JPH09221337A - 黒色ガラスフリット、その製造及びその使用 - Google Patents

黒色ガラスフリット、その製造及びその使用

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JPH09221337A JP9029480A JP2948097A JPH09221337A JP H09221337 A JPH09221337 A JP H09221337A JP 9029480 A JP9029480 A JP 9029480A JP 2948097 A JP2948097 A JP 2948097A JP H09221337 A JPH09221337 A JP H09221337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒色ガラスフリット、その製法及びその使
用。 【解決手段】 本発明によるガラスフリットは黒色であ
り、かつガラス組成中に次のものを含有する:K2O 1
0〜17モル%、B2O310〜25モル%、TiO21
5〜30モル%、SiO230〜55モル%、Al2O3
0〜5%、Bi2O30〜5%、Fe2O30.05〜3%
(総−鉄)及び硫黄0.1〜3%(総−硫黄)。 【効果】 薄層中で既に低い透過率を有する本発明によ
る黒色ガラスフリットの使用は、顔料の使用量を減少さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その組成が実際に
鉛及びカドミウムを含まない、黒色ガラスフリットに関
する。更なる目的は、黒色ガラスフリットの製法、及び
焼付可能な基体上のガラスエナメル及び他の装飾の製造
のためのその使用である。
【0002】
【従来の技術】ガラス製品、特に板ガラスの装飾のため
に、1種又は数種の着色剤、例えば顔料及び1種又は数
種のガラスフリットを含有するガラス顔料が使用され
る。ガラス顔料は基体上への塗布後に焼付られ、ここで
ガラスエナメルが生じる。板ガラス上へのガラス顔料の
塗布の際には、ガラス顔料の溶融性は、曲げ−及び予備
伸張工程の典型的条件に適応しなければならない:典型
的焼付条件は約600〜650℃の温度、及び数分間の
焼付時間である。
【0003】特に、自動車用ガラスの分野では、極めて
低い光−及びUV−透過率を有する黒色ガラス顔料を必
要とする。そのようなガラス顔料は、黒色着色剤とし
て、少なくとも、クロム、コバルト、ニッケル及び銅の
酸化物及び混合酸化物を基礎とする色素酸化物を含有す
る。光透過率についての典型な値は、約30μm厚さの
焼付薄膜について0.1%よりも小さい。そのような透
過率は、黒色着色剤を通例15〜30重量%含有するガ
ラス顔料によって達成される。着色剤は通例ガラスフリ
ットよりも著しく高価であるので、高価な着色剤をでき
るだけ少量含有するガラスエナメル中でできるだけ低い
透過率を示す、低い光透過率を有するガラスフリットへ
の要求がある。
【0004】酸化鉄を用いる工業用ガラスの硫化物性着
色は、確かに公知の褐色スルホフェライト着色をもたら
すが、黒色着色をもたらさない。
【0005】また、チタン含有ガラスが、これを還元条
件下で溶融させる場合に、帯黄色から褐色又は青色まで
の色を有することが公知である。西ドイツ国特許(D
E)第4428234号明細書によれば、金属珪素0.
01〜0.1重量%の存在で溶融される、TiO20.
1〜3重量%を添加された低アルカリ硼珪酸ガラスを基
礎とするガラス組成物は、濃い青色〜黒色着色を示す。
本発明の発明者が確認したように、約20μm厚さの薄
層のこのガラスの着色は、このガラスの使用下で、自動
車用ガラス分野のための黒色ガラス顔料の製造の際の黒
色着色剤の使用量を、言うに値する程減少するために
は、充分ではない。
【0006】欧州特許(EP−B)第0482535号
明細書による、FeO、セレン及びCoOを基礎とする
着色性成分を有するガラス組成物は、灰色にすぎず、黒
色ではない。
【0007】フロンと−及び特にリア板ガラスの場合に
は、導体回路の形成のために、ガラス顔料で被覆された
板ガラスに銀導体ペ−ストでの印刷が可能でなければな
らない。最後に、板ガラスの焼付過程及び成形の間に、
この顔料を介しての銀のガラスへの移行が避けるべきで
ある、それというのもこの移行はフロートガラスの黄色
着色を引き起すからである。自動車用ガラス分野のため
のガラス顔料のもう1つの要求は、溶融された顔料が、
いわゆるプレス−曲げ−法による板ガラスの成形の際
に、プレス機械と付着してはならないことにある。
【0008】更に、焼付けられたガラス顔料は、電解液
(1よりも小さいpH)に対する高い酸耐性を示さなけ
ればならない。最後に、ガラス顔料中に含有されるガラ
スフリットは、鉛及びカドミウムを含有してはならな
い。
【0009】当業分野では、自動社用板ガラス上でのガ
ラスエナメルの形成のための、鉛及びカドミウムを含有
しない様々なガラスフリット及びそれを含有する顔料調
製物が公知である。通例、この場合には、ビスマス−ア
ルカリ−硼珪酸ガラス又はアルカリ−亜鉛−硼珪酸ガラ
ス又はその混合物を基礎とするフリット系が重要であ
る。
【0010】公知のガラスフリット系は、充分に透明で
あるばかりでなく、前記の適用技術的要求も部分的に満
たすにすぎない:即ち、欧州特許(EP−A)第026
7154号明細書による鉛及びカドミウムを含有しない
ガラスフリットは、Na2O、ZnO、B2O3及びSi
O2に基づき、かつ、若干の他の酸化物、例えばBi2O
3及びLi2Oを含有する。しかし、例が示すように、B
i2O3又はLi2Oを含有するガラスフリットだけが、
適用のためにガラスに要求される、明らかに650℃以
下の溶融範囲を満たす。リチウム含有ガラスフリットの
欠点は、これによって、これを用いてエナメル化された
板ガラスの破壊強度が減少することである。
【0011】また、欧州特許(EP−A)第03706
83号明細書には、Bi2O345〜65重量%を有する
透明なガラス溶融物、並びにガラスエナメルの製造のた
めに、そのようなフリットを含有する顔料組成物が記載
されているだけである。エナメル化自動車用板ガラスの
製造のために、そのような顔料組成物を使用することに
よって、それで印刷された板ガラスの曲げ型中での付着
が回避される。このことは、顔料の溶融後に始まる結晶
化過程によって達成される。ビスマスを高含量で含有す
るガラスフリットは、確かに改善された特性を有する
が、このようなフリットはビスマス含量に依存して、ビ
スマスの少ない又はビスマスを含有しないガラスフリッ
トよりもずっと高価である。更に、ガラス溶融物はLi
2O2〜6重量%を含有し、このことは、特に多重印刷
の際に、エナメル化ガラスの破壊強度の明らかな減少に
つながる。世界所有権機関(WO)第92/0429号
明細書による組成物は、確かに結晶化可能なガラスフリ
ット及びZn2SiO4を基礎とする核化剤も含有する
が、このガラスエナメルの欠点は、その僅少な酸耐性で
ある。
【0012】例えば、米国特許(US)第495909
0号明細書に記載されているような非付着性(Anti-Sti
ck)−ガラス顔料は金属粉末を含有し、かつプレス曲げ
炉中でのエナメル化曲げ板ガラスの製造のための使用に
適している。それで製造されたガラスエナメルの欠点
は、不充分な酸耐性である:更に、黒色が灰色又は褐色
を帯びた色調に変色することになる。
【0013】エナメル顔料上にプレスされた銀ペースト
からの焼付中に出現する銀拡散の公知の問題は、欧州特
許(EP−A)第0505892号明細書によれば、硫
黄又は硫化物を溶解含有する、鉛を含有しないガラスフ
リットの使用によって解決できる;しかし、フリットは
黒色ではなく、かつ、酸化亜鉛の高含量によって再び酸
耐性は減少される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、前記の黒色ガラスフリットよりも濃い黒色を呈する
新規のガラスフリットを製造することである。もう1つ
の課題は、黒色ガラスフリットが、ガラス顔料において
毒物学的観点で(PbO及びCdO)、及び使用技術的
観点で(例えばLi2O及びZnO)不利である成分を
実際に含有しないことに向けられている。最後にもう1
つの課題は、黒色ガラスフリットが自動車用板ガラスの
ためのガラスエナメル中で適用特性を減少せずに使用で
きること、及び要求される低い透過率が、前記の鉛及び
カドミウムを含有しないガラスフリットの使用下におけ
るよりも少量のガラスフリットに添加すべき着色剤を有
する極めて薄い板ガラス(約10〜50μm)で達成さ
れることに向けられている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この課題は、次のガラス
組成: K2O 10〜17 モル%、 B2O3 10〜25 モル%、 TiO2 15〜30 モル%、 Al2O3 0〜5 モル%、 Bi2O3 0〜5 モル%、 SiO2 30〜55 モル%、 Fe2O3 0.05〜3 (総−鉄) モル%及び S 0.1〜3 (総−硫黄) モル% を含有し、かつ一連の酸化物、PbO、CdO、Zn
O、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、Ba
O及びP2O5から成る不純物を含まないか、又はそれを
各々0.5重量%よりも少なく含有する黒色ガラスフリ
ットによって解決される。
【0016】鉄含量を除く特許請求による組成を有する
ガラスフリットは、未公開の西ドイツ国(DE)特許出
願第19502653.5号明細書に記載されている。
この出願の公開性は本出願に含まれている。西ドイツ国
特許(DE−P)第19502653.5号明細書によ
るガラスフリットの焼付によって得られる薄いガラス層
は、やや帯黄色〜有利には褐黒色である。自動車用ガラ
ス分野のための黒色ガラスエナメルのために十分な濃度
を達成するために、エナメルは黒色着色剤15〜30重
量%を含有しなくてはならない。既に、西ドイツ国特許
(DE−P)第19502653.5号明細書による硫
黄含有の組成物に、少量の鉄給源、例えば酸化鉄又は金
属の鉄を添加すること、及びガラス生成の原料混合物を
還元条件下で溶融させることによって、濃い黒色のガラ
スフリットが得られることは驚異的なことであった。本
発明によるガラスフリットの濃い固有色は、鉄を含まな
いがその他は同一の組成のフリットに比べて、黒色着色
剤量を明らかに減少させる。FeO、FeS、Fe
2O3、3価−又は/及び4価のチタンを有するチタン酸
Fe(II)又は他の形として、どんな形で鉄が本発明
によるフリット中に結合されているかは、今までに確認
されていない。従って、特許請求による組成物中に、総
−鉄含量はFe2O3として記載する。実際に、元素硫黄
及び硫化物の硫黄を包含する総−硫黄は、同様な方法で
記載する;ガラスフリットの分析の際には、総−硫黄は
SO3として理解される。
【0017】有利なガラスフリットは、Fe2O3(総−
鉄)0.1〜2、有利に、0.1〜1モル%を含有す
る。総−硫黄は、有利に0.1〜2モル%、特に0.2
〜1モル%の範囲にある。
【0018】ガラスフリットは、本発明による前記の必
須及び任意の酸化物の他に、付加的に他の酸化物を含有
することもできる。この他の酸化物の含量は、有利に5
重量%、殊に3重量%までに限定され、それというの
も、それよりも高い含量によって、物理的及び使用技術
的特性が否定的に影響され得るからである。もう1つの
有利な黒色ガラスフリットは、K2O13〜16、B2O
318〜23、TiO217〜25、SiO235〜5
0、Fe2O3(総−鉄)0.1〜1、S(総−硫黄)
0.1〜2(モル%で)、及び一連の前記された及び前
記されていない任意の金属酸化物からのその他の金属酸
化物を3重量%よりも少なく含有する。
【0019】前記したように、本発明によるフリット
は、K2O、B2O3、TiO2、SiO2、Fe2O3及び
Sをベースとする。更に、本発明によりフリットは実際
に、PbO、CdO、P2O5、ZnO、Li2O、Na2
O並びにアルカリ土類金属酸化物を含有しない。少量の
(0.5重量%よりも少ない)自体不所望の酸化物は、
一方で、ガラス製造のための使用原料中の不純物とし
て、及び他方で、使用されるガラス溶融炉中で、この不
所望物質を含有するガラスの残分によって、新しいガラ
ス組成物中に含有される。この不所望な酸化物の含量は
できるだけ低く保つのが有利である。
【0020】本発明によるガラスフリットは、一般に、
DSC−法(Differential Scanning Calorimetrie) に
より測定されたガラス転移点Tg550℃以下を示す;
有利なガラスフリットは、ガラス転移点535℃以下を
有する。
【0021】本発明によるガラスフリットは溶融して、
無孔の、濃い黒色のガラス層になり得る。自動車用ガラ
ス分野のためのガラス顔料中のガラスフリットの使用可
能性に関して、プレス−曲げ−法の際の付着の回避のた
めに所望である結晶化効果が、固有の溶融過程の後に現
われる。有利な本発明によるガラスフリットの最低溶融
温度Tsは、650℃以下、有利に590〜620℃の
範囲にある。最低溶融温度Tsは、基体としてのガラス
上で、4分間−燃焼で調べ;評価基準としては、溶融さ
れ、これで焼付られたガラスフリットの無孔性を引用す
る。使用に関して、より低い最低溶融温度が所望される
場合には、それは、本発明によるガラスフリット及びよ
り低い溶融温度を有する公知の無鉛ガラスフリットから
成る混合物の使用によって達成される。
【0022】実施例及び比較例から明らかなように、本
発明によるガラスフリットは、類似の、しかしながら実
際に鉄を含有しないガラスフリットよりも、著しく低い
透過率を示す。有利な本発明によるガラスフリットの焼
付によって製造された、全可視範囲にわたって測定され
る、顔料を含有しない約30μm厚のガラス層の透過率
は、2%よりも少ない。可視光の波長による透過率の依
存性は僅少である。鉄を含有せず、その他は実質的に同
様な組成のガラスフリットに比べて、本発明によるガラ
スフリットの濃い固有色は、前記の低い透過率を有する
ガラスエナメルを得るために、黒色着色剤の使用量を著
しく減少させることができる。
【0023】本発明による黒色ガラスフリットは、K2
O 10〜17モル%、B2O310〜25モル%、Ti
O215〜30モル%、SiO230〜55モル%、Al
2O30〜5モル%、Bi2O30〜5モル%、Fe2O
30.05〜3モル%に相応するモル組成を有し、かつ
一連の酸化物、PbO、CdO、ZnO、Li2O、N
a2O、MgO、CaO、SrO、BaO及びP2O5か
ら成る不純物を含まないか、又はそれを、ガラスフリッ
トに対して、各々0.5重量%よりも少なく含有する金
属酸化物生成性の通常のガラス原料、及び付加的に、ガ
ラスフリット中の残量0.1〜3モル%を越えるモル量
の硫黄給源から成る混合物を、還元条件下で、1000
〜1200℃で溶融させ、溶融物を急冷させ、かつ得ら
れる脆性物質を粉砕することによって得られる。還元条
件は、溶融すべき物質混合物中の容易に酸化可能な物質
の存在によって、例えば特に、元素の硫黄及び/又は炭
素の存在によって達成される。ガス雰囲気も還元性であ
る、即ち、低酸素又は殆ど無酸素であるのが有利であ
る。
【0024】ガラスフリットの製造のための原料とし
て、大抵は炭酸塩として使用されるK2Oを除いて、有
利に酸化物、要するに殊にSiO2、B2O3、TiO2、
Al2O3及びBi2O3が使用される。鉄含量は、金属の
鉄、酸化鉄又はFe(II)−又はFe(III)−塩、例
えば炭酸塩又は硫酸塩の形でバッチ中に装入され得る。
硫黄の給源としては、特に有利に元素硫黄が好適であ
る。付加的に又は選択的に、硫化物、亜硫酸塩及び寧ろ
硫酸塩を硫黄給源として使用することができる。Ag−
移行耐性フリットの製造のために、少なくとも一部の硫
黄を元素の形で使用すべきである。ガラスバッチ中の硫
黄給源の過剰は、ガラスフリット中の硫黄含量に対し
て、通例10%よりも多く、しばしば50〜200%及
びそれ以上である。
【0025】アルカリ成分として、典型的には酸化カリ
ウムだけが使用される。これは典型的な網状変換剤とし
て溶融物の粘性を強く下げ、従って少なくとも10モル
%で存在すべきである。K2O−含量が増せば増すほ
ど、ガラスフリットの熱膨張係数が著しく上昇するの
で、上限値は17モル%に限定される。より高いK2O
−含量は、ガラス基体上でのガラスフリットの使用の際
に応力変形を引き起す。ガラスフリットは、有利にK2
O13〜16モル%を含有する。硼酸によって、フリッ
トの融点が下げられるが、特に25モル%以上の量にお
いては、酸耐性の悪化が問題となる。B2O318〜23
モル%の量が有利である。二酸化チタンの存在で、一方
では、酸耐性が高められるが、他方では、15モル%を
越える濃度では、ガラス溶融物の粘度は下げられる。意
外にも、本発明によるガラスフリットのガラス組成物中
の比較的高い二酸化チタン含量にもかかわらず、均一
に、かつ早期の結晶化効果が現われずに、溶融すること
ができる。有利なTiO2−含量は17〜25モル%で
ある。SiO2は、ガラス化剤として用いられる;Si
O230モル%以下の含量は、不所望な酸耐性の低下を
引き起す;少なくともSiO235モル%、特に40〜
45モル%の含量が有利である。酸化アルミニウムは任
意の成分として、ガラス組成物中に少量で含有されてい
てよい。酸化ビスマスの存在によって、一方で化学的安
定性は高められ、他方で融点は下げられる。
【0026】本発明による焼付ガラスフリットは、意外
にも、3重量%の塩酸に対する室温で5分間の作用時間
後の極めて良好な酸耐性も示す。5−段階の評価尺度に
基づいて(1=溶解、2=擦取り可能、3=曇り、4=
弱い作用、5=作用無し)本発明による焼付ガラスフリ
ットに、3〜5、有利に4〜5の範囲の酸耐性が関連さ
れうる。
【0027】本発明によるガラスフリットの予想外の有
利な特性に基づき、これを濃黒色のガラスエナメル及び
他のセラミック装飾の製造のために極めて良好に使用す
ることができる。このような目的のために、ガラスフリ
ット及び無機セラミック有色顔料を含有する顔料組成物
が使用される。そのような顔料組成物は、一般に1種又
は数種の本発明によるガラスフリットを35〜99重量
%の量で、1種又は数種の有色顔料を1〜20重量%の
量で、かつ、例えば、前記引用文書中に記載されている
ような、鉛を含まないガラスフリット1種又は数種を0
〜35重量%の量で含有する。自動車用ガラス分野のた
めのガラス顔料では、有利に酸化物系の顔料、例えばス
ピネルを基礎とするものが使用される。顔料組成物中に
は、大抵、15重量%よりも少ない量の顔料で十分であ
る。
【0028】顔料組成物は、基体上に、乾燥塗布で、又
は有利に、顔料ペーストに変えた後に、噴霧−、注型−
又はスクリーン印刷塗布による通常の手段の使用下で塗
布され得る。顔料ペーストは、前記の顔料調製剤を、そ
れが噴霧−、注型−又はスクリーン印刷可能な粘稠度を
有するような量で含有する。顔料ペーストの製造のため
に、そのような目的のために商慣習の手段を使用する;
スクリーン印刷媒体は、実際に、固体の懸濁化のために
好適な液状の、有機の、有機−水性又は水性の溶剤、ポ
リマーの有機結合剤、及び必要に応じて、ペーストの流
動性の調整のための、並びに印刷後の乾燥の促進のため
の助剤を含有する。
【0029】自動車両分野のためのエナメル板ガラスの
製造のために、通例、ガラス顔料をスクリーン印刷法で
塗布する;乾燥後に、慣用の曲げ−及び予備伸張過程の
間に焼付が行なわれる。本発明による顔料ペーストは、
良好な非付着性(Anti-Sticking)−特性を有し、従っ
て、これは付着の問題なしにプレス−曲げ−炉中で焼付
ることができる。そのような炉中で、焼付及び成形は特
に650℃以下の温度で、有利に610〜640℃の温
度で、一般に2〜5分間の焼付時間で行なわれる。板ガ
ラス上に導体回路も配置すべき場合には、本発明による
顔料ペーストを用いる板ガラスの印刷後に、その乾燥
後、それに銀導体ペーストを、有利に同様にスクリーン
印刷法で塗布する。そのように被覆された系を、1回の
燃焼で焼付し、その際、導体回路はガラスエナメル層と
かたく結合する。
【0030】本発明による黒色ガラスフリット並びにそ
れで製造されたガラス顔料、焼付エナメル層及び他の装
飾は、一連の卓越した特性を特徴とする:これは濃い黒
色であり、特徴的な無孔溶融性を示し、かつ低い温度で
焼付ることができる。完全な溶融後に初めて結晶化が出
現し、このことは、自動車両分野のためのプレス−曲げ
−法で成形された板ガラスのためのガラスエナメル中で
の使用に関して重要である。もう1つの利点は、ガラス
エナメル中の着色剤の含量を減らし得ることである。こ
のフリットの色の濃さは、Co及びNiが全く又は殆ど
含まれていない着色剤をガラスエナメル中に使用するこ
とも可能とさせ;従って、そのようなガラスエナメルで
被覆されたガラスは、問題なく再生可能である。更に、
前記の対象物は実際に鉛及びカドミウムを含有せず、こ
のことは環境−及び毒物学的理由から重要である。リチ
ウム化合物が殆ど含まれていないことによって、本発明
によるガラスフリットでエナメル化された板ガラスの破
壊強度の減少の危険はない。さらに溶解硫黄を含有する
本発明によるガラスフリットを有するガラスエナメル
は、減少された銀拡散を示す。ガラス組成物は酸化ビス
マスを含有しないか、又はほんの少量しか含有しないの
で、高価な酸化ビスマスを使用しないか、又は少量しか
使用しない。最後に、本発明によるガラスフリットの使
用下で得られるガラスエナメル又はセラミック装飾の高
い酸耐性は特筆すべきものである。
【0031】
【実施例】
例1〜4 ガラスフリットの製造のために、本発明の本質的な、及
び任意の酸化物、硫黄給源及び鉄給源を含有する慣用の
ガラス原料を混合した。更に、混合物に付加的に、還元
剤として炭素を有効量で添加した。比較フリット並びに
本発明によるフリットの製造のための成分の若干の典型
的な組成(重量%)を、次の第1a表に挙げる。SiO
2、TiO2、K2O、B2O3及び鉄給源についての原料
の混合比は、実際に、製造すべきフリットの各々に相応
した。ガラス原料及び助剤から成る混合物のモル組成
と、それから製造されたガラスフリットのそれとの間の
偏差は、完全な又は部分的な燃焼による炭素及び硫黄の
損失によって、並びにガラス溶融炉及びガラス原料の不
純物からの残余成分の持ち込みによって生じる。各成分
は約1100℃で融解して澄明な溶融物になり、この溶
融物を水中に浸すことによって急冷させ、かつ顆粒を粉
砕する。第1b表は、例1(=比較例)の成分から計算
された理論値の組成(重量%及びモル%)、並びにフリ
ットの分析を包含する。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】第2表は、測定されたフリット特性を包含
する。
【0035】・着色剤なしのガラスフリットから成る、
640℃で4分間以内でガラス上に焼付られた30μm
厚の層で、550nmの導波長で測定された、色調並び
に透過率(%)。
【0036】・DSC−法によるガラス転移温度Tg、
及びガラス上で4−分間−燃焼の際の最低溶融温度T
s。
【0037】・5分間の作用時間後の室温での3%HC
lに対する焼付けられた顔料の酸耐性(SB)(5−段
階尺度:1=溶解、2=擦取り可能、3=曇り、4=弱
い作用、5=作用なし)。
【0038】
【表3】
【0039】例5〜8 自動車用ガラス上の黒色ガラスエナメルの製造 出発フリットとして、例1のそれ及び例3のそれを使用
した。着色剤として、市販のスピネルをベースとする黒
色顔料を使用した。フリット及び顔料を記載の比率で
(第3表)乾燥混合させ、かつ混合機及び3本ローラー
圧延機による常用のスクリーン印刷媒体(Cerdec 8089
3)と共にペーストにした。得られた顔料ペーストを、6
2枚のT−スクリーン布を用いて、4mm−緑色ガラス
の浴側面上に印刷し、130℃で乾燥させた。焼付は単
一条件下で炉温660℃で4分間行った。第3表に顔料
分、透過率及び酸耐性(評価尺度)を記載する。エナメ
ル中の本発明により可能なより少ない顔料分によって、
より良好な光沢を有する装飾が得られる。
【0040】
【表4】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のガラス組成: K2O 10〜17 モル%、 B2O3 10〜25 モル%、 TiO2 15〜30 モル%、 SiO2 30〜55 モル%、 Fe2O3 0.05〜3 (総−鉄) モル%及び S 0.1〜3 (総−硫黄) モル% を含有し、かつ一連の酸化物、PbO、CdO、Zn
    O、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、Ba
    O及びP2O5から成る不純物を含まないか、又はそれを
    各々0.5重量%よりも少なく含有する黒色ガラスフリ
    ット。
  2. 【請求項2】 次のガラス組成: K2O 10〜17 モル%、 B2O3 10〜25 モル%、 TiO2 15〜30 モル%、 SiO2 30〜55 モル%、 Fe2O3 0.05〜3 (総−鉄) モル%、 S 0.1〜3 (総−硫黄) モル%及び 次の成分から選択される少なくとも1成分: Al2O3 5 モル%まで、 Bi2O3 5 モル%まで、 を含有し、かつ一連の酸化物、PbO、CdO、Zn
    O、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、Ba
    O及びP2O5から成る不純物を含まないか、又はそれを
    各々0.5重量%よりも少なく含有する黒色ガラスフリ
    ット。
  3. 【請求項3】 Fe2O3 0.1〜1モル%及びS 0.
    1〜2モル%を含有する、請求項1又は2に記載のガラ
    スフリット。
  4. 【請求項4】 K2O 13〜16 モル%、 B2O3 18〜23 モル%、 TiO2 17〜25 モル%、 SiO2 35〜50 モル%、 Fe2O3 0.1〜1 モル%、 S 0.1〜2 モル%、 Bi2O3 0〜3 モル%及び 3重量%よりも少ない他の金属酸化物を含有する、請求
    項1から3のいずれか1項に記載のガラスフリット。
  5. 【請求項5】 4分間燃焼で、650℃以下、有利に5
    90〜620℃の範囲の最低溶融温度Tsを有する、請
    求項1から4までのいずれか1項に記載のガラスフリッ
    ト。
  6. 【請求項6】 厚さ30μmの焼付ガラス層に関するそ
    の透過率は2%よりも少ない、請求項1から5までのい
    ずれか1項に記載のガラスフリット。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の組成を有する黒色ガラ
    スフリットを製造するために、K2O 10〜17モル
    %、B2O310〜25モル%、TiO215〜30モル
    %、SiO230〜55モル%、Fe2O30.05〜3
    モル%に相応するモル組成を有し、かつ一連の酸化物、
    PbO、CdO、ZnO、Li2O、Na2O、MgO、
    CaO、SrO、BaO及びP2O5から成る不純物を含
    まないか、又はそれを、ガラスフリットに対して、各々
    0.5重量%よりも少なく含有する金属酸化物生成性の
    通常のガラス原料、及び付加的に、ガラスフリット中の
    残量0.1〜3モル%を越えるモル量の硫黄給源から成
    る混合物を、還元条件下で、1000〜1200℃で溶
    融させ、溶融物を急冷させ、かつ得られる脆性物質を粉
    砕することを特徴とする、請求項1に記載の組成を有す
    る黒色ガラスフリットの製法。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の組成を有する黒色ガラ
    スフリットを製造するために、K2O 10〜17モル
    %、B2O310〜25モル%、TiO215〜30モル
    %、SiO230〜55モル%、Fe2O30.05〜3
    モル%、及び次のものから選択される少なくとも1成
    分:Al2O35モル%まで、Bi2O35モル%まで、に
    相応するモル組成を有し、かつ一連の酸化物、PbO、
    CdO、ZnO、Li2O、Na2O、MgO、CaO、
    SrO、BaO及びP2O5から成る不純物を含まない
    か、又はそれを、ガラスフリットに対して、各々0.5
    重量%よりも少なく含有する金属酸化物生成性の通常の
    ガラス原料、及び付加的に、ガラスフリット中の残量
    0.1〜3モル%を越えるモル量の硫黄給源から成る混
    合物を、還元条件下で、1000〜1200℃で溶融さ
    せ、溶融物を急冷させ、かつ得られる脆性物質を粉砕す
    ることを特徴とする、請求項2に記載の組成を有する黒
    色ガラスフリットの製法。
  9. 【請求項9】 溶融すべき混合物は、硫黄のための給源
    として、元素の硫黄を含有し、かつ溶融凝集物中のガス
    雰囲気は還元性である、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 溶融すべき混合物は、付加的に、炭素
    を含有する、請求項7から9までのいずれか1項に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1又は2に記載の黒色ガラスフ
    リットを含有する、焼付可能な基体上のガラスエナメ
    ル。
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