JPH0921048A - 吸水性シート - Google Patents
吸水性シートInfo
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- JPH0921048A JPH0921048A JP7169880A JP16988095A JPH0921048A JP H0921048 A JPH0921048 A JP H0921048A JP 7169880 A JP7169880 A JP 7169880A JP 16988095 A JP16988095 A JP 16988095A JP H0921048 A JPH0921048 A JP H0921048A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 柔軟で高い吸水性能を有し、多層構造吸収体
とした場合に吸水速度が顕著に優れる吸水性シートの提
供。 【構成】 合成繊維と、置換度が0.35〜0.8の架
橋されたカルボキシル基を有するパルプ繊維を含む吸水
性シートであって、該シートの厚み方向にパルプ繊維の
存在しない領域を有し、該領域の1個当りの面積が0.
05〜6mm2で且つ総面積がシートの総面積の10〜
50面積%である。
とした場合に吸水速度が顕著に優れる吸水性シートの提
供。 【構成】 合成繊維と、置換度が0.35〜0.8の架
橋されたカルボキシル基を有するパルプ繊維を含む吸水
性シートであって、該シートの厚み方向にパルプ繊維の
存在しない領域を有し、該領域の1個当りの面積が0.
05〜6mm2で且つ総面積がシートの総面積の10〜
50面積%である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維とパルプ繊維
を含む複合シートからなる吸水性シートに関する。更に
詳しく述べれば、本発明は、架橋されたカルボキシアル
キル基を有するパルプ繊維が厚み方向に存在しない領域
を設けた合成繊維とパルプ繊維からなる吸水性シートで
あって、柔軟で高い液体吸水性を有し、多層構造吸収体
とした場合に吸水速度が顕著に優れ、各種の衛生材料、
農業資材、食品包装材料、土木・建築資材等の広い分野
に使用可能な吸水性シートに関する。
を含む複合シートからなる吸水性シートに関する。更に
詳しく述べれば、本発明は、架橋されたカルボキシアル
キル基を有するパルプ繊維が厚み方向に存在しない領域
を設けた合成繊維とパルプ繊維からなる吸水性シートで
あって、柔軟で高い液体吸水性を有し、多層構造吸収体
とした場合に吸水速度が顕著に優れ、各種の衛生材料、
農業資材、食品包装材料、土木・建築資材等の広い分野
に使用可能な吸水性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】水又は食塩水のように塩類を含んだ水溶
液の吸水材料としては、近年、高吸水性樹脂と呼ばれる
一群の材料が知られている。これらの樹脂材料は、基本
的には水溶性高分子をわずかに架橋し、水に対して不溶
化した化学構造を有するものである。このような高吸水
性材料としては、例えば澱粉にアクリロニトリルをグラ
フト重合した後、これを加水分解したもの、澱粉にアク
リル酸金属塩をグラフト重合したもの、アクリル酸を共
重合性架橋剤とともに重合した架橋樹脂、メタクリル酸
メチル−酢酸ビニル共重合体の加水分解物等の数多くの
ものが提案されており、これらのいくつかは実用化され
ている。
液の吸水材料としては、近年、高吸水性樹脂と呼ばれる
一群の材料が知られている。これらの樹脂材料は、基本
的には水溶性高分子をわずかに架橋し、水に対して不溶
化した化学構造を有するものである。このような高吸水
性材料としては、例えば澱粉にアクリロニトリルをグラ
フト重合した後、これを加水分解したもの、澱粉にアク
リル酸金属塩をグラフト重合したもの、アクリル酸を共
重合性架橋剤とともに重合した架橋樹脂、メタクリル酸
メチル−酢酸ビニル共重合体の加水分解物等の数多くの
ものが提案されており、これらのいくつかは実用化され
ている。
【0003】伝統的な吸水性材料として知られている
綿、パルプ、紙、布、スポンジ等は毛細管現象によって
吸水するものであるが、これに対し、前記高吸水性樹脂
は、吸水の原理が浸透圧にあるため、毛細管現象よりも
はるかに多量の水を吸収することができる。又、高吸水
性樹脂は、吸水状態で圧力がかかっても簡単に水を再放
出しないという優れた特徴を有している。このため、高
吸水性樹脂の用途として、使い捨て紙おむつ、生理用品
等の衛生材料、土壌保水材、育苗用シート等の農業資材
分野、食品鮮度保持材、脱水材等の食品分野、建物の結
露防止シートのような建築材料として広範囲に使用され
ている。
綿、パルプ、紙、布、スポンジ等は毛細管現象によって
吸水するものであるが、これに対し、前記高吸水性樹脂
は、吸水の原理が浸透圧にあるため、毛細管現象よりも
はるかに多量の水を吸収することができる。又、高吸水
性樹脂は、吸水状態で圧力がかかっても簡単に水を再放
出しないという優れた特徴を有している。このため、高
吸水性樹脂の用途として、使い捨て紙おむつ、生理用品
等の衛生材料、土壌保水材、育苗用シート等の農業資材
分野、食品鮮度保持材、脱水材等の食品分野、建物の結
露防止シートのような建築材料として広範囲に使用され
ている。
【0004】一方、本発明者等は、合成繊維とセルロー
ス系繊維とからなる複合シートをアルカリ、カルボキシ
メチル化剤及び架橋剤からなる混合液に含浸させた後、
加熱してセルロース系繊維を架橋されたカルボキシメチ
ルセルロースとすることによって、吸水してもシート状
を維持し、湿潤強度の優れる吸水性不織布を提案した
(特願平5ー217912号公報)。しかしながら、前
記のような吸水性シートは、使用に際して1枚だけで吸
水能力が不足すれば、2枚以上の多層構造の吸収体とし
て使用せざるを得ないが、その場合シートが吸水する
と、シート全体が膨潤し、その結果通水性を失うという
いわゆるゲルブロッキングを生じてしまい、2枚目以降
の吸水性シート或いは吸水性シートと一緒に用いられて
いる吸水材料に液体が拡散して到達し難くなり、従って
液体の吸収に著しく時間を要し、吸収すべき液体量が多
い場合には吸収体の外へ液漏れが生じるという欠点を有
している。
ス系繊維とからなる複合シートをアルカリ、カルボキシ
メチル化剤及び架橋剤からなる混合液に含浸させた後、
加熱してセルロース系繊維を架橋されたカルボキシメチ
ルセルロースとすることによって、吸水してもシート状
を維持し、湿潤強度の優れる吸水性不織布を提案した
(特願平5ー217912号公報)。しかしながら、前
記のような吸水性シートは、使用に際して1枚だけで吸
水能力が不足すれば、2枚以上の多層構造の吸収体とし
て使用せざるを得ないが、その場合シートが吸水する
と、シート全体が膨潤し、その結果通水性を失うという
いわゆるゲルブロッキングを生じてしまい、2枚目以降
の吸水性シート或いは吸水性シートと一緒に用いられて
いる吸水材料に液体が拡散して到達し難くなり、従って
液体の吸収に著しく時間を要し、吸収すべき液体量が多
い場合には吸収体の外へ液漏れが生じるという欠点を有
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み吸水性シートを複数枚重ねて多層構造の吸収
体として使用してもゲルブロッキングによる液体の通過
性或いは拡散性が阻害されないシート状の吸水性材料に
ついて鋭意検討した。その結果、公知の吸水性シート
は、カルボキシアルキル化剤、アルカリ金属水酸化物、
架橋剤及び水からなる水性反応液中にセルロースを含む
シートを浸漬して反応を行わせるため、その表面を含め
て全体にわたって架橋されたカルボキシル基が存在し、
それによって吸水量は多くなり顕著に改善されている
が、このようなシートを多層構造の吸収体として用い、
大量の液体を吸収させると、前記したようにゲルブロッ
キングが生じ、液体の通過性が損なわれ、液体の吸収速
度が著しく悪くなることが判った。
現状に鑑み吸水性シートを複数枚重ねて多層構造の吸収
体として使用してもゲルブロッキングによる液体の通過
性或いは拡散性が阻害されないシート状の吸水性材料に
ついて鋭意検討した。その結果、公知の吸水性シート
は、カルボキシアルキル化剤、アルカリ金属水酸化物、
架橋剤及び水からなる水性反応液中にセルロースを含む
シートを浸漬して反応を行わせるため、その表面を含め
て全体にわたって架橋されたカルボキシル基が存在し、
それによって吸水量は多くなり顕著に改善されている
が、このようなシートを多層構造の吸収体として用い、
大量の液体を吸収させると、前記したようにゲルブロッ
キングが生じ、液体の通過性が損なわれ、液体の吸収速
度が著しく悪くなることが判った。
【0006】そこで、本発明者等は、ゲルブロッキング
を生じる前記の吸収性シートが水溶性反応液を含浸によ
って合成繊維とセルロース繊維を含むシートのセルロー
ス繊維全体に均一に含有させた後、架橋とカルボキシア
ルキル化の反応を行わせてセルロース繊維に吸水性能を
付与している点に着眼し、特定の大きさのセルロース繊
維が存在しない領域を特定量点在させた合成繊維とセル
ロース繊維からなるシートを、前記の水溶性反応液に含
浸した後、架橋とカルボキシアルキル化の反応を行え
ば、シート表面に吸水性能が付与されたセルロース繊維
が存在しない領域を有する吸水性シートが得られ、この
ようなシートは、使用に際し2枚以上の多層構造吸収体
とした時でも、液体の一部はセルロース繊維が存在しな
い領域を容易に通過して次々と伝達されるので、吸水速
度が顕著に改善されることを見出し本発明を完成させる
に至った。本発明の目的は、液体を吸収してもトランス
ファー性能(液体の拡散と一時貯蔵性の両方を兼ね備え
ていること)と吸水性能が阻害されず、とりわけ2枚以
上の多層構造吸収体とした時に顕著に優れた吸水速度を
有する吸水性シートを提供することにある。
を生じる前記の吸収性シートが水溶性反応液を含浸によ
って合成繊維とセルロース繊維を含むシートのセルロー
ス繊維全体に均一に含有させた後、架橋とカルボキシア
ルキル化の反応を行わせてセルロース繊維に吸水性能を
付与している点に着眼し、特定の大きさのセルロース繊
維が存在しない領域を特定量点在させた合成繊維とセル
ロース繊維からなるシートを、前記の水溶性反応液に含
浸した後、架橋とカルボキシアルキル化の反応を行え
ば、シート表面に吸水性能が付与されたセルロース繊維
が存在しない領域を有する吸水性シートが得られ、この
ようなシートは、使用に際し2枚以上の多層構造吸収体
とした時でも、液体の一部はセルロース繊維が存在しな
い領域を容易に通過して次々と伝達されるので、吸水速
度が顕著に改善されることを見出し本発明を完成させる
に至った。本発明の目的は、液体を吸収してもトランス
ファー性能(液体の拡散と一時貯蔵性の両方を兼ね備え
ていること)と吸水性能が阻害されず、とりわけ2枚以
上の多層構造吸収体とした時に顕著に優れた吸水速度を
有する吸水性シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成繊維と、
置換度が0.35〜0.8の架橋されたカルボキシアル
キル基を有するパルプ繊維を含む吸水性シートにおい
て、該シートの厚み方向にパルプ繊維の存在しない領域
を有し、該領域の1個当りの面積が0.05〜6mm2
で、且つ総面積がシートの総面積の10〜50面積%で
あることを特徴とする吸水性シートである。
置換度が0.35〜0.8の架橋されたカルボキシアル
キル基を有するパルプ繊維を含む吸水性シートにおい
て、該シートの厚み方向にパルプ繊維の存在しない領域
を有し、該領域の1個当りの面積が0.05〜6mm2
で、且つ総面積がシートの総面積の10〜50面積%で
あることを特徴とする吸水性シートである。
【0008】本発明において使用される合成繊維として
は、公知の繊維をそのまま使用することができる。例え
ば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ
アミド系繊維、ポリアクリル酸エステル系繊維、ポリウ
レタン系繊維等を使用することができる。これらの合成
繊維は、単独でまたは混合して使用することも可能であ
り、連続フィラメントをシート状に積層するスパンボン
ド法で得られる不織布、ステープルをシート状に積層す
るカード法または湿式法で得られる不織布、メルトブロ
ー不織布等が挙げられ、織物の場合、その製法は特に限
定されない。繊維の繊度は特に制約はないが、0.02
〜10デニールであるのが好ましい。繊維の繊度が10デ
ニールを越えて太くなると、不織布の柔軟性が低下し、
吸水性シートとした場合の柔軟性、風合い、加工適性が
劣ってくる。又、繊維の繊度が0.02デニール未満に
なると、安定した性状の繊維を製造することが著しく困
難になる。
は、公知の繊維をそのまま使用することができる。例え
ば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ
アミド系繊維、ポリアクリル酸エステル系繊維、ポリウ
レタン系繊維等を使用することができる。これらの合成
繊維は、単独でまたは混合して使用することも可能であ
り、連続フィラメントをシート状に積層するスパンボン
ド法で得られる不織布、ステープルをシート状に積層す
るカード法または湿式法で得られる不織布、メルトブロ
ー不織布等が挙げられ、織物の場合、その製法は特に限
定されない。繊維の繊度は特に制約はないが、0.02
〜10デニールであるのが好ましい。繊維の繊度が10デ
ニールを越えて太くなると、不織布の柔軟性が低下し、
吸水性シートとした場合の柔軟性、風合い、加工適性が
劣ってくる。又、繊維の繊度が0.02デニール未満に
なると、安定した性状の繊維を製造することが著しく困
難になる。
【0009】本発明において使用するパルプ繊維として
は、木材から製造されるパルプ繊維、草本類から製造さ
れる非木材パルプ繊維等が挙げられる。木材から製造さ
れるパルプ繊維としては、針葉樹や広葉樹木材をクラフ
ト法、サルファイト法、ソーダ法、ポリサルファイト法
等で蒸解した化学パルプ繊維、レファイナー、グライン
ダー等の機械的磨砕力によってパルプ化した機械パルプ
繊維、或いは古紙パルプ繊維を、単独で或いは混合し
て、未晒もしくは晒の状態で使用することができる。草
本類から製造される非木材パルプ繊維としては、例えば
綿、マニラ麻、亜麻、藁、竹、バガス、ケナフ、楮、三
椏等を木材パルプと同様の方法でパルプ化した繊維等が
挙げられる。
は、木材から製造されるパルプ繊維、草本類から製造さ
れる非木材パルプ繊維等が挙げられる。木材から製造さ
れるパルプ繊維としては、針葉樹や広葉樹木材をクラフ
ト法、サルファイト法、ソーダ法、ポリサルファイト法
等で蒸解した化学パルプ繊維、レファイナー、グライン
ダー等の機械的磨砕力によってパルプ化した機械パルプ
繊維、或いは古紙パルプ繊維を、単独で或いは混合し
て、未晒もしくは晒の状態で使用することができる。草
本類から製造される非木材パルプ繊維としては、例えば
綿、マニラ麻、亜麻、藁、竹、バガス、ケナフ、楮、三
椏等を木材パルプと同様の方法でパルプ化した繊維等が
挙げられる。
【0010】本発明において、合成繊維とパルプ繊維か
らなる複合シートを製造する方法としては、公知の方法
が使用できる。例えば、“Research Disclosure,17060,
June1978”、特開平5ー253160号公報、特開平5
ー277053号公報、特開平5ー285083号公報
等に開示されている、合成繊維からなる不織布とパルプ
繊維からなる紙シートを水ジェット流で交絡、一体化さ
せる方法で得られる複合シートは、風合い、加工性の面
で優れている。この場合の合成繊維不織布としては水ジ
ェット流の圧力に耐える強度を有する必要がある。水ジ
ェット流による交絡により複合シートを得る場合、合成
繊維からなる不織布と紙シートの積層体を、紙シートが
上になるようにして編目を有する織物からなる多孔性支
持体上に載置し、紙シート側から不織布側に水ジェット
流を貫通するように噴射して通過させると、合成繊維と
パルプ繊維が交絡すると共に、多孔性支持体を構成する
穴の開いていない部分、例えば網の場合縦糸と横糸が交
差するナックル部において、垂直に噴出された水ジェッ
ト流が該ナックル部に衝突し、次いで水平方向に流され
るので、この部分に存在する合成繊維とパルプ繊維は、
水ジェット流と一緒に水平方向に押しやられ、その結果
シートの厚み方向にパルプ繊維が存在しない領域が生じ
る。
らなる複合シートを製造する方法としては、公知の方法
が使用できる。例えば、“Research Disclosure,17060,
June1978”、特開平5ー253160号公報、特開平5
ー277053号公報、特開平5ー285083号公報
等に開示されている、合成繊維からなる不織布とパルプ
繊維からなる紙シートを水ジェット流で交絡、一体化さ
せる方法で得られる複合シートは、風合い、加工性の面
で優れている。この場合の合成繊維不織布としては水ジ
ェット流の圧力に耐える強度を有する必要がある。水ジ
ェット流による交絡により複合シートを得る場合、合成
繊維からなる不織布と紙シートの積層体を、紙シートが
上になるようにして編目を有する織物からなる多孔性支
持体上に載置し、紙シート側から不織布側に水ジェット
流を貫通するように噴射して通過させると、合成繊維と
パルプ繊維が交絡すると共に、多孔性支持体を構成する
穴の開いていない部分、例えば網の場合縦糸と横糸が交
差するナックル部において、垂直に噴出された水ジェッ
ト流が該ナックル部に衝突し、次いで水平方向に流され
るので、この部分に存在する合成繊維とパルプ繊維は、
水ジェット流と一緒に水平方向に押しやられ、その結果
シートの厚み方向にパルプ繊維が存在しない領域が生じ
る。
【0011】スパンボンド不織布のように連続合成長繊
維が熱融着されている場合は、水ジェット流により水平
方向に繊維が押しやられても、水ジェット流の噴出をや
めると合成繊維は元の位置に戻ろうとする力が作用する
ので合成繊維が存在しない領域は生じ難いが、合成繊維
が固定されていない不織布の場合は、セルロース繊維と
合成繊維が存在しない領域、つまりシートに穴が開いた
状態となる。本発明では合成繊維からなる短繊維とパル
プ繊維を予め混合し、乾式又は湿式でウェブを形成する
ことからなる複合シートを用いることもできる。又、複
合シートの湿潤引張強度を維持するために、合成繊維を
相互に部分的に接着すべく、接着剤を散布した後、加熱
して接着する方法、熱融着繊維を混合し、加熱によって
接着する方法、ニードルパンチによる方法、ステッチボ
ンドによる方法等が使用できる。
維が熱融着されている場合は、水ジェット流により水平
方向に繊維が押しやられても、水ジェット流の噴出をや
めると合成繊維は元の位置に戻ろうとする力が作用する
ので合成繊維が存在しない領域は生じ難いが、合成繊維
が固定されていない不織布の場合は、セルロース繊維と
合成繊維が存在しない領域、つまりシートに穴が開いた
状態となる。本発明では合成繊維からなる短繊維とパル
プ繊維を予め混合し、乾式又は湿式でウェブを形成する
ことからなる複合シートを用いることもできる。又、複
合シートの湿潤引張強度を維持するために、合成繊維を
相互に部分的に接着すべく、接着剤を散布した後、加熱
して接着する方法、熱融着繊維を混合し、加熱によって
接着する方法、ニードルパンチによる方法、ステッチボ
ンドによる方法等が使用できる。
【0012】複合シートの厚み方向にパルプ繊維が存在
しない領域を設ける方法としては、前記水ジェット流に
よる方法の他に特に制限はなく、複合シートを作製した
後に、機械的な力を作用させて複合シートに穴を開けて
パルプ繊維が存在しない領域を設けてもよい。機械的な
力を利用する場合、例えば、一対の針ロールと受けロー
ルに複合シートを通すことによりパルプ繊維が存在しな
い部分を複合シート上に設ける。この場合、シートの厚
み方向にパルプ繊維が存在しない領域の面積と数は、例
えば針ロールのピンピッチ3〜7.7mm及びピン径
0.25〜2.76mmの組合せにより決められる。ピ
ンピッチが7.7mmを超えると、ピン径が前記範囲内
でもパルプ繊維が存在しない領域の総面積がシート総面
積の10面積%未満となり、吸収性シートを用いた多層
構造の吸収体に液体が接触した時に優れた吸収速度が得
られなくなるので適さない。しかしながら、水ジェット
交絡法流を用いて合成繊維からなる不織布とパルプ繊維
からなる紙シートを積層、交絡、一体化させて得られる
複合シートは、片面がパルプ繊維層で、その反対面が合
成繊維層という構成とすることができ、柔軟性、風合
い、加工性等の面で優れており、本発明にとりわけ好適
に用いられる。
しない領域を設ける方法としては、前記水ジェット流に
よる方法の他に特に制限はなく、複合シートを作製した
後に、機械的な力を作用させて複合シートに穴を開けて
パルプ繊維が存在しない領域を設けてもよい。機械的な
力を利用する場合、例えば、一対の針ロールと受けロー
ルに複合シートを通すことによりパルプ繊維が存在しな
い部分を複合シート上に設ける。この場合、シートの厚
み方向にパルプ繊維が存在しない領域の面積と数は、例
えば針ロールのピンピッチ3〜7.7mm及びピン径
0.25〜2.76mmの組合せにより決められる。ピ
ンピッチが7.7mmを超えると、ピン径が前記範囲内
でもパルプ繊維が存在しない領域の総面積がシート総面
積の10面積%未満となり、吸収性シートを用いた多層
構造の吸収体に液体が接触した時に優れた吸収速度が得
られなくなるので適さない。しかしながら、水ジェット
交絡法流を用いて合成繊維からなる不織布とパルプ繊維
からなる紙シートを積層、交絡、一体化させて得られる
複合シートは、片面がパルプ繊維層で、その反対面が合
成繊維層という構成とすることができ、柔軟性、風合
い、加工性等の面で優れており、本発明にとりわけ好適
に用いられる。
【0013】水ジェット流によりパルプ繊維が存在しな
い領域を複合シート上に設ける方法は、ステンレス製、
プラスチック製等の細いフィラメントを使用して、フィ
ラメント密度8〜30メッシュで、平織、朱子織、綾織
等の織組織で製織された織物からなる多孔性支持体上に
前記スパンボンド不織布と紙シートを積層して、紙シー
トが上になるように載置し、次いで孔径が0.01〜
0.3mmのノズル孔を通して20〜150kg/cm
2の圧力で水を噴出させ、その水ジェット流を紙シート
表面から不織布を貫通するように噴霧し、通過させてな
る。このようにしてシートにおけるパルプ繊維が存在し
ない領域の面積と数は、水ジェット流による場合、用い
た多孔性支持体のメッシュ、ノズル孔、水圧、不織布と
紙シートの坪量等によって決められ、また、ピンロール
を用いる場合には、ピン径とそのピンピッチにより決め
られる。本発明では、シートの厚み方向にパルプ繊維が
存在しない領域の総面積がシートの総面積に対して占め
る割合は、使用する用途によって適宜選択されるが、そ
の領域1個当り0.05〜6mm2の範囲、また、その
ような領域の総面積は、シートの総面積の10〜50面
積%の範囲に調整されたものがシートの吸水量と柔軟性
を損なうことなく、しかもそのようなシートを複数枚用
いた多層構造の吸収体とした時、液体の吸収速度が極め
て優れることが見出されたのである。
い領域を複合シート上に設ける方法は、ステンレス製、
プラスチック製等の細いフィラメントを使用して、フィ
ラメント密度8〜30メッシュで、平織、朱子織、綾織
等の織組織で製織された織物からなる多孔性支持体上に
前記スパンボンド不織布と紙シートを積層して、紙シー
トが上になるように載置し、次いで孔径が0.01〜
0.3mmのノズル孔を通して20〜150kg/cm
2の圧力で水を噴出させ、その水ジェット流を紙シート
表面から不織布を貫通するように噴霧し、通過させてな
る。このようにしてシートにおけるパルプ繊維が存在し
ない領域の面積と数は、水ジェット流による場合、用い
た多孔性支持体のメッシュ、ノズル孔、水圧、不織布と
紙シートの坪量等によって決められ、また、ピンロール
を用いる場合には、ピン径とそのピンピッチにより決め
られる。本発明では、シートの厚み方向にパルプ繊維が
存在しない領域の総面積がシートの総面積に対して占め
る割合は、使用する用途によって適宜選択されるが、そ
の領域1個当り0.05〜6mm2の範囲、また、その
ような領域の総面積は、シートの総面積の10〜50面
積%の範囲に調整されたものがシートの吸水量と柔軟性
を損なうことなく、しかもそのようなシートを複数枚用
いた多層構造の吸収体とした時、液体の吸収速度が極め
て優れることが見出されたのである。
【0014】パルプ繊維が存在しない領域1個当りの面
積が0.05mm2未満の場合には、吸水性シートを多
層構造吸収体とした場合に液体の通過性が極めて悪くな
り、逆にその領域が6mm2を越えて大きくなると、液
体の通過性は著しく改善されるがシート1枚当りの吸水
量が減少するので、それだけ吸水性シートの使用量が多
くなり経済性が不利となる。同様に、パルプ繊維の存在
しない領域の面積がシート総面積の10%未満の場合に
も、そのシートを用いた多層構造支持体における液体の
通過性が悪くなり、逆に、パルプ繊維の存在しない領域
の面積がシート面積の50%を越えて大きくなると、シ
ート1枚当りの吸水量が低下するので、それだけ吸水性
シートの必要量が多くなり、嵩高になって使用勝手が悪
くなる。本発明において、シートを構成する合成繊維と
パルプ繊維との配合割合は、合成繊維1に対してパルプ
繊維が1〜19となるようにするのが好ましい。合成繊
維に対するパルプ繊維の割合が1未満では、合成繊維に
対するパルプ繊維の量が相対的に少なくなり、得られる
シートの吸水量が少なくなる。逆にパルプ繊維の割合が
19を越えて多くなると、合成繊維とパルプ繊維との交
絡が起こり難くなり、吸水性を付与した後に得られたシ
ートを吸水させた場合、膨潤したパルプ繊維が脱落し易
くなり、更に湿潤引張強度が低下してしまうので適さな
い。
積が0.05mm2未満の場合には、吸水性シートを多
層構造吸収体とした場合に液体の通過性が極めて悪くな
り、逆にその領域が6mm2を越えて大きくなると、液
体の通過性は著しく改善されるがシート1枚当りの吸水
量が減少するので、それだけ吸水性シートの使用量が多
くなり経済性が不利となる。同様に、パルプ繊維の存在
しない領域の面積がシート総面積の10%未満の場合に
も、そのシートを用いた多層構造支持体における液体の
通過性が悪くなり、逆に、パルプ繊維の存在しない領域
の面積がシート面積の50%を越えて大きくなると、シ
ート1枚当りの吸水量が低下するので、それだけ吸水性
シートの必要量が多くなり、嵩高になって使用勝手が悪
くなる。本発明において、シートを構成する合成繊維と
パルプ繊維との配合割合は、合成繊維1に対してパルプ
繊維が1〜19となるようにするのが好ましい。合成繊
維に対するパルプ繊維の割合が1未満では、合成繊維に
対するパルプ繊維の量が相対的に少なくなり、得られる
シートの吸水量が少なくなる。逆にパルプ繊維の割合が
19を越えて多くなると、合成繊維とパルプ繊維との交
絡が起こり難くなり、吸水性を付与した後に得られたシ
ートを吸水させた場合、膨潤したパルプ繊維が脱落し易
くなり、更に湿潤引張強度が低下してしまうので適さな
い。
【0015】本発明のパルプ繊維を含む複合シートを吸
水性材料にするためには、シートを構成するパルプ繊維
にカルボキシアルキル化剤、アルカリ金属水酸化物及び
架橋剤からなる水性反応液を含有させる必要がある。こ
の水性反応液に用いられるカルボキシアルキル化剤とし
てはハロカルボキシ酸のアルカリ金属塩を使用する。ハ
ロカルボキシ酸アルカリ金属塩としてはモノクロロ酢酸
アルカリ金属塩、モノブロモ酢酸アルカリ金属塩、α−
クロロプロピオン酸アルカリ金属塩、β−クロロプロピ
オン酸アルカリ金属塩、α−ブロモプロピオン酸アルカ
リ金属塩、β−ブロモプロピオン酸アルカリ金属塩など
の炭素数3以下のものが良く、これらは単独で又は適宜
選択して混合して使用される。コスト的にはモノクロロ
酢酸ナトリウムが安価なのでこれを使うのが良い。アル
カリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウムが最も好適
であるが、他のアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リ
チウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セ
シウム等も使用できる。
水性材料にするためには、シートを構成するパルプ繊維
にカルボキシアルキル化剤、アルカリ金属水酸化物及び
架橋剤からなる水性反応液を含有させる必要がある。こ
の水性反応液に用いられるカルボキシアルキル化剤とし
てはハロカルボキシ酸のアルカリ金属塩を使用する。ハ
ロカルボキシ酸アルカリ金属塩としてはモノクロロ酢酸
アルカリ金属塩、モノブロモ酢酸アルカリ金属塩、α−
クロロプロピオン酸アルカリ金属塩、β−クロロプロピ
オン酸アルカリ金属塩、α−ブロモプロピオン酸アルカ
リ金属塩、β−ブロモプロピオン酸アルカリ金属塩など
の炭素数3以下のものが良く、これらは単独で又は適宜
選択して混合して使用される。コスト的にはモノクロロ
酢酸ナトリウムが安価なのでこれを使うのが良い。アル
カリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウムが最も好適
であるが、他のアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リ
チウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セ
シウム等も使用できる。
【0016】架橋剤としてはアルカリ性の水性反応液中
でパルプ繊維中のセルロースと架橋結合する架橋剤であ
り、かつ沸点が出来る限り高く、不揮発性に近いものを
使用する。本発明では、パルプ繊維を含むシートの一部
に水性反応液を含有後、水分を蒸発させて除去する工程
を採用する方がカルボキシアルキル化剤の分解が少なく
経済的であり、従ってこの工程の間に揮発するような低
沸点の架橋剤は好ましくない。本発明に使用できる架橋
剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリ
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ジエポキシブタン等の多価エポキシ化合
物類、ジビニルスルホン、およびメチレンビスアクリル
アミド等のジビニル化合物類、ジクロロプロパノール、
ジブロモプロパノール、ジクロロ酢酸等の多価ハロゲン
化合物類並びに多価アジリジン化合物類等が適宜選択し
て用いられ少なくとも1種類が使用される。セルロース
誘導体の架橋のためにしばしば用いられ、優れた純水吸
水性能を付与し得るエピクロロヒドリンは、沸点が低い
ため本発明には不適である。
でパルプ繊維中のセルロースと架橋結合する架橋剤であ
り、かつ沸点が出来る限り高く、不揮発性に近いものを
使用する。本発明では、パルプ繊維を含むシートの一部
に水性反応液を含有後、水分を蒸発させて除去する工程
を採用する方がカルボキシアルキル化剤の分解が少なく
経済的であり、従ってこの工程の間に揮発するような低
沸点の架橋剤は好ましくない。本発明に使用できる架橋
剤としては、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリ
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ジエポキシブタン等の多価エポキシ化合
物類、ジビニルスルホン、およびメチレンビスアクリル
アミド等のジビニル化合物類、ジクロロプロパノール、
ジブロモプロパノール、ジクロロ酢酸等の多価ハロゲン
化合物類並びに多価アジリジン化合物類等が適宜選択し
て用いられ少なくとも1種類が使用される。セルロース
誘導体の架橋のためにしばしば用いられ、優れた純水吸
水性能を付与し得るエピクロロヒドリンは、沸点が低い
ため本発明には不適である。
【0017】前記のカルボキシアルキル化剤、アルカリ
金属水酸化物及び架橋剤を水に溶解して水性反応液とす
る。この水性反応液中の全重量当りの水の割合は、用い
るカルボキシアルキル化剤又はアルカリ金属水酸化物の
種類によって溶解度が異なるため、一義的に規定できな
いが、溶解度の範囲内で水の割合は少ない方が、カルボ
キシアルキル化剤の水による分解が少なく、又、水性反
応液を含有させた後に続いて行う水の蒸発においてエネ
ルギーコストが少なくて済むので有利である。但し、あ
まり濃度が高いと水性反応液が不安定になり、取り扱い
が難しくなるので本発明では水性反応液の全重量当たり
の水の割合は、水酸化ナトリウムを用いる場合、60〜
90重量%になるようにカルボキシアルキル化剤、アル
カリ金属水酸化物、および架橋剤を水に溶解する。この
水の割合は、用いるカルボキシアルキル化剤、アルカリ
金属水酸化物、および架橋剤の種類によって溶解度が異
なるので下限の値は若干変動する。カルボキシアルキル
化剤と、アルカリ金属水酸化物の混合モル比は、アルカ
リ金属水酸化物/カルボキシアルキル化剤が0.8〜
1.2に調整する。この範囲を外れるほど、どちらか一
方の薬品が未反応のまま残存することになり、不経済で
ある。架橋剤の混合量は、架橋剤の種類或いは反応条件
によって異なるが、セルロース重量当り0.1〜30重
量%である。
金属水酸化物及び架橋剤を水に溶解して水性反応液とす
る。この水性反応液中の全重量当りの水の割合は、用い
るカルボキシアルキル化剤又はアルカリ金属水酸化物の
種類によって溶解度が異なるため、一義的に規定できな
いが、溶解度の範囲内で水の割合は少ない方が、カルボ
キシアルキル化剤の水による分解が少なく、又、水性反
応液を含有させた後に続いて行う水の蒸発においてエネ
ルギーコストが少なくて済むので有利である。但し、あ
まり濃度が高いと水性反応液が不安定になり、取り扱い
が難しくなるので本発明では水性反応液の全重量当たり
の水の割合は、水酸化ナトリウムを用いる場合、60〜
90重量%になるようにカルボキシアルキル化剤、アル
カリ金属水酸化物、および架橋剤を水に溶解する。この
水の割合は、用いるカルボキシアルキル化剤、アルカリ
金属水酸化物、および架橋剤の種類によって溶解度が異
なるので下限の値は若干変動する。カルボキシアルキル
化剤と、アルカリ金属水酸化物の混合モル比は、アルカ
リ金属水酸化物/カルボキシアルキル化剤が0.8〜
1.2に調整する。この範囲を外れるほど、どちらか一
方の薬品が未反応のまま残存することになり、不経済で
ある。架橋剤の混合量は、架橋剤の種類或いは反応条件
によって異なるが、セルロース重量当り0.1〜30重
量%である。
【0018】次に前記のようにして調整された水性反応
液に前記のようにして予め準備された複合シートを含浸
することによって、パルプ繊維にカルボキシアルキル化
と架橋反応を行い高吸水性を付与するのである。反応液
の含浸量はシートに含有されるパルプ繊維のグルコース
残基に対するカルボキシアルキル化剤のモル比がカルボ
キシアルキル化剤/グルコース残基(モル/モル比)で
0.7〜2.0が適当である。モル比が0.7未満では
0.35より高い置換度を得ることができなくなり、吸
水量の高い材料が得られない。又、逆にモル比を2.0
より多く添加しても置換度はほとんど増加しないので経
済的に不利になる。又、少なくとも2回反応を繰り返し
て行う方が置換度を高くする点では有利であるが、コス
トの面で不利となる。水性反応液を、パルプ繊維を含む
シートに含有させる方法には格別の制限はないが、過剰
量の反応液中にシートを浸漬後、ロールによって絞って
過剰の反応液を除去してもよいし、予め計算された量の
反応液をコーターによって塗工してもよい。
液に前記のようにして予め準備された複合シートを含浸
することによって、パルプ繊維にカルボキシアルキル化
と架橋反応を行い高吸水性を付与するのである。反応液
の含浸量はシートに含有されるパルプ繊維のグルコース
残基に対するカルボキシアルキル化剤のモル比がカルボ
キシアルキル化剤/グルコース残基(モル/モル比)で
0.7〜2.0が適当である。モル比が0.7未満では
0.35より高い置換度を得ることができなくなり、吸
水量の高い材料が得られない。又、逆にモル比を2.0
より多く添加しても置換度はほとんど増加しないので経
済的に不利になる。又、少なくとも2回反応を繰り返し
て行う方が置換度を高くする点では有利であるが、コス
トの面で不利となる。水性反応液を、パルプ繊維を含む
シートに含有させる方法には格別の制限はないが、過剰
量の反応液中にシートを浸漬後、ロールによって絞って
過剰の反応液を除去してもよいし、予め計算された量の
反応液をコーターによって塗工してもよい。
【0019】水性反応液を含有させられたシートは、5
0〜150℃の温度条件で送風を伴った加熱により、シ
ート中に含有されている水性反応液の水の一部分を蒸発
させて除去し、水性反応液の含有量当りの水の割合が2
0〜60重量%になるように調節される。蒸発させる方
法には特に制限はないが、出来る限り短時間で水分を蒸
発させる方法が望ましい。カルボキシアルキル化の反応
速度はかなり速いので、蒸発に際し上記温度範囲でもあ
まり長時間、例えば30分以上経過させると、蒸発中に
カルボキシアルキル化が進み、或いは終了してしまい、
本発明の効果が得られない。前記の蒸発条件下ではカル
ボキシアルキル化はほとんど進行せず(置換度は0.1
以下)、このような蒸発は、乾燥機中で、或いは反応容
器中で前記の温度範囲の熱風を当てながら水を蒸発させ
る方法が簡便である。その場合、水を蒸発させた後の前
記シート中に含有される水性反応液中の水の割合が20
重量%未満であると、置換度は急激に小さくなるし、得
られる吸水性シートが著しく黄変するので避ける必要が
ある。又、前記水の割合が60重量%を越えて高い場合
には、吸水性を付与する効果が小さくなることがある。
0〜150℃の温度条件で送風を伴った加熱により、シ
ート中に含有されている水性反応液の水の一部分を蒸発
させて除去し、水性反応液の含有量当りの水の割合が2
0〜60重量%になるように調節される。蒸発させる方
法には特に制限はないが、出来る限り短時間で水分を蒸
発させる方法が望ましい。カルボキシアルキル化の反応
速度はかなり速いので、蒸発に際し上記温度範囲でもあ
まり長時間、例えば30分以上経過させると、蒸発中に
カルボキシアルキル化が進み、或いは終了してしまい、
本発明の効果が得られない。前記の蒸発条件下ではカル
ボキシアルキル化はほとんど進行せず(置換度は0.1
以下)、このような蒸発は、乾燥機中で、或いは反応容
器中で前記の温度範囲の熱風を当てながら水を蒸発させ
る方法が簡便である。その場合、水を蒸発させた後の前
記シート中に含有される水性反応液中の水の割合が20
重量%未満であると、置換度は急激に小さくなるし、得
られる吸水性シートが著しく黄変するので避ける必要が
ある。又、前記水の割合が60重量%を越えて高い場合
には、吸水性を付与する効果が小さくなることがある。
【0020】このようにして水性反応液中の水の割合を
調節した直後では、前記したように、まだカルボキシア
ルキル化がほとんど起こっていないので、その後シート
を加熱することによりカルボキシアルキル化と架橋の反
応を行わせる。この場合、加熱の間に水が蒸発して系外
に逃げても、水性反応液中の水の割合が前記した範囲内
に維持される必要がある。この操作は、水の割合が調整
された水性反応液を含有する前記シートを連続して加熱
装置内を通過させたり、液不透過性のシートで覆って、
密閉状態にしてからバッチ式で反応温度50〜110℃
の範囲に加熱することで容易に行うことができる。反応
温度が50℃未満では反応が完了するのに長時間が必要
になり、逆に反応温度が110℃を越えて高くなると、
得られる吸水性シートの置換度と吸水量が低めになる傾
向があり、しかも、吸水性シートが著しく黄変する場合
が多くなるので適さない。
調節した直後では、前記したように、まだカルボキシア
ルキル化がほとんど起こっていないので、その後シート
を加熱することによりカルボキシアルキル化と架橋の反
応を行わせる。この場合、加熱の間に水が蒸発して系外
に逃げても、水性反応液中の水の割合が前記した範囲内
に維持される必要がある。この操作は、水の割合が調整
された水性反応液を含有する前記シートを連続して加熱
装置内を通過させたり、液不透過性のシートで覆って、
密閉状態にしてからバッチ式で反応温度50〜110℃
の範囲に加熱することで容易に行うことができる。反応
温度が50℃未満では反応が完了するのに長時間が必要
になり、逆に反応温度が110℃を越えて高くなると、
得られる吸水性シートの置換度と吸水量が低めになる傾
向があり、しかも、吸水性シートが著しく黄変する場合
が多くなるので適さない。
【0021】加熱は水性反応液を含有するシートの外部
から行っても良いが、シートの量が多い場合には、カル
ボキシアルキル化の反応熱によって自然に前記温度範囲
に到達することがあり、このような場合には密閉条件
下、或いは開放下で放置するのみで目的を達成しても良
い。反応時間は、反応温度と無関係には決定できない
が、10分〜4時間の範囲である。反応時間が10分未
満では温度を高くしても反応が十分に完結しないし、4
時間を越えて長くしても反応は終了しているので、それ
以上反応時間をかけても無意味である。以上のごとくし
て架橋結合とカルボキシアルキル基を有するパルプ繊維
の純水吸水量は、主にカルボキシアルキル基の置換度と
架橋密度によって決定される。純水吸水量はカルボキシ
アルキル基の置換度が高いほど理論的には高くなるが、
実用的には置換度が0.35〜0.8が適当である。置
換度の上限は約1.2にあり、この1.2を越えて高く
しても、吸水量はほぼ飽和してしまい、それ以上は経済
的に無駄である。また、0.8を越えるような高い置換
度は、反応を少なくとも2回繰り返さないと達成できな
いものであり、そうすると工程が複雑になって得られる
吸水性シートの製造コストが高くなるため不利である。
から行っても良いが、シートの量が多い場合には、カル
ボキシアルキル化の反応熱によって自然に前記温度範囲
に到達することがあり、このような場合には密閉条件
下、或いは開放下で放置するのみで目的を達成しても良
い。反応時間は、反応温度と無関係には決定できない
が、10分〜4時間の範囲である。反応時間が10分未
満では温度を高くしても反応が十分に完結しないし、4
時間を越えて長くしても反応は終了しているので、それ
以上反応時間をかけても無意味である。以上のごとくし
て架橋結合とカルボキシアルキル基を有するパルプ繊維
の純水吸水量は、主にカルボキシアルキル基の置換度と
架橋密度によって決定される。純水吸水量はカルボキシ
アルキル基の置換度が高いほど理論的には高くなるが、
実用的には置換度が0.35〜0.8が適当である。置
換度の上限は約1.2にあり、この1.2を越えて高く
しても、吸水量はほぼ飽和してしまい、それ以上は経済
的に無駄である。また、0.8を越えるような高い置換
度は、反応を少なくとも2回繰り返さないと達成できな
いものであり、そうすると工程が複雑になって得られる
吸水性シートの製造コストが高くなるため不利である。
【0022】一方、置換度が0.35未満では十分な純
水吸水量が得られない。前記した本発明の範囲の置換度
は、パルプ繊維中のセルロースに対するカルボキシアル
キル化剤とアルカリ金属水酸化物の添加量、水を蒸発さ
せた後の水性反応液の水の割合、反応温度、反応時間等
の総合効果によって決定されるものであり、必要に応じ
てこれらの要因を適宜選択して組み合わせて調節し、好
適な置換度が求められる。純水吸水量は、架橋密度が小
さいほど高くなるが、あまり小さいと、吸水した時のゲ
ルの強度が弱く、又水溶性のカルボキシアルキルセルロ
ース塩が残るのでべたついた感じとなり好ましくない。
逆に架橋密度があまり高いと吸水量が低下するので、用
途により最適の架橋密度を設定する必要がある。本発明
では架橋剤の添加率を調整することで、架橋密度を調節
する。
水吸水量が得られない。前記した本発明の範囲の置換度
は、パルプ繊維中のセルロースに対するカルボキシアル
キル化剤とアルカリ金属水酸化物の添加量、水を蒸発さ
せた後の水性反応液の水の割合、反応温度、反応時間等
の総合効果によって決定されるものであり、必要に応じ
てこれらの要因を適宜選択して組み合わせて調節し、好
適な置換度が求められる。純水吸水量は、架橋密度が小
さいほど高くなるが、あまり小さいと、吸水した時のゲ
ルの強度が弱く、又水溶性のカルボキシアルキルセルロ
ース塩が残るのでべたついた感じとなり好ましくない。
逆に架橋密度があまり高いと吸水量が低下するので、用
途により最適の架橋密度を設定する必要がある。本発明
では架橋剤の添加率を調整することで、架橋密度を調節
する。
【0023】カルボキシアルキル化と架橋反応を終了し
たシートは、多量の無機塩やカルボキシアルキル化剤の
分解物を含んでいるので、これらを取り除いて精製する
必要があるが、それには公知のいかなる方法を用いても
良い。例えば、一例を挙げれば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等の低級脂肪族アルコール
のように水と相溶性のある有機溶媒と水の混合物で洗浄
することにより不純物を取り除く方法が好適に使用でき
る。本発明は、以上詳細に説明したごとく、合成繊維と
パルプ繊維とを含むシートにシートの厚み方向にパルプ
繊維が存在しない領域を設けておく一方、パルプ繊維が
存在する領域にカルボキシアルキル化剤、アルカリ金属
水酸化物及び架橋剤を水に溶解して調整した水性反応液
を含浸させた後、加熱してカルボキシアルキル化と架橋
処理を行うことにより、吸水性の付与されたパルプ繊維
が存在する領域と、パルプ繊維が存在せず、従って吸水
性が全くない領域が任意に混在する吸水性シートであ
る。
たシートは、多量の無機塩やカルボキシアルキル化剤の
分解物を含んでいるので、これらを取り除いて精製する
必要があるが、それには公知のいかなる方法を用いても
良い。例えば、一例を挙げれば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等の低級脂肪族アルコール
のように水と相溶性のある有機溶媒と水の混合物で洗浄
することにより不純物を取り除く方法が好適に使用でき
る。本発明は、以上詳細に説明したごとく、合成繊維と
パルプ繊維とを含むシートにシートの厚み方向にパルプ
繊維が存在しない領域を設けておく一方、パルプ繊維が
存在する領域にカルボキシアルキル化剤、アルカリ金属
水酸化物及び架橋剤を水に溶解して調整した水性反応液
を含浸させた後、加熱してカルボキシアルキル化と架橋
処理を行うことにより、吸水性の付与されたパルプ繊維
が存在する領域と、パルプ繊維が存在せず、従って吸水
性が全くない領域が任意に混在する吸水性シートであ
る。
【0024】以上のようにして得られる吸水性シート
は、複数枚用いられて多構成の吸収体として水と接触し
た時に、シート自身の吸水性能により素早く水を吸収す
ると同時に、吸収できない水は、シートの厚み方向に存
在する多数のパルプ繊維の存在しない領域部分から通過
して次々と隣接する2枚目以降の吸水性シートへ移行す
るので、吸水性シート表面の膨潤による妨害が生じ、そ
こに水が溜って、移行しないというゲルブロッキングは
全く起こらず、従って液体の吸収効率が極めて高く、し
かも液体の吸収後にも優れた形態安定性を保持すること
ができる。そのため、使い捨て紙おむつ、生理用品等の
衛生材料分野、土壌保水材、育苗用シート等の農業資材
分野、食品鮮度保持材、脱水材等の食品分野、建物の結
露防止シートのような建築材料分野等において広範囲に
好適に用いられる。
は、複数枚用いられて多構成の吸収体として水と接触し
た時に、シート自身の吸水性能により素早く水を吸収す
ると同時に、吸収できない水は、シートの厚み方向に存
在する多数のパルプ繊維の存在しない領域部分から通過
して次々と隣接する2枚目以降の吸水性シートへ移行す
るので、吸水性シート表面の膨潤による妨害が生じ、そ
こに水が溜って、移行しないというゲルブロッキングは
全く起こらず、従って液体の吸収効率が極めて高く、し
かも液体の吸収後にも優れた形態安定性を保持すること
ができる。そのため、使い捨て紙おむつ、生理用品等の
衛生材料分野、土壌保水材、育苗用シート等の農業資材
分野、食品鮮度保持材、脱水材等の食品分野、建物の結
露防止シートのような建築材料分野等において広範囲に
好適に用いられる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるも
のではない。尚、実施例および比較例において%とある
のは、特に断わらない限りて重量%を示す。
説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるも
のではない。尚、実施例および比較例において%とある
のは、特に断わらない限りて重量%を示す。
【0026】実施例1 ポリプロピレン長繊維が集積されてなり、且つこのポリ
プロピレン長繊維相互間が自己融着された点融着区域を
多数持つ長繊維スパンボンド不織布を準備した。この不
織布を構成する長繊維の繊度は、2.5デニールであ
り、長繊維不織布の坪量は15g/m2であった。この
不織布の表面に、針葉樹晒クラフトパルプ繊維(NBK
P)を用いて湿式抄紙して得られた紙シートを積層し
た。この紙シートは、JIS P 8124による坪量
が80g/m2で、JIS P 8118による密度が
0.50g/cm3であった。次いで、紙シートが上に
位置し、長繊維不織布が下に位置するようにして、ステ
ンレス製フィラメントが平織組織で製織され、10メッ
シュからなる金網で形成された移送コンベア上に載置し
た。この積層物を25m/分の速度で移送させながら、
孔径0.1mmのノズル孔が0.6mmの間隔で並んで
いる水ジェット流噴出装置を用いて、50kg/cm2
の水圧で水ジェット流を噴出させ、紙シートの表面から
不織布側に向かって貫通させた後、脱水して120℃の
ドライヤーにて乾燥させた。
プロピレン長繊維相互間が自己融着された点融着区域を
多数持つ長繊維スパンボンド不織布を準備した。この不
織布を構成する長繊維の繊度は、2.5デニールであ
り、長繊維不織布の坪量は15g/m2であった。この
不織布の表面に、針葉樹晒クラフトパルプ繊維(NBK
P)を用いて湿式抄紙して得られた紙シートを積層し
た。この紙シートは、JIS P 8124による坪量
が80g/m2で、JIS P 8118による密度が
0.50g/cm3であった。次いで、紙シートが上に
位置し、長繊維不織布が下に位置するようにして、ステ
ンレス製フィラメントが平織組織で製織され、10メッ
シュからなる金網で形成された移送コンベア上に載置し
た。この積層物を25m/分の速度で移送させながら、
孔径0.1mmのノズル孔が0.6mmの間隔で並んで
いる水ジェット流噴出装置を用いて、50kg/cm2
の水圧で水ジェット流を噴出させ、紙シートの表面から
不織布側に向かって貫通させた後、脱水して120℃の
ドライヤーにて乾燥させた。
【0027】以上のようにして、紙シートを構成してい
るパルプ繊維と、不織布を構成している長繊維とが交
絡、一体化された複合シートを得た。次に、この複合シ
ートを20cm×30cmの寸法に断裁したものを準備
した。次いで、水酸化ナトリウム8.38%、モノクロ
ロ酢酸ナトリウム24.40%、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル0.68%及び水66.54%から
なる水性反応液に、前記シートを1分間浸漬した後、取
り出し、濾紙の間に挟んでプレスし、絶乾シート1g当
り3.0gの反応液(カルボキシアルキル/グルコース
残基(モル/モル)=1.3)が含有されるように調整
した。
るパルプ繊維と、不織布を構成している長繊維とが交
絡、一体化された複合シートを得た。次に、この複合シ
ートを20cm×30cmの寸法に断裁したものを準備
した。次いで、水酸化ナトリウム8.38%、モノクロ
ロ酢酸ナトリウム24.40%、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル0.68%及び水66.54%から
なる水性反応液に、前記シートを1分間浸漬した後、取
り出し、濾紙の間に挟んでプレスし、絶乾シート1g当
り3.0gの反応液(カルボキシアルキル/グルコース
残基(モル/モル)=1.3)が含有されるように調整
した。
【0028】更に、排気設備を備えた熱電式熱風乾燥機
を50℃に保ち、排気を行いながら含浸液を含有するシ
ートをこの乾燥機に5分間入れて水を蒸発させ、シート
に含有される水性反応液中の水の割合を35%にした。
このシートをポリエチレン製の袋に入れ、50℃に保っ
た乾燥機中に3時間入れて、パルプ繊維のカルボキシメ
チル化と架橋反応を行った。その後、このシートを70
%メタノール水溶液に浸漬して、取り出し、濾紙の間に
挟んでプレスし、この操作を4回繰り返し、複合シート
を十分洗浄した。最後に、複合シートを100%メタノ
ール溶液に浸漬した後取り出し、濾紙の間に挟んでプレ
スした後、風乾して吸水性シートを得た。得られたシー
トには、3〜4mm2/1個の長円状のシートの厚み方
向にパルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向きに交
互に並んでいた。又、このシートの総面積に対する前記
パルプ繊維が存在しない領域の占める割合は35面積%
であった。パルプ繊維が存在しない領域は、シート表面
を拡大顕微鏡で写真撮影した後計測した。
を50℃に保ち、排気を行いながら含浸液を含有するシ
ートをこの乾燥機に5分間入れて水を蒸発させ、シート
に含有される水性反応液中の水の割合を35%にした。
このシートをポリエチレン製の袋に入れ、50℃に保っ
た乾燥機中に3時間入れて、パルプ繊維のカルボキシメ
チル化と架橋反応を行った。その後、このシートを70
%メタノール水溶液に浸漬して、取り出し、濾紙の間に
挟んでプレスし、この操作を4回繰り返し、複合シート
を十分洗浄した。最後に、複合シートを100%メタノ
ール溶液に浸漬した後取り出し、濾紙の間に挟んでプレ
スした後、風乾して吸水性シートを得た。得られたシー
トには、3〜4mm2/1個の長円状のシートの厚み方
向にパルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向きに交
互に並んでいた。又、このシートの総面積に対する前記
パルプ繊維が存在しない領域の占める割合は35面積%
であった。パルプ繊維が存在しない領域は、シート表面
を拡大顕微鏡で写真撮影した後計測した。
【0029】得られた吸水性シートの置換度、純水吸収
量、人工尿の吸収速度及びこわさを以下に示す方法で試
験した。試験法 (1)置換度 1gの供試試料をフラスコに入れ、メタノール−塩酸溶
液(70%メタノール水溶液に塩化水素を1モル/リッ
トルの濃度になるように溶解した混合水溶液)50ml
を添加し、1時間放置した後、メタノールで十分洗浄し
て塩酸を完全に除去し、風乾した。次いで、風乾した試
料を300ml容の三角フラスコに入れ、0.1規定の
水酸化ナトリウム溶液約30mlと純水100mlを添
加して1時間ゆっくり攪拌した後、0.1規定塩酸溶液
でフェノールフタレインを指示薬として滴定し、式
(1)及び(2)により置換度を計算で求めた。 Y=0.1A−0.1B (1) 置換度=162Y/(1000W−80Y) (2) ただし、 A:0.1規定水酸化ナトリウム溶液の量
(ml) B:0.1規定塩酸の量(ml) Y:カルボキシメチル基量(ミリ当量) W:カルボキシメチルセルロース重量(g)
量、人工尿の吸収速度及びこわさを以下に示す方法で試
験した。試験法 (1)置換度 1gの供試試料をフラスコに入れ、メタノール−塩酸溶
液(70%メタノール水溶液に塩化水素を1モル/リッ
トルの濃度になるように溶解した混合水溶液)50ml
を添加し、1時間放置した後、メタノールで十分洗浄し
て塩酸を完全に除去し、風乾した。次いで、風乾した試
料を300ml容の三角フラスコに入れ、0.1規定の
水酸化ナトリウム溶液約30mlと純水100mlを添
加して1時間ゆっくり攪拌した後、0.1規定塩酸溶液
でフェノールフタレインを指示薬として滴定し、式
(1)及び(2)により置換度を計算で求めた。 Y=0.1A−0.1B (1) 置換度=162Y/(1000W−80Y) (2) ただし、 A:0.1規定水酸化ナトリウム溶液の量
(ml) B:0.1規定塩酸の量(ml) Y:カルボキシメチル基量(ミリ当量) W:カルボキシメチルセルロース重量(g)
【0030】(2)純水吸水量 供試試料を10cm×10cm(0.01m2)の大き
さに断裁し、250メッシュナイロン製網袋に封入し、
これをイオン交換樹脂を通して脱イオンした水を蒸留し
て得た純水中に10分間浸漬して吸水させ、次いで、こ
れを引き上げて吊り下げ、10分間水切りを行った後、
供試試料の重量を測定し、絶乾供試試料1枚(0.01
m2)当りに吸収された純水の重量(g)をもって吸水
量を表示した。(3)吸収速度 中央部に直径2.5cmの円形の孔を有する10cm×
10cmの大きさの板を、2枚重ねた供試試料の上に載
せた後、前記中央部の孔を通して人工尿20mlを注入
し、供試試料中に吸収されるまでの時間を測定する。用
いた人工尿の組成は以下の通り。人工尿の組成 尿素 1.9% NaCl 0.8% CaCl2 0.1% MgSo4 0.1% 蒸留水 97.1%(4)シートのこわさ 供試試料のこわさをTAPPI 543 pm−84に
示された方法で測定した。
さに断裁し、250メッシュナイロン製網袋に封入し、
これをイオン交換樹脂を通して脱イオンした水を蒸留し
て得た純水中に10分間浸漬して吸水させ、次いで、こ
れを引き上げて吊り下げ、10分間水切りを行った後、
供試試料の重量を測定し、絶乾供試試料1枚(0.01
m2)当りに吸収された純水の重量(g)をもって吸水
量を表示した。(3)吸収速度 中央部に直径2.5cmの円形の孔を有する10cm×
10cmの大きさの板を、2枚重ねた供試試料の上に載
せた後、前記中央部の孔を通して人工尿20mlを注入
し、供試試料中に吸収されるまでの時間を測定する。用
いた人工尿の組成は以下の通り。人工尿の組成 尿素 1.9% NaCl 0.8% CaCl2 0.1% MgSo4 0.1% 蒸留水 97.1%(4)シートのこわさ 供試試料のこわさをTAPPI 543 pm−84に
示された方法で測定した。
【0031】実施例2 長繊維と紙シートを一体化して複合シートを得る方法に
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した14メッシュの多孔性支持体を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを
製造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行い
パルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。
得られたシートには、2〜3mm2/1個の長円状のパ
ルプ繊維が存在しない領域が縦向き及び横向きに交互に
並んでいた。また、このシートの総面積に対するパルプ
繊維の存在しない領域の占める割合は25面積%であっ
た。吸水性シートを実施例1と同様にして試験した。
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した14メッシュの多孔性支持体を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを
製造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行い
パルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。
得られたシートには、2〜3mm2/1個の長円状のパ
ルプ繊維が存在しない領域が縦向き及び横向きに交互に
並んでいた。また、このシートの総面積に対するパルプ
繊維の存在しない領域の占める割合は25面積%であっ
た。吸水性シートを実施例1と同様にして試験した。
【0032】比較例1 長繊維と紙シートを一体化して複合シートを得る方法に
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した50メッシュの多孔性支持体を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを
製造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行い
パルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。
得られたシートには、0.01〜0.03mm2/1個
の長円状のパルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向
きに交互に並んでいた。また、このシートの総面積に対
するパルプ繊維の存在しない領域の占める割合は9面積
%であった。吸水性シートを実施例1と同様にして試験
した。
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した50メッシュの多孔性支持体を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを
製造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行い
パルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。
得られたシートには、0.01〜0.03mm2/1個
の長円状のパルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向
きに交互に並んでいた。また、このシートの総面積に対
するパルプ繊維の存在しない領域の占める割合は9面積
%であった。吸水性シートを実施例1と同様にして試験
した。
【0033】比較例2 長繊維と紙シートを一体化して複合シートを得る方法に
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した6メッシュの多孔性支持体を使用
したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを製
造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行いパ
ルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。得
られたシートには、9〜10mm2/1個の長円状のパ
ルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向きに交互に並
んでいた。また、このシートの総面積に対するパルプ繊
維が存在しない領域の占める割合は52面積%であっ
た。吸収性シートを実施例1と同様にして試験した。
おいて、移送コンベアとしてステンレス製フィラメント
を平織組織で製織した6メッシュの多孔性支持体を使用
したこと以外は、実施例1と同様にして複合シートを製
造し、更に架橋とカルボキシアルキル化の反応を行いパ
ルプ繊維に吸水性能を付与して吸水性シートを得た。得
られたシートには、9〜10mm2/1個の長円状のパ
ルプ繊維が存在しない領域が縦向きと横向きに交互に並
んでいた。また、このシートの総面積に対するパルプ繊
維が存在しない領域の占める割合は52面積%であっ
た。吸収性シートを実施例1と同様にして試験した。
【0034】実施例及び比較例で得られた結果を表1に
示した。
示した。
【0035】
【表1】
【0036】表1から分かるように、本発明の吸水性シ
ートは柔軟で、このシートからなる多層構造吸収体は純
水吸水量が多く、液体の吸水速度が極めて優れている
(実施例1〜2)。これに対して、パルプ繊維が存在し
ない領域及びその領域のシート全体に占める割合が小さ
いと柔軟性に劣り、このシートからなる多層構造吸収体
は、純水吸水量は多いが、第1層目の吸水性シートが吸
水後、ゲルブロッキングを生じてしまい第2層目の吸水
性シートにまで液体が拡散するのに著しく時間を要する
ので吸収体としては適さない(比較例1)。また、吸水
性シートのパルプ繊維が存在しない領域及びその領域の
面積のシート全体に占める割合が大きいと、そのシート
の柔軟性は優れ、多層構造吸収体とした時に吸水速度が
顕著に優れるが、単位面積当りの純水吸水量が低下する
ので、より多くの吸水性シートを使用しなければならず
不経済になる(比較例2)。
ートは柔軟で、このシートからなる多層構造吸収体は純
水吸水量が多く、液体の吸水速度が極めて優れている
(実施例1〜2)。これに対して、パルプ繊維が存在し
ない領域及びその領域のシート全体に占める割合が小さ
いと柔軟性に劣り、このシートからなる多層構造吸収体
は、純水吸水量は多いが、第1層目の吸水性シートが吸
水後、ゲルブロッキングを生じてしまい第2層目の吸水
性シートにまで液体が拡散するのに著しく時間を要する
ので吸収体としては適さない(比較例1)。また、吸水
性シートのパルプ繊維が存在しない領域及びその領域の
面積のシート全体に占める割合が大きいと、そのシート
の柔軟性は優れ、多層構造吸収体とした時に吸水速度が
顕著に優れるが、単位面積当りの純水吸水量が低下する
ので、より多くの吸水性シートを使用しなければならず
不経済になる(比較例2)。
【0037】
【発明の効果】本発明は、柔軟性があって、吸水量が優
れ、多層構造吸収体とした際に吸水速度が顕著に改善さ
れた吸水性シートを提供するという効果を奏する。
れ、多層構造吸収体とした際に吸水速度が顕著に改善さ
れた吸水性シートを提供するという効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成繊維と、置換度が0.35〜0.8
の架橋されたカルボキシアルキル基を有するパルプ繊維
を含む吸水性シートにおいて、該シートの厚み方向にパ
ルプ繊維の存在しない領域を有し、該領域の1個当りの
面積が0.05〜6mm2で、且つ総面積がシートの総
面積の10〜50面積%であることを特徴とする吸水性
シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7169880A JPH0921048A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 吸水性シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7169880A JPH0921048A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 吸水性シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0921048A true JPH0921048A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15894673
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7169880A Pending JPH0921048A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 吸水性シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0921048A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105803666A (zh) * | 2016-04-08 | 2016-07-27 | 苏州市鼎立包装有限公司 | 一种超吸水食品包装材料及其制备方法 |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP7169880A patent/JPH0921048A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105803666A (zh) * | 2016-04-08 | 2016-07-27 | 苏州市鼎立包装有限公司 | 一种超吸水食品包装材料及其制备方法 |
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