JPH0921909A - カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ及び液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ及び液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた装置

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JPH0921909A
JPH0921909A JP11676795A JP11676795A JPH0921909A JP H0921909 A JPH0921909 A JP H0921909A JP 11676795 A JP11676795 A JP 11676795A JP 11676795 A JP11676795 A JP 11676795A JP H0921909 A JPH0921909 A JP H0921909A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価で、且つ、にじみ、混色、色抜けのないカ
ラーフィルタを製造することが出来るカラーフィルタの
製造方法を提供する。 【構成】透明な基板12上に被着色層14を形成し、こ
の被着色層14に所定の色に着色されたインクを吐出し
て被着色層14を染色することにより形成されるカラー
フイルタの製造方法であって、被着色層14の厚さをd
(μm)、インクの1吐出あたりの体積をV0 (pl)
としたときに、d>V0 /500となる様に、被着色層
14の厚さとインクの体積を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光透過性の基板上に着
色されたフィルタエレメントを複数個並べて形成するこ
とにより製造されるカラーフィルタの製造方法及びカラ
ーフィルタ及び液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備
えた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要
が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及の
ためには液晶ディスプレイのコストダウンが必要であ
り、特にコスト的に比重の高いカラーフイルタのコスト
ダウンに対する要求が高まっている。従来から、カラー
フイルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に応えるべ
く種々の方法が試みられているが、いまだ全ての要求特
性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれ
の方法を説明する。
【0003】最も多く用いられている第1の方法が染色
法である。染色法は、ガラス基板上に染色用の材料であ
る水溶性高分子材料を塗布し、これをフオトリソグラフ
ィー工程により所望の形状にパターニングした後、得ら
れたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを
得る。これを3回繰り返すことによりR、G、Bのカラ
ーフイルタ層を形成する。
【0004】第2の方法は顔料分散法であり、近年染色
法に取って代わりつつある。この方法は、基板上に顔料
を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニング
することにより単色のパターンを得る。更にこの工程を
3回繰り返すことによりR、G、Bのカラーフイルタ層
を形成する。
【0005】第3の方法としては電着法がある。この方
法は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹
脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を
電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bのカラ
ーフイルタ層を形成し、最後に焼成するものである。
【0006】第4の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散させ、印刷を3回繰り返すことによりR、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色
層を形成するものである。また、いずれの方法において
も着色層上に保護層を形成するのが一般的である。
【0007】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
が多いほど歩留りが低下するという問題を有している。
更に、電着法においては、形成可能なパターン形状が限
定されるため、現状の技術ではTFT用には適用できな
い。また、印刷法は、解像性、平滑性が悪いためファイ
ンピッチのパターンは形成できない。
【0008】これらの欠点を補うべく、特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報、特
開平1−217320号公報あるいは特開平4−123
005号公報等には、インクジェット方式を用いてカラ
ーフイルタを製造する方法が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のインクジェット方式による製造方法においては、
インクのにじみ、隣のフィルタエレメントとの混色、白
抜け等の点でまだ十分に満足出来るものではなかった。
【0010】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、安価で、且つ、にじ
み、混色、色抜けのないカラーフィルタを製造すること
が出来るカラーフィルタの製造方法を提供することにあ
る。
【0011】また、本発明の他の目的は上記の製造方法
により製造されたカラーフィルタ及び液晶表示装置及び
この液晶表示装置を備えた装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のカラーフィルタの製造方
法は、光透過性の基板上に被着色層を形成し、該被着色
層に所定の色に着色されたインクを吐出して前記被着色
層を着色することにより形成されるカラーフイルタの製
造方法であって、前記被着色層の厚さをd(μm)、前
記インクの1吐出あたりの体積をV0 (pl)としたと
きに、d>V0 /500となる様に、前記被着色層の厚
さと前記インクの体積を調節することを特徴としてい
る。
【0013】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記被着色層の厚さと前記インクの
体積を、更にd>V0 /200となる様に調節すること
を特徴としている。
【0014】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記被着色層の厚さと前記インクの
体積を、更にd>V0/100となる様に調節すること
を特徴としている。
【0015】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記所定の色とは、赤、緑、青の3
種類の色、あるいは、赤、緑、青、黒の4種類の色であ
ることを特徴としている。
【0016】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記インクの前記被着色層に向けて
の吐出は、インクを吐出して着色を行なうインクジェッ
トヘッドを用いて行なわれることを特徴としている。
【0017】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記インクジェットヘッドは、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、
インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネル
ギー変換体を備えていることを特徴としている。
【0018】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記吐出されるインクの体積は、前
記熱エネルギー変換体に加える駆動パルスを変化させる
ことにより制御されることを特徴としている。
【0019】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造方法において、前記被着色層は複数の長方形状のフ
ィルタエレメントに区切られており、各フィルタエレメ
ントは、短辺が50〜100μm、長辺が150〜45
0μmの長方形状に形成されていることを特徴としてい
る。
【0020】また、本発明のカラーフィルタは、光透過
性の基板上に被着色層を形成し、該被着色層に所定の色
に着色されたインクを吐出して前記被着色層を着色する
ことにより形成されるカラーフイルタであって、前記被
着色層の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出あたり
の体積をV0 (pl)としたときに、d>V0 /500
となる様に、前記被着色層の厚さと前記インクの体積を
調節して製造されたことを特徴としている。
【0021】また、この発明に係わるカラーフィルタに
おいて、前記被着色層は複数の長方形状のフィルタエレ
メントに区切られており、各フィルタエレメントは、短
辺が50〜100μm、長辺が150〜450μmの長
方形状に形成されていることを特徴としている。
【0022】また、本発明の液晶表示装置は、光透過性
の基板上に被着色層を形成し、該被着色層に所定の色に
着色されたインクを吐出して前記被着色層を着色するこ
とにより形成されるカラーフイルタを用いた液晶表示装
置であって、前記被着色層の厚さをd(μm)、前記イ
ンクの1吐出あたりの体積をV0 (pl)としたとき
に、d>V0 /500となる様に、前記被着色層の厚さ
と前記インクの体積を調節して製造されたカラーフイル
タと、該カラーフィルタに対向する基板とを有し、両基
板間に液晶化合物を封入したことを特徴としている。
【0023】また、この発明に係わる液晶表示装置にお
いて、前記被着色層は複数の長方形状のフィルタエレメ
ントに区切られており、各フィルタエレメントは、短辺
が50〜100μm、長辺が150〜450μmの長方
形状に形成されていることを特徴としている。
【0024】また、本発明の液晶表示装置を備えた装置
は、光透過性の基板上に被着色層を形成し、該被着色層
に所定の色に着色されたインクを吐出して前記被着色層
を着色することにより形成されるカラーフイルタを用い
た、液晶表示装置を備えた装置であって、前記被着色層
の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出あたりの体積
をV0 (pl)としたときに、d>V0 /500となる
様に、前記被着色層の厚さと前記インクの体積を調節し
て製造されたカラーフイルタと、該カラーフィルタに対
向する基板とを有し、両基板間に液晶化合物を封入した
液晶表示装置と、該液晶表示装置に画像信号を出力する
画像信号出力手段とを具備することを特徴としている。
【0025】また、この発明に係わる液晶表示装置を備
えた装置において、前記被着色層は複数の長方形状のフ
ィルタエレメントに区切られており、各フィルタエレメ
ントは、短辺が50〜100μm、長辺が150〜45
0μmの長方形状に形成されていることを特徴としてい
る。
【0026】
【作用】以上の様にこの発明は構成されているので、被
着色層の厚みをdμm、インクの1吐出あたりの体積を
V0 pl(ピコリットル)としたときに、d>V0 /5
00とすることにより、被着色層の厚みが薄すぎてイン
クがにじむことが防止され、これにより隣のフィルタエ
レメントとの混色等も防止されるので、にじみや混色の
ないカラーフィルタを製造することが出来る。
【0027】また、インクの吐出をインクジェットヘッ
ドを用いて行なうことにより、複数色のフィルタエレメ
ントを有するカラーフィルタを1工程で製造することが
出来るので、カラーフィルタのローコスト化を図ること
が出来る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0029】まず、図1は本発明に係わる製造方法によ
り製造されるカラーフイルタの部分拡大図である。
【0030】このカラーフイルタ10は、携帯用パーソ
ナルコンピュータ等に使用されるカラーの液晶ディスプ
レイ等の前面に装着されるているものであり、図1
(a),(b)に示す様に、R(赤)、G(緑)、B
(青)に着色されたフイルタエレメント10aが、2次
元状に、例えば格子状に配列されて構成されている。図
1(a)に示したものは、各フイルタエレメント10a
を単純な格子状に配置した例であり、図1(b)に示し
たものはフイルタエレメント10aを千鳥格子状に配置
した例である。各フイルタエレメント10aの間には、
夫々のフイルタエレメント10a間の区切りを明確にし
て、画面を鮮明にするために、黒色の遮光格子10bが
形成されている。なお、本実施例では、各フィルタエレ
メントは例えば短辺が50〜100μm程度、長辺が1
50〜450μm程度の長方形状に形成されている。
【0031】図2は、図1に示したカラーフイルタ10
の側断面図であり、カラーフイルタ10の本体を構成す
るガラス基板12上に、遮光格子10bが形成され、そ
の上に各色のフイルタエレメント10aが形成されてい
る状態を示している。
【0032】カラーフイルタ10を製造するにあたって
は、ガラス基板12の上にクロムをスパッタリングによ
り付着させ、フオトリソグラフィーにより格子状のパタ
ーンを形成する。これが遮光格子10bとなる。次に、
この遮光格子10bの上にセルロース、アクリル系樹
脂、ゼラチン等から成る、液体を吸収する被着色層14
を形成し、この被着色層14のフイルタエレメント形成
領域にインクジェット方式の記録ヘッドにより着色剤
(染料)を混入した液滴(以下インクと呼ぶ)を吹き付
ける。これにより、被着色層14を着色してカラーのフ
イルタエレメント10aを形成する。
【0033】なお、カラー液晶パネルは、一般的にカラ
ーフィルタ基板12と対向基板54を合わせこみ、液晶
化合物52を封入することにより形成される。液晶パネ
ルの一方の基板54の内側に、TFT(Thin Film Trans
istor)(不図示)と透明な画素電極53がマトリックス
状に形成される。また、もう一方の基板12の内側に
は、画素電極に対向する位置にRGBの色材が配列する
ようカラーフィルタ10が設置され、その上に透明な対
向電極(共通電極)50が一面に形成される。遮光格子
10bは、通常カラーフィルター基板12側に形成され
るが(図10参照)、BM(ブラックマトリクス)オン
アレイタイプの液晶パネルにおいては対向するTFT基
板側に形成される(図11参照)。さらに、両基板の面
内には配向膜51が形成されており、これをラビング処
理することにより液晶分子を一定方向に配列させること
ができる。また、それぞれのガラス基板の外側には偏光
板55が接着されており、液晶化合物52は、これらの
ガラス基板の間隙(2〜5μm程度)に充填される。ま
た、バックライトとしては蛍光灯(不図示)と散乱板
(不図示)の組み合わせが一般的に用いられており、液
晶化合物をバックライト光の透過率を変化させる光シャ
ッターとして機能させることにより表示を行う。
【0034】このような液晶パネルを情報処理装置に適
用した場合の例を図12乃至図14を参照して説明す
る。
【0035】図12は上記の液晶パネルをワードプロセ
ッサ,パーソナルコンピュータ,ファクシミリ装置,複
写装置としての機能を有する情報処理装置に適用した場
合の概略構成を示すブロック図である。
【0036】図中、1801は装置全体の制御を行なう
制御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/O
ポートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力し
たり、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御
を行なっている。1802はディスプレイ部で、この表
示画面には各種メニューや文書情報およびイメージリー
ダ1807で読み取ったイメージデータ等が表示され
る。1803はディスプレイ部1802上に設けられた
透明な感圧式のタッチパネルで、指等によりその表面を
押圧することにより、ディスプレイ部1802上での項
目入力や座標位置入力等を行なうことができる。
【0037】1804はFM(Frequency M
odulation)音源部で、音楽エディタ等で作成
された音楽情報をメモリ部1810や外部記憶装置18
12にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモ
リ等から読み出してFM変調を行なうものである。FM
音源部1804からの電気信号はスピーカ部1805に
より可聴音に変換される。プリンタ部1806はワード
プロセッサ,パーソナルコンピュータ,ファクシミリ装
置,複写装置の出力端末として用いられる。
【0038】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路中に設け
られており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原稿
の読取りを行なう。
【0039】1808はイメージリーダ部1807で読
取った原稿データのファクシミリ送信や、送られてきた
ファクシミリ信号を受信して復号するファクシミリ(F
AX)の送受信部であり、外部とのインターフェース機
能を有する。1809は通常の電話機能や留守番電話機
能等の各種電話機能を有する電話部である。
【0040】1810はシステムプログラムやマネージ
ャプログラムおよびその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォントおよび辞書等を記憶するROMや、
外部記憶装置1812からロードされたアプリケーショ
ンプログラムや文書情報、さらにはビデオRAM等を含
むメモリ部である。
【0041】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0042】1812はフロッピーディスクやハードデ
ィスク等を記憶媒体とする外部記憶装置で、この外部記
憶装置1812には文書情報や音楽或は音声情報、ユー
ザのアプリケーションプログラム等が格納される。
【0043】図13は図12に示す情報処理装置の模式
的概観図である。
【0044】図中、1901は上記の液晶パネルを利用
したフラットパネルディスプレイで、各種メニューや図
形情報および文書情報等を表示する。このディスプレイ
1901上ではタッチパネル1803の表面は指等で押
圧することにより座標入力や項目指定入力を行なうこと
ができる。1902は装置が電話器として機能するとき
に使用されているハンドセットである。キーボード19
03は本体と脱着可能にコードを介して接続されてお
り、各種文書機能や各種データ入力を行なうことができ
る。また、このキーボード1903には各種機能キー1
904等が設けられている。1905は外部記憶装置1
812へのフロッピーディスクの挿入口である。
【0045】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を載置する用紙載置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907よりプリン
トされる。
【0046】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部1811から入力された各種情報が制御部1801に
より所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部1
806に画像として出力される。
【0047】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0048】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0049】なお、上述した情報処理装置は図14に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図13と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。
【0050】次に、図3は、上記の様に被着色層14に
インクを吹き付けるためのインクジェットヘッドIJH
の構造を示す図である。
【0051】図3において、インクジェットヘッドIJ
Hは、インクを加熱するための複数のヒータ102が形
成された基板であるヒータボード104と、このヒータ
ボード104の上にかぶせられる天板106とから概略
構成されている。天板106には、複数の吐出口108
が形成されており、吐出口108の後方には、この吐出
口108に連通するトンネル状の液路110が形成され
ている。各液路110は、隔壁112により隣の液路と
隔絶されている。各液路110は、その後方において1
つのインク液室114に共通に接続されており、インク
液室114には、インク供給口116を介してインクが
供給され、このインクはインク液室114から夫々の液
路110に供給される。
【0052】ヒータボード104と、天板106とは、
各液路110に対応した位置に各ヒータ102が来る様
に位置合わせされて図3の様な状態に組み立てられる。
図3においては、2つのヒータ102しか示されていな
いが、ヒータ102は、夫々の液路110に対応して1
つずつ配置されている。そして、図3の様に組み立てら
れた状態で、ヒータ102に所定の駆動パルスを供給す
ると、ヒータ102上のインクが沸騰して気泡を形成
し、この気泡の体積膨張によりインクが吐出口108か
ら押し出されて吐出される。従って、ヒータ102に加
える駆動パルスを制御、例えば電力の大きさを制御する
ことにより気泡の大きさを調整することが可能であり、
吐出口から吐出されるインクの体積を自在にコントロー
ルすることができる。
【0053】図4は、このようにヒータに加える電力を
変化させてインクの吐出量を制御する方法を説明するた
めの図である。
【0054】この実施例では、インクの吐出量を調整す
るために、ヒータ102に2種類の定電圧パルスを印加
する様になされている。2つのパルスとは、図4に示す
様にプレヒートパルスとメインヒートパルス(以下、単
にヒートパルスという)である。プレヒートパルスは、
実際にインクを吐出するに先立ってインクを所定温度に
暖めるためのパルスであり、インクを吐出するために必
要な最低のパルス幅t5 よりも短い値に設定されてい
る。従って、このプレヒートパルスによりインクが吐出
されることはない。プレヒートパルスをヒータ102に
加えるのは、インクの初期温度を、一定の温度にまで上
昇させておくことにより、後に一定のヒートパルスを印
加したときのインク吐出量を常に一定にするためであ
る。また、逆にプレヒートパルスの長さを調節すること
により、予めインクの温度を調節しておき、同じヒート
パルスが印加された場合でも、インクの吐出量を異なら
せることも可能である。また、ヒートパルスの印加に先
立ってインクを暖めておくことにより、ヒートパルスを
印加した時のインク吐出の時間的な立ち上がりを早めて
応答性を良くする働きも持っている。
【0055】一方、ヒートパルスは、実際にインクを吐
出させるためのパルスであり、上記のインクを吐出する
ために必要な最低のパルス幅t5 よりも長く設定されて
いる。ヒータ102が発生するエネルギーは、ヒートパ
ルスの幅(印加時間)に比例するものであるため、この
ヒートパルスの幅を調節することにより、ヒータ102
の特性のばらつきを調整することが可能である。
【0056】なお、プレヒートパルスとヒートパルスと
の間隔を調整して、プレヒートパルスによる熱の拡散状
態を制御することによってもインクの吐出量を調整する
ことが可能となる。
【0057】上記の説明から分かる様に、インクの吐出
量は、プレヒートパルスの印加時間を調節することによ
って制御することも可能であるし、またプレヒートパル
スとヒートパルスの印加間隔を調節することによっても
可能である。従って、プレヒートパルスの印加時間やプ
レヒートパルスとヒートパルスの印加間隔を必要に応じ
て調整することにより、インクの吐出量やインクの吐出
の印加パルスに対する応答性を自在に調節することが可
能となる。
【0058】次に、このインクの吐出量の調整について
具体的に説明する。
【0059】例えば、図4に示す様に吐出口(ノズル)
108a,108b,108cが、同じエネルギーを加
えた時のインクの吐出量が異なっている場合について説
明する。詳しくは、一定温度で、一定エネルギーを印加
したときに、ノズル108aのインク吐出量が36pl
(ピコリットル)、ノズル108bのインク吐出量が4
0pl、ノズル108cのインク吐出量が40plであ
り、ノズル108aに対応するヒータ102a及びノズ
ル108bに対応するヒータ102bの抵抗値が200
Ω、ノズル108cに対応するヒータ102cの抵抗値
が210Ωであるものとする。そして、それぞれのノズ
ル108a,108b,108cの吐出量を全て40p
lに合わせたいものとする。
【0060】それぞれのノズル108a,108b,1
08cの吐出量を同じ量に調整するためには、プレヒー
トパルスとヒートパルスの幅を調整すれば良いのである
が、このプレヒートパルスとヒートパルスの幅の組み合
わせには種々のものが考えられる。ここでは、ヒートパ
ルスにより発生するエネルギーの量を3つのノズルで同
じになる様に設定し、吐出量の調整は、プレヒートパル
スの幅を調整することにより行なうものとする。
【0061】まず、ノズル108aのヒータ102aと
ノズル108bのヒータ102bの抵抗値は同じ200
Ωであるので、ヒートパルスにより発生するエネルギー
を同じにするには、ヒータ102a,102bに同じ幅
の電圧パルスを印加すればよい。ここでは、電圧パルス
の幅を前述したt5 よりも長いt3 に設定する。一方、
ノズル108aと108bとは、同じエネルギーを加え
た時の吐出量が、36plと40plと異なるため、ノ
ズル108aの吐出量を多くするために、ヒータ102
aには、ヒータ102bのプレヒートパルスの幅t1 よ
りも長いt2 のプレヒートパルスを加える。このように
すれば、ノズル108aと108bの吐出量を同じ40
plにそろえることができる。
【0062】一方、ノズル108cのヒータ102cの
抵抗値は、他の2つのヒータ102a,102bの抵抗
値よりも高い210Ωであるため、ヒータ102cか
ら、他の2つのヒータと同じエネルギーを発生させるた
めには、ヒートパルスの幅を長くする必要がある。その
ため、ここでは、ヒートパルスの幅を前述したt3 より
も長いt4 に設定している。また、プレヒートパルスの
幅に関しては、一定エネルギーを加えた時のノズル10
8bと108cの吐出量が同じであるため、ヒータ10
2bと同じにすればよく、t1 の幅のプレヒートパルス
を加える。
【0063】以上の様にして、抵抗値と一定エネルギー
を加えた時のインク吐出量の異なる3つのノズル108
a,108b,108cから同じ量のインクを吐出させ
ることができる。また、同じ手法により、インクの吐出
量を意識的に異ならせることも可能である。
【0064】次に、図5は、図1及び図2に示したカラ
ーフイルタを製造するための製造装置の構成を示した図
である。
【0065】図5において、製造装置20は、不図示の
架台上に載置され、図中X方向及びY方向に移動可能な
XYテーブル22と、このXYテーブル22の上方に不
図示の支持部材を介して架台上に固定されたインクジェ
ットヘッドIJHを備えている。XYテーブル22上に
は、既に前述した方法により遮光格子10b及び被着色
層14(図2参照)が形成されたガラス基板12が載置
される。インクジェットヘッドIJHには、赤色のイン
クを吐出する赤色ヘッド120aと、緑色のインクを吐
出する緑色ヘッド120bと、青色のインクを吐出する
青色ヘッド120cが備えられており、これらの各ヘッ
ド120a,120b,120cは夫々独立にインクを
吐出することができる様に構成されている。
【0066】このように構成される製造装置20におい
ては、インクジェットヘッドIJHに対して、XYテー
ブル22がXY方向に移動しながら、ガラス基板12上
の所望の遮光格子10bの枠内にR(赤)またはG
(緑)またはB(青)のインクを吐出していき、遮光格
子10bの各枠内を着色してカラーフイルタを完成させ
る。
【0067】図6は、製造装置20の構成を示すブロッ
ク図である。
【0068】図6において、製造装置20の全体動作を
制御するCPU30には、XYステージ22をXY方向
に駆動するためのX方向駆動モータ36及びY方向駆動
モータ38が、Xモータ駆動回路32及びYモータ駆動
回路34を介して接続されている。また、CPU30に
は、ヘッド駆動回路40を介してインクジェットヘッド
IJHが接続されている。更にCPU30には、XYス
テージ22の位置を検出するためのXエンコーダ42及
びYエンコーダ44が接続されており、XYステージ2
2の位置情報が入力される。また、プログラムメモリ4
6内の制御プログラムも入力される。CPU30は、こ
の制御プログラムとXエンコーダ42及びYエンコーダ
44の位置情報に基づいて、XYステージ22を移動さ
せ、ガラス基板12上の所望の格子枠をインクジェット
ヘッドIJHの下方にもたらし、その枠内に所望の色の
インクを吹き付けて着色する。これを遮光格子10bの
各枠に対して行なうことによりカラーフイルタを製造す
る。
【0069】次に、本実施例のカラーフィルタの製造方
法の概念図を図7〜図9に示す。
【0070】まず、図7のように、常法により洗浄した
ガラス基板12上に、前述した様な方法により遮光格子
10bを形成する。続いてその上に被着色層14を形成
する。被着色層14の形成方法としては、材料を適当な
溶剤中に溶解もしくは分散させて調整した塗工液を、ロ
ールコータ法、ブレードコータ法、エアナイフコータ
法、ロッドバーコータ法、スピンナコータ法等により形
成し、オーブン、ホットプレート等によるベーキングに
より溶剤を蒸発させ、被膜を形成させる。このとき、そ
の乾燥膜厚(dμm)は、そのとき用いるインクジェッ
トヘッドの1吐出(1滴)あたりのインク吐出量V0 p
l(ピコリットル)に対してd>V0 /500の関係を
満たすようにする必要がある。
【0071】また、遮光格子10bはあらかじめガラス
基板12上に必ずしも設けられている必要はなく、公知
のように被着色層14を設けてからフォトリソ法、イン
クジェット法により形成させてもよい。
【0072】被着色層14の材質としては、インク受容
能力があり、ドット精細性に優れ、また、透明性に優れ
ていることが必要であるが、さらに、透明基板あるいは
保護膜を用いる場合は保護膜との密着性、耐熱性等の耐
プロセス性も必要である。
【0073】公知のインクジェット用OHPフィルムに
用いられるインク受容層(被着色層)材料が好適に用い
られるが、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルビ
ロリドン、澱粉、カゼイン、アルブミン、アルギン酸ソ
ーダ、ゼラチン、ポリアクリルアミド、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
アセテート、ポリアクリル酸、あるいはこれらの誘導体
等多数のものを挙げることができるが、もちろんこれに
限られるものではない。この中では、耐熱性等の耐プロ
セス性から、ヒドロキシプロピルセルロースあるいはこ
の誘導体が好適に用いられる。これは、上述の密着性、
耐熱性に優れ、製造プロセス上で簡便に用いることがで
き、透明性、インク受容能の点においてもカラーフィル
タ用被着色層として非常に好適に用いることができる。
また、ドット精細性にも優れるため、本発明による条
件、即ち、乾燥膜厚(dμm)は、そのとき用いるイン
クジェットヘッドの1吐出(1滴)あたりのインク吐出
量V0 (pl)に対してd>V0 /500の関係を満た
していれば、異なる3色(赤、緑、青)のインクが混じ
り合ってしまうようなことは起こらない。
【0074】さらに、耐プロセス性を向上させるため
に、メチロール化メラミン、メチロール化ヒドロキシプ
ロピレン尿素、ジメチロール尿素、イソシアネート等、
とくに限られるものではないが、これらの架橋剤を被着
色層材料の中に混在させて、インクジェットによる印字
後に加熱、あるいは光照射により硬化させてもよい。
【0075】更に被着色層14の材料としては、耐プロ
セス性を向上させるという点から、N−メチロールアク
リルアミド等の架橋可能なモノマー単位を含むアクリル
系ポリマーも好適に用いられる。これらのものを被着色
層として用いた場合には、インクジェットによる着色後
に加熱、あるいは光照射により硬化される。
【0076】これらの被着色層14の材料の膜厚がd
(μm)、インク吐出量がV0(pl)のときに上記の
d>V0/500であることにより好適なカラーフィル
タを作成することが可能になる。
【0077】なお、被着色層14のインクの浸透性につ
いては、用いるインクを吸収する能力があれば、その浸
透度、浸透スピードは特に規定されない。一般にインク
ジェットプリンタ用の被記録材として用いられるものと
同程度であれば十分である。具体的には、1μmの膜厚
の被着色層に50plのインクを吐出したときに、イン
クが被着色層に取り込まれきるまでの時間が5分程度か
ら遅くとも1時間程度であるものが好ましい。本実施例
では、被着色層14は、インクが吐出されてから1時間
経過後に被着色層の表面にインクが液体として存在しな
い程度の吸水性を有している。これを確認する方法とし
ては、例えば顕微鏡で、被着色層14の表面を観察する
方法が考えられる。顕微鏡で被着色層14の表面を観察
すれば、例えばガラス基板12を傾けたときに、インク
が流れ出すか否かにより被着色層の表面にインクが液体
として存在するか否かを確認することができる。
【0078】また、1つのフィルタエレメントに吐出さ
れるインク滴の数は、1滴の体積を40plとした場
合、1滴から7滴程度が好ましく、とくに複数のインク
滴で1つのフィルタエレメントを着色する場合には、1
つのインク滴が被着色層に吐出されてから次のインク滴
が吐出されるまでに時間差があるため、最初のインク滴
が被着色層にある程度吸収された後に次のインク滴が吐
出されるので、色むら等の少ない高品位な着色が可能と
なり好ましい。なお、複数のインク滴で1つのフィルタ
エレメントを着色する場合には、同じ位置に重ねて吐出
してもよいし、少しずつずらしながら吐出してもよい。
【0079】次に、図8に示すように、前述のようにし
て作成された被着色層14上に遮光格子10bのパター
ンに合わせてR(赤)、G(緑)、B(青)のインクを
インクジェット法により吐出する。あるいは、前述した
ように、遮光格子10bのパターン及びR、G、Bの双
方をインクジェットにより吐出形成してもよい。このと
きの各インクドットの体積は、前述したように、V0
(pl)である。インクジェット法としては熱エネルギ
ーによる方式、機械エネルギーによる方式が挙げられる
が、何れの方式も好適に用いることが可能である。
【0080】インクとしては、インクジェット方式とし
て用いることができるものであれば、特に限られるもの
ではなく、R、G、Bの染料あるいは顔料は用途に合わ
せて選べばよい。また、溶剤組成についてもインクジェ
ット用として用いることのできる組成であればよく、特
に限定されるものではない。
【0081】また、色剤としては、染料、顔料とも好適
に用いることが出来る。このとき、上記の関係式は、そ
の色剤の種類にはほとんど影響されず、インク溶剤によ
り決定される。
【0082】好ましく用いられるインク溶剤としては、
一般的にインクジェット用インクとして用いられている
水、また水と混合して用いられる水溶性有機溶剤とし
て、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール等の炭素数1−4のアルキルアル
コール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等の
ケトンまたはケトアルコール類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコー
ル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が
2−6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類、グ
リセリン、エチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエ
チル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル
(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、2−
ピロリドン、1.3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等が挙げられ、インクジェットヘッドのインク吐出性能
に問題を起こすものでなければ、特に限定されるもので
はない。
【0083】これらの中で特に好ましいものとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2−6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類、またN−
メチル−2−ピロリドンが挙げられる。これらの溶剤を
単独あるいは複数で用いることにより、本発明による効
果を十分に満たすことが出来る。また、界面活性剤等の
添加剤を加えてもよい。
【0084】次に、図9のように、インクジェットによ
りインクの吐出を終了した被着色層14上に保護膜15
を塗工する。このことにより、耐プロセス性、とくに耐
溶剤性を飛躍的に向上させることが出来る。もちろん、
被着色層14自体が、十分な耐プロセス性を有していれ
ば保護膜15をつける必要はないが、一般的には保護膜
をつけるのが普通である。
【0085】塗工方法としては、前述の被着色層塗工と
同様の方法を用いることができる。また、材質として
は、一般的にカラーフィルタに用いられている保護膜用
材質であれば特に限られるものではないが、中でもアク
リル,エポキシ系の熱硬化型、あるいは光硬化型のもの
が好適に使用される。
【0086】さらに、塗工した基板をオーブン、ホット
プレート等によりベーキングし、被膜を形成させる。こ
の保護膜の厚みは要求性能等にもよるが、0.1〜10
μm程度が適当である。
【0087】以上のようにして作成されたインクジェッ
ト法によるカラーフィルタは、工程が大幅に短縮され、
材質的にも安価に製造可能であり、耐熱性,耐溶剤性等
の耐プロセス性及びインク受容能力、ドット精細性をも
満足させ、にじみ、混色、白抜けの無い、カラー液晶デ
ィスプレイ用として非常に高性能なものである。
【0088】次に、本実施例の製造方法によりカラーフ
ィルタを製造した具体例について説明する。
【0089】(具体例1)遮光格子の形成されたガラス
基板上にヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製H
PC−H)およびジメチロールヒドロキシエチレン尿
素、スミテックスレジン(住友化成製NS−11)の混
合物からなる熱硬化性樹脂組成物を乾燥膜厚0.6ミク
ロンとなるようにスピンコートし、110°C、10分
のプリベークを行なった。これが、被着色層である。次
いで、前述した製造装置を用いて、顔料インクにより、
R、G、Bのマトリクスパターンを被着色層に着色し
た。このときの各色のインク吐出量は40plであっ
た。次いで230°C、1時間のベーキングを行なうこ
とにより架橋反応を進行させ、被着色層を硬化させた。
続いて、ゴミを取り除くために水洗を行ない、乾燥後、
さらにその上に、2液型の熱硬化型樹脂材料を膜厚1ミ
クロンとなるようにスピンコートし、250°C、30
分の熱処理を行なって硬化させることにより液晶用カラ
ーフィルタを作成した。ここで、被着色層の厚みと液滴
の体積の関係は、0.6=40/66.7>40/50
0=0.08となる。
【0090】(具体例2)具体例1において、熱硬化性
樹脂組成物をヒドロキシエチルセルロース(フジケミカ
ル製AH−15)およびメチル化メチロールメラミン
(住友化成製スミテックスM−6)の混合物とし、他は
具体例1と全く同様にして液晶用カラーフィルタを作成
した。
【0091】(具体例3)具体例1において、インクを
染料インクとしたほかは具体例1と全く同様にして液晶
用カラーフィルタを作成した。
【0092】(具体例4)遮光格子の形成されたガラス
基板上にヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製H
PC−H)およびジメチルロールヒドロキシエチレン尿
素(住友化成製スミテックスレジンNS−3spe)の
混合物からなる樹脂組成物を乾燥膜厚0.5ミクロンと
なるようにスピンコートし、120°C、10分のプリ
ベークを行なった。これが被着色層となる。次いで前述
した製造装置を用いて、顔料インクにより、R,G,B
のマトリクスパターンを着色した。このときの各色のイ
ンク吐出量は50plであった。次いで220℃、50
分間の加熱を行なうことにより架橋反応を進行させ、被
着色層を硬化させた。続いて、ゴミを取り除くために水
洗を行ない、乾燥後、さらにその上に、2液型の熱硬化
型樹脂材料を薄膜1ミクロンとなるようにスピンコート
し、250℃、30分の熱処理を行なって硬化させるこ
とにより液晶用カラーフィルタを作成した。ここで、被
着色層の厚みと液滴の体積の関係は、0.5=50/1
00>50/500=0.1となる。
【0093】(具体例5)具体例4において、インクを
染料インクとしたほかは具体例4と全く同様にして液晶
用カラーフィルタを作成した。
【0094】具体例1〜5のようにして作成された液晶
用カラーフィルタを光学顕微鏡により観察したところ、
変色、あるいはR,G,Bの混色、色ムラ、にじみ、白
抜け等の障害は観察されなかった。
【0095】また、得られたカラーフィルタを用いて、
ITO形成、配向膜の形成、液晶材料の封入等の一連の
作業を行ない、カラー液晶駆動装置を作成した。このよ
うにして作成されたカラー液晶駆動装置を用いて0°C
〜40°Cの温度範囲にて連続1000時間の駆動を行
なったところ、障害は発生しなかった。さらに、このカ
ラー液晶駆動装置をOHP上に設置し、連続1000時
間の反射駆動を行なったところ、透過率および色調の変
化は確認されなかった。
【0096】(比較例1)具体例1において被着色層と
しての樹脂組成物を、乾燥膜厚を0.05μmとして塗
布したほかは、全く具体例1と同様にして液晶カラーフ
ィルタを作成した。ここで、被着色層の厚みと液滴の体
積の関係は、0.05=40/800<40/500=
0.08となる。
【0097】(比較例2)具体例4において被着色層と
しての樹脂組成物を、乾燥膜厚を0.08μmとして塗
布したほかは、全く具体例4と同様にして液晶用カラー
フィルタを作成した。ここで、被着色層の厚みと液滴の
体積の関係は、0.08=50/625<50/500
=0.1となる。
【0098】比較例1,2のようにして作成された液晶
用カラーフィルタを光学顕微鏡により観察したところ、
変色は発生しなかったが、色ムラ、混色の障害が観察さ
れた。
【0099】以上説明した様に、上記の実施例によれ
ば、被着色層の厚みをdμm、液滴の体積をV0 pl
(ピコリットル)としたときに、d>V0 /500、好
ましくはd>V0 /200、更に好ましくはd>V0 /
100とすることにより、被着色層の厚みが薄すぎてイ
ンクがにじむことが防止され、これにより隣のフィルタ
エレメントとの混色等も防止されるので、にじみや混色
のないカラーフィルタを製造することが出来る。
【0100】なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲
で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。
【0101】例えば、上記実施例では、インクジェット
ヘッドを固定してXYステージ側を移動させる様に説明
したが、ステージ側を固定して、インクジェットヘッド
側を移動させる様にしても良い。
【0102】また、インクジェットヘッドとして圧電素
子等の機械エネルギー変換体を用いる所謂ピエゾタイプ
のものを用いても良い。この場合、吐出するインク体積
の調整は駆動パルスの印加電圧を調整することで容易に
行なうことができる。さらに、バイポーラ駆動を行なう
場合は、両極性の駆動パルスの夫々または一方を調整す
ることによってもインク体積を調整することができる。
【0103】さらにまた、本発明は単色のフィルターに
も適用できる。更に異なる色の単色フィルターを複数重
ねるタイプのフイルタにも適用できる。
【0104】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0105】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0106】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0107】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0108】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0109】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0110】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0111】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
インク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0112】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0113】
【発明の効果】以上の様に、この発明によれば、被着色
層の厚みをd(μm)、液滴の体積をV0 (pl:ピコ
リットル)としたときに、d>V0 /500とすること
により、被着色層の厚みが薄すぎてインクがにじむこと
が防止され、これにより隣のフィルタエレメントとの混
色等も防止されるので、にじみや混色のないカラーフィ
ルタを製造することが出来る。
【0114】また、液滴の吐出をインクジェットヘッド
を用いて行なうことにより、複数色のフィルタエレメン
トを有するカラーフィルタを1工程で製造することが出
来るので、カラーフィルタのローコスト化を図ることが
出来る。
【0115】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる製造方法及び製造装置により製
造されるカラーフイルタの部分拡大図である。
【図2】図1に示したカラーフイルタの側断面図であ
る。
【図3】被着色層にインクを吹き付けるためのインクジ
ェットヘッドIJHの構造を示す図である。
【図4】ヒータに加える電力を変化させてインクの吐出
量を制御する方法を説明するための図である。
【図5】図1及び図2に示したカラーフイルタを製造す
るための製造装置の構成を示した図である。
【図6】カラーフィルタの製造装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】液晶用カラーフィルタの製造方法を示す図であ
る。
【図8】液晶用カラーフィルタの製造方法を示す図であ
る。
【図9】液晶用カラーフィルタの製造方法を示す図であ
る。
【図10】カラー液晶パネルの構造を示した側断面図で
ある。
【図11】カラー液晶パネルの構造を示した側断面図で
ある。
【図12】液晶パネルが使用される情報処理装置を示し
た図である。
【図13】液晶パネルが使用される情報処理装置を示し
た図である。
【図14】液晶パネルが使用される情報処理装置を示し
た図である。
【符号の説明】
10 カラーフィルタ 10a フィルタエレメント 10b 遮光格子 12 ガラス基板 14 被着色層 15 保護膜 20 製造装置 22 XYテーブル 102 ヒータ 104 ヒータボード 106 天板 108 吐出口 110 液路 112 隔壁 114 インク液室 116 インク供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城田 勝浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横井 英人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基板上に被着色層を形成し、
    該被着色層に所定の色に着色されたインクを吐出して前
    記被着色層を着色することにより形成されるカラーフイ
    ルタの製造方法であって、 前記被着色層の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出
    あたりの体積をV0 (pl)としたときに、d>V0 /
    500となる様に、前記被着色層の厚さと前記インクの
    体積を調節することを特徴とするカラーフイルタの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記被着色層の厚さと前記インクの体積
    を、更にd>V0 /200となる様に調節することを特
    徴とする請求項1に記載のカラーフイルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記被着色層の厚さと前記インクの体積
    を、更にd>V0/100となる様に調節することを特
    徴とする請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の色とは、赤、緑、青の3種類
    の色、あるいは、赤、緑、青、黒の4種類の色であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラーフイルタの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記インクの前記被着色層に向けての吐
    出は、インクを吐出して着色を行なうインクジェットヘ
    ッドを用いて行なわれることを特徴とする請求項1に記
    載のカラーフイルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記インクジェットヘッドは、熱エネル
    ギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、イン
    クに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー
    変換体を備えていることを特徴とする請求項5に記載の
    カラーフイルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記吐出されるインクの体積は、前記熱
    エネルギー変換体に加える駆動パルスを変化させること
    により制御されることを特徴とする請求項6に記載のカ
    ラーフイルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記被着色層は複数の長方形状のフィル
    タエレメントに区切られており、各フィルタエレメント
    は、短辺が50〜100μm、長辺が150〜450μ
    mの長方形状に形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 光透過性の基板上に被着色層を形成し、
    該被着色層に所定の色に着色されたインクを吐出して前
    記被着色層を着色することにより形成されるカラーフイ
    ルタであって、 前記被着色層の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出
    あたりの体積をV0 (pl)としたときに、d>V0 /
    500となる様に、前記被着色層の厚さと前記インクの
    体積を調節して製造されたことを特徴とするカラーフイ
    ルタ。
  10. 【請求項10】 前記被着色層は複数の長方形状のフィ
    ルタエレメントに区切られており、各フィルタエレメン
    トは、短辺が50〜100μm、長辺が150〜450
    μmの長方形状に形成されていることを特徴とする請求
    項9に記載のカラーフィルタ。
  11. 【請求項11】 光透過性の基板上に被着色層を形成
    し、該被着色層に所定の色に着色されたインクを吐出し
    て前記被着色層を着色することにより形成されるカラー
    フイルタを用いた液晶表示装置であって、 前記被着色層の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出
    あたりの体積をV0 (pl)としたときに、d>V0 /
    500となる様に、前記被着色層の厚さと前記インクの
    体積を調節して製造されたカラーフイルタと、 該カラーフィルタに対向する基板とを有し、両基板間に
    液晶化合物を封入したことを特徴とする液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記被着色層は複数の長方形状のフィ
    ルタエレメントに区切られており、各フィルタエレメン
    トは、短辺が50〜100μm、長辺が150〜450
    μmの長方形状に形成されていることを特徴とする請求
    項11に記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 光透過性の基板上に被着色層を形成
    し、該被着色層に所定の色に着色されたインクを吐出し
    て前記被着色層を着色することにより形成されるカラー
    フイルタを用いた、液晶表示装置を備えた装置であっ
    て、 前記被着色層の厚さをd(μm)、前記インクの1吐出
    あたりの体積をV0 (pl)としたときに、d>V0 /
    500となる様に、前記被着色層の厚さと前記インクの
    体積を調節して製造されたカラーフイルタと、該カラー
    フィルタに対向する基板とを有し、両基板間に液晶化合
    物を封入した液晶表示装置と、 該液晶表示装置に画像信号を出力する画像信号出力手段
    とを具備することを特徴とする、液晶表示装置を備えた
    装置。
  14. 【請求項14】 前記被着色層は複数の長方形状のフィ
    ルタエレメントに区切られており、各フィルタエレメン
    トは、短辺が50〜100μm、長辺が150〜450
    μmの長方形状に形成されていることを特徴とする請求
    項13に記載の液晶表示装置を備えた装置。
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