JPH0771632B2 - 吸着体およびそれを用いた除去装置 - Google Patents

吸着体およびそれを用いた除去装置

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JPH0771632B2
JPH0771632B2 JP1151364A JP15136489A JPH0771632B2 JP H0771632 B2 JPH0771632 B2 JP H0771632B2 JP 1151364 A JP1151364 A JP 1151364A JP 15136489 A JP15136489 A JP 15136489A JP H0771632 B2 JPH0771632 B2 JP H0771632B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は体液中からスルファチド付着性蛋白質を吸着除
去または吸着回収するためのスルファチド付着性蛋白質
の吸着体およびそれを用いた除去装置に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] われわれの周囲には、おびただしい種類のウィルス、細
菌、かび、寄生虫などの感染性の異物が存在している。
そのいずれもが生体の疾患をひきおこすことができ、も
し無制限に生体内で増殖すれば、最終的に生物を殺して
しまうことになる。そこで生体にはこれを防御する機能
として免疫系が存在している。この免疫系で主役をなす
のが抗体分子である。つまりウイルスや細菌などの異物
が抗原となり、免疫系を刺激すると、その抗原と選択的
に結合する抗体分子が生産されてくる。
一方、自己免疫疾患では、外部の生物でなく自己の細胞
や組織が有する抗原に対して体液性または細胞性の免疫
応答がおこり、自己に対する抗体(以下、自己抗体とい
う)や抗原と抗体が特異的に反応しあって作られる複合
体(以下、免疫複合体という)などが大量に生じる。そ
してこれらが生理的排除機構によって処理されず、肝
臓、腎糸球体、関節滑膜、肺、血管壁などの組織に沈着
して自己免疫疾患に特徴的な病態の出現に直接かかわり
をもつことが多い。
自己免疫性肝炎は自己免疫疾患のひとつであり、スルフ
ァチド付着性蛋白質が陽性を示すことを特徴としてい
る。産生されたスルファチド付着性蛋白質が病気の発症
にかかる機序は必ずしも明確ではないが、これらのスル
ファチド付着性蛋白質が肝細胞に結合して、組織にダメ
ージを与えると考えられている。
このように産生されたスルファチド付着性蛋白質により
さまざまな症状がひきおこされるわけであるから、自己
免疫性肝炎の治療にはスルファチド付着性蛋白質のコン
トロールが非常に重要である。
スルファチド付着性蛋白質の産生を抑制するには、ステ
ロイド剤、免疫抑制剤、免疫調節剤などが用いられる。
なかでもステロイド剤はもっとも一般的に用いられてお
り、かつ有効である。初期投与量としては30〜60mg/
日、維持量としては10〜15mg/日連日または15〜20mg/日
隔日で投与が行なわれている。投与期間は一応6カ月が
目安とされている。しかしながら、ステロイドは少量の
投与によっても副作用を生じやすいので、ステロイドを
長期に投与すればさらに重大に副作用を生じさせやすく
なるのは自明である。また、投与量を極端に減少させる
と、抑えられていた症状が再発するという問題点があ
る。
一方、これらの薬剤療法とは別のアプローチとして、体
液中のスルファチド付着性蛋白質を体外循環によって直
接除去する方法がある。そのもっとも簡便な方法は、ス
ルファチド付着性蛋白質を含む患者の血漿を健常人の血
漿と交換する、いわゆる血漿交換療法である。
この方法によって血中のスルファチド付着性蛋白質は大
幅に低下する。しかしながら、この方法では大量の健常
血漿が必要となり、高価であるばかりでなく、診療処置
中に血清肝炎などの感染の危険性を伴う。
また、血漿交換療法では血漿中の全ての成分が除かれ、
健常血清と交換されるわけであるが、これに対して分子
サイズにより病因物質であるスルファチド付着性蛋白質
を選択的に分離し、除去する血漿分離膜法がある。この
方法では膜により血漿を高分子量画分と低分子量画分に
分離し、病因物質が含まれている高分子量画分を廃棄
し、主要蛋白であるアルブミンが含まれている低分子量
画分が患者に戻される。しかし、スルファチド付着性蛋
白質は分子量約16万のIgG(免疫グロブリンG)が主で
あり、アルブミン(分子量約6万)との分離は必ずしも
充分でなく、スルファチド付着性蛋白質を除去する際に
アルブミンも大量に除去され、さらに病因物質と同等以
上の分子量の蛋白質は総て除去されるなどの欠点があ
る。
したがって、スルファチド付着性蛋白質をより選択的に
除去し、体液中の有用成分がほとんど失なわれることの
ない除去手段の出現が望まれている。そこで本発明者ら
は、かかる実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、体液中の
有効成分をほとんど吸着することなくスルファチド付着
性蛋白質のみを選択的に吸着しうる吸着体を見いだし、
本発明を完成するにいたった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、 アニオン性官能基を有する水不溶性多孔質体からなるス
ルファチド付着性蛋白質の吸着体ならびに 流体の流入口および流出口を有する容器、流体およ該流
体に含まれる成分は通過できるが、前記吸着体は通過で
きないフィルターおよび前記容器に充填された前記吸着
体からなるスルファチド付着性蛋白質の除去装置 に関する。
[実施例] 本発明の吸着体は、アニオン性官能基を有する水不溶性
多孔質体からなる。該水不溶性とは、多孔質体の成分が
水に溶解しない性質をいい、 膨潤する性質であってもよい。
前記水不溶性多孔質体は有機性、無機性いずれであって
もよい。また、疎水性であるよりも親水性であるほうが
目的とするスルファチド付着性蛋白質以外の体液成分の
吸着(いわゆる非特異吸着)が少ないので好ましい。
さらに、水不溶性多孔質体表面には、リガンド(アニオ
ン性官能基を有する化合物)の固定化反応に用いうる官
能基が存在していると好都合である。これらの官能基の
代表例としては、たとえば水酸基、アミノ基、アルデヒ
ド基、カルボキシル基、チオール基、シラノール基、ア
ミド基、エポキシ基、ハロゲン基、サクシニルイミド
基、酸無水物基などがあげられるがこれらに限定される
わけではない。
前記水不溶性多孔質体の代表例としては、たとえばアガ
ロース、デキストラン、ポリアクリルアミドなどの軟質
多孔質体;多孔質ガラス、多孔質シリカゲルなどの無機
多孔質体;ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアル
コール、スチレン、ジビニルベンゼンまたはこれらを構
成する単量体の共重合体などの合成高分子および(また
は)セルロースなどの天然高分子を原料とする多孔質ポ
リマーハードゲルなどがあげられるがこれらに限定され
るわけでない。なかでも、親水性であり、充分な機械強
度を有するセルロースなどの天然高分子が、生体適合性
が良好であることから好ましい。
水不溶性多孔質体の形状としては、たとえば粒状、球
状、繊維状、膜状、ホローファイバー状など任意の形状
を吸着体の使用方法に応じて選ぶことができる。なかで
も水不溶性多孔質体をカラムに充填して使用するばあ
い、体液に含まれるスルファチド付着性蛋白質以外の成
分が充分に通過しうる間隙が形成されるという点から粒
状や球状が好ましい。
粒子状の水不溶性多孔質体を用いるばあい、その粒子径
は1〜5000μmであるのが好ましい。該粒子径が1μm
未満のばあい吸着容量が小さくなり、また5000μmをこ
えても同様に吸着容量が小さくなる。
前記水不溶性多孔質体の孔は、スルファチド付着性蛋白
質を吸着させるために大きな径の連続した細孔であるの
が好ましい。すなわちスルファチド付着性蛋白質は、お
もにIgG、IgM(免疫グロブリンM)などの免疫グロブリ
ンからなり、分子量が少なくとも16万の巨大分子である
ので、これが容易に多孔質体内に侵入しうる孔であるこ
とが必要である。
ところで細孔径の測定方法には種々あり、水銀圧入法が
もっともよく用いられているが、親水性多孔質のばあい
には適用が難かしい。これにかわる細孔径の目安として
排除限界分子量がよく用いられ、親水性多孔質体、疎水
性多孔質体のいずれにも適用できる。排除限界分子量と
は成書(たとえば波多野博之、花井俊彦著、「実験高速
液体クロマトグラフィー」、(株)化学同人)などに述
べられているごとく、ゲル浸透クロマトグラフィーにお
いて細孔内に侵入できない(排除される)分子のうちも
っとも小さい分子量をもつものの分子量をいう。
排除限界分子量については、一般に球状蛋白質、デキス
トラン、ポリエチレングリコールなどについてよく調べ
られているが、本発明の吸着体のばあい、スルファチド
付着性蛋白質にもっとも類似していると思われる球状蛋
白質(ビールスを含む)を用いてえられた値を用いるの
が適当である。
そこで球状蛋白質を用い、排除限界の異なる種々の水不
溶性多孔質体を用いて検討した結果、スルファチド付着
性蛋白質の吸着に適当な細孔径の範囲、すなわち本発明
に用いる水不溶性多孔質体の好ましい排除限界分子量の
範囲は12万〜5000万であることが明らかになった。該排
除限界分子量が12万未満のばあいにはスルファチド付着
性蛋白質の吸着量が少なくなり、一方排除限界分子量が
大きくなるにつれて、スルファチド付着性蛋白質を吸着
量は増加するがやがて頭打ちとなり、5000万をこえると
表面積が小さくなって吸着量が目だって低下するばかり
でなく、非特異吸着が増加して選択性がいちじるしく低
下する。さらに、より選択性吸着容量が大きいという点
から60万〜2000万であるのが好ましい。
さらに水不溶性多質体の多孔構造については表面多孔性
よりも孔が多孔質体の内部にまで連通している全多孔性
が好ましく、空孔容積が吸着容量が大きいという点から
20%以上が望ましい。
本発明の吸着体を体外循環治療に用いる際には血液、血
漿のごとき高粘性流体を高速で流す必要があるため、前
記水不溶性多孔質体がたとえば粒子のばあい、圧密化を
ひきおこさない充分な機械強度を有するのが好ましい。
すなわち、後記参考例に示すごとく、水不溶性多孔質体
を円筒状カラムに均一に充填し、水性流体を流通したば
あいの圧力損失と流量との関係が少なくとも0.3kg/cm2
まで直線的関係にあるものが好ましい。
前記水不溶性多孔質体はアニオン性官能基を有してお
り、該アニオン性官能基とスルファチド付着性蛋白質と
の間にイオン性相互作用が働くことにより、スルファチ
ド付着性蛋白質の吸着が行なわれる。
前記アニオン性官能基としては、pHが中性付近で負に帯
電するような官能基であればいかなるものも使用しう
る。これらの代表例としては、たとえばカルボキシル
基、スルホン酸基、スルホン基、硫酸エステル基、シラ
ノール基、リン酸エステル基、フェノール性水酸基など
があげられるがこれらに限定されるものではない。なか
でも硫酸エステル基、スルホン酸基、カルボキシル基お
よびリン酸エステル基が、スルファチド付着性蛋白質に
対する親和性が強いので好ましい。
アニオン性官能基を水不溶性多孔質体に導入する方法に
は種々あり、いかなる方法で導入してもよいが代表的な
導入方法としては、たとえば (1)アニオン性官能基または容易にアニオン性官能基
に変換しうる官能基を有する化合物をモノマーまたは架
橋剤として用いる重合によって水不溶性多孔質体を形成
させる方法、 (2)アニオン性官能基を有する化合物を水不溶性多孔
質体に固定させる方法、 (3)アニオン性官能基を有する化合物と水不溶性多孔
質体とを反応させることによって、水不溶性多孔質体に
アニオン性官能基を直接固定させる方法などがあげられ
る。
もちろんガラス、シリカ、アルミナなどもともとアニオ
ン性官能基を含有するアニオン性官能基含有化合物を吸
着体として用いてもよい。
前記アニオン性官能基を有する化合物としては、1分子
あたりひとつのアニオン性官能基を有する化合物であっ
てもよく、複数のアニオン性官能基を有するポリアニオ
ン化合物であってもよい。ポリアニオン化合物はスルフ
ァチド付着性蛋白質に対する親和性が大きく、また単位
量の水不溶性多孔質体に多くのアニオン性官能基を導入
しやすいので好ましい。なかでも分子量が1000以上の化
合物はスルファチド付着性蛋白質に対する親和性アニオ
ン性官能基導入量の点で好ましい。なお、ポリアニオン
化合物が有するアニオン性官能基の種類は1種であって
もよく、2種以上であってもよい。
前記ポリアニオン化合物の代表例としては、たとえばポ
リアクリル酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン
酸、ポリビニルリン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
スチレンリン酸、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン
酸、ポリメタクリル酸、ポリリン酸、スチレン−マイレ
ン酸共重合体などの合成ポリアニオン化合物、ヘパリ
ン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸などのアニ
オン性官能基含有多糖類があげられるがこれらに限定さ
れるわけではない。
また、アニオン性官能基を有する化合物のうち硫酸エス
テル基を含有する化合物の代表例としては、たとえばア
ルコール、糖類、グリコールなどの水酸基含有化合物の
硫酸エステルがあげられ、これらのなかでも多価アルコ
ールの部分硫酸エステル化物、とりわけ糖類の硫酸エス
テル化物が硫酸エステル基および固定に必要な官能基の
双方を含んでいるうえに、生体適合性および活性がとも
に高いので好ましく、さらに硫酸化多糖類は容易に水不
溶性多孔質体に固定できるところからとくに好ましい。
さらに、水不溶性多孔質体に固定されるアニオン性官能
基を有する化合物の種類は1種であってもよく、2種以
上であってもよい。
前記(1)の方法において用いるアニオン性官能基また
は容易にアニオン性官能基に変換しうる官能基を有する
モノマーまたは架橋剤の代表例としては、アクリル酸お
よびそのエステル、メタクリル酸およびそのエステル、
スチレンスルホン酸などがあげられるがこれらに限定さ
れるわけではない。
前記(2)の方法としては、物理的吸着による方法、イ
オン結合による方法、共有結合による方法などがあり、
いかなる方法を用いてもよいが、吸着体の保存性および
安定性のためにはアニオン性官能基を有する化合物が脱
離しないことが重要であるので、強固な固定が可能な共
有結合法が望ましい。
アニオン性官能基を有する化合物を水不溶性多孔質体に
共有結合により固定させるばあい、アニオン性官能基を
有する化合物がアニオン性官能基以外に固定に利用でき
る官能基を有するのが好ましい。固定に利用できる官能
基の代表例としては、たとえばアミノ基、アミド基、カ
ルボキシル基、酸無水物基、スクシニルイミド基、水酸
基、チオール基、アルデヒド基、ハロゲン基、エポキシ
基、シラノール基などがあげられるがこれらに限定され
るわけではない。
共有結合させうる官能基を有するアニオン性官能基を有
する化合物にとくに限定はないが、その代表例として
は、たとえばスルファニル酸、硫酸水素、−2−アミノ
エチル、テレフタル酸、ホスホリルエタノールアミンな
どがあげられる。
つぎに、(3)の方法の代表例としては、たとえば水酸
基含有硫酸エステル基を導入する反応があげられる。こ
のばあい、水酸基含有水不溶性多孔質体とクロスルホン
酸、濃硫酸などの試薬とを反応させることによって直接
硫酸エステル基を導入することができる。
以上のような本発明の吸着体は、スルファチド付着性蛋
白質を選択的にかつ効率よく吸着させるので、体液、す
なわち血液、血漿、血清、腹水、リンパ液、関節内液お
よびこれらからえられた分画成分、ならびにその他の生
体由来の液性成分からのスルファチド付着性蛋白質の除
去に有用である。
本発明のスルファチド付着性蛋白質吸着体は種々の方法
により治療に用いることができる。
最も簡便な方法としては患者の血液を体外に導出して血
液バックに貯め、これに本発明の吸着体を混合してスル
ファチド付着性蛋白質を除去したのち、フィルターを通
して吸着体を除去し、血液を患者に戻す方法がある。こ
の方法は、複雑な装置を必要としないが、1回の処理量
が少なく、治療に時間を要し、操作が煩雑になるという
欠点を有する。
これに対し、吸着体をカラムに充填し、体外循環回路に
組込みオンラインで吸着除去を行なうという方法は、多
量の体液を短時間に処理することができるという点で好
ましい。
つぎに、前記吸着体を用いた本発明のスルファチド付着
性蛋白質の除去装置であって、体外循環回路に組込むこ
とができる除去装置を、その一実施例の概略断面図であ
る第1図に基づき説明する。
第1図中、(1)は流体の流入口、(2)は流体の流出
口、(3)は本発明のスルファチド付着性蛋白質の吸着
体、(4)および(5)は流体および流体に含まれる成
分は通過できるが前記吸着体は通過できないフィルタ
ー、(6)はカラム、(7)は容器である。
前記容器の形状、材質にとくに限定はないが、好ましい
具体例としては、たとえば容量150〜400ml程度、直径4
〜10cm程度の筒状容器があげられる。
つぎに、実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
参考例 両端に口径15μmのフィルターを装着したガラス製カラ
ム(内径9mm、カラム長150mm)にアガロースゲル(バイ
オラド社製のバイオゲルA5m(商品名)、粒径50〜100メ
ッシュ)、合成ポリマーよりなるゲル(東洋曹達工業
(株)製のトヨパールHW65(商品名)、粒径50〜100μ
m)および多孔質セルロースゲル(チッソ(株)製のセ
ルロファインGC700(商品名)、粒径45〜100μm)をそ
れぞれ均一に充填し、ペリスタルティックポンプにより
カラム内に水を流通させ、流量と圧力損失ΔPとの関係
を求めた。その結果を第2図に示す。
第2図より明らかなように、軟質ゲルであるアガロース
ゲルは一定の流量以上では圧密化をおこし、圧力を増加
させても流量が増加しないのに対し、トヨパール、セル
ロファインなどの硬質ゲルは圧力の増加にほぼ比例して
流量が増加した。
製造例1 多孔質セルロースゲルであるチッソ(株)製のCKゲルA
−3(商品名)、球状蛋白質の排除限界5000万、粒径45
〜105μm)100mlに水60mlおよび2MのNaOH80mlを加え45
℃で1時間攪拌した。攪拌後、さらにエピクロルヒドリ
ン25mlを加えて45℃で2時間攪拌し、反応終了後、ゲル
を濾別、水洗してエポキシ基の導入されたセルロースゲ
スをえた(以下、エポキシ化ゲルという)。
実施例1 製造例1でえられたエポキシ化ゲル10mlにスルファニル
酸0.14gを7.5mlの水に溶解したものを加え、さらに2Mの
NaOHを加えて溶液のpHを10に調整したのち、45℃で20時
間放置した。反応終了後、ゲルを濾別、水洗してスルフ
ァニル酸が固定されたセルロースゲルをえた。固定され
たスルファニル酸により導入されたアニオン性官能基量
は、吸着体1ml当り10μmolであった。
えられた吸着体を生理食塩水で充分に洗浄したのち、1.
0mlを試験官にとり自己免疫性肝炎患者血清1.0mlを加え
て常温で2時間インキュベートした。この吸着操作終了
後、遠心分離してゲルを沈降させ、採取した上澄中のス
ルファチド付着性蛋白質レベルを固相酵素抗体法(ELIS
A)により測定した。
スルファチド付着性蛋白質レベルは、スルファチドを付
着させたマイクロプレートに希釈した検体を加え、抗原
−抗体反応を行ない、ペルオキシダーゼ標識抗ヒト免疫
グロブリン抗体を滴下し、酵素発色反応をラボサイエン
ス(株)製のSLT−210(商品名)にて測定した。第1表
に、その結果を原血清をスルファチド付着性蛋白質レベ
ルに対する吸着実験後の上清中のスルファチド付着性蛋
白質レベルを百分率で相対レベルとして表示した。
実施例2 スルファニル酸のかわりにホスホリルエタノールアミン
0.11gを用いたほかは実施例1と全く同様にして、ホス
ホリルエタノールアミンが固定されたセルロースゲルを
えた。固定されたホルホリルエタノールアミンにより導
入されたアニオン性官能基量は、吸着体1mlより100μmo
lであった。
えられた吸着体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を第1表に示す。
実施例3 製造例1でえたエポキシ化ゲル10mlに、分子量約5000、
イオウ含量18%のデキストラン硫酸ナトリウム5gおよび
水8mlを加え、さらに2MのNaOHを加えて溶液のpHを10に
調整したのち45℃で17時間放置した。反応終了後、ゲル
を濾別、水洗し、0.5%モノエタノールアミン水溶液を
加えて室温で20時間放置し、未反応のエポキシ基を封止
した。反応終了後、ゲルを濾別、水洗して、デキストラ
ン硫酸が固定されたセルロースゲルをえた。固定された
デキストラン硫酸により導入されたアニオン性官能基量
は、吸着体1ml当り29μmolであった。
えられた吸着体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を第1表に示す。
実施例4〜8 多孔質セルロースゲルをCK−225(商品名、球状蛋白質
の排除限界分子量2000万、粒径45〜105μm、架橋ゲ
ル)、セルロファインGCL−2000m(商品名、球状蛋白質
の排除限界分子量300万、粒径45〜105μm、架橋ゲ
ル)、セルロファインGC−700m(商品名、球状蛋白質の
排除限界分子量40万、粒径45〜105μm)、セルロファ
インGC−200m(商品名、球状蛋白質の排除限界分子量12
万、粒径45〜105μm)、セルロファインGC−90(商品
名、球状蛋白質の排除限界分子量3.5万、粒径45〜105μ
m)(いずれもチッ素(株)製)にかえたほかは製造例
1および実施例3と同様にしてデキストラン硫酸ナトリ
ウムの固定されたセルロースゲルをえた。固定されたデ
キストラン硫酸により導入されたアニオン性官能基量
は、吸着体1ml当りそれぞれ16、18、24、30、37μmolで
あった。
えられた吸着体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を第2表に示す。
製造例2 製造例1でえたエポキシ化ゲル40mlにエチレンジアミン
0.5gを30mlに溶解したものを加え、45℃で20時間放置し
た。反応終了後、ゲルを濾別、水洗して、アミノ基が導
入されたセルロースゲル(以下、アミノ化ゲルという)
をえた。
実施例9 製造例2でえたアミノ化ゲル10mlに、実施例3で用いた
デキストラン硫酸ナトリウム5gおよび水8mlを加え、さ
らに2MのNaOH0.5mlを加えて45℃で1時間放置した。こ
れにNaBH40.1gを加え室温で24時間放置した。反応終了
後、ゲルを濾別、水洗し、デキストラン硫酸ナトリウム
が固定されたセルロースゲルをえた。固定されたデキス
トラン硫酸により導入されたアニオン性官能基量は、吸
着体1ml当り39μmolであった。
えられた吸着体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を第1表に示す。
実施例10 CKゲルA−3 10mlを水洗後吸引濾過し、これにジメチル
スルホキシド6ml、2N−NaOH2.6mlおよびエピクロルヒド
リン1.5mlを加えて40℃で2時間攪拌しら。反応後ゲル
を濾別し、水洗してエポキシ基の導入されたセルロース
ゲルをえた。
これに濃アンモニア水6mlを加え、40℃で2時間反応さ
せてアミノ化セルロースゲルをえた。
このゲル5mlに分子量19〜50万のポリアクリル酸ナトリ
ウム0.2gを10mlの水に溶解してpH4.5に調整した溶液を
加え、さらに1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド200mgをpH4.5に保ちながら添加し、
4℃で24時間浸盪した。反応終了後、ゲルを濾別、水洗
して、ポリアクリル酸が導入されたセルロースゲルをえ
た。固定されたポリアクリル酸により導入されたアニオ
ン性官能基量は、吸着体1ml当り14μmolであった。
えられた吸着体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を第1表に示す。
第1表から、デキストラン硫酸またはポリアクリル酸が
固定された吸着体のスルファチド付着性蛋白質の吸着能
がとくにすぐれていることがわかる。
第2表から、排除限界分子量が40〜2000万の多孔質体を
用いた吸着体のスルファチド付着性蛋白質吸着能がとく
にすぐれていることがわかる。
[発明の効果] 本発明の吸着体は体液よりスルファチド付着性蛋白質を
選択的に吸着除去することができ、それを用いた除去装
置は体外循環回路に組込むことによりオンラインで流体
中のスルファチド付着性蛋白質を効率よく除去すること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の除去装置の一実施例の概略断面図であ
り、第2図は3種類のゲルを用いて流速と圧力損失との
関係を調べた結果を示すグラフである。 (図面の主要符号) (1):流入口 (2):流出口 (3)吸着体 (4)、(5):フィルター (7):容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 17/14 8318−4H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオン性官能基を有する水不溶性多孔質
    体からなるスルファチド付着性蛋白質の吸着体。
  2. 【請求項2】水不溶性多孔質体にアニオン性官能基を有
    する化合物が固定されてなる請求項1記載の吸着体。
  3. 【請求項3】水不溶性多孔質体が水酸基を有する化合物
    よりなる請求項1または2記載の吸着体。
  4. 【請求項4】アニオン性官能基が硫酸エステル基、スル
    ホン酸基、カルボキシル基およびリン酸エステル基から
    なる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1また
    は2記載の吸着体。
  5. 【請求項5】アニオン性官能基を有する化合物が、1分
    子内に複数のアニオン性官能基を有するポリアニオン化
    合物である請求項2記載の吸着体。
  6. 【請求項6】流体の流入口および流出口を有する容器、
    流体および該流体に含まれる成分は通過できるが、請求
    項1記載の吸着体は通過できないフィルターおよび前記
    容器内に充填された請求項1記載の吸着体からなるスル
    ファチド付着性蛋白質の除去装置。
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