JPH09227318A - 微生物汚染の除去方法とそれに用いる抗菌性器具 - Google Patents

微生物汚染の除去方法とそれに用いる抗菌性器具

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JPH09227318A
JPH09227318A JP8080444A JP8044496A JPH09227318A JP H09227318 A JPH09227318 A JP H09227318A JP 8080444 A JP8080444 A JP 8080444A JP 8044496 A JP8044496 A JP 8044496A JP H09227318 A JPH09227318 A JP H09227318A
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JP
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microorganisms
cells
contaminated
solution
cell culture
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Masashi Funayama
政志 船山
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】細胞懸濁液、有効成分溶解液(生理活性物質溶
解液、医薬品溶液、化学品溶液、細胞培養用血清、細胞
培養用培地等)、生薬等固形物、粉末を汚染した微生物
の殺菌または吸着除去の手順が簡単な方法、およびその
目的の為に使用する固体殺菌剤を提供する。 【手段】難溶性殺菌剤(除放性殺菌剤およびマイクロカ
プセル化殺菌剤)および不溶性殺菌剤(固定化殺菌剤、
吸着殺菌剤および固形殺菌剤)から選択されたことを特
徴とする固体殺菌剤と、それを用いた微生物の殺菌また
は吸着除去方法により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性器具を用いて、細
胞懸濁液、有効成分溶解液(生理活性物質溶液、医薬品
溶液、化学品溶液、細胞培養用培地、細胞培養用血清
等)、固形物、粉末等を汚染した微生物(細菌、真菌、
ウイルス、マイコプラズマ、ウイロイド、ダニ等)を殺
菌または吸着除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌剤はその性状により、気体殺菌剤、
液体殺菌剤および固体殺菌剤に分類される。固体殺菌剤
は、更に、難溶性殺菌剤(除放性殺菌剤およびマイクロ
カプセル化殺菌剤により分類される)および不溶性殺菌
剤(固定化殺菌剤、吸着殺菌剤および固形殺菌剤)に分
類される。難溶性殺菌剤とは、例えば、プラスチックに
殺菌剤を練り込んだもの、活性炭やゼオライト等の吸着
剤に殺菌剤を吸着させたもの、包接化合物に殺菌剤を担
持させたもの等、徐々に溶出した殺菌剤が活性を示す薬
剤を意味する。また、低分子ガラス、炭素繊維、モンモ
リノライトを担体とする銀系殺菌剤も難溶性殺菌剤に分
類される。固定化殺菌剤とは、殺菌成分が担体表面に化
学結合により強固に結合した物質全体、または殺菌成分
がペンダントとして高分子鎖に結合した物質全体を意味
し、担体表面から殺菌成分が遊離せず、担体表面に接触
した微生物にのみ殺菌活性を示す薬剤を意味する。担体
表面に化学結合により強固に結合した後も強い殺菌活性
を示す薬剤としては、第四級アンモニウム塩、ベタイ
ン、アルキルアミン、アルキルアミド、ヒドロキシフェ
ニル、ビグアナイド等が挙げられる。固定化殺菌剤に
は、シリコン型固定化殺菌剤とポリマー型固定化殺菌剤
の2つのタイプがある。前者はアルコキシシリル基を導
入した殺菌剤を担体表面の水酸基等と脱アルコール反応
させて固定化させたものである。後者は、ポリマー基、
ベンジル基、メチレン基、エステル等を固定化したもの
である。吸着殺菌剤とは、担体表面上に微生物を吸着
し、殺菌活性のないものを意味し、主に、吸着性官能基
をペンダント型に導入した架橋型ポリマーである。吸着
除菌剤の骨格は主として、架橋型のポリマー(ポリスチ
レン/ジビニルベンゼン系コーポリマーおよびポリメチ
メタクリレート/ジビニルベンゼン系コーポリマー)で
あり、この骨格に吸着活性を示す官能基として、第四級
アンモニウム塩(アルキルピリジニウム、ベンジルピリ
ジニウム)、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン
の塩、ポリエチレンイミンダリコールモノラウレートお
よびグリシジル基を介してポリエチレンイミン等が導入
されている。固形殺菌剤とは、主に銀系セラミックスと
言われる殺菌剤群で、銀イオンを溶出することなく、担
体表面に接触した微生物にのみ殺菌活性を示す薬剤を意
味する。例えば、リン酸ジルコニウム結晶中に銀イオン
を導入したセラミックがこれに相当する。
【0003】本発明の抗菌性器具は、第一に、上記固体
殺菌剤そのものであることを特徴とする。本発明の抗菌
性器具は、第二に、上記固体殺菌剤および化学療法剤を
担体に結合したことを特徴とする。従って、担体表面か
ら殺菌成分が遊離せず、担体表面に接触した微生物にの
み殺菌活性或いは、吸着活性を示す(難溶性殺菌剤等の
一部には、微量の殺菌剤が溶出するものもある)。本発
明の化学療法剤とは、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス
剤、抗マイコプラズマ剤、抗ダニ剤等、微生物全般に作
用する薬剤を言う。
【0004】細胞培養培地が微生物により汚染された場
合には、(1)細胞培養培地を汚染している微生物を同
定する。(2)汚染された細胞培養培地を他の細胞培養
培地から隔離する。(3)インキュベーターおよびla
minar flow hoodを除菌剤で掃除し、H
EPAフィルターを点検する。(4)抗菌剤(抗生物質
および抗真菌剤)により培養細胞が死滅することを防止
する為に、doserisponseテストを行なう。
という手順を踏んで汚染微生物を除去する。
【0005】次に、抗菌剤(抗生物質および抗真菌剤)
の毒性濃度を決定し、細胞培養培地の微生物汚染を除去
する為には、(1)細胞を抗菌剤無添加の培地に分散さ
せ、細胞数を数えて細胞継代用の濃度に希釈する。
(2)細胞懸濁液をmultiwellculture
plateまたは、小さいフラスコに分注する。Fu
ngizone、tylocine等の抗菌剤を一定濃
度multi wellculture plateの
各 well または、各フラスコに分注する。例えば
Fungizoneの場合は、0.25、0.50、
1.0、2.0、4.0、8.0ug/mlの濃度が選
択される。(3)multi wellculture
plateまたはフラスコ中の細胞を培養中、毎日観
察し、細胞内容物の抜けたもの、細胞の液胞が現われた
もの、細胞のconfluencyの低下したもの、細
胞が丸くなったもの等毒性の兆候を観察する。(4)有
害抗菌剤濃度を決定し、当該濃度の1〜1/2の濃度の
抗菌剤を添加した培地で、汚染細胞を2〜3代、継代培
養する。(5)抗菌剤無添加培地で、(4)の操作を行
なった細胞を1代培養する。 (6)(4)の培地で、
(5)の操作を行なった細胞を4〜6代、継代培養し、
汚染の除去を確認する。という手順を踏まなければなら
ない。即ち、従来法は汚染の除去の為の操作手順が極め
て煩雑であるという欠点があった。
【0006】また、生理活性物質溶液、医薬品溶液、化
学品溶液等が微生物により汚染された場合には、廃棄処
分にする以外に有効な手段は殆どなかった。
【0007】また、園芸分野でも、容易にウイルスフリ
ー植物を得る技術が待望されている。更にまた、生薬
(固形物、粉末)を汚染した微生物に対しても、放射線
滅菌する案は存在するものの、諸問題により認可には至
っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
実情に鑑みてなされたもので、細胞懸濁液、有効成分溶
解液(生理活性物質溶液、医薬品溶液、化学品溶液、細
胞培養用血清、細胞培養用培地等)、生薬等の固形物、
粉末を汚染した微生物の殺菌または吸着除去の手順が極
めて単純な方法、およびその目的の為に使用する固体殺
菌剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本発明の発明者は鋭意検討した結果、固体殺菌剤そのも
のであることを特徴とする抗菌性器具、更に、固体殺菌
剤および化学療法剤を担体に結合したことを特徴とする
抗菌性器具が、細胞懸濁液、生理活性物質溶液、医薬品
溶液、化学品溶液、細胞培養用血清、細胞培養用培地、
固形物、粉末を汚染した微生物を殺菌または吸着除去す
ることを見出し、本発明を完成した。本発明に関わる抗
菌性器具は、殺菌活性或いは、吸着容量が大きく、微生
物を容易に殺菌または吸着除去することが可能である。
【0010】本発明に関わる抗菌性器具が化学療法剤に
より構成される場合には、化学療法剤と担体との結合方
式には担体結合法、架橋法、包括法、グラフト法等が考
えられるが、通常、担体結合法を用いる。担体と化学療
法剤とは、直接結合してもスペーサーを介して結合して
もよいが、本発明にかかわる担体への細胞および生理活
性物質の非特異吸着、補体の活性化等を防止する為、ス
ペーサーとして、予め親水性基を導入することが望まし
い。担体と化学療法剤との結合方法は、共有結合、イオ
ン結合、疎水結合、配位結合等が考えられるが、化学療
法剤の剥離の可能性の低い共有結合が望ましい。共有結
合の例としてアミド結合、エステル結合、エーテル結
合、アミノ結合、イミノ結合、スルフィド結合、ジスル
フィド結合等が挙げられる。担体に化学療法剤や化合物
を直接またはスペーサーを介して結合させる方法として
望ましいのは、ハロゲン化シアン、エポキシ化合物、ハ
ロゲノ有機ハロイド、ジアルデヒド、ベンゾキノン等に
より担体を活性化した後、化学療法剤を直接または、ス
ペーサーを介して結合させる。スペーサーを介したリガ
ンドの結合方法には、エポキシ化法、還元アミノ化法、
チオール活性化法等が考えられる。また、担体に化学療
法剤や化合物を練り込む、練り込み法も本法に含まれ
る。更にまた、担体表面に化学療法剤を塗布する方法も
本法に含まれる。本発明に関わる化学療法剤以外の固体
殺菌剤を用いて、抗菌性器具を調製する場合にも、上記
化学療法剤に用いたのと同じ練り込み法、塗布法等を利
用することが可能である。
【0011】
【発明実施形態】上記の様にして、本発明の抗菌性器具
が作製できる。本発明の抗菌性器具により、細胞懸濁
液、生理活性物質溶液、医薬品溶液、化学品溶液、細胞
培養用血清、細胞培養用培地、固形物、粉末等を汚染し
た微生物を容易に、殺菌または吸着除去することが可能
である。本発明の抗菌性器具は、第一に、上記固体殺菌
剤そのものであることを特徴とする。本発明の抗菌性器
具は、第二に、上記固体殺菌剤および化学療法剤を担体
に結合したことを特徴とする。当該抗菌性器具の形状
は、膜、繊維、中空糸、粒状物、容器等が考えられる。
本発明の化学療法剤、固体殺菌剤の担体の具体例を挙げ
ると、固体殺菌剤が化学療法剤により構成される場合に
は、(1)ポリテトラフルオロエチレン、(2)ポリエ
チレン、(3)ポリイソプレン、(4)ポリブタジエ
ン、(5)ポリスチレン、(6)ポリアクリル酸メチ
ル、(7)ポリ塩化ビニル、(8)セルロース系樹脂
(再生セルロース、アセチルセルロース、ニトロセルロ
ース等)、(9)ポリエチレンテレフタレート、(1
0)ポリアクリルニトリル、(11)ポリビニルアルコ
ール、(12)アミノプロピルガラスビーズ等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。固体殺菌剤
が抗菌性金属成分の場合には、固体殺菌剤の担体の具体
例としては、(1)ゼオライト、(2)ガラス、(3)
リン酸カルシュウム、(4)リン酸亜鉛カルシュウム、
(5)セラミックス、(6)リン酸ジルコニウム、
(7)ハイドロキシアパタイト、(8)シリカアルミナ
アパタイト、(9)シリカゲル等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。具体的な製品名として
は、固体殺菌剤粉末、シャーレ、フィルム、試験管、遠
心沈殿管、管、フラスコ、ゲル、ビーズ等が考えられ
る。
【0012】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
本発明は実施例により、何ら限定されるものではない。 《実施例1.》 −ポリミキシンB固定化ガラス膜の調製− 1)コーニング社製多孔質ガラス膜(NaO−B
−SiO系ガラス膜)をγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランの0.5%水溶液に浸漬し、2時間
攪拌し、多孔質ガラス表面のシラノール基と、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランとを反応させた。 2)1)の操作をした多孔質ガラス膜の水分を除去し、
120℃で3時間乾燥させた。 3)30℃のpH9.5の炭酸緩衝液に2%の割合でポ
リミキシンBを溶解した溶液に2)の操作をし、室温に
戻した多孔質ガラス膜を浸漬し、静かに震盪し、4℃で
24時間反応させた。 4)3)の操作をした多孔質ガラス膜を精製水に浸漬
し、静かに震盪、洗浄した。 5)4)の操作をした多孔質ガラス膜を20%エタノー
ル溶液に溶解した0.2MNa0H溶液に浸漬し、静か
に震盪、洗浄した。 6)5)の操作をした多孔質ガラス膜をパイロジェンフ
リーの精製水に浸漬し、精製水を交換しながら、洗浄液
のpHが7.0になるまで、静かに震盪、洗浄した。 7)6)の操作をした多孔質ガラス膜を乾燥後、無菌、
パイロジェンフリーのプラスチック袋に入れ、保存し
た。
【0013】《実施例2.》 −ポリミキシンB固定化多孔質ガラス膜による緑膿菌の
除去− RPMI−1640を主成分とする10%牛血清添加培
地に、ナマルバ細胞を1.2x10cells/ml
の濃度で懸濁し、その20mlを、エチレンオキサイド
ガス滅菌した容量30mlのシャーレに分取した。次
に、当該シャーレに、緑膿菌を含有するRPMI−16
40を主成分とする10%牛血清添加培地(P.aer
uginosa 5.0×10cells/ml含
有)2mlを添加し、37℃で1時間培養した。当該細
胞培養液を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を含まない等
張緩衝液で洗浄、置換し、栄養分を除去した。次に、前
記の緑膿菌およびナマルバ細胞を含有する栄養分を含ま
ない等張緩衝液を、実施例1で調製したポリミキシンB
固定化多孔質ガラス膜を充填した滅菌カラムにアプライ
し、流速1ml/5minで流下させ、容量50mlの
細胞培養フラスコに分取し、光学顕微鏡で鏡検した。そ
の結果、当該細胞培養液中には、緑膿菌は観察されなか
った。また、ナマルバ細胞は1.0×10cells
/ml生存していた。当該細胞培養液を遠心後、栄養分
を含む細胞培養培地に再懸濁し、培養を継続した。当該
ナマルバ細胞は、三代培養を継続した後も緑膿菌は検出
されなかった。
【0014】《実施例3.》 −メタクリル酸グリシジル−ジビニルベンゼン球状共重
合体にホスホニウム残基を導入した樹脂の合成− 野中らの方法(日本化学会誌、1097〜、1994
年)に従い、メタクリル酸グリシジル−1,4−ジビニ
ルベンゼン球状共重合体に塩化水素を反応させた後、ア
ルギルホスフィンを反応させることにより、(a)トリ
オクチルホスフィン(TOP)を導入したホスホニウム
樹脂、(b)アルキルジメチルホスフィン(炭素数10
〜16)を導入したホスホニウム樹脂、(c)(3−ア
ミノプロピル)ホスフィン(TAPP)を導入したホス
ホニウム樹脂を合成した。即ち、以下の(1)〜(3)
の手順に従い合成した。 (1)グリシジルメタクリラート−1,4−ジビニルベ
ンゼン球状共重合体の合成 1wt/wol%ゼラチン水溶液50ml、無水硫酸ナ
トリウム6g、精製水450mlを耐圧ガラスオートク
レープに取り、静かに攪拌し、分散浴を調製した。当該
分散浴と、予め調製したグリシジルメタクリラートモノ
マーおよび、1,4−ジビニルベンゼンモノマーおよ
び、酢酸イソブチルの混合液を一時間窒素置換した。続
いて、当該溶液にモノマー溶液に溶解した過酸化ベンゾ
イル0.5gを添加した。引き続いて、当該溶液の温度
を上げずに、280rpmの回転速度で30分攪拌し
た。続いて、一時間をかけ、当該溶液の温度を78℃に
上げ、当該温度で一時間重合させた。更に、1.5時間
をかけ、当該溶液の温度を90℃に上げ、90℃で2時
間熟成を行ない、重合を完了させた。次に当該溶液を放
冷、吸引ろ過し、重合体を大量の精製水に浸漬し、ドラ
フト内で煮沸しゼラチンを溶解した。続いて、吸引ろ過
し、メタノールに浸漬し、希釈剤を除去、乾燥した。続
いて、32〜60メッシュ大きさの球状重合体を篩で分
けた。 (2)2−クロロ−3−ヒドロキシプロピル基を有する
樹脂の合成 耐圧試験管に減圧下で充分に乾燥したグリシジルメタク
リラート−1,4−ジビニルベンゼン球状共重合体1g
と0.4M HCl−1,4−ジオキサン20mlとを
取り、一夜放置し充分に膨潤させた後密栓し、70℃で
3時間油浴中で反応させ、精製水で充分に洗浄した。こ
れを充分に乾燥させ、2−クロロ−3−ヒドロキシプロ
ピル基を有する樹脂を得た。 (3)ホスホニウム残基を有する樹脂の合成 耐圧試験管に減圧下で充分に乾燥した、2−クロロ−3
−ヒドロキシプロピル基を有する樹脂1gを入れ、Cl
基に対して4倍量のトリオクチルホスフィン(TOP)
を窒素雰囲気下で添加、密栓し、100℃の油浴中で4
0時間反応させた。続いて、メタノール、精製水で洗浄
し、1M HClに浸漬した後、メチルオレンジが変色
しなくなる迄精製水で充分に洗浄した。更に、ソックス
レー抽出器で15時間抽出した。次に、風乾、減圧下で
充分に乾燥し、トリオクチルホスフィンを有する樹脂
(Cl型樹脂)を合成した。得られたCl型樹脂を1M
NaOHに浸漬し、1M NaOH溶液を5回交換し
た後、洗浄液のpHが中性になる迄精製水で洗浄した。
続いて樹脂を風乾し、更に真空乾燥器中で充分に乾燥
し、トリオクチルホスフィンを有する樹脂(OH型樹
脂)を得た。また、同様の操作を行なうことにより、ア
ルキルジメチルホスフィンを有する樹脂(炭素数10〜
16)、(3−アミノプロピル)ホスフィン(TAP
P)を導入したホスホニウム樹脂(Cl型樹脂およびO
H型樹脂)を合成した。
【0015】《実施例4.》 −ホスホニウム樹脂による黄色ブドウ球菌の除去− RITC57−1培地に、Ball−1細胞を1.2×
10cells/mlの濃度で懸濁し、その20ml
を、エチレンオキサイドガス滅菌した容量30mlのシ
ャーレに分取した。次に、当該シャーレに、黄色ブドウ
球菌を含有するRITC57−1培地(S.aureu
:IFO 13276:5.0×10cells/
ml含有) 2mlを添加し、37℃で1時間培養し
た。当該細胞培養液を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を
含まない等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養分を除去し
た。新規に用意した容量150mlの細胞培養フラスコ
に、予めエチレンオキサイドガス滅菌した、実施例3で
調製した(3−アミノプロピル)ホスフィン(TAP
P)を導入したホスホニウム型浮遊性樹脂(OH型樹
脂)2gを入れた。続いて、前記の黄色ブドウ球菌およ
びBall−1細胞を含有する栄養分を含まない等張緩
衝液を添加し、37℃で1時間震盪培養した。1時間後
に、その上清を容量150mlの細胞培養フラスコに分
取し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培養
液中には、黄色ブドウ球菌は観察されなかった。また、
Ball−1細胞は1.1×10cells/ml生
存していた。当該細胞培養液を遠心後、栄養分を含む細
胞培養培地に再懸濁し、培養を継続した。当該Ball
−1細胞は、三代培養を継続した後も黄色ブドウ球菌は
検出されなかった。
【0016】《実施例5.》 −ホスホニウム樹脂による各種微生物の除去− 実施例4の黄色ブドウ球菌に代えて、緑膿菌、大腸菌、
バシラス菌、クレブシエラ属細菌、エンテロバクター属
細菌、サルモネラ菌、シトロバクター属細菌、変形菌、
エソテロバクター属細菌、ウイルス、マイコプラズマの
何れか1種類を用いて、同様の操作を行なった(添加し
た微生物の量は何れも10cells)。その結果、
実施例4と同様に、最終細胞培養液中には、何れの菌も
観察されなかった。
【0017】《実施例6.》 −アミカシン結合磁性粒子の調製− ドラフト内で、エチレンオキサイドガス滅菌した容量5
0mlのポリスチレン製フラスコに、BioMag(磁
性粒子:Perseptive Biosystems
社製)10mlを分取した。続いて、当該フラスコにカ
ップリングバッファー35mlを添加、攪拌後、Mag
netic Separatorで磁性粒子を分離する
洗浄操作を5回繰り返した。当該操作をした磁性粒子の
入ったフラスコに、5%グルタルアルデヒド溶液20m
lを添加し、5分間激しく攪拌した。引き続いて、当該
フラスコを3時間静かに攪拌した。攪拌後Magnet
ic Separatorで磁性粒子を分離した。続い
で、当該操作をした磁性粒子の入ったフラスコに、カッ
プリングバッファー35mlを添加、攪拌後、Magn
etic Separatorで磁性粒子を分離する洗
浄操作を5回繰り返した。続いて、当該操作をした磁性
粒子の入ったフラスコに、カップリングバッファーに溶
解したアミカシン溶液(アミカシン濃度:5mg/m
l)10mlを添加し、5分間激しく攪拌した。続い
て、当該フラスコを室温で24時間静かに攪拌した。撹
拌後、Magnetic Separatorで磁性粒
子を分離した。当該操作をした磁性粒子の入ったフラス
コに、5%グリシン溶液35mlを添加し、5分間激し
く攪拌した。続いて、当該フラスコを1時間静かに攪拌
した。撹拌後、Magnetic Separator
で磁性粒子を分離した。続いて、当該操作をした磁性粒
子の入ったフラスコに、洗浄バッファー35mlを添
加、攪拌後、MagneticSeparatorで磁
性粒子を分離する洗浄操作を5回繰り返し、アミカシン
結合磁性粒子を調製した。アミカシン結合磁性粒子は4
℃で保存した。
【0018】《実施例7.》 −アミカシン結合磁性粒子による緑膿菌の除去− RITC57−1培地に、EBウイルス変異ヒトBリン
パ球様細胞株を1.2×10cells/mlの濃度
で懸濁し、その20mlを、エチレンオキサイドガス滅
菌した容量30mlのシャーレに分取した。次に、当該
シャーレに、緑膿菌含有RITC57−1培地(P.a
eruginosa5.0×10cells/ml含
有) 2mlを添加し、37℃で1時間培養した。当該
細胞培養液を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を含まない
等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養分を除去した。新規に
用意した容量150mlの細胞培養フラスコに、予め、
1%デオキシコール酸ナトリウム溶液およびパイロジェ
ンフリー精製水で洗浄した、実施例6で調製したアミカ
シン結合磁性粒子5mlを分取した。続いて、前記の緑
膿菌およびEBウイルス変異ヒトBリンパ球様細胞株を
含有する栄養分を含まない等張緩衝液を添加し、RIT
C57−1培地全量を添加し、静かに震盪しながら、3
7℃で1時間震盪培養した。1 時間後にMagnet
ic Separatorで磁性粒子を分離した。分離
した溶液を容量150mlの細胞培養フラスコに分取
し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培養液
中には、緑膿菌は観察されなかった。また、EBウイル
ス変異ヒトBリンパ球様細胞株は1.0×10cel
ls/ml生存していた。EBウイルス変異ヒトBリン
パ球様細胞株は、三代培養を継続した後も緑膿菌は検出
されなかった。
【0019】《実施例8.》 −銀担持テニオライトによる黄色ブドウ球菌の殺菌除去
− Na型テニオライト(トピー工業製)を遠心分離処理
し、不純物であるアルファクリストバライトを取り除い
た。次に、当該Na型テニオライトを亜鉛の硝酸塩水溶
液中でイオン交換することにより、銀−Na型テニオラ
イト(イオン交換率23.8%、銀含量0.56mmo
l/g)を調製した。Eagle Minimum E
ssential Mediumで、Earleの平衡
塩類溶液を含む培地に炭酸水素ナトリウム(2.2g/
l)、MEM非必須アミノ酸、0.11g/lのピルビ
ン酸ナトリウムおよび牛胎児血清(10%v/v)を添
加した。当該培地にJCRB0603細胞(以下V79
細胞)を1.5×10cells/mlの濃度で懸濁
し、その20mlを、エチレンオキサイドガス滅菌した
容量30mlのシャーレに分取した。次に当該シャーレ
に黄色ブドウ球菌含有Eagle MEM培地(S.a
ureus5.0×10cells/ml含有)2m
lを添加し、37℃で24時間培養した。当該細胞培養
液に0.02%の割合でEDTAおよび0.25%のト
リプシンを添加したPBS(−)溶液を添加し、炭酸ガ
ス培養器で37℃で2分間培養した。次に、当該溶液を
滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を含まない等張緩衝液で
洗浄、置換し、栄養分を除去した。当該 V79細胞お
よび黄色ブドウ球菌の懸濁液全量を新規に用意した容量
150mlの細胞培養フラスコに分取した。次に、予
め、1%デオキシコール酸ナトリウム溶液およびパイロ
ジェンフリー精製水で洗浄した、前記銀−Na型テニォ
ラィト1gを分取した。次に、当該細胞培養フラスコを
静かに震盪しながら、37℃で1時間震盪培養した。1
時間後に前記銀−Na型テニオライトを分離した。分離
した溶液を容量150mlの細胞培養フラスコに分取
し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培養液
中には、黄色ブドウ球菌は観察されなかった。また、V
79細胞は1.0×10cells/ml生存してい
た。V79細胞には、三代培養を継続した後も黄色ブド
ウ球菌は検出されなかった。
【0020】《実施例9.》 −銀−Na型テニオライトによる各種微生物の除去− 実施例8の黄色ブドウ球菌に代えて、緑膿菌、大腸菌、
バシラス菌、クレブシェラ属細菌、エンテロバクター属
細菌、サルモネラ菌、シトロバクター属細菌、変形菌、
エンテロバクター属細菌、ウイルス、マイコプラズマの
何れか1種類を用いて、同様の操作を行なった(添加し
た微生物の量は何れも10cells)。その結果、
実施例9と同様に、最終細胞培養液中には、何れの菌も
観察されなかった。
【0021】《実施例10.》 −脂溶化ヘパリン固相化遠心沈殿管の調製− ヘパリンナトリウム塩10.0gをpH5.5のMES
緩衝液に溶解し、全量を100mlとした。次に、塩化
トリ(n−ブチル)セチルホスホニウム(以下、TBC
P・Clと略記)14.73gをpH5.5のMES緩
衝液に溶解し、全量を147mlとした。前記二溶液を
氷冷下で混合し、4℃で24時間冷蔵し、沈殿を得た。
当該沈殿形成溶液を3,500rpmで10分間遠心分
離し、沈殿を得た。当該沈殿を凍結乾燥し、TBCP・
Cl−ヘパリン複合体を得た。ジオクチルフタレートを
50phr含有する市販ポリ塩化ビニルをTHFに溶解
し、5%溶液とした。当該溶液1,000gに、前記T
BCP・Cl−ヘパリン複合体1.0gを添加し、均一
溶液とした。当該TBCP・Cl−ヘパリン−塩化ビニ
ル溶液を容量50mlの遠心沈殿管の内面に塗布し、4
0℃の窒素気流下で24時間乾燥し、厚さ5μmの皮膜
を形成した。当該遠心沈殿管をエチレンオキサイドガス
滅菌した。
【0022】《実施例11.》 −脂溶化ヘパリン固相化遠心沈殿管による大腸菌の除去
− Eagle Minimum Essential M
ediumで、Earleの平衡塩類溶液を含む培地に
炭酸水素ナトリウム(2.2g/l)、MEM非必須ア
ミノ酸、0.11g/lのピルビン酸ナトリウムおよび
牛胎児血清(10%v/v)を添加した。当該培地にJ
CRB0603細胞(以下V79細胞)を1.5×10
cells/mlの濃度で懸濁し、その20mlを、
エチレンオキサイドガス滅菌した容量30mlのシャー
レに分取した。次に当該シャーレに大腸菌含有Eagl
eMEM培地(E.coli5.0×10cells
/ml含有) 2mlを添加し、37℃で24時間培養
した。当該細胞培養液に0.02%の割合でEDTAお
よび0.25%のトリプシンを添加したPBS(−)溶
液を添加し、炭酸ガス培養器で37℃で2分間培養し
た。次に、当該溶液を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を
含まない等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養分を除去し
た。当該V79細胞および大腸菌の懸濁液全量を、実施
例10に記載の脂溶化ヘパリン固相化遠心沈殿管に分取
した。次に、当該脂溶化ヘパリン固相化遠心沈殿管を静
かに震盪しながら、37℃で1時間震盪培養した。1時
間後に当該溶液を容量150mlの細胞培養フラスコに
分取し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培
養液中には、大腸菌は観察されなかった。また、V79
細胞は1.0×10cells/ml生存していた。
V79細胞には、三代培養を継続した後も大腸菌は検出
されなかった。
【0023】《実施例12.》 −脂溶化ヘパリン固相化遠心沈殿管による各種微生物の
除去− 実施例11の大腸菌に代えて、緑膿菌、黄色ブドウ球
菌、バシラス菌、クレブシェラ属細菌、エンテロバクタ
ー属細菌、サルモネラ菌、シトロバクター属細菌、変形
菌、エンテロバクター属細菌、ウイルス、マイコプラズ
マの何れか1種類を用いて、同様の操作を行なった(添
加した微生物の量は何れも10cells)。その結
果、実施例11と同様に、最終細胞培養液中には、何れ
の菌も観察されなかった。
【0024】《実施例13,》 −2,4チアゾリルベンズイミダゾール担持鉱物による
カビの除去− 大谷らの方法(J.Antibact. Antifu
ng. AgentsVol.20,No.10,p
p.525〜530,1992)に従い、2,4チアゾ
リルベンズイミダゾール担持鉱物を調製した。Eagl
e Minimum Essential Mediu
mで、Earleの平衡塩類溶液を含む培地に炭酸水素
ナトリウム(2.2g/l)および牛胎児血清(10%
v/v)を添加した。当該培地にNCTC clone
929細胞(以下CCL1細胞)を1.5×10
ells/mlの濃度で懸濁し、その20mlを、エチ
レンオキザイドガス滅菌した容量30mlのシャーレに
分取した。次に当該シャーレにカビ含有Eagle M
EM培地(Penicillium funicul
osum 5.0×l0cells/ml含有) 2
mlを添加し、37℃で24時間培養した。当該細胞培
養液に0.02%の割合でEDTAおよび0.25%の
トリプシンを添加したPBS(−)溶液を添加し、炭酸
ガス培養器で37℃で2分間培養した。次に、当該溶液
を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を含まない等張緩衝液
で洗浄、置換し、栄養分を除去した。当該滅菌遠心沈殿
管に、前記2,4チアゾリルベンズイミダゾール担持鉱
物を分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに震盪
しながら、37℃で2時間震盪培養した。2時間後に当
該溶液を不織布をフィルターに用いた滅菌ミニカラムで
濾過した後、容量150mlの細胞培養フラスコに分取
し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培養液
中には、カビは観察されなかった。また、CCL1細胞
は1.0x10cells/ml生存していた。CC
L1細胞には、三代培養を継続した後もカビは観察され
なかった。
【0025】《実施例14.》実施例13のPenic
illium funiculosumに代えて、Cl
adosporium cladsporioide
およびAureobasidium pullula
nsを用いて同様の操作を行なった(添加した微生物の
量は何れも10cells)。その結果、実施例13
と同様に、最終細胞培養液中には、何れのカビも検出さ
れなかった。
【0026】《実施例15.》 −銀担持ゼオライトによる黄色ブドウ球菌の殺菌除去− Eagle Minimum Essential M
ediumで、Earleの平衡塩類溶液を含む培地に
炭酸水素ナトリウム (2.2g/l)、MEM必須ア
ミノ酸、0.11g/lのピルビン酸ナトリウムおよび
牛胎児血清(10%v/v)を添加した。当該培地にJ
CRBO603細胞(以下79細胞)を1.5×10
cells/mlの濃度で懸濁し、その20mlを、エ
チレンオキサイドガス滅菌した容量30mlのシャーレ
に分取した。次に当該シャーレに黄色ブドウ球菌含有E
agle MEM培地(S. aureus5.0×1
cells/ml含有) 2mlを添加し37℃で
24時間培養した。当該細胞培養液に0.02%の割合
でEDTAおよび0.25%のトリプシンを添加したP
BS(−)溶液を添加し、炭酸ガス培養器で37℃で2
分間培養した。次に、当該溶液を滅菌遠心沈殿管に移
し、栄養分を含まない等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養
分を除去した。当該滅菌遠心沈殿管に、次に、予め、1
%デオキシコール酸ナトリウム溶液およびパイロジェン
フリー精製水で洗浄した、銀ゼオライト(シナネン製:
ゼオミック)1gを分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿
管を静かに震盪しながら、37℃で2時間震盪培養し
た。2時間後に当該溶液を不織布をフィルターに用いた
滅菌ミニカラムで濾過した後、容量150mlの細胞培
養フラスコに分取し、光学顕微鏡で鏡検した。その結
果、当該細胞培養液中には、黄色ブドウ球菌は観察され
なかった。また、V79細胞は1.0×10cell
s/ml生存していた。V79細胞には、三代培養を継
続した後も黄色ブドウ球菌は検出されなかった。
【0027】《実施例16.》 −銀担持ゼオライトによる各種微生物の除去− 実施例15の黄色ブドウ球菌に代えて、緑膿菌、大腸
菌、バシラス菌、クレブシェラ属細菌、エンテロバクタ
ー属細菌、サルモネラ菌、シトロバクター属細菌、変形
菌、エンテロバクター属細菌、ウイルス、マイコプラズ
マの何れか1種類を用いて、同様の操作を行なった(添
加した微生物の量は何れも10cells)。その結
果、実施例15と同様に、最終細胞培養液中には、何れ
の菌も観察されなかった。
【0028】《比較例1.》 −銀担持ゼオライトによる黄色ブドウ球菌の殺菌除去の
試み− Eagle Minimum Essential M
ediumで、Earleの平衡塩類溶液を含む培地に
炭酸水素ナトリウム(2.2g/l)、MEM必須アミ
ノ酸、0.11g/lのピルビン酸ナトリウムおよび牛
胎児血清(10%v/v)を添加した。当該培地にJC
RBO603細胞(以下V79細胞)を1.5×10
cells/mlの濃度で懸濁し、その20mlを、エ
チレンオキサイドガス滅菌した容量30mlのシャーレ
に分取した。次に当該シャーレに黄色ブドウ球菌含有E
agle MEM培地(S. aureus 5.0×
10cells/ml含有)2mlを添加し37℃で
24時間培養した。当該細胞培養液に0.02%の割合
でEDTAおよび0.25%のトリプシンを添加したP
BS(−)溶液を添加し、炭酸ガス培養器で37℃で2
分間培養した。次に、当該溶液を滅菌遠心沈殿管に移
し、栄養分を含まない等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養
分を除去した。別途に準備した滅菌遠心沈殿管に、次
に、予め、1%デオキシコール酸ナトリウム溶液および
パイロジェンフリー精製水で洗浄した、銀ゼオライト
(シナネン製:ゼオミック)1gを分取した。次に、当
該滅菌遠心沈殿管に当初のMEM培地に戻した当該V7
9細胞を分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに
震盪しながら、37℃で24時間震盪培養した。24時
間後に当該細胞懸濁液を不織布をフィルターに用いた滅
菌ミニカラムで濾過した後、容量150mlの細胞培養
フラスコに分取し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、
当該細胞培養液中には、黄色ブドウ球菌が残存していた
S. aureus5.0×10cells/m
l)。
【0029】《実施例17.》 −アミノ酸金属セッケンによる緑膿菌の除去− Eagle Minimum Essential M
ediumで、Earleの平衡塩類溶液を含む培地に
炭酸水素ナトリウム(2.2g/l)および牛胎児血清
(10%v/v)を添加した。当該培地にNCTC c
lone 929細胞(以下CCL1細胞)を1.5×
10cells/mlの濃度で懸濁し、その20ml
を、エチレンオキサイドガス滅菌した容量30mlのシ
ャーレに分取した。次に当該シャーレに緑膿菌含有Ea
gleMEM培地(Psedomomus aerug
inosa5.0×10cells/ml含有) 2
mlを添加し、37℃で24時間培養した。当該細胞培
養液に0.02%の割合でEDTAおよび0.25%の
トリプシンを添加したPBS(−)溶液を添加し、炭酸
ガス培養器で37℃で2分間培養した。次に、当該溶液
を滅菌遠心沈殿管に移し、栄養分を含まない等張緩衝液
で洗浄、置換し、栄養分を除去した。当該滅菌遠心沈殿
管に、アミノ酸金属セッケン(日鉱製ホロンキラー)2
gを分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに震盪
しながら、37℃で2時間震盪培養した。2時間後に当
該溶液を不織布をフィルターに用いた滅菌ミニカラムで
濾過した後、容量150mlの細胞培養フラスコに分取
し、光学顕微鏡で鏡検した。その結果、当該細胞培養液
中には、緑膿菌は観察されなかった。また、CCL1細
胞は1.0×10cells/ml生存していた。C
CL1細胞には、三代培養を継続した後も緑膿菌は検出
されなかった。
【0030】《実施例18.》 −アミノ酸金属セッケンによる各種微生物の除去− 実施例17の緑膿菌に代えて、大腸菌、黄色ブドウ球
菌、バシラス菌、クレブシエラ属細菌、エンテロバクタ
ー属細菌、サルモネラ菌、シトロバクター属細菌、変形
菌、エンテロバクター属細菌、ウイルス、マイコプラズ
マの何れか1種類を用いて、同様の操作を行なった(添
加した微生物の量は何れも10cells)。その結
果、実施例17と同様に、最終細胞培養液中には、何れ
の菌も観察されなかった。
【0031】《実施例19.》 −ホスホニウム樹脂によるIgG溶液中の緑膿菌の除去
− 容量50mlの滅菌遠心沈殿管に10%ヒトアルブミン
溶液30mlを分取した。当該溶液に、緑膿菌含有10
%ヒトアルブミン溶液(Psedomomus aer
uginosa5.0×10cells/ml含有)
2mlを添加し、37℃で1時間培養した。当該滅菌
遠心沈殿管に、予め、1%デオキシコール酸ナトリウム
溶液およびパイロジェンフリー精製水で洗浄した、ホス
ホニウム樹脂(実施例3調製品)5gを分取した。次
に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに震盪しながら、4℃で
2時間震盪培養した。2時間後に当該溶液を不織布をフ
ィルターに用いた滅菌ミニカラムで濾過した後、容量1
50mlの細胞培養フラスコに分取し、光学顕微鏡で鏡
検した。その結果、当該10%ヒトアルブミン溶液中に
は、緑膿菌は観察されなかった。
【0032】《実施例20.》 −ホスホニウム樹脂によるウシ胎児血清(FCS)中の
マイコプラズマの除去− 容量50mlの滅菌遠心沈殿
管にウシ胎児血清(FCS)30mlを分取した。当該
ウシ胎児血清に、マイコプラズマ(Mycoplasm
oraleCH−19299)含有ウシ胎児血清2
mlを添加し、37℃で1時間培養した。当該滅菌遠心
沈殿管に、予め、1%デオキシコール酸ナトリウム溶液
およびパイロジェンフリー精製水で洗浄した、ホスホニ
ウム樹脂(実施例3調製品)5gを分取した。次に、当
該滅菌遠心沈殿管を静かに震盪しながら、4℃で4時間
震盪培養した。4時間後に当該ウシ胎児血清を不織布を
フィルターに用いた滅菌ミニカラムで濾過した後、容量
50mlの滅菌遠心沈殿管に分取した。当該ウシ胎児血
清をマイコプラズマ染色キット(大日本製薬製)で染色
し、蛍光顕微鏡で検出した。その結果、当該ウシ胎児血
清には、マイコプラズマは観察されなかった。
【0033】《実施例21.》 −ホスホニウム樹脂によるウシ胎児血清(FCS)中の
ヘルペスウイルスの除去− 容量50mlの滅菌遠心沈
殿管にウシ胎児血清(FCS)30mlを分取した。当
該ウシ胎児血清に、ヘルペスウイルス(Herpes
Simplex)含有ウシ胎児血清2mlを添加し、3
7℃で1時間培養した。当該滅菌遠心沈殿管に、予め、
1%デオキシコール酸ナトリウム溶液およびパイロジェ
ンフリー精製水で洗浄した、ホスホニウム樹脂(実施例
3調製品)5gを分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管
を静かに震盪しながら、4℃で4時間震盪培養した。4
時間後に当該ウシ胎児血清を不織布をフィルターに用い
た滅菌ミニカラムで濾過した後、容量 50mlの滅菌
遠心沈殿管に分取した。当該ウシ胎児血清をエンザイム
イムノアッセイにより検査した。その結果、当該ウシ胎
児血清には、ヘルペスウイルスは検出されなかった。
【0034】《実施例22.》 −ホスホニウム樹脂によるPVD保毒オウトウからのP
VDの除去− 容量50mlの滅菌遠心沈殿管に、Ribavirin
を25μg/ml添加したBA 1.0mg加用MS培
地を30ml分取した。更に、当該滅菌遠心沈殿管にP
VD保毒の継代培養オウトウ(新たに増殖した新梢先端
部約1.0mm)100個を分取した。当該滅菌遠心沈
殿管に、予め、1%デオキシコール酸ナトリウム溶液お
よびパイロジェンフリー精製水で洗浄した、ホスホニウ
ム樹脂(実施例3調製品)5gを分取した。次に、当該
滅菌遠心沈殿管を静かに震盪しながら、4℃で24時間
震盪培養した。24時間後に当該Ribavirin添
加、BA 1.0mg加用MS培地を不織布をフィルタ
ーに用いた滅菌ミニカラムで濾過した後、容量50ml
の滅菌遠心沈殿管に分取した。フィルターで補足したホ
スホニウム樹脂および継代培養オウトウは無菌的に分別
した。当該Ribavirin添加、BA 1.0mg
加用MS培地および継代培養オウトウをエンザイムイム
ノアッセイにより検査した。その結果、当該Ribav
irin添加、BA 1.0mg加用MS培地および継
代培養オウトウには、PVDは検出されなかった。
【0035】《比較例2.》 −ホスホニウム樹脂によるPVD保毒オウトウからのP
VDの除去の試み− 容量50mlの滅菌遠心沈殿管
に、Ribavirinを25μg/ml添加したBA
1.0mg加用MS培地を30ml分取した。更に、
当該滅菌遠心沈殿管にPVD保毒の継代培養オウトウ
(新たに増殖した新梢先端部約1.0mm)100個を
分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに震盪しな
がら、4℃で24時間震盪培養した。24時間後に当該
Ribavirin添加、BA1.0mg加用MS培地
を不織布をフィルターに用いた滅菌ミニカラムで濾過し
た後、容量50mlの滅菌遠心沈殿管に分取した。フィ
ルターで補足したホスホニウム樹脂および継代培養オウ
トウは無菌的に分別した。当該Ribavirin添
加、BA 1.0mg加用MS培地および継代培養オウ
トウをエンザイムイムノアッセイにより検査した。その
結果、当該Ribavirin添加、BA1.0mg加
用MS培地および継代培養オウトウの両者からPVDが
検出された。
【0036】《実施例23.》 −銀担持ゼオライトによる黄色ブドウ球蕾の殺菌除去− 容量50mlの滅菌遠心沈殿管に、ゲンチアナ粉末
S.aureus2.5×10cells/g含
有)5.0gを分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管
に、予め滅菌した、3cmx5cmのZnO塗布フィル
ム5枚を分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに
震盪しながら、4℃で24時間震盪培養した。24時間
後に、当該滅菌遠心沈殿管のゲンチアナ粉末0.1gを
滅菌生理食塩に懸濁した。更に、当該滅菌生理食塩0.
1mlを普通寒天培地に撒き、37℃の孵卵器で24時
間培養した。24時間後に当該普通寒天培地を観察し
た。その結果、当該普通寒天培地上には、黄色ブドウ球
菌は検出できなかった。
【0037】《実施例24.》 −銀担持ゼオライトによる大腸菌の殺菌除去− 容量50mlの滅菌遠心沈殿管に.、カンゾウ抽出液
E.coli 1.2×10cells/ml含
有)40mlを分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管
に、予め滅菌した、3cmx5cmのZnO塗布フィル
ム5枚を分取した。次に、当該滅菌遠心沈殿管を静かに
震盪しながら、4℃で24時間震盪培養した。24時間
後に、当該滅菌遠心沈殿管のカンゾウ抽出液0.1ml
を普通寒天培地に撒き、37℃の孵卵器で24時間培養
した。24時間後に当該普通寒天培地を観察した。その
結果、当該普通寒天培地上には、大腸菌は検出できなか
った。
【0038】《実施例25.》 −ZnO塗布フィルムによる緑膿菌の除去− 予め滅菌した30cmx30cmのZnO塗布フィルム
上に、緑膿菌に汚染された(Psedomomus
eruginosa5.0×10cells/g 含
有)センナ葉を単層に敷き詰めた。当該センナ葉の上に
更に30cmx30cmのZnO塗布フィルムを乗せ、
4℃で10日間静置した。10日後に、当該センナ葉3
枚を無菌的に取りだし、普通寒天培地上に置き、37℃
の孵卵器で24時間培養した。24時間後に当該普通寒
天培地を観察した。その結果、当該普通寒天培地上に
は、緑膿菌は検出されなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明に関わる、微生物汚染除去方法お
よび固定化殺菌剤により、細胞懸濁液、有用物質溶解
液、固体または粉末を汚染した微生物を容易に殺菌また
は吸着除去することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 55/00 A01N 55/00 C 57/20 57/20 E A61L 2/02 A61L 2/02 Z 2/16 2/16 Z // C12N 5/06 C12N 5/00 E

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の操作からなる微生物汚染の除去方
    法。 (1)微生物により汚染された細胞懸濁液を栄養分を含
    まない等張緩衝液で洗浄、置換し、栄養分を除去する操
    作。 (2)(1)の操作を行なった微生物により汚染された
    細胞を、抗菌性器具と共に一定時間、震盪培養または静
    置培養し、汚染微生物のみを殺菌または吸着除去する操
    作。 (3)(2)の操作を行なうことにより、汚染微生物を
    殺菌または吸着除去した細胞を、栄養分を含む細胞培養
    培地に再懸濁し、培養を継続する操作。
  2. 【請求項2】 以下の操作からなる微生物汚染の除去方
    法。 (1)微生物により汚染された粘着性細胞培養液を酵素
    処理し、単一細胞に分離した後、更に、栄養分を含まな
    い等張緩衝液で洗浄、置換することにより、栄養分を除
    去する操作。 (2)(1)の操作を行なった微生物により汚染された
    細胞を、抗菌性器具と共に一定時間、震盪培養または静
    置培養し、汚染微生物のみを殺菌または吸着除去する操
    作。 (3)(2)の操作を行なうことにより、汚染微生物を
    殺菌または吸着除去した細胞を、栄養分を含む細胞培養
    培地に再懸濁し、培養を継続する操作。
  3. 【請求項3】 微生物に汚染された細胞懸濁液と抗菌性
    器具とを、一定時間、震盪攪拌または静置することによ
    り、微生物に汚染された化学品溶液中の微生物を、殺菌
    または吸着除去する方法。
  4. 【請求項4】 微生物に汚染された有効成分溶解液と抗
    菌性器具とを、一定時間、震盪攪拌または静置すること
    により、微生物に汚染された化学品溶液中の微生物を、
    殺菌または吸着除去する方法。
  5. 【請求項5】 微生物に汚染された固形物または粉末と
    抗菌性器具とを、一定時間、震盪攪拌または静置するこ
    とにより、微生物に汚染された固形物または粉末中の微
    生物を、殺菌または吸着除去する方法。
  6. 【請求項6】 細胞懸濁液を汚染した微生物を殺菌また
    は吸着除去する為に使用する、請求項1、請求項2、請
    求項3、請求項4および請求項5記載の抗菌性器具。
  7. 【請求項7】 抗菌性器具が、(1)難溶性殺菌剤(除
    放性殺菌剤およびマイクロカプセル化殺菌剤)、(2)
    不溶性殺菌剤(固定化殺菌剤、吸着殺菌剤および固形殺
    菌剤)の何れかにより構成されていることを特徴とす
    る、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、および
    請求項5記載の抗菌性器具。
  8. 【請求項8】 抗菌性細胞培養器具が化学療法剤により
    構成されることを特徴とする、請求項1、請求項2、請
    求項3、請求項4記載および請求項5記載の抗菌性器
    具。
  9. 【請求項9】 抗菌性細胞培養器具が磁性粒子により構
    成されることを特徴とする、請求項1、請求項2、請求
    項3、請求項4および請求項5記載の抗菌性器具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016178385A1 (ja) * 2015-05-01 2016-11-10 日本化学工業株式会社 抗ウィルス剤、抗ウィルス剤組成物及び抗ウィルス材料
WO2020204088A1 (ja) * 2019-04-02 2020-10-08 株式会社キコーコーポレーション マイコプラズマ殺菌剤

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JPWO2016178385A1 (ja) * 2015-05-01 2018-06-14 日本化学工業株式会社 抗ウィルス剤、抗ウィルス剤組成物及び抗ウィルス材料
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