JPH09207194A - 熱可塑性樹脂押出し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの成形方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂押出し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの成形方法Info
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- JPH09207194A JPH09207194A JP8044127A JP4412796A JPH09207194A JP H09207194 A JPH09207194 A JP H09207194A JP 8044127 A JP8044127 A JP 8044127A JP 4412796 A JP4412796 A JP 4412796A JP H09207194 A JPH09207194 A JP H09207194A
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- lip
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、熱可塑性ポリエステルを押出
し成形するに際し、表面にダイラインと呼ばれるスジ状
の欠陥を生じさせることのない押し出し成形用ダイを提
供するものである。 【解決手段】熱可塑性樹脂の押出し成形フラット延伸法
製膜に用いるダイであって、1対のダイリップのうち反
引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以下の
R加工または0.1以上5.0mm以下のコーナーカッ
ト加工したことを特徴とする押出しダイである。
し成形するに際し、表面にダイラインと呼ばれるスジ状
の欠陥を生じさせることのない押し出し成形用ダイを提
供するものである。 【解決手段】熱可塑性樹脂の押出し成形フラット延伸法
製膜に用いるダイであって、1対のダイリップのうち反
引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以下の
R加工または0.1以上5.0mm以下のコーナーカッ
ト加工したことを特徴とする押出しダイである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂押出
し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの
成形方法に関する。
し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイラインの発生を防止する方法
として、例えば、特開平3−231826号公報にダイ
リップに段差を設け、流路を傾ける方法が開示されてい
る。また、特開昭60−48321号公報にはポリエス
テルのサーキュラダイでリップエッヂをR加工する技術
が、特開平6−335949号公報にはダイリップ先端
両側をコーナー加工する方法が、開示されている。
として、例えば、特開平3−231826号公報にダイ
リップに段差を設け、流路を傾ける方法が開示されてい
る。また、特開昭60−48321号公報にはポリエス
テルのサーキュラダイでリップエッヂをR加工する技術
が、特開平6−335949号公報にはダイリップ先端
両側をコーナー加工する方法が、開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性ポリエステル
をシート状に押出し成形してフラット法延伸によりフィ
ルムを成形するに際し、成形物表面にダイラインと呼ば
れるスジ状の欠陥が発生することがある。このダイライ
ンはダイリップ先端に付着した異物・ポリマー劣化物等
に押出し膜が接触することにより押出し膜表面に凸状の
スジを引き起こすものである。
をシート状に押出し成形してフラット法延伸によりフィ
ルムを成形するに際し、成形物表面にダイラインと呼ば
れるスジ状の欠陥が発生することがある。このダイライ
ンはダイリップ先端に付着した異物・ポリマー劣化物等
に押出し膜が接触することにより押出し膜表面に凸状の
スジを引き起こすものである。
【0004】特にポリエステルの場合、熱分解により劣
化物を生成する性質を有しているため、押出し成形を連
続しているうちにダイリップ先端に劣化物が玉状に付着
成長して、ダイラインの発生原因となりやすい。この玉
状に付着した劣化物を目ヤニと呼んでいる。
化物を生成する性質を有しているため、押出し成形を連
続しているうちにダイリップ先端に劣化物が玉状に付着
成長して、ダイラインの発生原因となりやすい。この玉
状に付着した劣化物を目ヤニと呼んでいる。
【0005】ポリエステルフィルムは磁気テープ・製版
・X線写真等の用途に広く使用されているが、ダイライ
ンが発生したフィルムは製品とならず、大きなロスとな
る。また、一度発生した目ヤニは、フィルムに引取られ
て消滅することもたまにはあるが、通常は数・大きさと
も増加し、経時と共にダイラインが多発してくる傾向に
ある。このため一度ダイラインが発生すると生産を中断
して金属や竹などのヘラでダイリップを擦るシゴキと呼
ばれる方法により目ヤニを除去しなければならない。従
ってダイラインは製品品質を低下させるばかりでなく、
一旦発生すると生産性を大きく低下させるため、その解
決策が嘱望されている。
・X線写真等の用途に広く使用されているが、ダイライ
ンが発生したフィルムは製品とならず、大きなロスとな
る。また、一度発生した目ヤニは、フィルムに引取られ
て消滅することもたまにはあるが、通常は数・大きさと
も増加し、経時と共にダイラインが多発してくる傾向に
ある。このため一度ダイラインが発生すると生産を中断
して金属や竹などのヘラでダイリップを擦るシゴキと呼
ばれる方法により目ヤニを除去しなければならない。従
ってダイラインは製品品質を低下させるばかりでなく、
一旦発生すると生産性を大きく低下させるため、その解
決策が嘱望されている。
【0006】前記した特開平3−231826号公報に
記載の、ダイリップに段差を設け、流路を傾ける解決方
法では、効果が不十分で、しかも段差のせいで、目ヤニ
が付着した場合にシゴキがしにくくなり、目ヤニを十分
に除去することができないという欠点がある。流路を傾
けた場合はなおさらシゴキがしにくくなる。また生産を
開始しようとして新たに樹脂が流出する時に、リップに
樹脂がくっついてしまう欠点もある。また、前記した特
開昭60−48321号公報に記載のポリエステルのサ
ーキュラダイでリップエッヂをR加工する技術は、フラ
ット法とは製膜方法が異なるので適用することができな
い。更に、前記した特開平6−335949号公報に記
載のダイリップ先端両側をコーナー加工する方法では、
少なくとも明細書に記載されている形状ではほとんどシ
ャープエッヂ加工と変わりなく、ポリイミド等の耐熱性
ポリマーには効果が認められるかもしれないが、ポリエ
ステルでは引取り側コーナー部分に劣化物の目ヤニが溜
まるようで、通常の直角加工のリップを用いた場合と変
わりなくダイラインが発生する。
記載の、ダイリップに段差を設け、流路を傾ける解決方
法では、効果が不十分で、しかも段差のせいで、目ヤニ
が付着した場合にシゴキがしにくくなり、目ヤニを十分
に除去することができないという欠点がある。流路を傾
けた場合はなおさらシゴキがしにくくなる。また生産を
開始しようとして新たに樹脂が流出する時に、リップに
樹脂がくっついてしまう欠点もある。また、前記した特
開昭60−48321号公報に記載のポリエステルのサ
ーキュラダイでリップエッヂをR加工する技術は、フラ
ット法とは製膜方法が異なるので適用することができな
い。更に、前記した特開平6−335949号公報に記
載のダイリップ先端両側をコーナー加工する方法では、
少なくとも明細書に記載されている形状ではほとんどシ
ャープエッヂ加工と変わりなく、ポリイミド等の耐熱性
ポリマーには効果が認められるかもしれないが、ポリエ
ステルでは引取り側コーナー部分に劣化物の目ヤニが溜
まるようで、通常の直角加工のリップを用いた場合と変
わりなくダイラインが発生する。
【0007】上記から明らかなように、本発明の目的
は、熱可塑性ポリエステルを押出し成形するに際し、表
面にダイラインと呼ばれるスジ状の欠陥を生じさせるこ
とのない押し出し成形用ダイを提供するものである。ま
た、そのダイを用いることによってダイラインのないポ
リエステルフィルムを成形する方法を提供するものであ
る。
は、熱可塑性ポリエステルを押出し成形するに際し、表
面にダイラインと呼ばれるスジ状の欠陥を生じさせるこ
とのない押し出し成形用ダイを提供するものである。ま
た、そのダイを用いることによってダイラインのないポ
リエステルフィルムを成形する方法を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱可塑性樹
脂の押出し成形用ダイは、熱可塑性樹脂の押出し成形
フラット延伸法製膜に用いるダイであって、1対のダイ
リップのうち反引取り側リップのみを先端0.1以上
5.0mm以下のR加工または0.1以上5.0mm以
下のコーナーカット加工したことを特徴とする。
脂の押出し成形用ダイは、熱可塑性樹脂の押出し成形
フラット延伸法製膜に用いるダイであって、1対のダイ
リップのうち反引取り側リップのみを先端0.1以上
5.0mm以下のR加工または0.1以上5.0mm以
下のコーナーカット加工したことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るポリエステルフィルム
の成形方法は、熱可塑性ポリエステルを溶融押出し成
形し、その後フラット法二軸延伸によりポリエステルフ
ィルムを成形する方法において、1対のダイリップのう
ち反引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以
下のR加工または0.1以上5.0mm以下のコーナー
カット加工したことを特徴とする押出しダイを用いるこ
と、ダイを反引取り方向に5度以上20度以下傾ける
こと、をそれぞれ特徴とする。
の成形方法は、熱可塑性ポリエステルを溶融押出し成
形し、その後フラット法二軸延伸によりポリエステルフ
ィルムを成形する方法において、1対のダイリップのう
ち反引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以
下のR加工または0.1以上5.0mm以下のコーナー
カット加工したことを特徴とする押出しダイを用いるこ
と、ダイを反引取り方向に5度以上20度以下傾ける
こと、をそれぞれ特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうダイラインとは、図4に模式図として示す
如く、成形物(ポリエステルフィルム1)表面に矢符で
示す押出し方向と同一方向に凸状のスジとなる欠陥がダ
イライン2で、厚さ100μmのフィルムに対して0.
1〜1μm程度の高さを有する場合が多い。高さの高い
ものは肉眼で観察されるが、低いものは2枚の偏光板に
挟んだときに帯状に観察される。
本発明でいうダイラインとは、図4に模式図として示す
如く、成形物(ポリエステルフィルム1)表面に矢符で
示す押出し方向と同一方向に凸状のスジとなる欠陥がダ
イライン2で、厚さ100μmのフィルムに対して0.
1〜1μm程度の高さを有する場合が多い。高さの高い
ものは肉眼で観察されるが、低いものは2枚の偏光板に
挟んだときに帯状に観察される。
【0011】製版やX線写真等の写真用途では、ポリエ
ステルフィルム1にハロゲン化銀乳剤を塗布して製品と
するが、ダイライン2のような欠陥があると乳剤の塗布
ムラを起こすので、肉眼で観察されないようなダイライ
ンでもあってはならないものである。従ってダイライン
が発生するとすぐ生産を中断して、シゴキにより目ヤニ
を除去しなければならない。
ステルフィルム1にハロゲン化銀乳剤を塗布して製品と
するが、ダイライン2のような欠陥があると乳剤の塗布
ムラを起こすので、肉眼で観察されないようなダイライ
ンでもあってはならないものである。従ってダイライン
が発生するとすぐ生産を中断して、シゴキにより目ヤニ
を除去しなければならない。
【0012】ダイライン発生防止効果は、ダイラインが
発生するまでの連続生産日数で評価することができる。
発生するまでの連続生産日数で評価することができる。
【0013】本発明でいう熱可塑性樹脂とは、ポリエチ
レン・ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ナイロン
6・ナイロン66・ナイロン610・ナイロン132等
のポリアミド類、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニル等の溶融押出し成形に用いられる樹脂を指
すが、特に二軸延伸することでダイラインが強調される
傾向にある熱可塑性ポリエステルに好適に適用できる。
レン・ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ナイロン
6・ナイロン66・ナイロン610・ナイロン132等
のポリアミド類、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニル等の溶融押出し成形に用いられる樹脂を指
すが、特に二軸延伸することでダイラインが強調される
傾向にある熱可塑性ポリエステルに好適に適用できる。
【0014】熱可塑性ポリエステルとは、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、の如き芳香族ジカルボン酸、又はそのエステルと、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、の如きグ
リコールとを重縮合させて得られるポリエステルを指
す。ポリエステルは芳香族ジカルボン酸とグリコールと
を直接重縮合させてできるほか、芳香族ジカルボン酸ジ
アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応さ
せた後重縮合せしめるか、或いは芳香族ジカルボン酸の
ジエステルを重縮合せしめる等の方法によって得られ
る。かかるポリマーの代表例として、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステ
ル−2,6−ナフタレート等またはこれらの共重合体が
挙げられる。また第3成分を共重合させたものでもよ
い。更に、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カ
ルシウム等の顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、易滑剤等を含有させることができる。
酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、の如き芳香族ジカルボン酸、又はそのエステルと、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、の如きグ
リコールとを重縮合させて得られるポリエステルを指
す。ポリエステルは芳香族ジカルボン酸とグリコールと
を直接重縮合させてできるほか、芳香族ジカルボン酸ジ
アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応さ
せた後重縮合せしめるか、或いは芳香族ジカルボン酸の
ジエステルを重縮合せしめる等の方法によって得られ
る。かかるポリマーの代表例として、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステ
ル−2,6−ナフタレート等またはこれらの共重合体が
挙げられる。また第3成分を共重合させたものでもよ
い。更に、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カ
ルシウム等の顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、易滑剤等を含有させることができる。
【0015】押出し成形フラット延伸法製膜とは、平行
スリットを有するダイから溶融ポリマーを押し出し、シ
ート状に成形し、次いでロール、ステンター等により、
逐次又は同時に縦、横の二軸方向に延伸してフィルムに
成形する方法である。ポリエステルの場合、一般的に
は、ロールに周速差を設けて縦方向に2.0〜6.0倍
に延伸し、ステンターにより横方向に2.0〜6.0倍
に延伸し、次いで熱固定する方法がとられる。磁気テー
プ用途等では縦方向に強度を得るために横延伸のあと再
度縦延伸する方法も用いられる。チューブラー法などの
フラット法でない製膜方法では目ヤニの付着の仕方が異
なるようで、本発明は適用できない。
スリットを有するダイから溶融ポリマーを押し出し、シ
ート状に成形し、次いでロール、ステンター等により、
逐次又は同時に縦、横の二軸方向に延伸してフィルムに
成形する方法である。ポリエステルの場合、一般的に
は、ロールに周速差を設けて縦方向に2.0〜6.0倍
に延伸し、ステンターにより横方向に2.0〜6.0倍
に延伸し、次いで熱固定する方法がとられる。磁気テー
プ用途等では縦方向に強度を得るために横延伸のあと再
度縦延伸する方法も用いられる。チューブラー法などの
フラット法でない製膜方法では目ヤニの付着の仕方が異
なるようで、本発明は適用できない。
【0016】本発明のダイ及びダイリップは、図1及び
図2に示すように、反引取り側32のみに先端0.1以
上5.0mm以下、好ましくは0.5以上2mm以下の
R加工部33又はコーナーカット加工部34を設けた構
造とする。反引取り側32とは、図1に示すように溶融
ポリマーを押出してシートに引き取る際、引き取る方向
と反対側のリップを指す。本発明では、反引取り側32
のリップのみ先端0.1以上5.0mm以下、好ましく
は0.5以上2mm以下のR加工部又はコーナーカット
加工部34を設ける。
図2に示すように、反引取り側32のみに先端0.1以
上5.0mm以下、好ましくは0.5以上2mm以下の
R加工部33又はコーナーカット加工部34を設けた構
造とする。反引取り側32とは、図1に示すように溶融
ポリマーを押出してシートに引き取る際、引き取る方向
と反対側のリップを指す。本発明では、反引取り側32
のリップのみ先端0.1以上5.0mm以下、好ましく
は0.5以上2mm以下のR加工部又はコーナーカット
加工部34を設ける。
【0017】R加工とは、ラウンド加工の略で、図1に
示すように通常直角に仕上げられるダイリップ先端を円
弧状に丸める。本発明では、その円弧の半径が0.1以
上5.0mm以下、好ましくは0.5以上2mm以下の
ときにダイライン防止の効果が発揮される。後の実施例
で示すが、R0.1mm以下では効果は不十分で、R5
mm以上では反引取り側リップ面に押出し樹脂膜が付着
してしまう等の弊害が生じる。適用する樹脂の粘度、押
出し量、引取り速度等によって最適なRの大きさが異な
ってくるが、一般的に製膜に用いられる粘度の範囲では
R0.5mm以上2.0mm以下が最も好ましいようで
ある。また、図3に示すようにダイリップ先端の角を落
としたのがコーナーカット加工で、カットする一辺の長
さが0.1以上5.0mm以下、好ましくは0.5mm
以上2.0mm以下のときにダイライン防止の効果が発
揮される。これもあとの実施例で示すが、0.1mm以
下では効果は不十分で、5mm以上では反引取り側リッ
プ下面に押出し樹脂膜が付着してしまうなどの弊害が生
じる。ここで削り落とすのは必ずしも二等辺三角形であ
る必要はなく、樹脂の特性に合わせて三角形の形状を変
更工夫できることは容易に着想することができる。
示すように通常直角に仕上げられるダイリップ先端を円
弧状に丸める。本発明では、その円弧の半径が0.1以
上5.0mm以下、好ましくは0.5以上2mm以下の
ときにダイライン防止の効果が発揮される。後の実施例
で示すが、R0.1mm以下では効果は不十分で、R5
mm以上では反引取り側リップ面に押出し樹脂膜が付着
してしまう等の弊害が生じる。適用する樹脂の粘度、押
出し量、引取り速度等によって最適なRの大きさが異な
ってくるが、一般的に製膜に用いられる粘度の範囲では
R0.5mm以上2.0mm以下が最も好ましいようで
ある。また、図3に示すようにダイリップ先端の角を落
としたのがコーナーカット加工で、カットする一辺の長
さが0.1以上5.0mm以下、好ましくは0.5mm
以上2.0mm以下のときにダイライン防止の効果が発
揮される。これもあとの実施例で示すが、0.1mm以
下では効果は不十分で、5mm以上では反引取り側リッ
プ下面に押出し樹脂膜が付着してしまうなどの弊害が生
じる。ここで削り落とすのは必ずしも二等辺三角形であ
る必要はなく、樹脂の特性に合わせて三角形の形状を変
更工夫できることは容易に着想することができる。
【0018】本発明者等の検討によれば、ポリエステル
を溶融押出しするとバラス効果と呼ばれる現象で樹脂が
膨らみ、引取り側リップ下面と樹脂膜の距離が接近する
ので引取り側に目ヤニが付着しやすく、ダイラインが発
生しやすいことが見いだされた。この対策として、反引
取り側リップのみ特定の加工を施すことで、押出しされ
た樹脂膜が反引取り側リップに沿って後方に引っ張ら
れ、引取り側リップから遠ざかるために劣化物が付着し
にくくなり、目ヤニの付着成長が抑制され、ダイライン
が発生しなくなるものと考えられる。
を溶融押出しするとバラス効果と呼ばれる現象で樹脂が
膨らみ、引取り側リップ下面と樹脂膜の距離が接近する
ので引取り側に目ヤニが付着しやすく、ダイラインが発
生しやすいことが見いだされた。この対策として、反引
取り側リップのみ特定の加工を施すことで、押出しされ
た樹脂膜が反引取り側リップに沿って後方に引っ張ら
れ、引取り側リップから遠ざかるために劣化物が付着し
にくくなり、目ヤニの付着成長が抑制され、ダイライン
が発生しなくなるものと考えられる。
【0019】本発明では、反引取り側リップのみ上記加
工を施すことが重要で、引取り側リップは従来の直角加
工でなければならない。引取り側リップをR加工または
コーナーカット加工すると、樹脂膜が引取り方向に引っ
張られるため、本発明の目的とは逆に目ヤニの付着成長
が早く、ダイラインが発生しやすい結果となってしま
う。
工を施すことが重要で、引取り側リップは従来の直角加
工でなければならない。引取り側リップをR加工または
コーナーカット加工すると、樹脂膜が引取り方向に引っ
張られるため、本発明の目的とは逆に目ヤニの付着成長
が早く、ダイラインが発生しやすい結果となってしま
う。
【0020】本発明のダイを用いて押出し成形する際
に、図3に示すようにダイを反引取り方向に5度以上2
0度以下傾けることができる。上記したように、引取り
側リップと樹脂膜を遠ざけることが有効なので、ダイを
引取り方向に傾けることで、本発明の効果を増長させる
ことができる。しかし5度以下では垂直方向とほとんど
変わりなく、20度以上傾けると押出し開始時に樹脂膜
が反引取り側リップに付着してしまうので好ましくな
い。ダイを傾けると、シゴキがしにくくなる欠点を有す
るが、本発明のダイを用いた場合は目ヤニが付着しにく
くなるので、シゴキはほとんど必要なくなる。
に、図3に示すようにダイを反引取り方向に5度以上2
0度以下傾けることができる。上記したように、引取り
側リップと樹脂膜を遠ざけることが有効なので、ダイを
引取り方向に傾けることで、本発明の効果を増長させる
ことができる。しかし5度以下では垂直方向とほとんど
変わりなく、20度以上傾けると押出し開始時に樹脂膜
が反引取り側リップに付着してしまうので好ましくな
い。ダイを傾けると、シゴキがしにくくなる欠点を有す
るが、本発明のダイを用いた場合は目ヤニが付着しにく
くなるので、シゴキはほとんど必要なくなる。
【0021】ダイの樹脂流路面及びリップ先端から下面
はクロム、銅、ニッケル、チタン、亜鉛などのメッキを
施すことができる。ダイリップ先端に打ち傷などが入る
とそこからスジが発生するため、メッキを施すことによ
って耐キズ性を高めることができる。特にハードクロム
メッキが好ましい。また、メッキに代わる表面加工、例
えばカーボンスパッタリング加工等を施すこともでき
る。
はクロム、銅、ニッケル、チタン、亜鉛などのメッキを
施すことができる。ダイリップ先端に打ち傷などが入る
とそこからスジが発生するため、メッキを施すことによ
って耐キズ性を高めることができる。特にハードクロム
メッキが好ましい。また、メッキに代わる表面加工、例
えばカーボンスパッタリング加工等を施すこともでき
る。
【0022】ポリエステルフィルムの成形方法は従来公
知の方法が適用できる。例えば、ポリエステルを溶融押
出し、キャスティングドラムまたは水冷等により急冷し
て無定型のシートに成形した後、ロール周速差などによ
り縦方向に2〜6倍、ステンター法等により横方向に2
〜6倍、逐次二軸延伸または同時二軸延伸し、160〜
250℃程度の熱固定を行う。延伸は縦−横、横−縦、
縦−横−縦などの順番は問わない。ただし、本発明はフ
ラット法二軸延伸により、ダイリップで発生するダイラ
インが強調されて目立ちやすくなるケースで効果を発揮
するもので、サーキュラ法製膜などフラット法以外の製
膜法は適用外となる。
知の方法が適用できる。例えば、ポリエステルを溶融押
出し、キャスティングドラムまたは水冷等により急冷し
て無定型のシートに成形した後、ロール周速差などによ
り縦方向に2〜6倍、ステンター法等により横方向に2
〜6倍、逐次二軸延伸または同時二軸延伸し、160〜
250℃程度の熱固定を行う。延伸は縦−横、横−縦、
縦−横−縦などの順番は問わない。ただし、本発明はフ
ラット法二軸延伸により、ダイリップで発生するダイラ
インが強調されて目立ちやすくなるケースで効果を発揮
するもので、サーキュラ法製膜などフラット法以外の製
膜法は適用外となる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートペレッ
トを150℃で6時間乾燥した後、下記の装置並びに条
件で溶融押出し、厚さ1.1 mmのシートを成形し
た。
する。 実施例1 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートペレッ
トを150℃で6時間乾燥した後、下記の装置並びに条
件で溶融押出し、厚さ1.1 mmのシートを成形し
た。
【0024】装置:押出し機として三菱重工業(株)製
(シリンダー口径:90mm、L/D:20)を使用し
た。また、押し出し成形用ダイとして、コートハンガー
式Tダイ、反引取り側リップ先端R0.4mm加工のも
のを利用した。
(シリンダー口径:90mm、L/D:20)を使用し
た。また、押し出し成形用ダイとして、コートハンガー
式Tダイ、反引取り側リップ先端R0.4mm加工のも
のを利用した。
【0025】条件:押出し機は、設定温度=290℃、
スクリュー回転数=50rpm、キャスティングロール
温度=30℃に設定した。成形したシートを次の条件で
縦・横逐次二軸延伸し、熱固定したあと両耳をスリット
して厚さ100μmのフィルムとして巻き取った。
スクリュー回転数=50rpm、キャスティングロール
温度=30℃に設定した。成形したシートを次の条件で
縦・横逐次二軸延伸し、熱固定したあと両耳をスリット
して厚さ100μmのフィルムとして巻き取った。
【0026】縦延伸:ロール周速差による延伸 予熱ロール温度:78℃ 赤外線ヒータ加熱 延伸時フ
ィルム温度:95℃ 延伸倍率:3.3倍 横延伸:ステンター方式による 延伸ゾーン温度:100℃ 延伸倍率:3.3倍 熱固
定温度:220℃ ダイライン発生防止効果はダイラインが発生するまでの
連続成形時間で評価した。実験の結果、ダイラインの発
生が確認されるまで連続7日間継続することができた。
ィルム温度:95℃ 延伸倍率:3.3倍 横延伸:ステンター方式による 延伸ゾーン温度:100℃ 延伸倍率:3.3倍 熱固
定温度:220℃ ダイライン発生防止効果はダイラインが発生するまでの
連続成形時間で評価した。実験の結果、ダイラインの発
生が確認されるまで連続7日間継続することができた。
【0027】実施例2 ダイの反引取り側リップ先端を0.8mmのコーナーカ
ット加工とした他は実施例1と同様にしてポリエステル
フィルムの成形を実施した。実験の結果、同じくダイラ
インの発生が確認されるまで連続7日間継続することが
できた。
ット加工とした他は実施例1と同様にしてポリエステル
フィルムの成形を実施した。実験の結果、同じくダイラ
インの発生が確認されるまで連続7日間継続することが
できた。
【0028】実施例3 実施例1のダイを垂直方向から反引取り方向に10度傾
けた以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルム
の連続成形を実施した。実験の結果、ダイラインの発生
が確認されるまで連続8日間継続することができた。
けた以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルム
の連続成形を実施した。実験の結果、ダイラインの発生
が確認されるまで連続8日間継続することができた。
【0029】実施例4 実施例2のダイの反引取り側リップの樹脂流路面から下
面にかけてハードクロムメッキした以外は実施例2と同
様にしてポリエステルフィルムの連続成形を実施した。
実験の結果、ダイラインの発生が確認されるまで連続7
日間継続することができた。
面にかけてハードクロムメッキした以外は実施例2と同
様にしてポリエステルフィルムの連続成形を実施した。
実験の結果、ダイラインの発生が確認されるまで連続7
日間継続することができた。
【0030】比較例1 実施例1のダイの反引取り側リップ先端のR加工を6.
0mmとした以外は実施例1と同様にしてポリエステル
フィルムの押出しを開始したが、ダイから樹脂膜が出て
きた時に樹脂膜が反引取り側リップに丸まってくっつい
てしまい、正常なキャスティングができなかった。
0mmとした以外は実施例1と同様にしてポリエステル
フィルムの押出しを開始したが、ダイから樹脂膜が出て
きた時に樹脂膜が反引取り側リップに丸まってくっつい
てしまい、正常なキャスティングができなかった。
【0031】比較例2 実施例1のダイの反引取り側リップ先端のR加工を0.
05mmとした以外は実施例1と同様にしてポリエステ
ルフィルムの連続成形を実施した。実験の結果、ダイラ
インの発生が確認されるまでの継続日数は2日間だっ
た。
05mmとした以外は実施例1と同様にしてポリエステ
ルフィルムの連続成形を実施した。実験の結果、ダイラ
インの発生が確認されるまでの継続日数は2日間だっ
た。
【0032】比較例3 実施例1のダイの引取り側リップ先端をR0.4mm加
工とし、反引取り側リップ先端を通常の直角加工とした
以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムの連
続成形を実施した。実験の結果、ダイラインの発生が確
認されるまでの継続日数は1日間だった。
工とし、反引取り側リップ先端を通常の直角加工とした
以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムの連
続成形を実施した。実験の結果、ダイラインの発生が確
認されるまでの継続日数は1日間だった。
【0033】
【発明の効果】上記実施例と比較例の実験結果から明ら
かなように、本発明によれば、ダイライン発生防止効果
が連続7日間以上であり、安定した成形が可能であるか
ら、メンテナンスが極めて容易となり生産効率の向上に
有益であり、頭記した課題が解決される。
かなように、本発明によれば、ダイライン発生防止効果
が連続7日間以上であり、安定した成形が可能であるか
ら、メンテナンスが極めて容易となり生産効率の向上に
有益であり、頭記した課題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイの1実施例を示す概略断面図
【図2】同じく他の実施例を示す概略断面図
【図3】同じくダイの配置角度を示す模式図
【図4】ダイラインの模式図
1:ポリエステルフィルム 2:ダイライン 30:押し出し成形用ダイ 31:引き取り側 32:反引き取り側 33:R加工部 34:コーナーカット部 35:キャスティングドラム
フロントページの続き (72)発明者 千葉 悦徳 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 勝沼 健也 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 毛利 良治 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 三木 俊郎 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 高野 薫 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂の押出し成形フラット延伸法
製膜に用いるダイであって、1対のダイリップのうち反
引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以下の
R加工または0.1以上5.0mm以下のコーナーカッ
ト加工したことを特徴とする押出しダイ。 - 【請求項2】熱可塑性ポリエステルを溶融押出し成形
し、その後フラット法二軸延伸によりポリエステルフィ
ルムを成形する方法において、1対のダイリップのうち
反引取り側リップのみを先端0.1以上5.0mm以下
のR加工または0.1以上5.0mm以下のコーナーカ
ット加工したことを特徴とする押出しダイを用いること
を特徴とするポリエステルフィルムの成形方法。 - 【請求項3】ダイを反引取り方向に5度以上20度以下
傾けることを特徴とする請求項2に記載のポリエステル
フィルムの成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8044127A JPH09207194A (ja) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | 熱可塑性樹脂押出し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8044127A JPH09207194A (ja) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | 熱可塑性樹脂押出し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09207194A true JPH09207194A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12682955
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8044127A Withdrawn JPH09207194A (ja) | 1996-02-05 | 1996-02-05 | 熱可塑性樹脂押出し成形用ダイ及びそれを用いたポリエステルフィルムの成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09207194A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006064585A1 (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-22 | Nitto Denko Corporation | 被膜シートの製造方法、被膜シート、偏光板、光学素子及び画像表示装置 |
| WO2007037078A1 (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-05 | Nitto Denko Corporation | 光学機能フィルムの製造方法、光学機能フィルム、偏光板、光学素子および画像表示装置 |
| JP2008000714A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Nitto Denko Corp | 被膜シートの製造方法、被膜シート、偏光板、光学素子及び画像表示装置 |
| US7351365B2 (en) | 2002-02-20 | 2008-04-01 | Fujifilm Corporation | Solution film-forming method, protective film of polarizing plate, optical functional film, polarizing plate, and liquid crystal display device |
-
1996
- 1996-02-05 JP JP8044127A patent/JPH09207194A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7351365B2 (en) | 2002-02-20 | 2008-04-01 | Fujifilm Corporation | Solution film-forming method, protective film of polarizing plate, optical functional film, polarizing plate, and liquid crystal display device |
| WO2006064585A1 (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-22 | Nitto Denko Corporation | 被膜シートの製造方法、被膜シート、偏光板、光学素子及び画像表示装置 |
| JP2006192421A (ja) * | 2004-12-13 | 2006-07-27 | Nitto Denko Corp | 光学補償板の製造方法 |
| WO2007037078A1 (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-05 | Nitto Denko Corporation | 光学機能フィルムの製造方法、光学機能フィルム、偏光板、光学素子および画像表示装置 |
| KR100890541B1 (ko) * | 2005-09-29 | 2009-03-27 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 광학 기능 필름의 제조 방법, 광학 기능 필름, 편광판,광학 소자 및 화상 표시 장치 |
| JP2008000714A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Nitto Denko Corp | 被膜シートの製造方法、被膜シート、偏光板、光学素子及び画像表示装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030506 |