JPH09217228A - 吸湿性繊維およびその繊維構造物 - Google Patents

吸湿性繊維およびその繊維構造物

Info

Publication number
JPH09217228A
JPH09217228A JP8021484A JP2148496A JPH09217228A JP H09217228 A JPH09217228 A JP H09217228A JP 8021484 A JP8021484 A JP 8021484A JP 2148496 A JP2148496 A JP 2148496A JP H09217228 A JPH09217228 A JP H09217228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
hygroscopic
polyester
acid
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8021484A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Takahashi
利幸 高橋
Masaru Haruta
勝 春田
Koichi Saito
公一 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP8021484A priority Critical patent/JPH09217228A/ja
Publication of JPH09217228A publication Critical patent/JPH09217228A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性のある優れた吸放湿性を有し、しかも
柔軟な風合いを呈することができる吸湿性繊維および繊
維構造物を提供する。 【解決手段】 吸湿性を有するポリエステル系繊維に対
してビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン酸
を主体とするポリマーが1〜20%owf付与せしめら
れている吸湿性繊維および繊維構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性繊維および
繊維構造物に関し、さらに詳しくは、耐久性のある優れ
た吸放湿性を有し、しかも風合いの柔軟なインナーシャ
ツ等に好適に用いることのできる吸湿性繊維および繊維
構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルやナイロンなどの合成繊維
は、その優れた物理的および化学的特性を有しているた
め衣料用途や産業用途に広く利用されている。しかし、
その反面で、これら合成繊維は吸湿性が低いために着用
時に蒸れやすく、かつ帯電しやすいという欠点があっ
た。
【0003】このような欠点に対する対策として、従来
は、例えば特公昭60−34979号公報には、後加工
面から合成繊維にアクリル酸やメタクリル酸をグラフト
重合させる方法、特開平2−84565号公報、特開平
2−145872号公報などには、セルロース微粉末や
特定のポリアミノ酸系樹脂などの吸湿性物質を合成繊維
に付与させる方法などが提案されている。
【0004】また、特公昭53−46960号公報に
は、ポリアルキレングリコールセグメントを有する共重
合体を浸漬処理でポリエステル繊維に付着させる方法
や、特公昭58−46589号公報には、ラジカル重合
可能な親水性モノマーを付与した後、ポリエステル繊維
上で重合させる方法なども提案されている。また、特公
昭62−7285号公報には、原糸面からの改善方法と
して、紡糸前に特定のシュウ酸塩を配合し、紡糸後の工
程で一部溶出させ、毛細凝縮孔を形成させる方法、特開
昭60−155770号公報には、金属スルホネート化
合物を含むポリエステル繊維をアルカリ処理することに
よって毛細凝縮孔を形成させて、吸湿性を付与する方法
などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の方法は、いずれの方法も吸湿性能の耐久性が十
分でなく、しかも繊維あるいは織編物などの繊維構造物
の風合いが粗硬になってしまうという欠点があった。本
発明の目的は、耐久性のある優れた吸放湿性を有し、し
かも柔軟な風合いを呈することができる吸湿性繊維およ
び繊維構造物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成する本発
明の吸湿性繊維は、吸湿性を有するポリエステル系繊維
に対してビニルカルボン酸および/またはビニルスルホ
ン酸を主体とするポリマーが1〜20%owf付与せし
められていることを特徴とするものである。また、かか
る吸湿性繊維から構成された繊維構造物を特徴とするも
のである。ここで繊維構造物とは、主として織編物、不
織布などの布帛をいう。
【0007】本発明において、吸湿性繊維または繊維構
造物における上記の吸湿性を有するポリエステル系繊維
には、親水性化合物を共重合するとともに、極性基含有
化合物および/または架橋剤を含有した共重合ポリエス
テルを5重量%以上含んだ複合繊維またはブレンド繊維
として構成されたもの、或いはポリエーテルエステルア
ミドたはポリエーテルエステルアミドと他の熱可塑性樹
脂との混合物を5重量%以上含んだ複合繊維またはブレ
ンド繊維として構成されたものが好ましく使用される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、吸湿性を有する
ポリエステル系繊維とは、JIS L 0105で規定
するポリエステルの公定水分率0.4%よりも高い公定
水分率を有するポリエステル系繊維のことをいう。具体
的には、吸湿性のある成分を含有しているポリエステル
であれば特に限定されないが、製糸性、製織性、染色
性、糸の性能の耐久性などを考慮に入れると、次に記載
するような繊維を使用することが好ましい。
【0009】本発明において、吸湿性を有するポリエス
テル系繊維の好ましい例の一つは、親水性化合物(A)
を共重合した共重合ポリエステルであって、その中に極
性基含有化合物(B)および架橋剤(C)のうち少なく
ともいずれか一方を含有する共重合ポリエステル(D)
を5重量%以上含んでいる複合繊維またはブレンド繊維
である。
【0010】また、吸湿性を有するポリエステル系繊維
として好ましい他の例は、ポリエーテルエステルアミド
(E)もしくはポリエーテルエステルアミドと他の熱可
塑性樹脂(F)との混合物を5重量%以上含んでいる複
合繊維またはブレンド繊維である。上記2例の吸湿性ポ
リエステル系繊維を構成する吸湿性ポリマーのうち、ま
ず最初の共重合ポリエステル(D)の場合について説明
する。
【0011】共重合ポリエステル(D)の共重合成分と
しての親水性化合物(A)の分子量は、ポリエステルと
の相溶性およびポリエステル中における分散性の観点か
ら600〜20000、さらには2000〜6000で
あることが好ましい。親水性化合物(A)としては、エ
ステル形成基を1個以上含有する化合物であれば、特に
限定はされないが、代表的な化合物としては、ポリオキ
シアルキレン化合物、ポリオキサゾリン類、ポリアクリ
ルアミドとその誘導体などを挙げることができる。中で
も、ポリオキシアルキレン化合物、さらにはポリオキシ
エチレン化合物が好ましい。
【0012】さらに、ポリオキシエチレン化合物の中で
もポリエチレングリコール化合物が好ましく、結晶化制
御因子を含むポリエチレングリコールが特に好ましい。
ここで、結晶化制御因子とは、分子鎖中あるいは末端に
存在し、ポリエチレングリコールの繰り返し単位の対称
性を乱すような有機残基をいう。結晶化制御とは、示差
走査熱分析(DSC、昇温条件16℃/min)によっ
て求めた融点が、同じ分子量のポリエチレングリコール
の融点より低くなることをいう。
【0013】また、親水性化合物(A)の共重合の割合
は特に限定されないが、紡糸性の観点から全ポリマー重
量に対して40〜99重量%であることが好ましい。こ
れらの化合物は、大部分がポリエステル中に共重合され
ていることが好ましいが、一部についてはポリマー中に
分散した状態で存在していてもよい。共重合ポリエステ
ル(D)中に含有させる極性基含有化合物(B)として
は、特に限定されないが、下記一般式[1]で示される
極性基を有する化合物が好ましい。
【0014】 Yi −R1 −Xn [1] (ただし、Yi =アミノ基、スルホン基、カルボキシル
基、水酸基、アミド基、ホスホン基などの誘導体の中か
ら選ばれる1つ以上の極性基、i=1以上の整数、R1
=有機残基、X=エステル形成性基、n=1以上の整数
である。) ここで、含有とは、ポリエステル中に分散または共重合
した状態をいうが、特に共重合していることが好まし
い。化合物としては、特にスルホン酸塩基を有する化合
物が好ましい。
【0015】このような極性基含有化合物を含有させる
ことにより、ポリマーの吸湿率がさらに高まるばかりで
なく、ポリマー中に水素結合やイオン性相互結合作用を
生じ、かつ繊維とした場合に経時的な物性の変化が生じ
にくくなるという効果が得られる。また、糸切れの発生
を防止し、かつ経時的な変化を生じにくくする観点か
ら、極性基含有化合物(B)の含有量は、全ポリマーを
構成する酸成分に対して0〜50モル%、さらには2〜
15モル%であることが好ましい。
【0016】また、共重合ポリエステル(D)中に含有
させる架橋剤(C)としては、該ポリエステルと反応
し、架橋構造を形成する化合物であれば特に限定はされ
ないが、下記一般式[2]で示される多官能化合物を用
いることが好ましい。 (R3O)n2 (COOR4)m [2] (ただし、R3 =水素あるいはアセチル基、R2 =3〜
6価の有機残基、R4 =水素あるいはアルキル基、3≦
m+n≦6である。) ここで、含有とは、ポリエステル中に分散または共重合
した状態をいうが、特に共重合により架橋構造をとるこ
とが好ましい。
【0017】化合物としては、トリメリット酸、ピロメ
リット酸などの多官能カルボン酸、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオ
ールが好ましいが、特に好ましいのはトリメリット酸で
ある。このような架橋剤(C)を含有させることによ
り、ポリマーの吸湿率がさらに高まるばかりでなく、ポ
リマー中に架橋構造が形成されることにより、繊維とし
た場合に経時的な物性の変化が生じにくくなるという効
果が得られる。
【0018】架橋剤(C)の割合は、全ポリマーを構成
する酸成分に対して0〜30モル%、さらに好ましくは
2〜10モル%であることが好ましい。このような範囲
とすることにより、吸湿性を高く保持し、製糸性が良好
となり、強度等の繊維物性を向上することができる。本
発明において、上記極性基含有化合物(B)と架橋剤
(C)とは、その少なくとも一方が共重合ポリエステル
(D)に含有されていればよい。勿論、極性基含有化合
物(B)と架橋剤(C)との両方を含んでいれば一層好
ましい。
【0019】また、共重合ポリエステル(D)には、本
発明の目的を損なわない範囲で、酸化チタン、カーボン
ブラックなどの顔料、アルキルベンゼンスルホン酸塩な
どの界面活性剤、各種の抗酸化剤、着色防止剤、耐光
剤、帯電防止剤などが添加されていても差し支えない。
次に、上記2例の吸湿性ポリエステル系繊維を構成する
吸湿性ポリマーのうち、他の例として挙げたポリエーテ
ルエステルアミド(E)またはポリエーテルエステルア
ミドと他の熱可塑性樹脂(F)との混合物の場合につい
て説明する。
【0020】ポリエーテルエステルアミド(E)とは、
同一分子鎖内にエーテル結合、エステル結合をもつブロ
ック共重合体のことをいう。より具体的には、ラクタ
ム、アミノカルボン酸、ジアミンとジカルボン酸の塩か
ら選ばれた1種もしくは2種以上のポリアミド形成性成
分(G)およびジカルボン酸とポリ(アルキレンオキシ
ド)グリコールからなるポリエーテルエステル形成性成
分(H)を重縮合反応させて得られるブロック共重合体
ポリマーを好ましく用いることができる。
【0021】ポリエーテルエステルアミド(E)のポリ
アミド形成性成分(G)としては、ラクタム類、ω−ア
ミノカルボン酸、ナイロン塩類などを用いることがで
き、これらを1種または2種以上混合して用いることが
できる。好ましいポリアミド形成性成分(G)として
は、ε−カプロラクタム、ナイロン66塩である。一
方、ポリエーテルエステルアミド(E)のソフトセグメ
ントを構成するポリエーテルエステル形成性成分(H)
としては、炭素数4〜20のジカルボン酸とポリ(アル
キレンオキシド)グリコールが好ましい。
【0022】炭素数4〜20のジカルボン酸としては、
脂肪族、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸など
を用いることができ、1種または2種以上混合して用い
ることができる。好ましいジカルボン酸は、アジピン
酸、セバポリグリシンなどのポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフィンなどの汎用熱可塑性樹脂シン酸、デ
カジ酸、テレフタル酸、イソフタル酸などである。
【0023】また、ポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールとしては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2
−および1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポ
リテトラメチレンオキシドグリコール、ポリヘキサメチ
レンオキシドグリコール、エチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドまたは、テトラヒドロフランとのランダムま
たはブロック共重合などを用いることができ、特にポリ
エチレングリコールが好ましい。ポリ(アルキレンオキ
シド)グリコールの数平均分子量は、300〜1000
0、好ましくは500〜4000の範囲で用いることが
できる。
【0024】ポリエーテルエステルアミドブロック共重
合体は、上記したポリアミド形成性成分(G)とポリエ
ーテルエステル形成性成分(H)とを重縮合することに
よって得られる。ポリエーテルエステルアミドと混合す
る熱可塑性樹脂(F)としては、例えば、ナイロン6
6、ナイロン6のようなポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフィンのうち1種または2種以上を用いることが
できる。特に、ナイロン66、ナイロン6、スルホネー
ト化合物を共重合した変性ポリエチレンテレフタレート
などは、ポリエーテルエステルアミドと相溶性が良好
で、相互に微分散が可能であり、また熱水による膨潤が
小さいため好ましい。
【0025】ここで変性ポリエステルの共重合成分とし
て好ましいスルホネート化合物として、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、5−(テトラアルキル)ホスソニ
ウムスルホイソフタル酸およびそれらのエステル誘導
体、p−ヒドロキシエトキシベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンス
ルホン酸カリウムなどを用いることができる。
【0026】このスルホネート化合物の共重合量は、ポ
リエーテルエステルアミドとの相溶性と得られるブレン
ド繊維の物性との兼ね合いから、酸成分に対して0.1
〜7モル%、さらには0.5〜5モル%が好ましい。ポ
リエーテルエステルアミドと熱可塑性樹脂(F)との混
合比率は、十分な吸湿特性を得ることや、染色加工工程
のような熱水雰囲気下での膨潤による繊維表面の割れを
防ぐという観点から5〜50重量%、さらには10〜4
0重量%が好ましい。
【0027】本発明において、上述した共重合ポリエス
テル(D)、あるいはポリエーテルエステルアミド
(E)またはポリエーテルエステルアミドと他の熱可塑
性樹脂(F)との混合物を複合成分またはブレンド成分
として複合繊維またはブレンド繊維にするときに併用す
る繊維形成性重合体(X)としては、必ずしも限定され
ないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン66などのポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートなどのポリエステルなどを挙げることがで
きる。これらのうちでも衣料用合成繊維として最も汎用
性の高いポリエチレンテレフタレートを主体とするポリ
エステルが好ましい。
【0028】また、複合繊維の形態は特に限定されない
が、図1のように芯部1と鞘部2とからなる芯鞘型複合
繊維、図2のように芯部1と鞘部2と中空部3とからな
る芯鞘型複合中空繊維、図3のように島部1aと海部2
aとからなる海島型複合繊維、図4のように張り合わせ
部1b,2bを張り合わせた張り合わせ型複合繊維など
を用いることができる。
【0029】例えば、図1に示される芯鞘型複合繊維お
よび図2に示される芯鞘型複合中空繊維の場合には、そ
の芯部1に共重合ポリエステル(D)、ポリエーテルエ
ステルアミド(E)またはポリエーテルエステルアミド
と他の熱可塑性樹脂(F)との混合物などの吸湿性ポリ
マーを使用し、鞘部2に繊維形成性重合体(X)を使用
する。
【0030】この場合の複合比率(重量%)としては、
芯/鞘=5/95〜90/10が好ましく、さらには1
0/90〜30/70が好ましい。複合比率の下限は十
分な吸湿性を付与する目的から適宜設定され、上限は紡
糸性の低下や繊維物性の低下を防ぐ観点から適宜設定さ
れ得る。芯鞘型複合繊維の芯鞘断面形状は、同心円状や
偏心円状のいずれであってもよく、また繊維形状は円形
でも、あるいは多角形、H形などの各種の異形断面であ
ってもよい。
【0031】また、図3に示される海島型複合繊維およ
び図4に示される張り合わせ型複合繊維の場合は、島部
1aまたは一方の張り合わせ部1bに、共重合ポリエス
テル(D)、ポリエーテルエステルアミド(E)または
ポリエーテルエステルアミドと他の熱可塑性樹脂(F)
との混合物などの吸湿性ポリマーを使用し、海部2aま
たは他方の張り合わせ部2bに繊維形成性重合体(X)
を使用する。
【0032】この場合の繊維形成性重合体(X)に対す
る共重合ポリエステル(D)、ポリエーテルエステルア
ミド(E)またはポリエーテルエステルアミドと他の熱
可塑性樹脂(F)との混合物などの吸湿性ポリマーの複
合比率は、5〜90重量%が好ましく、さらには10〜
30重量%が好ましい。複合比率の下限は十分な吸湿性
を付与する目的から適宜設定され、上限は紡糸性の低下
や繊維物性の低下を防ぐ観点から適宜設定される。
【0033】また、ブレンド繊維の場合は、共重合ポリ
エステル(D)、ポリエーテルエステルアミド(E)ま
たはポリエーテルエステルアミドと他の熱可塑性樹脂
(F)との混合物などの吸湿性ポリマーの繊維形成性重
合体(X)に対する配合比率は、全ポリマー量に対して
5〜80重量%が好ましく、さらには7〜30重量%が
好ましい。配合比率の下限は十分な吸湿性を付与する目
的から適宜設定され、上限は紡糸性の低下や繊維物性の
低下を防ぐ観点から適宜設定される。
【0034】上記共重合ポリエステル(D)には、その
吸湿性効果を損なわない範囲でポリオレフィン、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネートなどの他の樹脂
を含んでいてもよい。また、繊維形成性重合体(X)に
は、本発明の目的を損なわない範囲で酸化チタン、カー
ボンブラックなどの顔料、各種の抗酸化剤、着色防止
剤、耐光剤、帯電防止剤などが添加されていても何ら差
し支えない。
【0035】本発明の吸湿性繊維および繊維構造物に
は、上述した吸湿性ポリエステル系繊維に対し、ビニル
カルボン酸および/またはビニルスルホン酸を主体とす
るポリマーが付与せしめられていることを特徴としてい
る。このようにビニルカルボン酸および/またはビニル
スルホン酸を主体とするポリマーで処理するときの吸湿
性ポリエステル系繊維は、フィラメント、ステープルの
原糸の形態で処理するようにしてもよく、あるいは織編
物、不織布などの布帛に代表される繊維構造物にした形
態で処理するようにしてもよい。
【0036】本発明において、ビニルカルボン酸および
/またはビニルスルホン酸を主体とするポリマーとは、
ビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン酸単体
からなるものや、より高い耐久性を付与するため架橋剤
との共重合体のことをいう。ビニルカルボン酸として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、ブテントリカルボン酸などを用いることが
できる。
【0037】ビニルスルホン酸としては、例えば、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以
下、AMPSという)、2−アリルオキシ−2−ヒドロ
キシプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレー
ト、スチレンスルホン酸ナトリウム、イソプレンスルホ
ン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、メタク
リルスルホン酸ナトリウムなどを用いることができる。
【0038】本発明では、これらのモノマーを2種以上
用いることも何ら差し支えない。特に、重合効率と吸湿
性の観点から、AMPS、スチレンスルホン酸ナトリウ
ムが好ましい。架橋剤としては、生成されるポリマーを
3次元化させるために多官能のビニルモノマーが好まし
く、その例として下記一般式[3]で示されるものを用
いることができる。
【0039】 また、架橋促進のために、風合いをあまり粗硬にしない
程度に、メチロール基を有するビニルモノマー、例え
ば、N−メチロールアクリルアミドやN−メチロールメ
タクリルアミドなどを添加してもよい。ビニルスルホン
酸と同様に、架橋剤についても2種以上用いることは何
ら差し支えない。
【0040】上記モノマーを共重合させるため、重合開
始剤としては、通常のラジカル重合開始剤を使用するこ
とができる。例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、過酸化水素などの無機系重合開始剤や、2,2′
−アゾビス(2−アミディノプロパン)ジハイドロクロ
ライド、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイ
ソブチラミディン)ジハイドロクロライド、2−(カル
バモイラゾ)イソブチロニトリルなどの有機系重合開始
剤を用いることができる。また、過酸化ベンゾイル、ア
ゾビスイソブチロニトリルなどの水不溶性重合開始剤を
アニオン、ノニオンなどの界面活性剤で乳化させて用い
てもよい。コスト、取扱の容易さの観点から過硫酸アン
モニウムが好ましく用いられる。さらに、重合効率を高
めるために、重合開始剤としての過酸化物と還元性物質
を併用するいわゆるレドックス系重合開始剤を用いても
よい。
【0041】上述したビニルカルボン酸および/または
ビニルスルホン酸を主体とするポリマーは、前述した吸
湿性ポリエステル系繊維に対して1〜20owf付与せ
しめられる。この付与は、吸湿性ポリエステル系繊維の
原糸に直接行うようにしてもよいが、好ましくは布帛な
どの繊維構造物にした吸湿性ポリエステル系繊維に対し
て処理するのがよい。ポリマーの吸湿性ポリエステル系
繊維に対する付与量が1%owfに満たないと、吸湿性
能が劣ったものとなり、また20%owfを越えると、
風合いが粗硬になってしまう。
【0042】本発明では、必要に応じて上記ポリマーの
処理液に仕上げ加工剤、例えば、撥水剤、柔軟剤、難燃
剤、抗菌防臭剤、帯電防止剤などを添加してもよい。処
理液を布帛に付与する方法としては、通常用いられる手
段を利用することができる。例えば、パディング法、ス
プレー法、キスロールコーター、スリットコーターなど
を用いることができる。
【0043】本発明において、ビニルカルボン酸および
/またはビニルスルホン酸を重合させる方法としては、
ラジカル重合に用いられるあらゆる手段を利用すること
ができる。例えば、乾熱処理、スチーム処理、浸漬法、
コールドバッチ法、マイクロ波処理、紫外線処理などを
用いることができる。これらの手段は、単独で適用して
もよいし、加熱効率を高めるために、例えば、スチーム
処理または乾熱処理時にマイクロ波処理または紫外線処
理を併用するなどしてもよい。なお、空気中の酸素が存
在すると重合が進みにくくなるので、乾熱処理、マイク
ロ波処理、紫外線処理の場合には、不活性ガス雰囲気下
で処理するのが好ましく、コールドバッチ法の場合に
も、シール材で密封するのが好ましい。
【0044】これらの重合方法の中では、スチーム処理
が重合効率および処理の安定性の観点から好適である。
スチーム処理は、常圧スチーム、過熱スチーム、高圧ス
チームのいずれでもよいが、コスト面からは、常圧スチ
ームまたは過熱スチームが好ましい。スチーム処理温度
は、80〜180℃好ましく、100〜150℃がより
好ましい。スチーム処理時間は、1〜10程度でよい。
なお、モノマーを重合させる前に、風乾あるいは乾燥機
などで予備乾燥することも好ましく行われる。
【0045】
【実施例】以下に説明する実施例において、次の5種類
の供試生地を使用した。 供試生地A 共重合ポリエステルとして、ジメチルテレフタル酸19
4部、エチレングリコール135部、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸ジメチル26.6部、トリメリット酸
トリメチル7.5部、およびテトラブチルチタネート
0.1部を加え、エステル交換反応を行った後、分子量
4000のポリエチレングリコール328部を加え、重
合を行って共重合ポリエステルを製造した。
【0046】このようにして得られた共重合ポリエステ
ルを芯成分、ポリエチレンテレフタレートを鞘成分とし
て、共重合ポリエステルが繊維全重量の20重量%とな
る50デニール18フィラメント(タテ糸用)および7
5デニール,36フィラメント(ヨコ糸用)の同心円芯
鞘複合繊維を製糸した。この複合繊維を用いて、タテ密
度が106本/インチ、ヨコ密度が84本/インチの平
織物を製織後、精錬、乾熱セット、染色、乾燥した。
【0047】供試生地B 供試生地Aにおいて、共重合ポリエステルを繊維全重量
の3重量%としたものを製造した。 供試生地C ε−カプロラクタム340部、テレフタル酸18部、分
子量が1000のポリエチレングリコール100部を加
え、重合を行い、ナイロン6成分の割合が45重量%で
あるポリエーテルエステルアミドブロック共重合体を製
造した。
【0048】このようにして得られたポリエーテルエス
テルアミドブロック共重合体70重量部と5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸を2.0モル%共重合した変性ポ
リエチレンテレフタレート30重量部をチップ状態でブ
レンドして芯成分、ポリエチレンテレフタレートを鞘成
分として、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合
体が繊維全重量の20重量%となる50デニール,18
フィラメント(タテ糸用)および75デニール,36フ
ィラメント(ヨコ糸用)の同心同芯鞘複合繊維を製糸し
た。
【0049】この複合繊維を用いて、タテ密度が106
本/インチ、ヨコ密度が84本/インチの平織物を製織
後、精錬、乾熱セット、染色、乾燥した。 供試生地D 供試生地Cにおいて、ポリエーテルエステルアミドブロ
ック共重合体を繊維全重量の3重量%にしたものを製造
した。
【0050】供試生地E ポリエステル100%のマルチフィラメントを用いて、
タテ密度が106本/インチ、ヨコ密度が84本/イン
チの平織物を製織後、精錬、乾熱セット、染色、乾燥し
た。また、実施例中の各評価は以下の方法によった。
【0051】洗 濯 自動反転渦巻き式電気洗濯機(東芝(株)製;VH−1
150と同性能の物)に、45×45cmの試験布500
gと40±2℃の0.2%弱アルカリ性合成洗剤(JI
S K 3371弱アルカリ性・第1種)液25リット
ルとを入れ、強条件で25分間洗濯した。次いで遠心脱
水機で30秒間脱水後、常温水をオーバーフローさせな
がら10分間すすぎを行った。その後、再度30秒間脱
水し同条件で10分間すすいだ前記方法を洗濯5回とす
る。本発明では、これを6回繰り返し洗濯30回とし
た。
【0052】樹脂付着量 [(加工後の生地重量−加工前の生地重量)/( 加工前の生
地重量)]×100(%) ここで、生地重量とは、20℃・65%RHの環境下に
24時間放置したときの重量をいう。 吸 湿 率 [(吸湿時の生地重量−絶乾時の生地重量)/( 絶乾時の生
地重量)]×100(%) ここで、吸湿時の生地重量とは、絶乾から20℃・65
%RHあるいは30℃・90%RHの環境下に24時間
放置したときの重量をいう。
【0053】風 合 い 生地を掴んだときの感触を、非常に柔らかい、柔らか
い、やや硬い、硬い、非常に硬いの5段階で評価した。 実施例1 供試生地AおよびCを下記組成の処理液に浸漬後、マン
グルで絞り率30%になるように絞り、乾燥機で120
℃・1分乾燥した。
【0054】 吸 湿 剤:AMPS 32g/l 架 橋 剤:一般式[1]においてX=CH3 ,n=9であるモノマー 6g/l N−メチロールアクリルアミド 2g/l 重合開始剤:過硫酸アンモニウム 0.6g/l 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、湯
水洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃・1分間セ
ットし、評価に供した。
【0055】結果を表1に示す。 実施例2 供試生地AおよびCを下記組成の処理液にて、実施例1
と全く同じ処理を施して試料を作製した。結果を併せて
表1に示す。
【0056】 吸 湿 剤:AMPS 160g/l 架 橋 剤:一般式[1]においてX=CH3 ,n=9であるモノマー 30g/l N−メチロールアクリルアミド 10g/l 重合開始剤:過硫酸アンモニウム 3g/l 実施例3 供試生地AおよびCを下記組成の処理液にて、実施例1
と全く同じ処理を施して試料を作製した。
【0057】結果を併せて表1に示す。 吸 湿 剤:AMPS 480g/l 架 橋 剤:一般式[1]においてX=CH3 ,n=9であるモノマー 90g/l N−メチロールアクリルアミド 30g/l 重合開始剤:過硫酸アンモニウム 9g/l 比較例1 供試生地AおよびCを下記組成の処理液にて、実施例1
と全く同じ処理を施して試料を作製した。
【0058】結果を併せて表1に示す。 吸 湿 剤:AMPS 28g/l 架 橋 剤:一般式[1]においてX=CH3 ,n=9であるモノマー 4.5g/l N−メチロールアクリルアミド 1.5g/l 重合開始剤:過硫酸アンモニウム 0.5g/l 比較例2 供試生地AおよびCを下記組成の処理液にて、実施例1
と全く同じ処理を施して試料を作製した。
【0059】結果を併せて表1に示す。 吸 湿 剤:AMPS 600g/l 架 橋 剤:一般式[1]においてX=CH3 ,n=9であるモノマー 120g/l N−メチロールアクリルアミド 40g/l 重合開始剤:過硫酸アンモニウム 12g/l 比較例3 供試生地B、DおよびEを実施例1と全く同じ処理を施
して試料を作製した。
【0060】結果を併せて表1に示す。 比較例4 供試生地A〜Eの加工なしの場合の結果を併せて表1に
示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1の結果から明らかなように、吸湿性を
有するポリエステル系繊維のみでは吸湿性は十分ではな
いが、さらにビニルカルボン酸および/またはビニルス
ルホン酸を主体とするポリマーで処理した本発明の繊維
品によれば、柔軟な風合いを維持したまま、高い洗濯耐
久性を有する十分な吸湿性を有することが分かる。
【0063】
【発明の効果】上述したように、本発明の吸湿性繊維や
吸湿性繊維構造物によれば、耐久性のある優れた吸放湿
性を有し、しかも柔軟な風合いを有するようにすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する芯鞘型複合繊維の横断面を例
示するモデル図である。
【図2】本発明に使用する芯鞘型複合中空繊維の横断面
を例示するモデル図である。
【図3】本発明に使用する海島型複合繊維の横断面を例
示するモデル図である。
【図4】本発明に使用する張り合わせ型複合繊維の横断
面を例示するモデル図である。
【符号の説明】
1 芯部 2 鞘部 1a 島部 2a 海部 1b,2b 張り合わせ部 3 中空部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸湿性を有するポリエステル系繊維に対
    して、ビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン
    酸を主体とするポリマーが1〜20%owf付与せしめ
    られている吸湿性繊維。
  2. 【請求項2】 前記吸湿性を有するポリエステル系繊維
    が、親水性化合物を共重合するとともに、極性基含有化
    合物および/または架橋剤を含有する共重合ポリエステ
    ルを5重量%以上含んだ複合繊維またはブレンド繊維で
    ある請求項1に記載の吸湿性繊維。
  3. 【請求項3】 前記吸湿性を有するポリエステル系繊維
    が、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルエ
    ステルアミドと他の熱可塑性樹脂との混合物を5重量%
    以上含んだ複合繊維またはブレンド繊維である請求項1
    に記載の吸湿性繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿性
    繊維から構成された吸湿性繊維構造物。
JP8021484A 1996-02-07 1996-02-07 吸湿性繊維およびその繊維構造物 Pending JPH09217228A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8021484A JPH09217228A (ja) 1996-02-07 1996-02-07 吸湿性繊維およびその繊維構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8021484A JPH09217228A (ja) 1996-02-07 1996-02-07 吸湿性繊維およびその繊維構造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09217228A true JPH09217228A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12056260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8021484A Pending JPH09217228A (ja) 1996-02-07 1996-02-07 吸湿性繊維およびその繊維構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09217228A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010019A (ja) * 2001-07-02 2003-01-14 Toray Ind Inc 布 団

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010019A (ja) * 2001-07-02 2003-01-14 Toray Ind Inc 布 団

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4666764A (en) Antistatic polyester fabric having water repellency
CA2076283C (en) Vinyl alcohol unit-containing polymer fibers having high moisture absorption and high water absorption and process for producing same
US3995998A (en) Method of polymerizing and fixing carboxyl-containing vinyl monomers in high conversion on fibrous substrates
JPH09217228A (ja) 吸湿性繊維およびその繊維構造物
JP3806965B2 (ja) 吸湿・撥水性繊維構造物
JPH09217277A (ja) 制電・吸湿性繊維構造物およびその製造方法
JP3518148B2 (ja) 吸湿性繊維構造物
JP3157644B2 (ja) 調湿性繊維およびその製造方法
JP3231452B2 (ja) 変性されたエチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維
JPH0347296B2 (ja)
JPH09268476A (ja) ドレスシャツ
JP3191476B2 (ja) 繊維材料の処理方法
JPH09228246A (ja) 吸湿・抗菌防臭性繊維構造物
JPH09228210A (ja) 繊維詰め物体
JPS633078B2 (ja)
JPS5917224B2 (ja) キユウシツセイポリエステルセンイノ セイゾウホウ
JPH09143875A (ja) 改質ポリエステル系布帛およびその製造方法
JPH1112925A (ja) ポリエステル布帛のアルカリ減量加工方法
JPH11323731A (ja) 吸湿性繊維構造物
JPH06101177A (ja) 変性されたエチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維、糸または繊維製品の染色方法
JP2025038697A (ja) 繊維構造物、および繊維構造物の製造方法
JPH0790774A (ja) 合成繊維の吸水加工方法
JPS6137388B2 (ja)
JP2007262618A (ja) 吸湿性に優れた繊維構造物
JP2000154467A (ja) 吸湿加工剤