JPH09235417A - 水膨潤性ゴム - Google Patents

水膨潤性ゴム

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JPH09235417A
JPH09235417A JP4172796A JP4172796A JPH09235417A JP H09235417 A JPH09235417 A JP H09235417A JP 4172796 A JP4172796 A JP 4172796A JP 4172796 A JP4172796 A JP 4172796A JP H09235417 A JPH09235417 A JP H09235417A
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water
weight
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monomer
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JP4172796A
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English (en)
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Naotake Shioji
尚武 塩路
Kazuhiro Okamura
一弘 岡村
Eri Gotou
江利 後藤
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工海水等の水性液体の吸水による体積変化
率と、イオン交換水等の清水の吸水による体積変化率と
の差が従来よりも小さく、可溶性有機炭素分が従来より
も低減された水膨潤性ゴムを提供する。 【解決手段】 ノニオン性単量体20重量%〜100 重量%
と、アニオン性単量体の多価金属塩80重量%〜0重量%
とからなる単量体成分を重合して得られる平均粒子径が
1μm〜 100μmの範囲内にある吸水性樹脂、および、
エラストマーを混合することによって水膨潤性ゴムを得
る。このようにして得られた水膨潤性ゴムの人工海水の
吸水による体積変化率に対するイオン交換水の吸水によ
る体積変化率の比は 1.0〜 2.0の範囲内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、土木工事
や建設工事等における止水材等として好適に供される水
膨潤性ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、多価金属イオン等を含有する
硬水や海水等の水性液体に対して、優れた耐塩性を示す
吸水剤が知られている(特開平2-253845号公報)。この
吸水剤(吸液剤)は、特定の構造を有する(メタ)アク
リル酸エステル系単量体と、水溶性のカルボキシル基含
有不飽和単量体とを共重合してなる架橋重合体からなっ
ている。そして、該吸水剤は、上記の水性液体を吸収す
る吸液倍率に優れており、しかも、該吸液倍率が経時的
に低下しないという特性を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の吸水剤を例えばエラストマーと混合して水膨潤性ゴ
ムとして用いると、以下に示すような種々の問題点を生
じる。即ち、上記従来の吸水剤を含む水膨潤性ゴムは、
イオン交換水や水道水等の清水、または清水に近い水と
接触した場合には大きく膨潤するが、海水等の、多価金
属イオンを多量に含有する水と接触した場合には少しし
か膨潤しない。つまり、接触する水の種類によって、体
積変化率(膨潤倍率)が大きく異なる。このため、上記
従来の吸水剤を含む水膨潤性ゴムは、接触する水の種類
が変化するような環境下において使用する場合の止水性
能に問題を残すものであった。
【0004】また、上記従来の吸水剤を含む水膨潤性ゴ
ムは、水と接触した場合に、比較的多量の可溶性有機炭
素が溶出してくるため、安全性が高度に求められる用途
分野での止水には、尚、問題の残るものであった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、人工海水を吸水した場合の
体積変化率とイオン交換水を吸水した場合の体積変化率
との差が従来よりも小さく、可溶性有機炭素分が従来よ
りも低減された水膨潤性ゴムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の吸水性樹脂と
エラストマーとを含む水膨潤性ゴムが、海水を吸水した
場合の体積変化率とイオン交換水を吸水した場合の体積
変化率との差が従来よりも小さく、しかも、可溶性有機
炭素分が従来よりも低減されていることを見いだして本
発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、請求項1記載の発明の水膨潤性ゴム
は、上記の課題を解決するために、ノニオン性単量体20
重量%〜100 重量%、およびアニオン性単量体の多価金
属塩80重量%〜0重量%とからなる単量体成分を重合し
て得られる平均粒子径が1μm〜 100μmの範囲内にあ
る吸水性樹脂と、エラストマーとを含み、かつ、人工海
水の吸水による体積変化率に対するイオン交換水の吸水
による体積変化率の比が 1.0〜 2.0の範囲内であること
を特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明の水膨潤性ゴムは、上
記の課題を解決するために、ノニオン性単量体20重量%
〜99重量%、並びに酸型アニオン性単量体および/また
はアニオン性単量体の1価塩80重量%〜1重量%からな
る単量体成分を重合して得られる平均粒子径が1μm〜
100μmの範囲内にある吸水性樹脂と、エラストマー
と、水溶性多価金属塩とを含み、かつ、人工海水の吸水
による体積変化率に対するイオン交換水の吸水による体
積変化率の比が 1.0〜 2.0の範囲内であることを特徴と
している。
【0009】請求項3記載の発明の水膨潤性ゴムは、上
記の課題を解決するために、請求項2記載の水膨潤性ゴ
ムにおいて、上記水溶性多価金属塩が硫酸マグネシウム
であることを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明の水膨潤性ゴムは、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし3の何れか
1項に記載の水膨潤性ゴムにおいて、上記イオン交換水
の吸水による体積変化率が 200容量%〜700容量%の範
囲内であることを特徴としている。
【0011】請求項5記載の発明の水膨潤性ゴムは、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし4の何れか
1項に記載の水膨潤性ゴムにおいて、可溶性有機炭素分
が 20ppm以下であることを特徴としている。
【0012】請求項6記載の発明の水膨潤性ゴムは、上
記の課題を解決するために、請求項1ないし5の何れか
1項に記載の水膨潤性ゴムにおいて、上記ノニオン性単
量体が一般式(1)
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Rは水素原子またはメチル基を表
し、Xは全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン
基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4のオキ
シアルキレン基を表し、Yは炭素数1〜5のアルコキシ
基、フェノキシ基、または置換基として炭素数1〜9の
アルキル基を1〜3個有するオキシアルキルフェニル基
を表し、nは平均で3〜 100の整数を表す)で表される
(メタ)アクリル酸エステル系単量体であることを特徴
としている。
【0015】上記の構成によれば、人工海水を吸水した
場合の体積変化率とイオン交換水を吸水した場合の体積
変化率との差が従来よりも小さく、接触する水の種類が
急に変わっても高い止水効果を発揮することができると
共に、可溶性有機炭素分が従来よりも低減されており、
安全性が高度に求められる用途分野でも好適に用いるこ
とができる水膨潤性ゴムを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態につ
いて詳しく説明する。本発明にかかる水膨潤性ゴムは、
平均粒子径が1μm〜 100μmの範囲内にある吸水性樹
脂と、エラストマーとを含んでいる。該水膨潤性ゴム
の、人工海水の吸水による体積変化率(以下、人工海水
体積変化率と記す)に対するイオン交換水の吸水による
体積変化率(以下、イオン交換水体積変化率と記す)の
比は 1.0〜 2.0の範囲内である。また、上記イオン交換
水体積変化率は、 200容量%〜700容量%の範囲内であ
る。さらに、該水膨潤性ゴムにおける可溶性有機炭素分
は、 20ppm以下である。
【0017】また、上記人工海水とは、脱イオン水に、
硫酸カルシウム(CaSO4 )、硫酸マグネシウム(M
gSO4 )、塩化マグネシウム(MgCl2 )、塩化カ
リウム(KCl)、および塩化ナトリウム(NaCl)
を、調製すべき人工海水における濃度が、CaSO4
1.38g/kg、MgSO4 :2.10g/kg、MgCl2 :3.32g/
kg、KCl:0.72g/kg、NaCl:26.69g/kg となるよ
うに溶解してなる水溶液を示す。
【0018】本発明において用いられる上記吸水性樹脂
は、少なくともノニオン性単量体を含む単量体成分を例
えば架橋剤の存在下で重合させることにより容易に得る
ことができる。また、少なくともノニオン性単量体を含
む単量体成分を重合させた後、架橋剤を添加して架橋さ
せることにより得ることも可能である。
【0019】上記ノニオン性単量体としては、特に限定
されるものではないが、具体的には、例えば、前記一般
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量
体;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリルア
ルコール、ビニルアルコール等の水酸基含有不飽和単量
体;(メタ)アクリルアミド、N-ビニルアセトアミド、
t-ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系不飽和単
量体;(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、2-メチ
ルスチレン、酢酸ビニル等の疎水性不飽和単量体;(メ
タ)アクリロニトリル等のニトリル系不飽和単量体;エ
チレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、α−ア
ミレン、2-メチル -1-ブテン、3-メチル -1-ブテン(α
−イソアミレン)、1-ヘキセン、1-ヘプテン等のα−オ
レフィン系単量体等が挙げられる。また、上記の(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体としては、具体的に
は、例えば、メトキシポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコール・ポリブチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエ
チレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール・
ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。これらノニオン性単量体は、単独で用いて
もよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよ
い。上記例示の単量体のうち、前記一般式(1)で表さ
れる(メタ)アクリル酸エステル系単量体およびアミド
系不飽和単量体がより好ましく、メトキシポリエチレン
グリコールメタクリレートが特に好ましい。また、ノニ
オン性単量体としてメトキシポリエチレングリコールメ
タクリレートを用いる場合には、エチレンオキサイドの
平均付加モル数は5モル〜50モルの範囲内が好ましい。
つまり、一般式(1)におけるXがオキシエチレン基で
あり、Rがメチル基であり、Yがメトキシ基である場合
には、nは5〜50の範囲内が好ましい。
【0020】また、上記単量体成分において、必要に応
じて用いられるその他の単量体、即ち、該ノニオン性単
量体と共重合可能なその他の単量体は、アニオン性単量
体の多価金属塩である。
【0021】上記アニオン性単量体の多価金属塩として
は、特に限定されるものではないが、具体的には、例え
ば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカ
ルボン酸系単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体;ビ
ニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド -2-メチル
プロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレー
ト、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキ
シスルホプロピル(メタ)アクリレート等の不飽和スル
ホン酸系単量体;(メタ)アクリルアミドメタンホスホ
ン酸、2-(メタ)アクリルアミド -2-メチルプロパンホ
スホン酸等の不飽和ホスホン酸系単量体等の多価金属塩
が挙げられる。
【0022】上記アニオン性単量体の多価金属塩は、単
独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。上記アニオン性単量体の多価金属塩のなか
でも、不飽和モノカルボン酸系単量体の2価金属塩が好
ましく、アクリル酸マグネシウムが特に好ましい。アニ
オン性単量体、特に不飽和モノカルボン酸系単量体のマ
グネシウム塩は水への溶解性が大きいので、重合反応に
好適である。
【0023】上記のノニオン性単量体とアニオン性単量
体の多価金属塩との比、つまり、上記単量体成分におけ
るノニオン性単量体の割合は、20重量%〜100 重量%の
範囲内が好ましく、30重量%〜90重量%の範囲内が特に
好ましい。ノニオン性単量体の割合が20重量%よりも少
ない場合には、最終的に得られる水膨潤性ゴムの吸液倍
率、即ち、体積変化率が低くなる傾向があるので好まし
くない。尚、ノニオン性単量体の割合が90重量%を越え
る場合、可溶性有機炭素分が増加傾向にある。従って、
可溶性有機炭素分をより少なくするためには、ノニオン
性単量体の割合を90重量%以下に抑えることがより好ま
しい。
【0024】また、上記単量体成分がノニオン性単量体
以外にアニオン性単量体の多価金属塩を含むことで、最
終的に得られる水膨潤性ゴムの可溶性有機炭素分を、よ
り一層少なく抑えることができる。単量体成分がノニオ
ン性単量体以外にアニオン性単量体の多価金属塩を含む
ことで、得られる水膨潤性ゴムの可溶性有機炭素分が少
なくなる理由については明確ではないが、次のように推
察される。
【0025】即ち、可溶性有機炭素分は、可溶性ポリマ
ーを主成分とするが、該可溶性ポリマーが多価金属によ
り、二次的、或いは、三次的に架橋される結果、可溶性
ポリマーの溶解性が低下するためであると推察される。
【0026】また、上記架橋剤としては、具体的には、
例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、N,N-メチレン
ビスアクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、トリ
メチロールプロパンジアリルエーテル等の、1分子中に
エチレン系不飽和基を2個以上有する化合物;エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグ
リセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトー
ル、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ソル
ビット、ソルビタン、グルコース、マンニット、マンニ
タン、ショ糖、ブドウ糖等の多価アルコール;エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエー
テル等のポリエポキシ化合物等が挙げられる。これら架
橋剤は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜
混合して用いてもよい。
【0027】架橋剤を用いることにより、得られる重合
体の架橋密度を制御することができる。架橋剤の使用量
は、特に限定されるものではなく、例えば、用いる単量
体成分や架橋剤の種類、所望する架橋密度等によって適
宜設定すればよい。具体的には、架橋剤の使用量は、単
量体成分に対するモル比が凡そ0.0001〜0.02の範囲内が
より好ましく、 0.001〜0.01の範囲内がさらに好まし
い。尚、架橋剤として多価アルコールを用いる場合に
は、重合反応後、得られた重合体を 150℃〜 250℃で加
熱処理することが好ましい。また、架橋剤としてポリエ
ポキシ化合物を用いる場合には、重合反応後、得られた
重合体を50℃〜 250℃で加熱処理することが好ましい。
【0028】上記単量体成分の重合方法は、特に限定さ
れるものではなく、従来公知の種々の方法を採用するこ
とができる。例えば、溶液重合法、懸濁重合法、逆相懸
濁重合法等を採用することができる。尚、重合反応を行
なう際の重合容器は、特に限定されるものではないが、
重合とゲル解砕が可能な双腕型ニーダーがより好まし
い。
【0029】反応温度は、特に限定されるものではない
が、比較的低温の方が得られる重合体の分子量が大きく
なるので好ましく、20℃〜 100℃の範囲内が重合反応が
完結するのでさらに好ましい。尚、反応時間は、上記重
合反応が完結するように、反応温度や、単量体成分、重
合開始剤、および溶媒等の種類(性質)や組み合わせ、
使用量等に応じて、適宜設定すればよい。
【0030】単量体成分を重合させる際には、重合開始
剤を用いることができる。該重合開始剤としては、具体
的には、例えば、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイ
ド、キュメンヒドロパーオキサイド等の過酸化物; 2,
2'-アゾビスイソブチロニトリル、 2,2'-アゾビス(2-
アミジノプロパン)塩酸塩等のアゾ化合物;過硫酸アン
モニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫
酸塩等のラジカル発生剤(ラジカル重合開始剤)等が挙
げられる。これら重合開始剤は、単独で用いてもよく、
また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。さら
に、これらラジカル発生剤と、亜硫酸水素ナトリウムや
L-アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の還元剤とを組み
合わせてなるレドックス系開始剤を用いてもよい。尚、
重合開始剤を用いる代わりに、放射線や電子線、紫外線
等を照射してもよく、また、重合開始剤とこれら放射線
や電子線、紫外線等の照射とを併用してもよい。
【0031】重合開始剤の使用量は、特に限定されるも
のではないが、単量体成分に対して0.001重量%〜10重
量%の範囲内がより好ましく、0.01重量%〜1重量%の
範囲内がさらに好ましい。また、レドックス系開始剤を
用いる場合における還元剤の使用量は、特に限定される
ものではないが、ラジカル発生剤に対して重量比で0.01
〜5の範囲内がより好ましく、0.05〜2の範囲内がさら
に好ましい。
【0032】さらに、単量体成分を重合させる際には、
必要に応じて溶媒を用いてもよい。該溶媒としては、特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
水;シクロヘキサン、トルエン;メタノール、エタノー
ル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いても
よく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
上記例示の溶媒のうち、水単独、および、水と水に可溶
な水性溶媒との混合溶媒が、安全性がより一層高くかつ
安価に吸水性樹脂を製造することができるので、より好
ましい。尚、溶媒を用いる場合における単量体成分の濃
度は、特に限定されるものではないが、20重量%〜80重
量%の範囲内がより好ましく、30重量%〜60重量%の範
囲内がさらに好ましい。該単量体成分や重合開始剤、架
橋剤等を含む溶液における単量体成分の濃度を上記の範
囲内とすることにより、重合反応を容易に制御すること
ができると共に、重合体の収率を向上させることがで
き、該重合体を経済的に得ることができる。
【0033】重合反応後、得られる重合体がゲル状の場
合、該ゲル状の重合体をそのまま、或いは、必要に応じ
て洗浄や解砕等の所定の操作を行なった後、乾燥させ
る。乾燥温度は、特に限定されるものではないが、50℃
〜 180℃の範囲内が好適であり、 100℃〜 170℃の範囲
内が最適である。また、乾燥物は、例えば、ハンマーミ
ル、ジェットミル等により、粉砕等の操作を行なって細
粒化した後、必要に応じてふるい分け等の分級操作を行
なうことが望ましい。
【0034】また、吸水性樹脂に残留する未反応の単量
体成分を減少させて該吸水性樹脂の安全性をより一層向
上させるために、ゲル状の重合体または、その乾燥物
を、還元剤を用いて処理することが好ましい。該還元剤
としては、具体的には、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリ
ウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、
チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アン
モニウム、L-アスコルビン酸、アンモニア、モノエタノ
ールアミン、グルコース等が挙げられる。これら還元剤
は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。上記例示の還元剤のうち、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸水素ナトリウム、およびチオ硫酸ナト
リウムがより好ましい。還元剤の使用量は、特に限定さ
れるものではないが、具体的には、用いた単量体成分に
対するモル比が凡そ0.0001〜0.02の範囲内がより好まし
く、0.001〜0.01の範囲内がさらに好ましい。
【0035】吸水性樹脂の形状等は、特に限定されるも
のではないが、人工海水体積変化率に対するイオン交換
水体積変化率の比を 1.0〜 2.0の範囲内に調節するため
には、その平均粒子径は1μm〜 100μmの範囲内に揃
える必要がある。上記平均分子量を1μm〜 100μmの
範囲内に揃えるためには、上述したように、例えば、ジ
ェットミル等による細粒化や、分級操作等を行うことが
望ましい。上記平均粒子径とは、体積平均粒子径であ
り、上記の範囲内であれば、特に限定されるものではな
いが、5μm〜70μm程度であることがさらに好まし
く、10μm〜50μm程度であることが特に好ましい。ま
た、上記平均粒子径が、1μm〜 100μmの範囲内にあ
ることで、該吸水性樹脂とエラストマーとを均一に混合
(分散)することができ、かつ、水膨潤性ゴムが均一に
膨潤し、止水効果が高まるものである。
【0036】上記のエラストマーは、特に限定されるも
のではなく、従来公知の種々の化合物を用いることがで
きる。該エラストマーとしては、具体的には、例えば、
ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、イソプレ
ン−イソブチレン共重合体ゴム、エチレン−α- オレフ
ィン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン共重合体(E
PDM)ゴム等のエチレン−α- オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴム等の合成ゴム;塩素化ポリエチレン、
クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等のゴム
弾性を有する合成樹脂;天然ゴム等が挙げられる。これ
らエラストマーは、単独で用いてもよく、また、二種類
以上を適宜混合して用いてもよい。これらエラストマー
のなかでも、クロロプレンゴムが特に好ましい。
【0037】水膨潤性ゴムにおける吸水性樹脂とエラス
トマーとの割合、即ち、吸水性樹脂とエラストマーとの
重量比は、5:95〜50:50の範囲内が好ましく、15:85
〜45:55の範囲内がより好ましい。吸水性樹脂の重量比
が上記の範囲よりも少ない(5未満)場合には、水膨潤
性ゴムが充分に膨潤することができないので好ましくな
い。また、吸水性樹脂の重量比が上記の範囲よりも多い
(50を越える)場合には、水膨潤性ゴムが脆くなり、強
度が低下するので好ましくない。
【0038】水膨潤性ゴムの製造方法、つまり、吸水性
樹脂とエラストマーとの混合(混練)方法は、特に限定
されるものではないが、ロールミルやバンバリーミキサ
ー等の混練機を用いた混練等の、ゴム製品の製造に供さ
れる従来公知の機械的な手法を用いて均一に混合するこ
とが好ましい。また、該混合物は、必要に応じて、押出
成形やプレス成形等の成形方法を用いて所定形状に成形
すればよい。これにより、水膨潤性ゴムが得られる。
【0039】水膨潤性ゴムは、吸水性樹脂およびエラス
トマーの他に、必要に応じて添加剤が添加されていても
よい。該添加剤としては、例えば、加硫剤、加硫促進
剤、加硫助剤、無機充填剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、
着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、老化防止剤等が挙げられ
る。これら添加剤は、単独で用いてもよく、また、二種
類以上を適宜混合して用いてもよい。添加剤の使用量
は、吸水性樹脂およびエラストマーの合計量に対して、
例えば、 100重量%以下、好ましくは 0.1重量%〜60重
量%の範囲内とすればよいが、水膨潤性ゴムの物性(例
えば、強度等)を損なわない量であればよく、特に限定
されるものではない。また、添加剤の添加方法は、特に
限定されるものではない。
【0040】上記の加硫剤としては、具体的には、例え
ば、硫黄、硫黄華、脱酸硫黄、沈降硫黄、コロイド硫
黄、塩化硫黄;酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セレン、
テルル;過酸化物;芳香族ニトロ化合物等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら加硫剤は、単
独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。加硫剤の使用量は、吸水性樹脂およびエラ
ストマーの合計量に対して、例えば、 0.1重量%〜10重
量%の範囲内とすればよいが、特に限定されるものでは
ない。
【0041】上記の加硫促進剤としては、具体的には、
例えば、グアニジン類、アルデヒドアンモニア類、アル
デヒドアミン類、ニトロソ化合物、チアゾール類、チア
ゾリン類、イミダゾリン類、チオ尿素類、チオ酸塩類、
カルビチオ酸塩類、イソチオ尿素塩類等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら加硫促進剤
は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。加硫促進剤の使用量は、吸水性樹脂
およびエラストマーの合計量に対して、例えば、 0.1重
量%〜10重量%の範囲内とすればよいが、特に限定され
るものではない。
【0042】上記の加硫助剤としては、具体的には、例
えば、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム(マグネシア)、亜鉛華、酸化鉛(II)等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。これら加硫助剤
は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。加硫助剤の使用量は、吸水性樹脂お
よびエラストマーの合計量に対して、例えば、 0.1重量
%〜10重量%の範囲内とすればよいが、特に限定される
ものではない。
【0043】エラストマーを加硫する際には、例えば、
100℃〜 200℃で1分間〜30分間、加熱処理すればよい
が、処理条件は、特に限定されるものではない。尚、該
加熱処理は、例えば、吸水性樹脂およびエラストマー等
からなる混合物の成形時、若しくは成形後に行なえばよ
い。
【0044】また、上記の無機充填剤としては、具体的
には、例えば、二酸化チタン、炭酸カルシウム、亜鉛
華、クレー、カオリン、ベントナイト、シリカ、タル
ク、ゼオライト、ホワイトカーボン等の無機物が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。これら無機充填
剤は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混
合して用いてもよい。無機充填剤の使用量は、吸水性樹
脂およびエラストマーの合計量に対して、例えば、10重
量%〜50重量%の範囲内とすればよいが、特に限定され
るものではない。
【0045】以上の方法により得られた該水膨潤性ゴム
は、人工海水体積変化率に対するイオン交換水体積変化
率の比が 1.0〜 2.0の範囲内であり、イオン交換水体積
変化率が 200容量%〜700容量%の範囲内である。この
ため、接触する水の種類が急に変わっても高い止水効果
を発揮することができるので、接触する水の種類が変化
するような環境下でも好適に用いることができる。さら
に、該水膨潤性ゴムの可溶性有機炭素分は 20ppm以下で
あり、安全性が非常に高い。このため、安全性が高度に
求められる用途分野でも好適に用いることができる。
【0046】また、上記ノニオン性単量体と共重合可能
な単量体として、酸型アニオン性単量体および/または
アニオン性単量体の1価塩を用いてもよい。上記酸型ア
ニオン性単量体としては、例えば、前記例示のアニオン
性単量体を用いることができる。さらに、前記例示の化
合物のアンモニウム塩、アミン塩も用いることができ
る。但し、上記ノニオン性単量体と共重合可能な単量体
として、上記酸型アニオン性単量体および/またはアニ
オン性単量体の1価塩を用いる場合、つまり、得られる
吸水性樹脂がカルボン酸基等の酸基、カルボン酸ナトリ
ウム等の1価金属塩基、カルボン酸アンモニウム等のア
ンモニウム基、カルボン酸有機アミン基等のアミン基を
含む場合には、上記吸水性樹脂やエラストマーと共に、
水溶性多価金属塩を添加する必要がある。上記水膨潤性
ゴムが、さらに水溶性多価金属塩を含むことで、吸水性
樹脂が上記のように、酸基、1価金属塩基、アンモニウ
ム基、アミン基を含む場合であっても、人工海水体積変
化率に対するイオン交換水体積変化率の比を 1.0〜 2.0
の範囲内に調節することができると共に、イオン交換水
体積変化率を 200容量%〜700容量%の範囲内に、可溶
性有機炭素分を 20ppm以下に抑えることができる。
【0047】つまり、ノニオン性単量体、並びに酸型ア
ニオン性単量体および/またはアニオン性単量体の1価
塩とからなる単量体成分を重合して得られる平均粒子径
が1μm〜 100μmの範囲内にある吸水性樹脂と、エラ
ストマーと、水溶性多価金属塩とを混合することによっ
ても、人工海水体積変化率に対するイオン交換水の吸水
による体積変化率の比が 1.0〜 2.0の範囲内であり、イ
オン交換水の吸水による体積変化率が 200容量%〜700
容量%の範囲内であり、可溶性有機炭素分が 20ppm以下
である水膨潤性ゴムを得ることができる。
【0048】この場合における上記単量体成分中の各単
量体の配合割合は、ノニオン性単量体20重量%〜99重量
%、酸型アニオン性単量体および/またはアニオン性単
量体の1価塩80重量%〜1重量%の割合が好ましい。上
記単量体成分中におけるノニオン性単量体の割合が20重
量%よりも少ない場合には、最終的に得られる水膨潤性
ゴムの吸液倍率、即ち、体積変化率が低くなる。従っ
て、所望する物性を備えた水膨潤性ゴムが得られない虞
れがある。
【0049】上記単量体成分の重合方法、即ち、吸水性
樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、前記
した重合方法と同様の方法を用いることができる。即
ち、上記吸水性樹脂は、上記単量体成分を架橋剤の存在
下で重合させることによって得ることもできるし、ま
た、該単量体成分を重合させた後、架橋剤を添加して架
橋させることにより得ることもできる。上記架橋剤とし
ては、特に限定されるものではなく、前記例示の架橋剤
と同様の架橋剤を用いることができる。また、その添加
量等の条件も、特に限定されるものではなく、前述した
条件と同様に設定すればよい。また、その他の重合条件
も特に限定されるものではなく、前記した重合条件と同
様に設定すればよい。さらに、該吸水性樹脂とエラスト
マーや他の添加物との配合条件等も、前記と同様に設定
すればよい。
【0050】上記ノニオン性単量体と共重合可能な単量
体として、上記酸型アニオン性単量体および/またはア
ニオン性単量体の1価塩を用いる場合に使用される上記
水溶性多価金属塩としては、特に限定されるものではな
いが、具体的には、例えば、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、チタン、マンガン、鉄、錫、セリウ
ム、鉛、クロム、銅、モリブデン等の硝酸塩、硫酸塩、
ハロゲン化物、燐酸塩、および、蟻酸、酢酸等の有機酸
塩等が挙げられる。これら水溶性多価金属塩は、単独で
用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いて
もよい。これら水溶性多価金属塩のなかでもマグネシウ
ムおよびカルシウムの硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物が
好ましく、硫酸マグネシウムが特に好ましい。
【0051】上記水溶性多価金属塩の使用量は、特に限
定されるものではないが、吸水性樹脂100 重量部に対し
て、1重量部〜1000重量部の範囲内が好ましく、5重量
部〜100重量部の範囲内がさらに好ましい。
【0052】該水溶性多価金属塩の添加方法としては、
特に限定されるものではなく、例えば、吸水性樹脂とエ
ラストマーとを混合(混練)する際に添加するようにす
ればよい。上記吸水性樹脂とエラストマーとの混練条件
等も、特に限定されるものではなく、前記した混練条件
等と同様の条件に設定すればよい。
【0053】以上のように、本発明に係る水膨潤性ゴム
は、ノニオン性単量体20重量%〜100 重量%、およびア
ニオン性単量体の多価金属塩80重量%〜0重量%からな
る単量体成分を重合して得られる平均粒子径が1μm〜
100μmの範囲内にある吸水性樹脂と、エラストマーと
を含み、かつ、人工海水の吸水による体積変化率に対す
るイオン交換水の吸水による体積変化率の比が 1.0〜
2.0の範囲内である構成である。
【0054】また、以上のように、本発明に係る水膨潤
性ゴムは、ノニオン性単量体20重量%〜99重量%、並び
に酸型アニオン性単量体および/またはアニオン性単量
体の1価塩80重量%〜1重量%からなる単量体成分を重
合して得られる平均粒子径が1μm〜 100μmの範囲内
にある吸水性樹脂と、エラストマーと、水溶性多価金属
塩とを含み、かつ、人工海水の吸水による体積変化率に
対するイオン交換水の吸水による体積変化率の比が 1.0
〜 2.0の範囲内である構成である。上記水溶性多価金属
塩としては、硫酸マグネシウムが特に好ましい。
【0055】さらに、本発明に係る水膨潤性ゴムは、上
記イオン交換水の吸水による体積変化率が 200容量%〜
700容量%の範囲内であり、可溶性有機炭素分が 20ppm
以下である。また、上記ノニオン性単量体としては、前
記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル
系単量体が特に好ましい。
【0056】以上の構成によれば、本発明の水膨潤性ゴ
ムは、接触する水性溶液の種類が急に変わっても高い止
水効果を発揮することができる。このため、接触する水
の種類が変化するような環境下においても好適に使用す
ることができる。さらに、本発明の水膨潤性ゴムは、可
溶性有機炭素分が従来と比べて低減されており、安全性
に優れている。このため、安全性が高度に求められる用
途分野でも好適に用いることができる。水膨潤性ゴム
は、例えば、トンネル掘削等の土木工事や建設工事等に
おける止水材や、水道水の止水材、産業廃水の外部への
漏出を防止する漏出防止材等として好適に供される。
尚、該水膨潤性ゴムは、ブロック状等の所定形状に成形
されていてもよい。
【0057】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、吸液剤および水膨潤性ゴム
の性能は、以下の方法で測定した。また、実施例および
比較例に記載の「部」は、「重量部」を示している。
【0058】(a)イオン交換水体積変化率 内容積1000mlのプラスチック製容器にイオン交換水1000
mlを入れた。次いで、このイオン交換水中に、10mm×10
mm角で厚さ2mmとなるように裁断した水膨潤性ゴムシー
トをステンレス製の針金で吊るして浸漬した後、23℃に
調節された恒温室内に静置した。30日間経過後、該水膨
潤性ゴムシートの体積変化率をJISK 6301に記
載の方法により測定した。
【0059】(b)人工海水体積変化率 内容積1000mlのプラスチック製容器に人工海水1000mlを
入れた。次いで、この人工海水中に、20mm×20mm角で厚
さ2mmとなるように裁断した水膨潤性ゴムシートをステ
ンレス製の針金で吊るして浸漬した後、23℃に調節され
た恒温室内に静置した。30日間経過後、該水膨潤性ゴム
シートの体積変化率をJIS K 6301に記載の方
法により測定した。
【0060】(c)可溶性有機炭素分 内容積1000mlのプラスチック製容器にイオン交換水1000
mlを入れた。次いで、この人工海水中に、35mm×25mm角
で厚さ2mm、表面積20cm2 となるように裁断した水膨潤
性ゴムシートをステンレス製の針金で吊るして浸漬した
後、23℃に調節された恒温室内に静置した。5日間経過
後、溶出した可溶性有機炭素分をTOC計(島津製作所
製;モデル TOC−500)により測定した。
【0061】〔実施例1〕容量 10Lのジャケット付きニ
ーダーに、アニオン性単量体の多価金属塩としての35重
量%メタクリル酸マグネシウム水溶液4164部、ノニオン
性単量体としてのメトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート1072部、溶媒としてのイオン交換水 170部、
および架橋剤としてのポリエチレングリコールジアクリ
レート23.6部を仕込んで反応液とした。上記のメトキシ
ポリエチレングリコールメタクリレートにおけるエチレ
ンオキサイドの平均付加モル数は9モルであり、ポリエ
チレングリコールジアクリレートにおけるエチレンオキ
サイドの平均付加モル数は8モルである。また、メタク
リル酸マグネシウム水溶液中のメタクリル酸マグネシウ
ムと、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート
との配合割合、即ち、単量体成分中の各単量体の含有量
は、メタクリル酸マグネシウム57.6重量%、メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート42.4重量%であ
る。また、ポリエチレングリコールジアクリレートの、
上記の単量体成分に対する割合は0.29モル%である。
【0062】次に、上記の反応液に窒素ガスを吹き込ん
で溶存酸素を追い出すと共に、反応系を窒素ガス置換し
た。続いて、ジャケットに40℃の温水を流して攪拌する
ことにより、反応液の温度を40℃に昇温した後、重合開
始剤としての10重量% 2,2'-アゾビス(2-アミジノプロ
パン)塩酸塩(和光純薬工業株式会社製;商品名 V−
50)水溶液70.3部を添加した。そして、該反応液を攪
拌・混合した後、攪拌を停止した。すると、直ちに重合
反応が開始された。 2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパ
ン)塩酸塩は、単量体成分に対する割合が0.15モル%と
なるように添加した。このとき、反応液中の単量体成分
の濃度は、46重量%であった。
【0063】上記の重合反応においては、反応を開始し
てから 236分後に反応液の温度が83℃になり、ピークに
達した。この間、ジャケットの温度は、反応液の温度と
ほぼ等しくなるように適宜昇温させた。反応液の温度が
ピークに達した後、ジャケットの温度を80℃に維持し、
該反応液を30分間熟成した。反応終了後、ブレード回転
数を 40rpmに調節して、得られた含水ゲル状重合体を微
粒子状に解砕した。
【0064】解砕した微細な含水ゲル状重合体(以下、
含水ゲル状重合体(A)と記す)を、熱風循環式乾燥機
を用いて窒素気流下、 150℃で3時間乾燥した後、乾燥
物をジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径が14μm
の吸水性樹脂( 以下、吸水性樹脂(1)と記す)を得
た。
【0065】次に、エラストマーとしてのクロロプレン
ゴム(東ソー株式会社製) 100部に、上記の吸水性樹脂
(1)70部、加硫剤および加硫助剤としての酸化マグネ
シウム(共和化学工業株式会社製;商品名 酸化マグネ
シウム#150)4部、加硫剤としての酸化亜鉛(白水
化学工業株式会社製;商品名 酸化亜鉛#1号)5部、
加硫促進剤(三新化学工業株式会社製;商品名 加硫促
進剤#22)0.50部、および滑剤としてのステアリン酸
(日本油脂株式会社製)0.5 部を混合した。そして、該
混合物を、50℃に調節した6''Φ×16''の大きさのロー
ルを用いて20分間混練することにより、コンパウンドを
得た。次いで、上記のコンパウンドを電熱プレス機を用
いて 160℃で10分間加硫することにより、厚さ2mmのシ
ート状の水膨潤性ゴムを得た。
【0066】得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および
可溶性有機炭素分を上記の方法により測定した。その結
果、イオン交換水体積変化率は 250容量%であり、人工
海水体積変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は
1.1であった。また、可溶性有機炭素分は、6.2ppmであ
った。これら結果を表1に記載した。また、イオン交換
水体積変化率および人工海水体積変化率の測定におい
て、30日間経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に
膨潤していた。
【0067】〔実施例2〕実施例1と同様のニーダー
に、アニオン性単量体の1価塩としての43重量%メタク
リル酸ナトリウム水溶液3837部、メトキシポリエチレン
グリコールメタクリレート1100部、イオン交換水 470
部、およびポリエチレングリコールジアクリレート20.9
部を仕込んで反応液とした。上記のメトキシポリエチレ
ングリコールメタクリレートにおけるエチレンオキサイ
ドの平均付加モル数は9モルであり、ポリエチレングリ
コールジアクリレートにおけるエチレンオキサイドの平
均付加モル数は8モルである。また、メタクリル酸ナト
リウム水溶液中のメタクリル酸ナトリウムと、メトキシ
ポリエチレングリコールメタクリレートとの配合割合、
即ち、単量体成分中の各単量体の含有量は、メタクリル
酸ナトリウム60重量%、メトキシポリエチレングリコー
ルメタクリレート40重量%である。また、ポリエチレン
グリコールジアクリレートの、上記の単量体成分に対す
る割合は0.26モル%である。
【0068】次に、上記の反応液に窒素ガスを吹き込ん
で溶存酸素を追い出すと共に、反応系を窒素ガス置換し
た。続いて、ジャケットに40℃の温水を流して攪拌する
ことにより、反応液の温度を40℃に昇温した後、10重量
% 2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)塩酸塩(和光
純薬工業株式会社製;商品名 V−50)水溶液71.7部
を添加した。そして、該反応液を攪拌・混合した後、攪
拌を停止した。すると、直ちに重合反応が開始された。
2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)塩酸塩は、単量
体成分に対する割合が0.15モル%となるように添加し
た。このとき、反応液中の単量体成分の濃度は、50重量
%であった。
【0069】上記の重合反応においては、反応を開始し
てから79分後に反応液の温度が91℃になり、ピークに達
した。この間、ジャケットの温度は、反応液の温度とほ
ぼ等しくなるように適宜昇温させた。反応液の温度がピ
ークに達した後、ジャケットの温度を80℃に維持し、該
反応液を30分間熟成した。反応終了後、ブレード回転数
を 40rpmに調節して、得られた含水ゲル状重合体を微粒
子状に解砕した。
【0070】解砕した微細な含水ゲル状重合体を、熱風
循環式乾燥機を用いて窒素気流下、150℃で3時間乾燥
した後、乾燥物をジェットミルを用いて粉砕し、平均粒
子径が15μmの吸水性樹脂粉末(以下、吸水性樹脂粉末
(a)と記す)を得た。
【0071】次いで、該吸水性樹脂粉末(a)100 部に
対して、水溶性多価金属塩としての無水硫酸マグネシウ
ム32.7部をブレンドすることにより、吸水性樹脂組成物
(以下、吸水性樹脂組成物(2)と記す)を得た。
【0072】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂組成物(2)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、水膨潤性ゴムを得
た。得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有
機炭素分を上記の方法により測定した。その結果、イオ
ン交換水体積変化率は 550容量%であり、人工海水体積
変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は 1.4であ
った。また、可溶性有機炭素分は、6.9ppmであった。こ
れら結果を表1に記載した。また、イオン交換水体積変
化率および人工海水体積変化率の測定において、30日間
経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に膨潤してい
た。
【0073】〔実施例3〕実施例2における吸水性樹脂
微粉末(a) 100部に対して、水溶性多価金属塩として
の無水塩化カルシウム30.2部をブレンドすることによ
り、吸水性樹脂組成物(以下、吸水性樹脂組成物(3)
と記す)を得た。
【0074】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂組成物(3)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、水膨潤性ゴムを得
た。得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有
機炭素分を上記の方法により測定した。その結果、イオ
ン交換水体積変化率は 670容量%であり、人工海水体積
変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は 1.9であ
った。また、可溶性有機炭素分は、8.7ppmであった。こ
れら結果を表1に記載した。また、イオン交換水体積変
化率および人工海水体積変化率の測定において、30日間
経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に膨潤してい
た。
【0075】〔実施例4〕実施例2における吸水性樹脂
微粉末(a) 100部に対して、水溶性多価金属塩として
の無水硫酸アルミニウム31.0部をブレンドすることによ
り、吸水性樹脂組成物(以下、吸水性樹脂組成物(4)
と記す)を得た。
【0076】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂組成物(4)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、水膨潤性ゴムを得
た。得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有
機炭素分を上記の方法により測定した。その結果、イオ
ン交換水体積変化率は 620容量%であり、人工海水体積
変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は 1.8であ
った。また、可溶性有機炭素分は、16.7ppm であった。
これら結果を表1に記載した。また、イオン交換水体積
変化率および人工海水体積変化率の測定において、30日
間経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に膨潤して
いた。
【0077】〔実施例5〕実施例1と同様の反応・操作
を行って、解砕した微細な含水ゲル状重合体(A)を得
た。該含水ゲル状重合体(A)を、熱風循環式乾燥機を
用いて窒素気流下、 150℃で3時間乾燥した後、乾燥物
をハンマーミルを用いて粉砕し、平均粒子径が96μmの
吸水性樹脂(以下、吸水性樹脂組成物(5)と記す)を
得た。
【0078】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂組成物(5)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、水膨潤性ゴムを得
た。得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有
機炭素分を上記の方法により測定した。その結果、イオ
ン交換水体積変化率は 210容量%であり、人工海水体積
変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は 1.2であ
った。また、可溶性有機炭素分は、7.3ppmであった。こ
れら結果を表1に記載した。また、イオン交換水体積変
化率および人工海水体積変化率の測定において、30日間
経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に膨潤してい
た。
【0079】〔実施例6〕市販のN−ビニルアセトアミ
ド単独の架橋重合体をジェットミルを用いて粉砕し、平
均粒子径が41μmの吸水性樹脂(以下、吸水性樹脂組成
物(6)と記す)を得た。
【0080】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂組成物(6)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、水膨潤性ゴムを得
た。得られた水膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有
機炭素分を上記の方法により測定した。その結果、イオ
ン交換水体積変化率は 380容量%であり、人工海水体積
変化率に対するイオン交換水体積変化率の比は 1.2であ
った。また、可溶性有機炭素分は、11.5ppm であった。
これら結果を表1に記載した。また、イオン交換水体積
変化率および人工海水体積変化率の測定において、30日
間経過後の膨潤ムラは認められず、ほぼ均一に膨潤して
いた。
【0081】〔比較例1〕実施例1における吸水性樹脂
(1)に代えて、実施例2の吸水性樹脂組成物(2)の
製造過程で得られた吸水性樹脂粉末(a)を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性
ゴムを得た。得られた比較用の水膨潤性ゴムの体積変化
率および可溶性有機炭素分を上記の方法により測定し
た。その結果、イオン交換水体積変化率は2080容量%で
あり、人工海水体積変化率に対するイオン交換水体積変
化率の比は 7.7であった。また、可溶性有機炭素分は、
23.0ppm であった。これら結果を表1に記載した。
【0082】〔比較例2〕実施例1と同様のニーダー
に、ノニオン性単量体としての40重量%アクリルアミド
水溶液1338部、酸型アニオン性単量体としてのスルホエ
チルメタクリレート1432部およびメタクリル酸50部、ア
ニオン性単量体の1価金属塩としてのメタクリル酸ナト
リウム 166部、架橋剤としてのメチレンビスアクリルア
ミド 3.3部、およびイオン交換水を加えて全量を5450部
とした後、攪拌して溶解した。
【0083】次に、上記の反応液に窒素ガスを吹き込ん
で溶存酸素を追い出すと共に、反応系を窒素ガス置換し
た。続いて、ジャケットに53℃の温水を流して攪拌する
ことにより、反応液の温度を53℃に昇温した後、重合開
始剤としての12.9重量% 2,2'-アゾビス(2-アミジノプ
ロパン)塩酸塩(和光純薬工業株式会社製;商品名V−
50)水溶液25.6部および 9.6重量% 2,2'-アゾビス
(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン) 2塩酸塩水溶液
25.8部を添加した。そして、該反応液を攪拌・混合した
後、攪拌を停止した。すると、直ちに重合反応が開始さ
れた。このとき、反応液中の単量体成分の濃度は、40重
量%であった。
【0084】上記の重合反応においては、反応を開始し
てから31分後に反応液の温度が 103℃になり、ピークに
達した。この間、ジャケットの温度は、80℃に達するま
で反応液の温度とほぼ等しくなるように適宜昇温させ
た。反応液の温度がピークに達した後、ジャケットの温
度を80℃に維持し、該反応液を30分間熟成した。反応終
了後、ブレード回転数を 40rpmに調節して、得られた含
水ゲル状重合体を微粒子状に解砕した。
【0085】解砕した微細な含水ゲル状重合体を、熱風
循環式乾燥機を用いて窒素気流下、160℃で1時間乾燥
した後、乾燥物をジェットミルを用いて粉砕し、平均粒
子径が12μmの比較用の吸水性樹脂微粉末(以下、吸水
性樹脂粉末(b)と記す)を得た。
【0086】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂粉末(b)を用いた以外は、
実施例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性ゴム
を得た。得られた比較用の水膨潤性ゴムの体積変化率お
よび可溶性有機炭素分を上記の方法により測定した。そ
の結果、イオン交換水体積変化率は1090容量%であり、
人工海水体積変化率に対するイオン交換水体積変化率の
比は 4.8であった。また、可溶性有機炭素分は、28.5pp
m であった。これら結果を表1に記載した。
【0087】〔比較例3〕実施例1と同様のニーダー
に、40重量%アクリルアミド水溶液2911部、43重量%ス
ルホエチルメタクリレート水溶液 119部、37重量%アク
リル酸ナトリウム水溶液1786部、2重量%メチレンビス
アクリルアミド水溶液 361部、およびイオン交換水 200
部を仕込んで反応液とした。
【0088】次に、上記の反応液に窒素ガスを吹き込ん
で溶存酸素を追い出すと共に、反応系を窒素ガス置換し
た。続いて、ジャケットに20℃の温水を流し、ブレード
回転数を 40rpmに設定して攪拌することにより、反応液
の温度を20℃に昇温した。その後、重合開始剤としての
10重量%過硫酸ナトリウム水溶液82部および2重量%L
−アスコルビン酸ナトリウム水溶液41部を添加した。そ
して、該反応液を攪拌・混合した後、攪拌を停止した。
すると、直ちに重合反応が開始された。このとき、反応
液中の単量体成分の濃度は、33重量%であった。
【0089】上記の重合反応においては、反応を開始し
てから32分後に反応液の温度が99℃になり、ピークに達
した。この間、ジャケットの温度は、80℃に達するまで
反応液の温度とほぼ等しくなるように適宜昇温させた。
反応液の温度がピークに達した後、ジャケットの温度を
80℃に維持し、該反応液を30分間熟成した。反応終了
後、得られた微細な含水ゲル状重合体を、熱風循環式乾
燥機を用いて窒素気流下、 160℃で1時間乾燥した後、
乾燥物をジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径が14
μmの比較用の吸水性樹脂微粉末(以下、吸水性樹脂粉
末(c)と記す)を得た。
【0090】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂粉末(c)を用いた以外は、
実施例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性ゴム
を得た。得られた比較用の水膨潤性ゴムの体積変化率お
よび可溶性有機炭素分を上記の方法により測定した。そ
の結果、イオン交換水体積変化率は1320容量%であり、
人工海水体積変化率に対するイオン交換水体積変化率の
比は 5.9であった。また、可溶性有機炭素分は、21.3pp
m であった。これら結果を表1に記載した。
【0091】〔比較例4〕実施例1における吸水性樹脂
(1)に代えて、アニオン性単量体を重合してなるポリ
アクリル酸系の吸水性樹脂(株式会社日本触媒製;商品
名 アクアリックK−4)をジェットミルを用いて粉砕
して得られた、平均粒子径が17μmの粉末を用いた以外
は、実施例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性
ゴムを得た。得られた比較用の水膨潤性ゴムの体積変化
率および可溶性有機炭素分を上記の方法により測定し
た。その結果、イオン交換水体積変化率は1600容量%で
あり、人工海水体積変化率に対するイオン交換水体積変
化率の比は13.2であった。また、可溶性有機炭素分は、
22.6ppm であった。これら結果を表1に記載した。
【0092】〔比較例5〕実施例1における吸水性樹脂
(1)に代えて、ノニオン性単量体とアニオン性単量体
との架橋重合体であるイソブチレン/マレイン酸架橋重
合体(株式会社クラレ製;商品名 KIゲル)をジェッ
トミルを用いて粉砕して得られた、平均粒子径が21μm
の粉末を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行な
い、比較用の水膨潤性ゴムを得た。得られた比較用の水
膨潤性ゴムの体積変化率および可溶性有機炭素分を上記
の方法により測定した。その結果、イオン交換水体積変
化率は1770容量%であり、人工海水体積変化率に対する
イオン交換水体積変化率の比は10.3であった。また、可
溶性有機炭素分は、27.4ppm であった。これら結果を表
1に記載した。
【0093】〔比較例6〕実施例1と同様の反応・操作
を行って、解砕した微細な含水ゲル状重合体(A)を得
た。該含水ゲル状重合体(A)を、熱風循環式乾燥機を
用いて窒素気流下、 150℃で3時間乾燥した後、乾燥物
をハンマーミルを用いて粉砕し、平均粒子径が110 μm
の比較用の吸水性樹脂(以下、吸水性樹脂(d)と記
す)を得た。
【0094】次に、実施例1における吸水性樹脂(1)
に代えて、上記吸水性樹脂(d)を用いた以外は、実施
例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性ゴムを得
た。この結果、イオン交換水体積変化率および人工海水
体積変化率の測定において、30日間経過後、膨潤ムラが
観察され、均一な膨潤性を示さなかった。
【0095】〔比較例7〕実施例1における吸水性樹脂
(1)に代えて、市販のN−ビニルアセトアミド単独の
架橋重合体(平均粒子径は400 μm)を用いた以外は、
実施例1と同様の操作を行ない、比較用の水膨潤性ゴム
を得た。この結果、イオン交換水体積変化率および人工
海水体積変化率の測定において、30日間経過後、膨潤ム
ラが観察され、均一な膨潤性を示さなかった。
【0096】
【表1】
【0097】表1から明らかなように、本実施例により
得られた水膨潤性ゴムは、イオン交換水体積変化率が、
共に 200容量%〜700容量%の範囲内であり、人工海水
体積変化率に対するイオン交換水体積変化率の比が 1.0
〜 2.0の範囲内である。このため、本実施例により得ら
れた水膨潤性ゴムは、比較例で得られた水膨潤性ゴムに
比べて、接触する水の種類が変化するような環境下で
も、十分な止水効果を得ることができる。しかも、本実
施例により得られた水膨潤性ゴムは、可溶性有機炭素分
が比較用の水膨潤性ゴムよりも低減されていることがわ
かる。さらに、吸水性樹脂が酸基や1価塩基等を含む場
合には水溶性多価金属塩を添加することで、人工海水体
積変化率に対するイオン交換水体積変化率の比を上記範
囲内に調節することができると共に、可溶性有機炭素分
を20ppm 以下に抑えることができることが判った。
【0098】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の水膨潤性ゴム
は、以上のように、ノニオン性単量体20重量%〜100 重
量%、およびアニオン性単量体の多価金属塩80重量%〜
0重量%からなる単量体成分を重合して得られる平均粒
子径が1μm〜 100μmの範囲内にある吸水性樹脂と、
エラストマーとを含み、かつ、人工海水の吸水による体
積変化率に対するイオン交換水の吸水による体積変化率
の比が 1.0〜 2.0の範囲内である構成である。
【0099】また、本発明の請求項2記載の水膨潤性ゴ
ムは、以上のように、ノニオン性単量体20重量%〜99重
量%、並びに酸型アニオン性単量体および/またはアニ
オン性単量体の1価塩80重量%〜1重量%からなる単量
体成分を重合して得られる平均粒子径が1μm〜 100μ
mの範囲内にある吸水性樹脂と、エラストマーと、水溶
性多価金属塩とを含み、かつ、人工海水の吸水による体
積変化率に対するイオン交換水の吸水による体積変化率
の比が 1.0〜 2.0の範囲内である構成である。
【0100】さらに、本発明の請求項3記載の水膨潤性
ゴムは、以上のように、請求項2記載の水膨潤性ゴムに
おいて、上記水溶性多価金属塩が硫酸マグネシウムであ
る構成である。
【0101】また、本発明の請求項4記載の水膨潤性ゴ
ムは、以上のように、請求項1ないし3の何れか1項に
記載の水膨潤性ゴムにおいて、上記イオン交換水の吸水
による体積変化率が 200容量%〜700容量%の範囲内で
ある構成である。
【0102】さらに、本発明の請求項5記載の水膨潤性
ゴムは、以上のように、請求項1ないし4の何れか1項
に記載の水膨潤性ゴムにおいて、可溶性有機炭素分が 2
0ppm以下である構成である。
【0103】また、本発明の請求項6記載の水膨潤性ゴ
ムは、以上のように、請求項1ないし5の何れか1項に
記載の水膨潤性ゴムにおいて、上記ノニオン性単量体が
一般式(1)
【0104】
【化3】
【0105】(式中、Rは水素原子またはメチル基を表
し、Xは全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン
基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4のオキ
シアルキレン基を表し、Yは炭素数1〜5のアルコキシ
基、フェノキシ基、または置換基として炭素数1〜9の
アルキル基を1〜3個有するオキシアルキルフェニル基
を表し、nは平均で3〜 100の整数を表す)で表される
(メタ)アクリル酸エステル系単量体である構成であ
る。
【0106】上記の構成によれば、人工海水を吸水した
場合の体積変化率とイオン交換水を吸水した場合の体積
変化率との差が従来よりも小さく、接触する水の種類が
急に変わっても高い止水効果を発揮することができると
共に、可溶性有機炭素分が従来よりも低減されており、
安全性が高度に求められる用途分野でも好適に用いるこ
とができる水膨潤性ゴムを提供することができるいう効
果を奏する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノニオン性単量体20重量%〜100 重量%、
    およびアニオン性単量体の多価金属塩80重量%〜0重量
    %からなる単量体成分を重合して得られる平均粒子径が
    1μm〜 100μmの範囲内にある吸水性樹脂と、エラス
    トマーとを含み、かつ、人工海水の吸水による体積変化
    率に対するイオン交換水の吸水による体積変化率の比が
    1.0〜 2.0の範囲内であることを特徴とする水膨潤性ゴ
    ム。
  2. 【請求項2】ノニオン性単量体20重量%〜99重量%、並
    びに酸型アニオン性単量体および/またはアニオン性単
    量体の1価塩80重量%〜1重量%からなる単量体成分を
    重合して得られる平均粒子径が1μm〜 100μmの範囲
    内にある吸水性樹脂と、エラストマーと、水溶性多価金
    属塩とを含み、かつ、人工海水の吸水による体積変化率
    に対するイオン交換水の吸水による体積変化率の比が
    1.0〜 2.0の範囲内であることを特徴とする水膨潤性ゴ
    ム。
  3. 【請求項3】上記水溶性多価金属塩が硫酸マグネシウム
    であることを特徴とする請求項2記載の水膨潤性ゴム。
  4. 【請求項4】上記イオン交換水の吸水による体積変化率
    が 200容量%〜700容量%の範囲内であることを特徴と
    する請求項1ないし3の何れか1項に記載の水膨潤性ゴ
    ム。
  5. 【請求項5】可溶性有機炭素分が 20ppm以下であること
    を特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の水
    膨潤性ゴム。
  6. 【請求項6】上記ノニオン性単量体が一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Xは全オ
    キシアルキレン基に対するオキシエチレン基のモル分率
    が50モル%以上である炭素数2〜4のオキシアルキレン
    基を表し、Yは炭素数1〜5のアルコキシ基、フェノキ
    シ基、または置換基として炭素数1〜9のアルキル基を
    1〜3個有するオキシアルキルフェニル基を表し、nは
    平均で3〜 100の整数を表す)で表される(メタ)アク
    リル酸エステル系単量体であることを特徴とする請求項
    1ないし5の何れか1項に記載の水膨潤性ゴム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110237696A1 (en) * 2008-09-05 2011-09-29 Bayer Materialscience Ag Formulations based on anionically stabilised, aqueous polymer dispersions
JP2017179382A (ja) * 2017-06-29 2017-10-05 株式会社日本触媒 耐塩性に優れた吸水性樹脂粒子

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US8658760B2 (en) * 2008-09-05 2014-02-25 Bayer Materialscience Ag Formulations based on anionically stabilised, aqueous polymer dispersions
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