JPH0912954A - 磁気インキおよびこれを塗布してなる印刷物 - Google Patents

磁気インキおよびこれを塗布してなる印刷物

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JPH0912954A
JPH0912954A JP18838095A JP18838095A JPH0912954A JP H0912954 A JPH0912954 A JP H0912954A JP 18838095 A JP18838095 A JP 18838095A JP 18838095 A JP18838095 A JP 18838095A JP H0912954 A JPH0912954 A JP H0912954A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気インキ皮膜の磁気記録性能を低下させず
に、その磁気インキ皮膜の基材面への定着性を向上させ
る機能を有する磁気インキと、当該磁気インキを紙、合
成紙、合成フィルム等の基材面に直接コーティングし、
磁気記録部を形成してなる印刷物の提供。 【構成】 磁性体粉末、バインダ成分および有機溶剤を
主成分とする磁気インキであって、当該磁気インキ中
に、当該磁気インキの固形分100重量部に対し、0.
1〜5重量部の割合でポリビニルメチルエテール、ポリ
ビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル
等のポリビニルエーテル類、あるいはポリビニルピロリ
ドンまたはその変性体を配合してなる磁気インキ、およ
び当該磁気インキを、紙、合成紙、合成フィルム等の基
材面に直接コーティングし、当該基材面に、当該磁気イ
ンキ皮膜からなる磁気記録部を設けてなる印刷物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された磁気インキ
と、これを用いた磁気記録部を設けてなる印刷物に関
し、さらに詳しくは、ダイレクトコーティング用磁気イ
ンキに、ポリビニルエーテル類、あるいはポリビニルピ
ロリドン類を特定割合添加することで、磁気記録性能を
低下させることなく、磁気インキ皮膜の基材面への定着
性を向上させる磁気インキと、これを紙、合成紙、合成
フィルム等の基材面に直接コーティングし、磁気記録部
を形成してなる入場券、回数券、駐車券等のチケットシ
ート類、あるいは会員カード、IDカード等の磁気カー
ド類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、基材面の一部または全面に磁
気記録部を形成する技術は開発されており、特にシート
基材の裏面に磁気記録部を有したチケットや、カード基
材の表面にストライプ状の磁気記録部を設ける技術は広
く知られている。このような磁気記録部の形成方法に
は、例えば、真空蒸着方式、スパッタリング方式、気相
反応方式等があり、あるいはストライプ状の磁気記録部
ならば、磁気インキを媒体上に均一な厚さで塗布してな
る磁気テープを基材面に接着させる磁気テープ接着方式
や、磁気インキを予め塗布した転写媒体を用いて、これ
を基材面に転写させる磁性インキ転写方式等が一般的に
知られている。
【0003】しかしながら、これらの方式では、製造工
程が多く加工が複雑でコスト高になるという欠点があ
り、したがって、例えば、一回切り使用のチケット類等
は、もっと安価な方法が求められた。この要求に応える
ため、溶媒に磁性体粉末とバインダ成分とを分散させた
磁性インキを、直接基材面に塗布するダイレクトコーテ
ィング方式が一部で採用された。
【0004】ところが、このダイレクトコーティング方
式は、生産コストが低い反面、磁気インキのバインダ成
分が有機溶剤により膨潤し、乾燥したインキ皮膜に空隙
が生じてしまい、インキ皮膜の基材表面に対する接着性
が劣るという問題があった。これを解決するためには、
さらに接着層を付加して圧力処理を行なうといった二次
的な加工を行なう必要があり、これでは工程の煩雑さは
避けられなかった。あるいは磁気インキのバインダ成分
の割合を多くして接着性を得ようとすると、相対的に磁
性体粉末の割合が減少するため、十分な磁気記録性能が
確保できないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、このような問題に鑑み、ダイレクトコーティング方
式において、磁気インキ皮膜の磁気記録性能を低下させ
ずに、その磁気インキ皮膜の基材面への定着性を向上さ
せる機能を有する磁気インキと、当該磁気インキを紙、
合成紙、合成フィルム等の基材面に直接コーティング
し、磁気記録部を形成してなる印刷物の提供を目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題に鑑み、
鋭意研究した結果、本発明者は、ダイレクトコーティン
グ用の磁気インキに、粘着剤機能を有するポリビニル
類、すなわち、ポリビニルエーテル類、あるいはポリビ
ニルピロリドン類を特定割合配合させることにより、当
該磁気インキのバインダ成分の接着性を向上させ得るこ
とを見い出し、本発明を想到した。
【0007】すなわち、本発明は、磁性体粉末、バイン
ダ成分および有機溶剤を主成分とする磁気インキであっ
て、当該磁気インキ中に、当該磁気インキの固形分10
0重量部に対し、0.1〜5重量部の割合でポリビニル
メチルエテール、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニ
ルイソブチルエーテル等のポリビニルエーテル類、ある
いはポリビニルピロリドンまたはその変性体を配合して
なる磁気インキを提供する。
【0008】また、本発明は、前記磁気インキを、紙、
合成紙、合成フィルム等の基材面に直接コーティング
し、当該基材面に、当該磁気インキ皮膜からなる磁気記
録部を設けてなる印刷物を提供する。
【0009】本発明における磁気インキは、従来のダイ
レクトコーティング用磁気インキを母体とするものであ
り、すなわち、その組成は、磁性体粉末、バインダ成分
および有機溶剤を主体とする。例えば、Fe3O4、γ−
Fe2O3、CrO2、Fe−Co、Cr−Co、Ni−Co、Mn
Al、あるいはバリウムフェライト、ストロンチウムフ
ェライト等の磁性体粉末、また、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂、
塩化ビニル/プロピオン酸共重合体樹脂、ポリオレフィ
ン系共重合体、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂あるいはセルロース系樹脂、
ゴム系樹脂等のバインダ成分、さらに、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン、アルコール類等の有機溶剤
からなるものである。なお、必要に応じて、可塑剤、界
面活性剤、安定剤等の添加物を混合するものである。
【0010】そして、本発明においては、上記のような
組成からなる磁気インキに、特定割合の粘着剤機能を有
するポリビニルエーテル類、あるいはポリビニルピロリ
ドン類を配合させることを特徴とするものである。メカ
ニズムは明確に判明していないが、このようなポリビニ
ル類は、それ自体が接着力を有すると共に、磁気インキ
のバインダ成分の接着力を著しく向上させる作用を有す
ることは確かで、とりわけ、ポリビニルメチルエテー
ル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチル
エーテル、あるいは、ポリビニルピロリドンまたはその
変性体は、少量で接着力向上に効果があることが確認さ
れた。そして、その最も効果的な配合割合は、有機溶剤
成分を除いた当該磁気インキの固形分100重量部に対
し、当該ポリビニル類を0.1〜5重量部、好ましくは
0.5〜4重量部、さらに好ましくは1〜3重量部程度
であるのが好適であると判明されている。
【0011】このように調製された磁性インキは、グラ
ビア方式、エアナイフ方式、ロール方式、ナイフエッジ
方式等の公知のコーティング技術により、紙、合成紙、
合成フィルム等の基材面に塗布される。なお、この時、
磁気記録性能を維持するためには15〜65g/m2程
度の塗布量が必要であり、また、その膜厚は5〜60μ
m程度がよく、好ましくは10〜30μm、さらに好ま
しくは15〜25μm程度がよい。
【0012】
【作用】粘着剤機能を有するポリビニルエーテル類、あ
るいはポリビニルピロリドン類を、磁性体粉末、バイン
ダ成分および有機溶剤を主成分とする磁気インキに特定
割合配合することにより、当該ポリビニル類は、そのバ
インダ成分の接着力を向上させるため、そのアンカー効
果により、紙、合成紙、合成フィルム等の基材面に形成
された磁気インキ皮膜の当該基材面への定着性を著しく
向上させる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係わる磁気インキと、これを
塗布してなる磁気記録部を有した印刷物について、好適
な実施例に基づき、さらに詳述するが、本発明は、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、各実施例に
おいて、特に言及しない限り「部」とは重量部をいう。
【0014】磁性体粉末、バインダ成分、有機溶剤等か
らなる磁気インキ組成に、粘着剤機能を有するポリビニ
ル類を添加してなる、本発明に係わる磁気インキ組成物
の実施例を以下に示す。
【0015】 (実施例1) γ−Fe2O3(戸田工業OX8370) 25部 ポリビニルブチラール(積水BL−S) 8部 フタル酸ジオクチル 2部 レシチン 3部 トルエン 35部 メチルエチルケトン 55部 ポリビニルエチルエーテル 0.5部
【0016】 (実施例2) γ−Fe2O3(戸田工業OX8370) 35部 アクリル樹脂(東レコータックスLK−761) 8部 セバシン酸ジオクチル 2部 キシレン 32部 トルエン 20部 メチルエチルケトン 65部 分散剤(花王ホモゲノールL−95) 3部 ポリビニルメチルエーテル 0.2部 ポリビニルイソブチルエーテル 1.8部
【0017】 (実施例3) γ−Fe2O3(戸田工業OX8370) 25部 ポリビニルブチラール(積水BL−S) 8部 フタル酸ジオクチル 2部 レシチン 3部 トルエン 35部 メチルエチルケトン 55部 ポリビニルピロリドン 1部
【0018】(比較例1)実施例1記載の組成物におい
て、ポリビニルエチルエーテルを添加せず、その他は実
施例1と同一とした。
【0019】(比較例2)実施例2記載の組成物におい
て、ポリビニルメチルエーテルおよびポリビニルイソブ
チルエーテルを添加せず、その他は実施例2と同一とし
た。
【0020】(比較例3)実施例3記載の組成物におい
て、ポリビニルピロリドンを添加せず、その他は実施例
3と同一とした。
【0021】(比較例4)実施例1記載の組成物におい
て、ポリビニルエチルエーテルを添加せず、さらに、ポ
リビニルブチラール8部を16部に、フタル酸ジオクチ
ル2部を4部に、それぞれ変更し、その他は実施例1と
同一とした。
【0022】(比較例5)実施例2記載の組成物におい
て、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルイソブチル
エーテルを添加せず、さらに、アクリル樹脂8部を16
部に、セバシン酸ジオクチル2部を4部に、それぞれ変
更し、その他は実施例2と同一とした。
【0023】(比較例6)実施例3記載の組成物におい
て、ポリビニルピロリドンを添加せず、さらに、ポリビ
ニルブチラール8部を16部に、フタル酸ジオクチル2
部を4部に、それぞれ変更し、その他は実施例3と同一
とした。
【0024】各実施例、比較例の磁気インキを、ボール
ミルを用いて24時間磁性体粉末の分散を行い、平均粒
径10μm以下の磁気インキを調製した。そして、調製
された磁気インキは、グラビアコーティング法により、
上質紙、合成紙(ポリスチレン)、合成フィルム(ポリ
塩化ビニル)の各基材面に、25g/m2の塗布量で、
膜厚は15μmの磁気インキ皮膜を各々形成し、各サン
プルを得た。
【0025】磁気インキ皮膜が形成された各サンプルに
ついて、下記の各比較テスト方法に基づき、その磁気イ
ンキ皮膜の各基材面への定着性および磁気記録性能の相
対比較テストを行なった。得られた定着性の良否および
磁気記録性能における角形比値の結果を表1に示す。
【0026】(定着性比較テスト方法)各サンプルの磁
気インキ皮膜部に、市販の粘着テープ(スコッチメンデ
ィングテープ810−3−12)を貼付し、その上に重
量1kgのローラーを2往復転がして荷重を付与した
後、1分後に所定の剥離速度(1cm/sec)で貼付
粘着テープを180°剥離する。そして、そのテープに
転移した磁気インキ皮膜の量により定着性の良否を判断
する。
【0027】(磁気記録性能比較テスト方法)各サンプ
ルの磁気インキ皮膜部の磁気記録性能(角型比)を、振
動試料型磁力計(VSM−P7型 東英工業社製)を用
いて測定した。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果から分かるように、実施例1〜
3で得た磁気インキをコーティングしてなるサンプル
は、何れにおいてもポリビニル類を添加しなかった比較
例1〜3の磁気インキをコーティングしたサンプルより
も定着性が優るものであった。また、バインダ成分を増
量した比較例4〜6で得たサンプルは、実施例1〜3で
得たサンプルとほぼ同等の定着性を呈するものであっ
た。しかしながら、その磁気記録性能(角型比)につい
ては、実施例1〜3で得たサンプルは、何ら問題ないの
に対し、比較例4〜6で得たサンプルは、磁気記録性能
はまったく劣るものであった。
【0030】次に、本発明の磁気インキを基材面に塗布
してなる印刷物について詳述する。実施例として、定型
のプラスティックカード基材面に当該磁気インキをスト
ライプ状にコーティングしてなる磁気IDカードを紹介
する。本実施例の磁気会員カード1は、図1およびその
断面図の図2に示すように、グラビア方式にて、ストラ
イプ状の磁気インキ皮膜3を塩化ビニル基材2面に直接
コーティングして磁気記録部4を施すと共に、ノンイン
パクトプリンタにて所定の印刷部5が施され、さらに従
業員の顔写真6もプリントされてなるものである。この
磁気カードの製造方法によれば、従来のように磁気テー
プを貼付するといった工程がなく、通常の印刷装置にて
容易に磁気記録部が形成できる。
【0031】このように、本発明の磁気インキ皮膜が形
成された紙、合成紙、合成フィルムは、所定の加工が施
され、磁気記録部を形成してなる入場券、回数券、駐車
券等のチケット類、あるいは会員カード、IDカード等
のカード類として好適に実用できるものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したところで明らかなように、
本発明の磁気インキは、粘着剤機能を有するポリビニル
類を、ダイレクトコーティング用磁気インキに特定割合
添加したことにより、当該磁気インキのバインダ成分の
接着性を向上させ、その結果、紙、合成紙、合成フィル
ム等の基材面に形成された磁気インキ皮膜の当該基材面
への定着性が著しく向上される。したがって、従来のよ
うな定着性向上のため、さらに接着層を付加し、圧力処
理を行なうといった2次的な加工を行なう必要はなく、
工程の煩雑さが避けられる。あるいはバインダ成分の割
合を多くして接着性を得る必要もなく、相対的に磁性体
粉末の割合を減少させることがないため、磁気記録性能
を損なうことのない磁気インキ皮膜を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である磁気IDカードの概略
的平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【符号の説明】 1 磁気IDカード 2 塩化ビニル基材 3 磁気インキ皮膜 4 磁気記録部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体粉末、バインダ成分および有機溶
    剤を主成分とする磁気インキであって、当該磁気インキ
    中に、当該磁気インキの固形成分100重量部に対し、
    0.1〜5重量部の割合のポリビニルエーテル類、ある
    いはポリビニルピロリドン類を含有してなる磁気イン
    キ。
  2. 【請求項2】 前記ポリビニルエーテル類が、ポリビニ
    ルメチルエテール、ポリビニルエチルエーテル、ポリビ
    ニルイソブチルエーテルまたはこれらの混合物から選択
    されたものである請求項1記載の磁気インキ。
  3. 【請求項3】 前記ポリビニルピロリドン類が、ポリビ
    ニルピロリドンまたはその変性体から選択されたもので
    ある請求項1記載の磁気インキ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の磁気イン
    キを、紙、合成紙、合成フィルム等の基材表面に直接コ
    ーティングし、当該基材面に当該磁気インキ皮膜からな
    る磁気記録部を設けてなる印刷物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005339491A (ja) * 2004-04-26 2005-12-08 Toppan Forms Co Ltd 非接触型データ受送信体及びその製造方法並びに製造装置
US8020772B2 (en) 2004-12-20 2011-09-20 Toppan Forms Co., Ltd. Noncontact data receiver/transmiter
US8042742B2 (en) 2004-10-13 2011-10-25 Toppan Forms Co., Ltd. Noncontact IC label and method and apparatus for manufacturing the same

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