JPH09158038A - 染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法 - Google Patents
染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法Info
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- JPH09158038A JPH09158038A JP7315181A JP31518195A JPH09158038A JP H09158038 A JPH09158038 A JP H09158038A JP 7315181 A JP7315181 A JP 7315181A JP 31518195 A JP31518195 A JP 31518195A JP H09158038 A JPH09158038 A JP H09158038A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】コーティング樹脂層を有さないポリエステル繊
維布帛において、使用する染料濃度が高いにもかかわら
ず、染色堅牢度、特にアルカリ汗堅牢度が著しく改善さ
れたポリエステル繊維布帛及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】染色されたポリエステル繊維から主として
構成され、L*値が40以下の布帛において、該布帛を
構成するポリエステル繊維をエタノール抽出した際の染
料抽出量が2.0×10-4g/g・繊維以下であり、且
つ該布帛の湿熱劣化促進試験後のアルカリ汗堅牢度が4
級以上である。
維布帛において、使用する染料濃度が高いにもかかわら
ず、染色堅牢度、特にアルカリ汗堅牢度が著しく改善さ
れたポリエステル繊維布帛及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】染色されたポリエステル繊維から主として
構成され、L*値が40以下の布帛において、該布帛を
構成するポリエステル繊維をエタノール抽出した際の染
料抽出量が2.0×10-4g/g・繊維以下であり、且
つ該布帛の湿熱劣化促進試験後のアルカリ汗堅牢度が4
級以上である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃色に染色されて
いるにもかかわらず、染色堅牢度、特にアルカリ汗堅牢
度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法
に関する。
いるにもかかわらず、染色堅牢度、特にアルカリ汗堅牢
度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル繊維布帛を分散
染料で染色した後、アクリル系、ウレタン系あるいは塩
ビ系樹脂等でコーティングした場合には、分散染料がコ
ーティング樹脂層に移行転染し、樹脂層を汚染すること
が知られている。
染料で染色した後、アクリル系、ウレタン系あるいは塩
ビ系樹脂等でコーティングした場合には、分散染料がコ
ーティング樹脂層に移行転染し、樹脂層を汚染すること
が知られている。
【0003】この現象は、分散染料の染着機構がポリエ
ステルとの化学的結合を有しない物理的なものであるこ
と、及び分散染料が有機溶剤や上記樹脂に対し溶解性、
親和性を有することが相乗的に作用して起こるものであ
り、例えば特開平5−287673号公報には、上記の
問題をオゾン処理により解決する方法が開示されてい
る。
ステルとの化学的結合を有しない物理的なものであるこ
と、及び分散染料が有機溶剤や上記樹脂に対し溶解性、
親和性を有することが相乗的に作用して起こるものであ
り、例えば特開平5−287673号公報には、上記の
問題をオゾン処理により解決する方法が開示されてい
る。
【0004】一方、コーティング樹脂層を有さない、ポ
リエステル繊維布帛の染色堅牢度を向上させる方法とし
ては、染色後還元洗浄を行うことが常用されている。
リエステル繊維布帛の染色堅牢度を向上させる方法とし
ては、染色後還元洗浄を行うことが常用されている。
【0005】しかしながら、特に、黒や青などの濃色に
染色する場合や単繊維繊度が1.0デニール以下の極細
ポリエステル繊維から構成される布帛を染色する場合
等、使用する染料濃度が高い場合には、還元洗浄を行っ
てもポリエステル繊維表面に固着した染料の除去が充分
に行われず、染色堅牢度が著しく低下するという問題を
有していた。
染色する場合や単繊維繊度が1.0デニール以下の極細
ポリエステル繊維から構成される布帛を染色する場合
等、使用する染料濃度が高い場合には、還元洗浄を行っ
てもポリエステル繊維表面に固着した染料の除去が充分
に行われず、染色堅牢度が著しく低下するという問題を
有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コー
ティング樹脂層を有さないポリエステル繊維布帛におい
て、使用する染料濃度が高いにもかかわらず、染色堅牢
度、特にアルカリ汗堅牢度が著しく改善されたポリエス
テル繊維布帛及びその製造方法を提供することにある。
ティング樹脂層を有さないポリエステル繊維布帛におい
て、使用する染料濃度が高いにもかかわらず、染色堅牢
度、特にアルカリ汗堅牢度が著しく改善されたポリエス
テル繊維布帛及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、化学的結合により染
着する染料(例えばカチオン染料)を使用した場合ある
いは樹脂コーティングを施さない染色布帛においても、
染色後の加熱処理(乾燥、ファイナルセットなど)によ
り染料が繊維表面に移行し、この染料が脱落することが
染色堅牢度を低下させる原因となっていることを究明
し、本発明を完成するに至った。
達成するために鋭意検討した結果、化学的結合により染
着する染料(例えばカチオン染料)を使用した場合ある
いは樹脂コーティングを施さない染色布帛においても、
染色後の加熱処理(乾燥、ファイナルセットなど)によ
り染料が繊維表面に移行し、この染料が脱落することが
染色堅牢度を低下させる原因となっていることを究明
し、本発明を完成するに至った。
【0008】かくして本発明によれば、染色されたポリ
エステル繊維から主として構成され、L*値が40以下
の布帛において、該布帛を構成するポリエステル繊維を
エタノール抽出した際の染料抽出量が2.0×10-4g
/g・繊維以下であり、且つ該布帛の湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度が4級以上であることを特徴とす
る染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛、及び
ポリエステル繊維から主として構成された布帛を染色及
び/または樹脂含浸した後、オゾン処理することを特徴
とする染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛の
製造方法が提供される。
エステル繊維から主として構成され、L*値が40以下
の布帛において、該布帛を構成するポリエステル繊維を
エタノール抽出した際の染料抽出量が2.0×10-4g
/g・繊維以下であり、且つ該布帛の湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度が4級以上であることを特徴とす
る染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛、及び
ポリエステル繊維から主として構成された布帛を染色及
び/または樹脂含浸した後、オゾン処理することを特徴
とする染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛の
製造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成要件を詳述す
る。
る。
【0010】本発明で使用するポリエステル繊維とは、
テレフタル酸を主たる酸成分とし、少なくとも1種のグ
リコール、好ましくはエチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコールから選ばれた
少なくとも1種のアルキレングリコールを主たるグリコ
ール成分とするポリエステルから構成される繊維を言
う。
テレフタル酸を主たる酸成分とし、少なくとも1種のグ
リコール、好ましくはエチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコールから選ばれた
少なくとも1種のアルキレングリコールを主たるグリコ
ール成分とするポリエステルから構成される繊維を言
う。
【0011】また、該ポリエステルに、スルホン酸金属
塩基を含有するイソフタル酸成分、例えば5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸あるいは5−テトラブチルホスホ
ニウムスルホイソフタル酸などを公知の方法で共重合し
たカチオン染料可染性ポリエステルであってもよく、本
発明の目的を損なわない範囲で安定剤、酸化防止剤、難
燃剤、帯電防止剤、蛍光増色剤、触媒、着色剤、無機微
粒子などを添加したものでもよい。
塩基を含有するイソフタル酸成分、例えば5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸あるいは5−テトラブチルホスホ
ニウムスルホイソフタル酸などを公知の方法で共重合し
たカチオン染料可染性ポリエステルであってもよく、本
発明の目的を損なわない範囲で安定剤、酸化防止剤、難
燃剤、帯電防止剤、蛍光増色剤、触媒、着色剤、無機微
粒子などを添加したものでもよい。
【0012】上記ポリエステル繊維の形状はフィラメン
ト、ウーリー加工糸、紡績糸を問わず、また必要に応じ
て木綿、羊毛などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊
維、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルをハー
ドセグメントとし、ポリオキシブチレングリコール系ポ
リエステルをソフトセグメントとするブロック共重合ポ
リエーテルエステル弾性繊維および他の合成繊維との混
繊、混紡などの形で使用されてもよい。
ト、ウーリー加工糸、紡績糸を問わず、また必要に応じ
て木綿、羊毛などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊
維、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルをハー
ドセグメントとし、ポリオキシブチレングリコール系ポ
リエステルをソフトセグメントとするブロック共重合ポ
リエーテルエステル弾性繊維および他の合成繊維との混
繊、混紡などの形で使用されてもよい。
【0013】また、ポリエステル繊維の繊度には特に制
限はないが、単繊維繊度が1.0デニール以下の極細繊
維を使用した場合には、本発明の効果が顕著に発揮でき
る。
限はないが、単繊維繊度が1.0デニール以下の極細繊
維を使用した場合には、本発明の効果が顕著に発揮でき
る。
【0014】また、本発明で使用する、主としてポリエ
ステル繊維から構成される布帛とは、ポリエステル繊維
のみを使用した織編物、不織布はもとより、ポリエステ
ル繊維とナイロン繊維の混用(交織、交編)品、ポリエ
ステル繊維と綿の混用品、ポリエステル繊維とウールの
混用品、ポリエステル繊維とレーヨン等の混用品など、
ポリエステル繊維を50%以上含むものを言う。
ステル繊維から構成される布帛とは、ポリエステル繊維
のみを使用した織編物、不織布はもとより、ポリエステ
ル繊維とナイロン繊維の混用(交織、交編)品、ポリエ
ステル繊維と綿の混用品、ポリエステル繊維とウールの
混用品、ポリエステル繊維とレーヨン等の混用品など、
ポリエステル繊維を50%以上含むものを言う。
【0015】また、上記布帛は、風合を向上させるため
にアルカリ減量処理を行ったものでも良い。
にアルカリ減量処理を行ったものでも良い。
【0016】本発明においては、上記ポリエステル繊維
から構成される布帛を染色した後、さらに樹脂を付与す
る場合は樹脂を付与し、乾燥、硬化した後など、布帛が
それ以上熱履歴を受けない段階でオゾン処理することが
必要である。
から構成される布帛を染色した後、さらに樹脂を付与す
る場合は樹脂を付与し、乾燥、硬化した後など、布帛が
それ以上熱履歴を受けない段階でオゾン処理することが
必要である。
【0017】オゾン処理を行った後、布帛が熱履歴を受
けた場合は、繊維内部に固着されていた染料が繊維表面
に移動し、染色堅牢度の向上効果は発現しない。
けた場合は、繊維内部に固着されていた染料が繊維表面
に移動し、染色堅牢度の向上効果は発現しない。
【0018】染色に際しては、従来公知の方法が任意に
採用でき、染料としては、布帛を構成する繊維の種類に
応じ、分散染料、カチオン染料、酸性染料、直接染料あ
るいはスレン染料などが任意に採用される。
採用でき、染料としては、布帛を構成する繊維の種類に
応じ、分散染料、カチオン染料、酸性染料、直接染料あ
るいはスレン染料などが任意に採用される。
【0019】なお、上記の樹脂の付与は、前述のよう
な、布帛の表面全体に厚さ100〜500μmにも及ぶ
樹脂皮膜を形成させるコーティング加工ではなく、布帛
に撥水性や吸汗性を付与するために、布帛を構成するポ
リエステル繊維の単繊維表面に厚さ100オングストロ
ーム〜1μm程度のフッ素系、シリコン系あるいはポリ
アルキレングリコール系の樹脂皮膜を散在させる、いわ
ゆるパッディング加工を指す。
な、布帛の表面全体に厚さ100〜500μmにも及ぶ
樹脂皮膜を形成させるコーティング加工ではなく、布帛
に撥水性や吸汗性を付与するために、布帛を構成するポ
リエステル繊維の単繊維表面に厚さ100オングストロ
ーム〜1μm程度のフッ素系、シリコン系あるいはポリ
アルキレングリコール系の樹脂皮膜を散在させる、いわ
ゆるパッディング加工を指す。
【0020】本発明におけるオゾン処理は、従来公知の
装置を使用すれば良く、例えばステンレス製あるいはガ
ラス製の処理室にオゾンを導入し、所定のオゾン濃度に
コントロールした後、ポリエステル繊維布帛を処理室に
投入し、常温、常圧でオゾンに暴露させれば良い。
装置を使用すれば良く、例えばステンレス製あるいはガ
ラス製の処理室にオゾンを導入し、所定のオゾン濃度に
コントロールした後、ポリエステル繊維布帛を処理室に
投入し、常温、常圧でオゾンに暴露させれば良い。
【0021】この際、オゾンの漏洩を防止したり、オゾ
ン濃度を安定化させるために、処理室内を若干加圧ある
いは減圧しても良い。
ン濃度を安定化させるために、処理室内を若干加圧ある
いは減圧しても良い。
【0022】本発明で使用されるオゾン濃度は、好まし
くは500〜10万ppm、さらに好ましくは1000
〜5万ppmである。
くは500〜10万ppm、さらに好ましくは1000
〜5万ppmである。
【0023】また、オゾン処理に要する時間は、好まし
くは10秒〜100分、さらに好ましくは20秒〜30
分である。
くは10秒〜100分、さらに好ましくは20秒〜30
分である。
【0024】さらに、オゾン処理の効果を高めるために
は処理室中のオゾン雰囲気を加熱することが好ましく、
好ましい温度は30〜100℃、更に好ましい温度は4
0〜70℃である。
は処理室中のオゾン雰囲気を加熱することが好ましく、
好ましい温度は30〜100℃、更に好ましい温度は4
0〜70℃である。
【0025】かくして得られたポリエステル繊維布帛
は、L*値が40以下、さらに好ましくはL*値が25
以下の濃色に染色された場合であっても、該布帛を構成
するポリエステル繊維をエタノール抽出した際の染料抽
出量、即ち繊維表面に固着した染料量が2.0×10-4
g/g・繊維以下であり、湿熱劣化促進試験後のアルカ
リ汗堅牢度が4級以上という優れた染色堅牢性を示す。
は、L*値が40以下、さらに好ましくはL*値が25
以下の濃色に染色された場合であっても、該布帛を構成
するポリエステル繊維をエタノール抽出した際の染料抽
出量、即ち繊維表面に固着した染料量が2.0×10-4
g/g・繊維以下であり、湿熱劣化促進試験後のアルカ
リ汗堅牢度が4級以上という優れた染色堅牢性を示す。
【0026】なお、上記の湿熱劣化促進試験(布帛を温
度45℃、湿度90%RHの湿熱雰囲気中に6日間放置
する)は、船底などの高温多湿の雰囲気中で約3ヶ月間
に相当する条件であり、これをクリアすれば、輸送に伴
う布帛の品質低下はまず起こり得ないと言われているも
のである。
度45℃、湿度90%RHの湿熱雰囲気中に6日間放置
する)は、船底などの高温多湿の雰囲気中で約3ヶ月間
に相当する条件であり、これをクリアすれば、輸送に伴
う布帛の品質低下はまず起こり得ないと言われているも
のである。
【0027】
【作用】一般に、染色後のポリエステル繊維表面には、
繊維の発色に寄与しない余分の染料が固着されており、
この染料が脱落することが染色堅牢度を低下させる原因
となっている。
繊維の発色に寄与しない余分の染料が固着されており、
この染料が脱落することが染色堅牢度を低下させる原因
となっている。
【0028】通常、該染料は還元洗浄により除去される
が、ポリエステル繊維布帛を青や黒などの濃色に染色す
る場合や単繊維繊度が1.0デニール以下の極細ポリエ
ステル繊維布帛を染色する場合、濃色に染色するために
は、使用する染料濃度を高める必要があり、従って、繊
維表面に固着した染料が還元洗浄により充分に除去でき
ないことがある。
が、ポリエステル繊維布帛を青や黒などの濃色に染色す
る場合や単繊維繊度が1.0デニール以下の極細ポリエ
ステル繊維布帛を染色する場合、濃色に染色するために
は、使用する染料濃度を高める必要があり、従って、繊
維表面に固着した染料が還元洗浄により充分に除去でき
ないことがある。
【0029】また、たとえ余分の染料が還元洗浄で除去
できたとしても、樹脂を付与した後の乾燥、硬化など、
布帛が熱を受けた場合には、繊維内部に固着されていた
染料が繊維表面に移動し、該染料が染色堅牢度の低下を
招くことがある。
できたとしても、樹脂を付与した後の乾燥、硬化など、
布帛が熱を受けた場合には、繊維内部に固着されていた
染料が繊維表面に移動し、該染料が染色堅牢度の低下を
招くことがある。
【0030】本発明においては、ポリエステル繊維布帛
を染色した後、あるいは必要に応じてさらに樹脂を付与
した後オゾン処理し、繊維表面に固着された余分の染料
のみを分解除去しているので、繊維の発色を阻害するこ
とがなく、還元洗浄を行わなくても、濃色に染色されて
いるにもかかわらず、染色堅牢度の低下のないポリエス
テル繊維布帛を得ることができる。
を染色した後、あるいは必要に応じてさらに樹脂を付与
した後オゾン処理し、繊維表面に固着された余分の染料
のみを分解除去しているので、繊維の発色を阻害するこ
とがなく、還元洗浄を行わなくても、濃色に染色されて
いるにもかかわらず、染色堅牢度の低下のないポリエス
テル繊維布帛を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。尚、実施例に記載した物性は下記の方法で
測定したものである。
に説明する。尚、実施例に記載した物性は下記の方法で
測定したものである。
【0032】(1)視感濃度L*値 染色布をマクベス2020+(米国コルモーゲン社製)
を用いて光源D65、10°視野で測色し、JIS Z
8730−1980に従ってUCS表色系の明度指数L
*値を算出した。
を用いて光源D65、10°視野で測色し、JIS Z
8730−1980に従ってUCS表色系の明度指数L
*値を算出した。
【0033】L*値は小さい程、濃色に染色されてお
り、視感濃度が大きいことを示すが、実用上その下限は
高々5程度である。
り、視感濃度が大きいことを示すが、実用上その下限は
高々5程度である。
【0034】(2) 染料抽出量 染色された繊維1gを精秤し、これを100mlのメス
フラスコに入れた後、約90mlのエタノールを加えて
時々振とうしながら1時間放置する。
フラスコに入れた後、約90mlのエタノールを加えて
時々振とうしながら1時間放置する。
【0035】次いで、メスフラスコから繊維を取り出
し、エタノールで洗いながらその洗液をメスフラスコに
加え、標線に合わせて100mlとする。
し、エタノールで洗いながらその洗液をメスフラスコに
加え、標線に合わせて100mlとする。
【0036】次に、自記分光光度計UV2200(島津
製作所製)を使用し、上記抽出液の吸光度(測定波長5
50nm)を測定して、予め当該染料につき作成した検
量線から繊維1gあたりの染料濃度(g/g・繊維)を
求める。
製作所製)を使用し、上記抽出液の吸光度(測定波長5
50nm)を測定して、予め当該染料につき作成した検
量線から繊維1gあたりの染料濃度(g/g・繊維)を
求める。
【0037】(3)アルカリ汗堅牢度 布帛を温度45℃、湿度90%RHの湿熱雰囲気中に6
日間放置して湿熱劣化促進させた後、JIS L 08
48 A法に従い、該布帛の変退色と添付白布の汚染の
程度をグレースケールにより判定した。
日間放置して湿熱劣化促進させた後、JIS L 08
48 A法に従い、該布帛の変退色と添付白布の汚染の
程度をグレースケールにより判定した。
【0038】[実施例1]ポリエチレンテレフタレート
を主たる構成成分とする、75デニール/36フィラメ
ントのポリエステルマルチフィラメント糸を経糸及び緯
糸に配し、経密度81本/インチ、緯密度70本/イン
チの平織物を製織した。
を主たる構成成分とする、75デニール/36フィラメ
ントのポリエステルマルチフィラメント糸を経糸及び緯
糸に配し、経密度81本/インチ、緯密度70本/イン
チの平織物を製織した。
【0039】該織物を常法により精錬、リラックス及び
プレセットした後、下記の条件で染色した。
プレセットした後、下記の条件で染色した。
【0040】 (染色条件) ・Foron Red S-CTL (Sandoz社製) 8%owf ・ディスパーVG (明成化学製) 0.5g/l ・酢酸 0.3g/l ・130℃×60分
【0041】次いで、上記染色布帛を還元洗浄すること
なく、下記条件で室温でオゾン処理した。
なく、下記条件で室温でオゾン処理した。
【0042】(オゾン処理条件) ・オゾン発生装置:無声放電方式(原料ガス:酸素) ・オゾン濃度 :1万ppm ・処理時間 :5分
【0043】得られた布帛は濃い赤色に染色されてお
り、L*値は25.5であった。
り、L*値は25.5であった。
【0044】また、該布帛を構成するポリエステル繊維
をエタノール抽出した際の染料抽出量は0.6g/g・
繊維であり、湿熱劣化促進試験後のアルカリ汗堅牢度は
4−5級であった。
をエタノール抽出した際の染料抽出量は0.6g/g・
繊維であり、湿熱劣化促進試験後のアルカリ汗堅牢度は
4−5級であった。
【0045】[実施例2]実施例1において、染料濃度
を14%owfに変更した以外は実施例1と同様に実施
した。
を14%owfに変更した以外は実施例1と同様に実施
した。
【0046】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0047】[実施例3]実施例1において、染料及び
その濃度をForon Blue RD-GLF 4%owfに変更し、オ
ゾン濃度を5万ppm、処理時間を1分に変更した以外
は実施例1と同様に実施した。
その濃度をForon Blue RD-GLF 4%owfに変更し、オ
ゾン濃度を5万ppm、処理時間を1分に変更した以外
は実施例1と同様に実施した。
【0048】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0049】[実施例4]実施例1において、ポリエス
テルマルチフィラメント糸を、ポリエチレンテレフタレ
ートを主たる構成成分とし、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウム成分を2.6モル%共重合したカチオン可染性
ポリエステルマルチフィラメント糸に、また染料をAize
n Cathilon Blue GRLH(保土ヶ谷化学製)に変更し、さ
らにオゾン濃度を5000ppm、処理時間を10分に
変更した以外は実施例1と同様に実施した。
テルマルチフィラメント糸を、ポリエチレンテレフタレ
ートを主たる構成成分とし、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウム成分を2.6モル%共重合したカチオン可染性
ポリエステルマルチフィラメント糸に、また染料をAize
n Cathilon Blue GRLH(保土ヶ谷化学製)に変更し、さ
らにオゾン濃度を5000ppm、処理時間を10分に
変更した以外は実施例1と同様に実施した。
【0050】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0051】[実施例5]実施例1において、ポリエス
テルマルチフィラメント糸のデニールを、64デニール
/144フィラメントに変更した以外は実施例1と同様
に実施した。
テルマルチフィラメント糸のデニールを、64デニール
/144フィラメントに変更した以外は実施例1と同様
に実施した。
【0052】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0053】[実施例6]実施例1において、染色後の
布帛にフッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガード
AG―730)の10.0重量%溶液をパッドし、ピッ
クアップ率70%で搾液し、次いで130℃で3分間乾
燥後170℃で45秒間熱処理を行なった後、オゾン処
理した以外は実施例1と同様に実施した。
布帛にフッ素系撥水剤(旭硝子(株)製、アサヒガード
AG―730)の10.0重量%溶液をパッドし、ピッ
クアップ率70%で搾液し、次いで130℃で3分間乾
燥後170℃で45秒間熱処理を行なった後、オゾン処
理した以外は実施例1と同様に実施した。
【0054】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0055】[比較例1]実施例1において、オゾン処
理を実施せず、染色後下記条件で還元洗浄のみを2回実
施した以外は実施例1と同様に実施した。
理を実施せず、染色後下記条件で還元洗浄のみを2回実
施した以外は実施例1と同様に実施した。
【0056】 (還元洗浄条件) ・ハイドロサルファイト 2g/l ・苛性ソーダ 2g/l ・界面活性剤(アミラジン) 2g/l ・80℃×20分
【0057】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0058】[比較例2]実施例1において、オゾン処
理を染色前に実施した以外は実施例1と同様に実施し
た。
理を染色前に実施した以外は実施例1と同様に実施し
た。
【0059】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0060】[比較例3]実施例6において、フッ素系
撥水剤のパッディングをオゾン処理の後に実施した以外
は実施例1と同様に実施した。
撥水剤のパッディングをオゾン処理の後に実施した以外
は実施例1と同様に実施した。
【0061】得られた布帛のL*値、湿熱劣化促進試験
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
後のアルカリ汗堅牢度、及び該布帛を構成するポリエス
テル繊維をエタノール抽出した際の染料抽出量を表1に
示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、コーティング樹脂層を
有さないポリエステル繊維布帛において、使用する染料
濃度が高いにもかかわらず、染色堅牢度、特にアルカリ
汗堅牢度が著しく改善されたポリエステル繊維布帛及び
その製造方法が提供できる。
有さないポリエステル繊維布帛において、使用する染料
濃度が高いにもかかわらず、染色堅牢度、特にアルカリ
汗堅牢度が著しく改善されたポリエステル繊維布帛及び
その製造方法が提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 10/00 D06M 10/00 Z
Claims (5)
- 【請求項1】 染色されたポリエステル繊維から主とし
て構成され、L*値が40以下の布帛において、該布帛
を構成するポリエステル繊維をエタノール抽出した際の
染料抽出量が繊維2.0×10-4g/g・繊維以下であ
り、且つ該布帛の湿熱劣化促進試験後のアルカリ汗堅牢
度が4級以上であることを特徴とする染色堅牢度の改善
されたポリエステル繊維布帛。 - 【請求項2】 布帛のL*値が25以下である請求項1
記載の染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛。 - 【請求項3】 ポリエステル繊維の単繊維繊度が1.0
デニール以下である請求項1または2記載の染色堅牢度
の改善されたポリエステル繊維布帛。 - 【請求項4】 ポリエステル繊維が、その単繊維表面に
樹脂皮膜が散在するポリエステル繊維である請求項1、
2または3記載の染色堅牢度の改善されたポリエステル
繊維布帛。 - 【請求項5】 ポリエステル繊維から主として構成され
た布帛を染色及び/または樹脂含浸した後、オゾン処理
することを特徴とする染色堅牢度の改善されたポリエス
テル繊維布帛の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7315181A JPH09158038A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7315181A JPH09158038A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09158038A true JPH09158038A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18062403
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7315181A Pending JPH09158038A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 染色堅牢度の改善されたポリエステル繊維布帛及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09158038A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102517751A (zh) * | 2011-12-20 | 2012-06-27 | 绍兴文理学院 | 一种环保型抗菌拒水拒油平纹横人字家纺面料的生产工艺 |
| CN103437022A (zh) * | 2013-06-19 | 2013-12-11 | 安徽中天印染股份有限公司 | 一种涤棉交织面料及其印花工艺 |
-
1995
- 1995-12-04 JP JP7315181A patent/JPH09158038A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102517751A (zh) * | 2011-12-20 | 2012-06-27 | 绍兴文理学院 | 一种环保型抗菌拒水拒油平纹横人字家纺面料的生产工艺 |
| CN103437022A (zh) * | 2013-06-19 | 2013-12-11 | 安徽中天印染股份有限公司 | 一种涤棉交织面料及其印花工艺 |
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