JPH09202715A - 美爪料 - Google Patents

美爪料

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Publication number
JPH09202715A
JPH09202715A JP2874396A JP2874396A JPH09202715A JP H09202715 A JPH09202715 A JP H09202715A JP 2874396 A JP2874396 A JP 2874396A JP 2874396 A JP2874396 A JP 2874396A JP H09202715 A JPH09202715 A JP H09202715A
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JP
Japan
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styrene
water
copolymer
nail enamel
resin
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Application number
JP2874396A
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English (en)
Inventor
Tomoko Hasegawa
知子 長谷川
Katsuhiko Shiraishi
克彦 白石
Kiyokazu Sakurai
清和 桜井
Tetsuo Kosaka
哲夫 高坂
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は耐水性と光沢、硬度、柔軟性を高度
なバランスで保持する爪に優しい美爪料を得ること。 【構成】 本発明は、炭素数4以下の低級アルコール就
中エタノールを主溶剤とし、アルカリ存在下でのみ水に
溶解する非水溶性アクリル樹脂の分子量と酸価を選択す
ることによってアルコールと水の混在系での安定化を図
り、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイ
ン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル共重合
体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体の群よ
りなる樹脂の1つもしくは複数種を用いて経時的な顔料
の分散安定性を得た美爪料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水と炭素数4以下の低
級アルコールの混合物を主溶剤とした美爪料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の美爪料は、トルエン、キシレンな
どの炭化水素類や酢酸エチル、酢酸ブチルなどのケトン
類などの有機溶剤中に樹脂を溶解せしめ、顔料を分散し
た物が主流である。これらは人体に対し必ずしも安全な
溶剤とは言えず、常用すると爪の光沢が無くなったり、
黄ばみを生じたりする事がある。このため、特開昭50
−19941,特開昭50−48144,特公昭53−
46894,特開昭54−20143,特公昭55−4
3445,特公昭60−19887,特開昭54−28
836,特開昭56−86112,特公昭62−610
02,特開昭57−50908,特開昭57−5641
0,特開昭58−128312,特公昭61−1288
8,特公昭62−40322,特公平5−64607,
特開昭60−166605,特開昭62−63507,
特開昭−115810,特開平2−78606,特開平
2−91012,特開平2−221214,特開平3−
112916,特開平3−112917,特開平4−1
03513,特開平4−103514,特開平4−10
3515,特開平4−103516,特開平5−392
10,特公平5−34327,特開平4−29740
8,特開平4−103512,特開平4−29740
9,特開平5−97630,特開平5−148122,
特開平5−155737,特開平5−163118,特
開平6−166613,特開平6−211630,特開
平6−211631,特開平6−227945,特開平
6−279238,特開平6−298624,特開平1
−261320,特開平7−89827などで水やアル
コールを主溶剤とした美爪料が提案されてきた。しかし
ながら、これらは爪上に塗布した場合に有機溶剤を主溶
剤とした物と比べると、光沢性もしくは塗膜強度もしく
は石鹸水などアルカリ性下での洗浄で著しく劣ってい
た。更に水を主溶剤としたものは乾燥に要する時間が長
く使用勝手が悪い。又、塗膜性能に比較的優れる樹脂エ
マルジョンを主要樹脂として使用したタイプのものは、
乾燥した後に再溶解・再分散しないため、塗布する刷毛
を一旦乾かしてしまうと通常では再使用できないと言う
欠点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水と
炭素数4以下の低級アルコールの混合物を主溶剤として
選択する事によって、常用しても爪を痛めない美爪料を
提供する事である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、炭素数4以下の
アルコール、更に言えばエタノールと、アルカリ存在下
では水に溶解するが、中性もしくは酸性の水には溶解し
ないアクリル酸エステル −メタクリル酸エステル共重合
体を使用する事によって、光沢と塗膜強度を得、スチレ
ン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合
体、スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、及びスチ
レン・マレイン酸アルキル共重合体の群よりなる樹脂の
1つもしくは複数種を使用する事によって顔料を安定に
分散する事に成功し、爪を痛めず、炭化水素系もしくは
ケトン系溶剤にニトロセルロース等を溶解せしめた従来
の一般的な美爪料と比べても何等遜色のない光沢、塗膜
の強度、分散の安定性、石鹸水に対する耐性を有するア
ルコール系及びアルコール/水系美爪料を完成した。
【0007】即ち本発明は炭素数4以下のアルコール就
中エタノールと、これらアルコールに多少の水を加えた
主溶剤に、アルコールには溶解するが、水には溶解せ
ず、かといってアルカリ水が含まれていても収縮したり
析出するような疎水的挙動を示さない特殊な樹脂を用い
て光沢及び塗膜強度を得、更にアルコール中で優れた顔
料分散効果を持つ樹脂で着色顔料及び体質顔料を分散せ
しめた事を特徴とする事を基幹とする。更に美爪料には
欠かせないが沈降し易い酸化チタンや弁柄、パール系顔
料などの沈降及び凝集を最小限に防ぐために増粘剤を添
加する物である。
【0008】アルコールを主要剤とした美爪料に光沢を
与えるのは酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ケトン樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セラック、ロジン
等があげられる。これらのものの内、炭素数4以下の低
級アルコールに溶解し且つ非水溶性でありながらアルカ
リ水と会合しても収縮や固化などの疎水的挙動を示さな
い性質を有する特異な性格を持つ樹脂ならば本発明の主
旨を逸脱するものではない。本発明は主としてアルコー
ルを用い、水は等量以下である。更に塗布用の刷毛が乾
燥してしまった場合の刷毛の復元性を考慮するとエマル
ジョンの形で含有するものは好ましくない。エマルジョ
ンは一度乾燥してしまうと同じ溶剤で取り除くことは困
難である。エマルジョンは固形分が5%以下程度の添加
ならば問題ないが、それ以上の使用は好ましくない。そ
のため本発明に用いる光沢を与える樹脂は、低級アルコ
ールに溶ける事が必須であると同時に、水が入っても分
子が萎縮したり析出するものであってはならない。更に
塗膜には耐水性が求められており、このためには通常水
に溶解するものであってはならない。
【0009】そのため、疎水部分及び親水部分を持つ樹
脂はその大きさやバランスを調整しなければならない
し、はっきりしたそれを持たない場合の樹脂は重合度を
調節したり、カルボキシル基等の極性基を持つものは何
等かの形で活性基を潰してイオン化し難いように加工し
なければならない。例えば、酸性基を持つアクリル酸や
メタクリル酸或いはマレイン酸などのモノマーとそのエ
ステル又はこれらエステルと共重合可能な二重結合を持
つモノマーを共重合させて親水性・疎水性のバランスを
調整することが可能である。共重合させる二重結合を持
つモノマーとしてはスチレン、酢酸ビニル等が挙げらる
が、種類については特に限定されるものではない。本発
明では分子量が5000〜50000で酸価が30〜1
00のアクリル系樹脂が最も良い結果が得られた。分子
量が5000を下回ると塗膜強度が不足し、50000
を越えると脆性が強く、硬いが脆い塗膜となる。更に言
えば分子量は5000〜20000のものが塗膜の硬
度、固着性、柔軟性は丁度良い。更に、分子量は小さい
方が美爪料の粘度を調整しやすい。このため、分子量5
000〜15000程度のものが最も好ましい。酸価が
小さいものは一般にアルコールやアルカリ水への溶解性
が悪く、経験的には30未満のものは本発明の美爪料の
主溶剤に溶解しない。酸価が大きいと疎水挙動を示させ
ないために多量のアルカリを必要とする。アルカリは皮
膚をも溶解する性質があり、あまり強いものは爪の健康
上好ましくない。こららのバランスを考慮すると、酸価
は30〜80が最も好ましい。
【0010】これら光沢を与える樹脂の添加量は処方全
量に対して5〜50%である。一般に5%以下だと塗膜
が薄く十分な光沢が得られない。50%を超えると塗膜
が厚くなり、均一な膜とならないばかりか、乾燥性が遅
く、乾燥するまでに塗膜に皺がよるなど好ましい結果は
得られない。好ましい添加量は10〜30%で、更に言
えば15〜30%である。10%以上ならば十分に光沢
が得られるが、やはり膜厚が薄く塗膜強度が不足し剥が
れ易い。30%を超えると塗膜が厚くなり、均一に塗る
ためには熟練を要する。本発明の美爪料の場合はこれら
樹脂は15〜30%添加されたときに最も塗り易く、結
果的に強く、光沢があり、固着性が良く、色斑や塗り斑
が目立たない等最もバランスの良い美爪料となる。
【0011】本発明の美爪料には0〜40%の水が入
る。炭素数4以下の低級アルコール、就中エタノールは
トルエン、キシレン、酢酸エチルなどと比べて人体に安
全なものである。本発明におけるアクリル酸エステル −
メタクリル酸エステル共重合体や酢酸ビニル樹脂、ケト
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セラック、ロ
ジン等の光沢を与えるアルコール溶性樹脂は水に溶解し
ないか又はし難い物であるから、本来水が入ることは好
ましいことではない。
【0012】しかしながらアルコールのみを主溶剤とす
る時よりも水で希釈されたアルコールの方が爪に対する
刺激は少ない。又、前述のように酸化チタンやパール顔
料などの沈降し易い顔料の沈降防止のため、増粘剤を用
いるが、沈降防止に対処した増粘剤は水系では豊富に存
在し、これらを利用する場合は水を用いる方が好ましい
結果が得られる。これらの観点から見れば水が入ること
は好ましいこととなる。このことから本発明に用いる水
分は適度な量であることが望ましい。本発明に用いるア
クリル酸エステル −メタクリル酸エステル共重合体や、
セラック、ロジン等はアルカリ存在下では水に可溶とな
る。大量のアルカリが爪上に残留すると爪を痛めるの
で、揮発性のものが好ましいので、本発明ではアンモニ
アを推奨する。これを水に溶解してアルカリ性を示すよ
うにすると、本発明に用いる光沢を与える樹脂は疎水的
挙動を示さない。このアルカリ水の添加量は、40%を
超えると光沢を与える樹脂を量的に十分溶解する事が困
難となる。光沢を付与する樹脂の溶解量を確保するため
には30%以下の方が好ましい。更に20%以下ではア
ルコール溶解性の樹脂の殆どの種類を溶解することが出
来るため最も好ましいと言える。
【0013】光沢を与える樹脂をエマルジョンの形で加
えると、前述のように一度乾燥してしまった刷毛を復元
することが困難である。そのため本発明では基本的には
用いないが、エマルジョン型の樹脂の中には耐水性が良
く、石鹸での洗浄に強いという長所を有するものもあ
る。エマルジョン中の固形分(樹脂分)が、本発明に用
いるアクリル酸エステル −メタクリル酸エステル共重合
体と同量程度なら何とか刷毛を復元できる。更に実用性
を考慮するとエマルジョンで供給される樹脂量はアクリ
ル酸エステル −メタクリル酸エステル共重合体の半分程
度、例えばアクリル酸エステル −メタクリル酸エステル
共重合体を20%用いるときには10%程度のエマルジ
ョン樹脂を含んでも、元の液中に浸漬することによって
刷毛は1日以内で復元される。本発明者らの経験ではエ
マルジョンで供給される樹脂が固形分で5%以下の時は
刷毛の復元性には何等影響を与えない。
【0014】スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン
・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル
共重合体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体
の群よりなる樹脂の配合量としては0.1〜20重量%
が適当でであり、複数種の樹脂を使う場合もその合計量
がこの範囲に入っていれば良い。0.1重量%未満では
顔料の分散効果がない。配合量を増すほど顔料の分散性
良くなるが同時に塗膜の強度や光沢に対する干渉が強く
なり、20重量%を超えると光沢を与える樹脂の特性を
完全に阻害し、塗膜面の光沢も強度も実用に耐えない物
となる。美爪料の分散剤として好ましい範囲は0.1〜
10重量%である。10重量%を超えると、塗膜が脆く
なる場合がある。更に好ましい添加量は0.2〜7重量
%である。この範囲で添加すると、光沢、塗膜強度、固
着性、耐擦過性、塗布性、耐石鹸洗浄性に悪影響を与え
ないため、光沢を付与する樹脂の性能を十分に引き出
し、最もバランスの良い美爪料となる。
【0015】顔料としての酸化チタンは、爪の色や微妙
な透明感を隠ぺいする性能に優れている。この為、美爪
料の色や爪の色の濃淡に拘らず、酸化チタンを単独で用
いれば綺麗な白色の塗膜が得られ、他の有色顔料と併用
すれば鮮やかな色調の塗膜が得られるという優れた特徴
を持つ。
【0016】酸化チタンは隠ぺい剤として用いるばかり
ではなく、例えば桃色や肌色等を調色するなど、単に白
色顔料としてのみ用いられる場合がある。この場合の添
加量は使用に耐えない量である10重量%を超えない範
囲の任意の量であり、例えば0.01重量%など必要に
応じた量となる。
【0017】更にカーボンブラック、鉄黒、べんがらな
どのようにそれ自体が隠ぺい力に優れた顔料を用いる場
合や透明感を出す場合には酸化チタンは添加しない方が
良い。この場合にもスチレン・アクリル酸共重合体、ス
チレン・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル酸ア
ルキル共重合体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共
重合体の群よりなる樹脂の1つもしくは複数種は優れた
顔料分散効果を有する。
【0018】本発明の美爪料には必要に応じて、カーボ
ンブラック、チタンホワイト(酸化チタン)、チタンブ
ラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバル
トブルー、アルミナホワイト、酸化鉄黄、ビリジアン、
硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、ガドミウ
ムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメ
ート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、
群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウ
ム粉、真鍮粉等の無機顔料、C.I.16185 、C.I.45430 、
C.I.16255 、C.I.45410 、C.I.45440 、C.I.45100 、C.
I.19140 、C.I.15985 、C.I.42053 、C.I.42090 、C.I.
73015 、C.I.15850 、C.I.15585 、C.I.15630 、C.I.45
170 、C.I.15800 、C.I.15880 、C.I.12120 、C.I.4538
0 、C.I.26100 、C.I.73360 、C.I.17200 、C.I.12085
、C.I.45370 、C.I.12075 、C.I.21110 、C.I.15510
、C.I.45425 、C.I.45350 、C.I.47005 、C.I.47000
、C.I.21090 、C.I.61570 、C.I.61565 、C.I.59040
、C.I.42095 、C.I.73000 、C.I.42052 、C.I.69825
、C.I.42090 、C.I.20170 、C.I.60725 、C.I.45190
、C.I.15865 、C.I.26105 、C.I.16155 、C.I.16150
、C.I.14700 、C.I.12140 、C.I.15620 、C.I.11725
、C.I.14600 、C.I.12100 、C.I.11680 、C.I.18950
、C.I.10316 、C.I.11380 、C.I.11390 、C.I.13065
、C.I.18820 、C.I.10020 、C.I.42085 、C.I.61520
、C.I.74160 、C.I.60730 、C.I.20470 等の有機顔料
及び酸性染料のレーキ顔料、魚鱗箔、各種雲母チタン、
セリサイト、マスコバイト、アコヤ貝末、アワビ貝末、
タカセ貝末等のパール顔料を用いることが出来る。光沢
を得るための美爪料という特殊性から、着色力が殆ど無
く一般に体質顔料と呼ばれる、バライト粉、沈降性硫酸
バリウム、炭酸バリウム、炭酸石灰粉、沈降性炭酸カル
シウム、石膏、アスベスト、クレー、シリカ粉、微粉ケ
イ酸、軽藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アル
ミナホワイト、グロスホワイト、サチンホワイト、燐酸
三カルシウム、ヒドロキシアパタイト等を用いても透明
感のある自然な色が得られる。本発明では上記の他にも
化粧品として適当と判断される全ての顔料を用いること
が出来る。
【0019】顔料、特に酸化チタンやパール系顔料など
の比重の高い顔料は長時間(例えば一ヶ月)静置すると
沈降する。この場合容器を振るなどの簡単な操作で再分
散できる事が肝要である。顔料が強固な塊となり再分散
し難いと、色が薄い、隠ぺい力が弱い、塗膜に色斑が出
来るなどの性能劣化となる。スチレン・アクリル酸共重
合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・アク
リル酸アルキル共重合体、及びスチレン・マレイン酸ア
ルキル共重合体の群よりなる樹脂の1つもしくは複数種
を用いると顔料が沈降した場合も強固な塊と成らず、再
分散しやすい。
【0020】スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン
・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル
共重合体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体
の群よりなる樹脂の1つもしくは複数種を用いると前述
のように優れた再分散性を示すが、顔料の沈降速度を遅
くすれば更に好ましい結果が得られる。この方法として
増粘剤を用いることが有効である。更に沈降物を嵩高く
する事が好ましい。一方、美爪料としての性能を考慮す
ると、あまり高粘度のものは塗布性、厚塗り感、乾燥性
等が劣化するので好ましくない。そのため、本発明では
顔料の沈降を嫌う場合の対策として、塗布時程度の剪断
力が加わった場合には低粘度で、静置した場合には高粘
度になるように、擬塑性もしくは構造粘性を与えること
を推奨する。
【0021】増粘剤としてはヘクトライト、ベントナイ
ト、モンモリロナイト、バイデライト等と称される天然
スメクタイト系粘土、及びそれらに類似もしくは近似の
合成粘土等のいわゆる粘土増粘剤、もしくは鎖状の2次
凝集に依って液体に擬塑性及び構造粘性を与える微粒子
シリカ、超微粒子酸化アルミニウム、超微粒子酸化チタ
ン等の一次粒径が50nm以下の無機微粒子粉体、分子
量の大きな、アクリル系樹脂、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー等
の水溶性高分子、およびキサンタンガム、ウェランガ
ム、グアーガム、タラカントガム、ローカストビーンガ
ム等の増粘多糖類等が上げられる。このうち天然及び合
成粘土増粘剤、分子量の大きな水溶性高分子、キサンタ
ンガム、ウェランガム、及びキサンタンガムまたはウェ
ランガムとグアーガム等のガラクトナンマンを併用した
増粘多糖類は、水分により著しく膨潤して増粘効果を得
る物であり、酸化チタン等の顔料が凝集するときの立体
障害となるため非常に有効である。さらに天然及び合成
粘土増粘剤は平板状の粒子構造の端面とベーサル面が電
気的に引き合ってカードハウス構造を取るため、最も理
想的な立体障害を構成するので特に好ましい増粘剤と言
える。
【0022】粘土系増粘剤は前述のように最も好ましい
沈降防止剤であるが、その配合量は0.01〜10重量
%である。0.01重量%以下では効果が認められず、
10重量%超では塗布性や塗布後の固着性が悪くなる。
好ましくは0.1〜5重量%である。実際に沈降防止効
果が顕著になるのは0.1重量%以上であり、5重量%
〜10重量%の範囲では塗布性が必ずしも良くない上、
塗布乾燥後に雨などの水分や汗などで粘土が膨潤して擦
れ落ち易くなる。図面1等のペンタイプの塗布具を用い
る場合は2重量%以下の使用が最も好ましい。塗布液と
しての性能は2〜5重量%でも問題ないが、ペンの流出
機構上、高粘度のものは好ましくなく、あまり強い構造
粘性は流出を阻害する。
【0023】鎖状の2次凝集に依って液体に擬塑性及び
構造粘性を与える微粒子シリカ、超微粒子酸化アルミニ
ウム、超微粒子酸化チタン等の一次粒径が50nm以下
の無機微粒子粉体は、粘土系増粘剤ほど好ましい沈降防
止効果は得られず、且つ光沢感を阻害する場合もある
が、塗布乾燥後に水分によって膨潤するものではないの
で耐水・耐汗性の意味では優れた効果を有する。実際の
商品としては日本アエロジル社から平均の一次粒子径が
7〜40nmの微粒子シリカや、平均の一次粒子径が約2
0nmの超微粒子アルミナ、及びこのシリカとアルミナの
混合物、及び平均の一次粒子径が約30nmの超微粒子酸
化チタン等が発売されている。顔料として用いる酸化チ
タンは平均粒子径が0.2〜0.5μであり、隠ぺい力
が強いため、白色顔料としても隠ぺい剤としても優れた
効果がある。ここで述べている超微粒子酸化チタンは、
一次粒子径が一桁小さいため隠ぺい力が非常に弱く、且
つ青味の色調を呈しているので微妙な色合いや透明感を
出す面白い着色剤とも言えるが、同時に無機微粒子粉体
としての増粘剤としての機能も有する。
【0024】無機微粒子増粘剤の配合量は0.1〜10
重量%である。これは前述の通り光沢感を阻害する(=
マット感が出る)効果のためで10%を超える添加は美
爪料として好ましい光沢が得られない為である。好まし
くは0.5〜5重量%である。沈降防止効果が顕著にな
るのは0.5重量%以上であり、5重量%以上では明ら
かにマット感が出て光沢が悪い。図面1のようなペンタ
イプにした場合の好ましい添加量は0.5〜3重量%で
ある。これは粘土系増粘剤と同様の理由で流出機構を考
慮した場合の理想的な擬塑性を得る事が出来るためであ
る。
【0025】本美爪料はアルコールと水の混合溶剤なの
で、増粘剤として天然または合成の多糖類増粘剤を加え
ても効果がある。多糖類増粘剤としては、キサンタンガ
ム、ウェランガム、グアーガム、タラカントガム、ロー
カストビーンガム等が挙げられるが、少量の添加で大き
な擬塑性が得られるキサンタンガムまたはウェランガム
が好ましい。またキサンタンガムまたはウェランガムと
グアーガム等のガラクトナンマン多糖類を併用すると相
乗効果によってキサンタンガムやウェランガム単独で用
いたときより優れた増粘効果が得られる事が知られてい
る。キサンタンガムおよびウェランガムはイオン性を有
し、他の配合物と反応して経時的不安定要因となる場合
があるが、ノニオンであるガラクトナンマン多糖類と併
用する事で添加量を三分の一程度に抑える事が出来るた
め、経時変化の上では併用した多糖類増粘剤の方が有利
である。
【0026】多糖類増粘剤の添加量は0.01〜10重
量%である。0.01%未満では効果がなく、10重量
%以上では30%と最大に水を添加しても溶解しない。
また、グアーガム、タラカントガム、ローカストビーン
ガム等比較的分子量の小さい多糖類は多量に添加しない
と増粘効果が得られないため、2〜10重量%の添加が
必要であるが、前述のように塗布時程度の剪断力が加わ
った場合には低粘度で、静置した場合には高粘度になる
ように、擬塑性もしくは構造粘性を与える事が好ましい
のでキサンタンガムおよびウェランガムのように少量で
強い擬塑性を与えるものの方が好ましい。これらの添加
量は0.01〜2重量%であり、ペンタイプの塗布具に
用いるために好ましい粘性を考慮すると、0.1〜1重
量%の添加が最も好ましい。
【0027】キサンタンガムまたはウェランガムとグア
ーガム等のガラクトナンマン多糖類を併用したものとし
て第日本製薬社からミニットPSという商品がある。こ
れはキサンタンガムとグアーガムの1:1混合品で、キ
サンタンガムおよびウェランガムを単独で使用したとき
の概ね三分の二(すなわちキサンタンガムは三分の一)
の添加量でほぼ同じ粘性となる。最初から混合した増粘
多糖類でなく、それぞれ別々に添加しても増粘効果は変
わらない。
【0028】水溶性高分子としては、B.F.Good
rich Chemical社から商品名カーボポール
として供給される高分子量カルボキシビニルポリマー、
Rohm&Haas社から商品名ACRYSOLとして
供給される高分子量アクリル樹脂、分子量10000以
上のポリエチレングリコール、及びKバリューが80以
上のポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらの添
加量は増粘多糖類とほぼ同じ0.01〜2重量%であ
り、ペンタイプの塗布具に用いるために好ましい粘性を
考慮すると、0.01〜1重量%の添加が最も好まし
い。
【0029】本発明の美爪料の製造方法として、特に指
定するべき方法はないが、最初に水とアルカリで分散樹
脂を溶解し、必要な色材を分散しておく方が、分散安定
性がよい。ここにその一例を記載する。 (1)適当量のパール顔料及び体質顔料以外の単色顔料
と、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイ
ン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル共重合
体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体の群よ
りなる樹脂の1つもしくは複数種を秤量し、適当量のア
ルカリ水溶液中に溶解させ、顔料を概ね均一に混練した
後、分散機にて撹拌して各単色の色剤液を得る。この場
合の分散機は超音波分散機、ビーズミル、サンドミル、
3本ロールミル、ニーダー、ホモジナイザー、ディゾル
バー等の中から任意に選んだものでよい。 (2)炭素数4以下の低級アルコールにその設計目的に
応じて水を添加し、光沢を与える樹脂、即ちアクリル酸
エステル −メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル
樹脂、ケトン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セ
ラック、ロジンの群から選ばれる1種もしくは複数種の
アルコール溶性樹脂を秤量して添加し、樹脂を溶解せし
める。 (3)水もしくは低級アルコール中に最終的に必要な量
の2〜30倍程度の濃度で増粘剤を溶解または分散して
おく。 (4)(2)で作った液に必要量の(1)で作った各単
色とパール顔料・体質顔料を必要に応じて添加して好み
の色に調色する。増粘剤を添加する場合は(3)で作っ
た濃厚な増粘溶液をここで添加する。 (5)超音波分散機、ニーダー、ホモジナイザー、ディ
ゾルバー等比較的低い剪断のかかる分散機で撹拌する。
剪断が非常に小さいマグネチックスターラーや撹拌羽根
を使用する場合は勢い良く撹拌する。
【0030】以上が本発明の美爪量を製造する一例であ
るが、例えばパール光沢が得たい場合にパール顔料に対
してビーズミルなどの高剪断のかかる分散機を用いてせ
っかくのパール顔料の光沢を失ってしまったり、あるい
は水溶性高分子就中増粘多糖類に高剪断をかけてその増
粘効果を著しく低下させるなど、希望する性能を得る手
段として間違っていない手段であればどんな方法でもよ
い。即ち全材料を一度に秤量・混練して分散を行うとい
うような簡単な手段でも特に問題はない。
【0031】次に本発明を具体例を持って説明する。本
実施例では光沢を与える樹脂として以下のものを用い
た。 樹脂A 分子量5000。 酸価90。ガラス転移点35℃のア
クリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体。 樹脂B 分子量8500。 酸価80。ガラス転移点40℃のア
クリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体。 樹脂C 分子量10000。 酸価50。ガラス転移点50℃の
アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体。 DEAA ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート アセタール化度59%、エステル化度61%、分子量6
6000。 (実施例1) 樹脂A 27.0% 水 4.0% イソプロピルアルコール 5.0% アンモニア水(25%) 1.0% 赤226号 0.1% CR−50(酸化チタン;石原産業(株)商品名) 4.9% ジュリマー AT960P(スチレンアクリル共重合体; 日本純薬(株)商品名) 3.0% エタノール 50.0% BENTON EW(ベントナイト;National Read 社商品名) 5.0% 以上を混合しビーズミルにて1時間分散し、実施例1を
得た。 (実施例2) ジョンクリル J61J(スチレンアクリル共重合体; ジョンソン(株)商品名) 5.0重量部 赤220号 3.0重量部 アンモニア水(25%) 2.0重量部 水 18.0重量部 以上を混練しビーズミルにて1時間分散し、着色液1と
した。 着色液1 28.0% 樹脂B 26.0% ベンジルアルコール 7.0% イソプロピルアルコール 5.0% エタノール 34.0% 以上をマグネチックスターラーにて混練し、実施例2を
得た。 (実施例3) SMA 1000(スチレンマレイン酸共重合体; ATOCHEM社製商品名) 3.0重量部 べんがら211(弁柄;大東化成(株)商品名) 0.1重量部 赤202号 0.9重量部 アンモニア水(5%) 20.0重量部 以上を混練しビーズミルにて1時間分散し、着色液2と
した。 着色液2 24.0% 樹脂C 30.0% ベンジルアルコール 5.0% イソプロピルアルコール 5.0% エタノール 35.0% TAIKA PEARL SP−350(雲母チタン; テイカ(株)商品名) 1.0% 以上をマグネチックスターラーにて混練し、実施例3を
得た。 (比較例1) ニトロセルロース 15.0% 変性アルキッド樹脂 12.0% dlカンフル 0.5% クエン酸アセチルトリブチル 5.5% BENTON27(塩化ベンジルジメチルステアリル- - アンモニウム処理ヘクトライト;National Read 社商品名)5.0% 酢酸ブチル 25.0% 酢酸エチル 20.0% エタノール 7.0% トルエン 5.0% 赤226号 0.1% CR−50 4.9% 以上を3本ロールミルにて混練し、比較例1を得た。 (比較例2) アクリルポリマーエマルション 70.0% BENTON EX 5.0% 水 21.0% SILWET L722(シリコーン界面活性剤; 日本ユニカー(株)商品名) 0.2% パラオキシ安息香酸メチル 0.2% パラオキシ安息香酸エチル 0.2% パラオキシ安息香酸プロピル 0.2% パラオキシ安息香酸ブチル 0.2% 赤220号 3.0% 以上を混練し、ビーズミルにて1時間分散して比較例2
を得た。 (比較例3) DEAA 16.5% ラックコート 50EDS(セラック50%エタノール溶液; 日本シェラック(株)商品名) 15.0% エタノール 63.5% 赤226号 0.1% CR−50 4.9% (比較例4) 樹脂A 27.0% 水 4.0% イソプロピルアルコール 5.0% アンモニア水(25%) 1.0% 赤226号 0.1% CR−50(酸化チタン;石原産業(株)商品名) 4.9% ルビスコール K30(ポリビニルピロリドン;BASF- -社商品名) 3.0% エタノール 55.0% 以上を混合しビーズミルにて1時間分散し、比較例4を
得た。
【0032】実施例1〜3及び比較例1〜3を用いて以
下の評価を行った。 (1)光沢 スガ試験機(株)製デジタル変角光沢計UGV−5Dを
用いて、JIS K5400の6.7に準じて測定し
た。。 (2)鉛筆硬度 試料の被塗布面にガラス板を用いた他はJIS K54
00の6.14に準じて行った。(JISでは鋼板に塗
布する) (3)固着性(碁盤目試験) 試料の被塗布面にガラス板を用いた他はJIS K54
00の6.15に準じて行った。(JISでは鋼板に塗
布する) (4)耐屈曲性試験 JIS K5400の6.16に準じて行った。「○」
は「屈曲に耐える」と判定されたもの。「×」は「屈曲
に耐える」と判定されなかったもの。 (5)耐水性 試料をガラス板に0.1mmのバーコーターを用いて塗布
し、乾燥後、精製水中に24時間浸漬した後、剥がれや
白濁などの変色を評価した。 「○」は「剥がれ・変色なし」 「△」は「剥がれ無し、変色(白濁)有り」 「×」は「剥がれ・変色あり」 (6)乾燥性 試料をガラス板に0.1mmのバーコーターを用いて塗布
し、指で触っても変化がなくなるまでの時間を測定し
た。 (7)再分散性 試料を20mlのキャップ付き試験管にとり、常温で1ヶ
月間放置した後、手で50回振盪し、液の均一性を見
た。 「○」は「均一である」 「△」は「色むらが見られる」 「×」は「沈降物が再拡散しない」 (8)再溶解性試験 試料を市販のマニキュア容器に充填し、マニキュア容器
付属の刷毛に付て乾燥させた後、元の容器に戻して1昼
夜放置して刷毛についた乾燥物が再溶解しているかどう
か観察した。 「○」は「再溶解している」 「×」は「再溶解していない」
【0033】試験結果
【0034】
【表1】
【0035】以上のように本発明は光沢があり、適度な
硬度と柔軟性を合わせ持ち、固着性、耐水性に優れ、更
に顔料の分散安定性に優れた上、爪に優しい美爪料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/08 LJF C08L 33/08 LJF (72)発明者 高坂 哲夫 群馬県藤岡市立石1091番 三菱鉛筆株式会 社研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも炭素数4以下の低級アルコー
    ルもしくは炭素数4以下の低級アルコールと水の混合物
    を主溶剤とする美爪料において、分子量が5000〜5
    0000で、酸価が30〜100のアルカリ存在下での
    み水に溶解する非水溶性アクリル樹脂と、、スチレン・
    アクリル酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、
    スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、及びスチレン
    ・マレイン酸アルキル共重合体の群よりなる樹脂の1つ
    もしくは複数種と揮発性アルカリを含有した美爪料。
  2. 【請求項2】 処方全量に対して5〜50%が、アクリ
    ル酸エステル −メタクリル酸エステル共重合体であり、
    1〜40%のpHが8以上に調整された水と、40〜8
    0%の炭素数4以下の低級アルコールと、0.1〜20
    %のスチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイ
    ン酸共重合体、スチレン・アクリル酸アルキル共重合
    体、及びスチレン・マレイン酸アルキル共重合体の群よ
    りなる樹脂の1つもしくは複数種を含む請求項1記載の
    美爪料。
  3. 【請求項3】 揮発性のアルカリがアンモニアである請
    求項1及び請求項2記載の美爪料。
  4. 【請求項4】 増粘剤を添加した請求項1、請求項2及
    び請求項3記載の美爪料。
  5. 【請求項5】 増粘剤として粘土系増粘剤もしくは一次
    粒子径が50nm以下の無機増粘剤もしくは多糖類又は水
    可溶性樹脂増粘剤を用いる請求項7記載の美爪料。
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