JPH09240187A - ペン芯 - Google Patents

ペン芯

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JPH09240187A
JPH09240187A JP8078277A JP7827796A JPH09240187A JP H09240187 A JPH09240187 A JP H09240187A JP 8078277 A JP8078277 A JP 8078277A JP 7827796 A JP7827796 A JP 7827796A JP H09240187 A JPH09240187 A JP H09240187A
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communication groove
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキ流路を全長に渡って形成してなるペン
先のためのペン芯であって、筆記具がインキ吸入方式と
した場合に、インキ吸入時の効率が良く、インキ溢出時
におけるインキの櫛溝への流入がしやすい構造とし、ペ
ン先に充分なインキを供給できる構造とする。 【解決手段】インキ流路を全長に渡って形成してなるペ
ン先の後部分を収納する収納溝と、櫛溝と、該櫛溝に交
差して設けた空気溝及び連絡溝を設ける。連絡溝と収納
溝を連通する毛細管力を有した第1の連通溝を設ける。
かつ連絡溝とインキタンク又は収納溝の後部を連通する
毛細管力を有した第2の連通溝を設ける。第1および第
2の連通溝の毛細管力を、インキ吸入時のインキ流の圧
力変化により、ウォータパッキンが破綻されない程度の
ものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記具用のペン芯
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、筆記具に用いるペン芯構造に
関する多数の技術開示がなされている。一般的に知られ
た構造として、 実公昭34−3713号の公報により、「万年筆のペ
ン芯」ということで開示された構造、 実公昭35−12238号の公報により、「万年筆」
ということでその構成の一部として開示された構造、 実公平6−25353号の公報により、「筆記具」と
いうことでその構成の一部として開示された構造のもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記で開示されたペ
ン芯の構造は、櫛溝2を形成したペン芯3の下側部4に
インキ溝5を直通穿設し、上側部6に於いて後端部7に
数条の幅狭の空気溝8を、その他の部分に幅広の空気溝
9を穿設したものである。インキチューブ13内の空気
の膨張によるインキ溢出の際は、幅広空気溝9により櫛
溝2部分の空気の逃を容易にして、溢出インキがインキ
溝5から櫛溝2内に流れ込んで、ペン先の先端にインキ
が溢出して溜まって滴となり落下する現象、いわゆるボ
タ落ちを防止する。
【0004】インキチューブ13内に吸入する動作を行な
うと、インキの流動抵抗の大きさは、 空気溝9<空気溝8<インキ溝5 のようになる。これは通常の筆記状態下では、空気溝8
にもある程度インキの流入が起こりうるようにインキ溝
5の長さ、幅と空気溝8の長さ、幅を設定するためであ
る。従って、インキの吸入動作を行なうと、前記のよう
な各溝のインキの流動抵抗の差によって、空気溝9から
空気溝8を経てインキが流入し易く、インキ溝5を通っ
てインキが吸入されるスピードは遅いことが判る。その
ため首部11の先端付近のペン先12が全部インキに浸る位
置まで没入してインキ吸入動作を行なわない限り、空気
溝9から空気を吸入してしまい、吸入効率が低下すると
いう欠点がある。また、ペン先12が全没する位置まで首
部11をインキに浸して吸入動作を行なうと、櫛溝2や空
気溝9にあった多量の空気を先ず吸入することになっ
て、これもまた吸入効率を下げると同時に、ともすると
指が触れる首部11の先端付近までインキで汚染してしま
うことになる。また、インキチューブ13内には櫛溝2に
あった空気が先に吸入されている上、櫛溝2には吸入動
作に伴ってインキが充満しているので、前記空気が膨張
すると櫛溝2は利用できないためにボタ落ちしてしまう
という欠点がある。
【0005】前記欠点を回避するものとして、露出した
ペン先の先端を全没させずに首部にインキ汚染を与える
ことなくインキを吸入できる万年筆の構造が、前記の
公報により開示されている。これは先端吸入方式と称さ
れるもので、ペン芯1の構造は、インキ吸上溝4cがペ
ン先2側でインキ溝1aと連絡する構造となっている。
ペン先1の切割部が全没する程度にインキに浸して吸入
動作を行なえば、櫛溝部4dやその空気交替用空間とし
ての空隙部4e、さらにはペン先2の空気孔2aとこれ
らに連通するペン芯1の切欠部1b等の多量の空気を吸
入することなく効率よくインキを吸入できる。
【0006】インキ溢出時に櫛溝4dへインキを導く通
路であるインキ吸上溝4cを介して、空気孔2a→切欠
き部1b→空隙部4e→櫛溝部4d→インキ吸上溝4c
→空気溝1d→インキ袋6の経路で空気吸入動作が起こ
りうるが、インキ吸上溝4cはインキ溝1aと同様に通
常0.15mm以下の幅の狭い毛細管であるため、常時イ
ンキが存在しており、上記吸入動作が起こなわれると、
毛細管4c内のインキが、急激なインキ流の圧力変化を
受けることによりインキの流動抵抗が大きくなってあた
かもパッキンをしたかのような閉塞効果を示す現象であ
るウォータパッキンとして働くため、上記したような空
気吸入現象は発生しない。
【0007】インキ袋6の空気が膨張してインキの溢出
が起こる場合においては、インキ溝1aは幅0.15mm
以下、高さ1mm以下とその断面積が極めて小さいため
に、インキの流動抵抗が大きくこれが背圧となって働
き、これより寸法の大きい空気溝1dからインキ吸上溝
4cへと圧力が伝わって櫛溝部4d内にインキの表面張
力で、溢出インキが吸上げられていく。ペン先2へのイ
ンキ溢出速度は、インキ溝1aのインキの流動抵抗が大
きいために発生する背圧と上記の櫛溝4dへの流入圧が
小さいために流速が落ち、ペン先2にインキ滴を形成し
にくい構造となっている。
【0008】通常、万年筆のペン先で書かれた筆跡文字
の幅は1mm以下の細線であるために、インキ溝1aの断
面はインキ流量が少なくてよいことから、強い毛細管力
を働かせるためには幅0.15mm×高さ1mm程度で上記
したような性能を発揮させることができる。しかし、仮
に筆跡文字の幅が2mmを越えて4mm、6mm、8mmとなる
ような場合には、多量のインキの流量が必要なことから
インキ溝1aの寸法は大きな断面積となり、インキ溢出
時のインキ流れの状態にあってはインキ吸上溝4cを経
て櫛溝部4dへインキを吸い上げようとしてもインキ溝
1aのインキの流動抵抗が極めて小さくなるため多量の
インキ流下が起こり、インキ吸上溝4cが隘路となって
櫛溝部4dへの吸上速度が追いつかなくなりインキがボ
タ落ちしてしまう。そこで、櫛溝部4dへのインキ吸上
速度を上げるためインキ吸上溝4cの寸法を拡げればう
まくこれらのバランスさせることができるが、今度はイ
ンキ吸入時にインキ吸上溝4cのインキ膜がウォータパ
ッキンとならず簡単に破綻されてしまい、上記矢印列の
経路で多量の空気を吸い込んでしまうという欠点が出て
しまう。
【0009】前述したでは筆記具の構造が開示されて
おり、吸入方式ではなくインキを軸内に予め充填した使
い捨て方式の筆記具におけるペン芯の構造が開示されて
いる。開示されたペン芯の構造は、インキ溢出時にのイ
ンキを環状櫛溝421に導入するにあたり、前述した
のインキ吸上溝4cと同じ働きをするスリット状インキ
溝422は、前例ではインキ吸上溝4cはインキ溝1a
と連通していたが、これに相当するインキ誘導芯3とは
連通せず、直接、インキ貯蔵部6に開口する形で連通し
ている。
【0010】インキ溢出時に環状櫛溝421に貯留した
インキは、ペン先部材2で筆記と共に消費されるとイン
キ貯蔵部6内に逆流する。環状櫛溝421のインキが空
になると消費に見合う気泡は、スリット状インキ溝42
2のインキ膜が破れて空気を取り込む形でインキ貯蔵部
6内に上昇し、気泡がインキ流量調節部42の端面から
離れると、スリット状インキ溝422はインキでまた塞
がる形となっている。
【0011】ペン先部材2にインキを導く構造として
は、前例のようなインキ溝1aの形をとらずにインキ
誘導芯3を用いている。インキ誘導芯3は、一般に気孔
率60%程度の合成繊維束を樹脂加工して成形してあ
り、繊維束の間に形成される極めて細い間隙を毛細管と
して使用する。このため前例と異なり、その毛細管力
は極めて強く、かつ間隙が極めて小さいためインキ溢出
時にはインキの流れが大きな抵抗力となって大きな背圧
を生じる。そのため、ペン先部材2に移動するインキの
流量は少なく、その間にスリット状インキ溝422から
環状櫛溝421へと溢出したインキを吸い上げることが
できる。
【0012】しかし、こうした構造を先端吸入方式に用
いても、インキ誘導芯3はインキ吸入時の超大な抵抗と
なることからペン先部材2のみをインキに浸して吸入動
作を行なってもインキを吸入することはできない。ま
た、環状櫛溝421内に入ったインキの排出は、一度、
インキ貯蔵部6に逆流してインキ貯蔵部6内のインキと
混じった後から消費されることになるため、空気交替凹
溝423を介して環状櫛溝421内で水分蒸発すること
により濃度アップしたインキがインキ貯蔵部6内に逆流
することになって、インキ貯蔵部6内のインキ濃度が上
昇していく傾向を生じてしまうという欠点がある。
【0013】ところで本願出願人は、先に特願平6−1
87500号および特願平6−187559号の公報に
より、複数の薄板材を重ね合わせて微小隙間状のインキ
流路が全長に渡って形成された「筆記具用ペン部材」
や、その筆記具用ペン部材を備えた「筆記具」を提案し
ている。また、特願平7−239193号の公報によ
り、溝によりインキ流路を全長に渡って形成したペン部
材を向かい合わせに重合し、後部を首部筒やペン芯等に
固着してなる「ペン先」を提案している。こうしたペン
先は1mmを越える線幅の筆跡が得られるもので、ペン先
におけるインキの消費量が通常の0.5mm以下の線幅を
生ずる万年筆等と違って格段に多いため、インキ流路の
インキの流動抵抗は小さい。
【0014】前記ペン先と、従来の構造のペン芯を用い
てインキ吸入方式の筆記具として使用した場合には、前
述したような問題点がより強調されてしまい、満足でき
るものではない。本発明はこうした現実問題に鑑みてな
されたもので、インキ流路を全長に渡って形成してなる
ペン先を用いた筆記具に用いるペン芯であって、筆記具
がインキ吸入方式とした場合に、インキ吸入時の効率が
良く、インキ溢出時におけるインキの櫛溝への流入がし
やすい構造とし、ペン先に充分なインキを供給できる構
造のペン芯を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためにペン芯を、インキ流路を全長に渡って形成
してなるペン先の後部分を収納する収納溝と、櫛溝と、
該櫛溝に交差して設けた空気溝及び連絡溝と、前記連絡
溝と収納溝を連通する毛細管力を有した第1の連通溝
と、前記連絡溝とインキタンク又は収納溝の後部を連通
する毛細管力を有した第2の連通溝を有し、前記第1の
連通溝及び第2の連通溝の毛細管力を、インキ吸入時の
インキ流の圧力変化により貯留したインキにより形成さ
れるウォータパッキンが破綻されない毛細管力とした構
造とするものである。
【0016】前記第1の連通溝および/又は第2の連通
溝を、直線部だけでなく折れ曲げ部を有した形状とする
ことにより、これらの連通溝を長く形成でき、さらにか
つ容易にインキの流動抵抗を大きくすることができる。
【0017】さらに、前記第1の連通溝と第2の連通溝
とを同一平面上に形成すると、ペン芯の形状を、半割り
状態のものを2つ重ね合わせた形状とすることができ、
それらの連通溝が複雑な形状であっても、金型の製作が
容易となり、製造コストの低減を図ることが可能とな
る。
【0018】インキ吸入時のインキ流の圧力変化により
貯留したインキにより形成されるウォータパッキンが破
綻されない毛細管力とは、インキ吸入装置として利用さ
れている、例えばピストン式吸入装置におけるピストン
の引張力とかゴムチューブ式吸入装置におけるゴムチュ
ーブの復元力による通常のインキ吸入圧力により、ウォ
ータパッキンが破綻されないことであるが、インキ吸入
圧力は各種インキ吸入装置により各値を示し、さらに溝
形状によってもインキ膜に作用する圧力は変化するの
で、ウォータパッキンが破綻されない毛細管力を定量化
することは困難である。よって、ウォータパッキンが破
綻されない毛細管力とは、インキ吸入時に第1あるいは
第2の連通溝に空気が流入しないことをもって判断する
こととなる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のペン芯の実施形態を図面
を用いて説明する。 第1の実施の形態 図1〜図4に示す第1の実施の形態におけるペン芯1
は、内部にインキ流路を全長に渡って形成したペン先の
後部分を収納する収納溝2を形成してある。外周には、
インキ溢出時におけるインキを保留するための櫛溝3を
形成してある。また、櫛溝3に交差して空気溝4と連絡
溝5が、周面の上方面と下方面とに対向するように位置
して形成してある。前記連絡溝5の先端部には、収納溝
2と連通する毛細管力を有した第1の連通溝6が形成し
てある。連絡溝5は、櫛溝3を構成する後端の段部7ま
で延設してある。段部7及びインキタンクやスペアーイ
ンキのカートリッジ内に圧入可能に形成した小径部8に
は、段部7の周方向に沿って約1/4の円周上に形成し
た溝9aと、該溝9aの端部に段部7から小径部8の後
端面で開口するように軸芯に沿って延設した溝9bとで
構成された毛細管力を有した第2の連通溝9が形成して
あり、前記連絡溝5の後端に連通している。
【0020】本ペン芯1は、収納溝2にインキ流路を全
長に渡って形成したペン先の後部分を収納し、それを筆
記具の首部筒に装着して用いるが、その実施の形態を図
2で示してある。本筆記具10におけるペン先11は、
薄膜状の溝によるインキ流路12を全長に渡って形成し
た一方のペン先部材11aと他方のペン先部材11bを
重ね合わせてなる構造である。一方のペン先部材11a
の後方のインキ流路12内には、空気交替溝13が先端
で外側に貫通した貫通孔21を有する幅太の条溝14に
連接して設けてある。前記ペン先11の後部分を収納溝
2に収納したペン芯11を、筆記具10の首部筒15に
圧入して装着してある。胴部筒16内に位置した首部筒
15の後部のインキタンクやスペアーインキのカートリ
ッジ内に圧入可能に形成した接続筒17には、インキ吸
入装置におけるインキタンク18が取り付けてある。ペ
ン芯1の先端には、ペン先11を支持する支持筒19を
形成してある。
【0021】連絡溝5は全櫛溝3と横断的に交差した毛
細管溝で、ペン先11のインキ流路12とは第1の連通
溝6とペン先11に設けた貫通溝20により連通してい
る。第1の連通溝6は、連絡溝5の全長に渡って連絡溝
5と連通していても良い。
【0022】第1のインキ連通溝6は、連絡溝5と等し
いかあるいは連絡溝5よりも毛細管力が強く作られてお
り、通常、それは第1のインキ連通溝6の幅を連絡溝5
の幅と同等あるいはこれよりも狭くすることで達成され
る。第1のインキ連通溝6に存在するインキによるウォ
ータパッキンは、吸入動作で破られて櫛溝3の空気が流
入しないように強く働くよう、第1のインキ連通溝6を
形成する。第1のインキ連通溝6の役割は、前記貫通溝
20を通じてのインキの若干の流出、流入であり、ボタ
落ち時には若干の効果をもたらすが、主には連絡溝5を
常時インキで濡らしておき、櫛溝3にインキがある時は
筆記時にペン先11へそのインキを供給する。
【0023】第2の連通溝9はボタ落ち時にインキタン
ク18内のインキを低圧で、連絡溝5に導き櫛溝3へ流
入させるための溝である。インキ吸入時の外界とインキ
タンク18内の大きな気圧差が生じると、第2の連通溝
9が毛細管のたウォータパッキンとして働くと同時に、
その通路が長いため大きなインキの流動抵抗となってイ
ンキ吸入時の大きなブレーキとなるので櫛溝3を通って
の空気流入を阻止する働きをする。ボタ落ち時のインキ
タンク18内の空気膨張は、インキ吸入時に比べれば非
常にゆっくりと変化して起こるためインキの流動による
圧力変化は小さく、インキタンク18内のインキは容易
に第2の連通溝9を通って連絡溝5に流れる。第1の連
通溝6は、連絡溝5と貫通溝20とを結ぶインキ通路と
して短い構造であるため、その幅を狭いものとして毛細
管力を強くしてあり、常時インキ膜によりウォータパッ
キンを形成するようにしてある。
【0024】本ペン芯1は、櫛溝3にインキが充満した
状態で筆記が続けられると、ペン先11で消費されるイ
ンキ量に見合ったインキ量は、 A−B+C A:連絡溝5から第1の連通溝6及びペン先11の貫通
溝20を通って、インキ流路12に流れ込むインキ量 B:連絡溝5から第2の連通溝9を通ってインキタンク
18内に逆流するインキ量 C:インキタンク18からペン先11のインキ流路12
を通って流出するインキ量 の合計である。Aのインキ量は第1の連通溝6のインキ
の流動抵抗で絞られるため少ない。Cの量は、Bの逆流
によりCに加わる量と、空気交替溝13から気泡が上が
ってその量に見合うインキがインキタンク18からCに
加わる量とがある。
【0025】ところで、櫛溝3にインキを残したまま気
泡が上がってインキタンク18内のインキが先にペン先
11に向かって流れていくと、結果的にボタ落ち防止に
対しては効率が低下することになる。ほぼ櫛溝3が空に
なるまで空気交替溝13から交替空気の気泡が上がらな
いようにしなければならない。
【0026】第2の実施の形態 図5〜図8に示す第2の実施の形態におけるペン芯51
は、第1の実施の形態のペン先11よりさらに線幅の広
い筆跡を得ることができるペン先にも適するようにした
ものである。第1の実施の形態におけるペン芯1と同様
に、内部にインキ流路を全長に渡って形成したペン先の
後部分を収納する収納溝52を形成してある。外周に
は、ペン芯1と同様に櫛溝53を形成してある。また、
側面には櫛溝53に交差して空気溝54と連絡溝55
が、対向するように位置して形成してある。前記連絡溝
55は、櫛溝53を構成する前端の段部56と後端の段
部57間に延設してある。連絡溝55の先端部には、周
方向に沿って上向きに形成した溝58aと、該溝58a
の端部に軸芯に沿って若干後方に向かって延設した幅の
前記収納溝52に連通する溝58bとで構成された毛細
管力を有する第1の連通溝58が形成してある。段部5
7に形成された連絡溝55の後端部には、周方向に沿っ
て上向きに形成した溝59aと、該溝59aの端部に段
部57から小径部60の後端面で開口するように軸芯に
沿って延設した溝59bとで構成された毛細管力を有す
る第2の連通溝59が形成してある。
【0027】本ペン芯51を用いた筆記具の実施の形態
を図6に示してあるが、第1の実施の形態と同様の筆記
具10の首部筒15に装着してある。本筆記具10にお
けるペン先61は、全長に沿って突起62を設けた一方
の薄板状のペン先部材61aと他方の薄板状のペン先部
材61bを離間して重ね合わせてなる構造である。離間
部分をインキ流路63として全長に渡って形成してあ
る。ペン芯51の先端には、ペン先61を支持する支持
筒64が設けてあり、支持筒64の先端の上下面(ペン
先61に対して幅狭の側面側)には凹溝65を形成して
あり、該凹溝65にペン先61の先端部を介在させるこ
とにより、ペン先61の横振れを防止させてある。収納
溝52には条溝66を設けてあり、後方を幅狭に形成し
て空気交替溝67としてある。こうした以外は、第1の
実施の形態と同様の筆記具の構造としてある。
【0028】第1のインキ連通溝58及び第2の連通溝
59は、第1の実施の形態のペン芯1の第1のインキ連
通溝6及び第2の連通溝9と同様の作用をするが、ペン
芯1の場合と違うところは、第1のインキ連通溝58の
毛細管力を連絡溝55並として櫛溝53のインキがペン
先61に流れやすくすると同時に、ウォータパッキンが
弱くなるのを防ぐため、その通路を長くしてインキの流
動抵抗を増加させてある。こうしたことにより、インキ
吸入時におけるインキの圧力変化が大きい場合には抵抗
を大とし、ボタ落ち時のインキの流れによる小さな圧力
時には抵抗を生じないようにしてある。
【0029】空気溝54→櫛溝53→連絡溝55→第1
の連通溝の溝58a→第1の連通溝の溝58b、又は空
気溝54→櫛溝53→連絡溝55→第2の連通溝の溝5
9a→第2の連通溝の溝59bの経路で空気を吸入して
しまう恐れは、第1の連通溝58及び第2の連通溝59
の通路が長く又は曲がりくねっており、かつインキが常
に充満しているためウォータパッキンが効いており心配
ない。また、櫛溝53に入っているインキが、筆記動作
に伴って、連絡溝55→第1の連通溝の溝58a→第1
の連通溝の溝58b、及び連絡溝55→第2の連通溝の
溝59a→第2の連通溝の溝59bの両方に流れやすく
なり、空気交替溝67から気泡を上げることなく櫛溝5
3内のインキが先に消費されるようになっている。
【0030】第3の実施の形態 第3の実施の形態におけるペン芯を図9に基づいて説明
明するが、第1のインキ連通溝102と第2のインキ連
通溝103の構造を、図9に示したような構造とした以
外は、第1の実施の形態のペン芯1と同様の構造として
ある。第1の連通溝102は、連絡溝5の同一平面上の
内方に、一方を収納溝2と連通し、他方を連絡溝5の略
中央部の底部5aに開口した構造としてある。第2の連
通溝103は、一方を連絡溝5の底部5aの前記第1の
連通溝102の開口部の近傍に開口し、他方を小径部2
2の端面で開口した構造としてある。本ペン芯101を
用いた筆記具の実施形態は、第1の実施の形態における
ペン先11において、後端部で第2の連通溝102と連
通した貫通孔23を有した構造である以外は、第1の実
施の形態の筆記具と同様の構造である。
【0031】本ペン芯101は、第1の連通溝102及
び第2の連通溝103の通路を、第1および第2の実施
の形態のペン芯1、51より長くかつ曲がりくねらせる
ようにした実施の形態である。また、連絡溝5、第1の
インキ連通溝102、第2のインキ連通溝103を同一
平面上に形成したので、第1のインキ連通溝102及び
第2のインキ連通溝103の幅、深さ、曲げる位置など
が複雑であっても、ペン芯を半割状態の部材のものを重
ね合わせてなる構造とすることにより、容易に射出成形
で簡単に作ることができるという利点がある。
【0032】
【発明の効果】本発明におけるペン芯構造は前述したよ
うな構造なので、多量のインキをペン先に導出する必要
がある、インキ流路を全長に渡って形成してなるペン先
を用いた筆記具に、特にインキ吸入方式を利用した筆記
具に用いても、インキ吸入時のインキ効率が良く、イン
キ溢出時におけるボタ落ち現象を低減でき、かつペン先
に充分なインキを供給できるので、筆跡幅が1mm以上を
要求される筆記具用のペン芯として提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施の形態を示す、ペン
芯の平面図である。
【図2】上記ペン芯を装着した筆記具の、要部の縦断面
図である。
【図3】図2におけるI−I線部分の横断面図である。
【図4】図2におけるII−II線部分の横断面図である。
【図5】本発明における第2の実施の形態を示す、ペン
芯の平面図である。
【図6】上記ペン芯を装着した筆記具の、要部の縦断面
図である。
【図7】図2におけるIII −III 線部分の横断面図であ
る。
【図8】図2におけるIV−IV線部分の横断面図である。
【図9】本発明における第3の実施の形態を示すペン芯
を装着した、筆記具の要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1、51、101 ペン芯 2、52 収納溝 3、53 櫛溝 4、54 空気溝 5、55 連絡溝 6、58、102 第1の連通溝 9、59、103 第2の連通溝 12、63 空気流路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インキ流路を全長に渡って形成してなるペ
    ン先の後部分を収納する収納溝と、櫛溝と、該櫛溝に交
    差して設けた空気溝及び連絡溝と、前記連絡溝と収納溝
    を連通する毛細管力を有した第1の連通溝と、前記連絡
    溝とインキタンク又は収納溝の後部を連通する毛細管力
    を有した第2の連通溝を有し、前記第1の連通溝及び第
    2の連通溝の毛細管力を、インキ吸入時のインキ流の圧
    力変化により、貯留したインキにより形成されたウォー
    タパッキンが破綻されない毛細管力としたことを特徴と
    するペン芯。
  2. 【請求項2】前記第1の連通溝および/又は第2の連通
    溝が、直線部だけでなく折れ曲げ部を有した形状とし、
    インキ吸入時のインキの流動抵抗が大きく変化するよう
    にした、請求項1に記載のペン芯。
  3. 【請求項3】前記第1の連通溝と第2の連通溝とを同一
    平面上に形成したた、請求項1又は2に記載のペン芯。
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