斜視図である。
出素子を形成した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る電子放出素子の駆動原理を説明
するための平面図である。
するための平面図である。
【図13】図11に示す構造を得るための製造工程の第
1段階を示す斜視図である。
1段階を示す斜視図である。
【図14】図11に示す構造を得るための製造工程の第
2段階を示す斜視図である。
2段階を示す斜視図である。
【図15】図11に示す構造を得るための製造工程の第
3段階を示す斜視図である。
3段階を示す斜視図である。
【図16】図11に示す構造を得るための製造工程の第
4段階を示す斜視図である。
4段階を示す斜視図である。
【図17】図11に示す構造を得るための製造工程の第
5段階を示す斜視図である。
5段階を示す斜視図である。
【図18】図11に示す構造を得るための製造工程の第
6段階を示す斜視図である。
6段階を示す斜視図である。
【図19】図11に示す構造を得るための製造工程の最
終段階を示す斜視図である。
終段階を示す斜視図である。
10…電子放出素子 11…ガラス基板 12…電極 13…電極 14…電子放出膜 20…対向基板 21…ガラス基板 22…透明電極 23…蛍光体層 31…電源 32…電源 33…スイッチ 50…電子放出素子 51…ガラス基板 52…下部電極層 53…絶縁層 54…上部電極層 55…電子放出膜 60…電子放出素子 62…下部電極層 63…絶縁層 64…上部電極層 65…電子放出膜 70…電子放出素子 72…下部電極層 73…絶縁層 74…上部電極層 75…電子放出膜 80…電子放出素子 82…下部電極層 83…絶縁層 84…上部電極層 85…電子放出膜 100…ガラス基板 110…下部電極層 115…第1の準備層 120…絶縁層 125…中間層 130…上部電極層 135…第2の準備層 140…電子放出膜 150…セレクタ 160…ドライバ 200…電子放出素子 D1〜D5…各部の寸法
Claims (8)
- 【請求項1】 下部電極層と上部電極層との間に絶縁層
を挟んでなる三層構造体を基板上に配置し、この三層構
造体の側面部に、通電により電子放出を行う機能をもっ
た電子放出膜を形成したことを特徴とする電子放出素
子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、下部電極層の端面、絶縁層の端面、上部電極層の端
面がそれぞれ揃うように、三層構造体の側面部が基板に
対して所定角をなす平坦面を形成することを特徴とする
電子放出素子。 - 【請求項3】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、下部電極層の端部上面が露出し、かつ、絶縁層の端
部上面が露出するように、三層構造体の側面部が三段階
の階段状をなすことを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項4】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、下部電極層の端部上面が露出し、かつ、絶縁層の端
面と上部電極層の端面とが揃うように、三層構造体の側
面部が二段階の階段状をなすことを特徴とする電子放出
素子。 - 【請求項5】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、下部電極層の端面と絶縁層の端面とが揃い、かつ、
絶縁層の端部上面が露出するように、三層構造体の側面
部が二段階の階段状をなすことを特徴とする電子放出素
子。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子放
出素子において、三層構造体の一部もしくは全部の層の
電子放出膜を形成する端面が、基板に対して傾斜面をな
すことを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子放
出素子において、列方向に伸びた下部電極層を行方向に
複数配置するとともに、行方向に伸びた上部電極層を列
方向に複数配置することにより、基板上に行列状に配置
された複数の区画を形成し、下部電極層と上部電極層と
の交差部分において両電極層間に絶縁層を挟んで三層構
造体を構成し、各三層構造体の側面部に電子放出膜を形
成し、各区画ごとに独立した電子放出膜を形成したこと
を特徴とする電子放出素子。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電子放
出素子を製造する方法であって、 絶縁性の基板上に第1の準備層を形成し、この第1の準
備層をパターニングして下部電極層を形成する段階と、 前記基板および前記下部電極層上に絶縁性の中間層を形
成し、この中間層の上に第2の準備層を形成する段階
と、 前記第2の準備層をパターニングして上部電極層を形成
する段階と、 前記中間層をパターニングして絶縁層を形成する段階
と、 前記下部電極層、前記絶縁層、前記上部電極層からなる
三層構造体の側面部に電子放出膜を形成する段階と、 を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30650295A JPH09129121A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30650295A JPH09129121A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09129121A true JPH09129121A (ja) | 1997-05-16 |
Family
ID=17957803
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30650295A Pending JPH09129121A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09129121A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6986692B1 (en) | 1998-10-14 | 2006-01-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Production method of image-forming apparatus, and image-forming apparatus produced by the production method |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP30650295A patent/JPH09129121A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6986692B1 (en) | 1998-10-14 | 2006-01-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Production method of image-forming apparatus, and image-forming apparatus produced by the production method |
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