JPH09156031A - プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 - Google Patents

プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Info

Publication number
JPH09156031A
JPH09156031A JP7316726A JP31672695A JPH09156031A JP H09156031 A JPH09156031 A JP H09156031A JP 7316726 A JP7316726 A JP 7316726A JP 31672695 A JP31672695 A JP 31672695A JP H09156031 A JPH09156031 A JP H09156031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
steel sheet
coating
corrosion resistance
treated steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7316726A
Other languages
English (en)
Inventor
Sachiko Suzuki
木 幸 子 鈴
Hiroyuki Ogata
形 浩 行 尾
Yoshihiro Naruse
瀬 義 弘 成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP7316726A priority Critical patent/JPH09156031A/ja
Publication of JPH09156031A publication Critical patent/JPH09156031A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/20Use of solutions containing silanes

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス加工性および端面耐食性に優れ、自動
車、家電、建材製品等に使用される表面処理鋼板として
好適な潤滑樹脂処理鋼板の提供。 【解決手段】ZnまたはZn系めっき鋼板の両面に、付
着量が金属Cr換算で片面あたり10〜200mg/m
2 のクロメート被膜を有し、該クロメート被膜の上に、
水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂とア
ルコキシシラン化合物とを脱水縮合させてなる樹脂複合
体、および融点が70℃以上のポリオレフィンワックス
を含む樹脂混合物からなり、かつガラス転移温度(T
g)が−30〜70℃である樹脂被膜を、片面あたりの
付着量が乾燥重量で0.1〜3.0g/m2 で両面に有
する潤滑樹脂処理鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑樹脂処理鋼板
に関し、特に、プレス加工性および端面耐食性に優れ、
自動車、家電、建材製品等に使用される表面処理鋼板と
して好適な潤滑樹脂処理鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、家電、建材製品等に使用される
鋼板、特に亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板等のめっき
鋼板は、無塗装または塗装して使用される。これらの亜
鉛または亜鉛系合金めっき鋼板は、種々の工程を通り、
その間、かなり長時間にわたって無塗装の状態でおかれ
るため、錆が発生したり、めっき鋼板の表面に種々の物
質が吸着、付着してしまい、塗装時に塗装密着性が悪化
する等の問題があった。
【0003】そこで、需要家で使用されるまでの一次防
錆処理として、めっき鋼板にはクロメート処理が施され
る。しかし、このクロメート処理しためっき鋼板の耐食
性は、一般に、塩水噴霧試験でせいぜい24〜48時間
程度である。また、特殊クロメート処理であるシリカゾ
ルを添加した塗布型クロメート処理でも、塩水噴霧試験
で100〜200時間程度の耐食性しか得られない。従
って、長期にわたって苛酷な腐食環境下で使用される製
品では、耐食性が不十分となる。
【0004】苛酷な腐食環境下で使用される鋼板を得る
方法として、クロメート処理の代わりにりん酸塩処理を
施した後、厚さ10〜20μm程度の塗装を施し、腐食
を防止する方法がある。しかし、この方法によって得ら
れるめっき鋼板は、スポット溶接性、アース性等の通電
性に関係する性能が低下または溶接が実施不能となる。
また、このような厚塗り塗装を施しためっき鋼板を、プ
レス加工等の成形加工に供すると、塗膜の剥離や亀裂を
生じ、その剥離部分または亀裂部で局部的な耐食性の低
下を招く。さらに、塗装されていると、スポット溶接等
の溶接が困難または不可能となるため、溶接する箇所は
予め塗膜を除去しておくことが必要となる。一方、耐食
性を得るために塗膜を厚くするほど多くの塗料を消費
し、コストアップを招く等の問題もある。したがって、
塗料を用いることなく、それ自体優れた耐食性を有する
表面処理鋼板の開発が望まれている。
【0005】また、鋼板をプレス成形するに際しては、
潤滑油を鋼板表面に塗布するが、この潤滑油の塗布に際
しては脱脂工程を必要とするため、加工時に潤滑油等を
使用せずにプレス加工を行うことができる表面処理鋼板
の開発も望まれている。
【0006】さらに、従来の表面処理鋼板に種々の工程
を施して製品を製造する場合、作業者のハンドリング等
により、鋼板の表面に指紋等の汚れが付着し、商品価値
を著しく低下させることがある。したがって、ハンドリ
ング時に、指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板の開発
も望まれている。
【0007】このような背景の下で、従来技術として、 (1)亜鉛系めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、そ
の上に、複合リン酸アルミニウムおよびクロム系防錆顔
料と、潤滑剤としてポリオレフィンワックス、二硫化モ
リブデンおよびシリコーンとを含有するウレタン変性エ
ポキシ樹脂層を1〜10g/m2 有することを特徴とす
る耐食性および潤滑性に優れた2層クロメート処理鋼板
(特公昭62−24505号公報) (2)亜鉛系めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、そ
の上に、シリカ粉末、親水性ポリアミド樹脂、および潤
滑剤としてポリエチレンワックスを含有するウレタン化
エポキシエステル樹脂層を0.3〜5μm有することを
特徴とするカチオン電着塗装性に優れた有機複合鋼板
(特開昭63−35798号公報) (3)γ層単層のみからなるニッケル含有亜鉛めっき鋼
板上にクロメート被膜を有し、その上に、導電顔料とし
てリン化鉄、潤滑剤としてポリオレフィン系化合物、カ
ルボン酸エステル系化合物、ポリアルキレングリコール
系化合物から選ばれた化合物と塗料用樹脂とを含有する
塗膜層を1〜20μm有することを特徴とする耐食性塗
装積層体(特開昭62−73938号公報) (4)樹脂中に導電性物質(カーボンブラック、グラフ
ァイト、金属粉末、半導体酸化物、リン化鉄)を含有さ
せることにより、樹脂被膜の電気抵抗を低下させ、潤滑
剤(ポリエチレンワックス、脂肪酸アミド系、金属石け
ん類、金属硫化物類、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、グリー
ス、アルカリ金属、硫酸塩など)を含有させることによ
り、溶接可能な防錆潤滑性被覆形成性組成物を得る(特
開昭63−83172号公報) が提案されている。
【0008】(1)の2層クロメート処理鋼板において
は、複合りん酸アルミニウム、クロム系防錆顔料および
ウレタン変性エポキシ樹脂の配合によって優れた耐食性
が発現され、また二硫化モリブデン、シリコーンおよび
ウレタン変性エポキシ樹脂によって優れたプレス成形性
が発現される。しかし、付着量が1〜10g/m2
は、被膜の電気抵抗が高くなり、通電性、アース性およ
びスポット溶接性が改善されない。
【0009】(2)の有機複合鋼板においては、親水性
ポリアミド樹脂を樹脂中に含有させることにより、電着
塗装時、電着樹脂液が鋼板の樹脂中に浸透していき、樹
脂鋼板の被膜の電気抵抗を低下させるため、電着塗装性
が向上する。しかし、有機複合鋼板においては、通常の
状態での樹脂鋼板の通電性が改善されず、また、アース
性およびスポット溶接性が改善されない。
【0010】また、(3)の耐食性塗装積層体、および
(4)の防錆潤滑性被覆形成性組成物においては、導電
顔料として無機物質を用いるため、顔料の粒径が大き
く、樹脂膜厚も一般に厚くせざるをえず、その結果とし
て、プレス加工時の耐パウダリング性は一般に悪くな
る。また、アース性、スポット溶接性も期待したほど向
上しない。
【0011】さらに、前記(1)〜(4)のいずれも、
クロメート被膜上に、潤滑剤としてポリオレフィン系化
合物を含有する潤滑樹脂被膜を有する、耐食性および潤
滑性に優れる2層型被膜処理鋼板もしくはそれに用いる
組成物を提案するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術におい
て得られる潤滑性は、低速プレス成形(〜5mm/se
c)に対しては有効である。しかし、実プレスのような
高速プレス成形(250mm/sec程度)における苛
酷な成形条件では、プレス時に慴動面が高温(70℃以
上)になり、樹脂被膜層が剥離し易くなり、樹脂剥離粉
が金型やプレス成形品の表面に付着し、連続成形性およ
び成形後の外観を損うという問題がある。
【0013】そこで本発明は、前記の従来技術の欠点を
解消し、高速プレス成形時の連続成形性に優れ、かつ特
に耐食性に優れる表面処理鋼板を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した従来技術に見ら
れるように、鋼板表面にクロメート処理後、潤滑性樹脂
系被膜を形成することにより、ZnまたはZn系合金め
っき鋼板のプレス成形性、耐食性を向上させることがで
きる。
【0015】また、一般に、乾式潤滑剤としては、ワッ
クス、二硫化モリブデン、有機モリブデン、グラファイ
ト、フッ化カーボン、金属セッケン、窒化ホウ素、フッ
素樹脂等が知られており、これらは、軸受け用潤滑剤と
して使用されたり、プラスチックや油、グリース等に添
加して、潤滑性を向上させるために用いられている。そ
こで、これらの潤滑剤を用いて、潤滑性の優れた樹脂処
理鋼板を得るための検討を行った。
【0016】本発明のように、高速プレス成形下という
慴動部の発熱を伴う苛酷なプレス成形条件で、被膜剥離
を起さず、連続成形可能な高度の潤滑性を有する樹脂処
理鋼板を得るためには、摩擦係数が小さく融点の高い潤
滑剤が、樹脂被膜表面に、均一に存在する樹脂被膜が必
要である。そのような樹脂被膜を有する鋼板では、鋼板
上の樹脂被膜表面の潤滑剤が金型との摩擦を低減し、樹
脂被膜の損傷が防止され、連続成形性が向上する、と考
えられる。
【0017】そこで、本発明者らは、これらの知見に基
づいて、高速プレス成形下でも潤滑性が良好かつ耐食性
にも優れた有機樹脂被膜を得るべく鋭意検討した。その
結果、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹
脂を、アルコキシシラン化合物より生成されたシラノー
ル基と脱水縮合させてなる樹脂複合体に、融点が70℃
以上のポリオレフィンワックスを含有させた樹脂組成物
を使用することにより、高速プレス成形下での潤滑性を
向上させるとともに、平板部、加工部、および端面部の
耐食性も向上させることができることを見出し、本発明
に至った。
【0018】すなわち、本発明は、ZnまたはZn系め
っき鋼板の両面に、付着量が金属Cr換算で片面あたり
10〜200mg/m2 のクロメート被膜を有し、該ク
ロメート被膜の上に下記組成の樹脂混合物からなり、か
つガラス転移温度(Tg)が−30〜70℃である樹脂
被膜を、片面あたりの付着量が乾燥重量で0.1〜3.
0g/m2 で両面に有するプレス成形性、端面耐食性に
優れた潤滑樹脂処理鋼板を提供するものである。 (樹脂混合物の組成) (A)水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂とアルコキシシラン 化合物とを脱水縮合させてなる樹脂複合体 100重量部 (但し、樹脂複合体中のSi量はSiO2 に換算して1
0〜80重量%)および (B)融点が70℃以上のポリオレフィンワックス 1〜20重量部
【0019】以下、本発明のプレス成形性、耐食性に優
れた潤滑樹脂処理鋼板(以下、「本発明の鋼板」とい
う)について詳細に説明する。
【0020】本発明の鋼板の素材は、例えば、電気亜鉛
めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、溶融亜鉛
めっき鋼板、5%アルミニウム−亜鉛溶融めっき鋼板等
の各種亜鉛系めっき鋼板等を挙げることができる。
【0021】本発明の鋼板において、亜鉛めっきまたは
亜鉛系めっき鋼板等の鋼板の表面上に形成されるクロメ
ート被膜は、通常の被膜でよく、例えば、無水クロム
酸、クロム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液、あ
るいはこれにコロイダルシリカ等を混合した処理液を用
いて、亜鉛系めっき鋼板等の鋼板の表面を通常の方法で
処理して形成されるクロム水和物を主体とする被膜であ
る。
【0022】本発明の鋼板において、このクロメート被
膜の付着量は、鋼板の片面当り、金属Cr換算で10〜
200mg/m2 、好ましくは40〜100mg/m2
である。付着量が200mg/m2 を超えても、付着量
の増加の割合に対し耐食性の向上効果が少なく、また処
理液の劣化が激しくなり、表面外観が悪くなり、しかも
被膜が厚くなることによりプレス成型性が低下する。一
方、付着量が10mg/m2 未満であると、鋼板表面と
樹脂との密着性および耐食性が低下する。
【0023】本発明の鋼板は、前記のクロメート被膜の
上に、(A)水酸基および/またはカルボキシル基を有
する樹脂とアルコキシシラン化合物とを脱水縮合させて
なる樹脂複合体と、(B)融点が70℃以上のポリオレ
フィンワックスとを含む潤滑樹脂混合物からなる樹脂被
膜を有するものである。
【0024】潤滑樹脂混合物の(A)成分である樹脂複
合体のベース樹脂である水酸基および/またはカルボキ
シル基を有する樹脂(以下、「ベース樹脂」と略す)と
しては、例えば、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂等があげられる。これらは1種単独でも
2種以上を組み合わせても用いられる。
【0025】また、ベース樹脂と脱水縮合されるアルコ
キシシラン化合物は、4個または2個のアルコキシ基が
ケイ素に結合した構造を有する有機ケイ素化合物であ
り、例えば、下記式(a)または(b):
【0026】
【化1】
【0027】の構造を有するものである。前記式(a)
において、R1 は炭素数1〜8のアルキル基またはアリ
ル基であり、nは0〜11の整数である。また、式
(b)において、R2 は炭素数1〜8のアルキル基、ア
リル基またはビニル基であり、mは1または2である。
【0028】このアルコキシシラン化合物の具体例とし
て、メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピ
ルシリケート、n−ブチルシリケート、n−オクチルシ
リケート、フェニルシリケート、ベンジルシリケート、
ジビニルジエトキシシラン等が挙げられ、これらは1種
単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。
【0029】ベース樹脂と脱水縮合反応させるアルコキ
シシラン化合物の量は、樹脂複合体中のSi量がSiO
2 に換算して10〜80重量%となる量、好ましくは3
0〜60重量%となる量である。10重量%未満の場
合、目的とする耐食性の効果が現れず、80重量%を超
えると、被膜脆化が高まり、成形時に型カジリを生じ、
プレス加工性を低下させるおそれがある。
【0030】樹脂混合物の(A)成分として用いられる
樹脂複合体は、前記ベース樹脂とアルコキシシラン化合
物とを、脱水縮合させてなるものである。この脱水縮合
によって、アルコキシシラン化合物のアルコキシ基が、
触媒等の存在下において加水分解して生成する、活性な
シラノール基(Si−OH)が、ベース樹脂が有する水
酸基および/またはカルボキシル基と共有結合または水
素結合を形成して無機−有機複合体からなる高耐食性の
被膜を形成することができる。そのため、特に、平板、
加工および端面部の耐食性を向上させることができる。
【0031】また、ベース樹脂とアルコキシシラン化合
物との反応の促進剤として、シランカップリング剤を用
いてもよい。シランカップリング剤としては、例えば、
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
等が挙げられる。
【0032】また、(A)樹脂複合体においては、ベー
ス樹脂の水酸基および/またはカルボキシル基と、アル
コキシシラン化合物のアルコキシ基より生成されるシラ
ノール基によって、高耐食性被膜が得られるが、さらに
その性能を向上させるために硬化剤として、フェノー
ル、メラミン、イソシアネート、アミン等を添加しても
よい。これらの硬化剤は、樹脂複合体の有する残存官能
基と脱水縮合反応や付加反応を行うことにより、より緻
密な被膜を形成し、一層の耐食性の向上やその他耐溶剤
性も付与させることができるため、有効である。
【0033】さらに、ベース樹脂中に、反応促進剤、安
定剤、分散剤等の一般的な添加剤を、本発明の趣旨を損
わない範囲で適宜添加することは差支えなく、むしろ好
ましい。
【0034】樹脂混合物の(B)成分であるポリオレフ
ィンワックスは、高速プレス成型時に高温となる慴動面
に対して、潤滑剤として有効に働く。このポリオレフィ
ンワックスとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン等のオレフィン系炭化水素の重合体
から成るワックスであればいずれでもよく、1種単独で
も2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この
(B)ポリオレフィンワックスは、融点が70℃以上の
ものである。融点が70℃未満のものでは、高速プレス
成形下での連続成形性への効果が少ない。低融点と高融
点のものを組み合わせて用いてもよく、その場合、一層
加工性が良好となる。
【0035】さらに、この(B)ポリオレフィンワック
スは、平均粒径が1〜7μm、好ましくは2〜5μmの
ものが好適である。平均粒径が1μm未満のポリオレフ
ィンワックスは、皮膜から粒子が露出しないため、潤滑
性に劣り、平均粒径が7μmを超えるポリオレフィンワ
ックスは、皮膜から脱離するワックス量が多くなり、潤
滑性に劣る。
【0036】樹脂混合物中の(A)樹脂複合体と(B)
ポリオレフィンワックスの配合割合は、(A)樹脂複合
体100重量部に対して、ポリオレフィンワックスを
1.0〜20重量部の割合、好ましくは5〜15重量部
の割合が望ましい。1.0重量部未満では、潤滑性向上
への効果が少なく、プレス成形性も劣り、20重量部を
超えると、樹脂被膜の強度が低下し、プレス成形品の外
観が低下する。
【0037】この樹脂混合物は、そのガラス転移温度
(Tg)が、−30〜70℃、好ましくは0〜60℃と
なるようにベース樹脂等の必須成分と、その他の添加剤
を組み合わせる。Tgが−30℃未満であると、高速プ
レス成形時の加工面の昇温により、被膜が熱分解、剥離
し、剥離樹脂粉が堆積し、連続成形性を低下させる原因
となる。Tgが70℃超では、常温付近の動摩擦係数が
著しく高くなりプレス成形性に劣る。なお、本発明にお
いて、連続成形性とは、前記のような高速で連続的(約
1000個)にプレスを行った時、金型が120℃程度
に蓄熱した状態でのプレス成形性のことをいう。
【0038】本発明の鋼板において、前記の樹脂混合物
からなる樹脂被膜の付着量は、片面で乾燥重量で0.1
〜3.0g/m2 であり、好ましくは0.5〜2.0g
/m 2 である。付着量が0.1g/m2 未満では、鋼板
表面の凹凸を埋めきれず、耐食性、プレス性の向上効果
が小さい。また、3g/m2 を超えると、耐食性の向上
効果はあるが、被膜が厚くなることにより、プレス成形
性が低下し、かつ、経済的でない。
【0039】本発明の鋼板の製造においては、まず、Z
nめっきまたはZn系めっき鋼板の表面をクロメート処
理して、前記所定のクロメート被膜を形成する工程が行
われる。クロメート処理は、常法にしたがって行うこと
ができ、特に制限されない。例えば、無水クロム酸、ク
ロム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液中で浸漬ク
ロメート処理、電解クロメート処理を行なう方法、ある
いは上記水溶液にコロイダルシリカ等を混合した処理液
をめっき鋼板上に塗布する塗布型クロメート処理等を行
って、クロム水和物を主体とする被膜を形成させる方法
のいずれの方法にしたがって行ってもよい。また、めっ
き鋼板をクロメート処理液で処理した後、フラットゴム
ロール等で絞る工程や、熱風乾燥等の乾燥工程を経て、
クロメート被膜を鋼板両面に形成することができる。
【0040】次に、前記のように形成されたクロメート
被膜上に、前記樹脂混合物からなる有機樹脂被膜を形成
させる。まず、各配合成分を所定量用意し、それらを混
合・分散させて、物理的に均一とする。次に、好ましく
はシランカップリング剤を加え、再び混合・分散させ、
物理的に均一な樹脂混合物または複合物を調製する。こ
の樹脂混合物または複合物を、ロール塗布、スプレー塗
布、浸漬塗布、ハケ塗り等の公知の方法にしたがって、
所定の厚さとなるようにクロメート被膜上に塗布し、通
常、50〜180℃で、通常3〜90秒間乾燥させて樹
脂被膜を形成して、本発明の鋼板を製造することができ
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例に基い
て、本発明をさらに具体的に説明する。
【0042】(実施例1〜19)各例において、下記
1)に示すめっき鋼板A〜Cから選んだめっき鋼板に、
2)に示すクロメート処理を施してクロメート被膜を形
成した後、3)に示す樹脂被膜処理を行って樹脂被膜を
形成して、潤滑樹脂処理鋼板を製造した。得られた潤滑
樹脂処理鋼板について、潤滑性、平板耐食性、加工後耐
食性および端面耐食性を評価または試験した。結果を表
1に示す。
【0043】1)めっき鋼板の種類 A.電気亜鉛めっき鋼板 板厚0.8mm 亜鉛めっき付着量20g/m2 B.電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板 板厚0.8mm 亜鉛−ニッケルめっき付着量20g/m2 ニッケル含有量12% C.溶融亜鉛めっき鋼板 板厚0.8mm 亜鉛めっき付着量60g/m2
【0044】2)クロメート処理 前記各めっき鋼板に、CrO3 20g/l、Na3
lF5 4g/lなる組成のクロメート処理液をスプレ
ー処理した後、フラットゴムロールで絞り、熱風乾燥し
た。クロメート被膜の付着量は、スプレー処理時間を調
整して両面塗布し、表1または表2に示す値(片面当た
り、10〜200mg/m2 )にした。
【0045】3)樹脂被膜処理 表1に示す組成の処理液を、ロール塗布により、片面で
乾燥重量で表1に示す付着量となるように両面塗布し、
150℃で40秒間乾燥し、樹脂被膜を形成した。ポリ
オレフィンワッスは平均粒径3μmのポリエチレンワッ
クスを用いた。なお、後記の表1および表2中の注1お
よび注2は下記に示す通りである。 (注1) A:ポリウレタン樹脂 B:ポリエステル樹脂 (注2) A:メチルシリケート B:エチルシリケート C:n−プロピルシリケート D:ジビニルジエトキシシラン
【0046】(試験・評価方法) 1)潤滑性試験 無塗油の試験片を、エリクセンカップ絞り試験機で絞り
比を変えて加工し、その限界絞り比(二加工が可能な最
大ブランク径/ポンチ径以下LDRと称す。)を求め
た。また、その時の耐パウダリング性を、ダイスに付着
した剥離粉をセロテープで採取し、その程度から評価し
た。 プレス条件 ・しわ押え圧 2トン ・ポンチ径 33mmφ ・ブランク径 59〜79mmφ ・絞り速度 5mm/sec、500mm/sec 評価基準 ◎:ダイス付着なし ○:ダイス付着若干あり △:ダイス付着やや多 ×:ダイス付着多
【0047】2)平板耐食性試験 塩水噴霧試験(JIS Z−2371)を行い、白錆発
生までに要する時間で評価した。
【0048】3)加工後耐食性試験 無塗油の試験片を、エリクセンカップ絞り試験機で、下
記条件にて絞り加工を施し、そのカップの絞り面に対
し、塩水噴霧試験(JIS Z−2371)を行なっ
た。白錆発生までに要する時間で評価した。 プレス条件 ・しわ押え圧 2トン ・ポンチ径 33mmφ ・ブランク径 59mmφ ・絞り比 1.78 ・絞り速度 500mm/sec
【0049】4)端面耐食性 試験片を剪断機で下記条件にて剪断し、その端面部に対
し、塩水噴霧試験(JIS Z−2371)を行ない、
赤さび発生までに要する時間で評価した。 ・剪断スピード 7.8mm/sec ・クリアランス 0.06mm
【0050】(比較例1〜16)各例において、表2に
示すめっき鋼板に、実施例と同様にクロメート処理を施
し、その上に、表2に示す組成の処理液を、表2に示す
付着量となるように塗布し、樹脂被膜を形成させ、処理
鋼板を製造した。得られた処理鋼板について、実施例と
同様に、潤滑性、平板耐食性、加工後耐食性および端面
耐食性を評価または試験した。結果を表2に示す。
【0051】表1および表2から明らかなように、本発
明による潤滑樹脂処理鋼板は、高速プレス加工時におけ
る潤滑性、および耐食性に優れていることがわかる。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】本発明の潤滑樹脂処理鋼板は、耐食性に
優れ、かつ、高速プレス成形時における潤滑性が良好な
ため、プレス加工時にプレス油等の潤滑油を使用せず
に、そのままプレス加工が可能である。また、需要家に
おいて使用するまでの期間に、錆の発生が少ないめっき
鋼板が得られる。さらに、プレス加工時の潤滑性を良好
とするために、従来、需要家において行なわれていた潤
滑油の塗布作業や脱脂処理を省略できるという効果があ
り、そのために、コストダウンが図れる。
【0057】また、最近のニーズに伴う、地球環境対策
シール、取り扱い注意シール等各種シールを貼る際のア
ルコールをはじめとする各種溶剤に対する耐性にも優れ
ているという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 303 B05D 7/24 303E C23C 22/24 C23C 22/24 // B21D 22/20 B21D 22/20 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZnまたはZn系めっき鋼板の両面に、付
    着量が金属Cr換算で片面あたり10〜200mg/m
    2 のクロメート被膜を有し、該クロメート被膜の上に下
    記組成の樹脂混合物からなり、かつガラス転移温度(T
    g)が−30〜70℃である樹脂被膜を、片面あたりの
    付着量が乾燥重量で0.1〜3.0g/m2 で両面に有
    するプレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼
    板。 (樹脂混合物の組成) (A)水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂とアルコキシシラン 化合物とを脱水縮合させてなる樹脂複合体 100重量部 (但し、樹脂複合体中のSi量はSiO2 に換算して1
    0〜80重量%)および (B)融点が70℃以上のポリオレフィンワックス 1〜20重量部
JP7316726A 1995-12-05 1995-12-05 プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 Withdrawn JPH09156031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7316726A JPH09156031A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7316726A JPH09156031A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09156031A true JPH09156031A (ja) 1997-06-17

Family

ID=18080226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7316726A Withdrawn JPH09156031A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09156031A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180073855A (ko) * 2016-12-23 2018-07-03 주식회사 포스코 실러 접착성이 우수한 아연계 도금 강재 및 후처리 피막 형성용 조성물

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180073855A (ko) * 2016-12-23 2018-07-03 주식회사 포스코 실러 접착성이 우수한 아연계 도금 강재 및 후처리 피막 형성용 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910009984B1 (ko) 성형성 및 내식성이 우수한 윤활수지 처리강판
JPH0339485A (ja) 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JP3932823B2 (ja) 化成処理性、接着性に優れた潤滑処理鋼板
JPH09169078A (ja) 電着塗装性およびプレス成形性に優れた樹脂塗装鋼板
JP2511497B2 (ja) 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0243040A (ja) 耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JP2002012983A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JPH0586916B2 (ja)
JPH05237449A (ja) プレス成形性、加工部耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH062161A (ja) 成形性、成形後外観性および耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板
JPH09156031A (ja) プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH09173971A (ja) プレス加工性、スポット溶接性、および耐食性に優れた潤滑樹脂処理金属板
JPH0740503A (ja) プレス成形性、耐食性、耐溶剤性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0741962A (ja) プレス成形性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JP2002012982A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JPH07186321A (ja) 高速連続プレス成形性、加工部耐食性に優れた有機被覆鋼板
JPH03270932A (ja) 導電性の優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH01301333A (ja) 成形性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0740502A (ja) プレス成形性、耐食性、耐溶剤性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH07195615A (ja) プレス加工性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH09323376A (ja) 着色潤滑処理鋼板およびその製造法
JPH11151778A (ja) 高耐食性燃料タンク用鋼板
JP2511497C (ja)
JPH11129387A (ja) 高耐食性燃料タンク用鋼板
JPH08267002A (ja) 連続角筒成形性および連続溶接打点性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030304