JPH0920208A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JPH0920208A
JPH0920208A JP7171048A JP17104895A JPH0920208A JP H0920208 A JPH0920208 A JP H0920208A JP 7171048 A JP7171048 A JP 7171048A JP 17104895 A JP17104895 A JP 17104895A JP H0920208 A JPH0920208 A JP H0920208A
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spool
webbing
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rotation
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啓介 今井
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエビングの全格納状態ではWパウルのW歯
との係合を防止するとともにロック手段の作動を防止す
る。 【構成】 ウエビング28の巻き込み加速により、第2
慣性体400は、ウエビング引出方向の慣性力で、捩じ
りコイルばね412に抗して同方向へスプール18と相
対回転する。第2慣性体400の規制凸部408は、W
パウル78の規制切り欠き410のウエビング引出方向
側の端に位置するとともに、Vギヤ32の規制孔404
のウエビング引出方向側の端に位置して、WSIR用W
パウル78のウエビング巻取方向へのVギヤ32との相
対回転、及び、スプール18をロックするロック手段6
6、68の作動のためのVギヤ32のウエビング巻取方
向へのスプール18との相対回転がそれぞれ阻止され
る。ウエビング28の全格納状態の手前で、スプール1
8の回転が中間ギヤ122を介して第2慣性体400へ
一体に伝達され、第2慣性体400の相対回転状態がそ
のまま維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のシートベル
ト装置に用いられるウエビング巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートベルト巻取装置では、通常は、ウ
エビングの引き出し巻き取りが自由であるが、車両急減
速時には、ウエビングの引き出しが阻止されて乗員の拘
束が図られる。
【0003】このために、次の構造が採用される。すな
わち、フレームにスプールが回転自在に支持されてスプ
ールの外周にはウエビングが巻き掛けられている。スプ
ールにはこれと同軸状に、Vギヤが相対回転自在に設け
られ、Vギヤは、スプールの回転に追随付勢され、通常
は、スプールと一体に回転する。
【0004】Vギヤは周部に外歯とされた係合歯を備え
て係合歯に対向しては、加速度センサが設けられる。加
速度センサでは、車両急減速に伴いボールが慣性移動す
ることによりVパウルがVギヤの係合歯と係合され、V
ギヤのウエビング引出方向回転が阻止される。Vギヤの
ウエビング引出方向回転が阻止された状態でウエビング
が引っ張られると、スプールがウエビング引出方向へV
ギヤと相対回転する(換言すれば、Vギヤがウエビング
巻取方向へスプールと相対回転する)。
【0005】Vギヤとスプールとの間にはロックプレー
トが設けられ、ロックプレートはロック爪を備えてロッ
ク爪に対向しては、フレーム側にロック歯(ロックプレ
ートとロック歯とはロック手段を構成する)が設けられ
る。Vギヤとスプールとが一体に回転するときは、ロッ
クプレートのロック爪はロック歯と離脱されているが、
スプールがウエビング引出方向へVギヤと相対回転する
と、ロックプレートがスプールの半径方向外方へ突出移
動し、ロック爪がロック歯と係合され、スプールのウエ
ビング引出方向回転が阻止される(ロック手段が作動す
る)。
【0006】これは、いわゆるVSIRと称される車体
感応式のウエビング巻取装置としての機能を果たす。
【0007】一方、Wパウルを設けたものがある。すな
わち、慣性質量体とされたWパウルがVギヤと偏心して
設けられ、Wパウルは、Vギヤの回転に追随付勢され、
通常は、スプールと一体に回転する。ウエビングが急速
に引っ張られると慣性体にはウエビング巻取方向に慣性
力が及んで、慣性体は、ウエビング巻取方向へ相対移動
する。これにより、Wパウルの周部に形成されたパウル
爪が、Vギヤの半径方向外方へ突出して、パウル爪と対
向してフレーム側に設けられて内歯とされたW歯と係合
され、Vギヤのウエビング引出方向回転が阻止される。
Vギヤのウエビング引出方向回転が阻止されると、VS
IRのときの同様に、ウエビングが引っ張られることに
より、ロック手段が作動してスプールのウエビング引出
方向の回転が阻止される。
【0008】これは、いわゆるWSIRと称されるウエ
ビング感応式のウエビング巻取装置としての機能を果た
す。
【0009】上記VSIRとWSIRとの両機能を果た
すものは、いわゆるDSIRと称される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スプールは
リトラクタスプリングによってウエビング巻取方向に付
勢されていて、その付勢力に抗してウエビングを引き出
すことによりウエビングの装着がなされる。
【0011】ウエビングは装着を解けば、リトラクタス
プリングによって巻き取られる。ウエビングがスプール
に巻き込まれて全巻取状態、ないし全格納状態(ウエビ
ングをそれ以上巻き込むことができない状態)に達する
と、巻き込みの停止に伴って慣性でWパウルがウエビン
グ巻取方向へVギヤと相対移動してWパウルがW歯と係
合される事態や、Vギヤがウエビング巻取方向へスプー
ルと相対回転してロック手段が作動してしまう事態が予
想される。
【0012】このような場合には、ウエビングの巻き絞
りを行い、その後、ウエビングを巻き戻すことにより、
WパウルとW歯との係合を解除すべくWパウルとVギヤ
との間で復帰相対移動を行わせ、あるいは、ロック手段
の作動を解除すべくVギヤとスプールとの間で復帰相対
回転を行わせる必要がある。
【0013】しかし、そのような操作は面倒である。本
発明は、上記事実を考慮し、ウエビングの全格納状態で
はWパウルのW歯との係合を防止するとともにロック手
段の作動を防止するウエビング巻取装置を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る本発明のウエビング巻取装置は、回
転自在に支持されてウエビングの引き出し巻き取りを自
由とするスプールと、このスプールをウエビング巻取方
向へ付勢する巻取付勢手段と、前記スプールと同軸状に
設けられ、スプールに追随回転するとともに、追随力に
抗してウエビング巻取方向へスプールと相対回転し、周
部に係合歯を有するVギヤと、このVギヤのウエビング
巻取方向への相対回転によって作動し、スプールのウエ
ビング引出方向の回転を阻止するロック手段と、車両急
減速に伴う加速度の作用によってVギヤの係合歯と係合
し、Vギヤのウエビング引出方向の回転を阻止するVパ
ウルと、前記Vギヤに設けられ、Vギヤに追随回転する
とともに、ウエビング巻取方向の慣性力によって追随力
に抗してウエビング巻取方向へVギヤと相対移動するW
パウルとしての第1慣性体と、ウエビング巻取方向へ相
対移動する第1慣性体と係合し、Vギヤのウエビング引
出方向の回転を阻止するW歯と、前記スプールと同軸状
に設けられ、スプールに追随回転するとともに、ウエビ
ング引出方向の慣性力によって追随力に抗してウエビン
グ引出方向へスプールと相対回転する第2慣性体と、こ
の第2慣性体と第1慣性体及びVギヤとの間に設けら
れ、第2慣性体がウエビング引出方向へ相対回転するこ
とにより、第1慣性体及びVギヤのそれぞれのウエビン
グ巻取方向への相対回転を阻止すべく係合する阻止係合
手段と、前記スプールと第2慣性体との間に設けられ、
ウエビングの全引出状態から全格納状態への巻き取り過
程で全格納状態へ到るまでにはスプールの回転を第2慣
性体へ一体に伝達する伝達手段と、を備える構成を特徴
とする。
【0015】請求項2に係る本発明のウエビング巻取装
置は、請求項1の構成において、前記第2慣性体とスプ
ール、Vギヤ及び第1慣性体との間に設けられ、第2慣
性体とスプール、Vギヤ及び第1慣性体とのそれぞれの
間での相対回転を所定の範囲に規制すべく係合する規制
係合手段と、前記第2慣性体の追随力を、Vギヤの追随
力と第1慣性体の追随力とに共通させる追随手段と、を
備えることを特徴とする。
【0016】請求項3に係る本発明のウエビング巻取装
置は、請求項1の構成において、前記伝達手段は、前記
スプールと同軸状にそれと一体に回転し、歯数がモジュ
ールによって決定される歯数よりも少ない歯数である歯
を有する不完全ギヤ部と、歯数がモジュールによって決
定される歯数である歯を有する完全キヤ部とを軸方向に
沿って並び有するスプール側ギヤと、前記第2慣性体と
同軸状にそれと一体に回転する第2慣性体側ギヤと、前
記スプール側ギヤと第2慣性体側ギヤとの間に設けられ
る中間ギヤであって、中間ギヤは、1回転を越えない範
囲で回転し、スプール側ギヤの不完全ギヤ部と噛合/非
噛合を繰り返してウエビング全格納位置に達するまでに
はスプール側ギヤの完全ギヤ部と噛合してスプール側ギ
ヤの回転が連続的に伝達されるとともに第2慣性体側ギ
ヤと噛合して第2慣性体に回転を連続的に伝達して第2
慣性体をスプールと一体に回転させる連続回転ギヤ部と
を周方向に画して有する中間ギヤと、を備えることを特
徴とする。
【0017】上記構成によれば、通常は、VパウルがV
ギヤの係合歯と離脱し、また、Wパウルとしての第2慣
性体がスプールに追随回転し、Vギヤはスプールに追随
回転してウエビングは引き出し巻き取りが自由である。
【0018】車両急減速時には、加速度の作用によって
VパウルがVギヤの係合歯と係合され、Vギヤのウエビ
ング引出方向の回転が阻止される。この状態でウエビン
グが引っ張られるとスプールがVギヤの追随力に抗して
ウエビング引出方向へVギヤと相対回転する(換言すれ
ば、Vギヤがこの追随力に抗してウエビング巻取方向へ
スプールと相対回転する)。これにより、ロック手段が
作動し、スプールのウエビング引出方向の回転が阻止さ
れ、ウエビングの引き出しが止められて乗員の拘束がな
される。
【0019】これは、いわゆるVSIRと称される車体
感応式のウエビング巻取装置としての機能を果たす。
【0020】一方、車両急減速に伴いウエビングが急速
に引っ張られるとWパウルにウエビング巻取方向への慣
性力が及び、Wパウルが、追随力に抗してウエビング巻
取方向へ相対移動してW歯と係合され、Vギヤのウエビ
ング引出方向の回転が阻止される。Vギヤのウエビング
引出方向の回転が阻止されると、VSIRのときの同様
に、ウエビングが引っ張られることにより、ロック手段
が作動してスプールのウエビング引出方向の回転が阻止
される。
【0021】これは、いわゆるWSIRと称されるウエ
ビング感応式のウエビング巻取装置としての機能を果た
す。
【0022】上記VSIRとWSIRとの両機能を果た
すものは、いわゆるDSIRと称される。
【0023】スプールは巻取付勢手段によってウエビン
グ巻取方向に付勢されており、その付勢力に抗してウエ
ビングを引き出することによりウエビングの装着がなさ
れる。ウエビングは装着が解かれると、巻取付勢手段の
付勢力によって巻き取られる第2慣性体は、通常はVギ
ヤに追随回転し、Wパウルのウエビング巻取方向へのV
ギヤとの相対回転が可能である。ウエビングの巻き込み
加速が生ずると、第2慣性体にはウエビング引出方向の
慣性力が及び、第2慣性体はウエビング引出方向へスプ
ールと相対回転する。これにより、阻止係合手段が係合
して、第1慣性体のウエビング巻取方向へのVギヤとの
相対回転、及び、Vギヤのウエビング巻取方向へのスプ
ールとの相対回転がそれぞれ阻止される。
【0024】ウエビングが巻き取られて全格納状態(ウ
エビングをそれ以上巻き込むことができない状態)へ達
するまでには(例えば、全格納状態の手前において、そ
れ以降は)、スプールの回転が第2慣性体へ一体に伝達
される。これにより、既に第2慣性体がウエビング引出
方向へスプールと相対回転しておれば、その相対回転状
態がそのまま維持されることになる。第2慣性体がウエ
ビング引出方向へスプールと相対回転した状態で、巻き
込みの停止によって第2慣性体にウエビング巻取方向へ
の慣性力が作用しても、第2慣性体のウエビング巻取方
向への復帰相対回転が阻止される。第1慣性体のウエビ
ング巻取方向へのVギヤとの相対回転、及び、Vギヤの
ウエビング巻取方向へのスプールとの相対回転がそれぞ
れ、阻止されたままである。
【0025】ウエビングがスプールに巻き込まれて全格
納状態に達して、巻き込みの停止によってWパウル、V
ギヤにウエビング巻取方向への慣性力が及んでも、Wパ
ウルのウエビング巻取方向のVギヤとの相対回転が阻止
され、また、Vギヤのウエビング巻取方向のスプールと
の相対回転が阻止され、ウエビングの全格納状態でのW
パウルのW歯との係合が防止されるとともにロック手段
の作動が防止される。
【0026】なお、請求項2にあるように、第2慣性体
とスプール、Vギヤ及び第1慣性体とのそれぞれの間で
の相対回転を所定の範囲に規制し、第2慣性体の追随力
を、Vギヤの追随力と第1慣性体の追随力とに共通させ
ることにより、部品点数が少なくて済み、装置小型化さ
れる。
【0027】共通の追随力を及ぼす追随手段としては、
一端が第1慣性体に係止され、他端が第2慣性体に係止
される発条体(捩じりコイルばね等)等の弾性部材が可
能であり、また、第2慣性体に回転抵抗となる摺動抵抗
を得る、例えば、板ばね等の弾性部材を第2慣性体に押
し付けて摺動抵抗を得る摺動抵抗部材が可能である。摺
動抵抗部材の場合、第2慣性体は、ウエビングの巻き取
り加速によってウエビング引出方向へスプールと相対回
転し、ウエビングの引き出し加速によってウエビング巻
取方向へスプールと復帰相対回転し、従って、ウエビン
グの全格納状態への巻き取りの過程では、必ずしも急速
なウエビングの巻き込みを要せずとも、ウエビング引出
方向へスプールと相対回転することができる。
【0028】また、伝達手段としては、請求項3にある
ような手段が可能である。すなわち、中間ギヤが、1回
転を越えない範囲で回転し、ウエビングの全引出状態か
らの巻き取りに伴いまずは、スプール側ギヤの不完全ギ
ヤ部が中間ギヤの間欠回転ギヤ部と噛合/非噛合を繰り
返してスプールの回転が中間歯車に間欠的に伝達され、
全格納状態に達するまでにはスプール側ギヤの完全ギヤ
部が中間ギヤの連続回転ギヤ部と噛合してスプール側ギ
ヤの回転が連続的に伝達されるとともに中間ギヤの連続
回転ギヤ部が第2慣性体側ギヤと噛合して第2慣性体側
ギヤに回転を連続的に伝達し、第2慣性体をスプールと
一体に回転させる。
【0029】この伝達手段の構成によれば、スプールと
作動回転体との間は中間ギヤを介して噛合してVギヤと
スプールとが一体に回転し、全格納状態でのVギヤとス
プールとの間の相対回転の阻止についてその確実性が高
められる。また、構造も簡単である。更には、スプール
の回転を間欠的に中間ギヤに伝達する構成によって大き
な減速比が得られ、ウエビングの全引出状態から全格納
状態までにスプールが多数回転を要しても中間ギヤは大
型化せずとも、1回転の範囲内で、間欠回転ギヤ部と連
続回転ギヤ部とを備えることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態に係る
ウエビング巻取装置を図1乃至図11に基づき説明す
る。図中、車両前方を矢印FRで、車両幅方向を矢印W
で、車両上方を矢印UPでそれぞれ示す。
【0031】図1に示すように、フレーム12が一対の
対向する脚片14、16を備えてコ字型に屈曲形成さ
れ、脚片14、16間にスプール18が掛け渡される。
スプール18は、脚片14、16の対向方向が軸方向と
され、両端に支軸20、22をそれぞれ備える。一方の
支軸20は、脚片14外面に取り付けられるセンサカバ
ー24側に軸支され、他方の支軸22は脚片16外面に
取り付けられるゼンマイばねカバー26側に軸支され
る。これにより、スプール18は、支軸20、22を中
心として回転自在とされる。スプール18には、ウエビ
ング28の一端が係止されてウエビング28が巻き掛け
られ、スプール18の回転に伴いウエビング28の引き
出し巻き取りが自由となる(ウエビング引出方向の回転
方向を矢印Aで図示する)。ゼンマイばねカバー26内
には、支軸22に嵌合した巻取付勢手段としてのゼンマ
イばね30が収容されて、ゼンマイばね30は、スプー
ル18をウエビング巻取方向(矢印Aと反対の向き)へ
回転付勢する。すなわち、ウエビング28は、巻き取り
側へ付勢されている。
【0032】センサカバー24の内部には、Vギヤ32
が収容され、Vギヤ32は、支軸20と嵌合して、スプ
ール18と同軸状でそれと相対回転可能とされる。Vギ
ヤ32の外周には、外歯とされた係合歯34が形成され
る。センサカバー24内にはまた、Vギヤ32の外周に
対応して加速度センサ36が設けられ、加速度センサ3
6は、車両急減速により加速度を受けて車両前方へ慣性
移動するボール38を備えるとともに、ボール38の慣
性移動に伴い上方へ向けて回動するVパウル40を備え
る。Vパウル40は、上方への回動(回動方向を矢印B
で図示する)により係合歯34と係合される(図3に鎖
線で示す)。Vパウル40とVギヤ32の係合歯34と
の係合により、Vギヤ32のウエビング引出方向の回転
が阻止される。
【0033】Vギヤ32とスプール18と間には、ロッ
クプレート(ロック手段)55が設けられる。ロックプ
レート55は、外周の一部に凹部56を備え、凹部56
に対応してスプール18の端面には円柱状の凸部58が
突出形成されて、凹部56内に凸部58が係合される。
また、ロックプレート55は、凹部56と反対側に、ス
プール18の支軸20を通過させる凹部60を備え、凹
部60の左右両側には、一対の案内ピン62をVギヤ3
2の端面に向けて突出させている。案内ピン62に対応
してVギヤ32の端面には案内凹部64が凹設され、案
内ピン62が案内凹部64内に係合される。ロックプレ
ート55の外周にはまた、複数のロック爪66が形成さ
れ、ロック爪66に対応しては、スプール18の端部を
貫通させるために脚片14に形成された開口の縁に内歯
で構成されるロック歯(ロック手段)68が形成され
る。
【0034】Vギヤ32は後述する追随力によってスプ
ール18の回転に追随付勢され、通常は、スプール18
と一体に回転する。スプール18とVギヤ32とが一体
に回転するときは、図3に示すように、案内ピン62が
案内凹部64の一端に位置し、ロックプレート55はス
プール18及びVギヤ32と共に回転し、そして、ロッ
ク爪66はロック歯68と離間されている。スプール1
8が上記追随力に抗してウエビング引出方向へVギヤ3
2と相対回転(換言すると、Vギヤ32がウエビング巻
取方向へスプール18と相対回転)すると、ロックプレ
ート55がスプール18及びVギヤ32のいずれとも相
対的に移動する。すなわち、ロックプレート55の凹部
56がスプール18の凸部58に押されて移動するとと
もに、案内ピン62が案内凹部64内を他端へ向けて移
動する。これにより、図4に示すように、ロックプレー
ト55のロック爪66がロック歯68と係合される(ロ
ック手段が作動する)。この係合によって、スプール1
8のウエビング引出方向の回転が阻止され、ウエビング
24の引き出しが止められて、乗員の拘束がなされる。
【0035】これは、いわゆるVSIRと称される車体
感応式のウエビング巻取装置としての機能を果たす。
【0036】一方、Vギヤ32とセンサカバー24との
間には、慣性質量体で構成されるWパウル(第2慣性
体)78が設けられ、Wパウル78は、環状とされ、V
ギヤ32の軸心と偏心した偏心軸線上で、Vギヤ26の
端面に突出されたピン軸82が、Wパウル78に形成さ
れたピン孔84内に嵌合されることにより、Vギヤ32
に支持され、ピン軸82回りに回動自在とされる。
【0037】Wパウル78の外周にはパウル爪92が形
成され、Wパウル78の外周と対向しては、Wセンサカ
バー24に、Vギヤ32と同軸状に内歯とされるW歯9
4を備える。Wパウル78は後述する追随力によってV
ギヤ32の回転に追随付勢され、通常は、Vギヤ32と
一体に回転する。Wパウル78がその追随力に抗してウ
エビング巻取方向へVギヤ32と相対回転すると(Wパ
ウル78がピン軸82回りに矢印Cで図示する向きへ回
動すると)、パウル爪92がW歯94と離脱された位置
(図5に示す位置)からVギヤ32の半径方向外方へ突
出移動してW歯94と係合され(図6に示す)、これに
より、Vギヤ32のウエビング引出方向の回転が阻止さ
れる。Vギヤ26のウエビング引出方向の回転が阻止さ
れることにより、その状態でウエビング28が引っ張ら
れると、上述と同様に、ロック手段が作動する。
【0038】これは、いわゆるWSIRと称されるウエ
ビング感応式のウエビング巻取装置としての機能を果た
す。
【0039】上記VSIRとWSIRとの両機能を果た
すものは、いわゆるDSIRと称される。
【0040】ここで、Wパウル78とVパウル32との
間には、慣性質量体で構成される第2慣性体400が設
けられ、第2慣性体400は、Vギヤ32の直径方向に
長尺な形状とされ、中央部がスプール18の支軸20の
外周に嵌合される。第2慣性体400の両端部にはそれ
ぞれ、Vギヤ32の端面に向けて規制凸部402が突設
され、規制凸部に対応しては、Vギヤ32の端面に規制
孔404が形成されるとともに、スプール18の端面に
規制凹部406が形成される。第2慣性体400の一方
の端部にはまた、規制凸部402と同軸状に、Wパウル
78の端面に向けて規制凸部408が突設され、規制凸
部402に対応しては、Wパウル78の周縁が切り欠か
れて規制切り欠き410が形成されている。規制凸部4
02が規制孔404内を貫通してかつ規制凹部406内
に係合され、規制凸部408が規制切り欠き410内に
係合される。規制凹部406、規制孔404、規制切り
欠き410はそれぞれ、第2慣性体400の回転方向に
沿って長尺に形成され、規制凸部402が、規制凹部4
06、規制孔404をこれらの長手方向に相対移動でき
る範囲内で、第2慣性体400とスプール18とが相対
回転し、また、スプール18とVギヤ32とが相対回転
し、更には、規制凸部408が規制切り欠き410をこ
の長手方向に相対移動できる範囲内で、Wパウル78と
Vギヤ32とが相対回転するようになっている。
【0041】スプール18の支軸20を貫通させた第2
慣性体400のボス部4001の外周には、追随手段と
しての捩じりコイルばね412が嵌合し、捩じりコイル
ばね412の一端は、Wパウル78の周縁に形成された
係止凹部414に係止され、捩じりコイルばね412の
他端は、第2慣性体400の規制凸部402に係止され
ている。捩じりコイルばね412は、第2慣性体400
をウエビング巻取方向へ回転付勢する。これによれば、
図5に示すように、第2慣性体400の規制凸部402
がスプール18の規制凹部406のウエビング巻取方向
側の端に位置して第2慣性体400がスプール18に追
随回転し、また、第2慣性体400の規制凸部402が
規制孔404のウエビング巻取方向側の端に位置して、
Vギヤ32がスプール18に追随回転可能とされ、ま
た、第2慣性体400の規制凸部408が規制切り欠き
410のウエビング巻取方向側の端に位置してWパウル
78がVギヤ32に追随回転可能とされる。
【0042】捩じりコイルばね412の付勢力は、Vギ
ヤ32のスプールへの追随力と、Wパウル78のVギヤ
32への追随力と、第2慣性体400のスプールへの追
随力とに共通した追随力を及ぼす。
【0043】第2慣性体400にウエビング引出方向へ
の慣性力が及ぶと、第2慣性体400は、ウエビング引
出方向へスプール18と相対回転し、第2慣性体400
の規制凸部408が規制切り欠き410のウエビング引
出方向側の端に位置する。図8に示すように、第2慣性
体400の規制凸部408がWパウル78の規制切り欠
き410のウエビング引出方向側の端に位置する限り
は、Wパウル78のウエビング巻取方向側へのピン軸8
2回りのVギヤ32との相対移動が阻止され、また、第
2慣性体400の規制凸部408がVギヤ32の規制孔
404のウエビング引出方向側の端に位置する限りは、
Wパウル78のウエビング巻取方向側へのピン軸82回
りのVギヤ32との相対移動が阻止される。
【0044】図2に示すように、スプール18の支軸2
0には、これと同軸状にスプール側ギヤ100が設けら
れる。支軸20は、基端部に大径とされた大径部102
と、先端部に小径とされた小径部104とを備え、大径
部102には、軸方向に割り溝106が形成される。ス
プール側ギヤ100は、小径部104が貫通する貫通孔
108を備えるとともに、割り溝102内に軸方向へ挿
入嵌合する嵌合爪110を備え、スプール18と一体に
回転する。
【0045】スプール側ギヤ100は、歯数がモジュー
ルによって決定される歯数(ピッチ円の直径をモジュー
ルで除した数値)より少ない歯数の歯112Aを有する
不完全ギヤ部112と、歯数がモジュールによって決定
される歯数の歯114Aを有する完全ギヤ部114とを
軸方向に沿って並有する。完全ギヤ部114は、スプー
ル18側に位置し、不完全ギヤ部112は、反対側に位
置する。不完全ギヤ部112の歯と完全ギヤ部114の
歯とは、いずれも、モジュールによって決定される歯数
は同じ(例えば、6歯とすると)であるが、不完全ギヤ
部112は、隣り合う2歯だけであり、他の4歯はない
態様とされ、完全ギヤ部114は、6歯全てを有する形
状とされる。不完全ギヤ部112は、軸方向において不
完全ギヤ部112の歯と完全ギヤ部114との間に、不
完全ギヤ部112の2歯の歯間に対応する部分を除いた
残部で不完全ギヤ部112の歯先円と同一円で形成され
た外周面(規制面118)を有する。
【0046】第2慣性体400のボス部401には、こ
れと同軸状に、スプール18の支軸20を貫通させる第
2慣性体側ギヤ120が設けられ、第2慣性体側ギヤ1
20は、Vギヤ32と一体に回転し、歯数がモジュール
によって決定される歯数の歯120Aを有し、これは、
完全ギヤ部114と同じくされて、例えば、6歯であ
る。
【0047】スプール側ギヤ100とVギヤ側ギヤ12
0との間には、軸方向がスプール18の軸方向と平行と
される中間ギヤ122が設けられる。中間ギヤ122
は、センサカバー24にギヤ軸124で軸支され、間欠
回転ギヤ部126と連続回転ギヤ部128とを周方向に
沿って画して有する。間欠回転ギヤ部126は、歯数が
モジュールによって決定される歯数である歯を有すると
ともに、1歯毎に歯幅に大小(図2及び、図9、図10
には、歯幅が大きい歯が126Aで、歯幅が小さい歯が
126Bでそれぞれ示されている)があり、ギヤ軸方向
に沿って見ると、スプール側ギヤ100の不完全ギヤ部
112の歯112Aと対応する(図11を参照)部分で
は、歯数がモジュールによって決定される歯数の歯が全
て存在する態様とされるが、不完全ギヤ部112の規制
面118と対応する(図11を参照)部分では、1歯毎
に歯が存在しない態様とされる。図5に示すようにウエ
ビング28が全引出状態から巻き取られてスプール18
がウエビング巻取方向へ回転すると、それに伴い、スプ
ール側ギヤ100の不完全ギヤ部112の歯112A
が、中間ギヤ122の間欠回転ギヤ部126の歯126
A、126Bと噛合/非噛合を繰り返し(噛合状態が図
9に示され、非噛合状態が図10に示されている)、ス
プール側ギヤ100の回転(スプール18の回転)が中
間ギヤ122に間欠的に伝達される。すなわち、スプー
ル側ギヤ100が1回転する間に、中間ギヤ122が2
歯分、送られる。図10に示すように、非噛合時には、
規制面118が、1歯毎に歯が存在しない態様とされた
部分で、間欠回転ギヤ部122の歯幅が大きい歯126
A間に位置して歯面126Cと摺接係合して中間ギヤ1
22の回転を阻止する。
【0048】連続回転ギヤ部128は、歯数がモジュー
ルによって決定される歯数である歯128Aを有し、ギ
ヤ軸方向に沿って見ると、スプール側ギヤ100の完全
ギヤ部114の歯114Aと第1慣性体側ギヤ120の
歯120Aとに共通対応(図11を参照)して位置す
る。なお、軸方向に沿って見ると、連続回転ギヤ部12
8は、スプール側ギヤ100の不完全ギヤ部112に対
応する部分にはその不完全ギヤ部112の歯と規制面1
18とに障害とならない(後述の連続回転に障害となら
ない)限りにおいて歯が存在しない態様とされる。連続
回転ギヤ部128の歯128Aは、図8に示すように、
ウエビング28が全巻取状態、ないし全格納状態に達す
るまでには(例えば、全格納状態に達する手前で)スプ
ール側ギヤ100の完全ギヤ部114の歯114Aと噛
合してスプール側ギヤ100の回転が中間ギヤ122に
連続的に伝達されるとともに、第2慣性体側ギヤ120
の歯120Aと噛合してスプール側ギヤ100の回転が
中間ギヤ122を介してVギヤ32に連続的に伝達さ
れ、Vギヤ32がスプール18と一体に回転する。中間
ギヤ122は、ウエビング28の全引出状態から全格納
状態までの巻き取りに伴うスプール18の回転に従っ
て、1回転を越えない範囲で回転し、例えば、スプール
が16回転するのに対して、中間ギヤ122は1回転を
越えないように減速されて回転する。このような減速が
可能となるように、中間ギヤ、スプール側ギヤ、第2慣
性体側ギヤのピッチ円の直径が設定される。
【0049】なお、ギヤ軸方向に沿って見ると、間欠回
転ギヤ部126は、完全ギヤ部114と対応する部分で
は、歯が存在せず、間欠回転ギヤ部126と不完全ギヤ
部112とが噛合/非噛合を繰り返してスプール側ギヤ
100の回転が中間ギヤ122に間欠的に伝達されてい
るときは、Vギヤ側ギヤ120は中間ギヤ122と噛合
せずに、Vギヤ32は、スプール18と相対回転可能と
される。Vギヤ32がスプール18と相対回転可能とさ
れるときの中間ギヤ122の連続回転ギヤ部128の位
置が図9に示され、Vギヤ32がVギヤ側ギヤ120を
介してスプール18と一体に回転するときの中間ギヤ1
22の連続回転ギヤ部128の位置が図10に示されて
いる。
【0050】スプール側ギヤ100と、中間ギヤ122
と、第2慣性体側ギヤ120とが伝達手段を構成する。
【0051】なお、中間ギヤ122はセンサカバー24
の外面側に設けられ、第2慣性体400のボス部401
がセンサカバー24に貫通して回転自在に支持され、こ
れにより、スプール18の支軸20が回転自在に支持さ
れる。第2慣性体側ギヤ120は、センサカバー24の
外面側に突出し、また、スプール側ギヤ100もセンサ
カバー24の外面側に突出する。
【0052】上記構成によれば、通常は、Vパウル40
がVギヤ32の係合歯34と離脱し、また、Wパウル
(第2慣性体)78がスプール18に追随回転し、Vギ
ヤ32はスプール18に追随回転してウエビング28は
引き出し巻き取りが自由である。
【0053】車両急減速時には、加速度の作用によって
Vパウル40がVギヤ32の係合歯34と係合され、V
ギヤ32のウエビング引出方向の回転が阻止される。こ
の状態でウエビング28が引っ張られるとスプール18
がVギヤ32の追随力に抗してウエビング引出方向へV
ギヤ32と相対回転する(換言すれば、Vギヤ32がこ
の追随力に抗してウエビング巻取方向へスプール18と
相対回転する)。これにより、ロック手段が作動し、ス
プール18のウエビング引出方向の回転が阻止され、ウ
エビング28の引き出しが止められて乗員の拘束がなさ
れる。これは、VSIRとしての機能を果たす。
【0054】一方、車両急減速に伴いウエビング28が
急速に引っ張られるとWパウル78にウエビング巻取方
向への慣性力が及び、Wパウル78が、追随力に抗して
ウエビング巻取方向へ相対移動してパウル爪92がW歯
94と係合され、Vギヤ32のウエビング引出方向の回
転が阻止される。Vギヤ32のウエビング引出方向の回
転が阻止されると、VSIRのときの同様に、ウエビン
グ28が引っ張られることにより、ロック手段が作動し
てスプールのウエビング引出方向の回転が阻止される。
これは、WSIRとしての機能を果たす。
【0055】スプール18はゼンマイばね30によって
ウエビング巻取方向に付勢されており、その付勢力に抗
してウエビング28を引き出することによりウエビング
28の装着がなされる。ウエビング28は装着が解かれ
ると、ゼンマイばね30の付勢力によって巻き取られる
図5に示すように、第2慣性体400は、通常はVギヤ
32に追随回転し、Wパウル78のウエビング巻取方向
へのVギヤ32との相対回転が可能である。ウエビング
28の巻き込み加速が生ずると、第2慣性体400には
ウエビング引出方向の慣性力が及び、図6に示すよう
に、第2慣性体400はウエビング引出方向へスプール
18と相対回転する。これにより、第2慣性体400の
規制凸部408は、Wパウル78の規制切り欠き410
のウエビング引出方向側の端に位置するとともに、Vギ
ヤ32の規制孔404のウエビング引出方向側の端に位
置して、Wパウル78のウエビング巻取方向へのVギヤ
32との相対回転、及び、Vギヤ32のウエビング巻取
方向へのスプール18との相対回転がそれぞれ阻止され
る。
【0056】図8に示すように、ウエビング28が巻き
取られて全格納状態(ウエビング28をそれ以上巻き込
むことができない状態)へ達するまでには(例えば、全
格納状態の手前において、それ以降は)、スプール18
の回転が第2慣性体400へ一体に伝達される。これに
より、図8に示すように、既に第2慣性体400がウエ
ビング引出方向へスプール18と相対回転しておれば、
その相対回転状態がそのまま維持されることになる。第
2慣性体400がウエビング引出方向へスプール18と
相対回転した状態で、巻き込みの停止によって第2慣性
体400にウエビング巻取方向への慣性力が作用して
も、第2慣性体400のウエビング巻取方向への復帰相
対回転が阻止される。Wパウル78のウエビング巻取方
向へのVギヤ32との相対回転、及び、Vギヤ32のウ
エビング巻取方向へのスプール18との相対回転がそれ
ぞれ、阻止されたままである。
【0057】ウエビング28がスプール18に巻き込ま
れて全格納状態に達して、巻き込みの停止によってWパ
ウル78、Vギヤ32にウエビング巻取方向への慣性力
が及んでも、Wパウル78のウエビング巻取方向のVギ
ヤ32との相対回転が阻止され、また、Vギヤ32のウ
エビング巻取方向のスプール18との相対回転が阻止さ
れ、ウエビング28の全格納状態でのWパウル78のパ
ウル爪92のW歯94との係合が防止されるとともにロ
ック手段55、68の作動が防止される。
【0058】なお、第2慣性体400とスプール18、
Vギヤ32及びWパウル78とのそれぞれの間での相対
回転を所定の範囲に規制し、第2慣性体400の追随力
を、Vギヤ32の追随力とWパウル78の追随力とに共
通させることにより、部品点数が少なくて済み、装置小
型化される。
【0059】また、伝達手段としては上記実施の形態に
限らず他の手段も可能であるが、本実施の形態の伝達手
段によれば、スプール18とVギヤ32との間は中間ギ
ヤ122を介して噛合して、Vギヤ32とスプール18
とが一体に回転し、全格納状態でのVギヤ32とスプー
ル18との間の相対回転の阻止についてその確実性が高
められる。また、構造も簡単である。更には、スプール
18の回転を間欠的に中間ギヤ122に伝達する構成に
よって大きな減速比が得られ、ウエビング28の全引出
状態から全格納状態までにスプール18が多数回転を要
しても中間ギヤ122は大型化せずとも、1回転の範囲
内で、間欠回転ギヤ部126と連続回転ギヤ部128と
を備えることができる。
【0060】なお、共通の追随力を及ぼす追随手段とし
ては、上記第1の実施の形態のように、一端がWパウル
78に係止され、他端が第2慣性体400に係止される
捩じりコイルばね412に限らず、その他の発条体(捩
じりコイルばね等)等の弾性部材が可能であるが、例え
ば、次に説明するような第2の実施の形態に係る追随手
段が可能である。
【0061】すなわち、図12及び図13に示す第2の
実施の形態に係る追随手段は、板ばね(手動抵抗部材)
500で構成され、板ばね500は、一端がセンサカバ
ーに係止され、他端が自由とされ、中間部がU字形に折
り返されて折り返し間が弾性的に第2慣性体400のボ
ス部401の外周を挟圧するように第2慣性体400の
外周に嵌合して設けられている。
【0062】板ばね500の挟圧力によって、第2慣性
体400には、この回転抵抗となる摺動抵抗が得られ
る。第2慣性体400は、図13に示すように、ウエビ
ング28の巻き取り加速によってウエビング引出方向へ
スプール18と相対回転し、逆に、ウエビング28の引
き出し加速によってウエビング巻取方向へスプール18
と復帰相対回転し、従って、ウエビング28の全格納状
態への巻き取りの過程では、必ずしも急速なウエビング
の巻き込みを要せずとも、ウエビング引出方向へスプー
ル18と相対回転することができる。
【0063】なお、摺動抵抗部材は、板ばね500に限
らず、その他の弾性部材等、第2慣性体400に押し付
けて摺動抵抗を第2慣性体400へ与えるものであれば
よい。
【0064】他の構成、作用効果は、第1の実施の形態
と同様である。上記実施の形態では、スプール側ギヤ1
00の不完全ギヤ部112と、これに対応する中間ギヤ
122の間欠回転ギヤ部126とによって、スプール側
ギヤ100の回転が中間ギヤ122に間欠的に伝達され
ているが、間欠回転を実現するための間欠機構は、上記
実施の形態に限定されない。例えば、図14に示す間欠
機構の第1変形例では、中間ギヤ200の間欠回転ギヤ
部202は、歯が2列にかつ千鳥状に形成されるととも
にそれら総歯数が、モジュールで決定される歯数とされ
る。一方、スプール側ギヤ204の不完全ギヤ部206
は、直径方向一方側に突出した歯206Aと直径方向反
対側に突出した歯206Bとの2歯を有し、規制面21
0は、間欠回転ギヤ部202の一の列の歯202Aの歯
間に対応し、不完全ギヤ部206の2歯206A、20
6Bの歯間の一方の半周側に形成される外周面210A
と、他の列の歯202Bの歯間に対応し、不完全ギヤ部
206の2歯206A、206Bの歯間の反対側の半周
側に形成される外周面210Bとで構成される。
【0065】スプール側ギヤ204の不完全ギヤ部20
6の2歯206A、206Bは、中間ギヤ200の間欠
回転ギヤ部202の一の列の歯202Aと他の列の歯2
02Bとに交互に噛合し、かつ、噛合/非噛合を繰り返
して、中間ギヤ200を間欠回転させ、また、非噛合時
には、規制面210が一の列の歯202Aの歯間と他の
列の歯202Bの歯間とに交互に係合し、歯202A、
202Bの歯面と摺接して中間ギヤ200の回転を阻止
する。スプール側ギヤ204の1回転によって、中間ギ
ヤ200は、2歯分、送られる。
【0066】また、図15乃至図17に示す間欠機構の
第2変形例では、スプール側ギヤ300の不完全ギヤ部
302は、ピッチ円が螺旋状とされて、1歯のみの歯3
00Aを有し、規制面304は、その歯300Aを介し
てギヤ軸方向両側に形成される。一方、間ギヤ306の
間欠回転ギヤ部308の各歯310は、軸方向に沿って
見ると、スプール側ギヤ300のピッチ円が螺旋状とさ
れるのに対応して中間ギヤ306の回転方向と傾斜した
方向とされる。
【0067】スプール側ギヤ300の不完全ギヤ部30
2の歯300Aが中間ギヤ306の間欠回転ギヤ部30
8の各歯308と噛合/非噛合を繰り返して、スプール
側ギヤ300の1回転に対して、中間ギヤ306が1歯
分、送られる。非噛合時には、規制面304が、中間ギ
ヤ306の間欠回転ギヤ部308の歯310の歯間に係
合し、歯310の歯面と摺接して中間ギヤ306の回転
が阻止される。
【0068】第1変形例、第2変形例に係る図には、中
間ギヤの間欠回転ギヤ部とスプール側ギヤの間欠回転ギ
ヤ部とのみが示されている。
【0069】
【発明の効果】本発明のウエビング巻取装置によれば、
ウエビングの全格納状態ではWパウルのW歯との係合が
防止されるとともにロック手段の作動が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエビング巻取装置の第1の実施の形
態を示す分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態のウエビング巻取装置におい
て、伝達手段を示す分解斜視図である。
【図3】第1の実施の形態のウエビング巻取装置におい
て、ロック手段を示し、スプールの軸方向から見た図で
ある。
【図4】ロック手段の作動を示す図3に対応する図であ
る。
【図5】第1の実施の形態のウエビング巻取装置の要部
を示し、スプールの軸方向から見た図である。
【図6】WパウルがW歯と係合したときの図5に対応す
る図である。
【図7】WパウルがW歯と係合することに基づきロック
手段が作動したときの図5に対応する図である。
【図8】第2慣性体がウエビング引出方向へスプールと
相対回転した状態でウエビングが全格納状態に達したと
きの図5に対応する図である。
【図9】間欠機構の作動を説明する斜視図である。
【図10】図9の次の作動を示す図9に対応する図であ
る。
【図11】伝達手段に係り、各ギヤのスプールの軸方向
に沿って見たときの位置関係を示す概念図である。
【図12】第2の実施の形態に係り、ウエビングの引き
出しのときのスプールの軸方向から見た図である。
【図13】ウエビングの巻き取りのときの図12に対応
する図である。
【図14】間欠機構に係る第1変形例を示す斜視図であ
る。
【図15】間欠機構に係る第2変形例を示す斜視図であ
る。
【図16】第2変形例のギヤ軸方向に沿って見た図であ
る。
【図17】第2変形例のギヤ軸方向から見た図である。
【符号の説明】
18 スプール 28 ウエビング 30 ゼンマイばね(巻取付勢手段) 32 Vギヤ 34 係合歯 40 Vパウル 55 ロックプレート(ロック手段) 68 ロック歯(ロック手段) 78 Wパウル(第1慣性体) 94 W歯 100 スプール側ギヤ 120 第2慣性体側ギヤ 122 中間ギヤ(伝達手段) 400 第2慣性体 402、408 規制凸部(阻止係合手段、規制係合手
段) 404 規制孔(阻止係合手段、規制係合手段) 406 規制凹部(規制係合手段) 412 捩じりコイルばね(追随手段) 420 規制切り欠き(阻止係合手段、規制係合手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持されてウエビングの引き
    出し巻き取りを自由とするスプールと、 このスプールをウエビング巻取方向へ付勢する巻取付勢
    手段と、 前記スプールと同軸状に設けられ、スプールに追随回転
    するとともに、追随力に抗してウエビング巻取方向へス
    プールと相対回転し、周部に係合歯を有するVギヤと、 このVギヤのウエビング巻取方向への相対回転によって
    作動し、スプールのウエビング引出方向の回転を阻止す
    るロック手段と、 車両急減速に伴う加速度の作用によってVギヤの係合歯
    と係合し、Vギヤのウエビング引出方向の回転を阻止す
    るVパウルと、 前記Vギヤに設けられ、Vギヤに追随回転するととも
    に、ウエビング巻取方向の慣性力によって追随力に抗し
    てウエビング巻取方向へVギヤと相対移動するWパウル
    としての第1慣性体と、 ウエビング巻取方向へ相対移動する第1慣性体と係合
    し、Vギヤのウエビング引出方向の回転を阻止するW歯
    と、 前記スプールと同軸状に設けられ、スプールに追随回転
    するとともに、ウエビング引出方向の慣性力によって追
    随力に抗してウエビング引出方向へスプールと相対回転
    する第2慣性体と、 この第2慣性体と第1慣性体及びVギヤとの間に設けら
    れ、第2慣性体がウエビング引出方向へ相対回転するこ
    とにより、第1慣性体及びVギヤのそれぞれのウエビン
    グ巻取方向への相対回転を阻止すべく係合する阻止係合
    手段と、 前記スプールと第2慣性体との間に設けられ、ウエビン
    グの全引出状態から全格納状態への巻き取り過程で全格
    納状態へ到るまでにはスプールの回転を第2慣性体へ一
    体に伝達する伝達手段と、 を備えることを特徴とするウエビング巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記第2慣性体とスプール、Vギヤ及び
    第1慣性体との間に設けられ、第2慣性体とスプール、
    Vギヤ及び第1慣性体とのそれぞれの間での相対回転を
    所定の範囲に規制すべく係合する規制係合手段と、 前記第2慣性体の追随力を、Vギヤの追随力と第1慣性
    体の追随力とに共通させる追随手段と、 を備える請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達手段は、 前記スプールと同軸状にそれと一体に回転し、歯数がモ
    ジュールによって決定される歯数よりも少ない歯数であ
    る歯を有する不完全ギヤ部と、歯数がモジュールによっ
    て決定される歯数である歯を有する完全キヤ部とを軸方
    向に沿って並び有するスプール側ギヤと、 前記第2慣性体と同軸状にそれと一体に回転する第2慣
    性体側ギヤと、 前記スプール側ギヤと第2慣性体側ギヤとの間に設けら
    れる中間ギヤであって、中間ギヤは、1回転を越えない
    範囲で回転し、スプール側ギヤの不完全ギヤ部と噛合/
    非噛合を繰り返してウエビング全格納位置に達するまで
    にはスプール側ギヤの完全ギヤ部と噛合してスプール側
    ギヤの回転が連続的に伝達されるとともに第2慣性体側
    ギヤと噛合して第2慣性体に回転を連続的に伝達して第
    2慣性体をスプールと一体に回転させる連続回転ギヤ部
    とを周方向に画して有する中間ギヤと、 を備える、請求項1に記載のウエビング巻取装置。
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