JPH0915376A - 炉内洗浄装置と洗浄方法 - Google Patents

炉内洗浄装置と洗浄方法

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JPH0915376A
JPH0915376A JP7161704A JP16170495A JPH0915376A JP H0915376 A JPH0915376 A JP H0915376A JP 7161704 A JP7161704 A JP 7161704A JP 16170495 A JP16170495 A JP 16170495A JP H0915376 A JPH0915376 A JP H0915376A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自走式の洗浄装置本体と、これを収納支援する
ホースケーブル処理装置とにより、原子炉圧力容器内で
炉内機器を取り外さずにバッフルプレート上の洗浄と異
物の回収を行う炉内洗浄装置と洗浄方法を提供する。 【構成】本発明に係る炉内洗浄装置は、原子炉圧力容器
内の水中で堆積および付着したクラッドや異物を洗浄し
て回収する炉内洗浄装置において、吸引ホース5を接続
した吸引ノズル10と洗浄ブラシ9、およびケーブル8と
接続した走行台車11を備えた洗浄装置本体1と、この洗
浄装置本体1を収納すると共に前記吸引ホース5および
ケーブル8の繰出しと引込みを行うホースケーブル処理
装置2と、前記吸引ホース5に接続した吸引ポンプ3お
よびフィルタ4と、前記ケーブル8に接続された制御盤
6および操作卓7とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽水冷却型原子炉など
の原子炉圧力容器内の炉内構造物や、作業用プール内の
機器の洗浄、点検、検査、補修などを行う作業装置に係
り、特に炉内構造物に堆積あるいは付着したクラッドや
異物を洗浄して回収する炉内洗浄装置と洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】原子炉圧力容器内の原子炉圧力容器壁と
シュラウドの間(以下アニュラス部と称す)において、
ジェットポンプを設置したバッフルプレート上に堆積、
あるいは付着したクラッドや異物は、定期点検などの機
会に洗浄すると共に、このクラッドや異物が再び炉水中
に混入しないように外部に回収している。
【0003】従来の洗浄作業としては、吸引ノズルを長
尺のポールをつなぎ合わせて、水中で深さ約20mのアニ
ュラス部におけるバッフルプレート上まで誘導し、燃料
交換機や作業台車上から作業員の手によりポールを操作
して、吸引ノズルを移動させることにより洗浄と回収の
作業を実施していた。
【0004】前記アニュラス部にはジェットポンプなど
が存在していて、狭あいでアクセス性が悪いが、ジェッ
トポンプなどの機器を取り外さない場合には、上記のポ
ールをジェットポンプ間の狭あい部へ挿入して行う必要
がある。なお、作業性を向上させるために、ジェットポ
ンプの分解可能な部分を予め取り外してから洗浄作業を
行う場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】洗浄作業に際して、ジ
ェットポンプなどの機器の分解や取り外しを行わない場
合では、アニュラス部には給水スパージャや炉心スプレ
イ配管もあり、さらにシュラウド上部胴と原子炉圧力容
器壁との間が狭く、シュラウドラグがあることから上部
から吸引ノズルを接近させることが困難である。
【0006】また、ジェットポンプなどが存在して内部
が複雑、狭あいであり、さらに原子炉圧力容器の上部か
らの吸引ノズルの接近をますます困難にしている。特に
長尺のポールの先端にある吸引ノズルを移動させる場合
に、ジェットポンプライザー下のジェットポンプアダプ
タ間の洗浄や回収は不可能であり、洗浄あるいは回収が
できない範囲があった。
【0007】さらに、長尺のポールは重量が大きく取扱
いが困難であり、水中下の20m以上も先の吸引ノズルを
移動操作するには、水の粘性によりポールがたわんだ
り、視認性が悪いことから作業性が著しく劣っていた。
特にジェットポンプ間の洗浄を行う場合には、その都度
ポールの上げ下げや分解、組立を行う必要が生じること
から作業性が悪い。
【0008】また、作業性を向上させるために、ジェッ
トポンプなどの機器を予め分解、取り外して洗浄を行う
場合には、この洗浄と回収作業の他に分解、撤去、復旧
の作業が必要となり、全作業量が増大して期間が余分に
かかると共に、作業員が受ける被曝量も増加するという
問題があった。
【0009】本発明の目的とするところは、自走式の洗
浄装置本体とこれを支援するホースケーブル処理装置と
により、原子炉圧力容器内の炉水中でジェットポンプな
どの炉内機器を取り外さずにバッフルプレート上を洗浄
する炉内洗浄装置と洗浄方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る炉内洗浄装置は、原子炉圧力
容器内の水中で堆積および付着したクラッドや異物を洗
浄して回収する炉内洗浄装置において、吸引ホースを接
続した吸引回収部とケーブルと接続した走行部を備えた
洗浄装置本体と、この洗浄装置本体を収納すると共に前
記吸引ホースおよびケーブルの繰出しと引込みを行うホ
ースケーブル処理装置と、前記吸引ホースに接続した吸
引ポンプおよびフィルタと、前記ケーブルに接続された
制御部とからなることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明に係る炉内洗浄装置
は、洗浄装置本体の吸引回収部が、付着したクラッドや
異物を掻き出すための洗浄ブラシと、掻き出したクラッ
ドや異物を吸引する吸引ノズルと、吸引ノズルで吸引し
たクラッドや異物を回収する吸引ホースとからなること
を特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明に係る炉内洗浄装置
は、洗浄装置本体の走行部が、走行台車に設けた1対の
クローラとクローラ駆動部よりなることを特徴とする。
請求項4記載の発明に係る炉内洗浄装置は、前記洗浄装
置本体の走行部が、走行台車に設けた走行車輪および操
舵車輪とそれぞれの駆動部とよりなることを特徴とす
る。
【0013】請求項5記載の発明に係る炉内洗浄装置
は、洗浄装置本体の上部に気室を設けたことを特徴とす
る。請求項6記載の発明に係る炉内洗浄装置は、洗浄装
置本体に鉛直軸を回転軸とする高速回転体を搭載したこ
とを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明に係る炉内洗浄装置
は、洗浄装置本体に監視カメラおよびライトを搭載した
ことを特徴とする。請求項8記載の発明に係る炉内洗浄
装置は、ホースケーブル処理装置が、洗浄装置本体の収
納部と、監視カメラおよびライトと、前記洗浄装置本体
の走行距離に応じて吸引ホースおよびケーブルの繰出し
と引込みを行うホース処理部とからなることを特徴とす
る。
【0015】請求項9記載の発明に係る洗浄方法は、洗
浄装置本体をホースケーブル処理装置に収納した状態で
炉内アニュラス部であるシュラウド上部胴と原子炉圧力
容器壁の間の0°または 180°のブラケットの脇から吊
り降ろしてバッフルプレート上に設置した後に、洗浄装
置本体をシュラウドサポートシリンダとジェットポンプ
アダプタ間を走行させてバッフルプレート上における90
°分の範囲の洗浄と回収作業を行い、次に向きを変えて
反対側の90°分の範囲の洗浄と回収作業を行って、ホー
スケーブル処理装置を2回設置して炉内バッフルプレー
ト全周の洗浄と回収を行うことを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明は、洗浄装置本体が原子炉
圧力容器内の水中でアニュラス部におけるバッフルプレ
ート上を走行部により走行すると共に、吸引回収部にお
いて堆積し付着したクラッドや異物を洗浄し、吸引ホー
スと吸引ポンプおよびフィルタにより回収する。また、
洗浄装置本体は吸引ホースおよびケーブルの繰出しと引
込みを行うホースケーブル処理装置内に収納されて、ア
ニュラス部の所定の場所に設置された後に制御部から作
業員の操作により運転される。
【0017】請求項2記載の発明は、洗浄装置本体の走
行に伴い吸引回収部の洗浄ブラシによりバッフルプレー
トに付着したクラッドや異物を掻き出され、吸引ポンプ
の運転により吸引ノズルから吸引されてフィルタにて捕
捉回収される。請求項3記載の発明は、制御部から作業
員の操作により、洗浄装置本体のクローラ駆動部を介し
て1対のクローラを運転して、洗浄装置本体の方向と走
行を自在に行こなってバッフルプレート上各部の洗浄を
行う。
【0018】請求項4記載の発明は、制御部から作業員
の操作により、洗浄装置本体の走行車輪による走行と、
操舵車輪による方向変更をすることにより、洗浄装置本
体を自在に走行させてバッフルプレート上各部の洗浄を
行う。
【0019】請求項5記載の発明は、洗浄装置本体に気
室を設けたことにより、洗浄装置本体に気室の浮力によ
りモーメントが作用して姿勢保持が容易となる。これに
より、走行に際して洗浄装置本体に加わる牽引する吸引
ホースやケーブルの反力などによる転倒が防止される。
【0020】請求項6記載の発明は、洗浄装置本体に設
けた走行台車に鉛直軸を回転軸とする高速回転体は、そ
のジャイロ効果により洗浄装置本体が転倒することを防
止する。請求項7記載の発明は、洗浄装置本体に搭載し
た監視カメラおよびライトにより、洗浄装置本体の走行
進路および浄化作業の状態を操作卓のモニタに伝達し
て、作業員の操作を支援する。
【0021】請求項8記載の発明は、ホースケーブル処
理装置は洗浄装置本体を収納して原子炉圧力容器内の所
定位置に設置されると共に、この洗浄装置本体に接続さ
れた吸引ホースおよびケーブルに対して、洗浄装置本体
の走行に伴う送り出しと引込み操作を、洗浄装置本体の
走行に支障を与えない張力で行う。また、洗浄装置本体
の収納状態は、監視カメラおよびライトにより撮影し
て、作業員のいる操作卓のモニタに伝達する。
【0022】請求項9記載の発明は、バッフルプレート
上に洗浄装置本体を走行させて行う洗浄作業について、
ホースケーブル処理装置は洗浄装置本体を収納したま
ま、シュラウド上部胴と原子炉圧力容器壁の間の0°の
ブラケットの脇から吊り降ろしてバッフルプレート上に
設置する。
【0023】洗浄装置本体をシュラウドサポートシリン
ダとジェットポンプアダプタ間を走行させてバッフルプ
レート上の90°分の範囲の洗浄作業を行い、この後に向
きを変えて反対側の90°分の範囲について行ない、洗浄
装置本体を収納する。
【0024】次に、ホースケーブル処理装置をシュラウ
ド上部胴と原子炉圧力容器壁の間の180°のブラケット
の脇に移動させると共に、上記と同様にバッフルプレー
ト上の2方向に対して洗浄装置本体を走行させることに
より、バッフルプレート全周の洗浄作業が行われる。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。第1実施例は、図1の斜視図に示すように炉内
洗浄装置は、自走式の洗浄装置本体1と、この洗浄装置
本体1を収納するホースケーブル処理装置2、このホー
スケーブル処理装置2と離れた位置に設置した吸引ポン
プ3およびフィルタ4と、これらを連通した異物などを
吸引する吸引ホース5、さらに制御部である制御盤6お
よびモニタを備えた操作卓7と、これらを接続した電源
及び制御のためのケーブル8により構成されている。
【0026】洗浄装置本体1は図2(a)の側面図と、
図2(b)の(a)におけるA−A矢視断面図に示すよ
うに、吸引回収部の洗浄ブラシ9と吸引ノズル10が走行
部である走行台車11の前後に配置され、吸引ホース5に
より連結されている。
【0027】さらに、走行台車11には作業用の監視カメ
ラ12と照明用のライト13が搭載されていて、この走行台
車11は監視カメラ12により、周囲の機器との距離などの
環境情報を得ながら、走行部である一対のクローラ14を
クローラ駆動部15により駆動して、前後進および左右旋
回して走行する。なお、走行台車11の上には姿勢保持用
の気室16を備えて構成されている。
【0028】この洗浄装置本体1は自走して、図1に示
す原子炉圧力容器壁17とシュラウド18の間でシュラウド
サポートシリンダ18aと、ジェットポンプ19の根元のジ
ェットポンプアダプタ19a間を通過し、バッフルプレー
ト20上の全周において、ジェットポンプアダプタ19a回
りへ、洗浄ブラシ9と吸引ノズル10を移動してクラッド
や異物の吸引と洗浄を行う。
【0029】この吸引と洗浄を行う際に、吸引ノズル10
のみで吸引した場合は、流体力により粘性で引き剥され
るクラッドや異物のみの吸引と回収が可能であるが、洗
浄ブラシ9を設けることにより、洗浄面が擦れるので軽
微に付着したクラッドや異物を容易に剥離させることか
ら洗浄能力が高い。なお、洗浄ブラシ9を図示しない回
転駆動部を設けて回転させると、さらに容易にクラッド
や異物を剥離させることができるので洗浄効果が向上す
る。
【0030】また、洗浄装置本体1は1対のクローラ駆
動部15の同時、あるいは別個に正転、または逆転するこ
とにより、1対のクローラ14は前後直進と左右に方向転
換して自在に走行することができる。なお、クローラ14
は走行面との摩擦抵抗が高いことから、走行面への走行
駆動力の伝達が良好で、バッフルプレート20上に多少の
凸凹があっても容易に走行が可能であり走行安定性も高
い。
【0031】洗浄装置本体1に接続されている吸引ホー
ス5は、回転継手21を介して連結されているので、吸引
ホース5の捻れによって走行台車11に過剰な負荷が作用
しない構造となっている。また、走行台車11の上部に設
けられた気室16は、姿勢保持のためのもので、走行台車
11が細長い場合は、牽引する吸引ホース5やケーブル8
の反力により転倒し易くなることが考えられるが、気室
16における浮力によりモーメントが作用して、洗浄装置
本体1の転倒を防止することができる。
【0032】ホースケーブル処理装置2は、図3(a)
の縦断面図および図3(b)の(a)におけるB−B矢
視断面図に示すように、正面が開口して、上部に吸引ホ
ース5およびケーブル8を引き出すケーシング22内に、
前記洗浄装置本体1を収納する空間の装置本体収納部23
を持ち、吸引ホース5およびケーブル8をローラ24と押
付けプーリ25により挟んだホース処理部が設置されてい
る。
【0033】このホース処理部の押付けプーリ25は、バ
ネ26によりローラ24へ押し付けた状態として、ローラ駆
動部27によりローラ24を回転させることで、吸引ホース
5およびケーブル8の送り出しと引込みが行われる。な
お、この吸引ホース5およびケーブル8の送り出しや引
込みは、洗浄装置本体1の移動距離に応じて適宜行われ
る。また、ケーシング22内の下部で本体収納部23に取付
けた監視カメラ28とライト29により洗浄装置本体1の収
納状態や装置本体収納部23からの移動状況や収納状態を
把握する構成となっている。
【0034】次に上記構成による作用について説明す
る。洗浄装置本体1は装置本体収納部23に収納したま
ま、このホースケーブル処理装置2を原子炉圧力容器内
の水中に沈めて、アニュラス部のバッフルプレート20上
に設置する。
【0035】この装置本体収納部23は、バッフルプレー
ト20上へ洗浄装置本体1を走行させるが、アニュラス部
はホースケーブル処理装置2を設置する箇所についても
狭く複雑であるが、洗浄装置本体1を直接設置する場合
を比べると、吸引ホース5やケーブル8が周囲の機器に
干渉することがなく、設置が容易になるので作業時間が
短縮される。
【0036】また、ホース処理部においては吸引ホース
5およびケーブル8をローラ24と押付けプーリ25により
挟んでバネ26により保持し、ローラ駆動部27により適度
の張力を与える。さらに、洗浄装置本体1の移動に合わ
せて吸引ホース5やケーブル8の送り出しと、引込みを
能動的に行うため、洗浄装置本体1の走行に際して洗浄
装置本体1とホースケーブル処理装置2の双方に、過大
な負担が作用せず、したがって洗浄作業に支障をきたさ
ない。
【0037】本炉内洗浄装置では、バッフルプレート20
上で走行する洗浄装置本体1からの吸引ホース5やケー
ブル8をホースケーブル処理装置2によって送り込みと
引込みを行うが、この洗浄装置本体1の操作および制御
は、オペレーションフロア30上の制御部である制御盤6
および操作卓7において作業員により行う。
【0038】このときに、洗浄装置本体1のホースケー
ブル処理装置2における収納状態は、ホースケーブル処
理装置2内に設置した照明用のライト29と監視カメラ28
により、またバッフルプレート20上での走行や洗浄作業
状態は、洗浄装置本体1が搭載したライト13と監視カメ
ラ12により撮影して、この映像が操作卓7のモニタに送
られて作業員の操作を支援する。
【0039】洗浄装置本体1が走行することにより、バ
ッフルプレート20上のクラッドや異物は洗浄ブラシ9に
より剥離され、炉内やプール内に設置された吸引ポンプ
3の運転により吸引ノズル10にて吸引される。このクラ
ッドや異物は、吸引ホース5を経由して吸引ポンプ3に
至り、フィルタ4によって回収されるが、炉水は再び原
子炉圧力容器内に戻される。
【0040】これにより、従来は先端にノズルのついた
長尺のポールを操作して燃料交換機や作業台車上から作
業しなければならず、洗浄箇所に応じて作業員が移動す
る必要もあったが、本発明によれば、作業員はオペレー
ションフロア30上の固定した場所で操作卓7における遠
隔操作により容易に洗浄作業を行うことができるので、
被曝も大幅に低減する。
【0041】次に、本炉内洗浄装置を用いたときの作業
手順例について説明する。原子炉圧力容器内のアニュラ
ス部で環状のバッフルプレート20上の洗浄を行うため
に、洗浄装置本体1をホースケーブル処理装置2に収納
した状態で、シュラウド18の上部胴と原子炉圧力容器壁
17の間の0°方向側のブラケットの脇から吊り降ろし
て、バッフルプレート20上に設置する。
【0042】先ず、ホースケーブル処理装置2内より洗
浄装置本体1を、シュラウドサポートシリンダ18aとジ
ェットポンプアダプタ19a間を走行させて、バッフルプ
レート20上の90°分の範囲の洗浄と回収作業を行い、次
に、向きを変えて反対側の90°分の範囲の洗浄作業を行
い、洗浄装置本体1をホースケーブル処理装置2内に収
納する。これにより、環状のバッフルプレート20におけ
る0°方向側の半分の洗浄が終了する。
【0043】次は、ホースケーブル処理装置2を反対側
の 180°方向側のブラケットの脇から吊り降ろしてバッ
フルプレート20上に設置し、前記0°方向側と同様に環
状のバッフルプレート20上の90°分の範囲の洗浄と、次
いで、向きを変えて反対側の90°分の範囲の洗浄作業を
行うことにより残りの半分を洗浄する。以上のように、
バッフルプレート20において、ホースケーブル処理装置
2の設置回数が2回で各々2方向に洗浄装置本体1を走
行させることにより、バッフルプレート20の全範囲の洗
浄作業を行うことができる。
【0044】このように構成された炉内洗浄装置と、そ
れを用いた洗浄作業によれば、作業性の悪いアニュラス
部のバッフルプレート20上のクラッドや異物の洗浄と回
収を行う際に、従来は洗浄作業が不可能であったジェッ
トポンプライザー下のジェットポンプアダプタ19a間も
洗浄することが可能になった。さらに、吸込ノズルの挿
入が困難であったジェットポンプ19相互間の洗浄作業が
容易に行えるようになり、ジェットポンプ19などの炉内
機器を取り外さずにバッフルプレート20上の全範囲の洗
浄と回収が可能である。
【0045】また、従来はジェットポンプ19間で先端に
吸引ノズルを付けたアクセス用のポールを上下させなけ
ればならず作業性の悪化と作業量の増大を招いていた
が、この方法によりバッフルプレート20全周の洗浄と回
収作業を容易に、かつ少ない期間で行うことができるの
で、作業性を向上させ工期の短縮を実現することが可能
である。
【0046】第2実施例は、図4の側面図に示すように
洗浄装置本体31の走行台車32は、走行車輪33と操舵車輪
34により支持されており、それぞれ走行駆動部35と操舵
駆動部36により駆動される。走行は走行車輪33を駆動し
ながら操舵車輪34を旋回させて方向制御を行う。走行方
向を変えるには操舵車輪34の向きのみを変化させればよ
いので、走行方向の制御が簡単で操縦性と操作性に優れ
ている。なお、その他の構成と作用効果は上記した第1
実施例と同様であるので省略する。
【0047】第3実施例は、上記第1実施例における洗
浄装置本体1に設けた姿勢保持用の気室16に相当する部
分に、走行台車11に鉛直軸を回転軸とする姿勢保持用の
図示しない高速回転体を搭載した構成としている。な
お、前記高速回転体は、その駆動源と共に走行台車11と
鉛直軸回りに回転自由に設置するとさらに良い。
【0048】この構成による作用としては、高速回転体
は洗浄装置本体1の運転中は回転させている。これによ
り走行台車11が細長い場合に、牽引する吸引ホース5や
ケーブル8の反力により左右に転倒しようとしても、高
速回転体はジャイロ効果により走行方向と直行する水平
軸回りに回転しようとする。しかし高速回転体の回転軸
の位置は走行台車11に対して固定されているので、この
回転力は走行台車11により抑えられる。これにより、洗
浄装置本体1の転倒が防止できる。
【0049】なお、高速回転体をその駆動源も含めて走
行台車11と鉛直軸回りに回転可能としておくことによ
り、洗浄装置本体1が走行時に方向変更したときは、高
速回転体の慣性の影響を受けることがないので、方向変
更が容易になる利点がある。
【0050】
【発明の効果】以上本発明によれば、遠隔操作による自
走行式の洗浄装置本体により、原子炉圧力容器壁とシュ
ラウド間のアニュラス部でバッフルプレート上に堆積し
付着したクラッドや異物を容易に洗浄して水中で回収す
るので、作業員の被曝が低減できる。また、洗浄装置本
体を収納したホースケーブル処理装置をバッフルプレー
トに対して2回設置することで、バッフルプレート全周
の洗浄作業が行なえることから、作業性が向上して工期
が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の炉内洗浄装置の斜視
構成図。
【図2】本発明に係る第1実施例の洗浄装置本体で、
(a)は側面図、(b)は(a)におけるA−A矢視断
面図。
【図3】本発明に係る第1実施例のホースケーブル処理
装置で、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるB
−B矢視断面図。
【図4】本発明に係る第2実施例の洗浄装置本体の側面
図。
【符号の説明】
1,31…洗浄装置本体、2…ホースケーブル処理装置、
3…吸引ポンプ、4…フィルタ、5…吸引ホース、6…
制御盤、7…操作卓、8…ケーブル、9…洗浄ブラシ、
10…吸引ノズル、11,32…走行台車、12,28…監視カメ
ラ、13,29…ライト、14…クローラ、15…クローラ駆動
部、16…気室、17…原子炉圧力容器壁、18…シュラウ
ド,18a…シュラウドサポートシリンダ、19…ジェット
ポンプ、19a…ジェットポンプアダプタ、20…バッフル
プレート、21…回転継手、22…ケーシング、23…装置本
体収納部、24…ローラ、25…押付けローラ、26…バネ、
27…ローラ駆動部、30…オペレーションフロア、33…走
行車輪、34…操舵車輪、35…走行駆動部、36…操舵駆動
部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器内の水中で堆積および付
    着したクラッドや異物を洗浄して回収する炉内洗浄装置
    において、吸引ホースを接続した吸引回収部とケーブル
    と接続した走行部を備えた洗浄装置本体と、この洗浄装
    置本体を収納すると共に前記吸引ホースおよびケーブル
    の繰出しと引込みを行うホースケーブル処理装置と、前
    記吸引ホースに接続した吸引ポンプおよびフィルタと、
    前記ケーブルに接続された制御部とからなることを特徴
    とする炉内洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記洗浄装置本体の吸引回収部が、付着
    したクラッドや異物を掻き出すための洗浄ブラシと、掻
    き出したクラッドや異物を吸引する吸引ノズルと、吸引
    ノズルで吸引したクラッドや異物を回収する吸引ホース
    とからなることを特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装
    置。
  3. 【請求項3】 前記洗浄装置本体の走行部が、走行台車
    に設けた1対のクローラおよびクローラ駆動部とよりな
    ることを特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記洗浄装置本体の走行部が、走行台車
    に設けた走行車輪および操舵車輪とそれぞれの駆動部と
    よりなることを特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装
    置。
  5. 【請求項5】 前記洗浄装置本体の上部に気室を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄装置本体に鉛直軸を回転軸とす
    る高速回転体を搭載したことを特徴とする請求項1記載
    の炉内洗浄装置。
  7. 【請求項7】 洗浄装置本体に監視カメラおよびライト
    を搭載したことを特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ホースケーブル処理装置が、洗浄装
    置本体の収納部と、監視カメラおよびライトと、前記洗
    浄装置本体の走行距離に応じて吸引ホースおよびケーブ
    ルの繰出しと引込みを行うホース処理部とからなること
    を特徴とする請求項1記載の炉内洗浄装置。
  9. 【請求項9】 洗浄装置本体をホースケーブル処理装置
    に収納した状態で炉内アニュラス部であるシュラウド上
    部胴と原子炉圧力容器壁の間の0°または 180°のブラ
    ケットの脇から吊り降ろしてバッフルプレート上に設置
    した後に、洗浄装置本体をシュラウドサポートシリンダ
    とジェットポンプアダプタ間を走行させてバッフルプレ
    ート上における90°分の範囲の洗浄と回収作業を行い、
    次に向きを変えて反対側の90°分の範囲の洗浄と回収作
    業を行って、ホースケーブル処理装置を2回設置して炉
    内バッフルプレート全周の洗浄と回収を行うことを特徴
    とする洗浄方法。
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