JPH09220281A - 体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置 - Google Patents
体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置Info
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- JPH09220281A JPH09220281A JP8354601A JP35460196A JPH09220281A JP H09220281 A JPH09220281 A JP H09220281A JP 8354601 A JP8354601 A JP 8354601A JP 35460196 A JP35460196 A JP 35460196A JP H09220281 A JPH09220281 A JP H09220281A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 体液処理装置を放射線滅菌するに当り、滅菌
効果は維持したまま滅菌による体液処理装置の損傷を大
幅に低減する放射線滅菌方法を提供する事および、この
滅菌方法により滅菌された生体にとって安全かつ有用な
体液処理装置を提供する事。 【解決手段】 体液処理装置にピロ亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソ
ジウムバイサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート、ソジウムハイドロサルファイト、l−
アスコルビン酸の中から選択される少なくとも1種類の
抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌することを
特徴とする体液処理装置の滅菌方法。ピロ亜硫酸ナトリ
ウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセ
トンソジウムバイサルファイト、ソジウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート、ソジウムハイドロサルファイ
ト、l−アスコルビン酸の中から選択される少なくとも
1種類の抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌さ
れた体液処理装置。
効果は維持したまま滅菌による体液処理装置の損傷を大
幅に低減する放射線滅菌方法を提供する事および、この
滅菌方法により滅菌された生体にとって安全かつ有用な
体液処理装置を提供する事。 【解決手段】 体液処理装置にピロ亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソ
ジウムバイサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート、ソジウムハイドロサルファイト、l−
アスコルビン酸の中から選択される少なくとも1種類の
抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌することを
特徴とする体液処理装置の滅菌方法。ピロ亜硫酸ナトリ
ウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセ
トンソジウムバイサルファイト、ソジウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート、ソジウムハイドロサルファイ
ト、l−アスコルビン酸の中から選択される少なくとも
1種類の抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌さ
れた体液処理装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液、血漿、リン
パ液等の体液を処理し、その組成比を変化させたり、構
造物の機能を変化させたりする為に用いられる体液処理
装置及びその滅菌方法に関する。近年、医学、工学等の
科学技術の進歩により、各種疾患により変化してしまっ
た体液成分を正常な状態に戻すための体液処理装置、生
体の免疫能を変化させる為の体液処理装置等、種々の体
液処理装置が開発され、様々な疾患で治療効果を上げつ
つある。例えば、腎不全患者の血液成分を正常に戻す為
の人工腎臓、血液中に酸素を送り込む為の人工肺、癌、
肝硬変などが原因で貯留した腹水中のアルブミンの様な
有用成分を血液中に戻してやる為の腹水処理装置、膠原
病、自己免疫疾患等に用いられ血液中の自己抗体、免疫
複合体等の悪性物質を含む血漿を濾過するための血球/
血漿分離器、血漿中の悪性物質を含む高分子量物質だけ
を濾過する事により除去する為の濾過フィルター、血漿
中の悪性物質だけを選択的に吸着する吸着器、薬物中毒
患者の血液中から中毒惹起物質を吸着する為の吸着器、
肝臓病患者の血液中に増加するビリルビンを吸着する吸
着器、血液型不適合妊娠患者血液中の血液型物質を吸着
する吸着材、自己免疫疾患患者血液中の白血球、リンパ
球を除去する為の血球分離フィルター、白血病患者血液
中から白血病細胞を除去する為の血球分離フィルター、
血液中の免疫担当細胞を刺激し、特定の機能を誘導する
為の細胞刺激装置等を体液処理装置の例としてあげる事
ができる。
パ液等の体液を処理し、その組成比を変化させたり、構
造物の機能を変化させたりする為に用いられる体液処理
装置及びその滅菌方法に関する。近年、医学、工学等の
科学技術の進歩により、各種疾患により変化してしまっ
た体液成分を正常な状態に戻すための体液処理装置、生
体の免疫能を変化させる為の体液処理装置等、種々の体
液処理装置が開発され、様々な疾患で治療効果を上げつ
つある。例えば、腎不全患者の血液成分を正常に戻す為
の人工腎臓、血液中に酸素を送り込む為の人工肺、癌、
肝硬変などが原因で貯留した腹水中のアルブミンの様な
有用成分を血液中に戻してやる為の腹水処理装置、膠原
病、自己免疫疾患等に用いられ血液中の自己抗体、免疫
複合体等の悪性物質を含む血漿を濾過するための血球/
血漿分離器、血漿中の悪性物質を含む高分子量物質だけ
を濾過する事により除去する為の濾過フィルター、血漿
中の悪性物質だけを選択的に吸着する吸着器、薬物中毒
患者の血液中から中毒惹起物質を吸着する為の吸着器、
肝臓病患者の血液中に増加するビリルビンを吸着する吸
着器、血液型不適合妊娠患者血液中の血液型物質を吸着
する吸着材、自己免疫疾患患者血液中の白血球、リンパ
球を除去する為の血球分離フィルター、白血病患者血液
中から白血病細胞を除去する為の血球分離フィルター、
血液中の免疫担当細胞を刺激し、特定の機能を誘導する
為の細胞刺激装置等を体液処理装置の例としてあげる事
ができる。
【0002】
【従来の技術】体液処理装置で処理した体液は、通常、
生体に再輸注される事が多く、また、体液処理中に体液
の変性を防ぐ為にも、体液処理装置は滅菌して用いられ
るのが普通である。滅菌法には、加熱法(火炎法、乾熱
法、高圧蒸気法、流通蒸気法、煮沸法、間けつ法)、濾
過法、照射法(放射線法、紫外線法、高周波法)、ガス
法、薬液法等がある(日本薬局方、第11改正、一般試
験法(7)滅菌法及び無菌操作法)が、体液処理装置の
滅菌には通常高圧蒸気滅菌法、放射線(ガンマ線)滅菌
法、ガス(エチレンオキシド)法等が用いられる事が多
い。しかしながら、滅菌とは物質中の全ての微生物を殺
滅または除去する事を意味しているので、滅菌する事に
より、体液処理装置自体が多大な損傷を受ける事は容易
に考えられる事である。事実、特に、放射線滅菌法によ
って体液処理装置が受ける損傷は大きく、体液処理装置
構成素材の分解、着色等が起こり、体液を処理する際に
体液処理装置から体液側に低分子物質が溶出してしまう
という問題が起こって来る。特に、放射線に対して不安
定な蛋白質、ペプチド、アミノ酸等を構成素材としてい
る体液処理装置(例えば担体に蛋白質、ペプチド、アミ
ノ酸等を固定した吸着材、細胞刺激材等)、放射線によ
り変性し易いポリマーを用いた体液処理装置等では問題
であった。
生体に再輸注される事が多く、また、体液処理中に体液
の変性を防ぐ為にも、体液処理装置は滅菌して用いられ
るのが普通である。滅菌法には、加熱法(火炎法、乾熱
法、高圧蒸気法、流通蒸気法、煮沸法、間けつ法)、濾
過法、照射法(放射線法、紫外線法、高周波法)、ガス
法、薬液法等がある(日本薬局方、第11改正、一般試
験法(7)滅菌法及び無菌操作法)が、体液処理装置の
滅菌には通常高圧蒸気滅菌法、放射線(ガンマ線)滅菌
法、ガス(エチレンオキシド)法等が用いられる事が多
い。しかしながら、滅菌とは物質中の全ての微生物を殺
滅または除去する事を意味しているので、滅菌する事に
より、体液処理装置自体が多大な損傷を受ける事は容易
に考えられる事である。事実、特に、放射線滅菌法によ
って体液処理装置が受ける損傷は大きく、体液処理装置
構成素材の分解、着色等が起こり、体液を処理する際に
体液処理装置から体液側に低分子物質が溶出してしまう
という問題が起こって来る。特に、放射線に対して不安
定な蛋白質、ペプチド、アミノ酸等を構成素材としてい
る体液処理装置(例えば担体に蛋白質、ペプチド、アミ
ノ酸等を固定した吸着材、細胞刺激材等)、放射線によ
り変性し易いポリマーを用いた体液処理装置等では問題
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、体液処理装置を放射線滅菌するに当り、
滅菌効果は維持したまま滅菌による体液処理装置の損傷
を大幅に低減する放射線滅菌方法を提供する事にあり、
また、この滅菌方法により滅菌された生体にとって安全
かつ有用な体液処理装置を提供する事にある。
問題点に鑑み、体液処理装置を放射線滅菌するに当り、
滅菌効果は維持したまま滅菌による体液処理装置の損傷
を大幅に低減する放射線滅菌方法を提供する事にあり、
また、この滅菌方法により滅菌された生体にとって安全
かつ有用な体液処理装置を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的に
沿って鋭意研究を重ねた結果、体液処理装置にある特定
の抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌する事に
よって、体液処理装置の損傷を大幅に低減する事が可能
である事を見出し、更には、この滅菌法で滅菌した体液
処理装置が生体にとって安全かつ有用である事を確認
し、本発明をなすに到った。すなわち本発明は、体液処
理装置にピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、アセトンソジウムバイサルファイ
ト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート、ソジ
ウムハイドロサルファイト、l−アスコルビン酸の中か
ら選択される少なくとも1種類の抗酸化剤溶液を含浸さ
せた状態で放射線滅菌することを特徴とする体液処理装
置の滅菌方法であり、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソジウムバ
イサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アスコル
ビン酸の中から選択される少なくとも1種類の抗酸化剤
溶液を含浸させた状態で放射線滅菌された体液処理装置
である。
沿って鋭意研究を重ねた結果、体液処理装置にある特定
の抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌する事に
よって、体液処理装置の損傷を大幅に低減する事が可能
である事を見出し、更には、この滅菌法で滅菌した体液
処理装置が生体にとって安全かつ有用である事を確認
し、本発明をなすに到った。すなわち本発明は、体液処
理装置にピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、アセトンソジウムバイサルファイ
ト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート、ソジ
ウムハイドロサルファイト、l−アスコルビン酸の中か
ら選択される少なくとも1種類の抗酸化剤溶液を含浸さ
せた状態で放射線滅菌することを特徴とする体液処理装
置の滅菌方法であり、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソジウムバ
イサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アスコル
ビン酸の中から選択される少なくとも1種類の抗酸化剤
溶液を含浸させた状態で放射線滅菌された体液処理装置
である。
【0005】
【発明の実施の形態】ここでいう体液処理装置とは、血
液、血漿、リンパ液、骨髄液等の体液を材料として、こ
の体液の電解質、ホルモン、蛋白質等の組成を変化させ
たり、赤血球、白血球、血小板あるいは白血球中の単
球、顆粒球、リンパ球さらにはリンパ球サブセットの組
成を変化させたり、その組成は変化させないまでも一部
のリンパ球を刺激してヘルパー機能、サプレッサー機
能、キラー機能等を誘導したりする為の処理装置であ
り、体液に対して何らかの変化を起こさせる装置であ
る。体液に対して何らかの変化を起こさせるための機構
としては、物理的な機構、化学的機構等種々あるが、例
えば透析、濾過、吸着、粘着、抗原抗体反応、比重差利
用、塩析、物理的刺激等様々なものが利用できる。体液
処理装置の例をここでもう一度例示すると、腎不全患者
の血液成分を正常に戻す為の人工腎臓、血液中に酸素を
供給する為の人工肺、腹水中のアルブミンを濃縮して再
静注する為の腹水処理装置、血液中の血球成分と血漿成
分とを分離する為の血漿濾過フィルター、血球を成分毎
に分離する為の遠心分離装置や血球分離フィルター、体
液中の特定成分を選択吸着する為の吸着器、血漿中の成
分を分子量によって分画する為の分画フィルター、特定
の血球を選択的に除去する為のフィルター、血液中の免
疫担当細胞を刺激して特定の機能を誘導する為の刺激装
置などがあり、ここに例示されていない物でも体液に対
して何らかの変化を起こさせる処理装置は全て含まれ
る。本発明で言う滅菌とは物質中のすべての微生物を殺
滅または除去することをいう。また本発明で言う抗酸化
剤とは、他の分子などに電子を与え易い性質を持つ原
子、分子あるいはイオンの事を言うが、体液処理装置が
酸素により変化を受けるのを抑制する性質を持つもので
ある。本発明で言う抗酸化剤は以下の7種類の中から選
択される。即ち、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、亜硫酸ナトリウム、アセトン−ソジウム−バ
イサルファイト、ソジウム−ホルムアルデヒド−スルホ
キシレート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アス
コルビン酸である。これらの抗酸化剤は単独で用いても
良いし、2種類以上混合して用いても良い。以上例示し
た中では、ピロ亜硫酸ナトリウム、アセトンソジウムバ
イサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アスコル
ビン酸が毒性、取り扱い性などの点から好んで用いら
れ、特にピロ亜硫酸ナトリウムが好ましい。
液、血漿、リンパ液、骨髄液等の体液を材料として、こ
の体液の電解質、ホルモン、蛋白質等の組成を変化させ
たり、赤血球、白血球、血小板あるいは白血球中の単
球、顆粒球、リンパ球さらにはリンパ球サブセットの組
成を変化させたり、その組成は変化させないまでも一部
のリンパ球を刺激してヘルパー機能、サプレッサー機
能、キラー機能等を誘導したりする為の処理装置であ
り、体液に対して何らかの変化を起こさせる装置であ
る。体液に対して何らかの変化を起こさせるための機構
としては、物理的な機構、化学的機構等種々あるが、例
えば透析、濾過、吸着、粘着、抗原抗体反応、比重差利
用、塩析、物理的刺激等様々なものが利用できる。体液
処理装置の例をここでもう一度例示すると、腎不全患者
の血液成分を正常に戻す為の人工腎臓、血液中に酸素を
供給する為の人工肺、腹水中のアルブミンを濃縮して再
静注する為の腹水処理装置、血液中の血球成分と血漿成
分とを分離する為の血漿濾過フィルター、血球を成分毎
に分離する為の遠心分離装置や血球分離フィルター、体
液中の特定成分を選択吸着する為の吸着器、血漿中の成
分を分子量によって分画する為の分画フィルター、特定
の血球を選択的に除去する為のフィルター、血液中の免
疫担当細胞を刺激して特定の機能を誘導する為の刺激装
置などがあり、ここに例示されていない物でも体液に対
して何らかの変化を起こさせる処理装置は全て含まれ
る。本発明で言う滅菌とは物質中のすべての微生物を殺
滅または除去することをいう。また本発明で言う抗酸化
剤とは、他の分子などに電子を与え易い性質を持つ原
子、分子あるいはイオンの事を言うが、体液処理装置が
酸素により変化を受けるのを抑制する性質を持つもので
ある。本発明で言う抗酸化剤は以下の7種類の中から選
択される。即ち、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、亜硫酸ナトリウム、アセトン−ソジウム−バ
イサルファイト、ソジウム−ホルムアルデヒド−スルホ
キシレート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アス
コルビン酸である。これらの抗酸化剤は単独で用いても
良いし、2種類以上混合して用いても良い。以上例示し
た中では、ピロ亜硫酸ナトリウム、アセトンソジウムバ
イサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート、ソジウムハイドロサルファイト、l−アスコル
ビン酸が毒性、取り扱い性などの点から好んで用いら
れ、特にピロ亜硫酸ナトリウムが好ましい。
【0006】体液処理装置に抗酸化剤溶液を含浸させる
方法は、抗酸化剤を適当な溶媒に溶解して体液処理装置
と接触させる方法、例えば、水または生理的塩溶液に抗
酸化剤を溶解させて体液処理装置に充填または含浸させ
る方法、グリセリン、アルコール等の溶剤に抗酸化剤を
溶かして体液処理装置に充填または含浸させる方法等が
用いられる。体液処理装置に抗酸化剤溶液が含浸し、酸
素により体液処理装置が変化を受けるのを抑制できる状
態になっている事が必要である。溶液状態にして抗酸化
剤を用いる場合、抗酸化剤の濃度は、体液処理装置の材
質、抗酸化剤の種類および滅菌の条件によって最適な濃
度が決定されるべきであるが、大体好ましくは0.00
1%から1%、より好ましいのは0.005%から0.
5%の濃度である。本発明で用いられる滅菌方法は、照
射法であるが、特に照射法のうちガンマ線法が好んで用
いられる。以下、本発明を実施する態様について、中空
糸型人工腎臓をガンマ線滅菌するケースを例にとって、
詳細に説明する。ガンマ線滅菌の場合、通常1〜5Mr
adのガンマ線を中空糸型人工腎臓に照射するのが一般
的であるが、この時、主に中空糸が劣化し、低分子物質
を生成することがある。この様な低分子物質は、この中
空糸型人工腎臓で体液を処理した場合に体液側に溶離し
てしまう可能性が否定できず問題となって来る。この問
題を解決する為に成された本発明によれば、例えば、上
記中空糸型人工腎臓の容器内に特定の抗酸化剤を溶解せ
しめた液体を充填しておくので、ガンマ線を照射しても
中空糸の劣化が防げ、低分子物質の生成が大幅に抑制さ
れる。これは、特定の抗酸化剤溶液を含浸させた事によ
り、中空糸素材の酸化劣化が防止され、低分子物質の生
成が抑制された事によると考えられる。特定の抗酸化剤
溶液を中空糸型人工腎臓に含浸させる方法は、上記方法
に限らず抗酸化剤をグリセリンの様な溶液に溶解せしめ
て中空繊維に含浸させる方法なども用いる事ができる。
中空糸の材質は、セルロースアセテート、セルロース、
ポリアクリロニトリル、メチルメタクリレート、ポリス
ルホン、脱酢酸セルロース、エチレンビニルアルコール
等各種あるが、程度の差こそあれ、ガンマ線滅菌による
劣化、低分子量物質の生成があり、これを抑制するため
に特定の抗酸化剤溶液を含浸させる事は非常に有用であ
る。また、抗酸化剤溶液を含浸させる事により、容器表
面の劣化、中空糸を結束接着する為の接着材等の劣化も
防ぐ事ができ非常に有効である。
方法は、抗酸化剤を適当な溶媒に溶解して体液処理装置
と接触させる方法、例えば、水または生理的塩溶液に抗
酸化剤を溶解させて体液処理装置に充填または含浸させ
る方法、グリセリン、アルコール等の溶剤に抗酸化剤を
溶かして体液処理装置に充填または含浸させる方法等が
用いられる。体液処理装置に抗酸化剤溶液が含浸し、酸
素により体液処理装置が変化を受けるのを抑制できる状
態になっている事が必要である。溶液状態にして抗酸化
剤を用いる場合、抗酸化剤の濃度は、体液処理装置の材
質、抗酸化剤の種類および滅菌の条件によって最適な濃
度が決定されるべきであるが、大体好ましくは0.00
1%から1%、より好ましいのは0.005%から0.
5%の濃度である。本発明で用いられる滅菌方法は、照
射法であるが、特に照射法のうちガンマ線法が好んで用
いられる。以下、本発明を実施する態様について、中空
糸型人工腎臓をガンマ線滅菌するケースを例にとって、
詳細に説明する。ガンマ線滅菌の場合、通常1〜5Mr
adのガンマ線を中空糸型人工腎臓に照射するのが一般
的であるが、この時、主に中空糸が劣化し、低分子物質
を生成することがある。この様な低分子物質は、この中
空糸型人工腎臓で体液を処理した場合に体液側に溶離し
てしまう可能性が否定できず問題となって来る。この問
題を解決する為に成された本発明によれば、例えば、上
記中空糸型人工腎臓の容器内に特定の抗酸化剤を溶解せ
しめた液体を充填しておくので、ガンマ線を照射しても
中空糸の劣化が防げ、低分子物質の生成が大幅に抑制さ
れる。これは、特定の抗酸化剤溶液を含浸させた事によ
り、中空糸素材の酸化劣化が防止され、低分子物質の生
成が抑制された事によると考えられる。特定の抗酸化剤
溶液を中空糸型人工腎臓に含浸させる方法は、上記方法
に限らず抗酸化剤をグリセリンの様な溶液に溶解せしめ
て中空繊維に含浸させる方法なども用いる事ができる。
中空糸の材質は、セルロースアセテート、セルロース、
ポリアクリロニトリル、メチルメタクリレート、ポリス
ルホン、脱酢酸セルロース、エチレンビニルアルコール
等各種あるが、程度の差こそあれ、ガンマ線滅菌による
劣化、低分子量物質の生成があり、これを抑制するため
に特定の抗酸化剤溶液を含浸させる事は非常に有用であ
る。また、抗酸化剤溶液を含浸させる事により、容器表
面の劣化、中空糸を結束接着する為の接着材等の劣化も
防ぐ事ができ非常に有効である。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に示す
が、本発明はこれに限定されるものではない。
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0008】
【実施例1】キュプラアンモニウムレーヨン中空糸(内
径200μm、膜厚11μm)7300本の両末端をポ
リウレタン樹脂でポッティングし、円筒状の外筒に内蔵
して人工腎臓を組立てた後、血液側と透析液側を各々1
500mlのピロ亜硫酸ナトリウム水溶液で洗浄充填し
た。水溶液中のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度は、
0.01g/dl、0.1g/dl、0.5g/dlの
3水準とした。この後、人工腎臓をポリエチレン製の袋
に封入し、ダンボールケースに入れて包装し、この状態
でガンマー線2.5Mradを照射して滅菌処理した。
滅菌処理後の充填液を試験液として測定を行なった。
径200μm、膜厚11μm)7300本の両末端をポ
リウレタン樹脂でポッティングし、円筒状の外筒に内蔵
して人工腎臓を組立てた後、血液側と透析液側を各々1
500mlのピロ亜硫酸ナトリウム水溶液で洗浄充填し
た。水溶液中のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度は、
0.01g/dl、0.1g/dl、0.5g/dlの
3水準とした。この後、人工腎臓をポリエチレン製の袋
に封入し、ダンボールケースに入れて包装し、この状態
でガンマー線2.5Mradを照射して滅菌処理した。
滅菌処理後の充填液を試験液として測定を行なった。
【0009】
【比較例1】キュプラアンモニウムレーヨン中空糸型人
工腎臓を組立てた後、純水を用いて実施例1と同様に操
作し2.5Mradのガンマー線滅菌処理を行ない、充
填液を試験液として測定を行なった。上記の試験液につ
いて紫外部の吸光度および可視部の吸光度を測定した。
紫外部の吸光度の測定方法は、10mmの測定セルを用
い、測定波長220nmから350nmの間で吸収が最
も強く出る点の吸光度を求めた。吸光度を測定する時の
比較液にはそれぞれの濃度の充填水を使用した。また、
可視部の吸光度の測定は溶液の黄変度を測定する目的で
波長420nmで行なった。測定結果を表1に示す。 全てのデータにおいて、ピロ亜硫酸ナトリウムを用いた
ものが比較例1(抗酸化剤を用いなかった場合)と比べ
て、溶出している物質の量が少なく、また溶液の黄変度
合も少ないことがわかる。
工腎臓を組立てた後、純水を用いて実施例1と同様に操
作し2.5Mradのガンマー線滅菌処理を行ない、充
填液を試験液として測定を行なった。上記の試験液につ
いて紫外部の吸光度および可視部の吸光度を測定した。
紫外部の吸光度の測定方法は、10mmの測定セルを用
い、測定波長220nmから350nmの間で吸収が最
も強く出る点の吸光度を求めた。吸光度を測定する時の
比較液にはそれぞれの濃度の充填水を使用した。また、
可視部の吸光度の測定は溶液の黄変度を測定する目的で
波長420nmで行なった。測定結果を表1に示す。 全てのデータにおいて、ピロ亜硫酸ナトリウムを用いた
ものが比較例1(抗酸化剤を用いなかった場合)と比べ
て、溶出している物質の量が少なく、また溶液の黄変度
合も少ないことがわかる。
【0010】
【実施例2】実施例1と同じ人工腎臓を用い、抗酸化剤
として、亜硫酸水素ナトリウム(0.01g/dl)、
アセトンソジウムバイサルフアイト(0.1g/d
l)、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
(0.1g/dl)の各水溶液を使用した以外は全て実
施例1と同様の実験を行なった。結果を表2に示す。抗
酸化剤ナシのデータは比較例1のデータを用いた。ガン
マー線の照射線量は2.5Mradとした。 全ての抗酸化剤について溶出物質の量が少なくなり、溶
液の黄変度合も改善されていることがわかる。
として、亜硫酸水素ナトリウム(0.01g/dl)、
アセトンソジウムバイサルフアイト(0.1g/d
l)、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
(0.1g/dl)の各水溶液を使用した以外は全て実
施例1と同様の実験を行なった。結果を表2に示す。抗
酸化剤ナシのデータは比較例1のデータを用いた。ガン
マー線の照射線量は2.5Mradとした。 全ての抗酸化剤について溶出物質の量が少なくなり、溶
液の黄変度合も改善されていることがわかる。
【0011】
【実施例3】人工腎臓用セルロース中空糸(内径200
μm、膜厚11μm)をガラスビーカー中のピロ亜硫酸
ナトリウム水溶液(0.1g/dl)へ浸漬し、ポリエ
チレン製フィルムで包装し、この状態でガンマー線2.
5Mradを照射した。この後、中空糸を溶液中から取
り出し、中空糸の引張強度及び伸度の測定を行なった。
μm、膜厚11μm)をガラスビーカー中のピロ亜硫酸
ナトリウム水溶液(0.1g/dl)へ浸漬し、ポリエ
チレン製フィルムで包装し、この状態でガンマー線2.
5Mradを照射した。この後、中空糸を溶液中から取
り出し、中空糸の引張強度及び伸度の測定を行なった。
【0012】
【比較例2】セルロース中空糸(実施例3と同様)をガ
ラスビーカー中の蒸留水へ浸漬し、この状態で2.5M
radのガンマー線を照射して中空糸の引張強度及び伸
度の測定を行なった。測定結果を表3に示す。 抗酸化剤としてピロ亜硫酸ナトリウムを用いたものは、
抗酸化剤を用いなかったもの(比較例2)と比べて、引
張強度、伸度とも優れていた。
ラスビーカー中の蒸留水へ浸漬し、この状態で2.5M
radのガンマー線を照射して中空糸の引張強度及び伸
度の測定を行なった。測定結果を表3に示す。 抗酸化剤としてピロ亜硫酸ナトリウムを用いたものは、
抗酸化剤を用いなかったもの(比較例2)と比べて、引
張強度、伸度とも優れていた。
【0013】
【発明の効果】以上述べた様に、体液処理装置に特定の
抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌する事によ
り、従来起こっていた体液処理装置の構成材料の劣化、
劣化に伴なう低分子物質の生成等を大幅に少なくする事
が可能になり、本発明により放射線滅菌された体液処理
装置は生体にとって安全かつ有用な体液処理装置になっ
た。
抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌する事によ
り、従来起こっていた体液処理装置の構成材料の劣化、
劣化に伴なう低分子物質の生成等を大幅に少なくする事
が可能になり、本発明により放射線滅菌された体液処理
装置は生体にとって安全かつ有用な体液処理装置になっ
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 体液処理装置にピロ亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソ
ジウムバイサルファイト、ソジウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート、ソジウムハイドロサルファイト、l−
アスコルビン酸の中から選択される少なくとも1種類の
抗酸化剤溶液を含浸させた状態で放射線滅菌することを
特徴とする体液処理装置の滅菌方法。 - 【請求項2】 ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、アセトンソジウムバイサル
ファイト、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト、ソジウムハイドロサルファイト、l−アスコルビン
酸の中から選択される少なくとも1種類の抗酸化剤溶液
を含浸させた状態で放射線滅菌された体液処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8354601A JP2754203B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8354601A JP2754203B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62040148A Division JP2649224B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09220281A true JPH09220281A (ja) | 1997-08-26 |
| JP2754203B2 JP2754203B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=18438666
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8354601A Expired - Fee Related JP2754203B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 体液処理装置の滅菌方法および滅菌された体液処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2754203B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006305333A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Asahi Kasei Medical Co Ltd | 血液濾過または血液濾過透析用のモジュール |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1894965B1 (en) | 2005-03-29 | 2016-10-26 | Toray Industries, Inc. | Modified substrate and process for production thereof |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6094438A (ja) * | 1983-10-26 | 1985-05-27 | ベクトン・デイツキンソン・アンド・カンパニ− | 半結晶質ポリマ−の高エネルギ−放射線に対する安定化 |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP8354601A patent/JP2754203B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6094438A (ja) * | 1983-10-26 | 1985-05-27 | ベクトン・デイツキンソン・アンド・カンパニ− | 半結晶質ポリマ−の高エネルギ−放射線に対する安定化 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006305333A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Asahi Kasei Medical Co Ltd | 血液濾過または血液濾過透析用のモジュール |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2754203B2 (ja) | 1998-05-20 |
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