JPH09257093A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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Publication number
JPH09257093A
JPH09257093A JP6785196A JP6785196A JPH09257093A JP H09257093 A JPH09257093 A JP H09257093A JP 6785196 A JP6785196 A JP 6785196A JP 6785196 A JP6785196 A JP 6785196A JP H09257093 A JPH09257093 A JP H09257093A
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JP
Japan
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fluid
movable
fluid chamber
coil
support member
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Application number
JP6785196A
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English (en)
Inventor
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体室54の壁部の一部を構成する可動部材
52を加振せしめて、流体室54の内圧を制御すること
によりマウント特性を制御するようにした流体封入式マ
ウント装置において、可動部材52の加振駆動力を発生
するコイル部材90に対する冷却効果を向上せしめるこ
と。 【解決手段】 壁部の一部が可撓性膜60にて構成され
て容積可変とされると共に、振動が入力される流体室5
4に対してオリフィス通路68を通じて連通せしめられ
た副流体室64を形成する一方、該副流体室64を画成
する可撓性膜60にて壁部の一部が構成された閉塞空間
84を、コイル部材90が配設されたギャップ部78を
通じてのみ外部空間と連通せしめることにより、可撓性
膜60の膨出/収縮変形に伴う閉塞空間84の容積変化
に基づいて、コイル部材90が配設されたギャップ部7
8を通じての空気の流通が生ぜしめられるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、流体封入式マウント装置に係
り、特に流体室の壁部の一部を加振して流体室内圧を制
御することにより、防振特性を切換制御するようにした
流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振装置の一種として、防振連結される部材
の各一方に取り付けられる第一の支持部材と第二の支持
部材を、それら両部材間に介装された本体ゴム弾性体に
より連結せしめた構造のマウント装置が知られており、
例えば、自動車用エンジンマウントやボデーマウント等
として用いられている。
【0003】また、近年では、より高度な防振特性を実
現するために、特開平6−117478号公報や特開平
7−77236号公報等に記載されているように、壁部
の一部が本体ゴム弾性体にて構成されて内部に非圧縮性
流体が封入された流体室を形成すると共に、該流体室の
別の一部を可動部材にて構成し、この可動部材を加振す
ることにより、流体室の内圧を制御せしめて防振特性を
切換制御するようにしたものが、提案されている。
【0004】ところで、かくの如き流体封入式マウント
装置において、可動部材の加振手段としては、前記公報
等にも記載されているように、一般に、電磁力を利用し
た電磁駆動手段が採用されている。具体的には、例え
ば、可動部材の背後に磁路を形成するヨーク部材を配設
して第二の支持部材により固定的に支持せしめると共
に、ヨーク部材に設けられたギャップ部にコイル部材を
配設し、このコイル部材への通電にて生ぜしめられる電
磁力に基づく駆動力を可動部材に及ぼして可動部材を加
振するようになっている。
【0005】また、このような構造の加振手段において
は、目的とする流体室の内圧制御を安定して行うため
に、大きな電磁力を確保する必要があるが、十分な電磁
力を得るためにコイル部材への通電量を大きくすると、
コイル部材の発熱量が増大して磁石部材や封入流体,各
種ゴム部材等に悪影響を及ぼすおそれがあり、マウント
耐久性が低下するおそれがあった。更に、従来構造のマ
ウント装置では、一般に、ヨーク部材やコイル部材が、
可動部材の背後に形成された略密閉された空間に収容配
置されているために、コイル部材の発生熱が外部に放熱
され難く、特に自動車用エンジンマウントのように、マ
ウント外部からの加熱によってマウント配設空間も高温
となる場合には、コイル部材の発生熱がマウント内部に
こもってしまって非常に高温となり易いという問題があ
ったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、可動部材の加振駆動力を得るためのコイル
部材への通電による発生熱が、外部に有利に放熱され得
る流体封入式マウント装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔
てて配された第一の支持部材と第二の支持部材を、それ
らの間に介装された本体ゴム弾性体にて連結し、該本体
ゴム弾性体にて壁部の一部が構成されて内部に非圧縮性
流体が封入された流体室を形成すると共に、該流体室の
別の一部を、前記第二の支持部材に対して変位可能に支
持された可動部材にて構成する一方、該可動部材の背後
に磁路を形成するヨーク部材を配設して前記第二の支持
部材により固定的に支持せしめると共に、該ヨーク部材
に設けられたギャップ部にコイル部材を配設し、該コイ
ル部材への通電にて生ぜしめられる駆動力を前記可動部
材に及ぼして該可動部材を加振するようにした流体封入
式マウント装置において、前記可動部材の背後における
前記ヨーク部材および前記コイル部材の配設領域を外部
空間から遮断された閉塞空間と為し、該閉塞空間に膨出
変形可能な可撓性膜にて壁部の一部が構成されて内部に
非圧縮性流体が封入された容積可変の副流体室を形成す
ると共に、該副流体室を前記流体室に連通するオリフィ
ス通路を形成する一方、かかる閉塞空間における前記可
動部材および前記可撓性膜の配設領域を、前記コイル部
材が配設された前記ギャップ部を経て、外部空間に連通
せしめる連通路を設けたことにある。
【0008】すなわち、このような本発明に従う構造と
された流体封入式マウント装置においては、閉塞空間に
おける可動部材および可撓性膜の配設領域、換言すれば
可動部材の背後に形成されて可撓性膜が膨出せしめられ
る領域が、コイル部材が配設されたギャップ部を経て、
連通路により外部空間に連通されているのであり、それ
故、可動部材の加振時に、可動部材の変位に伴って可動
部材および可撓性膜の配設領域の容積が増減することに
より、かかる配設領域と外部空間との間で、ギャップ部
および連通路を通じての空気の給排が生ぜしめられるこ
とに加えて、振動入力時に本体ゴム弾性体が変形して流
体室と副流体室の間でオリフィス通路を通じての流体流
動が生ぜしめられた際にも、可撓性膜の膨出/収縮変形
に伴って可動部材および可撓性膜の配設領域の容積が増
減することから、かかる配設領域と外部空間との間で、
ギャップ部および連通路を通じての空気の給排が生ぜし
められることとなる。
【0009】従って、かかる流体封入式マウント装置に
おいては、可動部材の加振時だけでなく、外部からの振
動入力によっても、ギャップ部における積極的な空気の
流動が生ぜしめられることから、ギャップ部に配設され
たコイル部材に対して、該ギャップ部を通じて外部空間
との間で給排される空気流動による放熱効果乃至は熱拡
散効果等に基づき、優れた冷却効果が発揮されるのであ
り、それにより、コイル部材の発熱に起因する部材の著
しい高温化が防止されることから、部材の熱劣化等に起
因する耐久性の低下が効果的に軽減乃至は回避され得る
と共に、コイル部材における許容通電量の増大が図られ
得て、可動部材に対する加振力を有利に確保することも
可能となるのである。
【0010】また、請求項2に記載の本発明において
は、前記第二の支持部材によって環状の仕切部材を固定
的に支持せしめると共に、該仕切部材の中央孔を可動ゴ
ム膜によって流体密に閉塞せしめて、該仕切部材を挟ん
だ一方の側に前記流体室を、他方の側に前記副流体室
を、それぞれ形成すると共に、かかる可動ゴム膜を含ん
で前記可動部材を構成せしめてなることをも、特徴とす
る。
【0011】このような構成を採用すれば、副流体室と
可動部材を、優れたスペース効率をもって有利に形成す
ることが出来る。
【0012】また、請求項3に記載の本発明において
は、前記第二の支持部材側から前記閉塞空間に突出形成
されて、前記可撓性膜と前記可動部材との対向面間に位
置せしめられる保護部材を設けたことをも、特徴とす
る。
【0013】このような構成を採用すれば、可撓性膜に
対する可動部材の当接が防止されて、可撓性膜の損傷が
防止され得る。
【0014】また、請求項4に記載の本発明において
は、弾性変形可能なカバー部材が、前記連通路の外方開
口部を覆うように設けられており、該連通路が連通され
る外部空間が、該カバー部材の内部に画成されているこ
とをも、特徴とする。
【0015】このような構成を採用すれば、連通路等へ
の水や塵,ゴミ等の異物の侵入が防止されて、連通路の
閉塞化等のトラブルが有利に防止され得る。
【0016】また、請求項5に記載の本発明において
は、前記連通路の外方開口部における開口方向を変更設
定せしめる開口方向設定手段を設けたことをも、特徴と
する。なお、かかる開口方向設定手段は、例えば、連通
路の外方開口部に可撓管を接続せしめて、該可撓管を適
当な方向に屈曲せしめることによって構成したり、或い
は、適当な箇所に通孔が設けられたカバー部材を、連通
路の外方開口部を覆うように、且つ該カバー部材の回動
操作により通孔の開口方向が変更せしめられるように、
装着せしめて、連通路を、該カバー部材の内部空間を通
じて、カバー部材の通孔から外部空間に連通せしめるこ
とによって構成したりすることが可能である。
【0017】このような構成を採用すれば、マウント装
置の車両への装着状態下、連通路の外方開口部を、マウ
ント配設場所において最も温度の低い方向に向けて開口
せしめることが容易となり、それによって、コイル部材
に対する冷却効果がより有効に発揮され得る。
【0018】また、請求項6に記載の本発明において
は、前記可動部材の前記コイル部材の軸方向における変
位量を制限するストッパ機構を設けたことをも、特徴と
する。
【0019】このような構成を採用すれば、可動部材の
過大な変位、延いては可撓性膜の大きな変形が防止され
て、可動部材や可撓性膜等の耐久性の更なる向上が図ら
れ得る。
【0020】また、請求項7に記載の本発明において
は、前記ヨーク部材に磁石部材を固定的に組み付けて、
前記磁路を、前記可動部材側に向かって開口する有底環
状のギャップ部を有する閉磁路構造とすると共に、前記
コイル部材を、該ギャップ部において軸方向に変位可能
に配設する一方、前記連通路を、該ギャップ部の底部に
開口するように該ヨーク部材に貫設したことをも、特徴
とする。
【0021】このような構成を採用すれば、閉磁路構造
の磁路によって磁力の漏れが抑えられて、コイル部材に
対する通電に基づいて、電磁力を効率的に得ることが可
能となると共に、コイル部材が配設されたギャップ部に
おいて、空気流路が有利に形成され得る。
【0022】
【発明の実施の形態・実施例】以下、本発明を更に具体
的に明らかにするために、本発明の実施例について、図
面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0023】先ず、図1には、本発明の一実施例として
の自動車用エンジンマウントが示されている。このエン
ジンマウントは、第一の支持部材10と第二の支持部材
12が、本体ゴム弾性体14によって弾性的に連結され
た構造を有しており、第一の支持部材10がパワーユニ
ット側に、第二の支持部材12がボデー側に、それぞれ
取り付けられることにより、パワーユニットとボデーの
間に介装されてパワーユニットをボデーに対して防振支
持せしめるようになっている。なお、車両への装着状態
下では、パワーユニット重量が及ぼされて本体ゴム弾性
体14が弾性変形せしめられることにより、第一の支持
部材10と第二の支持部材12が所定量だけ接近する方
向に変位して位置せしめられると共に、防振すべき主た
る振動荷重が、第一の支持部材10と第二の支持部材1
2の間に対して、第一の支持部材10と第二の支持部材
12が接近/離隔する方向(図1中、略上下方向)に入
力されることとなる。
【0024】より詳細には、第一の支持部材10は、平
板形状の支持板金具16に対して、軸方向両端部に取付
ボルト18,20が一体形成された支持ロッド22が、
その一方(図中、上方)の取付ボルト18において挿通
固定されることによって、形成されている。そして、か
かる第一の支持部材10は、支持板金具16から上方に
突出せしめられた取付ボルト18によって、図示しない
パワーユニットに固定されるようになっている。なお、
支持板金具16には、位置決め突起24が突設されてい
ると共に、外周縁部から外方に延び出すストッパ片26
が一体形成されている。また、支持ロッド22の他方
(図中、下方)の取付ボルト20には、軸直角方向外方
に向かって傘状に広がる傘金具28が固着されている。
【0025】一方、第二の支持部材12は、それぞれ略
円筒形状を有する上筒金具30と下筒金具32から構成
されている。上筒金具30は、上側開口部において、径
方向内方にくびれ状に絞られた当接部34を有している
と共に、下側開口部において、段差状に大径化されたか
しめ部36を有している。下筒金具32は、上側開口部
において、径方向外方に広がるフランジ部38を有して
いると共に、下側開口部において、僅かに径方向外方に
屈曲された係止部40を有している。そして、上下筒金
具30,32が軸方向に重ね合わされて、下筒金具32
のフランジ部38に対して上筒金具30のかしめ部36
がかしめ固定されることにより固定的に組み合わされて
いる。また、上筒金具30の当接部34の外周面上に
は、取付板金具42が固着されており、この取付板金具
42によって、第二の支持部材12が、図示しないボデ
ーに固定されるようになっている。
【0026】また、このような第二の支持部材12にお
ける上筒金具30の開口部側に所定距離を隔てて、第一
の支持部材10が配設されており、これら第一の支持部
材10と上筒金具30の上側開口部との間に本体ゴム弾
性体14が介装されている。この本体ゴム弾性体14
は、全体として略円錐台形状を有しており、第一の支持
部材10の支持板金具16が本体ゴム弾性体14の小径
側端面に加硫接着されていると共に、支持ロッド22が
本体ゴム弾性体14の中心軸上を貫通して配設されて加
硫接着されている一方、第二の支持部材12における上
筒金具30の当接部34の内周面が、本体ゴム弾性体1
4の大径側端部外周面に加硫接着されている。要する
に、本体ゴム弾性体14は、支持板金具16,支持ロッ
ド22および上筒金具30を有する一体加硫成形品とし
て形成されているのである。
【0027】なお、本体ゴム弾性体14は、上筒金具3
0の内周面を覆うようにして軸方向他方の端部にまで延
び出して設けられており、それによって、上筒金具30
の当接部34の内周面において緩衝ゴム層44が、また
かしめ部36においてシールゴム層46が、それぞれ、
本体ゴム弾性体14と一体的に形成されている。また、
支持ロッド22の軸方向下端部は本体ゴム弾性体14か
ら突出せしめられており、傘金具28が、上筒金具30
の内部に位置せしめられている。なお、車両への装着状
態下では、パワーユニット重量による本体ゴム弾性体1
4の変形により、傘金具28が、上筒金具30の軸方向
中間部分に位置せしめられ、以て、該傘金具28と上筒
金具30の間に環状の狭窄部が形成されるようになって
いる。
【0028】また、この傘金具28の外周縁部は、緩衝
ゴム層44を介して、上筒金具30の当接部34に当接
せしめられるようになっており、かかる当接にて、第一
の支持部材10が第二の支持部材12から離隔する方向
(リバウンド方向)における第一の支持部材10と第二
の支持部材12の相対的変位量が制限されて本体ゴム弾
性体14の過大な変形が防止されるようになっている。
なお、第一の支持部材10と第二の支持部材12のバウ
ンド方向における相対的変位量は、第一の支持部材10
のストッパ片26における、上筒金具30の当接部34
に対する当接によって、制限されるようになっている。
【0029】さらに、第二の支持部材12の内部には、
略L字状に屈曲された断面形状をもって周方向に延びる
環状の仕切金具48が、上下筒金具30,32のかしめ
部位において外周縁部を流体密に挟持されることによっ
て、第二の支持部材12の軸方向中間部分において径方
向内方に突出して固定的に配設されている。また、この
仕切金具48の内周縁部には、軸方向下方に延び出す円
筒形状の固定金具50がかしめ固定されていると共に、
この固定金具50の内孔に略円板形状の可動ゴム膜52
が配設せしめられ、該可動ゴム膜52の外周面が固定金
具50に加硫接着されることによって、固定金具50の
内孔ひいては仕切金具48の中央孔が可動ゴム膜52に
て流体密に閉塞されている。
【0030】また、これらの仕切金具48と固定金具5
0,可動ゴム膜52によって、第二の支持金具12を構
成する上筒金具30の下側開口部が流体密に覆蓋されて
おり、それによって、上筒金具30の内部において、所
定の非圧縮性流体が封入された流体室54が形成されて
いる。なお、封入流体としては、流体の共振作用に基づ
く防振効果を有利に得るために、0.1Pa・s以下の
粘度を有する、水やアルキレングリコール,ポリアルキ
レングリコール,シリコーン油等の低粘性流体が好適に
採用される。
【0031】更にまた、可動ゴム膜52の中央部分に
は、下方に突出する加振金具56が加硫接着されてお
り、この加振金具56に対して、可動ゴム膜52の背後
(下筒金具32の下側開口部側)に配設された後述する
加振手段58による駆動力が及ぼされることにより、可
動ゴム膜52が加振駆動せしめられるようになってい
る。
【0032】要するに、流体室54は、壁部の一部が本
体ゴム弾性体14によって構成されており、振動入力時
に内圧変動が生ぜしめられるようになっていると共に、
壁部の別の一部が可動ゴム膜52によって構成されてお
り、この可動ゴム膜52を加振手段58にて加振するこ
とによって内圧が制御可能とされているのである。
【0033】一方、仕切金具48に固着された固定金具
50には、可撓性膜としての薄肉ゴム膜からなるダイヤ
フラム60が、その外周面に対して加硫接着されてい
る。そして、このダイヤフラム60は、固定金具50か
ら径方向外方に広がって配設されており、該ダイヤフラ
ム60の外周縁部に加硫接着された環状金具62が、上
下筒金具30,32のかしめ部位で流体密に挟持される
ことによって、可動ゴム膜52の外周側に位置して周方
向に連続して延び、仕切金具48と固定金具50および
ダイヤフラム60によって画成されて、流体室54と同
様に内部に非圧縮性流体が封入された環状の副流体室6
4が形成されている。
【0034】要するに、副流体室64は、壁部の一部が
ダイヤフラム60によって構成されており、該ダイヤフ
ラム60の膨出/収縮変形によって、容積変化が容易に
許容されるようになっているのである。
【0035】また、流体室54と副流体室64を仕切る
仕切金具48には、円環形状のオリフィス金具66が、
副流体室側に対して重ね合わされて固着されている。そ
れにより、仕切金具48とオリフィス金具66の重ね合
わせ面間において、周方向に所定長さで延びて流体室5
4と副流体室64を相互に連通せしめ、それら両室5
4,64間での流体流動を許容するオリフィス通路68
が形成されている。なお、オリフィス通路68は、内部
を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、
シェイク等の低周波振動に対して有効な減衰効果を発揮
し得るように、通路長さや断面積が設定されている。
【0036】これにより、第一の支持部材10と第二の
支持部材12の間に低周波振動が入力されると、流体室
54と副流体室64の間に惹起される内圧差に基づい
て、それら両室54,64間で、オリフィス通路68を
通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、以て、
このオリフィス通路68を通じて流動せしめられる流体
の共振作用に基づいて防振効果が発揮されるようになっ
ているのである。
【0037】一方、第二の支持部材12における下筒金
具32の下側開口部には、磁路形成部材70が嵌め込ま
れて固着されている。この磁路形成部材70は、鉄等の
強磁性材からなる厚肉のカップ形状を有する第一のヨー
ク部材72の底部中央に対して、軸方向両側に磁極を有
する円環板形状の永久磁石74を重ね合わせ、更にその
上から強磁性材にて形成された厚肉円環板形状の第二の
ヨーク部材76を重ね合わせて、これら第一のヨーク部
材72と永久磁石74と第二のヨーク部材76を一体的
に固着した構造とされている。また、第一のヨーク部材
72の周壁部内面と第二のヨーク部材76の外周面との
間には、全周に亘って連続して延び、軸方向一方の側
(第一のヨーク部材72の開口側)に向かって開口する
円環形状の磁気ギャップ78が形成されている。更にま
た、この磁気ギャップ78の底部には、磁気ギャップ7
8の底壁を構成する第一のヨーク部材72を軸方向に貫
通して延び、磁気ギャップ78を外部空間に連通せしめ
る連通孔80が形成されている。
【0038】そして、このような磁路形成部材70は、
磁気ギャップ78の開口側から、下筒金具32の下側開
口部に嵌め込まれることにより、下筒金具32の下側開
口部を閉塞する状態で固着されている。即ち、磁路形成
部材70が組み付けられて下筒金具32の下側開口部が
閉塞されることにより、下筒金具32の内部において、
可動ゴム膜52およびダイヤフラム60の背後、換言す
れば可動ゴム膜52およびダイヤフラム60を挟んで流
体室54および副流体室64とは反対側に位置する領域
において、外部空間から遮断された閉塞空間84が形成
されているのである。また、この閉塞空間84は、磁気
ギャップ78を介して、磁気ギャップ78の底部に設け
られた連通孔80から外部空間に連通せしめられてお
り、閉塞空間84に対する空気の流出入は、全て、磁気
ギャップ78を介して行われるようになっている。な
お、下筒金具32の内周面には、磁路形成部材70の嵌
入位置を規定するための環状の位置決め突起82が設け
られている。
【0039】さらに、閉塞空間84には、略逆カップ形
状の連結部材86が収容配置されており、該連結部材8
6の底部中央が、可動ゴム膜52に固着された加振金具
56に対して、固定ボルト88によって固着されている
と共に、該連結部材86の筒壁部が、磁路形成部材70
の磁気ギャップ78に挿入位置せしめられている。そし
て、この磁気ギャップ78に挿入された連結部材86の
筒壁部には、周方向に延びるコイル部材としての可動コ
イル90が固着されており、該可動コイル90が、連結
部材86と共に、磁気ギャップ78内において、軸方向
に変位可能とされている。即ち、本実施例では、この連
結部材86と前記加振金具56を含んで、可動ゴム膜5
2により可動部材が構成されているのである。
【0040】なお、連結部材86を加振金具56に固着
する固定ボルト88には、軸方向下方に向かって突出す
る案内ロッド92が突設されており、この案内ロッド9
2が、第二のヨーク部材76の中心孔に装着されたガイ
ドスリーブ94に挿通されている。そして、案内ロッド
92がガイドスリーブ94にて軸方向に案内されること
により、連結部材86の移動方向が軸方向に制限され
て、該連結部材86が、磁気ギャップ78内において、
その筒壁部および可動コイル90の内外周側に僅かな隙
間を確保しつつ、円滑に変位せしめられるようになって
いる。
【0041】また、下筒金具32における軸方向中間部
分の内周面には、ダイヤフラム60と連結部材86の底
壁部との間に位置して、径方向内方に所定高さで突出す
る円環板形状の保護金具96が固着されている。更に、
連結部材86の底壁部には、表裏両側(軸方向両側)に
突出するストッパゴム98が適数個取り付けられてお
り、かかるストッパゴム98が、第二のヨーク部材76
側と保護金具96側との軸方向両側に向かってそれぞれ
突出せしめられて、それら第二のヨーク部材76と保護
金具96に対して、それぞれ所定距離を隔てて対向位置
せしめられている。
【0042】これにより、ダイヤフラム60の過大な膨
出変形に起因する該ダイヤフラム60の連結部材86に
対する接触が、保護金具96によって防止されると共
に、連結部材86の過大な変位ひいては可動ゴム膜52
の過大な変形が、連結部材86におけるストッパゴム9
8の第二のヨーク部材76および保護金具96に対する
当接によって防止され、以て、ダイヤフラム60や可動
ゴム膜52の耐久性が有利に確保されるようになってい
るのである。なお、このことから明らかなように、本実
施例では、ストッパゴム98とその当接部材である第二
のヨーク部材76および保護金具96を含んで、可動コ
イル90の変位量を制限するストッパ器高が構成されて
いる。
【0043】さらに、下筒金具32の下側開口部には、
ゴム弾性膜からなる有底円筒形状のカバー100が、そ
の開口部において下筒金具32の係止部40に係止され
て組み付けられている。これにより、磁路形成部材70
の連通孔80が開口せしめられる外部空間が、カバー1
00によって仕切られた有限の外部空間102とされて
いる。即ち、このようなカバー100で連通孔80の外
部開口が覆われていることにより、連通孔80への泥や
水,塵等の侵入が防止されるようになっているのであ
る。
【0044】上述の如き構造とされたエンジンマウント
においては、可動コイル90に交番電流を通電すること
により、該可動コイル90に対してフレミング左手の法
則に従う電磁力(ローレンツ力)が発生し、この電磁力
が、連結部材86と加振金具56を介して、可動ゴム膜
52に対し、軸方向の駆動力(変形力)として及ぼされ
ることとなる。そして、この可動コイル90に対する通
電を制御し、入力振動によって生ぜしめられる流体室5
4の内圧変動に応じて、可動ゴム膜52を加振変形せし
めることにより、流体室54の内圧を制御することが出
来るのであり、それによって、マウントの防振特性を適
宜に変更することが可能となるのである。
【0045】具体的には、例えば、低周波振動の入力時
には、可動ゴム膜52を、入力振動と同位相で振動させ
て、流体室54の内圧を積極的に生ぜしめ、オリフィス
通路68を通じて流動せしめられる流体の流通量の増大
を図ることにより、より優れた減衰特性を発揮させるこ
とが出来るのであり、また、中乃至高周波振動の入力時
には、可動ゴム膜52を、入力振動と逆位相で振動させ
て、流体室54の内圧を吸収乃至は軽減せしめることに
より、優れた振動遮断特性を発揮させることが出来るの
である。
【0046】また、かかるエンジンマウントにおいて
は、閉塞空間84の壁部の各一部が、可動ゴム膜52と
ダイヤフラム60の両者によって構成されていることか
ら、可動ゴム膜52を加振変形せしめた際に、かかる閉
塞空間84の容積変化が生ぜしめられることは勿論、そ
れとは別に、振動入力時に流体室54と副流体室64の
間でオリフィス通路68を通じての流体流動が生ぜしめ
られてダイヤフラム60が膨出/収縮変形せしめられた
際にも、閉塞空間84の容積変化が生ぜしめられること
となる。ここにおいて、閉塞空間84は、磁気ギャップ
78および連通孔80を通じてのみ外部空間と連通され
ており、閉塞空間84に対する空気の流出入は、全て、
磁気ギャップ78を介して行われるようになっているこ
とから、閉塞空間84の容積変化に伴って、可動コイル
90が配設された磁気ギャップ78内に空気の流動が有
利に生ぜしめられるのであり、以て、かかる流動空気に
よって、可動コイル90に対する冷却効果が発揮される
のである。
【0047】そして、特に、ダイヤフラム60は、可動
ゴム膜52に比べて変形量が十分に大きいことから、か
かるダイヤフラム60の膨出/収縮変形に基づいて、可
動コイル90が配設された磁気ギャップ78における空
気流通量が極めて有利に確保され得るのであり、それに
よって、可動コイル90に対して、非常に優れた冷却効
果が発揮されるのである。
【0048】また、可動コイル90の高温化が抑えられ
ることから、可動コイル90自体の耐久性をはじめ、永
久磁石74や可動ゴム膜52,ダイヤフラム60等の各
種部材の耐久性が有利に確保されて、マウント特性の安
定化と耐久性の向上が有利に達成され得る。しかも、可
動コイル90の加熱が軽減されることから、可動コイル
90に対する通電量に余裕ができ、通電量を増大させる
ことによって、可動ゴム膜52に対する加振力ひいては
マウント特性の制御力を、一層有利に確保することも可
能となるのである。
【0049】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0050】例えば、可動部材を加振するための駆動力
を生ぜしめる加振手段58は、前記実施例のものに限定
されるものでは決してなく、電磁力に基づいて駆動力を
得るようにした各種構造のものが適宜に採用され得、2
つ以上のコイル部材を用いた構造や、コイル部材をヨー
ク部材に対して固設せしめて磁石部材を可動とした構造
等を採用することも可能である。
【0051】また、連通孔80を覆蓋して有限の外部空
間102を形成するカバー100は、必ずしも必要では
なく、連通孔80を、直接に外部空間(大気中)に開口
するようにしても良い。
【0052】さらに、前記実施例では、本体ゴム弾性体
14を振動入力方向に挟んだ両側部分に、それぞれ第一
の支持部材10と第二の支持部材12が対向して固着さ
れたタイプのマウント装置に本発明を適用したものの具
体例を示したが、その他、例えば、互いに径方向に所定
距離を隔てて配された、第一の支持部材としての軸部材
と第二の支持部材としての筒部材を、それらの間に介装
された本体ゴム弾性体にて連結せしめてなる筒型タイプ
のマウント装置に対しても、本発明は、同様に適用可能
である。
【0053】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、ボデーマウントやデフマウン
ト、或いは自動車以外の各種装置に用いられる種々なる
マウント装置に対しても、有利に適用され得る。
【0054】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式マウント装置において
は、副流体室を画成する可撓性膜にて壁部の一部が構成
された閉塞空間が、コイル部材の配設されたギャップ部
を通じてのみ外部空間と連通されていることから、可撓
性膜の膨出/収縮変形に伴う閉塞空間の容積変化に基づ
いて、ギャップ部を通じての空気の流通が有利に生ぜし
められるのであり、以て、かかる流通空気によって、可
動コイルに対して優れた冷却効果が発揮され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 第一の支持部材 12 第二の支持部材 14 本体ゴム弾性体 52 可動ゴム膜 54 流体室 56 加振金具 60 ダイヤフラム 64 副流体室 68 オリフィス通路 72 第一のヨーク部材 74 永久磁石 76 第二のヨーク部材 78 磁気ギャップ 80 連通孔 84 閉塞空間 86 連結部材 90 可動コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    支持部材と第二の支持部材を、それらの間に介装された
    本体ゴム弾性体にて連結し、該本体ゴム弾性体にて壁部
    の一部が構成されて内部に非圧縮性流体が封入された流
    体室を形成すると共に、該流体室の別の一部を、前記第
    二の支持部材に対して変位可能に支持された可動部材に
    て構成する一方、該可動部材の背後に磁路を形成するヨ
    ーク部材を配設して前記第二の支持部材により固定的に
    支持せしめると共に、該ヨーク部材に設けられたギャッ
    プ部にコイル部材を配設し、該コイル部材への通電にて
    生ぜしめられる駆動力を前記可動部材に及ぼして該可動
    部材を加振するようにした流体封入式マウント装置にお
    いて、 前記可動部材の背後における前記ヨーク部材および前記
    コイル部材の配設領域を外部空間から遮断された閉塞空
    間と為し、該閉塞空間に膨出変形可能な可撓性膜にて壁
    部の一部が構成されて内部に非圧縮性流体が封入された
    容積可変の副流体室を形成すると共に、該副流体室を前
    記流体室に連通するオリフィス通路を形成する一方、か
    かる閉塞空間における前記可動部材および前記可撓性膜
    の配設領域を、前記コイル部材が配設された前記ギャッ
    プ部を経て、外部空間に連通せしめる連通路を設けたこ
    とを特徴とする流体封入式マウント装置。
  2. 【請求項2】 前記第二の支持部材によって環状の仕切
    部材を固定的に支持せしめると共に、該仕切部材の中央
    孔を可動ゴム膜によって流体密に閉塞せしめて、該仕切
    部材を挟んだ一方の側に前記流体室を、他方の側に前記
    副流体室を、それぞれ形成すると共に、かかる可動ゴム
    膜を含んで前記可動部材を構成した請求項1に記載の流
    体封入式マウント装置。
  3. 【請求項3】 前記第二の支持部材側から前記閉塞空間
    に突出形成されて、前記可撓性膜と前記可動部材との対
    向面間に位置せしめられる保護部材を設けた請求項1又
    は2に記載の流体封入式マウント装置。
  4. 【請求項4】 弾性変形可能なカバー部材が、前記連通
    路の外方開口部を覆うように設けられており、該連通路
    が連通される外部空間が、該カバー部材によって画成さ
    れている請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式マ
    ウント装置。
  5. 【請求項5】 前記連通路の外方開口部における開口方
    向を変更設定せしめる開口方向設定手段を設けた請求項
    1乃至4の何れかに記載の流体封入式マウント装置。
  6. 【請求項6】 前記可動部材の前記コイル部材の軸方向
    における変位量を制限するストッパ機構を設けた請求項
    1乃至5の何れかに記載の流体封入式マウント装置。
  7. 【請求項7】 前記ヨーク部材に磁石部材を固定的に組
    み付けて、前記磁路を、前記可動部材側に向かって開口
    する有底環状のギャップ部を有する閉磁路構造とすると
    共に、前記コイル部材を、該ギャップ部において軸方向
    に変位可能に配設する一方、前記連通路を、該ギャップ
    部の底部に開口するように該ヨーク部材に貫設した請求
    項1乃至6の何れかに記載の流体封入式マウント装置。
JP6785196A 1996-03-25 1996-03-25 流体封入式マウント装置 Pending JPH09257093A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2798710A1 (fr) * 1999-09-17 2001-03-23 Tokai Rubber Ind Ltd Montage elastique actif a remplissage de fluide
KR100920929B1 (ko) * 2007-12-05 2009-10-12 현대자동차주식회사 마운팅 장치
JP2010270785A (ja) * 2009-05-19 2010-12-02 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 液封入式防振装置
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CN104100673A (zh) * 2014-07-22 2014-10-15 建新赵氏集团有限公司 汽车动力总成半主动控制液压悬置

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