JPH09176486A - 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 - Google Patents
樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置Info
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- JPH09176486A JPH09176486A JP33466895A JP33466895A JPH09176486A JP H09176486 A JPH09176486 A JP H09176486A JP 33466895 A JP33466895 A JP 33466895A JP 33466895 A JP33466895 A JP 33466895A JP H09176486 A JPH09176486 A JP H09176486A
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- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融粘度を低減して成形性を改善し、さらに
は低熱膨張化、および樹脂強度の向上を図った樹脂組成
物を提供することを目的とする。 【解決手段】 100重量部のポリアリ−レンスルフィ
ド樹脂と、25〜550重量部の無機質充填剤と、1〜
20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜260℃の範
囲にある、分子量1,000以下の低分子棒状液晶性化
合物とを含有することを特徴とする。
は低熱膨張化、および樹脂強度の向上を図った樹脂組成
物を提供することを目的とする。 【解決手段】 100重量部のポリアリ−レンスルフィ
ド樹脂と、25〜550重量部の無機質充填剤と、1〜
20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜260℃の範
囲にある、分子量1,000以下の低分子棒状液晶性化
合物とを含有することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂と無機質充填
剤とを含有する樹脂組成物、及びこの樹脂組成物を用い
て半導体チップを封止した樹脂封止型半導体装置に関す
る。
剤とを含有する樹脂組成物、及びこの樹脂組成物を用い
て半導体チップを封止した樹脂封止型半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子部品封止用樹脂として、エポ
キシ樹脂をマトリックス主成分とする熱硬化性樹脂が広
く用いられており、この樹脂を用いた封止方法として
は、トランスファモールド法が主として採用されてい
る。これに対し、高速成形、リサイクル化を含む材料収
率、及び室温保存安定性の観点から、熱可塑性樹脂によ
る封止が注目されてきた。
キシ樹脂をマトリックス主成分とする熱硬化性樹脂が広
く用いられており、この樹脂を用いた封止方法として
は、トランスファモールド法が主として採用されてい
る。これに対し、高速成形、リサイクル化を含む材料収
率、及び室温保存安定性の観点から、熱可塑性樹脂によ
る封止が注目されてきた。
【0003】また、更に近年、ハロゲン含有物や三酸化
アンチモン等の難燃性に寄与する化合物が有害物資とし
て規制の方向に進む中で、これらを含まずに、UL規格
のUL−94,V−0グレ−ドを達成できるような方法
が、エポキシ樹脂系において種々試みられている。そこ
で、熱可塑性樹脂において上記課題を満たす樹脂とし
て、耐熱性、耐薬品性及び電気的特性に優れたポリフェ
ニレンスルフィド樹脂が有望視され、半導体封止用にイ
オン性不純物を様々な方法で除去したグレードのものを
用いて電子部品を封止することが提案されている。
アンチモン等の難燃性に寄与する化合物が有害物資とし
て規制の方向に進む中で、これらを含まずに、UL規格
のUL−94,V−0グレ−ドを達成できるような方法
が、エポキシ樹脂系において種々試みられている。そこ
で、熱可塑性樹脂において上記課題を満たす樹脂とし
て、耐熱性、耐薬品性及び電気的特性に優れたポリフェ
ニレンスルフィド樹脂が有望視され、半導体封止用にイ
オン性不純物を様々な方法で除去したグレードのものを
用いて電子部品を封止することが提案されている。
【0004】また、高温での熱応力の低減を指向する傾
向から、無機質充填剤を高充填させるため、リニア構造
の低粘度化したグレ−ドのポリフェニレンスルフィド樹
脂も合成されている。しかしながら、低粘度化した場
合、成形時にボイドの発生が起こりやすい状況となるた
め、耐湿信頼性の低下や、金型からの離型性に起因する
成形加工性の悪化を引き起こす恐れがあり、低粘度化に
も限界がある。
向から、無機質充填剤を高充填させるため、リニア構造
の低粘度化したグレ−ドのポリフェニレンスルフィド樹
脂も合成されている。しかしながら、低粘度化した場
合、成形時にボイドの発生が起こりやすい状況となるた
め、耐湿信頼性の低下や、金型からの離型性に起因する
成形加工性の悪化を引き起こす恐れがあり、低粘度化に
も限界がある。
【0005】更に、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成
物で封止を行った場合、この樹脂自体高結晶性であるた
め、延性に乏しく脆弱であり、電子部品の封止用樹脂に
望まれるような強度、靱性が出にくいという問題があっ
た。これを解決する手段として、充填剤組成中にガラス
繊維を使用して強度向上を図った提案が数多くなされて
いる。
物で封止を行った場合、この樹脂自体高結晶性であるた
め、延性に乏しく脆弱であり、電子部品の封止用樹脂に
望まれるような強度、靱性が出にくいという問題があっ
た。これを解決する手段として、充填剤組成中にガラス
繊維を使用して強度向上を図った提案が数多くなされて
いる。
【0006】このような繊維状充填剤を用いると、上記
の問題の他に、上述したボイドの問題も解消されるが、
IC封止の場合において、素子内部での半導体チップの
クラックやAuボンディングワイヤーの断線を生じるな
どの問題が生ずることが懸念される。これに対する改善
策として、液晶ポリマー等を用いて溶融成形時の流動性
を低減化した方法が提案されている(特開昭62−54
9号、特開昭62−141064号、特開昭64−74
265号)。
の問題の他に、上述したボイドの問題も解消されるが、
IC封止の場合において、素子内部での半導体チップの
クラックやAuボンディングワイヤーの断線を生じるな
どの問題が生ずることが懸念される。これに対する改善
策として、液晶ポリマー等を用いて溶融成形時の流動性
を低減化した方法が提案されている(特開昭62−54
9号、特開昭62−141064号、特開昭64−74
265号)。
【0007】しかし、この方法によると、溶融時の流動
性及び機械的強度については向上するが、材料自体の溶
融粘度は下がらず、無機質の充填剤を高充填することが
不可能なため、インサ−トとの熱応力差を低減するのに
十分とは言えない。
性及び機械的強度については向上するが、材料自体の溶
融粘度は下がらず、無機質の充填剤を高充填することが
不可能なため、インサ−トとの熱応力差を低減するのに
十分とは言えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記課題を
解決するためになされたものであり、溶融粘度を低減し
て成形性を改善し、さらには低熱膨張化、および樹脂強
度の向上を図った樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
解決するためになされたものであり、溶融粘度を低減し
て成形性を改善し、さらには低熱膨張化、および樹脂強
度の向上を図った樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0009】本発明の他の目的は、この樹脂組成物を用
いて樹脂封止された半導体装置を提供することにある。
いて樹脂封止された半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、100重量部のポリアリ−
レンスルフィド樹脂と、25〜550重量部の無機質充
填剤と、1〜20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜
260℃の範囲にある、分子量1,000以下の低分子
棒状液晶性化合物とを含有することを特徴とする樹脂組
成物を提供する。また、本発明(請求項2)は、100
重量部のポリアリ−レンスルフィド樹脂と、25〜55
0重量部の無機質充填剤と、1〜20重量部の、液晶相
形成温度が90℃〜260℃の範囲にある、分子量1,
000以下の低分子棒状液晶性化合物とを含有する樹脂
組成物であって、前記棒状液晶性化合物は、コア部分C
に末端基X,Yが結合した式X−C−Y(X及びYはそ
れぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキ
シ基、シアノ基、メチルアミド基、ニトロ基、アミノ
基、ジメチルアミノ基、ハロゲン原子、水素原子を表
す)で示される構造を有し、このX−C−Y構造中、コ
ア部分Cはベンゼン環、ヘテロ六員環、及びトランス置
換のシクロヘキサン環からなる群から選ばれた1種がパ
ラ配位で2〜6個結合した構造を含むことを特徴とする
樹脂組成物を提供する。
め、本発明(請求項1)は、100重量部のポリアリ−
レンスルフィド樹脂と、25〜550重量部の無機質充
填剤と、1〜20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜
260℃の範囲にある、分子量1,000以下の低分子
棒状液晶性化合物とを含有することを特徴とする樹脂組
成物を提供する。また、本発明(請求項2)は、100
重量部のポリアリ−レンスルフィド樹脂と、25〜55
0重量部の無機質充填剤と、1〜20重量部の、液晶相
形成温度が90℃〜260℃の範囲にある、分子量1,
000以下の低分子棒状液晶性化合物とを含有する樹脂
組成物であって、前記棒状液晶性化合物は、コア部分C
に末端基X,Yが結合した式X−C−Y(X及びYはそ
れぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキ
シ基、シアノ基、メチルアミド基、ニトロ基、アミノ
基、ジメチルアミノ基、ハロゲン原子、水素原子を表
す)で示される構造を有し、このX−C−Y構造中、コ
ア部分Cはベンゼン環、ヘテロ六員環、及びトランス置
換のシクロヘキサン環からなる群から選ばれた1種がパ
ラ配位で2〜6個結合した構造を含むことを特徴とする
樹脂組成物を提供する。
【0011】更に、本発明(請求項3)は、半導体チッ
プを上記樹脂組成物(請求項1,2)を用いて封止した
ことを特徴とする樹脂封止型半導体装置を提供する。
プを上記樹脂組成物(請求項1,2)を用いて封止した
ことを特徴とする樹脂封止型半導体装置を提供する。
【0012】以下、本発明について、より詳細に説明す
る。
る。
【0013】本発明に係る樹脂組成物は、 (1)ポリアリ−レンスルフィド樹脂 (2)無機質充填剤 (3)低分子棒状液晶性化合物 を必須成分とすることを特徴とする。
【0014】本発明の樹脂組成物の第1の必須成分であ
るポリアリ−レンスルフィド樹脂は、例えば下記一般式
に示すポリフェニレンスルフィド樹脂のような可塑性樹
脂であり、これには大きく分けてリニア型と架橋型があ
る。
るポリアリ−レンスルフィド樹脂は、例えば下記一般式
に示すポリフェニレンスルフィド樹脂のような可塑性樹
脂であり、これには大きく分けてリニア型と架橋型があ
る。
【0015】
【化1】
【0016】(式中、nは、重合度を示す正の整数であ
る) 架橋型とは、良く知られているように、例えばジハロベ
ンゼンとアルカリ金属重硫化物とを触媒の存在下で重合
させて得た重合体を、酸素雰囲気下で加熱することによ
り架橋させ、高重合度化したものであり、下記一般式に
示す構造を有する。
る) 架橋型とは、良く知られているように、例えばジハロベ
ンゼンとアルカリ金属重硫化物とを触媒の存在下で重合
させて得た重合体を、酸素雰囲気下で加熱することによ
り架橋させ、高重合度化したものであり、下記一般式に
示す構造を有する。
【0017】
【化2】
【0018】(式中、nは、重合度を示す正の整数であ
る) 本発明の樹脂組成物には、上記いずれかのタイプのポリ
アリ−レンスルフィド樹脂を用いることが好ましいが、
その他、例えばメタ結合、エーテル結合、置換フェニル
スルフィド結合等の結合を構造中に有する、下記一般式
に示す構造を、ポリマー中の繰り返し単位内に30モル
%未満であれば含んでもよい。ただし、30モル%以上
含むと、ポリマーの結晶性に影響を及ぼし、耐熱性の低
下を招くため好ましくない。
る) 本発明の樹脂組成物には、上記いずれかのタイプのポリ
アリ−レンスルフィド樹脂を用いることが好ましいが、
その他、例えばメタ結合、エーテル結合、置換フェニル
スルフィド結合等の結合を構造中に有する、下記一般式
に示す構造を、ポリマー中の繰り返し単位内に30モル
%未満であれば含んでもよい。ただし、30モル%以上
含むと、ポリマーの結晶性に影響を及ぼし、耐熱性の低
下を招くため好ましくない。
【0019】
【化3】
【0020】(式中、R,R1 ,R2 はそれぞれ独立に
アルキル基、ニトロ基、カルボン酸基、アミノ基、カル
ボン酸の金属塩基、又はアルコキシ基を示す。) また、本発明で用いられるポリアリ−レンスルフィド樹
脂は、その310℃、せん断速度104 sec-1における
溶融粘度が4〜100Pa・sとなる程度に高重合化し
たものであることが好ましい。この理由は、ポリアリ−
レンスルフィド樹脂の重合度が低過ぎると、樹脂組成物
の成形時にボイドが発生して、金型からの離型性や電子
部品を封止した際の耐湿信頼性の低下などを招く傾向が
あり、逆に重合度が高過ぎると、成形時の流動性が低下
して、ワイヤ−流れや断線を生ずるおそれがあるからで
ある。
アルキル基、ニトロ基、カルボン酸基、アミノ基、カル
ボン酸の金属塩基、又はアルコキシ基を示す。) また、本発明で用いられるポリアリ−レンスルフィド樹
脂は、その310℃、せん断速度104 sec-1における
溶融粘度が4〜100Pa・sとなる程度に高重合化し
たものであることが好ましい。この理由は、ポリアリ−
レンスルフィド樹脂の重合度が低過ぎると、樹脂組成物
の成形時にボイドが発生して、金型からの離型性や電子
部品を封止した際の耐湿信頼性の低下などを招く傾向が
あり、逆に重合度が高過ぎると、成形時の流動性が低下
して、ワイヤ−流れや断線を生ずるおそれがあるからで
ある。
【0021】以上のようなポリアリ−レンスルフィド樹
脂を必須成分として含むことにより、樹脂組成物の吸水
性を下げることが可能である。
脂を必須成分として含むことにより、樹脂組成物の吸水
性を下げることが可能である。
【0022】本発明の樹脂組成物の第2の必須成分であ
る無機質充填剤の具体例としては、溶融シリカ粉末、結
晶性シリカ粉末、ガラス繊維、タルク、アルミナ粉末、
窒化ケイ素粉末、窒化アルミ粉末、ケイ酸カルシウム粉
末、炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム粉末、マグネシ
ア粉末などが挙げられる。これらのうち、溶融シリカ粉
末、結晶性シリカ粉末、及びガラス繊維を単独もしくは
混合して用いることが最も好ましい。なお、シリカ粉末
は、破砕状、球状、微細品のものを適宜組み合わせて用
いることが好ましい。
る無機質充填剤の具体例としては、溶融シリカ粉末、結
晶性シリカ粉末、ガラス繊維、タルク、アルミナ粉末、
窒化ケイ素粉末、窒化アルミ粉末、ケイ酸カルシウム粉
末、炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム粉末、マグネシ
ア粉末などが挙げられる。これらのうち、溶融シリカ粉
末、結晶性シリカ粉末、及びガラス繊維を単独もしくは
混合して用いることが最も好ましい。なお、シリカ粉末
は、破砕状、球状、微細品のものを適宜組み合わせて用
いることが好ましい。
【0023】無機質充填剤の配合量は、ポリフェニレン
スルフィド樹脂100重量部に対して25〜550重量
部、好ましくは、150〜400重量部である。25重
量部未満では、成形性が悪化し、耐熱衝撃性についても
十分な特性を得ることができない。一方、550重量部
を超えると、樹脂組成物の溶融粘度が著しく上昇し、こ
の樹脂組成物を用いて半導体チップを封止した場合、ワ
イヤ変形を招く恐れがある。
スルフィド樹脂100重量部に対して25〜550重量
部、好ましくは、150〜400重量部である。25重
量部未満では、成形性が悪化し、耐熱衝撃性についても
十分な特性を得ることができない。一方、550重量部
を超えると、樹脂組成物の溶融粘度が著しく上昇し、こ
の樹脂組成物を用いて半導体チップを封止した場合、ワ
イヤ変形を招く恐れがある。
【0024】また、本発明の樹脂組成物において、耐湿
性をより向上させるために、無機質充填剤の表面処理を
行うのが望ましい。この場合、表面処理剤としては、通
常表面処理に使用されるようなシランカップリング剤で
あればいかなるものでも良く、エポキシシラン、アミノ
シラン、メルカプトシラン、アクリルシラン等が挙げら
れる。シランカップリング剤の添加量は、無機質充填剤
100重量部に対して0.02〜10重量部が好まし
い。これは、0.02重量部未満であると、添加効果が
十分に得られず、10重量部を越えると、シランカップ
リング剤が成形体の表面にブリ−ドして、外観の低下を
招くおそれがあるからである。
性をより向上させるために、無機質充填剤の表面処理を
行うのが望ましい。この場合、表面処理剤としては、通
常表面処理に使用されるようなシランカップリング剤で
あればいかなるものでも良く、エポキシシラン、アミノ
シラン、メルカプトシラン、アクリルシラン等が挙げら
れる。シランカップリング剤の添加量は、無機質充填剤
100重量部に対して0.02〜10重量部が好まし
い。これは、0.02重量部未満であると、添加効果が
十分に得られず、10重量部を越えると、シランカップ
リング剤が成形体の表面にブリ−ドして、外観の低下を
招くおそれがあるからである。
【0025】本発明の第3の必須成分である低分子液晶
性化合物は、1,000以下の分子量を有し、その基本
的構造としては、ディスコティック型のような板状構造
やらせん構造以外の棒状化合物であればいかなるもので
あっても良い。この化合物は、かなりの程度の剛直性を
有するコア部分を中央に持ち、通常はその両端に末端基
を持った構造を有している。
性化合物は、1,000以下の分子量を有し、その基本
的構造としては、ディスコティック型のような板状構造
やらせん構造以外の棒状化合物であればいかなるもので
あっても良い。この化合物は、かなりの程度の剛直性を
有するコア部分を中央に持ち、通常はその両端に末端基
を持った構造を有している。
【0026】コア部分は、例えば2個以上の六員環がパ
ラ配位で直結している構造か、または2個以上の六員環
が−A−B−で表される結合子を介してやはりパラ配位
で結合しているものである。六員環構造としてはベンゼ
ン環、ヘテロ六員環、トランス置換のシクロヘキサン環
などがあり、コアの中に2個以上の六員環がパラ配位で
結合していることが必要である。なお、六員環同士を結
合する結合子−A−B−としては、下記一般式に示す構
造が挙げられ、これら結合子の主鎖の原子数は、90℃
〜260℃で液晶相を形成するためには、偶数であるこ
とが必要である。
ラ配位で直結している構造か、または2個以上の六員環
が−A−B−で表される結合子を介してやはりパラ配位
で結合しているものである。六員環構造としてはベンゼ
ン環、ヘテロ六員環、トランス置換のシクロヘキサン環
などがあり、コアの中に2個以上の六員環がパラ配位で
結合していることが必要である。なお、六員環同士を結
合する結合子−A−B−としては、下記一般式に示す構
造が挙げられ、これら結合子の主鎖の原子数は、90℃
〜260℃で液晶相を形成するためには、偶数であるこ
とが必要である。
【0027】
【化4】
【0028】液晶性化合物の分子量が1,000を越え
ると、粘性が高くなり過ぎて、樹脂組成物の成形性が劣
り、無機質充填剤を所定量充填することが困難となる。
なお、あまりに低分子量の液晶性化合物を用いると、成
形に当り樹脂組成物を溶融させた際、この液晶性化合物
が分解してボイドの発生などを招くおそれがあり、液晶
性化合物のより好ましい分子量は、300〜800であ
る。
ると、粘性が高くなり過ぎて、樹脂組成物の成形性が劣
り、無機質充填剤を所定量充填することが困難となる。
なお、あまりに低分子量の液晶性化合物を用いると、成
形に当り樹脂組成物を溶融させた際、この液晶性化合物
が分解してボイドの発生などを招くおそれがあり、液晶
性化合物のより好ましい分子量は、300〜800であ
る。
【0029】棒状液晶性化合物の具体例としては、下記
に示すものが挙げられる。なおここでの例は、2個以上
の六員環がパラ配位で直結している例であるが、その代
わりに六員環同士が先に記載した結合子を介して結合し
たものであってもよい。
に示すものが挙げられる。なおここでの例は、2個以上
の六員環がパラ配位で直結している例であるが、その代
わりに六員環同士が先に記載した結合子を介して結合し
たものであってもよい。
【0030】
【化5】
【0031】また、本発明においては、こうした液晶性
化合の液晶相形成温度が90℃〜260℃であることが
必要である。これは液晶相形成温度がこの範囲を逸脱す
ると、成形時に液晶性化合物が一定方向に揃って配向せ
ず、ひいては本発明の効果が十分に発現されないからで
ある。さらに本発明で用いられる液晶性化合物は、その
澄明点が200℃以上であることが好ましい。
化合の液晶相形成温度が90℃〜260℃であることが
必要である。これは液晶相形成温度がこの範囲を逸脱す
ると、成形時に液晶性化合物が一定方向に揃って配向せ
ず、ひいては本発明の効果が十分に発現されないからで
ある。さらに本発明で用いられる液晶性化合物は、その
澄明点が200℃以上であることが好ましい。
【0032】液晶性化合物の配合量は、ポリアリ−レン
スルフィド樹脂100重量部に対して1〜20重量部で
あり、好ましくは5〜20重量部である。液晶性化合物
の配合量が1重量部未満では、本発明の効果が十分に発
現せず、20重量部を越えると、選択した化合物によっ
ては難燃性、電気特性が低下してしまう。なお、液晶性
化合物は、樹脂組成物中に1種あるいは2種以上含んで
いても良いが、2種を混合して用いる場合は、コア部分
の構造が同一であるような同一系統の化合物のみの混合
が好ましい。
スルフィド樹脂100重量部に対して1〜20重量部で
あり、好ましくは5〜20重量部である。液晶性化合物
の配合量が1重量部未満では、本発明の効果が十分に発
現せず、20重量部を越えると、選択した化合物によっ
ては難燃性、電気特性が低下してしまう。なお、液晶性
化合物は、樹脂組成物中に1種あるいは2種以上含んで
いても良いが、2種を混合して用いる場合は、コア部分
の構造が同一であるような同一系統の化合物のみの混合
が好ましい。
【0033】本発明の樹脂組成物では、上述したような
液晶性化合物を配合することでその溶融粘度が著しく低
減され、成形時の流動性が向上する。また、こうした溶
融粘度の低減に基づき、無機質充填剤を高充填して樹脂
組成物の低熱膨張化を図ることも可能となる。さらに
は、樹脂中に液晶性化合物が一定方向に揃って配合した
状態で成形されるので、成形体の強度も格段に高められ
る。
液晶性化合物を配合することでその溶融粘度が著しく低
減され、成形時の流動性が向上する。また、こうした溶
融粘度の低減に基づき、無機質充填剤を高充填して樹脂
組成物の低熱膨張化を図ることも可能となる。さらに
は、樹脂中に液晶性化合物が一定方向に揃って配合した
状態で成形されるので、成形体の強度も格段に高められ
る。
【0034】本発明の樹脂組成物には、以上説明した必
須成分の他に、必要に応じて、天然ワックス類、合成ワ
ックス類、直鎖脂肪酸又はその金属塩、酸アミド類、エ
ステル類、パラフィン類などの離型剤、カーボンブラッ
ク、二酸化チタンなどの顔料、および変性剤としてシリ
コーンオイル、シリコーンゲル、シリコーンゴム、各種
プラスチックス粉末、各種エンジニアリングプラスチッ
クス粉末、ABS樹脂やMBS樹脂の粉末などを適宜添
加しても良い。
須成分の他に、必要に応じて、天然ワックス類、合成ワ
ックス類、直鎖脂肪酸又はその金属塩、酸アミド類、エ
ステル類、パラフィン類などの離型剤、カーボンブラッ
ク、二酸化チタンなどの顔料、および変性剤としてシリ
コーンオイル、シリコーンゲル、シリコーンゴム、各種
プラスチックス粉末、各種エンジニアリングプラスチッ
クス粉末、ABS樹脂やMBS樹脂の粉末などを適宜添
加しても良い。
【0035】本発明の樹脂組成物は、前述した各成分
を、加熱ロール、ニーダーあるいは押出機によって溶融
混練したり、微粉砕可能な特殊混合機によって混合した
り、これらの各方法の適当な組み合わせにより調製する
ことができるが、特に、各成分を混合機によりドライブ
レンドした後、押出機で溶融混合し、ペレタイズする方
法が一般的である。
を、加熱ロール、ニーダーあるいは押出機によって溶融
混練したり、微粉砕可能な特殊混合機によって混合した
り、これらの各方法の適当な組み合わせにより調製する
ことができるが、特に、各成分を混合機によりドライブ
レンドした後、押出機で溶融混合し、ペレタイズする方
法が一般的である。
【0036】以上説明した本発明の樹脂組成物は、樹脂
と無機質充填剤とを含む複合樹脂材料の一般的な用途、
即ち、電気・電子部品の封止材、ギヤ、ベアリングなど
機械部品の構造材、自動車部品、各種ハウジング材など
に広く適用可能である。
と無機質充填剤とを含む複合樹脂材料の一般的な用途、
即ち、電気・電子部品の封止材、ギヤ、ベアリングなど
機械部品の構造材、自動車部品、各種ハウジング材など
に広く適用可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0038】実施例1〜6 溶融粘度が10Pa・sのポリフェニレンスルフィド
(東レ社製)、無機質充填剤(A:溶融シリカ粉;マイ
クロン社製,平均粒径22μm,S−CO、B:ガラス
繊維;日本板硝子社製,13μm径,平均長50〜60
μm,REVX−208)、表面処理剤(日本ユニカー
社製エポキシシランカップリング剤,A−187)、顔
料(カ−ボンブラック)および液晶性化合物(TBB
A;N,N−テレフタリリデンビス(4−ブチルアニリ
ン)、DBQP;4,4″′−パラジブトキシクォータ
ーフェニルの各成分を下記表1に示す配合割合で含む6
種の樹脂組成物を、以下のようにして調製した(表中の
配合量は重量部を示す)。
(東レ社製)、無機質充填剤(A:溶融シリカ粉;マイ
クロン社製,平均粒径22μm,S−CO、B:ガラス
繊維;日本板硝子社製,13μm径,平均長50〜60
μm,REVX−208)、表面処理剤(日本ユニカー
社製エポキシシランカップリング剤,A−187)、顔
料(カ−ボンブラック)および液晶性化合物(TBB
A;N,N−テレフタリリデンビス(4−ブチルアニリ
ン)、DBQP;4,4″′−パラジブトキシクォータ
ーフェニルの各成分を下記表1に示す配合割合で含む6
種の樹脂組成物を、以下のようにして調製した(表中の
配合量は重量部を示す)。
【0039】即ち、最初にヘンシェルミキサー中で無機
質充填剤を表面処理剤で処理し、次いで、他の成分を配
合して280〜330℃の二軸押出機で溶融混練し、ペ
レット化した。得られたペレットを樹脂温度330℃、
金型温度150℃に設定した射出成形機(IS−100
FB:東芝機械(株)製)により成形し、物性測定用の
テストピースを作製した。このテストピ−スについて、
樹脂組成物の線熱膨張係数、曲げ強度(ASTM D−
790に準拠)を測定した。また、得られたペレットに
より14pin DIP構造のテスト用素子を封止成形
し、ワイヤの変形量をX線撮影装置にて観察した。更
に、樹脂封止されたテスト用素子を更に冷熱サイクル試
験(−65℃〜150℃)に供し、素子の不良発生率を
調べた。
質充填剤を表面処理剤で処理し、次いで、他の成分を配
合して280〜330℃の二軸押出機で溶融混練し、ペ
レット化した。得られたペレットを樹脂温度330℃、
金型温度150℃に設定した射出成形機(IS−100
FB:東芝機械(株)製)により成形し、物性測定用の
テストピースを作製した。このテストピ−スについて、
樹脂組成物の線熱膨張係数、曲げ強度(ASTM D−
790に準拠)を測定した。また、得られたペレットに
より14pin DIP構造のテスト用素子を封止成形
し、ワイヤの変形量をX線撮影装置にて観察した。更
に、樹脂封止されたテスト用素子を更に冷熱サイクル試
験(−65℃〜150℃)に供し、素子の不良発生率を
調べた。
【0040】また、溶融粘度測定は、高化式フローテス
タ(ダイス;穴径1.0mm,穴長2.0mm)により
310℃,10kg荷重の条件下で測定した。
タ(ダイス;穴径1.0mm,穴長2.0mm)により
310℃,10kg荷重の条件下で測定した。
【0041】なお、ここで用いた液晶性化合物は、いず
れも分子量が1,000以下、液晶相形成温度が90℃
〜260℃の範囲にあり、例えばTBBAの場合、分子
量386.5、液晶相形成温度113℃、澄明点23
6.5℃である。
れも分子量が1,000以下、液晶相形成温度が90℃
〜260℃の範囲にあり、例えばTBBAの場合、分子
量386.5、液晶相形成温度113℃、澄明点23
6.5℃である。
【0042】比較例1〜3 下記表1に示す配合組成の、低分子液晶性化合物を含ま
ない3種の樹脂組成物を、実施例1〜6と同様の方法で
作製し、評価した。
ない3種の樹脂組成物を、実施例1〜6と同様の方法で
作製し、評価した。
【0043】比較例4 下記表1に示す配合組成の、低分子液晶性化合物の代わ
りに液晶ポリマ−を含む樹脂組成物を、実施例1〜6と
同様の方法で作製し、評価した。使用した液晶ポリマ−
は、ポリエチレンテレフタレ−ト単位30mol%と、
p−ヒドロキシ安息香酸単位70mol%とからなる、
分子量5000のものである。
りに液晶ポリマ−を含む樹脂組成物を、実施例1〜6と
同様の方法で作製し、評価した。使用した液晶ポリマ−
は、ポリエチレンテレフタレ−ト単位30mol%と、
p−ヒドロキシ安息香酸単位70mol%とからなる、
分子量5000のものである。
【0044】以上の測定結果を下記表1にまとめて示
す。
す。
【0045】
【表1】
【0046】a) ◎:変形度5%以下、 ○:変形度5〜10%、 △:変形度10%を越える ×:断線 上記表1に示すように、実施例1〜6の樹脂組成物は、
比較例1〜3の樹脂組成物に比べ、曲げ強度が高く、比
較例1,2,4の樹脂組成物に比べ、溶融粘度が低く、
また、比較例2〜4の樹脂組成物に比べ、線熱膨脹係数
が低い。更に、実施例1〜6の樹脂組成物により封止し
た半導体装置は、比較例1〜4の樹脂組成物に比べ、ワ
イヤーの断線、変形が解消され、素子の不良も発生しな
かった。また、冷熱サイクル試験の結果は、いずれも素
子の不良発生率は0であった。
比較例1〜3の樹脂組成物に比べ、曲げ強度が高く、比
較例1,2,4の樹脂組成物に比べ、溶融粘度が低く、
また、比較例2〜4の樹脂組成物に比べ、線熱膨脹係数
が低い。更に、実施例1〜6の樹脂組成物により封止し
た半導体装置は、比較例1〜4の樹脂組成物に比べ、ワ
イヤーの断線、変形が解消され、素子の不良も発生しな
かった。また、冷熱サイクル試験の結果は、いずれも素
子の不良発生率は0であった。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の樹脂組成
物は、低粘度であるため成形時の流動性が極めて良好
で、得られた成形体は高強度を示し、半導体チップの封
止用樹脂として、好適である。また、本発明の樹脂組成
物により半導体チップが封止された半導体装置は、ワイ
ヤーの断線、変形がなく、温度変化によっても不良が発
生せず、信頼性が非常に高い。
物は、低粘度であるため成形時の流動性が極めて良好
で、得られた成形体は高強度を示し、半導体チップの封
止用樹脂として、好適である。また、本発明の樹脂組成
物により半導体チップが封止された半導体装置は、ワイ
ヤーの断線、変形がなく、温度変化によっても不良が発
生せず、信頼性が非常に高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 100重量部のポリアリ−レンスルフィ
ド樹脂と、25〜550重量部の無機質充填剤と、1〜
20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜260℃の範
囲にある、分子量1,000以下の低分子棒状液晶性化
合物とを含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項2】 100重量部のポリアリ−レンスルフィ
ド樹脂と、25〜550重量部の無機質充填剤と、1〜
20重量部の、液晶相形成温度が90℃〜260℃の範
囲にある、分子量1,000以下の低分子棒状液晶性化
合物とを含有する樹脂組成物であって、前記棒状液晶性
化合物は、コア部分Cに末端基X,Yが結合した式X−
C−Y(X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜6のア
ルキル基又はアルコキシ基、シアノ基、メチルアミド
基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ハロゲン
原子、水素原子を表す)で示される構造を有し、このX
−C−Y構造中、コア部分Cはベンゼン環、ヘテロ六員
環、及びトランス置換のシクロヘキサン環からなる群か
ら選ばれた1種がパラ配位で2〜6個結合した構造を含
むことを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項3】 半導体チップを請求項1又は2に記載の
樹脂組成物を用いて封止したことを特徴とする樹脂封止
型半導体装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33466895A JPH09176486A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33466895A JPH09176486A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09176486A true JPH09176486A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18279927
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33466895A Pending JPH09176486A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09176486A (ja) |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP33466895A patent/JPH09176486A/ja active Pending
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