JPH09239233A - 排煙脱硫方法及び装置並びに該装置を搭載した船舶 - Google Patents

排煙脱硫方法及び装置並びに該装置を搭載した船舶

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JPH09239233A
JPH09239233A JP8047020A JP4702096A JPH09239233A JP H09239233 A JPH09239233 A JP H09239233A JP 8047020 A JP8047020 A JP 8047020A JP 4702096 A JP4702096 A JP 4702096A JP H09239233 A JPH09239233 A JP H09239233A
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JP
Japan
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flue gas
seawater
gas
tank
absorption tower
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JP8047020A
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Inventor
Atsushi Tatani
淳 多谷
Eiji Ochi
英次 越智
Takeo Shinoda
岳男 篠田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋上または臨海地域において船舶または海
洋構造物から排出される排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去
する排煙脱硫技術に関する。 【解決手段】 海洋上または臨海地域において排煙中の
亜硫酸ガスを吸収除去する排煙脱硫方法であって、排煙
を海洋中から取込んだ海水と気液接触させて排煙中の亜
硫酸ガスを亜硫酸として海水中に溶解させる吸収工程
と、この吸収工程後の前記海水中の亜硫酸を硫酸に酸化
する酸化工程と、この酸化工程後またはこの酸化工程中
の前記海水にアルカリ剤を添加して前記海水のpHを放
流可能値まで調整する中和工程と、この中和工程後の前
記海水を海洋中に放流する放流工程とを含む排煙脱硫方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海洋上または臨海地
域において船舶または海洋構造物などから排出される排
煙中の亜硫酸ガスを吸収除去する排煙脱硫技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、陸上設備(火力発電設備など)に
おいて行われる排煙処理のための排煙脱硫装置として
は、例えば図9に示すような、いわゆるタンク酸化方式
の湿式石灰石膏脱硫装置が主流となっている。この図9
の装置はタンク2内のスラリを攪拌しつつ酸化用の空気
を微細な気泡として吹込むいわゆるアーム回転式のエア
スパージャ3を備え、タンク2内で亜硫酸ガスを吸収し
た吸収剤スラリ(通常石灰石などのカルシウム化合物よ
りなるもの)と空気とを効率よく接触させて全量酸化し
石膏を得るものである。
【0003】すなわち、この装置では吸収塔1の排煙導
入部1aに未処理排煙Aを導き、循環ポンプ4によりヘ
ッダパイプ5から噴射した吸収剤スラリに接触させて、
未処理排煙A中の亜硫酸ガスを吸収除去し、排煙導出部
1bから処理済排煙Bとして排出させる。ヘッダパイプ
5から噴射され亜硫酸ガスを吸収しつつ充填材6を経由
して流下する吸収剤スラリはタンク2内においてエアス
パージャ3により攪拌されつつ吹込まれた多数の気泡と
接触して酸化され、さらには中和反応を起こして石膏と
なる。なお、これらの処理中に起きている主な反応は以
下の反応式(1)及至(3)となる。
【0004】(吸収塔排煙導入部) SO2 +H2 O→H+ +HSO3 - (1) (タンク) H+ +HSO3 - +1/2O2 →2H+ +SO4 2- (2) 2H+ +HSO4 2- +CaCO3 +H2 O →CaSO4 ・2H2 O+CO2 (3)
【0005】こうしてタンク2内には石膏と吸収剤であ
る少量の石灰石が懸濁し、これらが、この場合循環ポン
プ4の吐出配管から分岐する配管ラインにより固液分離
機7に供給され、ろ過されて水分の少ない石膏C(通
常、水分含有率10%程度)として取り出される。一
方、固液分離機7からのろ液はろ液タンク8に送られ、
ここに一旦貯留された後、吸収剤スラリを構成する水分
としてポンプ9によりスラリ調整槽10に適宜供給され
る。スラリ調整槽10は攪拌機11を有し、石灰石サイ
ロ12からコンベア13を介して投入される石灰石(吸
収剤)と、前記ポンプ9より送られる水とを攪拌混合し
て吸収剤スラリを生成するもので、内部の吸収剤スラリ
がスラリポンプ14により吸収塔1のタンク2に適宜供
給されるようになっている。
【0006】なお、運転中このスラリ調整槽10では、
例えば図示省略したコントローラ及び流量制御弁により
投入される水量が調整され、また、石灰石サイロ12の
ロータリバルブ12aの作動が制御されることにより、
投入される水量に応じた石灰石が適宜供給され、所定濃
度(例えば20重量%程度)の吸収剤スラリを常に一定
範囲のレベル内に蓄えた状態に維持される。また、例え
ば前記ろ液タンク8には、適宜補給水(工業用水など)
が供給され、吸収塔1における蒸発などにより漸次減少
する水分が補われる。また、運転中には、脱硫率と石膏
純度とを高く維持すべく、未処理排煙A中の亜硫酸ガス
濃度やタンク内のpHや石灰石濃度などがセンサにより
検出され、図示省略した制御装置により石灰石の供給量
や吸収剤スラリの供給量などが適宜調節される。また、
なお図9においては図示省略しているが、この種の装置
には通常各種の付帯機器が設けられる。例えば、脱硫率
や石膏純度を高く確保するために、吸収塔1の上流側に
おいて排煙中からフライアッシュなどの粉塵を除去する
電気集塵機や、煙道の腐食防止、煙突からの放出高さの
確保、白煙化防止などのために、吸収塔1の上流側の排
煙から熱回収し吸収塔1から導出された排煙を加熱する
ガスガスヒータなどが設けられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、陸上部にお
ける発電設備などから排出される排煙中の硫黄酸化物の
低減対策については、上述したような排煙脱硫装置が普
及することにより、世界的な規模で進行しているが、重
油などの硫黄含有量の多い燃料をエネルギ源としている
船舶や海洋構造物などの海洋上の設備から排出される排
煙については、特に規制がないこともあってほとんど無
処理で大気中に放出されているのが現状である。このた
め、近年、ますますその重要性が叫ばれている地球環境
保全の観点から、このような海洋上の設備から排出され
る排煙についても硫黄酸化物の低減化が要望されてい
る。
【0008】しかしながら、上述したような陸上部にお
いて使用されていた従来の排煙脱硫装置をそのまま船舶
などに適用すると、以下のような各種の問題が生じる。 (イ)すなわち、前述した従来の排煙脱硫装置は固液分
離機7、ろ液タンク8、スラリ調整槽10などの多数の
付帯機器が必要で、多大な設置スペースが船舶等に必要
になるとともに、船舶などの重量増加も多く実用的でな
い。 (ロ)また、従来の排煙脱硫装置では連続的に石膏が副
生されるため、航海期間が長引くにつれ石膏量が増大
し、この石膏を保管する多大なスペースがさらに船舶な
どに必要になるとともに、その分さらに船舶などの重量
も増大して実用的でない。 (ハ)また従来の排煙脱硫装置では、吸収塔1における
蒸発などにより漸次減少する分だけ連続的に工業用水な
どを補給する必要があるが、そのための工業用水などの
確保は海洋上では困難である。
【0009】そこで、本発明は海洋上または臨海地域に
おいて、簡素な装置構成で、保管が必要な副生物を発生
させることなく、また工業用水などを使用することな
く、排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去できる排煙脱硫方法
及び装置並びに該装置を搭載した船舶を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(1)海洋上または臨海地域において排煙中の亜硫酸ガ
スを吸収除去する排煙脱硫方法であって、排煙を海洋中
から取込んだ海水と気液接触させて排煙中の亜硫酸ガス
を亜硫酸として海水中に溶解させる吸収工程と、この吸
収工程後の前記海水中の亜硫酸を硫酸に酸化する酸化工
程と、この酸化工程後またはこの酸化工程中の前記海水
にアルカリ剤を添加して前記海水のpHを放流可能値ま
で調整する中和工程と、この中和工程後の前記海水を海
洋中に放流する放流工程とを含むことを特徴とする排煙
脱硫方法、及び(2)前記中和工程において生成する硫
黄化合物が析出しないように、前記海水の流量を設定す
ることを特徴とする前記(1)記載の排煙脱硫方法であ
る。
【0011】また本発明は(3)海洋上または臨海地域
において排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去する排煙脱硫装
置であって、排煙を海洋中から取込んだ海水と気液接触
させる吸収塔と、この吸収塔において排煙と気液接触し
た前記海水に酸素含有ガスを気液接触させる酸化手段
と、この酸化手段により酸素含有ガスと気液接触した前
記海水にアルカリ剤を添加するアルカリ剤添加手段と、
このアルカリ剤添加手段によりアルカリ剤を添加された
前記海水を海洋中に放流する放流手段とを備えたことを
特徴とする排煙脱硫装置及び(4)上記(3)記載の排
煙脱硫装置を搭載した船舶であって、前記吸収塔への排
煙の導入部に、他の船舶または海洋構造物の排煙導出部
が接離可能であり、他の船舶または海洋構造物から排出
される排煙の脱硫処理が可能になるようにしてなること
を特徴とする船舶である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図面に基づいて説明する。まず、図1により本発明の排
煙脱硫方法の一例について説明する。この方法は図1に
示すように、吸収工程15において、亜硫酸ガスを含む
排煙を海洋中から取込んだ海水と気液接触させて排煙中
の亜硫酸ガスを亜硫酸として海水中に溶解させる海水脱
硫を行い、その後、処理済排煙を煙突16から大気に放
出する一方で、酸化工程17において、海水と酸素含有
ガス(例えば、空気)とを接触させて海水中の亜硫酸を
硫酸に酸化し、さらに、この酸化工程17後の海水にア
ルカリ剤を添加し、海水のpHを放流可能値まで調整す
る中和工程18を行った後、海水を海洋中に放流する放
流工程19よりなるものである。
【0013】この際、アルカリ剤としては、例えばCa
(OH)2 、Na(OH)2 、Mg(OH)2 などを使
用することができる。また、排煙中の亜硫酸ガス量、海
水の流量、さらにはアルカリ剤の投入量などによって
は、前記硫酸とアルカリ剤の中和反応によって生じる硫
黄化合物が過飽和となり結晶となって析出する可能性が
あるが、スケール発生の防止、放流のしやすさなどの観
点からはこれを回避するのが好ましく、以下のような運
転方法が望ましい。すなわち、好ましくは排煙中の亜硫
酸ガス量を検知しつつ、まずアルカリ剤の投入量は放流
前の海水のpHが放流可能な所定範囲に維持されるよう
に、前記亜硫酸ガス量に応じた化学量論的当量を基準と
して調整し、一方、海水の供給流量及び放流量は所望の
脱硫率を満足するとともに、前記中和工程において生成
する硫黄化合物が析出しないように十分多量な値に調製
するようにすればよい。
【0014】なお、本例の方法では、Ca(OH)2
アルカリ剤として用いた場合、処理中の主な反応は下記
式(4)〜(6)となる。 (吸収工程) SO2 +H2 O(海水)→H+ +HSO3 - (4) (酸化工程) H+ +HSO3 - +1/2O2 →2H+ +SO4 2- (5) (中和工程) 2H+ +SO4 2- +Ca(OH)2 →CaSO4 ・2H2 O (6)
【0015】また、本例の方法では、海水を吸収工程に
おいて循環させず、一度排煙と接触した海水は全て酸化
工程及び中和工程を経て放流する構成を採用しており、
これにより前記硫黄化合物(硫酸カルシウム)の析出が
より確実に防止されることになる。ただし、本発明はこ
のような構成に限定されず、例えば排煙中の亜硫酸ガス
濃度が相当に低いような場合には、例えば図1において
点線で示すように一部の海水を循環させ繰返し排煙と気
液接触させる構成としてもよい。
【0016】次に、本発明の排煙脱硫装置または船舶の
一例(以下、この例を第1例という)を、図2〜図5に
より説明する。図2は本例の排煙脱硫装置を搭載した、
いわゆるバージ船の要部構成を示す側断面図、図3は同
バージ船の要部外観を示す斜視図、図4は同バージ船を
タンカに接続した状態を示す斜視図、図5は同バージ船
を海洋構造物に接続した状態を示す斜視図である。この
バージ船20は図2に示すように船体内に排煙脱硫装置
30を搭載しており、海洋構造物や他の船舶などの海洋
上の他の設備から排出される排煙中の亜硫酸ガスを吸収
除去するもので、図示省略しているが推進期間や操舵装
置などの通常の装備も有している。
【0017】この例の排煙脱硫装置30は図2に示すよ
うに、未処理排煙Aを海洋中から取込んだ海水と気液接
触させる吸収塔31と、未処理排煙Aを吸収塔31の下
部に導く導入管32(導入部)と、吸収塔31の上部に
海水を吸上げるポンプ33と、吸収塔31において排煙
と気液接触して流下した海水を受止める吸収塔タンク3
4(酸化手段)と、この吸収塔タンク34内の海水中に
空気(酸化含有ガス)を吹込んで気液接触させるアーム
回転式のエアスパージャ35(酸化手段)と、吸収塔タ
ンク34内の海水中にアルカリ剤を投入するための中和
剤サイロ36(アルカリ剤添加手段)と、吸収塔タンク
34内の海水を導出して海中に放流するための放出管3
7(放流手段)と、この放出管37の途上に接続された
排水フィルタ38(図3では省略)と、未処理排煙Aか
ら回収した熱で処理済排煙Bを加熱するガスガスヒータ
39(図3では一部省略)とを備える。
【0018】ここで吸収塔31は、この場合いわゆる充
填塔であり、上部には海水を噴出させる複数のノズルが
形成されたヘッダパイプ40が略水平かつ平行に複数配
設され、これらヘッダパイプ40の下方には気液接触面
積を多く確保するための充填材41が装填されている。
また、吸収塔31の上端には、処理済排煙Bを高所に放
出するための煙突部42が設けられ、この煙突部42の
途上にガスガスヒータ39の再加熱部39aが配設され
ている。そして各ヘッダパイプ40は海水供給配管43
を介してポンプ33の吐出側に接続され、ポンプ33の
吹込み側に接続された海水吹込み配管44を経由して、
この場合バージ船20の外側壁の下端部から取込まれた
海水が供給される構成となっている。
【0019】導入管32は管端に継手32a(図3では
省略)が設けられており、この継手32aにより他の船
舶または海洋構造物の排煙導出部と容易に接離可能とな
っている。また、この導入管32の途上には、ガスガス
ヒータ39の熱回収部39bが配設され未処理排煙Aか
ら熱回収されるようになっている。吸収塔タンク34
は、この場合バージ船20の床面下に形成されており、
吸収塔31の下方位置から横方向(図2では右側)に大
きく張出すように形成され、この張出した側の側壁の上
部に放出管37が接続されている。
【0020】エアスパージャ35は空気源であるブロワ
45から空気供給管46を介して空気を供給されるもの
で、吸収塔タンク34の略中央位置に中空回転軸47に
より支持されて図示省略したモータにより水平回転する
攪拌棒48と、前記中空回転軸47から伸びて開口端4
9aが攪拌棒48の下側に延長された空気供給管49
と、前記中空回転軸47の基端側を空気供給管46に接
続するためのロータリジョイント50とを備え、空気を
圧入しつつ中空回転軸47を回転させることで、空気供
給管49より攪拌棒48の回転方向背面側に生じる気相
域に空気を供給し、攪拌棒48の回転により生じる渦力
によりこの気相域終縁部の千切れ現象を起こして略均一
な微細気泡を多数発生させ、タンク34内で亜硫酸ガス
を吸収した海水と空気とを効率よく接触させるものであ
る。
【0021】中和剤サイロ36は吸収塔タンク34の横
方向に張出した部分の上方に設置され、下端の排出口か
ら内部のアルカリ剤D{例えばCa(OH)2 }をタン
ク34内に供給するもので、前記排出口に設けられた例
えばスクリュ式の切出し機(図示略)によりアルカリ剤
Dの投入量が調整される。放出管37は吸収塔タンク3
4の吸収塔31と反対側(この場合右側)の側壁の上部
から横方向に伸びて、開口した先端がバージ船20の船
体の側壁から海中に突出している。なお、放出管37を
介した吸収塔タンク34内の海水の放流は吸収塔タンク
34内の液面高さと海面高さとの差に基づく重力により
行うようにすれば、ポンプが不要となり装置がより簡素
化されるが、この放出管37の途上に放流用のポンプを
設置して、吸収塔タンク34内の海水を所定レベルに維
持するように積極的に排出する構成でもよい。
【0022】排水フィルタ38は放出管37を経由して
海洋中に放流される海水中から固形分Eを分離するろ過
器である。ここでの固形分Eは硫黄化合物を析出させな
い本例の場合、主に排煙に含まれるフライアッシュなど
のダストを主成分とするものとなる。そして、排水フィ
ルタ38の下端には固形分Eの排出口38aが形成さ
れ、また排水フィルタ38の下方位置(この場合タンク
34に隣接する位置)には、固形分Eの貯留部51が設
けられており、固形分Eは排出口38aから排出されて
貯留部51に溜まるようになっている。
【0023】次に、上述した排煙脱硫装置30を搭載し
たバージ船20の動作と、これを使用した海洋上におけ
る排煙脱硫方法について説明する。上記バージ船20で
あれば、例えば図4または図5に示すように、タンカ6
0などの船舶や海洋構造物70等の海上設備に、設備内
のボイラまたは燃焼機関などから排出される排煙を設備
内の煙道から分岐させて導出可能な排煙導出パイプ61
または71(排煙導出部)を設けておき、バージ船20
をタンカ60などに接近させた状態において、継手32
aにより前記排煙導出パイプ61または71と導入管3
2とを接続させて排煙脱硫装置30を運転させれば、タ
ンカ60などの海上設備の大幅な改造を全く要すること
なく、港などに停泊する船舶や海洋構造物から排出され
る排煙中の亜硫酸ガスが容易に低減できる。
【0024】すなわち、タンカ60などから排出された
排煙(未処理排煙A)は導入管32により導かれて、ガ
スガスヒータ39の熱回収部39bで熱回収された後、
吸収塔31の下部に導入され、吸収塔31内(充填材4
1内)を上昇する過程で、ヘッダパイプ40の複数のノ
ズルから隙間なく噴射される海水に効果的に接触し、前
述の式(4)などの反応が十分に進んで含有していた亜
硫酸ガスがほとんど吸収除去される。そして、この亜硫
酸ガスが吸収除去された排煙はガスガスヒータ39の再
加熱部39aで加熱された後、煙突部42から処理済排
煙Bとして大気中に放出される。
【0025】一方、ポンプ33により海水吸込み配管4
4を介してバージ船20の船底から取込まれた海水は海
水供給配管43を経由してヘッダパイプ40から噴射さ
れ前記排煙と接触して亜硫酸ガスを吸収しつつ充填材4
1を経由して流下し、タンク34内に流入する。そし
て、この亜硫酸ガスを吸収した海水はタンク34内にお
いてエアスパージャ35により攪拌されるとともに、エ
アスパージャ35により吹込まれた多数の気泡と接触し
て酸化され、さらには中和剤サイロ36から添加された
アルカリ剤D{例えばCa(OH)2 }と中和反応を起
こして、吸収した亜硫酸が硫黄化合物(例えばCaSO
4 )となる。なお、これらの処理中に起きている主な反
応は前述の反応式(5),(6)となる。また、生成し
た硫黄化合物は前述したような運転操作がなされること
により、結晶として析出せずに海水中に溶解した状態で
存在することになる。
【0026】こうしてタンク34内の海水は定常状態で
は上記硫黄化合物と微量のアルカリ剤や亜硫酸などが溶
解した状態となり、これらがこの場合放出管37により
導出され排水フィルタ38でダストなどの固形分Eを除
去された後に海中に放流される。なお、この放流される
海水のpHは前述したようなアルカリ剤Dの投入量の調
整により容易に規制範囲とすることができるので、この
放流による海洋汚染の問題はない。また貯留部51に溜
まった固形分Eは非稼働時に接岸して陸揚げし、例えば
セメントなどの材料として再利用すればよい。
【0027】また運転中には、脱硫率と放流水のpH
(タンク34内のpH)とを最適に維持すべく、未処理
排煙A中の亜硫酸ガス量やタンク34内のpHなどをセ
ンサにより検出し、図示省略した制御装置によりヘッダ
パイプ40からの海水の噴射流量やアルカリ剤Dの投入
量などを自動的に調節する構成としてもよい。この場
合、例えば未処理排煙A中の亜硫酸ガス量が増加した場
合には、その増加分に応じてヘッダパイプ40からの海
水の噴射流量を増加させ、また例えば、タンク34内の
pHが最適値よりも低下した場合には、その低下分に応
じてアルカリ剤Dの投入量を増加させるといった処理内
容の制御を行えばよい。なお、この場合にも海水の取込
み量(海水の放流量)は前述の硫黄化合物が析出しない
ように、十分な流量とするのが好ましい。
【0028】以上のように、本例の排煙脱硫装置30及
びこれを搭載したバージ船20によれば、船舶や海洋構
造物から排出される排煙の脱硫処理を、簡素かつ軽量な
構成で実用的に実現できる。 (1)すなわち、本例の排煙脱硫装置30は多量の海水
により排煙を洗浄し、洗浄後の海水を酸化後中和して放
流することにより、吸収した亜硫酸を安定かつ無害な硫
黄化合物として海中に廃棄する構成であり、従来のよう
に石膏などの副生物を生成させる構成ではない。また、
吸収液として海水をそのまま使用し、しかも処理後の海
水は放流して吸収液として再利用しない構成としてい
る。このため、図9を引用して前述した従来の排煙脱硫
装置における少なくとも固液分離機7、ろ液タンク8、
スラリ調整槽10などに相当する多数の付帯機器が不要
となるとともに、増大する副生物を保管するスペースを
確保する必要もなくなって、装置が簡素化され設置スペ
ースや設置による重量層が少なくてすむ。したがって、
本例のようにバージ船に搭載することも極めて容易とな
り実用的となる。特に本例では、排煙中のダストを排水
フィルタ38により除去しているため、比較的大型な電
気集塵機を設ける必要もなく、この点でも装置の簡素化
及び軽量化が実現されている。
【0029】(2)また従来の排煙脱硫装置では、吸収
塔1における蒸発などにより漸次減少する分だけ連続的
に工業用水などを補給する必要があるが、本例の排煙脱
硫装置30では海水を使用しているためこの必要がな
く、用水の確保の点からも海洋上における脱硫処理が極
めて実用的かつ安価に実現できる。 (3)また、本例のような排煙脱硫装置30を搭載した
バージ船20であれば、船舶や海洋構造物に適宜接続し
て船舶などから排出される排煙の脱硫処理が可能である
とともに、脱硫処理が不要な場合あるいは脱硫装置自体
の保守作業が必要な場合などには、適宜船舶などから離
脱させて退避させあるいは接岸させることもできる。従
って、船舶60や海洋構造物70などを大幅に改善する
ことなく、それら船舶などから排出される排煙中の硫黄
酸化物低減対策が可能となり、しかも排煙脱硫装置30
の転用や交換、あるいは修理などのメンテナンス作業が
極めて容易となる。
【0030】次に、本発明の排煙脱硫装置または船舶の
他の例(以下、この例を第2例という)を、図6〜図8
により説明する。図6は本例の排煙脱硫装置を搭載した
船舶(例えばタンカ)の要部構成を示す側断面図、図7
及び図8は標準的なタンカに本例の排煙脱硫装置を搭載
する場合の配置例を示す側面図あるいは平面図である。
この船舶100は図6に示すように船体内に排煙脱硫装
置130を搭載しており、この排煙脱硫装置130は推
進機関として船内に設置されたエンジン101から排出
される排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去するものである。
なお船舶100は例えばタンカであり、図7及び図8に
示すように、エンジン室の他に、油槽、燃料タンク、ポ
ンプ室、ボイラ室、舵動力室、居住区、操舵室などの通
常の設備も有している。
【0031】この例の排煙脱硫装置130は図6に示す
ように、未処理排煙Aを海洋中から取込んだ海水と気液
接触させる吸収塔131と、エンジン101から排出さ
れる未処理排煙Aを吸収塔131の下部に導く導入管1
32(導入部)と、吸収塔131の上部に海水を吸上げ
るポンプ133と、吸収塔131において排煙と気液接
触して流下した海水を受止める吸収塔タンク134(酸
化手段)と、この吸収塔タンク134内の海水中に空気
(酸素含有ガス)を吹込んで気液接触させるエアスパー
ジャ135(酸化手段)と、吸収塔タンク134内から
導出された海水中にアルカリ剤を添加するための中和剤
サイロ136(アルカリ剤添加手段)と、アルカリ剤が
添加された後の海水を海中に放流するための放出管13
7(放流手段)と、この放出管137の途上に接続され
た排水フィルタ138と、未処理排煙Aから回収した熱
で処理後排煙Bを加熱するガスガスヒータ139とを備
える。
【0032】ここで吸収塔131は、この場合もいわゆ
る充填塔であり、上部には海水を噴出させる複数のノズ
ルが形成されたヘッダパイプ140が水平かつ平行に複
数配設され、これらヘッダパイプ140の下方には気液
接触面積を多く確保するための充填材141が装填され
ている。また、吸収塔131の上端には、処理済排煙B
を高所に放出するための煙突部142が設けられ、この
煙突部142の途上にガスガスヒータ139の再可熱部
139aが配設されている。そして各ヘッダパイプ14
0は海水供給配管143を介してポンプ133の吐出側
に接続され、ポンプ133の吸込み側に接続された海水
吸込み配管144を経由して、この場合船舶100の船
底から取込まれた海水が供給される構成となっている。
【0033】導入管32の途上には、ガスガスヒータ1
39の熱回収部139bが配設され未処理排煙Aから熱
回収されるようになっている。吸収塔タンク134は吸
収塔131の底部に形成されており、この吸収塔タンク
134内の海水は、ポンプ145により導出配管146
を経由して抜出され後述の中和タンク148に送られる
構成となっている。なお、図6において点線で示すよう
に、導出配管146から分岐して海水供給配管143に
接続された配管146aを設けて、吸収塔タンク134
内の海水の一部を再度ヘッダパイプ140に送って排煙
と接触させるようにしてもよい。
【0034】エアスパージャ135は吸収塔タンク13
4内の底部に略水平に固定状態に設置され、空気を噴射
するノズルまたは開口が複数形成されたパイプにより構
成され、空気源であるブロワ147から供給された空気
を吸収塔タンク134内に多数の気泡として吹込み、タ
ンク134内で亜硫酸ガスを吸収した海水と空気とを接
触させるものである。
【0035】中和剤サイロ136は導出配管146に接
続された中和タンク148の上方に設置され、下端の排
出口から内部のアルカリ剤D{例えばCa(OH)2
を中和タンク148内に供給するもので、前記排出口に
設けられた切出し機(図示略)によりアルカリ剤の投入
量が調整される。なお、中和タンク148内には、前述
したようにポンプ145と導出配管146により吸収塔
タンク134内の海水が導入され、またこの中和タンク
148内の海水は放出管137により海中に放流される
構成となっている。また図6に示すように、中和タンク
148内の底部に、前述のエアスパージャ135と同種
のエアスパージャ149を配設し、この中和タンク14
8内において前述の酸化反応をより完全に行うようにし
てもよい。
【0036】排水フィルタ138は放出管137を経由
して海洋中に放流される海水中から固形分E(主にフラ
イアッシュなどのダスト)を分離するろ過器であり、こ
の排水フィルタ138から排出された固形分Eは下方位
置に設置された貯留部150に溜まるようになってい
る。なお、前述の吸収塔タンク134や中和タンク14
8内には、反応を促進させるための攪拌機を設置しても
よい。
【0037】次に、上述した排煙脱硫装置130の動作
と、これを使用した海洋上(船舶100上)における排
煙脱硫方法について説明する。上記排煙脱硫装置130
であれば、第1例の排煙脱硫装置30と略同様に、船舶
100のエンジン101から排出される排煙中の亜硫酸
ガスが容易かつ実用的に低減できる。
【0038】すなわち、エンジン101から排出された
排煙(未処理排煙A)は導入管132により導かれて、
ガスガスヒータ139の熱回収部139bで熱回収され
た後、吸収塔131の下部に導入され、吸収塔131内
(充填材141内)を上昇する過程で、ヘッダパイプ1
40の複数のノズルから隙間なく噴射される海水に効果
的に接触し、前述の式(4)などの反応が十分に進んで
含有していた亜硫酸ガスがほとんど吸収除去される。そ
して、この亜硫酸ガスが吸収除去された排煙は、ガスガ
スヒータ139の再加熱部139aで加熱された後、煙
突部142から処理済排煙Bとして大気中に放出され
る。
【0039】一方、ポンプ133により海水吸込み配管
144を介して船舶100の船底から取込まれた海水
は、海水供給配管143を経由してヘッダパイプ140
から噴射され前記排煙と接触して亜硫酸ガスを吸収しつ
つ充填材141を経由して流下し、吸収塔タンク134
内に流入する。そして、この亜硫酸ガスを吸収した海水
は該タンク134内においてエアスパージャ135によ
り吹込まれた多数の気泡と接触して酸化され、さらに
は、中和タンク148内において中和剤サイロ136か
ら添加されたアルカリ剤D{例えばCa(OH)2 }と
中和反応を起こして、吸収した亜硫酸が硫黄化合物(例
えばCaSO4 )となる。なお、これらの処理中に起き
ている主な反応は前述の反応式(5),(6)となる。
【0040】こうして中和タンク148内の海水は定常
状態では上記硫黄化合物と微量のアルカリ剤や亜硫酸な
どが溶解した状態となり、これらが、この場合放出管1
37により導出され排水フィルタ138でダストなどの
固形分Eを除去された後に海中に放流される。なお運転
中には、第1例と同様に、脱硫率と放流水のpH(中和
タンク148内のpH)とを最適に維持すべく、未処理
排煙A中の亜硫酸ガス量や吸収塔タンク134や中和タ
ンク148内のpHなどをセンサにより検出し、図示省
略した制御装置によりヘッダパイプ140からの海水の
噴射流量や海水の放流量、さらにはアルカリ剤Dの投入
量などを自動的に調節する構成としてもよい。この場
合、例えば未処理排煙A中の亜硫酸ガス量が増加した場
合には、その増加分に応じてヘッダパイプ140からの
海水の噴射流量や海水の放流量を増加させ、また例え
ば、中和タンク148内のpHが最適値よりも低下した
場合には、その低下分に応じてアルカリ剤Dの投入量を
増加させるといった処理内容の制御を行えばよい。なお
この場合にも、海水の取込み流量(海水の放流量)は前
述の硫黄化合物が析出しないように、十分な流量とする
のが好ましい。
【0041】以上のように、本例の排煙脱硫装置130
によれば、船舶100から排出される排煙の脱硫処理を
第1例と略同様に、船舶100内において簡素かつ軽量
な構成で安価かつ実用的に実現できる。なお本発明者ら
は、上記第2例の排煙脱硫装置130と同様の構成の脱
硫装置であって、20万トン級タンカの排煙を処理でき
る容量の排煙脱硫装置の設置スペース及び設置場所につ
いて具体的に試算検討してみたところ、例えば図7(タ
ンカの一部側面図)及び図8(図7の平面図)に示すよ
うに、居住区の後方位置に十分設置できることが分かっ
た。
【0042】以上、本発明の形態例について説明した
が、本発明は上記形態例に限られず、各種の態様または
応用があり得る。例えば、本発明は、海洋構造物上に設
けた脱硫装置により実施してもよいし、陸上の臨海地域
において海洋から陸側に海水を取込み、陸側から海中に
放流するようにして陸上において実施することもでき
る。また、本発明の排煙脱硫装置における吸収塔の構成
は上記形態例に示した充填塔に限られず、スプレ塔、液
柱式吸収塔やガス分散式吸収塔といった各種形式が採用
できる。また、第1例のように吸収塔タンクにおいて中
和反応も行う構成の脱硫装置をタンカなどの船舶や海洋
構造物に搭載したり、第2例のように中和タンクを吸収
塔タンクとは別個に設ける態様の脱硫装置をバージ船に
搭載してもよいことはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】本発明の(1)記載の排煙脱硫方法で
は、吸収工程において排煙を海洋中から取込んだ海水と
気液接触させて排煙中の亜硫酸ガスを亜硫酸として海水
中に溶解させ、次いで酸化工程において海水中の亜硫酸
を硫酸に酸化し、次に中和工程において海水にアルカリ
剤を添加して、そのpHを放流可能値まで調整し、そし
て放流工程においてこの中和後の海水を海洋中に放流す
る。すなわち、該脱硫方法は海水により排煙を洗浄し、
洗浄後の海水を酸化後中和して放流することにより、吸
収した亜硫酸を安定かつ無害な硫黄化合物として海中に
廃棄する構成であり、従来のように石膏などの副生物を
生成させる構成ではない。また、吸収液として海水をそ
のまま使用し、しかも処理後の海水は放流して吸収液と
して再利用しない構成としている。このため、前述した
従来の排煙脱硫装置における少なくとも固液分離機、ろ
液タンク、スラリ調整槽などに相当する多数の付帯機器
が不要となるとともに、増大する副生物を保管するスペ
ースを確保する必要もなくなって、脱硫装置が簡素化さ
れ設置スペースや設置による重量増が少なくてすむ。ま
た、従来の排煙脱硫方法では、吸収塔における蒸発など
により漸次減少する分だけ連続的に工業用水などを補給
する必要があるが、本方法では海水を使用しているため
この必要がない。したがって、船舶や海洋構造物などの
海洋上、あるいは陸上の臨海地域においてより実用的か
つ安価な排煙の脱硫処理が可能となる。
【0044】さらに、本発明の(2)記載の排煙脱硫方
法によれば、前記中和工程において生成する硫黄化合物
が析出しないように、前記海水の流量を設定する。この
ため、中和後の海水が固形物を多量に含むスラリではな
く略液状に保持されるので、中和工程を行うタンクや放
流のための配管系などにおけるスケール発生が防止さ
れ、前記タンクや配管系の構成が簡単なものになるとと
もに、前記タンクや配管系の清掃などのメンテナンスも
容易になる。すなわち、海水が仮にスラリ状になった場
合には、固形物が沈殿して固着しスケールとなりやすい
ので、それを防止するために海水の流れに澱みが生じな
いように配管などの形状を特殊なものにする必要があ
り、場合によってはタンク内に攪拌機を設けることが必
須となる。また、沈殿した固形物を清掃するなどのメン
テナンスも頻繁に必要になるが、本方法ではこのような
問題点が簡単に解消される。
【0045】また、本発明の(3)記載の排煙脱硫装置
では、吸収塔において排煙が海洋中から取込んだ海水と
気液接触することにより、排煙中の亜硫酸ガスが亜硫酸
として海水中に溶解し排煙中の亜硫酸ガスが吸収除去さ
れる。次に、酸化手段により排煙と気液接触した海水が
酸素含有ガスと気液接触することにより、海水中の亜硫
酸が硫酸に酸化され、またアルカリ剤添加手段により酸
素含有ガスと気液接触した海水にアルカリ剤が添加され
て、海水中の硫酸が中和されて硫黄化合物となる。そし
て、中和された海水は放流手段により海洋中に放流され
る。すなわち、本排煙脱硫装置によれば、海水により排
煙を洗浄し、洗浄後の海水を酸化後中和して放流するこ
とにより、吸収した亜硫酸を安定かつ無害な硫黄化合物
として海中に廃棄することができ、従来のように石膏な
どの副生物を生成させる構成ではない。また、吸収液と
して海水がそのまま使用され、しかも処理後の海水は放
流されて吸収液として再利用されない。このため、前述
した従来の排煙脱硫装置における少なくとも固液分離
機、ろ液タンク、スラリ調整槽などに相当する多数の付
帯機器が不要となるとともに、増大する副生物を保管す
るスペースを確保する必要もなくなって、装置が簡素化
され設置スペースや設置による重量増が少なくてすむ。
また従来の排煙脱硫装置では、吸収塔における蒸発など
により漸次減少する分だけ連続的に工業用水などを補給
する必要があるが、本装置では海水を使用しているため
この必要がない。したがって、船舶や海洋構造物などの
海洋上、あるいは陸上の臨海地域においてより実用的に
かつ安価な排煙の脱硫処理が可能となる。
【0046】さらに、本発明の(4)記載の船舶では、
本発明の(3)記載の排煙脱硫装置を搭載し、前記吸収
塔への排煙の導入部に、他の船舶または海洋構造物の排
煙導出部が接離可能であり、他の船舶または海洋構造物
から排出される排煙の脱硫処理が可能である。このた
め、他の船舶や海洋構造物に適宜接続して他の船舶など
から排出される排煙の脱硫処理が可能であるとともに、
脱硫処理が不要な場合あるいは脱硫装置自体の保守作業
が必要な場合などには、適宜他の船舶などから離脱させ
て退避させあるいは接岸させることもできる。したがっ
て、特定の船舶や海洋構造物を大幅に改造することなく
それら船舶などから排出される排煙中の硫黄酸化物低減
対策が可能となり、しかも排煙脱硫装置の転用や交換、
あるいは修理などのメンテナンス作業が極めて容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排煙脱硫方法の一例を示す工程図。
【図2】本発明の排煙脱硫装置を搭載した船舶の第1例
を示す側面図。
【図3】本発明の排煙脱硫装置を搭載した船舶の第1例
を示す斜視図。
【図4】本発明の排煙脱硫装置を搭載した船舶とタンカ
との接続状態を示す斜視図。
【図5】本発明の排煙脱硫装置を搭載した船舶と海洋構
造物との接続状態を示す斜視図。
【図6】本発明の排煙脱硫装置を搭載した船舶の第2例
を示す側面図。
【図7】標準的なタンカに本発明の排煙脱硫装置を搭載
する場合の配置例を示す側面図。
【図8】標準的なタンカに本発明の排煙脱硫装置を搭載
する場合の配置例を示す平面図。
【図9】従来の排煙脱硫装置を示す図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海洋上または臨海地域において排煙中の
    亜硫酸ガスを吸収除去する排煙脱硫方法であって、排煙
    を海洋中から取込んだ海水と気液接触させて排煙中の亜
    硫酸ガスを亜硫酸として海水中に溶解させる吸収工程
    と、この吸収工程後の前記海水中の亜硫酸を硫酸に酸化
    する酸化工程と、この酸化工程後またはこの酸化工程中
    の前記海水にアルカリ剤を添加して前記海水のpHを放
    流可能値まで調整する中和工程と、この中和工程後の前
    記海水を海洋中に放流する放流工程とを含むことを特徴
    とする排煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 前記中和工程において生成する硫黄化合
    物が析出しないように、前記海水の流量を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 海洋上または臨海地域において排煙中の
    亜硫酸ガスを吸収除去する排煙脱硫装置であって、排煙
    を海洋中から取込んだ海水と気液接触させる吸収塔と、
    この吸収塔において排煙と気液接触した前記海水に酸素
    含有ガスを気液接触させる酸化手段と、この酸化手段に
    より酸素含有ガスと気液接触した前記海水にアルカリ剤
    を添加するアルカリ剤添加手段と、このアルカリ剤添加
    手段によりアルカリ剤を添加された前記海水を海洋中に
    放流する放流手段とを備えてなることを特徴とする排煙
    脱硫装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の排煙脱硫装置を搭載した
    船舶であって、前記吸収塔への排煙の導入部に、他の船
    舶または海洋構造物の排煙導出部が接離可能であり、他
    の船舶または海洋構造物から排出される排煙の脱硫処理
    が可能になるようにしてなることを特徴とする船舶。
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