JPH07189031A - 耐光性の良好なポリエステル系繊維 - Google Patents

耐光性の良好なポリエステル系繊維

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JPH07189031A
JPH07189031A JP32687293A JP32687293A JPH07189031A JP H07189031 A JPH07189031 A JP H07189031A JP 32687293 A JP32687293 A JP 32687293A JP 32687293 A JP32687293 A JP 32687293A JP H07189031 A JPH07189031 A JP H07189031A
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JP
Japan
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fiber
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polyester
polyester fiber
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JP32687293A
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Seiji Hirakawa
清司 平川
Izumi Wataya
泉 綿谷
Ichiro Inoue
一郎 井上
Naomi Nitta
直美 新田
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
を共重合したポリエステルからなる繊維であって、特定
の骨格を有するベンゾトリアゾ−ル系化合物を特定量含
有してなる耐光性の良好なポリエステル系繊維。 【効果】従来のポリエチレンテレフタレート繊維では顕
著な耐光性向上効果が見られなかったが、本発明ではビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物を共重合し
たポリエステルの場合にのみ顕著な効果を有することが
可能となり、従来、ビスフェノールAのエチレンオキサ
イド付加物共重合ポリエステルの耐光性の問題点を解決
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光堅牢度が良好で、
かつ膨らみ感、ソフト感、ドレープ性、ハリ、コシ感の
優れた織編物を与えるポリエステル系繊維、その繊維製
品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維からなる異収縮
混繊糸の高収縮糸として、2,2−ビス[4−(β−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン(以下、BA−
EOと略す)を特定量共重合したポリエチレンテレフタ
レ−ト(以下、PETと略す)を用いた混繊糸(特公昭
60−35450号、特開昭55−57013号)、ま
た高収縮糸としてBA−EOとイソフタル酸を特定量共
重合したPETを用いた混繊糸(特開平2−19528
号、同2−19539号)などが提案されている。しか
しながら、これらの共重合PETは、BA−EOが共重
合されているためにポリエステルの耐光堅牢度が著しく
悪化するので、特に淡色製品向けの染色性の面で好まし
くないという問題点があった。
【0003】従って、かかるBA−EOを共重合したP
ETを高収縮糸とする混繊糸の場合、たとえ膨らみ、ソ
フト感、ドレープ性、ハリ、コシ感全てに満足しても、
上記の耐光性が不良であるために、商品価値の点でその
用途が制限されているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐光
堅牢度が良好で、かつ膨らみ、ソフト感、ドレープ性、
ハリ、コシ感の優れたポリエステル系繊維およびそれか
らなる繊維製品を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ジカル
ボン酸を主たる酸成分とし、下記式(I)で示されるビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物と脂肪族グ
リコールを主たるグリコール成分としてなるポリエステ
ル系繊維であって、下記式(II) で示されるベンゾトリ
アゾ−ル系化合物が、下記式(III)および式(IV)を満
足する量含有されていることを特徴とする耐光性の良好
なポリエステル系繊維である。
【0006】
【化3】 (式中、mおよびnは、1または2の整数)
【0007】
【化4】 (式中、R1 および及びR2 は低級アルキル基であり、
同じ基であっても異なる基であってもよく、直鎖であっ
ても分岐鎖であってもよい)
【0008】
【数2】 〔式中、Bは式(I)で示される化合物の共重合モル
%、Uは式(II)で示される化合物の含有重量%)
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。B
A−EOが共重合されたポリエステルが耐光性に劣る理
由として、BA−EOの分子構造の骨格に基づく耐光性
の低下が考えられる。すなわち、本発明者らの検討結果
によれば、該ポリエステル中のBA−EO末端に、太陽
光中の紫外部の光により、キノンラジカルが生成し、こ
のキノンラジカルが種々の酸化反応を起こして耐光性を
低下させているものと思われる。特に該BA−EO共重
合ポリエステルに対しては、近紫外部の350mμ以上
の光を遮断すると、耐光性が低下しないことを見出だし
た。そして、種々の紫外線吸収剤について鋭意検討した
結果、吸収スペクトルが長波長側によっている上記の構
造式(II)で示されるベンゾトリアゾ−ル系化合物が、
該BA−EO共重合ポリエステルに対し有効であること
が判明した。また該化合物を特に染色時に添加すること
により、耐光性が非常に向上することも見出だした。
【0010】本発明において、式(I)で示されるBA
−EOのポリエステルに対する共重合量は2〜6モル%
の範囲である。BA−EOの共重合量が2モル%未満の
場合、BA−EOの共重合によるポリエステルの耐光性
の低下は見られないため、本発明のベンゾトリアゾ−ル
系化合物を添加する必要がない。一方、BA−EOの共
重合量が6モル%を越えると、本発明のベンゾトリアゾ
−ル系化合物をいくら添加しても耐光性の向上効果は見
られない。
【0011】式(II)で示されるベンゾトリアゾ−ル系
化合物のポリエステル繊維に対する含有量は、上記式
(III)で示されるように、BA−EOの共重合量と深い
関係がある。ベンゾトリアゾ−ル系化合物の添加量U重
量%が(0.25B−0.5)以下の場合、耐光性の向
上効果が見られず、一方、該U重量%が(B−1)を越
えるとベンゾトリアゾ−ル系化合物の添加量が多くなり
過ぎ、該化合物による着色が見られ、特に淡色染めにお
いて希望の色相に染色することが不可能となる。
【0012】上記ベンゾトリアゾ−ル系化合物をBA−
EO共重合ポリエステルに添加する時期はとくに限定さ
れない。BA−EO共重合ポリエステルを重合する前、
重合時、重合後、該ポリエステルを紡糸する前、染色時
等、何時添加してもさしつかえないが、該ポリエステル
または該ポリエステルからなる繊維の着色を考慮する
と、染色時が好ましい。本発明におけるベンゾトリアゾ
−ル系化合物は、熱水中、特に110℃以上の熱水中で
融解し、本来室温下で粉末状であるべきものが熱水中で
液化するため、染色浴に添加することができ、添加され
た該化合物は染料である分散染料分子と共にほとんど全
部BA−EO共重合ポリエステルからなる繊維に吸着さ
れる。したがって、本発明におけるポリエステル繊維に
含有されるベンゾトリアゾ−ル系化合物の含有量とは、
反応系等に添加されるベンゾトリアゾ−ル系化合物の添
加量ではなくて、ポリエステル繊維に吸着されたベンゾ
トリアゾ−ル系化合物の量である。
【0013】本発明において、特にBA−EO共重合ポ
リエステル繊維を高収縮糸として用いている混繊糸の場
合、低収縮糸として用いられたPET繊維よりも、易染
性であるBA−EO共重合ポリエステル側に選択的に吸
着されるために、耐光性の向上に顕著な効果をもたらす
ものである。
【0014】本発明で用いられるベンゾトリアゾ−ル系
化合物は式(II)で示され、具体例としては2−(3,
5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾールが挙げられる。また、該化合
物を染色時に添加して使用する場合、アニオン系および
ノニオン系活性剤を用いて分散乳化すると、使用の点で
好都合である。
【0015】本発明における耐光性の向上効果は、淡色
染めにおいて特に顕著な効果があり、耐光堅牢度におい
て約2級以上の向上が認められる。BA−EOが共重合
されていないPETについては向上効果が少なく、約
0.5〜1.0級の向上効果レベルである。この耐光性
の向上効果は、2X (x:級)倍で示され、PETの2
倍に対し、BA−EO共重合ポリエステルは、4倍以上
の効果を示し、この向上効果はBA−EO共重合ポリエ
ステルの特有の効果と考えられる。
【0016】本発明における上記のベンゾトリアゾ−ル
系化合物を含有するBA−EO共重合ポリエステル繊維
は100%使いで布帛にすることができ、あるいは該ポ
リエステル繊維を高収縮糸として用いた異収縮混繊糸と
して布帛にすることができ、これらに限定されるもので
はない。異収縮混繊糸を構成する高収縮糸として、BA
−EO共重合ポリエステルの主鎖中に、2,2−ビス
[4−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホ
ン、ジエチレングリコール、1,4−ジブタンジオール
等のジオール化合物、アジピン酸、アゼライン酸、イソ
フタル酸、5−スルホイソフタル酸等のジカルボン酸化
合物等が共重合されていてもよい。また、低収縮糸とし
て、上記のジオール、ジカルボン酸を共重合したPE
T、PET、ポリブチレンテレフタレート等が挙げら
れ、これらには、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム等
の無機微粒子が含まれていてもよい。さらに、低収縮糸
のポリエステル糸として、シックアンドシン部が含まれ
ている部分延伸糸を用いてもよく、異型断面あるいは種
々の複合形状を有する複合繊維を用いてもよい。該複合
繊維として、たとえば芯鞘断面、貼り合わせ断面、多層
型複合断面、海島型複合型断面等の複合繊維が挙げら
れ、複合ポリマー二成分のそれぞれの選択条件により、
溶出分割して極細化させることが可能な繊維等が挙げら
れる。この溶出法には、有機溶剤抽出、アルカリ処理等
が挙げられる。
【0017】本発明におけるポリエステル系繊維とは、
モノフィラメント等の長繊維、ステープル等の短繊維、
フィラメント糸、紡績糸、本発明の繊維と天然繊維、半
合成繊維、他の合成繊維との混紡糸、合撚糸、交絡糸お
よび捲縮糸等のその他の加工糸等のいずれであってもよ
い。さらに本発明における繊維製品は、それらの繊維や
糸をその一部または全部として形成された織編物、不織
布、最終的な衣類、タオル等の繊維製品等のいずれでも
良い。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、実施例中における各物性は以下の方法によって測
定した。
【0019】(1)重合体の極限粘度([η]dl/
g):フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶
媒を用いて、対象となる重合体の0.25g/dl、
0.5g/dl及び1.0g/dlの3種類の濃度の溶
液について、30℃の温度において測定した3種の還元
粘度から求めた。
【0020】(2)繊維中の紫外線吸収剤の吸着量(含
有量)(重量%):ベンゾトリアゾ−ル系化合物を含有
する溶液中で処理された繊維の一定量をオルソクロルフ
ェノールにて溶解し、その溶液について紫外分光光度計
を使用して紫外部の最大吸収波長に於ける吸光度を測定
し、別に準備されたオルソクロルフェノール溶液の検量
線から、繊維中の紫外線吸収剤の含有量(重量%)を求
めた。
【0021】(3)耐光堅牢度定:JIS−L0824
に準じて、島津(株)製カーボンアーク灯形によって、
ブラックパネル温度63℃、放射照度464W/m2
照射雰囲気下でJIS−L0824に記載の第2露光法
によるブルースケールの変退色の程度を調べ、級判定し
た。
【0022】(4)織物の色相の評価:視覚的に黄色の
着色の強いものを異常とし、着色の全くないものまたは
商品として支障のない程度の着色を正常と判断した。
【0023】《実施例1〜3および比較例1〜10》テ
レフタル酸とエチレングリコールとを、所定量のBA−
EOが含有されたスラリー槽に添加し混合を行い、エス
テル化槽に移し、280℃、2.5kg/cm2 の圧力
下で2時間エステル化反応した後、三酸化アンチモンの
エチレングリコール溶液を触媒として添加し、温度を2
40℃から280℃まで45分かけて昇温しながら徐々
に0.1mmHgまで減圧にし反応させ重合を行なっ
た。ついで常法によりチップ化し、[η]が0.7dl
/gのBA−EO共重合PETを得た。この共重合PE
Tを用いて紡糸速度5000m/分で紡糸直結延伸を行
った。得られたBA−EO共重合ポリエステル繊維を高
収縮糸として、通常のPET延伸糸を低収縮糸として用
い、これらの糸に流体交絡処理装置を用いて交絡度80
個/mの交絡を付与して異収縮混繊糸を得た。該異収縮
混繊糸にZ300T/Mの撚をかけ、この撚糸を経糸お
よび緯糸として用いたツイル織物を製織した。ついで、
糊抜き、180℃でプレセット、アルカリ減量処理を施
し、約15%の減量率の織物にした。BA−EOを共重
合していない、通常のPET繊維からなるツイル織物お
よび上記のそれぞれの織物について、表1に示す各ベン
ゾトリアゾ−ル系化合物が添加された下記の染浴中で1
30℃×40分の染色を行った。染色物を構成するBA
−EO共重合ポリエステル繊維中のベンゾトリアゾ−ル
系化合物の含有重量(%)を測定したところ、染色浴中
に添加された該化合物が100%吸着されていた。耐光
堅牢度および色相の結果を表1に示す。
【0024】染色浴組成 分散染料: Sumikaron Blue E-RPD(住友化学製) 0.1%owf 分散剤: ディスパーTL (明成化学製) 1 g/リットル pH調製剤:酢酸 0.5cc/リットル 浴比: 50:1
【0025】
【表1】
【0026】表1で示されるように、BA−EOを2〜
6モル%の範囲内で共重合したポリエステル繊維に、式
(II)で示されるベンゾトリアゾール系化合物を式(II
I)で示される範囲内の含有量で吸着・配合すると、耐光
堅牢度に4級の向上効果が認められる。またBA−EO
が共重合されていないPETの場合には0.5級程度の
向上のみである。すなわち、BA−EOを特定量共重合
してなるポリエステルのみに顕著な向上効果があること
がわかる。なお上記の4級の向上は、耐光性の照射時間
に対する効果に換言すれば、退色までの時間が16倍に
延びることを意味するもので、このことからも著しい効
果があることが伺える。
【0027】《実施例4および比較例11》実施例1と
同様にして異収縮混繊糸を得、該混繊糸に撚をかけた撚
糸を経糸として用いたツイルを製織し、ついで、実施例
1と同じ条件にてリラックス、プレセット、アルカリ減
量の処理を行った。このプレセット上がりの織物につい
て、ベンゾトリアゾ−ル系化合物として2−(3−t−
ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾ−ルを用い、表2に示す添加量量
および温度で実施例1の場合と同じ染料、分散剤を用い
て染色を行った。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 表2に示されるように、ベンゾトリアゾ−ル系化合物を
110℃の染色浴に添加して染色処理を行なうと、染色
浴に添加された該化合物が100%吸着されて耐光堅牢
度が向上するが、100℃の染色浴に添加して染色処理
を行なうと、染色浴に添加された該化合物が20%しか
吸着されず、耐光堅牢度の向上は見られなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、BA−EO共重合ポリ
エステル繊維に特定構造のベンゾトリアゾ−ル系化合物
を特定量含有させることにより、耐光堅牢性を著しく向
上させることができ、BA−EO共重合ポリエステル繊
維の用途を拡大することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新田 直美 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地 株式会社 クラレ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、
    下記式(I)で示されるビスフェノールAのエチレンオ
    キサイド付加物と脂肪族グリコールを主たるグリコール
    成分としてなるポリエステル系繊維であって、下記式
    (II) で示されるベンゾトリアゾ−ル系化合物が、下記
    式(III)および式(IV)を満足する量含有されているこ
    とを特徴とする耐光性の良好なポリエステル系繊維。 【化1】 (式中、mおよびnは、1または2の整数) 【化2】 (式中、R1 および及びR2 は低級アルキル基であり、
    同じ基であっても異なる基であってもよく、直鎖であっ
    ても分岐鎖であってもよい) 【数1】 〔式中、Bは式(I)で示される化合物の共重合モル
    %、Uは式(II)で示される化合物の含有重量%)
JP32687293A 1993-12-24 1993-12-24 耐光性の良好なポリエステル系繊維 Pending JPH07189031A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100855913B1 (ko) * 2001-02-21 2008-09-02 도레이 가부시끼가이샤 폴리페닐렌술피드 부재 및 그 제조방법
JP2008291151A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Sanyo Chem Ind Ltd 耐熱性ポリエステル樹脂
CN109825057A (zh) * 2019-02-01 2019-05-31 华政炎 一种高增透防紫外性好的改性pet/pc合金及其制备方法

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Effective date: 20040302