JPH09193242A - ポリアミドフイルムの製造方法 - Google Patents

ポリアミドフイルムの製造方法

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JPH09193242A
JPH09193242A JP894696A JP894696A JPH09193242A JP H09193242 A JPH09193242 A JP H09193242A JP 894696 A JP894696 A JP 894696A JP 894696 A JP894696 A JP 894696A JP H09193242 A JPH09193242 A JP H09193242A
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Kenichi Yamagishi
健一 山岸
Shunichi Kawakita
俊一 川北
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたフイルム物性を有する表面コート逐次
2軸延伸ポリアミドフイルムを操業性よく、しかも経済
的に製造することのできる方法を提供する。 【解決手段】 実質的に無定形で配向していない未延伸
ポリアミドフイルムを縦方向に延伸した後、テンターで
横方向に延伸する方法において、テンター直前でフイル
ムの片面にクリップで把持するための端部を残して塗液
をコーティングし、テンター内の予熱部でフイルムを乾
燥した後、テンターで横延伸して、表面コート延伸ポリ
アミドフイルムを製造するに際し、横延伸直前のコート
部のフイルム温度を45〜65℃とするとともに、コート部
と非コート部との温度差を10℃以内とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インラインコーテ
ィング法によって、表面コート逐次2軸延伸ポリアミド
フイルムを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2軸延伸ポリアミドフイルムは、機械的
特性、光学的特性、熱的特性、ガスバリヤー性をはじめ
として、耐摩耗性、耐衝撃性、耐ピンホール性などに優
れていることから、食品その他の包装材料用フイルムと
して広く利用されている。
【0003】近年、包装材料用フイルムの高性能化が強
く要望されるようになり、例えば、ハイガスバリヤー
性、易接着性、帯電防止性などの特性のレベルアップが
求められている。このような性能のレベルアップの要求
に対応する方法として、種々の高分子溶液あるいは分散
液をコーティングする方法がある。
【0004】表面コートフイルムの製造法としては、フ
イルム製品の巻取工程以降に後処理としてコーティング
を行うポストコート法とフイルムの巻取工程以前の未延
伸フイルム又は延伸工程においてコーティングを行うイ
ンラインコート法がある。
【0005】インラインコート法は、経済的観点から注
目されており、有用な技術である。例えば、特公昭41−
8370号公報には、熱可塑性樹脂フイルムを縦方向に2倍
以上延伸したフイルムに熱可塑性高分子物質の溶液ある
いは分散液をコーティングし、直ちにテンター式延伸機
に供給し、フイルム延伸の予熱ゾーンにおいて40℃以上
で乾燥し、引き続いて横方向に2倍以上の延伸を行う方
法が開示されている。しかし、この方法によれば、横延
伸前のコート皮膜乾燥後のフイルム幅方向の温度の均一
性が不十分であり、横延伸時に延伸斑がしばしば発生す
るという問題がある。
【0006】また、特公平3− 67495号公報には、結晶
性を有する熱可塑性樹脂を溶融押出しし、得られた未延
伸フイルムを縦方向に延伸した後、少なくともその片面
に端部を残して塗液をコーティングし、乾燥した後、横
方向に延伸し、表面コート逐次2軸延伸フイルムを得る
方法において、コーティング後の縦延伸フイルムをその
結晶開始温度より少なくとも30℃低い温度で、かつ、熱
収縮率が2%を超えない温度で実質的に乾燥した後、テ
ンターで横方向に延伸することによって優れた連続生産
性を得る方法が開示されている。しかしながら、ポリア
ミドのように結晶化開始温度が低く、配向結晶化が速い
樹脂では、塗液をコーティングした後の乾燥工程で配向
結晶化が進行して操業性が悪いという問題がある。な
お、配向結晶化の進行を抑制するために、乾燥温度を低
くすると乾燥に長時間を要し、実際上、連続生産は不可
能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたフイ
ルム物性を有する表面コート逐次2軸延伸ポリアミドフ
イルムを操業性よく、しかも経済的に製造することので
きる方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、実質的に無定形で配向し
ていない未延伸ポリアミドフイルムを縦方向に延伸した
後、テンターで横方向に延伸する方法において、テンタ
ー直前でフイルムの片面にクリップで把持するための端
部を残して塗液をコーティングし、テンター内の予熱部
でフイルムを乾燥した後、テンターで横延伸して、表面
コート延伸ポリアミドフイルムを製造するに際し、横延
伸直前のコート部のフイルム温度を45〜65℃とするとと
もに、コート部と非コート部との温度差を10℃以内とす
ることを特徴とする延伸ポリアミドフイルムの製造方法
にある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0010】本発明においてポリアミドとは、配向結晶
性を有する熱可塑性ポリアミドを意味し、具体例として
は、ナイロン6(ポリカプラミド)、ナイロン66(ポ
リヘキサメチレンアジパミド)、ナイロン610(ポリヘ
キサメチレンセバカミド)、ナイロン11(ポリウンデカ
ナミド)、ナイロン12(ポリラウラミド)及びこれらの
共重合物や混合物が挙げられるが含まれ、コストパフォ
ーマンスに優れるナイロン6が特に好ましく用いられ
る。
【0011】これらのポリアミドには必要に応じてフイ
ルムの性能に悪影響を与えない範囲で、滑剤、帯電防止
剤、ブロッキング防止剤、無機微粒子等各種添加剤を添
加することができる。
【0012】本発明に用いる塗液は特に限定されるもの
ではなく、接着性、ガスバリヤー性、ヒートシール性、
表面滑性、帯電防止性等を改善するための高分子溶液又
は高分子分散液であり、例えば、ポリエステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリオ
レフイン系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリビニルアル
コール系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアルキレン
グリコール樹脂等の熱可塑性樹脂、アミノアルキド系樹
脂、アミノアクリル酸系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系
樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコー
ン系樹脂等の熱硬化性及びこれら樹脂の混合物が挙げら
れる。塗液には乳化剤、ブロッキング防止剤、帯電防止
剤、レベリング剤、粘度調整剤等の各種添加物を目的に
応じて適宜添加することができる。
【0013】本発明において実質的に無定形で配向して
いない未延伸ポリアミドフイルムを得るには、例えば、
ポリアミドを押出機で加熱溶融してTダイからフイルム
状に押出し、これをエアーナイフキャスト法、静電印加
キャスト法等公知のキャスティング法で回転する冷却ド
ラム上で冷却固化して急冷製膜することによって得るこ
とができる。この未延伸フイルムが配向していると、後
工程での延伸性が低下する。
【0014】次に、未延伸フイルムは周速の異なる加熱
ローラ群からなるローラ式縦延伸機で未延伸フイルムの
ガラス転移点以上の温度で 2.7〜3.5 倍に延伸する。本
発明では、縦延伸に引き続いて、フイルムの片面に端部
を残して塗液をコーティングした後、直ちにテンターへ
導入してテンター内の予熱部において塗液の乾燥及び延
伸のための予熱を行い横延伸を施す。この際、横延伸直
前におけるフイルムのコート部の温度を45〜65℃とする
ことが必要である。その理由は、コート部のフイルム温
度が上記範囲より低い場合は、延伸のための予熱が不十
分となり、延伸部における初期延伸応力が高いためにク
リップのつかみ外れを生じ易く、操業性が著しく悪化す
る。特に水性塗液の場合、乾燥が不十分で高分子粒子が
未だ密着しないまま延伸されることとなり、たとえ延伸
可能であったとしても、得られるコートフイルムにおけ
る塗膜と基材フイルムとの接着が悪いものしか得られず
好ましくない。一方、この温度が上記範囲より高い場合
はフイルムの結晶化が著しく進行するため横延伸性が低
下し好ましくない。上記温度範囲においては、ナイロン
6のように結晶化の速い樹脂に対しても良好な延伸性が
得られる。
【0015】さらに、本発明においてはコート部と非コ
ート部のフイルム温度差を10℃以内にすることが必要て
ある。コート部は乾燥中に溶媒の蒸発潜熱によって熱を
奪われるためフイルム温度が上がりにくい状態となって
いる。このため非コート部との温度差が助長され易く幅
方向で温度斑が生じるため横延伸性に影響を及ぼす。す
なわち、この温度以上に高い場合はフイルム端部におけ
るネック延伸が発生しやすくなってコート部の実質倍率
が低下し、延伸フイルムに所望の性能を付与するために
は過度に横延伸倍率を上げる必要性が生じるため、切断
頻度が増加し操業性の悪化に繋がる。前記フイルム温度
と同様、幅方向のフイルム温度差をできるだけ小さくす
ることで、特にナイロン6に対する良好な延伸性が達成
される。
【0016】以上のように、コートされた縦延伸フイル
ムの温度が上記最適条件になるように制御したときの
み、塗液の乾燥、塗膜と基材フイルムとの密着性及び横
延伸のための予熱が十分達成されるため、延伸性、操業
性が向上するとともに、得られる表面コートされたポリ
アミドフイルムの塗膜密着性が良好となる。
【0017】本発明においてコーティングの方法は特に
限定されるものではなく、例えばグラビアロール法、リ
バースロール法、エアーナイフ法、リバースグラビア
法、マイヤーバー法、インバースロール法及びこれらの
組み合わせによる各種コーティング方式を採用すること
ができ、塗液の特性と目標とする塗工厚みにより適宜選
択できる。ただし、後の工程で行われる乾燥の効率化を
計るためできるだけ均一に塗工できるものが好ましい。
【0018】本発明においては、コーティングはテンタ
ークリップで把持される部分以外に行う。全面に行った
場合乾燥されていない状態でテンター内に導入されるた
めテンタークリップを汚し、クリップのつかみ外れなど
種々トラブルを引き起こしたりして好ましくない。
【0019】コーティング後の予熱部における乾燥は、
できるだけ乾燥効率の優れた方式で行うことがが望まし
い。例えば、上下に熱風吹き出しノズルが配置されたも
ので、かつ前記の温度条件を達成することのできる幅方
向の特定位置でその熱風量が調節可能な構造の装置を用
いて行うことが好ましい。これによりコート部と非コー
ト部の温度差を極小化でき、延伸性を向上させることが
可能となる。
【0020】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。本発明における特性値の測定法は次の通りである。 (1) フイルムの表面温度 堀場製作所社製放射温度計で、横延伸直前におけるフイ
ルム温度を測定した。なお、測定位置はコート部及び非
コート部とし、10点計測して平均した。 (2) 延伸性 横延伸時における破断の頻度を次の規準で評価した。 ○:横延伸時に破断がほとんど生じない。 △:横延伸時にたまに破断する。 ×:横延伸時に破断が頻発する。 (3) 塗膜密着性 延伸後のコートフイルムのコート面にセロハンテープ
(ニチバン社製)を貼着し、急激に剥離して、塗膜の剥
離程度により、次の規準で評価した。 ○:塗膜が全く剥がれない。 △:塗膜が部分的に剥がれる。 ×:塗膜がほとんど剥がれる。
【0021】実施例1 融点 220℃のナイロン6を 260℃でTダイよりシート状
に溶融押出した後、エアーナイフキャスト法により25℃
の回転ドラムに密着させて急冷し、厚さ 130μm の実質
的に無定形で配向していない未延伸ポリアミドフイルム
を得た。次いで、この未延伸フイルムを周速の異なる加
熱ローラ群からなる縦延伸機により55〜62℃の温度で2.
75倍に縦延伸して縦延伸ポリアミドフイルムを得た。こ
の縦延伸フイルムに端部30mmを除いて水溶性ポリウレタ
ンとメラミンホルムアルデヒド系硬化剤とからなる固形
分濃度6重量%の水性塗液をマイヤーバーコータを用い
て3.6g/m2・wet となる量でコーティングした。次い
で、コートされた縦延伸フイルムをテンターに導入し、
予熱部で横延伸直前のコート部のフイルム温度を45
℃、非コート部のフイルム温度を50℃として実質的に
塗液を乾燥させ、90〜100℃で 3.4倍に横延伸し、 150
〜210 ℃で熱処理し、厚さ15μm の表面コートされた2
軸延伸ポリアミドフイルムを得た。
【0022】実施例2〜3 横延伸直前のコート部のフイルム温度及び非コート部の
フイルム温度を表1のように変えた以外は、実施例1と
同様の方法で厚さ15μm の表面コートされた2軸延伸ポ
リアミドフイルムを得た。
【0023】実施例4 ポリ塩化ビニリデン共重合体の45重量%濃度のラテック
スをエアーナイフコート法により15g/m2・wet となる
量でコーティングした以外は実施例2と同様の方法で厚
さ16.3μm の表面コートされた2軸延伸ポリアミドフイ
ルムを得た。
【0024】比較例1〜3 横延伸直前のコート部のフイルム温度及び非コート部の
フイルム温度を表1のように変えた以外は、実施例1と
同様の方法で厚さ15μm の表面コートされた2軸延伸ポ
リアミドフイルムを得た。
【0025】上記の実施例及び比較例における延伸性及
び塗膜密着性を評価した結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】本発明の実施例では、延伸性が良好で、塗
膜の密着性の良好な表面コート2軸延伸フイルムが得ら
れた。これに対して、比較例1では、フイルム延伸のた
め不足し、しばしばクリップのつかみ外れや切断が生じ
た。また、得られたフイルムは、塗液の乾燥不足から塗
膜と基材フイルムとの密着性に劣るものであった。比較
例2では、塗膜の密着性には問題なかったが、コート部
と非コート部の温度差が大きいため端部にネックが発生
した。比較例3では、予熱部における塗液の乾燥は十分
であったが、縦延伸フイルムの結晶化が著しく進行し、
横延伸時に破断が生じた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、テンター内の予熱部に
おいて、塗液の乾燥、塗膜と基材フイルムとの密着化及
びフイルム延伸のための予熱を幅方向に対して均一に行
うことができるため、得られるフイルムの物性、横延伸
性、操業性を向上させることができる。また、本発明の
方法では、コーティング後、特別な乾燥工程が不要であ
り経済効果も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 C08L 77:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に無定形で配向していない未延伸
    ポリアミドフイルムを縦方向に延伸した後、テンターで
    横方向に延伸する方法において、テンター直前でフイル
    ムの片面にクリップで把持するための端部を残して塗液
    をコーティングし、テンター内の予熱部でフイルムを乾
    燥した後、テンターで横延伸して、表面コート延伸ポリ
    アミドフイルムを製造するに際し、横延伸直前のコート
    部のフイルム温度を45〜65℃とするとともに、コート部
    と非コート部との温度差を10℃以内とすることを特徴と
    する延伸ポリアミドフイルムの製造方法。
JP894696A 1996-01-23 1996-01-23 ポリアミドフイルムの製造方法 Expired - Lifetime JP3670742B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220068165A (ko) * 2020-11-18 2022-05-25 닛토덴코 가부시키가이샤 필름의 제조 시스템, 및 필름의 제조 방법

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220068165A (ko) * 2020-11-18 2022-05-25 닛토덴코 가부시키가이샤 필름의 제조 시스템, 및 필름의 제조 방법
CN114535012A (zh) * 2020-11-18 2022-05-27 日东电工株式会社 膜的制造系统和膜的制造方法
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