JPH09255412A - セラミックス焼結体およびその製造方法 - Google Patents
セラミックス焼結体およびその製造方法Info
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- JPH09255412A JPH09255412A JP8072321A JP7232196A JPH09255412A JP H09255412 A JPH09255412 A JP H09255412A JP 8072321 A JP8072321 A JP 8072321A JP 7232196 A JP7232196 A JP 7232196A JP H09255412 A JPH09255412 A JP H09255412A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】成形体からの寸法変化率が小さく、また割れや
変形の発生が少なく、表面粗さが良好なセラミックス焼
結体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末
との原料混合体から成る成形体を反応焼結して形成され
るセラミックス焼結体において、上記成形体に対する焼
結体の寸法変化率が10%以下であり、かつ焼結体の表
面粗さが算術平均粗さ(Ra)基準で1.0μm以下で
あることを特徴とする。また、上記焼結体は、平均粒径
が0.3〜3.0μmである酸化アルミニウム粉末と、
この酸化アルミニウム粉末に対する粒径比が0.1〜1
0であるアルミニウム粉末とからなる原料混合体を成形
し、得られた成形体を酸化性雰囲気中において反応焼結
して製造される。
変形の発生が少なく、表面粗さが良好なセラミックス焼
結体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末
との原料混合体から成る成形体を反応焼結して形成され
るセラミックス焼結体において、上記成形体に対する焼
結体の寸法変化率が10%以下であり、かつ焼結体の表
面粗さが算術平均粗さ(Ra)基準で1.0μm以下で
あることを特徴とする。また、上記焼結体は、平均粒径
が0.3〜3.0μmである酸化アルミニウム粉末と、
この酸化アルミニウム粉末に対する粒径比が0.1〜1
0であるアルミニウム粉末とからなる原料混合体を成形
し、得られた成形体を酸化性雰囲気中において反応焼結
して製造される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス焼結体
およびその製造方法に係り、特に成形体からの寸法変化
率が小さく、割れや変形の発生が少なく、表面粗さが良
好なセラミックス焼結体およびその製造方法に関する。
およびその製造方法に係り、特に成形体からの寸法変化
率が小さく、割れや変形の発生が少なく、表面粗さが良
好なセラミックス焼結体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化アルミニウム(Al2 O3 )を基体
とするセラミックス焼結体は絶縁性,高温度での強度特
性に優れているため、例えば半導体装置用の基板材料や
ガスタービン部品などの各種高温度用構造部品材料とし
て広く使用されている。
とするセラミックス焼結体は絶縁性,高温度での強度特
性に優れているため、例えば半導体装置用の基板材料や
ガスタービン部品などの各種高温度用構造部品材料とし
て広く使用されている。
【0003】従来のAl2 O3 を基体とするセラミック
ス焼結体は、一般に酸化アルミニウム(Al2 O3 )原
料粉末を金型プレス機の成形型内に充填して圧力を付加
して所定形状の成形体とし、または原料粉末を水などの
分散媒中に均一に分散させた泥漿(スリップ)を、吸水
性を有する成形型内に鋳込み水分を除去するという、い
わゆる泥漿鋳込み法(スリップキャスティング法)によ
って所定形状の成形体とし、この成形体を高温度で焼結
することにより量産されている。
ス焼結体は、一般に酸化アルミニウム(Al2 O3 )原
料粉末を金型プレス機の成形型内に充填して圧力を付加
して所定形状の成形体とし、または原料粉末を水などの
分散媒中に均一に分散させた泥漿(スリップ)を、吸水
性を有する成形型内に鋳込み水分を除去するという、い
わゆる泥漿鋳込み法(スリップキャスティング法)によ
って所定形状の成形体とし、この成形体を高温度で焼結
することにより量産されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法においては、焼結過程において成形体から
焼結体に変化する際に収縮率が15〜25%と過大にな
る難点があった。このように収縮率が大きくなるため、
焼結体に亀裂や変形が生じ易く、最終製品の製造歩留り
が大幅に低下し易かった。また寸法精度の低下や焼結体
表面の残留応力が大きくなり、経時的に割れ等の欠陥が
発生し易い欠点があった。
来の製造方法においては、焼結過程において成形体から
焼結体に変化する際に収縮率が15〜25%と過大にな
る難点があった。このように収縮率が大きくなるため、
焼結体に亀裂や変形が生じ易く、最終製品の製造歩留り
が大幅に低下し易かった。また寸法精度の低下や焼結体
表面の残留応力が大きくなり、経時的に割れ等の欠陥が
発生し易い欠点があった。
【0005】上記の欠点を解決する対策として、例えば
特開平7−10637号公報に開示されるように、Al
粉末とAl2 O3 粉末との反応焼結によってAl2 O3
セラミックス焼結体を製造する方法も試行されている。
この反応焼結法によれば、成形体から焼結体への収縮率
を1%程度に抑制できる効果がある。しかしながら、こ
の製造方法によって高密度のセラミックス焼結体を得る
ためには、Al2 O3 の粒成長を抑制するためのZrO
2 を原料粉末中に添加することが必須となる一方、焼き
上がった焼結体の表面状態が悪く、例えばJIS B
0601で規定する算術平均粗さ(Ra)基準の表面粗
さが2.0μm以上となっていた。このように表面粗さ
が大きく、変形量も大きいために、焼結体を所定形状の
製品とするためには焼結体素材に対する研磨加工等の二
次加工量が増大し、いずれにしても焼結体を使用した部
品の製造コストが大幅に上昇してしまう問題点があっ
た。
特開平7−10637号公報に開示されるように、Al
粉末とAl2 O3 粉末との反応焼結によってAl2 O3
セラミックス焼結体を製造する方法も試行されている。
この反応焼結法によれば、成形体から焼結体への収縮率
を1%程度に抑制できる効果がある。しかしながら、こ
の製造方法によって高密度のセラミックス焼結体を得る
ためには、Al2 O3 の粒成長を抑制するためのZrO
2 を原料粉末中に添加することが必須となる一方、焼き
上がった焼結体の表面状態が悪く、例えばJIS B
0601で規定する算術平均粗さ(Ra)基準の表面粗
さが2.0μm以上となっていた。このように表面粗さ
が大きく、変形量も大きいために、焼結体を所定形状の
製品とするためには焼結体素材に対する研磨加工等の二
次加工量が増大し、いずれにしても焼結体を使用した部
品の製造コストが大幅に上昇してしまう問題点があっ
た。
【0006】また原料粉末として使用するAl粉末の表
面には、通常、少なくとも5重量%程度の酸素が含有さ
れており、この酸素含有量がAl原料粉末の製造条件や
保管状況によって大きく変化しているため、製造される
焼結体の収縮率のばらつきが大きく、再現性を良好にし
て収縮率を一定に制御することが極めて困難となる問題
点があった。
面には、通常、少なくとも5重量%程度の酸素が含有さ
れており、この酸素含有量がAl原料粉末の製造条件や
保管状況によって大きく変化しているため、製造される
焼結体の収縮率のばらつきが大きく、再現性を良好にし
て収縮率を一定に制御することが極めて困難となる問題
点があった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、成形体からの寸法収縮率が小さく、ま
た割れや変形の発生が少なく、表面粗さが良好なセラミ
ックス焼結体およびその製造方法を提供することを目的
とする。
れたものであり、成形体からの寸法収縮率が小さく、ま
た割れや変形の発生が少なく、表面粗さが良好なセラミ
ックス焼結体およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者は、従来の反応焼結法によるAl2 O3 焼結体
の製造工程を詳細に見直し、特に原料となるAl粉末や
Al2 O3 粉末の配合比,酸素含有量,粒径比等の要因
や製造条件が、最終的に得られる焼結体の寸法変化量や
表面粗さに及ぼす影響を実験により比較研究した。
本発明者は、従来の反応焼結法によるAl2 O3 焼結体
の製造工程を詳細に見直し、特に原料となるAl粉末や
Al2 O3 粉末の配合比,酸素含有量,粒径比等の要因
や製造条件が、最終的に得られる焼結体の寸法変化量や
表面粗さに及ぼす影響を実験により比較研究した。
【0009】その結果、原料となるAl2 O3 粉末の平
均粒径およびAl粉末とAl2 O3粉末との粒径比を所
定範囲に限定することにより、成形体から焼結体に変化
する際の収縮量を極めて小さくすることが可能であり、
かつ焼結体の表面を極めて平滑にすることが可能になる
という知見を得た。またAl粉末の酸素含有量を適正に
制御したりすることにより、一層良好な焼結体となると
いう知見を得た。さらにAl粉末とAl2 O3 粉末との
混合体を予め大気中で熱処理してAl粉末表面に所定厚
さの酸化膜を形成しておくことにより、焼結体表面への
Alの滲み出しが効果的に防止でき、焼結体の表面状態
をさらに改善できるという知見を得た。本発明は上記知
見に基づいて完成されたものである。
均粒径およびAl粉末とAl2 O3粉末との粒径比を所
定範囲に限定することにより、成形体から焼結体に変化
する際の収縮量を極めて小さくすることが可能であり、
かつ焼結体の表面を極めて平滑にすることが可能になる
という知見を得た。またAl粉末の酸素含有量を適正に
制御したりすることにより、一層良好な焼結体となると
いう知見を得た。さらにAl粉末とAl2 O3 粉末との
混合体を予め大気中で熱処理してAl粉末表面に所定厚
さの酸化膜を形成しておくことにより、焼結体表面への
Alの滲み出しが効果的に防止でき、焼結体の表面状態
をさらに改善できるという知見を得た。本発明は上記知
見に基づいて完成されたものである。
【0010】すなわち、本発明に係るセラミックス焼結
体は、アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末との原
料混合体から成る成形体を反応焼結して形成されるセラ
ミックス焼結体において、上記成形体に対する焼結体の
寸法変化率が10%以下であり、かつ前記焼結体の表面
粗さがJIS B0601で規定する算術平均粗さ(R
a)基準で1.0μm以下であることを特徴とする。ま
た、上記寸法変化率が5%以下であることがさらに好ま
しい。さらに上記寸法変化率を実質的に0%とすること
も可能である。
体は、アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末との原
料混合体から成る成形体を反応焼結して形成されるセラ
ミックス焼結体において、上記成形体に対する焼結体の
寸法変化率が10%以下であり、かつ前記焼結体の表面
粗さがJIS B0601で規定する算術平均粗さ(R
a)基準で1.0μm以下であることを特徴とする。ま
た、上記寸法変化率が5%以下であることがさらに好ま
しい。さらに上記寸法変化率を実質的に0%とすること
も可能である。
【0011】また本発明に係るセラミックス焼結体の製
造方法は、平均粒径が0.3〜3.0μmである酸化ア
ルミニウム粉末と、この酸化アルミニウム粉末に対する
粒径比が0.1〜10であるアルミニウム粉末とからな
る原料混合体を成形し、得られた成形体を酸化性雰囲気
中において反応焼結することを特徴とする。また原料混
合体におけるAl粉末の配合比を20〜60体積%に設
定するとよい。さらにAl粉末の酸素含有量は1.0重
量%以下に設定するとよい。また原料混合体を酸化性雰
囲気中で温度400〜600℃で0.5〜3時間熱処理
するとよい。そして原料混合体中のアルミニウム粉末表
面に所定厚さの酸化膜を形成するとよい。
造方法は、平均粒径が0.3〜3.0μmである酸化ア
ルミニウム粉末と、この酸化アルミニウム粉末に対する
粒径比が0.1〜10であるアルミニウム粉末とからな
る原料混合体を成形し、得られた成形体を酸化性雰囲気
中において反応焼結することを特徴とする。また原料混
合体におけるAl粉末の配合比を20〜60体積%に設
定するとよい。さらにAl粉末の酸素含有量は1.0重
量%以下に設定するとよい。また原料混合体を酸化性雰
囲気中で温度400〜600℃で0.5〜3時間熱処理
するとよい。そして原料混合体中のアルミニウム粉末表
面に所定厚さの酸化膜を形成するとよい。
【0012】ここで上記セラミックス焼結体の原料とし
て使用されるAl粉末は、反応焼結工程において酸素と
化合して膨張しながらアルミナ(Al2 O3 )に変化
し、緻密化されて反応焼結Al2 O3 相を形成する。こ
のAl粉末としては、平均粒径が0.1〜30μmであ
り、酸素含有量が1.0重量%以下の高純度Al粉末を
使用する。酸素含有量が1.0重量%を超えるように過
量の酸素を含有するAl粉末を使用した場合には、原料
混合体中のAl粉末の割合が相対的に低下し、収縮量が
大きな焼結体となる。
て使用されるAl粉末は、反応焼結工程において酸素と
化合して膨張しながらアルミナ(Al2 O3 )に変化
し、緻密化されて反応焼結Al2 O3 相を形成する。こ
のAl粉末としては、平均粒径が0.1〜30μmであ
り、酸素含有量が1.0重量%以下の高純度Al粉末を
使用する。酸素含有量が1.0重量%を超えるように過
量の酸素を含有するAl粉末を使用した場合には、原料
混合体中のAl粉末の割合が相対的に低下し、収縮量が
大きな焼結体となる。
【0013】他の原料として使用されるAl2 O3 粉末
は、反応焼結工程において収縮を伴いながら緻密化され
てAl2 O3 相を形成する。このAl2 O3 粉末として
は、平均粒径が0.3〜3μm程度のAl2 O3 粉末を
使用する。
は、反応焼結工程において収縮を伴いながら緻密化され
てAl2 O3 相を形成する。このAl2 O3 粉末として
は、平均粒径が0.3〜3μm程度のAl2 O3 粉末を
使用する。
【0014】上記Al2 O3 粉末に対するAl粉末の粒
径比は、最終的に得られる焼結体の表面粗さに大きく影
響するため、本発明では上記粒径比は0.1〜10の範
囲に設定される。粒径比が上記範囲外になると、焼結体
表面に金属アルミニウムが滲み出し易くなり、滲み出し
たAlが酸化されてAl2 O3 に変化して焼結体の表面
状態が悪化し、いずれにしてもJIS B0601で規
定する算術平均粗さ(Ra)基準で1.0μm以下の表
面粗さとなるような平滑面が得られないため、上記粒径
比は、0.1〜10の範囲とされる。さらに粒径比の好
ましい範囲は0.3〜5である。
径比は、最終的に得られる焼結体の表面粗さに大きく影
響するため、本発明では上記粒径比は0.1〜10の範
囲に設定される。粒径比が上記範囲外になると、焼結体
表面に金属アルミニウムが滲み出し易くなり、滲み出し
たAlが酸化されてAl2 O3 に変化して焼結体の表面
状態が悪化し、いずれにしてもJIS B0601で規
定する算術平均粗さ(Ra)基準で1.0μm以下の表
面粗さとなるような平滑面が得られないため、上記粒径
比は、0.1〜10の範囲とされる。さらに粒径比の好
ましい範囲は0.3〜5である。
【0015】上記Al粉末とAl2 O3 粉末とを所定の
配合比率で混合して原料混合体が調製される。このとき
Al粉末とAl2 O3 粉末との配合比率は、成形体から
焼結体に変化する際の寸法変化率(収縮率,膨張率)に
大きな影響を及ぼすため、本発明では原料混合体に対す
るAl粉末の配合比率(混合比)を20〜60体積%に
設定し、残部をAl2 O3 粉末とする。
配合比率で混合して原料混合体が調製される。このとき
Al粉末とAl2 O3 粉末との配合比率は、成形体から
焼結体に変化する際の寸法変化率(収縮率,膨張率)に
大きな影響を及ぼすため、本発明では原料混合体に対す
るAl粉末の配合比率(混合比)を20〜60体積%に
設定し、残部をAl2 O3 粉末とする。
【0016】ここで上記Al粉末のみから成る原料粉末
を成形後、反応焼結した場合には、Al粉末が酸化する
ため、成形体からAl2 O3 粉末に変化する際に約28
%の膨張が生じることが実験により判明している。一
方、Al2 O3 粉末のみから成る原料粉末を成形後、焼
結した場合には約15%の収縮が生じる。したがって原
料混合体に対するAl粉末の配合比率を上記のように2
0〜60体積%の範囲に設定することにより、成形体か
ら焼結体に変化する際の収縮率を10%以下の範囲で任
意に調整制御することが可能となる。
を成形後、反応焼結した場合には、Al粉末が酸化する
ため、成形体からAl2 O3 粉末に変化する際に約28
%の膨張が生じることが実験により判明している。一
方、Al2 O3 粉末のみから成る原料粉末を成形後、焼
結した場合には約15%の収縮が生じる。したがって原
料混合体に対するAl粉末の配合比率を上記のように2
0〜60体積%の範囲に設定することにより、成形体か
ら焼結体に変化する際の収縮率を10%以下の範囲で任
意に調整制御することが可能となる。
【0017】なお上記Al粉末とAl2 O3 粉末とから
成る原料混合体中に第三の成分としてジルコニア(Zr
O2 )粉末を0〜20体積%の範囲で添加配合してもよ
い。上記ZrO2 粉末は、Al2 O3 粉末の粒成長を抑
止して焼結体の強度を増すとともにZrO2 焼結体自体
による靭性値の向上にも有効な成分である。
成る原料混合体中に第三の成分としてジルコニア(Zr
O2 )粉末を0〜20体積%の範囲で添加配合してもよ
い。上記ZrO2 粉末は、Al2 O3 粉末の粒成長を抑
止して焼結体の強度を増すとともにZrO2 焼結体自体
による靭性値の向上にも有効な成分である。
【0018】上記原料混合体をそのまま成形後、反応焼
結してもよいが、予め原料混合体を大気中で400〜6
00℃の温度範囲で0.5〜3時間熱処理してAl粉末
表面に厚さ数nm程度の酸化膜を形成しておくことによ
り、焼結体の表面状態をさらに改善することができる。
結してもよいが、予め原料混合体を大気中で400〜6
00℃の温度範囲で0.5〜3時間熱処理してAl粉末
表面に厚さ数nm程度の酸化膜を形成しておくことによ
り、焼結体の表面状態をさらに改善することができる。
【0019】すなわち、上記酸化膜を形成しない場合に
は、反応焼結工程において、比較的低温度で溶融した金
属Alが焼結体表面に滲み出して液滴を形成し易い傾向
がある。この液滴は酸化後に粗大なAl2 O3 粒子に変
化して焼結体表面から突出し表面状態を悪化させ易い。
は、反応焼結工程において、比較的低温度で溶融した金
属Alが焼結体表面に滲み出して液滴を形成し易い傾向
がある。この液滴は酸化後に粗大なAl2 O3 粒子に変
化して焼結体表面から突出し表面状態を悪化させ易い。
【0020】ところが、上記熱処理により、予め酸化膜
を形成しておくことにより、上記金属Alの表面への滲
み出しが効果的に防止でき、焼結体の表面粗さの劣化が
防止できる。上記熱処理温度が400℃未満の場合は酸
化膜が形成されにくい一方、熱処理温度が600℃を超
えると金属Alが部分的に溶融し始めるため、熱処理温
度は400〜600℃の範囲とする。
を形成しておくことにより、上記金属Alの表面への滲
み出しが効果的に防止でき、焼結体の表面粗さの劣化が
防止できる。上記熱処理温度が400℃未満の場合は酸
化膜が形成されにくい一方、熱処理温度が600℃を超
えると金属Alが部分的に溶融し始めるため、熱処理温
度は400〜600℃の範囲とする。
【0021】Al粉末とAl2 O3 粉末との混合法は特
に限定されず、汎用のボールミル等の混合粉砕装置を使
用して実施される。また原料混合体の成形方法も特に限
定されず、汎用のプレス成形機による金型成形法や冷間
静水圧(CIP)成形法を使用することができる。
に限定されず、汎用のボールミル等の混合粉砕装置を使
用して実施される。また原料混合体の成形方法も特に限
定されず、汎用のプレス成形機による金型成形法や冷間
静水圧(CIP)成形法を使用することができる。
【0022】次に得られた成形体を反応焼結する工程に
移る。反応焼結は大気中などの酸化性雰囲気下で、まず
成形体を温度900〜1200℃で0.5〜3時間保持
して成形体中のAl粉末を酸化する工程と、次に成形体
をさらに高温度の1400〜1700℃で0.5〜5時
間緻密化焼結する工程とから成る。上記成形体の加熱温
度が900℃未満の場合にはAl粉末の完全な酸化が困
難となる一方、加熱温度を1200℃を超えるように設
定すると、Al粉末の酸化が不十分なまま緻密化焼結が
進行し易くなり、内部に酸素が供給されなくなり、いず
れにしろ焼結体内部に金属Alが残存し易くなり、焼結
体の絶縁性が低下し易くなる。また酸化終了後の加熱温
度が1400℃未満の場合には、緻密化が不十分となる
一方、加熱温度が1700℃を超えるように設定して
も、焼結体の緻密度は上昇しない。
移る。反応焼結は大気中などの酸化性雰囲気下で、まず
成形体を温度900〜1200℃で0.5〜3時間保持
して成形体中のAl粉末を酸化する工程と、次に成形体
をさらに高温度の1400〜1700℃で0.5〜5時
間緻密化焼結する工程とから成る。上記成形体の加熱温
度が900℃未満の場合にはAl粉末の完全な酸化が困
難となる一方、加熱温度を1200℃を超えるように設
定すると、Al粉末の酸化が不十分なまま緻密化焼結が
進行し易くなり、内部に酸素が供給されなくなり、いず
れにしろ焼結体内部に金属Alが残存し易くなり、焼結
体の絶縁性が低下し易くなる。また酸化終了後の加熱温
度が1400℃未満の場合には、緻密化が不十分となる
一方、加熱温度が1700℃を超えるように設定して
も、焼結体の緻密度は上昇しない。
【0023】上記反応焼結工程の前段階の加熱操作によ
ってAl粉末は周囲の酸化性雰囲気中の酸素と化合して
Al2 O3 に変化し、後段階の加熱操作によって緻密化
焼結が進行する結果、全体としてAl2 O3 相から成る
本願発明のセラミックス焼結体が得られる。
ってAl粉末は周囲の酸化性雰囲気中の酸素と化合して
Al2 O3 に変化し、後段階の加熱操作によって緻密化
焼結が進行する結果、全体としてAl2 O3 相から成る
本願発明のセラミックス焼結体が得られる。
【0024】上記構成に係るセラミックス焼結体の製造
方法によれば、原料粉末としてのAl粉末とAl2 O3
粉末との粒径比を適正に設定しているため、表面粗さが
良好であり、また成形体から焼結体に変化する際の寸法
変化率を極めて小さくすることが可能であり、焼結工程
における割れや変形が少ないセラミックス焼結体が得ら
れる。また寸法変化率が小さく、表面粗さが小さいた
め、所定形状部品に加工する際に必要な研削研磨加工な
どの二次加工量が大幅に減少するため、この焼結体から
成る部品の製造コストを大幅に低減することができる。
方法によれば、原料粉末としてのAl粉末とAl2 O3
粉末との粒径比を適正に設定しているため、表面粗さが
良好であり、また成形体から焼結体に変化する際の寸法
変化率を極めて小さくすることが可能であり、焼結工程
における割れや変形が少ないセラミックス焼結体が得ら
れる。また寸法変化率が小さく、表面粗さが小さいた
め、所定形状部品に加工する際に必要な研削研磨加工な
どの二次加工量が大幅に減少するため、この焼結体から
成る部品の製造コストを大幅に低減することができる。
【0025】またAl粉末とAl2 O3 粉末とから成る
原料混合体を熱処理してAl粉末表面に所定厚さの酸化
膜を形成することにより、焼結体表面に金属アルミニウ
ムが滲み出すことが効果的に防止でき、焼結体の表面粗
さをより低減できる。
原料混合体を熱処理してAl粉末表面に所定厚さの酸化
膜を形成することにより、焼結体表面に金属アルミニウ
ムが滲み出すことが効果的に防止でき、焼結体の表面粗
さをより低減できる。
【0026】さらに原料混合体の熱処理条件を調整する
ことによってAl粉末の酸素含有量を正確に把握するこ
とができるため、Al粉末とAl2 O3 粉末との組成比
を任意の収縮率に合わせて設定することが可能であり、
収縮量の制御が極めて容易になり、安定した状態でAl
2 O3 セラミックス焼結体を量産することができる。
ことによってAl粉末の酸素含有量を正確に把握するこ
とができるため、Al粉末とAl2 O3 粉末との組成比
を任意の収縮率に合わせて設定することが可能であり、
収縮量の制御が極めて容易になり、安定した状態でAl
2 O3 セラミックス焼結体を量産することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について以
下の実施例を参照して、より具体的に説明する。
下の実施例を参照して、より具体的に説明する。
【0028】実施例1 酸素含有量が0.7重量%で平均粒径が0.9μmのA
l粉末と、平均粒径が3μmであるAl2 O3 粉末とを
体積比が40:60になるように混合して混合体とし
た。Al2 O3 粉末に対するAl粉末の粒径比は0.3
である。
l粉末と、平均粒径が3μmであるAl2 O3 粉末とを
体積比が40:60になるように混合して混合体とし
た。Al2 O3 粉末に対するAl粉末の粒径比は0.3
である。
【0029】次にアセトンを分散媒とする一方、ナイロ
ンボールを粉砕媒体とするボールミルに上記混合体を充
填して混合した後に、エバポレータによって乾燥して実
施例1用の原料混合体を調製した。
ンボールを粉砕媒体とするボールミルに上記混合体を充
填して混合した後に、エバポレータによって乾燥して実
施例1用の原料混合体を調製した。
【0030】次に得られた原料混合体をAl2 O3 製る
つぼに収容した状態で大気中で温度500℃で1時間加
熱する熱処理を実施した。さらに熱処理した原料混合体
を500MPaの加圧力で冷間静水圧(CIP)成形
し、円柱状の成形体とした。
つぼに収容した状態で大気中で温度500℃で1時間加
熱する熱処理を実施した。さらに熱処理した原料混合体
を500MPaの加圧力で冷間静水圧(CIP)成形
し、円柱状の成形体とした。
【0031】次に得られた成形体を環状炉中に配置し、
大気中で温度1100℃に加熱して2時間保持して反応
焼結した後に、さらに温度を1550℃に上げた状態で
1時間保持して緻密化焼結することにより、実施例1に
係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
大気中で温度1100℃に加熱して2時間保持して反応
焼結した後に、さらに温度を1550℃に上げた状態で
1時間保持して緻密化焼結することにより、実施例1に
係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0032】得られたセラミックス焼結体の寸法変化率
を測定したところ、3%の収縮が認められる一方、焼結
直後における焼結体の表面粗さ(Ra)は0.76μm
と良好な値であった。
を測定したところ、3%の収縮が認められる一方、焼結
直後における焼結体の表面粗さ(Ra)は0.76μm
と良好な値であった。
【0033】実施例2 平均粒径1.0μmのAl粉末と、平均粒径が1.0μ
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を1.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例2に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を1.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例2に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0034】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、2%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.30μmと良好な
値であった。
法変化率を測定したところ、2%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.30μmと良好な
値であった。
【0035】実施例3 平均粒径3.0μmのAl粉末と、平均粒径が2.0μ
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を1.5に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例3に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を1.5に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例3に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0036】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、1%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.24μmと良好な
値であった。
法変化率を測定したところ、1%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.24μmと良好な
値であった。
【0037】実施例4 平均粒径3.0μmのAl粉末と、平均粒径が1.0μ
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を3.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例4に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を3.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例4に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0038】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、2%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.45μmと良好な
値であった。
法変化率を測定したところ、2%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.45μmと良好な
値であった。
【0039】実施例5 平均粒径5.0μmのAl粉末と、平均粒径が1.0μ
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を5.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例5に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
mのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対する
Al粉末の粒径比を5.0に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して実施例5に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0040】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、4%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.92μmと良好な
値であった。
法変化率を測定したところ、4%の収縮が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は0.92μmと良好な
値であった。
【0041】比較例1 平均粒径0.2μmの微細なAl粉末と、平均粒径が
3.0μmのAl2 O3粉末とを用い、Al2 O3 粉末
に対するAl粉末の粒径比を0.13に設定した点以外
は実施例1と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成
形し、さらに得られた成形体を反応焼結処理して比較例
1に係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
3.0μmのAl2 O3粉末とを用い、Al2 O3 粉末
に対するAl粉末の粒径比を0.13に設定した点以外
は実施例1と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成
形し、さらに得られた成形体を反応焼結処理して比較例
1に係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0042】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、6%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は1.78μmと増加し
た。
法変化率を測定したところ、6%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は1.78μmと増加し
た。
【0043】比較例2 平均粒径10μmのAl粉末と、平均粒径が10μmの
粗大なAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対す
るAl粉末の粒径比を1.0に設定した点以外は実施例
1と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さ
らに得られた成形体を反応焼結処理して比較例2に係る
Al2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
粗大なAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対す
るAl粉末の粒径比を1.0に設定した点以外は実施例
1と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さ
らに得られた成形体を反応焼結処理して比較例2に係る
Al2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0044】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、4%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は2.48μmと増加し
た。
法変化率を測定したところ、4%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は2.48μmと増加し
た。
【0045】比較例3 平均粒径24μmの粗大なAl粉末と、平均粒径が3.
0μmのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対
するAl粉末の粒径比を8に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して比較例3に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
0μmのAl2 O3 粉末とを用い、Al2 O3 粉末に対
するAl粉末の粒径比を8に設定した点以外は実施例1
と同様な条件で両原料粉末を混合・乾燥・成形し、さら
に得られた成形体を反応焼結処理して比較例3に係るA
l2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0046】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、8%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は3.25μmと増加し
た。
法変化率を測定したところ、8%の膨張が認められた。
また焼結体の表面粗さ(Ra)は3.25μmと増加し
た。
【0047】比較例4 平均粒径2.0μmのAl2 O3 粉末のみを使用し、実
施例1と同様に冷間静水圧成形法により成形体とし、こ
の成形体を温度1550℃で2時間焼結して比較例4に
係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
施例1と同様に冷間静水圧成形法により成形体とし、こ
の成形体を温度1550℃で2時間焼結して比較例4に
係るAl2 O3 セラミックス焼結体を製造した。
【0048】このセラミックス焼結体の成形体からの寸
法変化率を測定したところ、15%の収縮が認められ
た。一方、焼結体の表面粗さ(Ra)は0.85μmと
良好であった。
法変化率を測定したところ、15%の収縮が認められ
た。一方、焼結体の表面粗さ(Ra)は0.85μmと
良好であった。
【0049】比較例5 酸素含有量が2.5〜7重量%のAl粉末を用いた点以
外は実施例3と同様に処理して比較例5に係るAl2 O
3 セラミックス焼結体をそれぞれ製造した。
外は実施例3と同様に処理して比較例5に係るAl2 O
3 セラミックス焼結体をそれぞれ製造した。
【0050】これらの焼結体の表面粗さ(Ra)は0.
35〜0.60と良好である一方、成形体から焼結体に
変化する際の収縮率は11〜14%とばらつきが大き
く、一定の再現性をもって焼結体を製造することが困難
であった。
35〜0.60と良好である一方、成形体から焼結体に
変化する際の収縮率は11〜14%とばらつきが大き
く、一定の再現性をもって焼結体を製造することが困難
であった。
【0051】上記各実施例および比較例に係るAl2 O
3 セラミックス焼結体の製造条件および特性値を下記表
1にまとめて示す。
3 セラミックス焼結体の製造条件および特性値を下記表
1にまとめて示す。
【0052】
【表1】
【0053】上記表1に示す結果から明らかなように、
原料粉末としてのAl粉末とAl2 O3 粉末との粒径比
を適正にして製造した各実施例の焼結体においては、算
術平均基準の表面粗さ(Ra)が1.0μm以下と極め
て平滑であり、また成形体から焼結体に変化する際の収
縮率が小さく、割れや変形が少ないAl2 O3セラミッ
クス焼結体が得られた。
原料粉末としてのAl粉末とAl2 O3 粉末との粒径比
を適正にして製造した各実施例の焼結体においては、算
術平均基準の表面粗さ(Ra)が1.0μm以下と極め
て平滑であり、また成形体から焼結体に変化する際の収
縮率が小さく、割れや変形が少ないAl2 O3セラミッ
クス焼結体が得られた。
【0054】なお、原料混合体の熱処理を実施しない場
合には、焼結体表面に液滴状のAl2 O3 粒子が生成
し、表面粗さが若干悪化する傾向が確認できた。
合には、焼結体表面に液滴状のAl2 O3 粒子が生成
し、表面粗さが若干悪化する傾向が確認できた。
【0055】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係るセラミック
ス焼結体の製造方法によれば、原料粉末としてのAl粉
末とAl2 O3 粉末との粒径比を適正に設定しているた
め、表面粗さが良好であり、また成形体から焼結体に変
化する際の寸法変化率を極めて小さくすることが可能で
あり、焼結工程における割れや変形が少ないセラミック
ス焼結体が得られる。また寸法変化率が小さく、表面粗
さが小さいため、所定形状部品に加工する際に必要な研
削研磨加工などの二次加工量が大幅に減少するため、こ
の焼結体から成る部品の製造コストを大幅に低減するこ
とができる。
ス焼結体の製造方法によれば、原料粉末としてのAl粉
末とAl2 O3 粉末との粒径比を適正に設定しているた
め、表面粗さが良好であり、また成形体から焼結体に変
化する際の寸法変化率を極めて小さくすることが可能で
あり、焼結工程における割れや変形が少ないセラミック
ス焼結体が得られる。また寸法変化率が小さく、表面粗
さが小さいため、所定形状部品に加工する際に必要な研
削研磨加工などの二次加工量が大幅に減少するため、こ
の焼結体から成る部品の製造コストを大幅に低減するこ
とができる。
【0056】またAl粉末とAl2 O3 粉末とから成る
原料混合体を熱処理してAl粉末表面に所定厚さの酸化
膜を形成することにより、焼結体表面に金属アルミニウ
ムが滲み出すことが効果的に防止でき、焼結体の表面粗
さをより低減できる。
原料混合体を熱処理してAl粉末表面に所定厚さの酸化
膜を形成することにより、焼結体表面に金属アルミニウ
ムが滲み出すことが効果的に防止でき、焼結体の表面粗
さをより低減できる。
【0057】さらに原料混合体の熱処理条件を調整する
ことによって、Al粉末の酸素含有量を正確に把握する
ことができるため、Al粉末とAl2 O3 粉末との組成
比を任意の収縮率に合わせて設定することが可能であ
り、収縮量の制御が極めて容易になり、安定した状態で
Al2 O3 セラミックス焼結体を量産することができ
る。
ことによって、Al粉末の酸素含有量を正確に把握する
ことができるため、Al粉末とAl2 O3 粉末との組成
比を任意の収縮率に合わせて設定することが可能であ
り、収縮量の制御が極めて容易になり、安定した状態で
Al2 O3 セラミックス焼結体を量産することができ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 アルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉
末との原料混合体から成る成形体を反応焼結して形成さ
れるセラミックス焼結体において、上記成形体に対する
焼結体の寸法変化率が10%以下であり、かつ前記焼結
体の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)基準で1.0μm
以下であることを特徴とするセラミックス焼結体。 - 【請求項2】 寸法変化率が5%以下である請求項1記
載のセラミックス焼結体。 - 【請求項3】 寸法変化率が実質的に0%である請求項
1記載のセラミックス焼結体。 - 【請求項4】 平均粒径が0.3〜3.0μmである酸
化アルミニウム粉末と、この酸化アルミニウム粉末に対
する粒径比が0.1〜10であるアルミニウム粉末とか
らなる原料混合体を成形し、得られた成形体を酸化性雰
囲気中において反応焼結することを特徴とするセラミッ
クス焼結体の製造方法。 - 【請求項5】 原料混合体におけるアルミニウム粉末の
配合比が20〜60体積%である請求項4記載のセラミ
ックス焼結体の製造方法。 - 【請求項6】 Al粉末の酸素含有量が1.0重量%以
下である請求項4記載のセラミックス焼結体の製造方
法。 - 【請求項7】 アルミニウム粉末表面に酸化膜を形成す
る請求項4記載のセラミックス焼結体の製造方法。 - 【請求項8】 原料混合体を酸化性雰囲気中で温度40
0〜600℃で0.5〜3時間熱処理する請求項4記載
のセラミックス焼結体の製造方法。 - 【請求項9】 平均粒径が0.3〜3.0μmである酸
化アルミニウム粉末と、この酸化アルミニウム粉末に対
する粒径比が0.1〜10であるアルミニウム粉末とか
らなる原料混合体を成形し、得られた成形体を酸化性雰
囲気中において反応焼結して得られたセラミックス焼結
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8072321A JPH09255412A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | セラミックス焼結体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8072321A JPH09255412A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | セラミックス焼結体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09255412A true JPH09255412A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13485911
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8072321A Pending JPH09255412A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | セラミックス焼結体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09255412A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103240791A (zh) * | 2013-04-16 | 2013-08-14 | 西安交通大学 | 一种凝胶注模用陶瓷浆料的流动性控制方法 |
| JP2020025044A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック配線基板 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP8072321A patent/JPH09255412A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103240791A (zh) * | 2013-04-16 | 2013-08-14 | 西安交通大学 | 一种凝胶注模用陶瓷浆料的流动性控制方法 |
| CN103240791B (zh) * | 2013-04-16 | 2015-08-26 | 西安交通大学 | 一种凝胶注模用陶瓷浆料的流动性控制方法 |
| JP2020025044A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック配線基板 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041203 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050906 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051104 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060124 |