JPH09195983A - 円板摩擦損失が軽減されたターボ型流体機械 - Google Patents

円板摩擦損失が軽減されたターボ型流体機械

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JPH09195983A
JPH09195983A JP535396A JP535396A JPH09195983A JP H09195983 A JPH09195983 A JP H09195983A JP 535396 A JP535396 A JP 535396A JP 535396 A JP535396 A JP 535396A JP H09195983 A JPH09195983 A JP H09195983A
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JP
Japan
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impeller
water
fluid machine
main plate
turbo
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Pending
Application number
JP535396A
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English (en)
Inventor
Naoya Haruta
直哉 春田
Yorio Doi
依男 土居
Eisaku Nakatani
▲栄▼作 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 羽根車を用いたターボ型流体機械において、
経時においても安定に効果を発揮し、低回転数や高粘度
液体に生じる層流域において円板摩擦損失を低減できる
ターボ型流体機械を得る。 【解決手段】 羽根車を用いたターボ型流体機械におい
て、主軸によって回転する羽根車主板面(又は羽根車主
板に相当する羽根車取り付けボス部)及び該羽根車主板
面(又は羽根車主板に相当する羽根車取り付けボス部)
に近接して相対するケーシング壁面から選ばれ、且つ円
板摩擦損失を発生する少なくとも一つの面に、水との接
触角が120度以上の撥水性被膜を形成してなることを
特徴とするターボ型流体機械。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は主軸によって回転す
る羽根車主板面及び/又はその面に相対するケーシング
壁面に撥水性被膜を形成することにより、回転によって
生じる円板摩擦抵抗を減少させ、機械効率を向上させた
ターボ型流体機械に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液体の
輸送において与圧機器、例えばポンプの機械効率に関わ
る損失動力の低減は、駆動動力の低減化に結びつき輸送
のエネルギー効率を高める上で重要な課題である。
【0005】遠心ポンプにおける損失動力発生の原因の
一つとして回転体である羽根車がケーシングの中で回転
する際の、壁面との間での輸送液体の流体摩擦による損
失、すなわち円板摩擦損失が挙げられる。これは流体力
学的損失であるが、工学的にはポンプの機械損失に含め
て取り扱われており、その度合いは機械効率の10〜2
0%程度と見積もられている。
【0006】
【0003】この円板摩擦損失を低減する方法として希
薄高分子溶液の封入を行うことが有効であると多くの研
究者によって報告されている。高分子溶液の封入により
液体が乱流で流動するポンプの高回転域で摩擦抵抗が減
少し損失を低減できる。しかしこの方法は高分子溶液が
常に高い剪断応力に曝されるために経時での高分子の主
鎖切断による劣化、性能の低下をもたらすという欠点が
ある。さらに、低回転数や高粘度液体に生じる層流域で
はその効果は生じえない。
【0007】
【0004】そこで本発明者等は、ポンプや水車などの
羽根車を用いたターボ型流体機械における、羽根車の回
転により円板摩擦損失を発生する面に高度な撥水性を持
たせることにより主に低回転数の層流流動領域において
円板摩擦損失を低減できることを見出し、ポンプや水車
などのターボ型流体機械の羽根車の機械効率の上昇を可
能ならしめることができたものである。
【0008】
【0005】
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、羽根
車を用いたターボ型流体機械において、主軸によって回
転する羽根車主板面及び該羽根車主板面に近接して相対
するケーシング壁面から選ばれ、且つ円板摩擦損失を発
生する少なくとも一つの面に、水との接触角が120度
以上の撥水性被膜を形成してなることを特徴とするター
ボ型流体機械を提供するものである。
【0010】また本発明は、軸流ポンプ及びプロペラ水
車から選ばれるターボ型流体機械において、羽根車取り
付けボス部表面と該ボス部分表面に近接して相対するケ
ーシングの後面静止壁面のうちの少なくとも一つの面
に、水との接触角が120度以上の撥水性被膜を形成し
てなることを特徴とするターボ型流体機械を提供するも
のである。
【0011】
【0006】
【0012】
【発明の実施の形態】オープン型羽根車を用いたポンプ
や水車などのターボ型流体機械では、羽根車主板裏面及
び該羽根車主板裏面に近接して相対するケーシングの後
面静止壁面によって形成される後室内において、羽根車
の回転によって円板摩擦損失が発生する。
【0013】また、クローズ型羽根車を用いたポンプあ
るいは水車などのターボ型流体機械では、羽根車主板裏
面及び該羽根車主板裏面に近接して相対するケーシング
の後面静止壁面によって形成される後室内において、羽
根車の回転によって円板摩擦損失が発生すると共に、こ
れに加えて羽根車主板前面及び該羽根車主板前面に近接
して相対するケーシングの前面静止壁面によって形成さ
れる前室内において、羽根車の回転によって円板摩擦損
失が発生する。
【0014】
【0007】また、軸流ポンプ及びプロペラ水車から選
ばれるターボ型流体機械においては、上記羽根車主板に
相当する羽根車取り付けボス部表面とボス部表面に近接
して相対するケーシングの後面静止壁面との間に、羽根
車の回転によって円板摩擦損失が発生する。
【0015】本発明において、オープン型羽根車を用い
たターボ型流体機械では、前記後室を構成する羽根車主
板裏面及び該羽根車主板裏面に近接して相対するケーシ
ングの後面静止壁面のうちのいずれか一方の面、好まし
くは両面に撥水性被膜が形成される。
【0016】
【0008】また、クローズ型羽根車を用いたターボ型
流体機械では、前記後室を構成する羽根車主板裏面及び
該羽根車主板裏面に近接して相対するケーシングの後面
静止壁面ならびに前記前室を構成する羽根車主板前面及
び該羽根車主板前面に近接して相対するケーシングの前
面静止壁面のうちの少なくとも一つの面、好ましくは上
記後室及び前室を構成する全ての面に撥水性被膜が形成
される。
【0017】オープン型又はクローズ型羽根車以外の羽
根車、例えばセミクローズ型羽根車などの羽根車を用い
たターボ型流体機械においても、羽根車の回転によって
円板摩擦損失が発生する室を構成する面に撥水性被膜が
形成される。
【0018】
【0009】さらに軸流ポンプ及びプロペラ水車から選
ばれるターボ型流体機械においては、上記羽根車主板に
相当する羽根車取り付けボス部表面及び該ボス部表面に
近接して相対するケーシングの後面静止壁面のうちのい
ずれか一方の面、好ましくは両面に撥水性被膜が形成さ
れる。
【0019】
【0010】本発明において、上記所定の面に撥水性被
膜を形成するためには、撥水性被膜形成材料を塗布する
などの方法によればよい。
【0020】上記撥水性被膜形成材料としては、水との
接触角が120度以上の撥水性被膜を形成可能な材料で
あればいずれも使用することができる。代表的には例え
ば、ポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素樹
脂系高分子材料及びシリコン系高分子材料等が知られて
いる。
【0021】
【0011】また本発明者等は、先に特開平2−828
4号公報、特開平2−8285号公報及び特開平2−8
263号公報において、撥水性被膜形成組成物として、
フッ素樹脂、シリコン樹脂、又はフッ素含有不飽和単量
体とシリコン含有不飽和単量体とを共重合成分として含
有する共重合体であるポリマー(A)ならびに平均粒子
径が5μm 以下の粒状物(B)を含有する撥水性被膜形
成性組成物を提案したが、これらの撥水性被膜形成性組
成物を好適に使用することができる。
【0022】
【0012】これらのうち、特に(a)フルオロアルキ
ル基含有(メタ)アクリレート5〜100重量%及び該
フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートと共重合
可能な不飽和単量体0〜95重量%からなる(共)重合
体と(b)アルコキシシリル基含有(メタ)アクリレー
ト0.1〜75重量%及び該アルコキシシリル基含有
(メタ)アクリレートと共重合可能な不飽和単量体25
〜99.9重量%からなる共重合体との混合物であるポ
リマーならびに平均粒子径が5μm 以下の粒状物(B)
を含有する撥水性被膜形成性組成物が好適である。
【0023】上記フルオロアルキル基含有(メタ)アク
リレートとしては、下記一般式(I)で表されるものを
挙げることができる。
【0024】
【0013】
【0025】
【化1】
【0026】
【0014】上記一般式(I)で表される化合物の具体
例としては、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリ
レート、2−パーフルオロイソノニルエチルメタクリレ
ート、2−パーフルオロノニルエチルメタクリレート、
2−パーフルオロデシルエチルメタクリレート、2−パ
ーフルオロブチルエチルメタクリレート、パーフルオロ
メチルメチルメタクリレート、パーフルオロエチルメチ
ルメタクリレート、パーフルオロブチルメチルメタクリ
レート、パーフルオロオクチルメチルメタクリレート、
パーフルオロデシルメチルメタクリレート、パーフルオ
ロメチルプロピルメタクリレート、パーフルオロプロピ
ルプロピルメタクリレート、パーフルオロオクチルプロ
ピルメタクリレート、パーフルオロオクチルアミルメタ
クリレート、パーフルオロオクチルウンデシルメタクリ
レートなどの炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基
を有するパーフルオロアルキルアルキルメタクリレート
類及び上記メタクリレートをアクリレートにかえたパー
フルオロアルキルアルキルアクリレート類;さらにこれ
らのパーフルオロアルキルアルキル(メタ)アクリレー
トのパーフルオロアルキル基において1つのフッ素原子
が水素原子に置き換わった(メタ)アクリレート類、例
えば2−ハイドロジェンヘキサフルオロプロピルメチル
アクリレートなどが挙げられ、この中でも特に好適なも
のは2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、
2−パーフルオロイソノニルエチルメタクリレートであ
る。
【0027】
【0015】上記(I)式の単量体と共重合可能な不飽
和単量体(以下、「共単量体」という)としては、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル
等の(メタ)アクリル酸のC1-18アルキルエステル;グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート;ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタク
リレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸のC
2-8 ヒドロキシアルキルエステル;ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、
ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノ
エチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸のアミノ
アルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド;アクリル酸、メタクリル酸;(メタ)アクリロイル
オキシアルキルポリメチルシリコン類、例えばγ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルポリメチルシリコン;
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するフルオロエーテ
ル類;等の(メタ)アクリル酸系不飽和単量体、および
さらに、例えば、スチレン、スチレンペンタフルオライ
ド、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、メタアク
ロレイン、ブタジエン、イソプレンなどのアクリル系不
飽和単量体以外の不飽和単量体を挙げることができる。
【0028】
【0016】(共)重合体(a)の製造に用いられる
(I)式の単量体と共単量体の使用割合は、両者の合計
量を基準にして、(I)式の単量体5〜100重量%、
好ましくは40〜100重量%、及び共単量体0〜95
重量%、好ましくは0〜60重量%の範囲であることが
撥水性の点から適している。
【0029】
【0017】上記(共)重合体(a)は通常、約3,0
00〜500,000、さらには約5,000〜約4
5,000の範囲の数平均分子量をもつことが好まし
い。数平均分子量が約500,000を超えると、造膜
時に相分離構造を形成し難くなり、他方、数平均分子量
が約3,000未満になると、造膜後相分離構造がレオ
ロジー的に変化し撥水性及びその持続性が損なわれる傾
向がみられる。
【0030】
【0018】前記共重合体(b)は、シリコン含有重合
性不飽和単量体と、該シリコン含有重合性不飽和単量体
と共重合可能な不飽和単量体との共重合体である。
【0031】上記シリコン含有重合性不飽和単量体は下
記一般式(II)
【0032】
【0019】
【0033】
【化2】
【0034】
【0020】で示される基を表し、ここでjは0又は1
の整数であり、kは0〜6の整数であり、pは1〜5の
整数であり、qは1〜20の整数であり、rは0〜2の
整数であり、sは1〜3の整数であり、そしてr+s=
3である)で示されるシリコン含有重合性不飽和単量体
(以下、「(II)式の単量体」という)であり、例え
ば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルジメチルメトキシシランなどが挙げられ、なかで
もγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキ
シシランが好適である。
【0035】
【0021】上記(II)式の単量体と共重合可能な不飽
和単量体としては、前記(共)重合体(a)の製造に際
して式(I)の単量体と共重合させうる共単量体として
記載した不飽和単量体を例示することができ、好適に
は、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル及びスチレ
ンが挙げられる。
【0036】
【0022】共重合体(b)の製造に用いられる(II)
式の単量体と、該(II)式の単量体と共重合可能な不飽
和単量体の使用割合は、両者の合計量を基準にして、
(II)式の単量体0.1〜75重量%、好ましくは0.
1〜40重量%、及び該共重合可能な不飽和単量体25
〜99.9重量%、好ましくは60〜99.9重量%の
範囲であることが硬化性、粒状物の分散性及び疎水性の
点から好適である。
【0037】上記共重合体(b)は一般に、約4,00
0〜約200,000、さらには約8,000〜約7
0,000の範囲の数平均分子量をもつことが好まし
い。
【0038】
【0023】前記粒状物(B)は、平均粒子径が5μm
以下、好ましくは3μm 以下、より好ましくは1μm 以
下の粒子物であり、該粒子物は有機質微粒子及び無機質
微粒子のいずれであってもよいが、塗膜形成後において
塗膜中に粒状物として存在することが必要である。
【0039】かかる粒子物の例としては、シリカ微粉
末、フルオロカーボン微粉末、カーボンブラックなどを
挙げることができるが、中でもシリカ微粉末が好まし
く、殊に表面をシラザン
【0040】
【0024】
【0041】
【化3】
【0042】
【0025】等の疎水化化合物によって疎水化処理した
シリカ微粉末が好適である。
【0043】また、真球状のシリカ微粒子などの真球状
微粒子を配合することによって、得られる塗膜表面の平
滑性を向上させることができる。
【0044】
【0026】上記(共)重合体(a)、共重合体(b)
及び粒状物(B)の各配合割合は特に限定されるもので
はないが、一般的には、(a)成分と(b)成分との合
計量100重量部に対して(B)成分は20〜600重
量部、特に50〜200重量部の範囲で配合するのが得
られる塗膜の撥水性及び物性等の点から好ましい。ま
た、(a)成分と(b)成分の比率は、(a)成分:
(b)成分の重量比で通常97.5:2.5ないし3
0:70、好ましくは97.5:2.5ないし50:5
0の範囲内にあることが、撥水性及び粒子物の分散性の
点から好都合である。
【0045】
【0027】上記した特に好適な撥水性被膜形成性組成
物は、上記(共)重合体(a)、共重合体(b)及び粒
状物(B)の他に、必要に応じて、例えば溶剤、顔料の
ような着色剤、界面活性剤等の通常塗料に用いられてい
る添加剤を適宜含ませることもできる。
【0046】
【0028】本発明のターボ型流体機械における、輸送
される液体の流れなどについてオープン型羽根車を用い
た遠心ポンプを例にとり、断面モデル図である後記図1
を参照にして説明する。また図1におけるオープン型羽
根車の外観を示すモデル図を後記図2に示す。図2に示
された羽根車は、ケーシング(図2に図示せず)に収め
て用いられる。
【0047】
【0029】本発明による遠心ポンプの一例である図1
において、撥水性被膜は後室1を構成する羽根車主板3
の裏面及びケーシングの後面静止壁4の内面のいずれ
か、好ましくは両面に形成されている。
【0048】
【0030】撥水性被膜は水との接触角が120度以上
となるものであればよく特に制限されるものではなく、
例えば前記撥水性被膜形成性組成物から好適に形成する
ことができる。
【0049】撥水性被膜形成性組成物から撥水性被膜を
形成するためには、例えばスプレー塗り、ハケ塗り、ロ
ーラー塗りなどそれ自体既知の塗装手段を利用すること
ができる。撥水性被膜の乾燥膜厚は特に制限されるもの
ではないが、通常、1〜50μm 、好ましくは10〜3
0μm の範囲であり、常温〜200℃の範囲内の温度で
乾燥することによって良好な被膜とすることができる。
【0050】
【0031】図1において、主軸2の回転により羽根車
5が回転することによって液体流入口6から流入した
水、スラリーなどの液体は羽根車の回転円の半径方向に
加速され吐出口7から吐出される。このとき流入した液
体の一部は後室1に入り込み滞留液層となる。
【0051】
【0032】従来の遠心ポンプにおいては羽根車5の裏
面である羽根車主板3の裏面と後面静止壁4の内面との
間に摩擦を生じ円板摩擦損失を引き起こしていたが、本
発明による遠心ポンプにおいては羽根車主板3裏面及び
/又は後面静止壁4の内面に撥水性被膜が形成されてい
るために滞留液層との間の摩擦が少なく、それにより生
じる円板摩擦損失が軽減されている。
【0052】
【0033】
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0054】なお、本発明の範囲は実施例に限定される
ものではない。以下において、「部」及び「%」はそれ
ぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
【0055】
【0034】合成例1 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート350
部、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート15
0部及びヘキサフルオロメタキシレン(以下HFMXと
いう)80部を1L のフラスコに精秤し、よくかきまぜ
混合し、モノマーと溶剤との混合液を得た。混合液を1
L の滴下ロートに移した。水冷管、温度計及び撹拌装置
を取りつけた四つ口の1L フラスコを用意し、混合液の
入った1L 滴下ロートを装てんし、200部の混合液を
四つ口フラスコに移した。撹拌しながら、温度を105
〜110℃に昇温し、次いで、この温度を保ち、重合開
始触媒アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBNとい
う)を0.8部加えた。続いて、滴下ロートから、混合
液を50cc/15分間の速度で滴下した。また、15分
毎にAIBNを0.2部添加した。滴下終了後20分経
過してから、HFMX134部をフラスコに加え、温度
を115〜120℃に昇温し維持し、AIBN0.5部
を30分毎に5回添加した。最後にAIBNを添加して
から、1時間30分経過後に、フラスコの冷却を開始
し、温度が60℃以下になってから、さらに希釈溶媒と
してHFMXを286部加え希釈し、反応を終了した。
【0056】得られたフルオロアルキル基含有共重合体
樹脂液は淡黄色で、ガードナー粘度F、不揮発分48.
7%であった。
【0057】
【0035】合成例2 i−ブチルアクリレート200部、ラウリルメタクリレ
ート100部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン200部、n−ブチルアルコール33部
及びAIBN7.5部を混合、溶解し、この混合液を1
L の滴下ロートに移した。水冷管、温度計、撹拌機を取
り付けた四つ口の2L フラスコを用意し、n−ブチルア
ルコール100部、酢酸ブチル200部を加えて、11
0℃に昇温維持した。次いでこの温度を保ちながら、滴
下ロートから混合液を2時間かけて、フラスコ内に滴下
した。滴下終了後1時間して、AIBN1部と酢酸ブチ
ル170部との混合液を1時間30分かけて、滴下し
た。滴下終了後、温度を120℃に昇温し、2時間反応
後、冷却した。得られたシリコン含有共重合体樹脂液は
無色透明で、ガードナー粘度P、不揮発分51.0%で
あった。
【0058】
【0036】撥水性被膜形成性組成物の製造 製造例1 合成例2で得たシリコン含有共重合体樹脂液100部、
合成例1で得たフルオロアルキル基含有共重合体樹脂液
100部、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリ
フルオロエタン600部、HFMX600部及び疎水シ
リカA(注1)100部を配合し、シェーカーにて分散
を行ない、撥水性被膜形成性組成物を得た。
【0059】(注1)疎水シリカA:平均粒径約0.1
μm の疎水シリカ微粉末、米国タルコ社製、商品名「タ
ルノックス−500」。
【0060】
【0037】実施例1 上記製造例1で得た撥水性被膜形成性組成物を、後記図
1で例示されるオープン型羽根車を用いた遠心ポンプ
の、羽根車主板の裏面及びケーシングの後面静止壁の内
面に乾燥膜厚が約25μm となるように塗装し、室温に
24時間放置し乾燥させて撥水性被膜を形成した。この
撥水性被膜は、水との接触角(塗面上に脱イオン水0.
03ccを水滴として滴下し、滴下1分間経過時における
水滴と塗面との接触角を、協和界面科学社製、「コンタ
クタングルメータ」にて測定した値、以下、同様)が1
56度であった。
【0061】上記撥水性被膜を形成した遠心ポンプは、
撥水性被膜を形成していない遠心ポンプに比較して、羽
根車の回転によって生じる円板摩擦抵抗が減少し、その
結果として機械効率が向上した。
【0062】
【0038】実施例2 実施例1において、オープン型羽根車を用いた遠心ポン
プのかわりにクローズ型羽根車を用いた遠心ポンプを使
用し、この遠心ポンプの羽根車主板の裏面、ケーシング
の後面静止壁の内面、羽根車主板の前面、及びケーシン
グの前面静止壁の内面に製造例1で得た撥水性被膜形成
性組成物を塗装する以外は、実施例1と同様に行なって
クローズ型羽根車を用いた遠心ポンプに撥水性被膜を形
成した。この撥水性被膜は、水との接触角が156度で
あった。
【0063】上記撥水性被膜を形成した遠心ポンプは、
撥水性被膜を形成していない遠心ポンプに比較して、羽
根車の回転によって生じる円板摩擦抵抗が減少し、その
結果として機械効率が向上した。
【0064】
【0039】実施例3 実施例1において、オープン型羽根車を用いた遠心ポン
プのかわりにプロペラ水車を使用し、このプロペラ水車
の羽根車取り付けボス部表面及びこのボス部表面に近接
して相対するケーシングの後面静止壁の内面に、製造例
1で得た撥水性被膜形成性組成物を塗装する以外は、実
施例1と同様に行なってプロペラ水車に撥水性被膜を形
成した。この撥水性被膜は、水との接触角が156度で
あった。上記撥水性被膜を形成したプロペラ水車は、撥
水性被膜を形成していないプロペラ水車に比較して、羽
根車の回転によって生じる円板摩擦抵抗が減少し、その
結果として機械効率が向上した。
【0065】
【0040】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、水車のランナーに応用すること等本発明の範
囲内において種々変更を加え得ることは勿論可能であ
る。
【0066】
【0041】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、ポンプや水車などのタ
ーボ型流体機械において、羽根車主板面、それに相対し
ているケーシング壁面、又は羽根車主板面に相当する羽
根車取り付けボス部表面、このボス部表面に近接して相
対するケーシングの後面静止壁の内面に撥水性被膜を形
成せしめておくことにより、羽根車の回転によって生じ
る円板摩擦抵抗が減少し、その結果として機械効率の向
上が可能となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の一実施例に用いるオープン型羽
根車を用いた遠心ポンプの断面のモデル図である。
【図2】図1におけるオープン型の羽根車の外観を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥後室 2‥‥主軸 3‥‥羽根車主板 4‥‥後面静止壁 5‥‥羽根車 6‥‥液体流入口 7‥‥吐出口 8‥‥ケーシング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根車を用いたターボ型流体機械におい
    て、主軸によって回転する羽根車主板面及び該羽根車主
    板面に近接して相対するケーシング壁面から選ばれ、且
    つ円板摩擦損失を発生する少なくとも一つの面に、水と
    の接触角が120度以上の撥水性被膜を形成してなるこ
    とを特徴とするターボ型流体機械。
  2. 【請求項2】 オープン型羽根車を用いたターボ型流体
    機械において、主軸によって回転する羽根車主板裏面
    と、該羽根車主板裏面に近接して相対するケーシングの
    後面静止壁面とのいずれか一方の面又は両面に、撥水性
    被膜を形成してなる請求項1記載のターボ型流体機械。
  3. 【請求項3】 羽根車主板裏面及び後面静止壁面の両面
    に撥水性被膜を形成してなる請求項2記載のターボ型流
    体機械。
  4. 【請求項4】 クローズ型羽根車を用いたターボ型流体
    機械において、羽根車主板面の前面及び裏面ならびに該
    羽根車主板面に近接して相対する各ケーシング壁面のう
    ちの少なくとも一つの面に、撥水性被膜を形成してなる
    請求項1記載のターボ型流体機械。
  5. 【請求項5】 羽根車主板面の前面及び裏面ならびに該
    羽根車主板面に近接して相対する各ケーシング壁面の全
    ての面に撥水性被膜を形成してなる請求項4記載のター
    ボ型流体機械。
  6. 【請求項6】 軸流ポンプ及びプロペラ水車から選ばれ
    るターボ型流体機械において、羽根車取り付けボス部表
    面と該ボス部分表面に近接して相対するケーシングの後
    面静止壁面のうちの少なくとも一つの面に、水との接触
    角が120度以上の撥水性被膜を形成してなることを特
    徴とするターボ型流体機械。
  7. 【請求項7】 撥水性被膜が、(A)フッ素樹脂、シリ
    コン樹脂、及びフッ素含有不飽和単量体とシリコン含有
    重合性不飽和単量体とを共重合成分として含有する共重
    合体から選ばれる少なくとも1種のポリマーならびに
    (B)平均粒子径が5μm 以下の粒状物を含有する撥水
    性被膜形成性組成物から形成した撥水性被膜であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のター
    ボ型流体機械。
  8. 【請求項8】 ポリマー(A)が、(a)フルオロアル
    キル基含有(メタ)アクリレート5〜100重量%及び
    該フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートと共重
    合可能な不飽和単量体0〜95重量%からなる(共)重
    合体と(b)シリコン含有重合性不飽和単量体0.1〜
    75重量%及び該シリコン含有重合性不飽和単量体と共
    重合可能な不飽和単量体25〜99.9重量%からなる
    共重合体との混合物である請求項7記載のターボ型流体
    機械。
  9. 【請求項9】 ポリマー(A)100重量部に対して、
    粒状物(B)を20〜600重量部含有することを特徴
    とする請求項7又は8記載のターボ型流体機械。
JP535396A 1996-01-17 1996-01-17 円板摩擦損失が軽減されたターボ型流体機械 Pending JPH09195983A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004190562A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 小型渦流ポンプ
JP2004346773A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Aisan Ind Co Ltd ウォータポンプ
JP2013047502A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Panasonic Corp ポンプ
JPWO2018128114A1 (ja) * 2017-01-05 2019-11-14 アシザワ・ファインテック株式会社 分散装置、脱泡装置
US10837443B2 (en) 2014-12-12 2020-11-17 Nuovo Pignone Tecnologic - SRL Liquid ring fluid flow machine

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