JPH09136377A - 抗菌・防カビ性に優れた塗装金属板及びその製造方法 - Google Patents

抗菌・防カビ性に優れた塗装金属板及びその製造方法

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JPH09136377A
JPH09136377A JP32371195A JP32371195A JPH09136377A JP H09136377 A JPH09136377 A JP H09136377A JP 32371195 A JP32371195 A JP 32371195A JP 32371195 A JP32371195 A JP 32371195A JP H09136377 A JPH09136377 A JP H09136377A
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JP
Japan
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antibacterial
metal plate
weight
atom
base material
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JP32371195A
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Hirokazu Yano
矢野  宏和
Yoshikatsu Udagawa
佳克 宇田川
Tetsuo Sakai
哲男 坂井
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性,防カビ性の双方に優れた塗装金属板
を得る。 【解決手段】 この塗装金属板は、金属板表面から50
Åまでの深さにある表層部に含まれるFe,Ni,C
r,Si,Cu,Zn,Pbの間に式(1)で定義され
るX値が0.02以上の金属板を素地とし、該素地の上
に素地露出面積が20〜80%残るように形成された塗
膜をもち、該塗膜が塗料固形分100重量部当り0.1
〜50重量部の抗菌・防カビ剤を含んでいる。抗菌・防
カビ剤を添加した塗料を、素地露出面積が20〜80%
残るように金属板に塗装し、硬化させることにより製造
される。 X=Y原子%/(Y原子%+Fe原子%+Ni原子% +Cr原子%+Si原子%) ・・・・(1) (ただし、YはCu,Zn及びPbの1種又は2種以
上)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細菌の発生が好ましく
ない場所に使用される建材,機器,器物等の材料として
使用される抗菌・防カビ性に優れた塗装金属板及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の気密化に伴った屋内の換気不良に
起因して、壁,備品等のカビや雑菌が発生・繁殖する問
題が顕在化している。特に病院や食品工場等において
は、カビや雑菌の発生を抑制することが重要である。そ
こで、塗装金属板でできた壁,備品等にあっては、抗菌
・防カビ材を添加した熱硬化型塗料を金属板に焼付け塗
装したものを使用し、カビ,雑菌等の発生を防止してい
る。抗菌・防カビ性塗装金属板を製造する際に使用する
塗料としては、抗菌・防カビ性の薬剤を塗料固形分10
0重量部当り0.1〜50重量部添加した塗料が使用さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗装金属板に抗菌・防
カビ性を付与する薬剤には、主として有機系の抗菌・防
カビ材が使用されている。しかし、有機系の薬剤は、防
カビ作用に優れているものの、十分な抗菌効果が期待で
きない。そのため、従来の塗装金属板は、抗菌・防カビ
両方の効果が要求される用途では、性能が十分でない場
合があった。本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、抗菌性のある金属板を素地とし、
その上に素地が露出するように防カビ性のある塗膜を形
成することにより、抗菌・防カビ性に優れた塗装金属板
を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の塗装金属板は、
その目的を達成するため、金属板表面から50Åまでの
深さにある表層部に含まれるFe,Ni,Cr,Si,
Cu,Zn,Pbの間に式(1)で定義されるX値が
0.02以上の関係が成立している金属板を素地とし、
該素地の上に素地露出面積が20〜80%残るように形
成された塗膜をもち、該塗膜が塗料固形分100重量部
当り0.1〜50重量部の抗菌・防カビ剤を含んでいる
ことを特徴とする。なお、式(1)の表面濃度は、XP
S(X線光電子分光分析)によって測定できる。 X=Y原子%/(Y原子%+Fe原子%+Ni原子% +Cr原子%+Si原子%) ・・・・(1) (ただし、YはCu,Zn及びPbの1種又は2種以
上)
【0005】この塗装金属板は、少なくとも表層部がC
u,Zn及びPbの1種又は2種以上の抗菌性元素を含
む金属板上に、塗料固形分100重量部当り0.1〜5
0重量部の抗菌・防カビ剤を添加した塗料を、素地露出
面積が20〜80%残るように塗装し、硬化させること
により製造される。抗菌性を呈する金属板としては、C
u系めっき鋼板,Cu含有ステンレス鋼板,Znめっき
鋼板,Pbめっき鋼板等がある。これらの金属板は、そ
の表面にCu,Zn,Pb等の抗菌性のある元素が存在
する。特にCuを含むステンレス鋼にあっては、抗菌性
に優れている他に、他の鋼板に比較して耐食性も優れて
いるため、高湿雰囲気等の錆が発生し易い環境下でも鋼
素地露出部に錆の発生がなく、良好な外観を維持するこ
とができる。
【0006】
【作用】Cu,Zn,Pb等の重金属は、イオン化した
金属が細菌細胞の呼吸,代謝酵素中のチオール基と効率
よく反応し不活性化することによって、非常に優れた抗
菌性を示すと考えられている。しかし、重金属の抗菌性
に関しては、抗菌性ゼオライトのように金属を担持させ
た抗菌剤自体について主として研究されてきたものであ
り、めっき鋼板等の塗装原板やステンレス鋼に含まれる
Cu,Zn,Pb等については注目されていなかった。
Cu含有ステンレス鋼板やめっき鋼板が抗菌性を示す機
構は、次のように推察される。すなわち、細菌等が繁殖
し易い湿潤環境下では、ステンレス鋼板又はめっき鋼板
の表面にある僅かな水分で微量のCu,Zn,Pb等の
重金属がイオン化する。これら重金属は、抗菌活性が強
いため、微量でも表面近傍に存在する細菌細胞中の呼吸
や代謝系酵素と効果的に反応し死滅させる。
【0007】めっき鋼板では、鋼素地表面のほぼ全面が
このような重金属で覆われているため、組成に拘らず抗
菌性を呈する。ステンレス鋼板では、Cu以外にもC
r,Fe,Ni,Si等の元素が存在する。そのため、
抗菌効果は、pH,水分中の塩濃度等の使用環境、換言
すればCuのイオン化し易さにもよるが、表面のX値が
0.02以上になると効果が現れ始め、0.05以上で
ほとんどの鋼種が抗菌性を発揮するようになる。抗菌性
元素に富む表層部は、素地表面から少なくとも50Åの
厚みをもつことが好ましい。50Åに満たない厚みで
は、表層部の抗菌性元素が短期間に消費され、抗菌性を
安定して持続させることができない。しかし、Cu含有
ステンレス鋼板やめっき鋼板は、抗菌性があるものの、
防カビ性がない。防カビ性は、有機系抗菌・防カビ剤を
添加した塗料を塗装することによって付与できるが、有
機系抗菌・防カビ剤は防カビ性に優れているものの抗菌
性が不十分である。そこで、抗菌・防カビ剤を0.1〜
50重量部添加した塗料を、素地露出面が20〜80
%,好ましくは35〜65%残るように塗装し、硬化さ
せることにより、塗装面で防カビ性を、素地露出面で抗
菌性を担うことが可能となる。その結果、抗菌性,防カ
ビ性の双方に優れた塗装金属板が得られる。
【0008】有機系の抗菌・防カビ剤としては、塗料中
に分散でき、塗料焼付け時に蒸発・分解等を起こさない
ものである限り、その種類に制約を受けるものではな
い。たとえば、チアゾール系,イミダゾール系,チアゾ
リン系,有機窒素硫黄系,有機窒素系等の薬剤があり、
具体的には2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾー
ル,2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン,ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛,2−メルカプト
ベンズイミダゾール等が挙げられる。この抗菌・防カビ
剤を、塗料中の固形分100重量部に対し0.1〜50
重量部の割合で添加する。抗菌・防カビ剤の添加量が
0.1重量部未満では、濃度が低過ぎ、抗菌・防カビ剤
の効果が現れにくい。逆に50重量部を超える添加量で
は、塗膜性能が著しく劣化し、コストも高くなる。抗菌
・防カビ剤が配合される塗料としては、特にその種類が
制約されるものではないが、アクリル系,ポリエステル
系,アルキッド系等が使用される。
【0009】抗菌・防カビ剤を添加した塗料を、素地露
出面積が20〜80%となるように素地表面に塗布す
る。塗布方法としては、スプレー法,静電霧化法,ロー
ルコート法,グラビアコーティング,ブレードコーティ
ング等が採用される、なかでも、静電霧化法又はスプレ
ー法等で、微細な島状に塗料を塗布することが望まし
い。塗膜の硬化法も、特に制約されるものではなく、一
般に使用されている熱硬化方式を採用することができ
る。素地露出面が20%未満になると防カビ効果のみが
顕著になり、80%を超えると抗菌効果のみが顕著にな
り、抗菌性,防カビ性の両性能を満足させることが困難
になる。この点、素地露出面を20〜80%に調整する
と、抗菌性,防カビ性の何れにも優れた効果が発揮され
る。なかでも、35〜65%の素地露出面で、非常に優
れた性能バランスを示す。また、ステンレス鋼素地の金
属外観が要求されるような場合、クリアー塗装を施すこ
とが好ましい。
【0010】
【実施例】板厚0.6mmの鋼板に片面当りの目付け量
60g/m2 で溶融亜鉛めっきを施した溶融亜鉛めっき
鋼板,板厚0.6mmの鋼板に片面当りの目付け量20
g/m2 で電気亜鉛めっきを施した電気亜鉛めっき鋼
板,及びX値を変えた数種のステンレス鋼板を用意し
た。表1は、使用したステンレス鋼の組成を示す。
【0011】
【0012】各鋼板に塗布型クロメート処理を施し、添
加量を変えて抗菌剤を添加したポリエステル系の熱硬化
型塗料を、吹付け圧力,吹付け距離等を変更しながらス
プレー方式で塗装し、加熱・硬化して、素地の露出面積
が異なる塗装鋼板を作製した。鋼板表面をマイクロスコ
ープで100倍に拡大した写真を基にして、得られた塗
装鋼板の素地露出面積を算出した。各塗装鋼板の抗菌性
及び防カビ性を次のように試験した。
【0013】抗菌性試験:Escherichia c
oli IFO3301(大腸菌),Staphylo
coccus aureus IFO12732(黄色
ブドウ球菌)それぞれについて、普通ブイヨン培地で3
5℃,16〜20時間振盪培養した菌の培養液を滅菌リ
ン酸緩衝液で20,000倍に希釈した菌液を調整し
た。菌液1mlを試験片表面に滴下し、25℃で保存し
た。保存24時間後に、試験片をSCDLP培地(レシ
チン及びポリソルベート80を加えたソイビンカゼイン
・ダイジェスト液状培地)で洗い出し、この液について
標準寒天培地を用いた混釈平板培養法(35℃,2日間
培養)により生菌数をカウントした。生菌数の個数か
ら、次式に従って滅菌率を算出した。そして、生菌が検
出されなかったものを◎,滅菌率100〜95%のもの
を○,滅菌率94〜60%のものを△,滅菌率60%未
満のものを×として評価した。 滅菌率(%)={(測定開始時の生菌数−24時間後の
生菌数)/測定開始時の生菌数}×100
【0014】カビ抵抗性試験:試験片のカビ抵抗性を、
JIS Z2911(1992)の一般工業製品の試験
に準じて試験し、カビの発育状況を表2の基準で評価し
た。ただし、カビの発育を促進させるため、JIS Z
2911(1992)で用いる胞子浮遊液にブドウ糖ペ
プトン培地を通常使用濃度の1/10となるように添加
した胞子浮遊液を使用した。
【0015】
【0016】試験結果を表3に示すように、本発明に従
って塗装された試験片は、何れも抗菌性及び防カビ性の
双方に優れていることが判る。これに対し、素地露出面
積の少ない試験番号1,8,12では抗菌性に劣り、素
地露出面積が大きすぎる試験番号5,10,18では防
カビ性に劣っていた。また、X値が0.02未満では、
表層部のCu含有量が不足することから抗菌性が劣って
いた。
【0017】
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、抗菌性のある金属板を素地に使用し、その上に素地
露出面積が20〜80%の割合で残るように抗菌・防カ
ビ剤を添加した塗膜を形成している。これによって、抗
菌性及び防カビ性の双方に優れた塗装金属板が得られ、
抗菌・防カビ性が要求される建材,家具調度品等に適し
た素材として使用される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板表面から50Åまでの深さにある
    表層部に含まれるFe,Ni,Cr,Si,Cu,Z
    n,Pbの間に式(1)で定義されるX値が0.02以
    上の関係が成立している金属板を素地とし、該素地の上
    に素地露出面積が20〜80%残るように形成された塗
    膜をもち、該塗膜が塗料固形分100重量部当り0.1
    〜50重量部の抗菌・防カビ剤を含んでいることを特徴
    とする塗装金属板。 X=Y原子%/(Y原子%+Fe原子%+Ni原子% +Cr原子%+Si原子%) ・・・・(1) (ただし、YはCu,Zn及びPbの1種又は2種以
    上)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属板が0.02重量%
    以上のCuを含むステンレス鋼である塗装金属板。
  3. 【請求項3】 少なくとも表層部がCu,Zn及びPb
    の1種又は2種以上の抗菌性元素を含む金属板上に、塗
    料固形分100重量部当り0.1〜50重量部の抗菌・
    防カビ剤を添加した塗料を、素地露出面積が20〜80
    %残るように塗装し、硬化させることを特徴とする塗装
    金属板の製造方法。
JP32371195A 1995-11-16 1995-11-16 抗菌・防カビ性に優れた塗装金属板及びその製造方法 Withdrawn JPH09136377A (ja)

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Effective date: 20030204